2. 有期契約労働者を雇用しているか 設問 1 パート アルバイト 契約社員 嘱託 派遣社員などの有期契約労働者を雇用していますか 選択肢 1 雇用している 2 雇用していないが 今後雇用する予定 3 雇用していないが 以前雇用していた 4 雇用しておらず 今後も雇用しない予定 全体

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2. 中途採用をしたことがあるか 中途採用をしたことがある企業は 全体の 95% で あった 調査対象を 右表の 7 つの業種グループに 分類してそれぞれの傾向を分析すると 建設業 運 輸業 サービス業ではすべての企業が中途採用をし たことがあると回答した その他の業種グループで も 9 割前後の企

News Release 2018 年 8 月 1 日 香川県内民間企業の 2018 年夏季ボーナス支給見込み アンケート調査結果について 百十四銀行 ( 頭取綾田裕次郎 ) では 香川県内に本社または主工場をもつ民間企業 640 社を対象として 2018 年夏季ボーナスの支給予想について アンケー

ニュースリリース 中小企業の雇用 賃金に関する調査結果 ( 全国中小企業動向調査 2013 年 月期特別調査 ) 年 4 月 8 日株式会社日本政策金融公庫総合研究所 3 割の企業で正社員は増加 3 社に 1 社で給与水準は上昇 従業員数 2013 年 12 月において

News Release 2018 年 12 月 27 日 香川県内民間企業の 2018 年冬季ボーナス支給見込みアンケート調査結果について 百十四銀行 ( 頭取綾田裕次郎 ) では 香川県内に本社または主工場をもつ民間企業 630 社を対象と して 2018 年冬季ボーナスの支給予想について アン

第 10 表 産業大中分類別, 性別, 常用労働者の1 人平均月間現金給与額 規模 5 人以上 TL 調査産業計 年次及び月次 平成 20 年 300, , ,080 48, , ,954 60, , ,246 32,505 平

第 10 表 産業大中分類別, 性別, 常用労働者の1 人平均月間現金給与額 規模 5 人以上 TL 調査産業計 年次及び月次 平成 17 年 313, , ,854 50, , ,534 61, , ,321 36,193 平

2 継続雇用 の状況 (1) 定年制 の採用状況 定年制を採用している と回答している企業は 95.9% である 主要事業内容別では 飲食店 宿泊業 (75.8%) で 正社員数別では 29 人以下 (86.0%) 高年齢者比率別では 71% 以上 ( 85.6%) で定年制の採用率がやや低い また

以前 製造業 食料品製造業 畜産食料品製造業

以前 製造業 食料品製造業 畜産食料品製造業

製造業 食料品製造業 畜産食料品製造業

3 地域別の業種リストを確認 対象業種の判断は 日本標準産業分類のに基づいて行われます 経営力向上計画の 2 事業分野と事業分野別指針 欄の 事業分野 ( ) が 次ページ以降の7 都府県別の業種リストにおける対象業種 ( ) に該当するかどうかを確認して下さい 経営力向上計画の 事業分野 ( )

スライド 1

Microsoft Word - ★非正規社員アンケート 集計結果.doc


調査結果のポイント 従業員採用状況について 平成 28 年度 (H28.4 ~ H29.3) は 計画どおり もしくは計画より多く採用した と回答した企業が69% 採用計画について 29 年度 (H29.4 ~ H30.3) は 28 年度実績と比較し 増やす と回答した企業と 減らす と回答した企

29付属統計表(全体)

製造業3. 東北の産業構造 ( 製造業 ) (1) 製造業 1 概況 製造品出荷額等は 16 兆 7,600 億円で前年比 6.2% の増加 平成 26 年の東北地域の製造品出荷額等は 16 兆 7,600 億円で前年比 6.2% と3 年連続の増加となった また 全国に占める割合は5.5% と前年

都道府県別有効求人倍率 ( 季節調整値 ) 令和元年 5 月 広島 東京 岡山 福井 岐阜 愛知 富山 石川 香川 大阪 鳥取 群馬 三重 長野 新潟 島根 宮城 愛媛 京都 茨城 山口 熊本 福岡 大分 静岡 徳島 山形 福島 宮崎 秋田 奈良 栃木 和歌山 兵庫 岩手 山梨 千葉 鹿児島 埼玉

(Microsoft Word - \214\213\211\312\202\314\212T\220\340.doc)

30付属統計表(全体)

28付属統計表(全体)

[ 調査の実施要領 ] 調査時点 製 造 業 鉱 業 建 設 業 運送業 ( 除水運 ) 水 運 業 倉 庫 業 情 報 通 信 業 ガ ス 供 給 業 不 動 産 業 宿泊 飲食サービス業 卸 売 業 小 売 業 サ ー ビ ス 業 2015 年 3 月中旬 調査対象当公庫 ( 中小企業事業 )

(Microsoft Word - 20\212T\220\340.doc)

中小企業の雇用・賃金に関する調査結果(全国中小企業動向調査(中小企業編)2015年10-12月期特別調査)


(Microsoft Word - 21\212T\220\340)

28付属統計表(全体)

産業廃棄物の排出及び処理状況等(平成20年度実績)

宮崎労働局 宮崎労働局発表平成 26 年 8 月 29 日解禁 報道関係者各位 雇用失業情勢 ( 平成 26 年 7 月分 ) Press Release 照会先 宮崎労働局職業安定部 部 長 上村有輝 職業安定課長 森山成人 労働市場情報官 多田真理子 ( 代表電話 )0985(38)8823 平

産業廃棄物の排出 処理状況について 1. 調査方法 (1) 調査対象 1 調査対象 2 対象業種 3 対象廃棄物 47 都道府県 日本標準産業分類( 平成 19 年 11 月改訂 )/ 総務省 をもとに抽出した産業廃棄物の排出が想定される大分類 18 業種廃棄物の処理及び清掃に関する法律に規定する産

過去 10 年間の業種別労働災害発生状況 ( 大垣労働基準監督署管内 ) 令和元年 4 月末現在年別 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 H31 対前年比全産業 % (6

無機転換_0425_id8_入稿.indd

1. 自社の業況判断 DI 6 四半期ぶりに大幅下落 1 全体の動向 ( 図 1-1) 現在 (14 年 4-6 月期 ) の業況判断 DI( かなり良い やや良い と回答した企業の割合から かなり悪い やや悪い と回答した企業の割合を引いた値 ) は前回 ( 月期 ) の +19 から 28 ポイ

職業別 求人 求職バランスシート ( パート除く常用 ) 平成 30 年 8 月内容 ハローワーク旭川パート除く常用 有効求人数有効求職者数 1,400 有効求人倍率 ,200 1, ,

職業別 求人 求職バランスシート ( パート除く常用 ) 平成 30 年 9 月内容 有効求人数有効求職者数 1,400 ハローワーク旭川パート除く常用有効求人倍率 ,200 1, ,

職業別 求人 求職バランスシート ( パート除く常用 ) 平成 31 年 3 月内容 有効求人数有効求職者数 1,400 ハローワーク旭川パート除く常用有効求人倍率 , , ,

製造業 ページ 303 調査対象数 1,695 調査対象数 1,541 調査対象数 971 調査対象数 464 総資本経常利益率 (%) 自己資本経常利益率 (%)

職業別 求人 求職バランスシート ( パート除く常用 ) 令和元年 6 月内容 有効求人数有効求職者数 1,400 ハローワーク旭川パート除く常用有効求人倍率 ,200 1, ,

平成 22 年度エネルギー消費統計結果概要 経済産業省資源エネルギー庁平成 24 年 4 月 エネルギー種別に見ると 最終エネルギー消費総量の 37.5% が燃料 54.8% が電力 7.4% が熱となっています 調査の対象となった非製造業 製造業 ( 石油等消費動態統計対象事業所を除く ) 業務部

平成10年7月8日

14, , , , , , ,

目次 調査結果の概要 1 小企業編 中小企業編 概況 3 概況 15 調査の実施要領 4 調査の実施要領 16 業況判断 5 業況判断 17 売上 1 売上 2 採算 11 利益 21 資金繰り 借入 12 価格 金融関連 22 経営上の問題点 13 雇用 設備 23 設備投資 価格動向 14 経営

< 業種別 > D.I. 2 製造業主要判断 D.I. の推移 製造業 30/ /9 見込 /12 予想 < 製造業 > 当期 は 24.5( 前期比 +0.8) と景況感は横ばいであった

⑤資料4~8高卒状況の推移

1 調査の概要 1-1 調査の目的我が国は 人口減少社会を迎えており 働く意欲と能力のある高年齢者が その能力を発揮して 希望すればいくつになっても働くことができるような環境整備が課題となっている これまで 年金の支給開始年齢の引上げ等もあり 65 歳までの雇用確保 ( 継続 ) に力点が置かれがち

< アンケート結果 > 健康経営等に関する設問 Q. 貴社において 改善 解決したい課題はありますか Q. 貴社において 従業員が健康的に働けるよう独自に取り組んでいること ( または今後 取り組んでみたいことは何ですか Q. ご自身の健康のために独自に取り組んでいること ( または今後取り組んでみ

2 業種別排出量産業廃棄物の業種別排出量を図 1-2 及び表 1-1 に示す 調査の結果 電気 ガス 熱供給 水道業 ( 下水道業を含む ) からの排出量が最も多く 約 100,543 千トン ( 全体の 25.7%) 次いで建設業が約 81,845 千トン ( 同 20.9%) 農業 林業が約 8

ワークス採用見通し調査

平成22年7月30日

平成24年度エネルギー消費統計結果概要

⑤資料4~8高卒状況の推移(更新)_

3. 無期労働契約への転換後の労働条件無期労働契約に転換した後の職務 勤務地 賃金 労働時間等の労働条件は 労働協約 就業規則または個々の労働契約等に別段の定めがない限り 直前の有期労働契約と同一になるとされており 無期転換に当たって職務の内容などが変更されないにもかかわらず 無期転換後の労働条件を

平成 25 年 3 月 19 日 大阪商工会議所公益社団法人関西経済連合会 第 49 回経営 経済動向調査 結果について 大阪商工会議所と関西経済連合会は 会員企業の景気判断や企業経営の実態について把握するため 四半期ごとに標記調査を共同で実施している 今回は 2 月下旬から 3 月上旬に 1,7

ISO 9001 ISO ISO 9001 ISO ISO 9001 ISO 14001

2. 景気後退の影響 (2) 2008 年 10 月以降の世界的な景気後退の影響 ( 業種別 ) 大きなマイナス若干のマイナス影響なし 若干のプラス 大きなプラス 製造業 印刷 出版 (n=14) ゴム製品 (n=35) 金属製品 ( メッキ加工を含む

08飯山(__26.2月).xls

企業経営動向調査0908

○統A 1(1-6).xls

英語活用実態調査(企業・団体)2015_2015年11月版

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平成22年7月30日

第3章 総務省統計局が提供する地域メッシュ統計の編成項目_2 経済センサス

第 1 章調査の実施概要 1. 調査の目的 子ども 子育て支援事業計画策定に向けて 仕事と家庭の両立支援 に関し 民間事業者に対する意識啓発を含め 具体的施策の検討に資することを目的に 市内の事業所を対象とするアンケート調査を実施しました 2. 調査の方法 千歳商工会議所の協力を得て 4 月 21

滋賀県内企業動向調査 2018 年 7-9 月期特別項目結果 2018 年 11 月 滋賀銀行のシンクタンクである しがぎん経済文化センター ( 大津市 取締役社長中川浩 ) は 滋賀県内企業の事業承継の動向を調査するために 滋賀県内企業動向調査 (2018 年 7-9 月期 ) のなかで 特別項目

調査要領 1. 調査の目的 : 人口減少による労働力不足が懸念されるなかで 昨年 4 月には女性活躍推進法 ( 正式名称 : 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律 ) が施行されるなど 女性の社会進出がさらに進むことが期待されている そこで 女性の活躍に向けた取り組み状況について調査を実施す

従業員に占める女性の割合 7 割弱の企業が 40% 未満 と回答 一方 60% 以上 と回答した企業も 1 割以上 ある 66.8% 19.1% 14.1% 40% 未満 40~60% 未満 60% 以上 女性管理職比率 7 割の企業が 5% 未満 と回答 一方 30% 以上 と回答した企業も 1

H30情報表紙 (H30年度)

派遣社員の評価に関する 派遣先担当者調査結果

H26-5-all

H26-5-all

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全産業 14,112 人 3.2% 2 か月連続の増加おもな産業厚生労働省群馬労働局 平成 30 年 9 月 28 日 職業安定部職業安定課労働市場情報官 電話 ( 内線 ) 310 有効求人倍率 ( 季節調整値 ) 1.79 倍 全国 10 位 / 全国 1.63 倍 前

職業訓練に関するアンケート調査 ( 企業 ) 集計表 岩手労働局 産業分類別回答事業所数 1 ( 単位 : 社 ) = 回答数構成比 1 農林水産業 % 2 建設業 % 3 電気 ガス 水道業 % 4 情報通信

Microsoft Word - 報告書.doc

人手不足に対する企業の動向調査

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印刷用統計表_ xls

第1回「離婚したくなる亭主の仕事」調査

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鎌倉市

( その 2 鉱業 ) 寄附金交際費等寄附金支出額交際費等支出額損金算入法人数金額法人数金額法人数金額限度額 100 万円以下 万円超 万円 万円 20

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平成19年度環境ラベルに関するアンケート調査集計結果報告

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人手不足に対する企業の動向調査

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参考 男女の能力発揮とライフプランに対する意識に関する調査 について 1. 調査の目的これから結婚 子育てといったライフ イベントを経験する層及び現在経験している層として 若年 ~ 中年層を対象に それまでの就業状況や就業経験などが能力発揮やライフプランに関する意識に与える影響を把握するとともに 家

2010 年 12 月環境経済観測調査統計表 目次 ページ 表 1(1) 主業別 資本金別対象企業数及び回答率 1 表 1(2) 主業別 資本金別回答企業数及び構成比 1 表 2-1 我が国の環境ビジネス全体の業況 資本金別 主業別 2 表 2-2 発展していると考える環境ビジネス 資本金別 主業別

1. 職場愛着度 現在働いている勤務先にどの程度愛着を感じているかについて とても愛着がある を 10 点 どちらでもない を 5 点 まったく愛着がない を 0 点とすると 何点くらいになるか尋ねた 回答の分布は 5 点 ( どちらでもない ) と回答した人が 26.9% で最も多かった 次いで

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Transcription:

無期転換ルール に関する特別調査 調査結果の概要 1 無期転換の申込みを受けた企業は全体の1 割足らず 2 無期転換ルール に向けた等の整備がされていない企業が過半数を占めた 3 無期転換の申し出を受けたときの対応を決めている企業は約 6 割 平成 25 年 4 月施行の改正労働契約法は 雇用を 安定化させる目的で 無期転換ルール を定め 2018 年問題 の 1 つとして注目されてきた 無 期転換ルール とは パート アルバイト 契約社 員 嘱託 派遣などの 有期契約労働者 が 5 年を 超えて反復して更新された場合には 本人が希望す れば 期間の定めのない労働契約 ( 無期雇用 ) への 転換ができる制度だ 施行から 5 年となる今年 4 月 以降は 無期転換の申し込みが本格化する可能性が ある そのため 各企業は 無期転換した社員と従 来の 正社員 の役割や責任 処遇等を同じにする か区別するかなどを明確にし トラブルが発生しな いようにや社内制度等をあらかじめ整備し ておく必要がある そこで 6 月に実施した 第 183 回企業動向調査 において 岐阜県 愛知県の企業に対し 無期転換 ルール に関するアンケート調査を実施した 調査要領 1. 調査方法岐阜県 愛知県の企業に対し 郵送によるアンケートを実施 2. 調査時期 2018 年 6 月 1 日 ~15 日 3. 回答状況有効回答数 219 社 ( 岐阜県 愛知県の企業 600 社 ; 有 効回答率 36.5%) ( 注 ) 本文中の図表の計数は 四捨五入の関係で内訳の合計等が合致しない場合がある 1. 概要 1 有期契約労働者を雇用したことのある企業のうち 申し込みを受けた と回答した企業は全体の 8.8% だった 業種グループ 従業員規模 地域での偏りはなく 全体的に申し込みを受けた企業は少なかった 2 無期転換ルール への対応として必要な等の整備がされていない企業が全体の 55.8% で過半数を占めた 現在 有期契約労働者を雇用している企業に限ってみても 等を整備している企業よりもすると答えた企業が多かった 3 無期転換の申し出があった場合 有期契約との変更点や どのように従来の 正社員 と区別して雇用するかなど 対応を決めている企業は 63.6% で 今後検討すると答えた企業が 36.4% だった 総じて 無期転換ルール に対する認知度は企業側 労働者側どちらとも高くないようだ 無期転換の申し出を受ける可能性があるにも関わらず まだ整備をすすめていない企業においては さまざまなリスクが顕在化する前に 自社の方針を固めて等を整備することが喫緊の課題である さらに 有期契約労働者に対して 無期転換ルール に関する方針や申し出方法などの説明していない企業は周知していく必要がある 十六総合研究所 1

2. 有期契約労働者を雇用しているか 設問 1 パート アルバイト 契約社員 嘱託 派遣社員などの有期契約労働者を雇用していますか 選択肢 1 雇用している 2 雇用していないが 今後雇用する予定 3 雇用していないが 以前雇用していた 4 雇用しておらず 今後も雇用しない予定 3.2 5.6 全体 (n=216) 25.5 65.7 74.5% 雇用している雇用していないが 今後雇用する予定雇用していないが 以前雇用していた雇用しておらず 今後も雇用しない 有期契約労働者を雇用している企業は 65.7% であった 今後雇用する予定の企業 (5.6%) や 以前雇用 していた企業 (3.2%) も含めると全体の 74.5% の企業が 無期転換ルール の対象となる可能性がある 3. 無期転換の申し込みを受けたか 設問 2 ( 設問 1 で 1 3 を選択した企業のみに質問 ) 今年 4 月から無期転換申込権が本格的に発生しますが 無期転換の申し込みを受けましたか 選択肢 1 申し込みを受けた 2 申し込みを受けていない 有期契約労働者を雇用したことのある企業で回答 のあった 147 社のうち 申し込みを受けた と回 答した企業はわずか 13 社 (8.8%) だった 業種グ ループ 従業員規模 地域での大きな偏りはなかっ た 雇用の安定の観点から 有期契約労働者にとっ て無期雇用への転換はメリットの大きい制度である にも関わらず 申し出を受けている企業は少ないよ うだ この制度について まだ労働者側の認知度が 低い可能性が高い 無期転換の対象となる労働者に 対し 無期転換ルール に関する方針や申し出方法 などの説明をしていない企業は 早急に周知する必 要がある 無期転換申込者の有無 ( 業種別 )n=147 全体素材型加工 組立型生活関連 その他卸売 小売業建設業運輸業サービス業 8.8 2.3 7.4 15.4 13.8 7.1 12.5 16.7 91.2 97.7 92.6 84.6 86.2 92.9 87.5 83.3 申込を受けた 申込を受けていない 無期転換申込者の有無 ( 従業員規模別 )n=147 全体 8.8 91.2 50 人未満 9.8 90.2 50 人 ~100 人未満 2.6 97.4 100 人 ~300 人未満 13.6 86.4 300 人以上 8.7 91.3 申込を受けた 申込を受けていない 無期転換申込者の有無 ( 地域別 )n=147 岐阜合計愛知合計 9.2 8.2 90.8 91.8 申込を受けた 申込を受けていない 十六総合研究所 2

4. 無期転換ルール への対応 設問 3 ( 設問 1 で 1~3 を選択した企業のみに質問 ) 無期転換ルール への対応として当てはまるものすべてに をつけてください 選択肢 1 社内制度等の整備をした 2 に関する特例の適用認定を受けた 3 の高齢者に関する特例の適用認定を受けた 4 する予定 5 ( 企業数 ) 無期転換ルール への対応 60 ( 設問 1の回答別 ) n=147 50 40 30 20 10 0 40 2 23 54 21 4 4 1 3 1 2 雇用している今後雇用する予定以前雇用していた の整備など 選択肢 1~3 のうちいずれかの対応をした企業は全体の 44.2% だった と回答した企業の合計が 55.8% で 整備していない企業が過半数を占めた 地域別でみると 愛知県の方が岐阜県よりも若干整備が進んでいる 無期転換ルール への対応 ( 地域別 ) n=147 岐阜 42.9 42.9 14.3 57.1% 愛知 46.9 32.7 20.4 53.1% 全体 44.2 39.5 16.3 整備していない企業 55.8% 対応した 設問 1の回答別でみると 有期契約労働者を現在雇用している企業のうち を選択した企業が 54 社で 等を整備している企業を上回った を選択した企業も 21 社にのぼり 準備不足で様々なリスクをはらんでいる企業が予想以上に多い結果となった また やの高齢者に関する対応のみを選択した企業が 18 社あり これらの特例に関する適用認定を受けたものの 等の整備をしていない 隠れ の企業もありそうだ 業種グループ個別業種 (21 業種 ) 回答数比率 次に 調査対象を 右表の 7 つの業種グループに分類してそれぞれの傾向を分析した 等の整備をした企業の割合は 運輸業では 7 割を超えていたが その他の業種グループでは 2 割から 4 割弱であった また に関する 無期転換ルール の特例を受けた企業は 2 社のみで いずれも建設業であった の高齢者に関する特例を受けた企業は建設業 サービス業では 0 で それ以外の業種では 1~3 割程度ずつであった サービス業では よりも が多く 整備に向けた取り組みを始めていない企業が多いようだ 1. 素材型 2. 加工 組立型 3. 生活関連 その他 木材 木製品 紙 紙加工品 化学工業 窯業 土石製品 鉄鋼 非鉄金属 刃物 金属製品 プラスチック その他製造業 鉱業 一般機械器具 電気機械器具 輸送用機械器具 食料品 繊維 衣類その他繊維製品 家具 装備品 出版 印刷 71 32.4% 31 14.2% 23 10.5% 4. 建設業建設業 46 21.0% 5. 卸売 小売業卸売業 小売業 22 1% 6. 運輸業運輸業 11 5.0% 7. サービス業サービス業 15 6.8% 全業種 合計 219 10% 十六総合研究所 3

全体 (n=147) 32.0 1.4 16.3 39.5 16.3 素材型 (n=47) 31.9 19.1 36.2 14.9 加工 組立型 (n=26) 23.1 11.5 38.5 30.8 生活関連 その他 (n=13) 建設業 (n=16) 卸売 小売業 (n=27) 23.1 25.0 37.0 12.5 23.1 25.9 53.8 5 40.7 18.8 7.4 運輸業 (n=7) 71.4 28.6 28.6 サービス業 (n=11) 36.4 27.3 36.4 地域別 30.6 34.7 1.0 2.0 岐阜合計 17.3 14.3 愛知合計 42.9 32.7 14.3 20.4 次に 従業員規模別で分類してそれぞれの傾向を分析した いずれも の割合が最も多く 4 割前後だった 300 人以上の規模では 4 割強の企業で等の整備がされており の企 業も 4.5% と比較的少なく 一番対応が進んでいる その他の規模では 等の整備がされていたのは 3 割程度だった の企業の割合は規模が大きくなるにつれて減っている 50 人未満 (n=39) 30.8 50 人 ~100 人未満 (n=42) 31.0 100 人 ~300 人未満 (n=44) 29.5 300 人以上 (n=22) 40.9 4.5 5.1 21.4 18.2 22.7 38.5 40.5 36.4 45.5 28.2 14.3 13.6 4.5 十六総合研究所 4

5. 無期転換の申し出があった場合の対応 設問 4 ( 設問 1 で 1~3 を選択した企業のみに質問 ) 無期転換の申し出があった場合の対応として当てはまるものに をつけてください 選択肢 1 雇用期間のみを変更し 他の労働条件はそのままで雇用 2 雇用期間だけでなく 賃金体系や業務内容なども変更し 正社員とは区別して雇用 3 正社員として雇用 4 今後検討する 無期転換の申し出を受けたとき 無期転換後の雇 用契約について対応を決めている企業 ( 選択肢のう ち 1~3 いずれかを選択した企業 ) は全体の 63.6% だった 一方 今後検討する と回答した企業が 36.4% で まだ対応を決めていない企業も多い 全 体でみると 対応を決めている企業の中では 雇用 期間のみ変更 の割合が 31.1% で最も多かった 業種グループ別でみると 加工 組立型のみ 正 対応を決めているかどうか (n=132) 社員として雇用 を選択した企業の割合が 雇用期間のみ変更 の割合を上回った それ以外のグループでは 雇用期間のみ変更 の割合が 正社員として雇用 の割合を上回った 生活関連 その他では 今後検討する の割合が 58.3% で過半数を占めた 素材型 加工 組立型 卸売 小売業では 正社員として雇用 の割合が 3 割近くあった 36.4 今後検討する 対応を決めている 63.6 十六総合研究所 5

次に 従業員規模別でみると 50 人 ~100 人未満の企業では 今後検討する の割合が約 5 割を占めた また 無期転換後の対応としては 50 人 ~100 人未満の企業では 正社員として雇用 の割合が高く それ以外の規模では 雇用期間のみ変更 の割 合が高かった 地域別でみると 無期転換後の対応としては 岐阜県では 雇用期間のみ変更 が多く 愛知県では 正社員として雇用 が多い 複数選択 の企業については 選択肢のうち 1 と 3 を選択した企業が 2 社 2 と 3 3 と 4 1 と 2 と 3 を選択した企業が 1 社ず つであった 対応を決めている企業 の割合に含めている ( 研究員藤木由江 ) 十六総合研究所 6