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3 第 3 学年及び第 4 学年の評価規準 集団活動や生活への関心 意欲態度 集団の一員としての思考 判断 実践 学級の生活上の問題に関心 楽しい学級をつくるために を持ち 他の児童と協力して意 話し合い 自己の役割や集団と 欲的に集団活動に取り組もう してよりよい方法について考 としている え 判

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

(3) 資料について本資料は混雑したお店で孫が積んである段ボールを崩してしまい困っているおばあさんの代わりに わたし とその友達の友子が 整理していると 事情の知らない店員に叱られてしまう その後 おばあさんにお礼を言われたが わたし と友子はすっきりしないで帰る 数日後 店員からお詫びの手紙が来た

解答類型

第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

4. 評価規準集団活動や生活への関心 意欲 態度学級や学校の生活の充実と向上にかかわる問題に関心をもち 他の児童と協力して自主的に集団活動に取り組もうとしている 集団の一員としての思考 判断 実践楽しく豊かな学級や学校の生活をつくるために話し合い 自己の役割や責任 集団としてのよりよい方法などについ

英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

(2) 計画学習課題 学習内容 時間 連立方程式とその解 二元一次方程式とその解の意味 2 連立方程式とその解の意味 ( 本時 1/2) 連立方程式の解き方 文字の消去の意味 加減法による連立方程式の解き方 5 代入法による連立方程式の解き方 連立方程式の利用 問題を解決するために 2つの文字を使っ

2年生学級活動(性に関する指導)指導案

生徒指導の役割連携_四.indd

H26関ブロ美術プレ大会学習指導案(完成版)

平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

単元構造図の簡素化とその活用 ~ 九州体育 保健体育ネットワーク研究会 2016 ファイナル in 福岡 ~ 佐賀県伊万里市立伊万里中学校教頭福井宏和 1 はじめに伊万里市立伊万里中学校は, 平成 20 年度から平成 22 年度までの3 年間, 文部科学省 国立教育政策研究所 学力の把握に関する研究

北野中学校 30 周年第 1 学年共通道徳学習指導案 人はなぜ働くのか. 日 時 平成 18 年 11 月 24 日 生 徒 札幌市立北野中学校第 1 学年 指導者 教諭 筒井 久保村 石塚 川村 1. 主題名 人はなぜ働くのか 4-(5) 勤労と奉仕の精神 2. 主題設定の理由 人のためにならない

4 研究主題との関連 自分を見つめ 友達の思いを大切にする子供の育成 道徳授業の充実を通して 研究主題に迫るために 4 年生では子供たちの目指すべき児童像を 自分の思いを見つめる子 友達の思いに気付く子とした また 目指すべき具体的な児童像を 資料の世界観に浸り 登場人物に自分を重ねながら登場人物の

<小学校 生活科>

7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

1 対象児童 省略 2 児童の実態 省略 発達障害 情緒障害通級指導教室自立活動学習指導案 コミュニケーションに課題のある児童の指導 平成 30 年 11 月 6 日 ( 火 ) 第 5 校時 3 指導観これまでに通級指導教室では 落ち着いた環境の中で 精神的安定を図り 本来持っている能力を発揮し

学級会においては 学級での問題点や課題に一人一人が気付き 話し合いながらよりよい学級生活を目指していく 本議題において 相手の障害のことも配慮し どの児童にとっても満足いく集会にするために話合いや実践を通して研究主題の児童の育成をはかっていきたい 4 評価の観点と評価規準集団活動や生活への関心 意欲

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平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

(3) 本題材の系統と他教科等との関連は 次のとおりである 学級活動 5 月シンボルマークを決めよう 6 月みんなで雨の日を楽しく過ごそう 6 月本題材 9 月 2 学期がんばろう会をしよう 他教科等との関連 道徳 わけっこしよう ( 友情 ) 道徳 どうしたらいいのかな ( 親切 ) (4) 指導

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第 4 学年算数科学習指導案 平成 23 年 10 月 17 日 ( 月 ) 授業者川口雄 1 単元名 面積 2 児童の実態中条小学校の4 年生 (36 名 ) では算数において習熟度別学習を行っている 今回授業を行うのは算数が得意な どんどんコース の26 名である 課題に対して意欲的に取り組むこ

Microsoft Word - 6年国語「パネルディスカッションをしよう」

詳細に伝えるためにインタビューやアンケートを実施して情報を収集したりする活動を設定することにする 整理する 場面では,CM のテーマをもとに集めた情報の中から伝えたいことが受け手にしっかりと伝えることができる情報を選択する また, 選択肢した情報を加工しながら, 伝えたいことが伝わりやすい CM の

国語科学習指導案様式(案)

41 仲間との学び合い を通した クラス全員が学習に参加できる 授業づくり自分の考えを伝え 友達の考えを聞くことができる子どもの育成 42 ~ペア グループ学習を通して~ 体育における 主体的 対話的で深い学び を実現する授業づくり 43 ~ 子どもたちが意欲をもって取り組める場の設定の工夫 ~ 4

< 心の中でおうえんしながらそっと見守ったぼく > ぼくの状況 家に用事があったけれど じっとおばあさんを見ていた < 最初に声をかけたぼく > ぼくの状況 お母さんのお手伝いをする約束を果たすため 下校を急いでいた おばあさんの状況 不自由な足を一生懸命動かして坂を上っている この間より足どりが重

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5 児童の実態と主題に迫るための手だて (1) 児童の実態本学級の児童は明るく 男女の仲もよい いろいろな場面で声を掛け合ったり 仕事を手伝ったりできる児童も多い 話し合い活動では 友達の意見のいいところを取り上げて考えをまとめることができたり 人の意見を聞いて自分の考えを変えることができたりする児

考え 主体的な学び 対話的な学び 問題意識を持つ 多面的 多角的思考 自分自身との関わりで考える 協働 対話 自らを振り返る 学級経営の充実 議論する 主体的に自分との関わりで考え 自分の感じ方 考え方を 明確にする 多様な感じ方 考え方と出会い 交流し 自分の感じ方 考え方を より明確にする 教師

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案3                            ⑤なかまの誘い方(小学校低学年)

群教セ I01-08 平 集 特 情緒障害 中学校自閉症 情緒障害特別支援学級における人と関わる意識を高める支援の工夫 自己肯定感を高めるための振り返りと ソーシャルスキルトレーニングを通して 特別研修員田子賢一 Ⅰ 研究テーマ設定の理由 自閉症 情緒障害特別支援学級の生徒は 社会生活

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第 3 学年 学級活動学習指導案 平成 18 年 6 月 30 日 ( 金曜日 ) 第 5 時限指導者二階堂聡 1 題 材 夏休みに向けて1 学期の学習を振り返ろう 2 題材について 生徒にとって, 夏休みの過ごし方はそれぞれである 部活動に熱中する生徒, 夏期 講習に参加し, 学力向上に努める生徒

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

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第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

6 年 No.8 You can see Daibutsu! 1/7 単元の目標 主な言語材料 できることを紹介する表現や感情を表す表現が分かる 修学旅行でできることについて具体物などを見せながら伝え合う 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり できることについ

市中学校の状況及び体力向上策 ( 学校数 : 校 生徒数 :13,836 名 ) を とした時の数値 (T 得点 ) をレーダーチャートで表示 [ ] [ ] ハンドボール ハンドボール投げ投げ H29 市中学校 H29 m 走 m 走 表中の 網掛け 数値は 平均と同等または上回っているもの 付き

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Microsoft PowerPoint - syogaku [互換モード]

生徒自身, 思いやりをもった行動ができたと感じていても, 相手の立場に立った行動になっていないこともあるこのキャストの心情を考えることで, 相手の気持ちや立場に共感し, 相手のことを考えた上でキャストがとった思いやりある行動, 親切な行為を学ばせたい (4) 生徒の実態と関わらせた指導の方策 ( 指

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3. ➀ 1 1 ➁ 2 ➀ ➁ /

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Microsoft Word - 小学校第6学年国語科「鳥獣戯画を読む」

(2) 指導の実際 1 話すこと 聞くこと の実践ア協働による教材研究の柱 モデルの提示について対話のためのスキルの定着や対話の深まりを目指し, 教師や代表グループによる対話のモデルを提示し, 気付いたことや発見したことを基に自分たちの対話や話合いの様子を振り返らせ, 学びの充実を図るようにする 共

Microsoft Word - 研究協議会資料(保健分野学習指導案)

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平成 30 年度全国学力 学習状況調査の結果について ( 速報 ) 1. 調査の概要 実施日平成 30 年 4 月 17 日 ( 火 ) 調査内容 1 教科に関する調査 ( 国語 A 国語 B 算数 数学 A 算数 数学 B 理科 (3 年に 1 回 )) A 問題 : 主として知識に関する問題 B

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座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

いきたいと考える 第二に ビデオに撮ったインタビューの様子を繰り返し見て振り返ることで パターンに沿った質問だけでなく 自分なりの質問を考える活動に発展させていきたい そのために ビデオ視聴による振り返りを3 回行う また 自己評価だけでなく 他者評価により互いの良さを確認することで 話すことへの自

4 題材の目標 (1) 歌詞の内容や曲想に関心をもち 音楽表現を工夫して歌う学習に主体的に取り組む ( 音楽への関心 意欲 態度 ) (2) 声部の役割や全体の響きを感じ取って音楽表現を工夫し どのように合わせて歌うかについて思いや意図をもっている ( 音楽表現の創意工夫 ) (3) 歌詞の内容や曲

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いろいろな衣装を知ろう

平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

2 研究の歩みから 本校では平成 4 年度より道徳教育の研究を学校経営の基盤にすえ, 継続的に研究を進めてきた しかし, 児童を取り巻く社会状況の変化や, 規範意識の低下, 生命を尊重する心情を育てる必要 性などから, 自己の生き方を見つめ, 他者との関わりを深めながらたくましく生きる児童を育てる

内容 児童 経験したことや調べたことから選んで話す 内容 ( 考え ) を分かりやすく話す はっきりした発音で声の大きさを考えて話す 丁寧な言葉を使って話す 相手の顔を見ながら話す 大事なこと

あったらいいな ! こんなあそび場 (わたしの町大好き)

指導方法等の改善計画について

3 4 すみれちゃんはどこでおねえさんになったのだろうか について考える 前時のカードからすみれちゃんの行動や様子について確認する すみれちゃんがかわったきっかけを読む 行動の変化前後での場面の様子について想像する わたしはおねえさん のすみれちゃんのきらりと光るところ抜き出し 理由

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

実践 報告書テンプレート

平成 28 年度学校評価最終報告 教職員 :20 人生徒 :309 人保護者 :233 人 [ とてもよい 青ややよい 赤やや不十分 黄緑不十分 紫 ] < 教職員 保護者共通項目アンケート > 評価項目教職員保護者 1 学校は 様々な機会を活用して 学校の様子や学習内容を地域や保護者に伝えている

6 年 No.12 英語劇をしよう (2/7) 英語での 桃太郎 のお話を理解し 音読する 導 あいさつをす 挨拶の後 Rows and Columns を交え 天気や時 入 候の確認 既習事項の確認をす (T1,T2) ペンマンシップ ペンマンシップ教材を用いて アルファベットの ジングル絵カー

小学校国語について

(4) ものごとを最後までやり遂げて, うれしかったことがありますか (5) 難しいことでも, 失敗を恐れないで挑戦していますか

Microsoft Word - 研究の概要他(西小) 最終

5 単元について (1) 教材観本教材 だいじなことをれんらくしよう は 学校紹介に向けて児童が学校の先生に情報を伝達したり インタビューしたりする インタビューして得た情報を園児に向けて分かりやすく説明できるように 台本を考え 聞き合い よかったところや改善点を見つけていく 実際に 3 学期に園児

平成 年度言語活動の充実促進モデル校事業の研究より 豊かな表現力を培う 各教科等における言語活動の充実 伝え合う力 の育成

難聴児童の伝える力を 高めるための指導の工夫 -iPadを活用した取り組みを通して-

新潟市立亀田西中学校

PowerPoint プレゼンテーション

植物 Wanted ゲームを作ろう

3 特別支援学級における学習指導案 特別支援学級においても 学習指導案は授業の設計図としての働きに変わりはありません しかし 特別支援学級では 児童生徒の実態から指導の内容や計画を考えることに大きな意味があります 通常の学級の学習指導案では 例えば 単元について は学習指導要領に沿った指導計画に基づ

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

や水産生物の栽培を含むかたちで生物育成領域が新設され C 生物育成に関する技術 が必修化さ れた これは社会の基礎として存在する生物育成の技術について すべての生徒が体験し その重要 性を理解する必要性があるからである しかし 中学校技術 家庭科 ( 技術分野 ) における栽培技 術は長い間必修領域

う来なかった 翌々日の月曜日 あきらは じゅんに いいよ と返事をもらったのに どうしてこなかったのか と詰め寄った それに対して じゅんからは いいよ って 断ったじゃないか という返事が返ってきた という内容である ここでは 文字だけで思いを伝える難しさと 相手の立場をよく考えて情報を発信する大

道徳学習指導案

第 3 学年 2 組算数科学習指導案 1 単元名たし算とひき算の筆算 指導者永田佳江 2 単元について (1) 単元観 該当する学習指導要領の内容 A 数と計算 A(2) 加法, 減法 (2) 加法及び減法の計算が確実にできるようにし, それらを適切に用いる能力を伸ばす 本単元で扱う たし算とひき算

中学校第 3 学年社会科 ( 公民的分野 ) 単元名 よりよい社会をめざして 1 本単元で人権教育を進めるにあたって 本単元は 持続可能な社会を形成するという観点から 私たちがよりよい社会を築いていくために解決すべき課題を設けて探究し 自分の考えをまとめさせ これらの課題を考え続けていく態度を育てる

国語科学習指導案

(4) ものごとを最後までやりとげて, うれしかったことがありますか (5) 自分には, よいところがあると思いますか

とができる児童が増えてきている 総合的な学習の時間の 私たちにできることは何だろう では 調べ学習や実際の車いす体験の学習を通して 相手の気持ちを考えて親切な行動をすることの大切さを学んできている 一方で 仲の良い友達には親切にできるが そうでない友達には同じように親切にできない児童がいる また 困

3 4 エクササイズの時には以下の点を観察し, 必要に応じて援助する 生徒の表情や参加の仕方 グループ内のコミュニケーションと雰囲気教師自身も楽しむ態度で臨む リーダーとして説明や指示をしたり生徒の様子を観察したりしながらも, 共感的 受容的態度で接する 場合によってはエクササイズの実演をするなど,

上体おこし長座体前屈反復横跳持久走三年女子 上体おこし長座体前屈反復横跳持久走三年男子 力ンド力ンド幅跳び幅跳び保健体育科学習指導案 指導者三和中学校小浦麻美日時平成 23 年 9 月 30 日 ( 金 ) 第 5 校時 ( 三良坂中学校体育館 ) 学年三和中学校第 3 学年 23 名 ( 男子 9

Transcription:

群教セ F08-01 平 27.257 集 生徒指導 相手の気持ちを考え 行動できる生徒の育成 相手の意見を認められる授業づくりを通して 特別研修員金子平 Ⅰ 研究テーマ設定の理由 生徒指導提要 ( 文部科学省,2010:63) において 中学生前後の発達課題として 相互に自己の存在を確認しあうところに力点のある親友関係の確立 が挙げられている また 生徒指導リーフ ( 国立教育政策研究所,2013) では 相手の存在や尊厳を認めることのできる児童生徒は 自分自身も他者から認められていたり 認められた体験を持っていたりする児童生徒 ( すなわち自己有用感を獲得している児童生徒 ) と述べられている また 第 2 期群馬県教育振興基本計画 (2014) の基本施策 豊かな人間性の育成 において 自他を大切にする心 の育成を取組の柱として設定している 2015 年 4 月に実施した現任校における生徒実態アンケート調査では 96% の生徒が 1 年 1 組は楽しい と答え 100% の生徒がクラスの中で 優しくしてくれる生徒がいる と答えている しかし 悩みがあるかという質問に対して 友達と話すときにぎこちなくなってしまう 表面上は上手く付き合っているが 気を遣わずに付き合うことができる人間関係を作りたい などの意見が複数あった 生徒にとって友人関係や環境に変化があり不安を抱える中で 自分のことを認めてくれ 相手のことを認められる人間関係の構築は必要不可欠であり 生徒も良好な人間関係の構築を望んでいるという実態が浮き彫りになった これらのことから サブテーマにある相手の意見を認められる授業づくりを通して 相手の気持ちを考え 行動できる生徒 を育成することは重要であると考え 本研究テーマを設定した Ⅱ 研究内容 1 研究構想図 - 1 -

2 授業改善に向けた手立て実践 1における研究上の手立て主題名 うちわと涙 1 年生 ( 道徳 ) (1) ロールプレイを取り入れた心情移入の工夫 授業の導入で 僕 と こうた君 役のロールプレイを取り入れ より臨場感を出すことで 本文の 僕 の気持ちに迫らせる素地を作る (2) グループワークやワークシートの工夫 グループは4 人編成とし 役割分担を明確に決めた上で活動させ グループワークで各自の感想などを意見交換させることで 他の人の意見から気付き 考える姿勢を身に付けさせる まとめのシートには グループで協力しながらうちわの絵を描いたり 意見を記入したりさせることで 愛着を涌かせるとともに 授業終了後には各グループでまとめたシートを教室に掲示し 意見の共有化と本時の振り返りができるように工夫する 実践 1において 相手の気持ちを考える ことは 生徒一人一人が授業を通して行うことができた この気持ちを言葉や行動に移せるように相手の良い面を見付け伝える活動を 各行事や普段の生活や道徳 学級活動などの授業で意図的に取り入れた その後の実践 2では次のような手立てを行った 実践 2における研究上の手立て議題名 合唱コンクールに向けて 1 年生 ( 学級活動 ) (1)ICTを活用した意識付けの工夫 導入段階で 合唱の魅力や団結することの必要性について考えるきっかけを持たせ グループワークの活性化を図るために ICTを活用し動画を視聴させる (2) ワークシートの工夫や スマイルシール の活用 各班の生徒が1 枚のワークシートにまとめて書くことで 他の班員の言葉を聞きながら自分の行動目標を立てることができるようにする 授業終了後 教室に掲示をして 行動目標が達成できた場合には シートに スマイルシール を貼付し 視覚的にも行動していることが分かるようにする 朝の会や帰りの会等で スマイルシール を貼った生徒に なぜ 貼ってくれたのか について発表させることで お互いを認め合う場を持つことができるようにする Ⅲ 研究のまとめ 1 成果 ロールプレイやICTを導入の段階で活用することは 生徒が授業に真剣に取り組む素地を作ることができると同時に グループワークの活性化や 本時のねらいを達成するために効果的であることが分かった グループワークの中で意見交換をし 自分の意見との共通点や相違点を認識し グループ内の意見をまとめることによって 相手の気持ちを考えようとする生徒一人一人の意識が更に深まることが明らかになった ワークシートの工夫や スマイルシール の活用によって 自分がクラスの中で認められる一つの要素になり 相手の良いところを見付けようとする効果があることが分かった また 相手の気持ちを考えながら行動したことによって 相手の立場に立って行動する生徒が増え 今まで以上に人間関係が深まり 笑顔で協力し合う生徒が4 月に比べて増えたことが観察によって見えた 実際 欠席が多かった生徒が 学校が楽しい という前向きな意見を持つようになり 欠席が大幅に減った 2 課題 相手の気持ちを考え行動に移すことはできるようになったが 更に積極的な行動に移していくために スマイルシール を継続的に活用し 生徒の多様なよさを引き出し 行動に移せる場面をどのように設定していくかを検討する必要がある - 2 -

< 授業実践 > 実践 1 1 主題名 うちわと涙 ( 第 1 学年 1 学期 ) 2 資料及び本時について本資料は 中学生と幼稚園児との交流会が舞台となっている 中学生にとって 年齢が大きく違う幼稚園児の行動や発言を理解するのは難しいが 自分が一生懸命に取り組んだことは相手に通じるということを最後に理解でき 思いやりの心を学べる資料である 他の人へ親切にすること 思いやりの心を持って人に接することは 些細なことだがとても大切なことである 一歩踏み出せずに まあいいや と逃げてしまうのではなく いつもやさしい心を持ち 何かあったときに声をかけるなど 気持ちを行動に移せるようにさせたい 3 授業の実際活動の流れは 以下のように行った 導入 : 一生懸命にうちわであおぐ ( ロールプレイの導入 ) 展開 : グループを作り 相手の気持ちを考える とは何か考える ( グループワーク ) まとめ : 授業を振り返りながら これからの生活の中でクラスの仲間に対して心がけていきたいことを考える (1) ロールプレイの導入本時のめあてを伝えた後に 生徒全員に用意したうちわを配布し 隣の生徒同士でペアを組ませた そして 僕 役と こうた君 役を交互に行い 1 分ずつうちわであおぐ活動を行った ( 図 1) うちわであおいでもらう こうた君 役の生徒には臨場感を出すために暑そうな顔や嫌な顔を意図的にするように伝えた 教師が予想していた 疲れた などの意見が出てきたことで 本文の 僕 の気持ちに迫る素地を作ることができた 図 1 うちわであおいでいる様子 (2) グループワーク個人で考えた発問を基に グループワークを行った グループワークは4 人編成とし その中で 司会役 まとめ役 発表者役 を教師側が決めて話合い活動に入った ( 図 2) グループワークでは 個人で考えた意見を発表してグループの意見をまとめる形式で行うようにした 最初はぎこちない面もあったが 回数を重ねていくうちに自分の役割を理解して活動し 活発な意見交換ができるようになった ( 次頁図 3) また 意見をまとめることができた班については ワークシートにうちわの絵を自分た 図 2 授業の様子 ちで描かせたことによって 自分たちのワークシートに愛着を持つことができた ( 次頁図 4) - 3 -

図 3 グループワークの様子図 4 各班で作成したワークシート (3) まとめ授業のまとめにおいて 発表者役 が各班から出てきた意見を発表した その後 教師の思いを黒板に掲示し 担任として今後につなげてほしいことを話した ( 図 5) 振り返りの時間がなくなってしまい 宿題ということで翌日提出してもらったが 生徒一人一人が今回の授業を受けて考えたことなどを書くことができた ( 図 6) 図 5 板書の様子 図 6 ワークシート個人の記述 4 考察 授業後にに実施したアンケートから 92% の生徒がうちわであおぐロールプレイを有効だと答えた その理由として その時の気持ちが分かるから という意見が多かった これは ロールプレイを取り入れたことで お互いに気持ちを感じ取ることができたため その後の本文の 僕 の心情を考えるために効果的であったと言える グループワーク において 各班から 相手の気持ちを理解して 思いやることが大切 相手の気持ちを考えて 相手が嫌な気持ちになることをしない 相手の感情を理解することが 相手の気持ちを考えることにつながる といったねらいに迫る意見が出された また ワークシートの発問 これからの生活の中でクラスの仲間に対して心がけていきたいこと に対しての回答も21 名 (87.5 %) の生徒が同様の意見を書くことができた このように肯定的な意見が多く出された理由として グループワークにおいて役割分担を明確化したことで 生徒全員が意欲的に話合いに参加できたことや 一人一人が他の生徒の意見を聴き 自分の意見との共通点や相違点を見いだせたことが考えられる これらのことから グループワークの工夫は ねらいを達成する上で有効に機能したと言える 3 名 (12.5%) の生徒は 今のままで良い や いくらつまらなそうにしていても声をかけ続けようと思った という意見だった これは 本文にある表面上の 僕 の言葉をとらえてしまったと考えられる そこで 言葉や文字だけでなく その裏にある心情をつかめるようにしていきたい 今後の学校行事 ( 運動会や合唱コンクール ) では 生徒たちが協力しながら活動することが増える このような活動の中で 実践授業において 相手の気持ちを考えるとは で出された意見を生かしながら 学校生活の様々な場面で考えるだけでなく言葉や行動に移すことができるようにつなげたい - 4 -

実践 2 1 議題名 合唱コンクールに向けて ( 第 1 学年 2 学期 ) 2 本議題及び本時について本議題では 文化祭の行事の一つである合唱コンクールに向けて めあてを 合唱コンクールに向けて 一人一人ができることを考えよう とした 実際 5 名の生徒が歌うことを苦手としており どうしたらみんなが気持ちよく合唱に取り組めるかを考えることで 相手の気持ちを考えて それを行動に移せるように考えた また ワークシートの活用によって相手が自分を認めてくれるような活動を取り入れることで クラスの中で認められ 必要とされているという自己有用感の向上につながると考えた 3 授業の実際活動の流れは 以下のように行った 導入 : 自分のクラスの合唱の様子を撮影したビデオと 2015 NHK 合唱コンクール 金賞校のビデオを視聴する (ICTの活用) 展開 : グループを作り 合唱練習を通しての課題や どうしたらクラス全員が気持ちよく合唱に取り組むことができるか 合唱コンクールに向けて自分がクラスの仲間のためにできることを話し合う ( グループワーク ) まとめ : 今日の授業を振り返り 自由曲 あさがお を合唱する (1)ICTの活用 グループワークに入る前に まずは自分たち の合唱のビデオを視聴した 自分たちのビデオ を見るということで恥ずかしそうにしている生 徒が多かった ( 図 7) そこで 自分たちの歌 っている表情や雰囲気に注目させて見るように 伝えたことで真剣に見るようになった その後 2015 年 NHK 合唱コンクール金賞校の ビデオを見せた この時も 技術的なところで はなく歌っている表情や雰囲気に着目して見る ように伝えたところ最初から食い入るようにビ 図 7 ビデオ視聴の様子 デオを見ていた 自分たちの合唱と金賞校の合唱の違いを生徒たちが感じ取ることができた (2) グループワーク 今回の授業では 生徒たちが考えたことを一 枚のシートの中に書き込めるようにワークシー トを工夫した ( 図 8) グループワークでは実践 1と同じように 各 班 4 人編成とし 司会役 まとめ役 発表 者役 を決めてグループワークを行った まず 課題について話し合わせたが 各班から 歌に 集中していない などの意見が出た その課題 を基に クラス全員が どうしたら気持ちよ く合唱に取り組むことができるか を考え 一 枚のワークシートに記入した 少し時間がかか ってしまったが 生徒一人一人がクラスのため 図 8 授業で使用したワークシート に真剣に考えていた - 5 -

また 歌が苦手な生徒たちもクラスのためにできることを真剣に考えている姿を見ることができた その後 発表者役 が各班でまとまった意見を全体に発表した ( 図 9 図 10) 1 班 : 一人一人が自信を持って支え合う 2 班 : みんなが歌いやすい環境を作る 3 班 : 一人一人の気持ちを1つにして歌う 4 班 : 誰かが間違ってもそれをサポートする 5 班 : みんなで一致団結して精一杯歌う 6 班 : 歌うのが得意な人がリードする図 9 発表者役 による発表の様子図 10 各班から出てきた意見 図 11-1 各班のワークシート図 11 ー 2 各班のワークシート (3) まとめ授業のまとめとして 教師の思いを黒板に掲示した上で 今回考えた スマイルシール の使用方法を説明した この スマイルシール は生徒一人一人に作成してもらい 個人で立てた目標ができていたら スマイルシール を貼ってあげるというものである ( 図 11-1 図 11-2) この活動を通して 友達の良い面を見付けるとともに 自分が友達に良いところを見付けてもらいながらお互いのよさを認め合うことをねらいとした そして 本時の授業で考えたことを振り返りながら 最後に全員で自由曲 あさがお を歌った 4 考察 授業終了後に実施したアンケートから 96% の生徒がビデオ視聴はグループワークの活性化を図るために有効であったと答えている その中で 自分たちの合唱の様子を振り返り 改善点が分かって もっと良い合唱になると思ったから という理由が書かれていた また 参観された先生方からも ICTの活用により 本時のねらいをより明確にすることができた などの意見をいただくことができた これは ICTを活用し金賞校のビデオを見たことで 合唱の魅力や自分たちの課題が浮き彫りになり その後のグループワークの活性化につながったと考えられる 96% の生徒が ワークシートの工夫や今回使用した スマイルシール は自分の考えを行動に移す上で有効であると答えている 自分の目標を立て 人に評価してもらうことで やる気が出るし みんなが頑張ってるから私も頑張ろうと思う という理由が書かれていた 先生方からは スマイルシールの活用は 友達から認められた という自己有用感や学級への所属感を育てるだけでなく 友達の良いところに気付き 認めようとする意識を持たせることにもなり 学級経営に役立つ方策の1 つと感じた という意見をいただいた これはワークシートを利用してグループワークや スマイルシール の活用を行ったことで 相手の意見を聴いた上で相手の考えを認めることができる手立てとなっているだけでなく 生徒たちの自己有用感を育むために有効な手立てであったと考えられる - 6 -