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Transcription:

第 7 回日本眼科医会記者懇談会 何かと話題の多いコンタクトレンズ ~ その時 行政はどう動いたか ~ 日本眼科医会副会長鳥取県眼科医会会長神鳥高世 公益社団法人日本眼科医会は国民の目を眼障害から守るのが ~ 使命 ~ 定款第 1 章総則本会は 都道府県眼科医会との連携のもと 広く国民に対し正しい眼科医療の啓発及び教育活動を行う 2 1

CL 診療の法解釈と行政通知 医師法第 17 条で 医師のみに医業限定 昭和 33 年 :CL 使用での検眼 装用指導は医業 ( 行政通知 ) 平成 9 年 :CL 処方のための検眼や CL 着脱行為は医療行為 ( 最高裁判例 ) 3 コンタクトレンズは高度管理医療機器 副作用や機器の機能に障害が生じた場合に生命及び健康に重大な影響を与える恐れがあるため適切な管理が必要な医療機器で厚生労働大臣が指定するもの ( 他に 人工透析器 埋込み型心臓ペースメーカー等 ) 購入者本人に管理が任されている インターネットや通信販売で宅配される 4 2

巷では こんな宣伝が 5 コンタクトレンズの販売 対面販売 医師による眼科的検査とCL 処方販売業者が顧客と対面し情報提供を行い販売 非対面販売 インターネットや通信販売 6 3

本来のコンタクトレンズ (CL) の販売までの流れ 患者さん ( ユーザー ) 眼科医療機関を受診 ( 検査 CL 選択 指示書 ) 販売店へ眼科隣接量販店眼鏡店ドラッグストア雑貨店インターネット (?) 7 コンタクトレンズの眼障害は 日本眼科医会が毎年度実施しているコンタクトレンズ眼障害調査では 障害の総件数は減っているが重症な眼障害である角膜潰瘍や角膜浸潤の発生率は1 割で相変わらず多い 8 4

コンタクトレンズ眼障害を生じる 2 大リスク 1. 販売チャンネルの多様化 2. カラー CL の普及 9 眼障害リスク第 1 のキーワード販売チャンネルの多様化 特にネットでの購入が飛躍的に増加 10 5

( 株 ) タイムカレントのアンケート調査集計期間 : 平成 28 年 4 月 15 日 ~16 日 コンタクトレンズ専門店 43.9%( 前年 43.1%) インターネット 34.5%( 前年 31.6%) 眼科隣接販売所 14.0%( 前年 16.4%) 眼鏡店 6.8%( 前年 8.2%) 雑貨店 0.7% 11 何故 インターネットでの購入が増えるといけないのか 厚生労働科学研究費補助金研究平成 20 年度医薬品 医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究事業 医療機器の販売等に係わる効果的なリスクマネジメント手法に関する研究 12 6

インターネット販売のリスクは 適切な処方を受けないで購入していること 定期検査を受けないで購入していること 適正使用情報が伝達 指導されていないこと 海外では ネット購入による眼障害リスクは対面販売の約 5 倍とのデータがある ( 平成 20 年度厚生労働科学研究費補助金研究報告書医薬品 医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究事業 医療機器の販売等に係わる効果的なリスクマネジメント手法に関する研究 13 平成 21 年度厚生労働科学研究費補助金研究 ( 啓発活動の実態調査 ) CL 製造販売業者 日本 CL 協会 日本眼科医会 日本 CL 学会 行政などが独自に活動 医療機関受診者 販売店での購入者 学校現場での啓発 ネット購入者には 啓発活動は及びにくい 14 7

一般社団法人日本コンタクトレンズ協会による販売自主基準 ( 平成 24 年 6 月 1 日 ) コンタクトレンズ製造及び卸 販売業者で構成される団体で 正会員 賛助会員併せて約 70 社が加盟している 国民の目の健康と業界の健全な発展に貢献するため 高度管理医療機器であるコンタクトレンズ使用者が正しく 安全に使用できるように特に販売業者に眼科医の処方 指示に基づく販売と適正使用情報の収集および提供を推進する基準を定めた 15 対策 1. 厚生労働省医薬食品局局長通知 ( 平成 24 年 ) CL 適正使用に関する情報提供等の徹底について コンタクトレンズ (CL) 販売に当たって 1. CL を購入しようとする者に対し 医療機関への受診状況を確認すること 医療機関の名称を書面に併せて記載し 保存すること 2. 医療機関を受診していない場合は CL による健康被害等について情報提供を行い 医療機関を受診するように勧奨すること 3. 不適正使用の結果として角膜潰瘍 角膜炎等の重篤な眼障害が発生する恐れがあることを含め 適正な使用のために必要な情報提供に努めること 4. 購入者より健康被害の相談があった場合には 必要に応じて購入前に受診した医療機関に対し 発生した健康被害の内容等に係る情報提供に努めること 16 8

厚生労働科学研究費補助金研究 医療機器の販売等に係る効果的なリスクマネジメントに関する研究 平成 19 年度 :CL 製造 販売の実態調査医師の処方に基づいた販売 適正使用と情報伝達の両面共にネット販売 通信販売ともに不十分 平成 20 年度 :CL 装用者の実態を文献調査 CL 眼障害は装用者のコンプライアンス低下により引き起こされる ネット販売ではその割合が高く 眼障害リスクは高い 平成 21 年度 : 啓発活動 海外の法規制などを調査検討し 3 年間のまとめより提言コンプライアンス向上の方策の一つとして CL 適正販売ガイダンス ( 仮称 ) を作成 17 厚生労働科学研究費補助金による医薬品 医療機器レギュラトリーサイエンス総合研究事業 ( 平成 24 年度 ) CL 販売の実態調査に基づく販売規制のあり方に関する研究 1. 世界の CL 小売販売規制に関する研究アジアや欧米諸国では 販売者資格と処方せん又は販売者資格と業許可との組み合わせで二重に規制 2.CL 販売店の実態調査に関わる研究 ( アンケート調査 実態調査 ネット販売の画面調査や実地調査 ) ネット画面調査では 処方せんの送付が必要とされていたのは 27.5% 実地調査では 医療機関受診勧奨は 64.4% で確認できず 重篤な眼障害リスクについての記載は 1 サイトのみ 3.CL 装用者及び販売チャンネルのコンプライアンスが眼障害に及ぼす研究眼障害のリスク要因には装用者のコンプライアンス ( 指示遵守 定期検査など ) が大きいことや重症化群では販売チャンネルとの間で一定の関係がある 18 9

インターネット販売における薬事法等順守状況の比較 19 対策 2. 厚生労働省医薬食品局局長通知 ( 平成 25 年 ) CL の適正使用に関する情報提供等の徹底について ( 再通知 ) 平成 24 年度厚生労働省科学研究 ( 医薬品 医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究事業 ) で CL 販売の実態調査に基づく販売規制のあり方に関する研究 の報告書が取りまとめられた その中で CL 販売に際し 使用者への必要事項の確認や適正な情報提供が不十分であるとの実態が報告された ついては 貴管内における CL 販売の実態を把握すると共に 平成 24 年の通知内容につき貴管下関係業者に対し 再度 周知徹底をお願いしたい 厚生労働省では CL の適正使用に関する使用者向けの情報を HP に掲載したので 貴職においても HP や広報誌等で注意喚起をお願いしたい 20 10

眼障害リスク第 2 のキーワードはカラーコンタクトレンズの普及 特に若い世代の女性で流行しており 化粧品と同じでつけないと外出できない ( 美を最優先 ) 診察を受けずに始め ドライアイなどの病気の存在やレンズ自体が目に合ってないことを知らない ( 医者に行くのは面倒 ) 購入はインターネットやドラッグストアによるものが多い ( 手軽が一番 ) 粗悪品があり 色素の漏出による眼障害が見られる ( 危険意識欠如 ) 装用時間やレンズケアが守られていないケースが多い 度なしカラコン ( おしゃれカラコン ) はもともとは雑品扱いで経済産業省の管轄だったが 平成 21 年から医療機器に指定し厚生労働省の管轄となる 21 色素に一致した角膜障害 22 11

国民生活センターカラコン使用注意よびかけ 平成 26 年 5 月 22 日国民生活センター報道発表資料より 薬事法で認可された17 製品のカラー CLを調査 11 製品 : 色素が角膜 まぶたに直接触れる ( 走査型電子顕微鏡にて ) 実際には内部に色素が封入と表示 6 製品 : レンズの厚さ 直径 曲率半径 度数などの基準をこの結果を踏まえ満たしていない可能性がある厚労省も調査を開始 低含水性 HEMA 素材のレンズは 短期使用でも眼障害を生じやすい 度数入りの16 製品を調査 15 製品 : 8 時間装用で角膜浮腫 角結膜上皮障害 輪部充血などの治療や使用中止が必要な眼障害を生じた 23 平成 26 年度厚生科学研究費補助金特別研究事業カラー CL の規格適合性に関する調査研究 カラー CL による眼障害の発生状況に関する実態調査 SCL 購入場所 クリア カラー 眼科医療機関併設 28.5% 5.2% CL 量販店 38.6% 15.2% ネット 通販 23.6% 51.7% 眼障害クリア SCL に比してカラー CL は眼障害の危険性が有意に高い 医師の処方に基づき 対面販売で購入するように指導すべきと結論付けている 24 12

対策 3. 厚生労働省医薬食品局局長通知 ( 平成 26 年 ) CL の適正使用に関する情報提供等の徹底について ( 再々通知 ) 未成年者を中心にまだ十分な情報提供が行われているとは言い難い状況にあるとの国民生活センターの報告も踏まえ 特に未成年者へのカラーコンタクトレンズの販売の際は 適正な使用方法について十分な説明を行うと共に 購入時における医療機関への受診勧奨を徹底すること等の注意喚起をお願いしたい 25 第 45 回 Photo: T.Miyaura 26 13

カラーコンタクトレンズ 女子の使用者割合 ( 学年別 ) n=542 n=534 n=549 27 購入先の比較 (n=297) 眼科での購入 21.2% 眼科での購入 68.0% 28 14

対策 4. 厚労省医薬食品局局長通知 CL 適正使用に関する情報提供などの徹底について の通知検証のために 平成 27 年度は CL の安全性確保のための検討ワーキング ~ サブワーキング ( 販売時の情報提供 )~ を実施 日眼医 医療対策部役員 厚労省 PMDA 日本 CL 学会 日本 CL 協会などが出席し情報交換 1CL 販売時の情報提供のあり方 2 指示事項の見直し 3 インターネット販売への対応 4 眼科医療機関への受診勧奨 5 高度管理医療機器講習への関与のあり方 6 ネット購入者の眼障害などが話し合われた その結果を受けて 新たな局長通知の発出や都道府県での指導 監視について模索することとなった 29 三度 発出した局長通知にも関わらず 適正な販売がされない実態を憂慮 局長通知を勝手に解釈し 医療機関の受診状態をしっかりと確認しないまま販売されている現状は改善されない 30 15

平成 28 年度は新たな検討会を設置 CL 処方せん 適正販売等関する検討会 参加団体日本眼科医会 日本 CL 学会 日本 CL 協会 厚労省医政局 医薬 生活衛生局 保険局 31 この検討会の目的 これまでは CL に関する個々の問題について厚生労働省内の担当部局のみが対応していたが この度は省内横断的に CL に関係する部局にオブザーバー出席していただき CL を巡る諸問題を網羅的に情報交換し 最終的には CL の適正販売のあり方について一定の方向性を示すこととなった 32 16

会議の進め方 1. CL 診療 CL 販売 について情報共有 2. CL 眼障害 CL 検査料 CL ユーザー実態調査 について情報共有 3. 課題を質問形式で事前送付し 会議で双方向の議論を展開 1CL への眼科医の関与は如何にあるべきか 2 処方せん不要として CL が販売される現状をどう考えるか 3 非対面販売の規制をどう考えるか 4CL 診療所への立入検査で管理者の実態調査をしてはどうか 4. 厚労省へ提出する 要望書 について意見交換 33 厚労省は CL による重篤な眼障害 への説明を求めた 論文 1 インターネット販売購入の 1 週間連続装用コンタクトレンズによる重篤な角膜潰瘍の一例 ( 平成 19 年東京女子医大眼科 ) : 52 歳女性 1 週間連続装用 SCL を使用定期検査は受けず 眼痛に対して 2 年前に処方されたステロイド点眼を使用 緑膿菌による角膜感染症を生じ 角膜混濁により視力は手動となる 2 眼球摘出に至ったアカントアメーバ 角膜炎 ( 平成 24 年山梨大学眼科 ) : 58 歳女性ワンデー用の SCL を数日間装用し アカントアメーバ 角膜炎を生じた 角膜が穿孔し保存角膜を移植するも融解し 眼球摘出に至った 34 17

3 者併用療法奏効せず 初診時 10 8 10 7 10 6 10 5 10 4 10 3 10 2 10 0 アメーバ DNA の推移 新鮮角膜を用いた治療的全層角膜移植術 9 月 17 日 ( 入院 27 日目 ) 全身麻酔下 クロルヘキシジン フルコナゾール点眼に加えてベタメタゾン点眼処方再発!!! 36 18

対策 5. 新しい通知では この度の通知はこれまでとは異なり 厚労省独自の方針が示されるため 都道府県による不適切な CL 販売に対する監 視や指導が可能になることが期待される 具体的には 1 対面 非対面を問わず CLの販売には眼科医が関与することが明確になる? 2 眼科医の処方や診察が不要であることを強調するような販売や広告を規制することになる 3 販売を含め 扱いを誤ると重症な眼障害が生じることを画像などを交えて啓発することになる 37 新しい通知の内容は適正販売の遵守事項について詳細に記載 第 1 小売販売業者による販売時の受診確認 1 購入者に対しては 医療機関への受診勧奨の徹底 2 販売に際しては 処方箋不要 検査不要 などの販売行為の禁止第 2. 小売販売業者によるコンタクトレンズ購入者に対する情報提供 1 製版業者等から提供される眼障害例等の画像のある購入者向け情報提供資料を説明する 2 小売販売業者は販売業許可証の掲示 相談時や緊急時の連絡先を明示する 第 3. 販売業者 営業所管理者及び従業者の質の向上 1 営業所管理者の継続研修について 6 年に1 回はコンタクトレンズの研修を受講すること 2 購入者向け情報提供用資料などについて 従業者への教育訓練を行うこと 第 4. 製造販売業者による小売販売業者への情報提供 1 製造販売業者は購入者向け情報提供用資料の解説資料による教育を実施すること 2 購入者への受診勧奨や情報提供の実施状況を確認し 通知への遵守を促すこと 38 19

平成 24 年度 (CL 販売に実態に基づく販売規制のあり方に関する研究 ) 世界の CL 小売販売規制に関する研究 ( 抜粋 ) 日本韓国カナダ米国ドイツ英国 業許可知事知事なしなしなしなし 購入時処方せん なし 医療用必要 必要必要なし必要 ネット販売可禁止 州により可 処方せん必要 可 可 39 我々の思い 諸外国に比べて緩い小売販売規制を せめて先進国並みにして欲しい 1 CLは処方せんに基づき販売されること 2 指導に従わない販売業者には罰則のある実効性のある対応が望まれる 3 国民の目をCLによる眼障害から守るために 今でも遅すぎるが待ってはおれない 行政にも国民目線の対応を望みたいが 国民は 40 20

コンタクトレンズ川柳 コンタクト 見よう見まねで 傷をつけ 目の傷で カラコン出来ず ひきこもる ネット売り 安いが傷の 特典が コンタクト 管理機器でも 宅配可 眼科医の 願いはひとつ 目の安全 41 ご清聴 有難うございました 21