01事務局頭紙(千葉大) 千葉大確認後 修正

Similar documents
01_事務局頭紙(千葉大)

岩手医科大学医学部及び附属病院における人を対象とする医学系研究に係るモニタリング及び監査の実施に関する標準業務手順書 岩手医科大学医学部及び附属病院における 人を対象とする医学系研究に係る モニタリング及び監査の実施に関する標準業務手順書 岩手医科大学 第 1.0 版平成 29 年 10 月 1 日

12_モニタリングの実施に関する手順書 

北里大学病院モニタリング 監査 調査の受け入れ標準業務手順 ( 製造販売後臨床試験 ) 第 1 条 ( 目的 ) 本手順書は 北里大学病院において製造販売後臨床試験 ( 以下 試験とする ) 依頼者 ( 試験依頼者が業務を委託した者を含む 以下同じ ) が実施する直接閲覧を伴うモニタリング ( 以下

Microsoft PowerPoint - 運用 [互換モード]

Microsoft Word - 02-頭紙.doc

先進医療の実績報告要領 Ⅰ 実績報告の実施について (1) 実績報告の目的先進医療の実施状況を把握し 保険導入等に係る検討のための基礎資料とすることを目的とするものである (2) 実績報告の対象医療機関平成 30 年 6 月 30 日現在において 先進医療を実施している医療機関平成 30 年 3 月

標準業務手順 目次

<4D F736F F D208EA18CB182C98AD682B782E995578F808BC696B18EE88F878F E38E748EE593B1816A E7B8D732E646F637

九州大学病院の遺伝子治療臨床研究実施計画(慢性重症虚血肢(閉塞

医師主導治験取扱要覧

( 委員会の業務 ) 第 4 条委員会は その責務の遂行のために以下の最新資料を病院長から入手する なお あらかじめ 自ら治験を実施する者 委員会及び病院長の合意が得られている場合においては GCP 省令第 26 条の6 第 2 項に関する通知に限り 自ら治験を実施する者から入手することができる ま

                       三重大学医学部附属病院臨床研究開発センター

70 頭頸部放射線療法 放射線化学療法

葉酸とビタミンQ&A_201607改訂_ indd

治 験 実 施 標 準 業 務 手 順 書

医療事故防止対策に関するワーキング・グループにおいて、下記の点につき協議検討する

臨床試験の実施計画書作成の手引き

国立病院機構大阪医療センター受託研究取扱細則

独立行政法人国立病院機構仙台医療センターにおける医薬 品等の使用成績調査 特定使用成績調査及び副作用 感染 症報告 その他の受託研究の実施に関する標準業務手順書 2018 年 7 月 26 日第 9 版

第 4 章治験責任医師の業務 目次 1. 目的と適用範囲 1 2. 治験責任医師の要件 1 3. 治験実施計画書の遵守に関する合意 1 4. 同意説明文書の作成 1 5. 治験分担医師及び治験協力者のリストの作成 2 6. 治験の実施依頼 ( 新規 変更 継続 ) 3 7. 治験の実施等の了承 3

CROCO について

3 治験実施計画書目的 当該治験について 治験実施計画書が手順書に従い適切に作成及び改訂されていることを確認する 次の事項を調べる (1) 治験実施計画書の記載項目 ( 再生医療等製品 GCP 省令第 7 条第 1 項に規定する項目 ) (2) 治験実施計画書の作成 改訂の手順と日付 (3) 治験計

症例報告書の記入における注意点 1 必須ではない項目 データ 斜線を引くこと 未取得 / 未測定の項目 2 血圧平均値 小数点以下は切り捨てとする 3 治験薬服薬状況 前回来院 今回来院までの服薬状況を記載する服薬無しの場合は 1 日投与量を 0 錠 とし 0 錠となった日付を特定すること < 演習

佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医

「             」  説明および同意書

<4D F736F F D A835E838A F8B7982D18AC48DB85F20534F A68CEB8E9A E9A8F4390B38DCF2

<4D F736F F D E34208EA18CB18EE891B182AB977697CC C8E8DB782B591D682A688CB978A>

医薬品たるコンビネーション製品の不具合報告等に関する Q&A [ 用いた略語 ] 法 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年法律第 145 号 ) 施行規則 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則 ( 昭和 36 年

臨床試験(治験)の手続きについて

山形県立中央病院治験審査委員会業務手順書

平成17年 月 日

臨床研究に関する研修会1

スライド 1

大学病院治験受託手順書

上越地域医療センター病院 医療安全管理指針

( 書式 4), 治験責任医師の履歴書及び治験実施計画書等の審査の対象となる文書を委員会に提出し, 治験の実施について意見を求めるものとする 2 病院長は, 委員会が治験の実施を承認する決定をし, 又は治験実施計画書, 症例報告書, 説明文書及び同意書並びにその他の手順について何らかの修正を条件に治

静岡県立静岡がんセンター臨床研究事務局の業務手順書

目次 第 1 章治験審査委員会... 3 ( 目的と適用範囲 )... 3 ( 治験審査委員会の責務 )... 3 ( 治験審査委員会の設置及び構成 )... 3 ( 治験審査委員会の業務 )... 4 ( 治験審査委員会の運営 )... 6 第 2 章治験審査委員会事務局... 8 ( 治験審査委

鑑-H リンゼス錠他 留意事項通知の一部改正等について

アレルギー疾患対策基本法 ( 平成二十六年六月二十七日法律第九十八号 ) 最終改正 : 平成二六年六月一三日法律第六七号 第一章総則 ( 第一条 第十条 ) 第二章アレルギー疾患対策基本指針等 ( 第十一条 第十三条 ) 第三章基本的施策第一節アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減 ( 第十四条

モニタリング計画書・報告書

倫理審査電子申請システム

< F2D C D838A8BDB92CA926D2E6A7464>

3 医療安全管理委員会病院長のもと 国府台病院における医療事故防止対策 発生した医療事故について速やかに適切な対応を図るための審議は 医療安全管理委員会において行うものとする リスクの把握 分析 改善 評価にあたっては 個人ではなく システムの問題としてとらえ 医療安全管理委員会を中心として 国府台

治験審査委員会手順書 平成 27 年 10 月 1 日 医療法人新光会

実施医療機関治験審査委員会標準的業務手順書

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

症候性サーベイランス実施 手順書 インフルエンザ様症候性サーベイランス 編 平成 28 年 5 月 26 日 群馬県感染症対策連絡協議会 ICN 分科会サーベイランスチーム作成

<4D F736F F D2089BB8A7797C C B B835888E790AC8C7689E6>

Microsoft Word _ソリリス点滴静注300mg 同意説明文書 aHUS-ICF-1712.docx

名称未設定

(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件

骨髄採取

日本医科大学付属第二病院治験標準業務手順書

特定臨床研究に関する手順書

( 様式第 6) 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法に関する書類 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法 計画 現状の別 1. 計画 2. 現状 閲 覧 責 任 者 氏 名 閲 覧 担 当 者 氏 名 閲覧の求めに応じる場所 閲覧の手続の概要 ( 注 ) 既に医療法施行規則第 9 条の


減量・コース投与期間短縮の基準

査を実施し 必要に応じ適切な措置を講ずること (2) 本品の警告 効能 効果 性能 用法 用量及び使用方法は以下のとお りであるので 特段の留意をお願いすること なお その他の使用上の注意については 添付文書を参照されたいこと 警告 1 本品投与後に重篤な有害事象の発現が認められていること 及び本品

山形大学医学部附属病院医薬品等受託研究審査委員会議事録

都道府県医師会医療安全担当理事殿 ( 法安 56) 平成 27 年 8 月 5 日 日本医師会常任理事今村定臣 酵素電極法を用いた血糖測定に使用する医療機器及び体外診断用医薬品に係る 使用上の注意 の改訂について グルコース分析装置 自己検査用グルコース測定器及び自動分析装置等並びに血液検査用グルコ

静岡県立静岡がんセンター臨床研究事務局の業務手順書

<4D F736F F D208EA18CB182C98AD682B782E995578F808BC696B18EE88F878F E7B8D732E646F6378>

課題名

<4D F736F F D20926E C5E B8FC797E192E88B CC8DC489FC92E88E9696B D2E646F63>

医師主導治験 急性脊髄損傷患者に対する顆粒球コロニー刺激因子を用いたランダム化 プラセボ対照 二重盲検並行群間比較試験第 III 相試験 千葉大学大学院医学研究院整形外科 千葉大学医学部附属病院臨床試験部 1

●子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案

治験実施規程

未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 CSL ベーリング株式会社要望番号 Ⅱ-175 成分名 (10%) 人免疫グロブリン G ( 一般名 ) プリビジェン (Privigen) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類

神戸市立医療センター西市民病院治験審査委員会業務手順書 第 1 章治験審査委員会 ( 目的と適用範囲 ) 第 1 条本手順書は 医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令 ( 平成 9 年 3 月 27 日 厚生省令第 28 号 )( 以下 GCP 省令 という ) 医療機器の臨床試験の実施の基準に関

<4D F736F F D2088E397C388C091538AC7979D8B4B92F E81698F4390B3816A2E646F6378>

平成 28 年度診療報酬改定情報リハビリテーション ここでは全病理に直接関連する項目を記載します Ⅰ. 疾患別リハビリ料の点数改定及び 維持期リハビリテーション (13 単位 ) の見直し 脳血管疾患等リハビリテーション料 1. 脳血管疾患等リハビリテーション料 (Ⅰ)(1 単位 ) 245 点 2

疫学研究の病院HPによる情報公開 様式の作成について

Microsoft Word - 医療安全管理指針.doc

臨床評価とは何か ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構医療機器審査第一部方眞美

宮城県立がんセンター受託研究業務手順書

がん登録実務について

富山西総合病院 医療安全管理指針

本手順書で使用する用語の定義 用語電子的記録書面電子的記録利用システム実務担当者原データ治験関連文書サイボウズサイボウズメッセージ 定義人の知覚では認識できない, 電子式等の方法で記録され, コンピュータで処理される記録紙媒体による資料治験依頼者, 実施医療機関の長, 治験責任医師並びに治験審査委員

薬生安発 0302 第 1 号 平成 30 年 3 月 2 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省医薬 生活衛生局医薬安全対策課長 ( 公印省略 ) 医薬品リスク管理計画の実施に基づく再審査期間終了後の評価報告について の一部改正について 再審査期間中の新医薬品以外の医薬品の医薬品リ

Microsoft Word - 奈良県GQP-GVPガイドライン doc

臨床試験(治験)実施の手続き

実施医療機関における治験に係る標準的業務手順書

Microsoft PowerPoint - 【逸脱半月板】HP募集開始150701 1930 2108 修正反映.pptx

国立仙台病院受託研究取扱規程

スライド 1

Microsoft Word - ①【修正】B型肝炎 ワクチンにおける副反応の報告基準について

実施医療機関治験審査委員会標準的業務手順書

Microsoft Word - 【案1】登録認証機関立入要領改正通知(Ver )

倫理委員会審査手順書

実施医療機関における治験に係る標準的業務手順書

治験は、医薬品として未だ認められていない物質を人(被験者)に投与して、有効性、安全性等を検討する臨床試験のことであり、新薬の承認申請資料の作成を目的としています


untitled

配偶子凍結終了時 妊孕能温存施設より直接 妊孕能温存支援施設 ( がん治療施設 ) へ連絡がん治療担当医の先生へ妊孕能温存施設より妊孕能温存治療の終了報告 治療内容をご連絡します 次回がん治療の為の患者受診日が未定の場合は受診日を御指示下さい 原疾患治療期間中 妊孕能温存施設より患者の方々へ連絡 定

00 事務連絡案

Microsoft Word - SMART-C_manual_v2.doc

エ事務部門 (9) 利用者 教職員 学生等及び臨時利用者で 本学情報システムを利用する者をいう (10) 教職員 本学に勤務する常勤又は非常勤の教職員 ( 派遣職員を含む ) をいう (11) 学生等 本学学則に定める学部学生 大学院学生 大学院研究生 科目等履修生及び聴講生 等をいう (12) 臨

石綿による健康被害の救済に関する法律の解説

Transcription:

申請医療機関からの報告について ( 千葉大学医学部附属病院 ) 1. 経緯 [ 有害事象報告とそれに伴う対応 ] 告示番号 B16 NKT 細胞を用いた免疫療法 ( 頭頸部扁平上皮がん ) において 平成 28 年 11 月 26 日 試験中の患者に急性呼吸不全が生じ 平成 28 年 12 月 18 日に死亡されるという事案が発生した 事務局は平成 28 年 12 月 14 日付け第 1 報を受理 因果関係が不明の生命を脅かす有害事象と判断され 先進医療を中止していることを確認した 平成 28 年 12 月 26 日付け第 2 報を受理 因果関係の無い 死に至る有害事象と判断され 客観的に安全性が確認されるまで先進医療は再開しないという方針であることを確認した 平成 29 年 6 月 23 日付け 最終報を受理 最終的な判断は因果関係不明の死に至る有害事象であったとのこと プロトコールを変更することで 試験再開を希望された 27 日 プロトコールから逸脱した原因 逸脱を見過ごした原因を明らかにし その対策をたてる必要があると考えている旨千葉大学医学部附属病院に伝達した 平成 29 年 6 月 29 日 プロトコールの変更届けを受理 表紙の変更履歴より 以前のプロトコール変更が事務局に届け出られていないことが確認され これまでの新旧対応表を提出いただくよう依頼 平成 29 年 7 月 11 日にこれまでの新旧対応表と報告書 先進医療 B 告示番号 16 NKT 細胞を用いた免疫療法 ( 頭頸部扁平上皮がん ) の計画変更に関し 先進医療技術審査部会への報告が遅れた理由及ひ 再発防止への取り組みについて が提出された 2. 対応すべき点 当該試験を再開し継続することの医学的な可否について 再発防止策等の対応を踏まえての 試験再開の適否の判断 ( 再発防止策の返答待ち ) 厚生労働省医政局に所定の変更届出書 ( 別紙 6 様式第 1 号 ) を提出することなくプロトコールを変更していたことに対する対応

重篤な有害事象の発生に係わる経緯及び今後の対応について 千葉大学医学部附属病院 重篤な有害事象の発生に係わる経緯先進医療 NKT 細胞を用いた免疫療法 の試験中に誤嚥性肺炎の再燃から重篤な呼吸困難に至り 死亡した症例に関し 報告します みぎ中咽頭がん ( 扁平上皮がん ct3n2cm0 Stage IVA) に対して セツキシマブ併用放射線治療を施行 局所残存に対して手術を行い CR となった症例です 術後に軽度の誤嚥性肺炎を発症 抗生剤治療を行い 抗生剤投与終了後 3 週間にて試験への登録を行いました 登録作業については効果安全性委員会ならびに特定認定再生等委員会では被験者の適格性に関する逸脱は認めない と判断されました 登録後に軽度の発熱を認め Grade 2 の誤嚥と判断 抗生剤投与を開始しました 抗生剤投与開始後 速やかに解熱傾向を認めたため 軽症であり Grade 2 の有害事象 ( 誤嚥 ) に留まると判断して 中止基準である Grade 3 以上の有害事象には当てはまらないと判断し プロトコールどおり試験を開始しました この判断については効果安全性委員会ならびに特定認定再生等委員会にて適切ではなかった可能性を指摘されています 2 回目の細胞投与施行後に誤嚥性肺炎の再増悪を認め 抗生剤の再投与を開始しましたが その後に呼吸苦が出現 酸素化が悪化したため 人工呼吸管理を開始しました この時点で Grade 4 の有害事象となったため 治療の中止基準に従い 試験を中止としました その後の治療の甲斐なく 約 1 ヶ月後に呼吸不全により永眠されました 今後の対応本症例は提供前から軽度の誤嚥性肺炎を認めておりましたが 抗生剤の投与終了後 3 週間程度経過しており 除外基準には相当しないと判断致しました この判断に関しては特定認定再生等委員会では 被験者の適格性に関する逸脱は認めない との見解でした この基準によりますと 感染が改善して間もない症例でも登録可能と判断されてしまいます 今回 登録後に再燃した誤嚥性肺炎の重篤化により呼吸不全が発生したという事実を真摯に受け止め 誤嚥性肺炎の発症リスクが高い症例が登録されることを避けることを目的に 登録前 2 週間以内に活動性の感染を有していた症例は除外すると明記致しました 活動性感染の指標として 38 度以上の発熱と 10,000/ L 以上の白血球増加を基準として試験担当医師の主観を排除致しました また培養用細胞採取については 今回認めました Grade 2 の誤嚥はこの基準に当てはまらず 試験の中止の必要はないと判断し 培養用細胞採取のための採血を行われましたが この様な事態を避けるために これまでの治療の中止の基準を 個々の症例における末梢血採血および樹状細胞投与の中止基準 と明確な表現に変更した上で 因果関係に関わらず重篤な有害事象が発現した場合 採血前および投与前の検査にて 38 以上の発熱または 10,000μL 以上の白血球増加を認めた場合 2 週間以内に治療を要する感染症を認めた場

合 に末梢血採血および樹状細胞投与を行うことを禁止しました この基準によって 今回と同様に登録後に活動性炎症を発症した患者に対する細胞投与は防止することができます また試験実施中は 登録前検査に加え 0 日目 7 日目 10 日目 21 日目に所定の検査を行い 38 度以上の発熱もしくは 10,000/μL 以上の白血球増加を活動性炎症増悪の予兆として 早期発見に努めて参ります さらに 従来は重症以上の肺気腫もしくは肺線維症を除外すると定めていましたが 誤嚥性肺炎を含む 重症以上の全ての肺疾患を有する症例を除外することに致しました これまでの臨床試験では 有害事象のほとんどは一過性の発熱や全身倦怠感であり 重篤な有害事象は認めませんでした しかし 今回の呼吸不全との因果関係が完全には否定できない状況であり 再開の許可を頂いたのちには より慎重な試験遂行を心がけて参ります 今回のプロトコール改訂にあたっては効果安全性委員会の勧告を受け原案を作成し 特定認定再生等委員会での議論を経て修正を加え 両委員会の承認を得たものです 今後は先進医療についての院内での管理体制を見直し 千葉大学医学部附属病院臨床試験部の協力の下 モニタリングおよび監査体制を強化した上で より一層慎重に試験を進めていきたいと考えております

先進医療 B 告示番号 16 NKT 細胞を用いた免疫療法 ( 頭頸部扁平上皮がん ) の計画変更に関し 先進医療技術審査部会への報告が遅れた理由及び再発防止への取り組みについて 平成 29 年 7 月 11 日千葉大学医学部附属病院病院長山本修一臨床試験部長花岡英紀未来開拓センター長岡本美孝 この度 当院にて先進医療 B 告示番号 16 NKT 細胞を用いた免疫療法 ( 頭頸部扁平上皮がん ) の計画変更に関し 先進医療技術審査部会への報告が遅れましたことをお詫びいたします 先進医療を審査いただく諸先生方並びに当該患者様にお詫び申し上げます ここに 経緯および再発防止への取り組みをご報告いたします < 報告が遅れた変更点 > 再生医療等の安全性の確保等に関する法律に合致させる形にプロトコールの書式を変更した 第三種再生医療等 としての記載を追加した 試験の承認元を千葉大学医学部倫理審査委員会から国立大学法人千葉大学特定認定再生等委員会に変更した < 経緯 > 当該技術は平成 25 年 3 月に先進医療 B として公示されました この際 平成 24 年 11 月 8 日の高度医療評価会議に計画書として 1.2 版を提出しておりましたが 会議での御指摘に対応する形で修正を加え 1.3 版とし最終承認を得たものと認識しております この 1.3 版を元に平成 27 年 11 月まで試験を継続しておりました この間 平成 25 年 11 月 27 日に再生医療等の安全性の確保等に関する法律が公布されたのに伴い プロトコール変更の準備を開始致しました 平成 25 年 5 月 5 日に新プロトコール案を作成 これを 1.4 版とし 院内での検討を行って参りました この間の修正は 1.4 版から 2.0 版に及びますが 全て再生医療等の安全性の確保等に関する法律に対応するために行った文章の変更履歴であり 実際に委員会に提出された訳ではありません 試験自体は平成 27 年 11 月に再生医療等の安全性の確保等に関する法律の猶予期間終了をもって一時休止になりましたが この時点まで試験は

1.3 版の計画書に従って行って参りました 紛らわしい表現となってしまい大変申し訳ございません その後 2.1 版の研究計画書を特定認定再生等委員会に提出 平成 28 年 2 月 23 日に開催された特定認定再生等委員会で審査頂き 指摘事項を 2.2 版として再度提出して承認されました この 2.2 版を厚生労働省医政局研究開発振興課再生医療研究推進室に送付 同部署の承認を得て 平成 28 年 4 月より試験を再開しておりました 本来であれば試験開始前に 1.3 版から 2.2 版への変更に関し 厚生労働省医政局研究開発振興課先進医療係にも御連絡すべきところ 連絡が漏れておりました < 変更報告が遅れた理由等 > 上記の通り 本試験は再生医療等の安全性の確保等に関する法律の施行に伴い 一旦中断し その後プロトコール改訂を行い 国立大学法人千葉大学特定認定再生等委員会の審査を受けた上で承認されました 承認されたプロトコールは厚生労働省医政局研究開発振興課再生医療研究推進室に送付され 同部署の承認を得ておりました この時点で先進医療係にも申請を行うべきところを 同じ厚生労働省医政局研究開発振興課内で再生医療研究推進室と先進医療係を混同してしまい 既に両部署の承認が得られたものと誤認しておりました このことが 先進医療係への報告が遅れた理由になります < 再発防止への取り組み> 上記の事実を受け 当院においては以下の対応を検討し進めております 今回の事案の発生に鑑み 先進医療 B 実施の特殊性を再度周知徹底するとともに このような事態を生じてしまった臨床研究支援体制の問題点について調査を進めております 先進医療を実施する研究者 研究支援担当者を含め 院内の関係者が先進医療制度を正しく理解し実施するために 教育する体制を見直します 先進医療についての管理体制を見直し 千葉大学医学部附属病院臨床試験部の協力の下 モニタリングおよび監査体制を強化して参ります このような事象を引き起こしたこと深く反省し お詫び申し上げます 現在 先進医療を実施する機関として 責任を持って 届出確認の徹底を初めとする臨床試験の適切な実施と問題事案の再発防止に取り組んでおります事をここにご報告申し上げます