基本目標 1( 日常生活 ) 地域住民みんながつながり支えあう 心豊かなコミュニティづくり 核家族化や少子高齢化の進行に伴いさまざまな課題が顕著に現われるなか ライフスタイルの多様化や 携帯端末の普及などによる人と人とのつながり方の多様化もあり みなさんが生活する家庭や地域社会におけるつながりが希薄

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2 基本理念と基本目標 本市のまちづくりの指針である 第 2 次柳井市総合計画 は 平成 29 年 3 月に策定 されました この総合計画では すべての市民が健康で安心して暮らせる 人にやさ しいまちづくり を健康 福祉分野の基本目標に掲げ その実現を目指しています これは 高齢者も含めた全ての市民

多賀町地域福祉活動計画案(概要版)

計画の概要 太田市地域福祉計画 太田市地域福祉活動計画とは? 太田市地域福祉計画市民のみなさまからご意見を伺いながら作成した 今後の地域福祉の方向性 将来像を示した太田市の計画です 太田市地域福祉活動計画社会福祉法人太田市社会福祉協議会が策定した 地域の社会福祉を推進するための具体的な活動計画です

計画の今後の方向性

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第 4 章基本的な考え方 1. 計画推進の基本的な視点 本計画は 以下に示す基本的な視点をふまえて 各施策 事業の展開を図っていきます 協働とパートナーシップにもとづく活動の充実地域福祉の主役は その地域に暮らす市民です 地域福祉の取り組みを進めていくためには 市民 事業者 行政がお互いに理解し 尊

板橋区版 AIP の構築に向けた取組に関する検討報告書 < 概要版 > 平成 28 年 2 月 板橋区

介護保険制度改正の全体図 2 総合事業のあり方の検討における基本的な考え方本市における総合事業のあり方を検討するに当たりましては 現在 予防給付として介護保険サービスを受けている対象者の状況や 本市におけるボランティア NPO 等の社会資源の状況などを踏まえるとともに 以下の事項に留意しながら検討を

資料 目 次 事業方針 実施計画 みんなで福祉の風土を広げよう 住民 関係機関 団体のネットワークで身近な福祉活動を進めよう 一人ひとりの安全で安心な暮らしを守ろう Ⅳ 推進基盤の強化 主な年間行事等

事業内容

(1) ほのぼのネット事業 目的事業内容経過方法と時期 担当係: 地域係 地域でサポートを必要としている人の発見 見守り 交流活動を 地域で暮らす住民自らが主体となって取り組む ほのぼのネット活動 の推進を通じて 住民の手による 福祉のまちづくり を展開します 1 ほのぼのネット班 28 班による見

神奈川県における高齢者を取り巻く状況 1 総人口の推移 ( 人口減少時代へ ) 本県における総人口は 平成 27 年度に約 915 万人となり その5 年後までには 人口のピークから人口減少時代へ入っていくことが予測されています 本県における総人口の推移 注 1 平成 22 年度までは 国勢調査によ


区分

スライド 1

<総論>



第3節 重点的な取り組み

3 地域コミュニティ活動について 地域コミュニティ活動 への参加について よく参加している 時々参加している とい う回答は 55.4% となりました また 参加したことはない と回答された方以外を対象に 地域コミュニティ団体の課題と 思うもの を尋ねたところ 回答が多かったものは 以下のとおりです

基本理念 第 6 期計画では 高齢者が住み慣れた地域で健康でいきいきと充実した生活を送ることができる地域社会の構築をめざしてきました 第 7 期計画においても 第 6 期計画の基本理念を継承し 総合計画における高齢者福祉の施策の実現をめざして 住んでよかった亀岡 老後も楽しい亀岡 を本計画の基本理念

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スライド 1

地域包括ケア構築に向けた実態調査の実施 ひとり暮らし高齢者 高齢者のみ世帯 の全てを訪問形式で調査 地域全体で生活支援等必要なサービス内容を検討 H24 年度 H24.7 月 ~ひとり暮らし実態調査 ( 訪問 ) 集計 解析 ( 名古屋大学 )1 H 福祉を考える集会 ( 住民 関係者

高齢者を取り巻く状況 将来人口 本市の総人口は 今後も減少傾向で推移し 平成32年 2020年 には41,191人程度にまで減少し 高齢 者人口については 平成31年 2019年 をピークに減少に転じ 平成32年 2020年 には15,554人程度 になるものと見込まれます 人 第6期 第7期 第8


経営課題 1 主な経営課題について 現状 データ 区民モニター : あなたにとって住民同士の つながり や きずな があると感じますか ( 単位 :%) 年代別 問 6 1. 感じる 2. ある程度感じる 3. あまり感じない 4. 感じない無回答 全体

第 2 章垂水市地域包括ケアシステムの概要 1 垂水市の地域包括ケアシステムの考え方地域包括ケアシステムとは 高齢者等に関わる様々な人や社会資源が 地域の中でつながりを持って高齢者等の生活を支える仕組みです 高齢者については 介護が必要な状態になっても住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう 医

問 2 次の文中のの部分を選択肢の中の適切な語句で埋め 完全な文章とせよ なお 本問は平成 28 年厚生労働白書を参照している A とは 地域の事情に応じて高齢者が 可能な限り 住み慣れた地域で B に応じ自立した日常生活を営むことができるよう 医療 介護 介護予防 C 及び自立した日常生活の支援が

地域福祉とは 住民による自主的な活動や行政などの公的サービスを活用しながら 個人が人としての尊厳を持って家庭や地域の中で その人らしい自立した生活を送れるように支える ものです 計画の内容は 少子高齢化が急速に進む中で 核家族化が進行し地域意識は希薄化し 家庭や地域で 支え合う力が弱まりつつあります

3 高齢者 介護保険を取り巻く現状 1 人口 高齢化率本市は高齢化率が 45% を超えており 本計画の最終年度である 2020( 平成 32) 年度には 高齢化率 48.0% 2025( 平成 37) 年度には高齢化率 49.7% まで増加することが推計されます また 2018( 平成 30) 年以

藤沢型地域包括ケアシステムの推進について 平成 30 年 2 月藤沢市議会定例会厚生環境常任委員会資料 1 ⅠⅠ 中長期を見据えた検討体制の見直し 1 これまでの経過等について現在, 国では 地域共生社会 の実現に向け, 様々な改革が進められており, 平成 30 年 4 月に施行される社会福祉法の一

希望をかなえるまちづくり 結婚 出産 子育て 結婚 出産 子育ての希望実現 1 結婚や出産に対する支援の充実 一人ひとりが結婚や出産について諦めることなく取 り組める環境をつくることによって まちに家族を持つこ との幸せをもたらします 結婚を希望する人の未婚率の改善 結婚や妊娠 出産に関するライフプ

地域包括ケアシステム


1 広島市障害者計画の策定について

地域総合支援協議会

区(支部)社協会費関係相談記録

3. 安心できる福祉基盤の整備 高齢者や障害のある人など日常生活に支援が必要な人が増え続けている中 平均寿命が延び 支援が必要な状態で暮らす期間が長くなることが見込まれています このような中 たとえ支援が必要になっても 誰もが地域の中で適切な福祉サービスを選択して利用でき 安心して暮らし続けられるよ

議案第3号

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平成 30 年度 提言書 テーマ 福祉 環境のまち部会新見市版ボランティアポイント制度の導入 ともに支え合うあたたかいまちづくり ~ポイント制で地域活性化 ~ 1. はじめに国立社会保障 人口問題研究所の推計によれば 日本全体で人口が減少していく時代が到来したことを示しており この傾向は本市も例外で

区(支部)社協会費関係相談記録

Microsoft Word - ●【本編】おおた高齢者施策推進プラン180313 《最終校正》

周南市版地域ケア会議 運用マニュアル 1 地域ケア会議の定義 地域ケア会議は 地域包括支援センターまたは市町村が主催し 設置 運営する 行政職員をはじめ 地域の関係者から構成される会議体 と定義されています 地域ケア会議の構成員は 会議の目的に応じ 行政職員 センター職員 介護支援専門員 介護サービ


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第 2 章近江八幡市を取り巻く状況と今後の課題 1 データからみえる地域福祉の状況 1 人口の状況近江八幡市は 平成 22 年 3 月に旧近江八幡市と旧安土町が合併し 人口 8 万人を超える市となりました 旧市町の人口を合計した数値を見ると 平成 12 年から平成 22 年は横ばいで推移していますが

下の図は 平成 25 年 8 月 28 日の社会保障審議会介護保険部会資料であるが 平成 27 年度以降 在宅医療連携拠点事業は 介護保険法の中での恒久的な制度として位置づけられる計画である 在宅医療 介護の連携推進についてのイメージでは 介護の中心的機関である地域包括支援センターと医療サイドから医

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第2節 茨木市の現況

地域子育て支援拠点事業について

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合計特殊出生率 : 15 歳から49 歳までの女性の年齢別出生率を合計したもので 1 人の女性が生涯に生む子どもの数の平均に相当するとされる 図 2-1 総人口及び年少 老年人口割合の推移 図 2-2 合計特殊出生率の推移 -8-

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- 目次 - Ⅰ 計画策定の趣旨等 1 Ⅱ 船橋市における自殺の現状 2 Ⅲ 船橋市の自殺対策における取組 3 Ⅳ 船橋市の自殺対策推進体制 6

<4D F736F F F696E74202D20332E8CFA90B6984A93AD8FC E18F8A93BE8D8297EE8ED293998F5A82DC82A B68A888E B8E968BC682CC8D6C82A695FB B8CDD8AB B83685D>

富山県 地域包括ケアシステム構築に向けた取組事例 ( 様式 ) 1 市区町村名 富山市 2 人口 ( 1) 322,059 人 ( 平成 25 年 3 月末現在 ) ( 8,253 人 ) 3 高齢化率 ( 1) 65 歳以上 26.1% ( 30.3% ) (65 歳以上 75 歳以上それぞれにつ

第4章_なごやか地域福祉.indd

このような現状を踏まえると これからの介護予防は 機能回復訓練などの高齢者本人へのアプローチだけではなく 生活環境の調整や 地域の中に生きがい 役割を持って生活できるような居場所と出番づくりなど 高齢者本人を取り巻く環境へのアプローチも含めた バランスのとれたアプローチが重要である このような効果的

はじめに

ができるボランティア活動 のメニューを開拓するとともにウェブサイ トや SNS などを通じて情報発信を行います 施等により スポーツ団体等と連携した体験型ボランティアイベントの実施等により ボランティアムーブメントを拡大します 向けのボラ 学ボランテ 身近な所属等を通じて活動への参加を促すため企業や

淀川区生活困窮者

第 2 章高齢者を取り巻く現状 1 人口の推移 ( 文章は更新予定 ) 本市の総人口は 今後 ほぼ横ばいで推移する見込みです 高齢者数は 増加基調で推移し 2025 年には 41,621 人 高齢化率は 22.0% となる見込みです 特に 平成 27 年以降は 後期高齢者数が大幅に増加する見通しです

平成17年度社会福祉法人多花楽会事業計画(案)

地域包括ケアシステムの構築に向けた取組み 平成 30 年 3 月 30 日 ( 金 ) 厚生労働省老健局振興課

第 3 章地域生活の現状と課題 本計画の策定に当たり 市民の福祉ニーズ 課題を明らかにするために 入間市の福祉圏域 9 地区において 入間市との共催により2 回の地域福祉地区懇談会を実施しました ( 平成 25 年 2 月に9ヶ所 7 月には 近隣助け合い活動推進会との共催により10 ヶ所 ) また

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問 3 あなたの家族構成は ひとり暮らし世帯 7.5% 夫婦のみの世帯 29.3% 2 世代同居世帯 48.3% 3 世代同居世帯 13.3% 1.0% 0.6% 家族構成は 2 世代同居世帯 が 48.3% と最も比率が高く 以下 夫婦のみの世帯

整整合合 本計画は 第三次宜野湾市総合計画 ( 案 ) に則するものとして位置づけられます また 第 2 次宜野湾市男女共同参画計画 や他の関連する計画との整合性をもったものとして定めています 一方 本計画には母子の健康確保を盛り込むことが定められていることから 宜野湾市母子保健計画 は本計画に包含

市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査


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こんな柏市を目指します 目指す姿 が, だれにとっても生まれてから生涯を全うするまで暮らしやすい場となることへの想いを込めて, 健康福祉像を だれもが, その人らしく, 住み慣れたで, 共に, いきいきと暮らせるまち柏 と定めました 健康福祉に関するその他の分野別計画でも, この健康福祉像を共有して

生野区地域福祉計画 平成 30 年 (2018 年 )3 月 生野区役所

外部評価地域かかわりシート 1 〇外部評価 ( 地域かかわりシート 1) は A~F までの 6 項目となります〇項目 A については 事業所自己評価 をお読みいただき 適当と思われる箇所に を記入ください わかりにくい場合は 運営推進会議当日に事業者から説明がありますので 空欄のまま持参し 当日記

広島市障害者計画 2013 ー 2017 平成 25 年 3 月 広島市

2

はじめに 国立社会保障 人口問題研究所の将来人口推計によれば 現在 わが国の4人に1人以上が高齢者 65歳以上の方 7人に1人 が75歳以上の方となっており 世界でも類を見ない超高齢社会 を迎えております 今後も 高齢化は着実に進むと予測されてお り 特にすべての団塊の世代の方が75歳以上に達する2

資料 2 東区まちづくり推進事業の検証結果について ( 平成 29 年度第 2 回東区まちづくり懇話会 ) 開催概要 開催日時 : 平成 29 年 9 月 15( 金 ) 午前 9 時 30 分 場 所 : 東区役所 3 階すこやかホール 熊本市東区役所

函館市のこれから 計 (2015 年比 ) 265, ,794 6% 232,635 13% 215,148 19% 197,467 26% 179,807 32% 0~14 歳 (2015 年比 ) 27,134 24,208

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はじめに 介護保険制度の改正に伴い 要支援に認定された高齢者への介護サービスのうち 訪問介護 通所介護は 市町村ごとに実施されることになり 平成 27 年 4 月から 3 年の間に移行されることになりました 要支援高齢者は増加傾向にあり この方々の介護や生活を支えることは喫緊の課題です このことに鑑

1 計画策定の背景と趣旨 昭和 56(1981) 年の 完全参加 をテーマとする 国際障害者年 を契機に, 障害者福祉は大きく変化しました 国では, 平成 5(1993) 年 3 月に 障害者対策に関する新長期計画 が策定され, 同年 12 月には 障害者基本法 * が施行されました 以後も, 平成

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平成 31 年度 地域ケア会議開催計画 魚津市地域包括支援センター 平成 31 年 4 月

第1章 計画の基本的考え方 態を改善して地域社会への参加等を通じ 生きがいや役割を持てるようにすることが 重要です 4 住まい 持ち家や賃貸住宅だけでなく 有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅など 多様な形態の住まいを含みます 生活の基盤である住まいは 高齢者のプライバシー と尊厳が十分に守ら

1 子ども 子育て支援新制度がはじまります 子ども 子育て支援法 等の成立により すべての子どもと子育て家庭を総合的に支援していく 子ども 子育て支援新制度 が平成 27 年 4 月から全国的にスタートします 子ども 子育て支援新制度 では 幼稚園や保育所 地域の子育て支援の充実を図るとともに 認定

活動方針 ⑶ 誰もが安全 安心に暮らせる地域をつくろう 取り組むべき課題 1 地域ぐるみの防災活動の推進災害に備えた身近な体制作りを進めます 住民の主な活動 地域福祉圏域内にある小中学校との災害時における協力体制を構築する 災害時に地域福祉圏域内にある中学校生徒を活用できるように 中学校との協力体制

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一宮市住宅マスタープラン ~ 住み続けたいまち 住んでみたいまち 人々が生き生きと暮らせるまち ~ 概要版 平成 2 5 年 3 月 一宮市


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幼稚園 保育所ができること 一緒にやりましょう! 幼稚園 保育所は 子ども同士がふれあう以外に 保護者同士が交流できる場でもあります ここでは 各幼稚園 保育所が保護者と連携するとともに 保護者同士のふれあい つながりづくりに向けた取組みを記載しています 1 ( 幼稚園 保育所 ) 幼稚園 保育所と

介護における尊厳の保持 自立支援 9 時間 介護職が 利用者の尊厳のある暮らしを支える専門職であることを自覚し 自立支援 介 護予防という介護 福祉サービスを提供するにあたっての基本的視点及びやってはいけ ない行動例を理解している 1 人権と尊厳を支える介護 人権と尊厳の保持 ICF QOL ノーマ

Transcription:

第 2 章 課題解決に向けた取組の方向性 平野区地域福祉計画 ( 第 2 期 ) の理念 すべての人と人とがつながり 支えあうまちづくり 今後 誰もが経験したことのない超高齢社会が平野区にも到来し 福祉ニーズが増加し複雑化していくと予想されます 現在 元気に健康で生活されている方も 必ず老いていき ご自身やご家族の生活にさまざまな課題が出てきます そのような状況になったとき 地域住民のみなさんが こどもや高齢者という世代を超え 障がいの有無に関わらず 多様なつながりの中において であい ふれあい 支えあうことや 地域福祉の多様な担い手による連携 支援により 誰もが住んでいる地域で安心して暮らせることが何よりも大切です 区役所は区社協などと連携し 地域福祉の多様な担い手や情報共有などで有機的につながったさまざまなネットワークと連携しつつ 地域住民のみなさんとともに 平野区の地域福祉の推進に取り組んでいきます 今後は 支援を必要とする高齢者や障がいのある人 こどもなどを含めた平野区にお住まいのみなさんが課題を共有し みんなが主人公となり 多様な福祉ニーズに対応していくことが大切です 第 2 期計画では これらのことを踏まえ 平野区の地域福祉のまちづくりに取り組んでいく方向性と行動について 3つの基本目標 日常生活 地域社会 地域資源 にまとめました 計画の推進により みんなの心と力を合わせて お互いがつながり 支える人 ( 担い手 ) も支えられる人 ( 受け手 ) もお互いを支えあう みんなが共生する平野区をめざしていきます 基本目標 1( 日常生活 ) 地域住民みんながつながり支えあう心豊かなコミュニティづくり 基本目標 2( 地域社会 ) 地域における支えあいのネットワークの拡充 基本目標 3( 地域資源 ) 多様な主体による地域福祉の推進体制の構築 13

基本目標 1( 日常生活 ) 地域住民みんながつながり支えあう 心豊かなコミュニティづくり 核家族化や少子高齢化の進行に伴いさまざまな課題が顕著に現われるなか ライフスタイルの多様化や 携帯端末の普及などによる人と人とのつながり方の多様化もあり みなさんが生活する家庭や地域社会におけるつながりが希薄になっています 平野区は 出生数が多いものの ひとり親世帯数や児童虐待相談件数も多く こどもや子育て中の親を取り巻く環境は複雑化しています また 高齢化率が高く高齢者世帯が多いことから 認知症高齢者や要介護認定者が増加しているなどの課題もあります そして 生活様式や文化の違いにより課題を抱えている外国籍の住民も多く 加えて 平野区のもう一つの特徴として 障がい者手帳の所持者は市内で一番多く 障がいなどで支援を必要とする人が多く生活されています これらの複合的な要素により 今後 課題の増加 複雑化が予想され 将来への不安や心配がみなさんの中で大きくなってくると考えられます このような課題を克服するためには まず 地域住民のみんながつながり お互いが支えあう多様なつながりをつくっていくことが大切です 14

1 人と人とがつながり ふれあい 支えあう気持ちの醸成と身近な人同士が日頃からつながり 支えあえる関係づくり 平野区の地域福祉を推進していくために もっとも大切である 人と人とのつながり がますます希薄になっていることから 家族や隣近所の小さなつながりが何よりも大切であるという気持ちを醸成することが必要です まずは 日頃のあいさつや声かけなどを平野区のみんなで取り組んでいきましょう さまざまな福祉課題のある世帯が地域社会から孤立せず 住んでいる地域で安心して暮らし続けられることが大切であることから 家族や隣近所での身近な人同士がふれあえる場づくりやゆるやかな見守りなどでお互いがつながり 支える人 ( 担い手 ) も支えられる人 ( 受け手 ) もお互いが支えあう関係づくりを平野区全体に広げていきましょう ( 人とのつながりや支えあえる関係づくりの取組の例 ) 近所同士から広がる日頃のあいさつ 近所同士の声かけ ちょっとしたお手伝い ( ボランティア ) 障がいなどで支援を必要とする人への理解促進など 2 多世代交流や健康づくりの促進と居場所づくり こどもや子育て中の親を取り巻く環境は複雑化しています 平野区の将来を担うこどもたちが社会で生きていく力を養っていくためには こどもの時から 人と人とがつながり支えあう 大切さを理解していくことが重要です また 高齢化の進行に伴い 健康づくりも大切です 高齢者や障がいのある人 こどもなどあらゆる人がふれあい 多様な交流や健康づくりができる居場所があることにより 高齢者や障がいなどで支援を必要とする人を含めた平野区のみんなが支えあい 住んでいる地域でいつまでも健康で元気に暮らし続けることができる平野区をめざしていきましょう ( 居場所の取組の例 ) こどもの居場所などの多様な交流の場づくり ( 平野区みんな食堂ネットワーク ) 介護 認知症予防 ( いきいき百歳体操やいきいき脳活 ) などの健康づくり 地域における食事サービスや子育てサロン ふれあい喫茶など 15

3 すべての人がお互いを尊重し 支援を必要とする人を理解し支える福祉の心の育み 平野区のみんなが安心して暮らし続けることができるためには あらゆる人たちが お互いを尊重し 地域住民同士の支えあう心が広がっていくことが大切です 支援を必要とする人を理解し また 地域社会から孤立しないように みんなであたたかく支えあうことができるような福祉の心を育んでいきましょう ( 福祉の心の育みの例 ) 認知症や障がいなどで支援を必要とする人への理解促進 地域団体や教育機関などによるこどもの福祉の心を育む取組などへの意識の醸成 生活様式や文化の違いのある人との相互理解に向けた意識の醸成 数値目標 : お住まいの地域の方と つながっている と感じる区民の割合 70% < つながりの例 > 日頃のあいさつ 近所付き合いをしている 回覧板を声掛けして渡す 町会などのコミュニティや活動に参加 16

基本目標 2( 地域社会 ) 地域における支えあいのネットワークの拡充 平野区は支援を必要とする高齢者や障がいのある人 こどもが多いことから 支援が必要な人が地域社会から孤立せず 住んでいる地域で地域住民みんなが安心して暮らし続けることができる平野区をめざすために 日頃の見守りなどの地域社会のつながりによる支えあいのネットワークを拡充する必要があります また 支えられる人 ( 受け手 ) も状況によっては 支える人( 担い手 ) になることができる あるいは これまでは福祉活動に関わっていない人なども 支える人 ( 担い手 ) となりえるという視点を持ち 地域住民みんながお互いに支えあえる共生社会をめざしていくことが大切です 1 こども 高齢者 障がい者など支援を必要とする人の見守り活動の推進 支援が必要な人が地域社会から孤立しないように 隣近所同士の声かけなど 地域社会のつながりにおける日頃のゆるやかな見守り活動などの支えあいを平野区全体に広げていきましょう ( 見守り活動の取組の例 ) 地域における声かけ見守り訓練など 認知症や障がいなどで支援を必要とする人への理解促進など 17

2 地域住民が地域の福祉活動へ参加 参画しやすいような環境づくり 平野区の地域福祉の取組を推進していくためには みんなで支えあう福祉活動を続けていくことが大切です そのためには ちょっとしたお手伝いをする人やボランティアなどの福祉活動の担い手が参加 参画しやすい環境が必要です 平野区の地域住民みんなで福祉活動に取り組むことができる環境をつくりましょう ( 福祉活動への参加 参画の例 ) 多様な交流の場や 次世代を担うこどもたちが活動できる場づくり 福祉活動の情報発信と相談支援 平野区ボランティア 市民活動センターの活用 ふれあい喫茶 食事サービス 福祉マップづくりの場を活用したボランティアの参加促進 こどもの居場所づくりなどの福祉活動をする担い手の発掘など 3 担い手同士のつながりの拡充 さまざまな事情により地域福祉の担い手が固定化し 新しい担い手が見つからず 個人の負担が大きくなっており 地域福祉を推進する力を保つことが難しくなってきています 今後は 負担を分かちあえるよう 地域福祉の担い手の層を厚くしていくことが必要です そして 担い手の活動などの情報発信や交流により担い手同士のネットワークを拡充していきましょう ( 担い手のつながりの取組の例 ) 多様な交流の場や 次世代を担うこどもたちが活動できる場づくり 平野区ボランティア 市民活動センターの活用 平野区ささえ愛支援員 ( 生活支援コーディネーター ) による支援 福祉活動する担い手の情報発信と相談支援 民生委員 児童委員などの福祉活動の担い手同士による交流促進の場づくりなど 数値目標 : あなたの隣近所で助けあい活動が行われていると感じる区民の割合 60% < 助け合い活動の例 > 声かけ こどもや高齢者などの見守り 高齢者やお手伝い の必要な方の荷物の持ち運び 電球の交換などのちょっと したお手伝い 買い物のお手伝いなど 18

基本目標 3 ( 地域資源 ) 多様な主体による地域福祉の推進体制の構築 少子高齢化の進行などにより 福祉ニーズの複雑化が顕著に現われています また 公営住宅が多い平野区においては 地域によっては著しい高齢化によりコミュニティや支えあい活動の維持が困難になってきています また 団塊の世代が 75 歳以上となる 2025 年に向けて 重度な介護状態になっても 誰もが住んでいる地域で自分らしく安心して暮らし続けることができるようにするために 在宅医療と介護の連携や認知症施策の推進など 住まい 医療 介護 予防 生活支援が包括的に確保されるような 地域包括ケアシステム の構築をめざす必要があります このような課題に対応していくためには 地域福祉の主人公である地域住民みなさんと課題を共有しつつ これまでは福祉活動に関わっていない人などが 支える人 ( 担い手 ) になりえる視点を持ち 地域住民同士の支えあいのほかに 平野区に関わるみんなの力を活かしていくことが大切です そのためには 地域福祉を担う関係機関などとさまざまな担い手とが連携を強化しながら 生活の困りごとや悩みがある人が気軽に相談ができ 必要な支援につなげることができるしくみを平野区全体でつくり さまざまな課題に取り組む平野区の地域福祉の推進体制を構築していく必要があります 19

1 地域住民や地域の活動団体 民間事業者 保健 医療 福祉サービスの専門機関 行政との連携強化による地域生活の支援と情報共有 日頃の生活の困りごとや悩み 福祉ニーズの複雑化に対応するためには 平野区における地域福祉を担う関係機関などに横串を刺すように連携を強化し みんなの生活を支える地域福祉力の向上へつなげていかなければなりません 団塊の世代が 75 歳以上となる 2025 年に向けて 重度な介護状態になっても誰もが住んでいる地域で暮らし続けることができるようにするために 地域包括ケアシステム を構築していく必要があります 平野区では 高齢者だけでなく こどもや障がいのある人なども含めたあらゆる人を対象にした平野区版の地域包括ケアシステムの構築をめざし 世代を超え 障がいの有無に関わらず 地域住民みんなのつながり 支えあいをさらに生み出していくためには 地域住民や関係機関 多職種 区社協 区役所などが協働していくなか 多様な職種間の連携による情報共有を図り 平野区の地域福祉を支えるネットワークを強化していきましょう ( 連携強化 情報共有していく関係機関の例 ) 超高齢社会における高齢者や認知症への支援などを検討するために るんるんネット ( 平野区認知症高齢者支援ネットワーク連絡会 ) や平野区在宅医療ケアネットワーク委員会の連携促進 平野区地域自立支援協議会からの情報 ニーズの発信 平野区子育て支援関係者連絡会による情報発信や民間企業などとの連携 要保護児童対策地域協議会における各関係機関の支援方針の情報共有 地域の福祉活動を推進するための区役所と区社協との連携強化 平野区ささえ愛支援員 ( 生活支援コーディネーター ) による支援と情報共有など 地域福祉活動コーディネーターや民生委員 児童委員などと地域包括支援センターやブランチ ( 総合相談窓口 ) などが連携した相談 支援 くらしサポートセンター平野 ( 生活困窮自立支援制度 ) における各種制度への相談から支援へのつなぎ 高齢者等在宅医療 介護連携に関する相談支援事業 ( コーディネーター ) や在宅歯科ケアステーション かかりつけ薬局 薬剤師との連携 地域団体や教育機関などによる次世代を担うこどもたちの 生きる力 や 福祉の心 を育む取組との連携など 20

2 支援を必要とする人が相談から支援につながるしくみづくり 生活に困りごとや悩みがあるとき 誰もが身近で気軽に相談でき より効率的に必要な支援へつないでいくしくみづくりを進めつつ また 相談したくてもできない人や相談 支援を拒む人に対しては 区役所をはじめ専門職や各関係機関などと連携した対応に取り組んでいきましょう ( 相談のしくみづくりや連携した対応の例 ) 各種相談窓口の情報発信 平野区地域自立支援協議会からの情報 ニーズの発信 子育て支援室と乳幼児健診などの区役所内における連携 要保護児童対策地域協議会による支援方針の共有化 地域福祉活動コーディネーターや民生委員 児童委員などによる連携した見守り活動 くらしサポートセンター平野 ( 生活困窮自立支援制度 ) における各種制度への相談から支援へのつなぎ ハローワークと連携した就労相談 複合課題に対する総合的な相談支援体制の構築など 数値目標 : 子育てや家事 介護 仕事のことなど生活の困りごとや悩みがある とき 相談できる区民の割合 60% 21

第 3 章 平野区の特性を踏まえた地域福祉 平野区の特性を踏まえてみんなで推進する地域福祉をめざして 平野区は市内最多の人口と 地域数を有し 高齢化率 障がい者手帳の所持者 出生数も多く 多様な福祉ニーズがあります みなさんが住んでおられる地域ごとに違いもあり 住んでいるみなさんにも多様性があるなか 支える人 ( 担い手 ) と支えられる人 ( 受け手 ) が 日々 地域福祉の活動に取り組んでいます さまざまな課題がありますが 平野区のみんなでお互いを尊重しつつ つながり支えあいながら 平野区の地域福祉の具体的な取組を進めていくことが大切です そのためには 第 2 章において みなさんにお示しした 第 2 期計画の理念と 地域福祉に取り組んでいく方向性を示した3つの基本目標 日常生活 地域社会 地域資源 の考え方に基づき 平野区の特性を踏まえ 次のような地域福祉を推進していきましょう 平野区における具体的な取組 1 高齢者が暮らしやすい平野区をめざして 2 認知症になっても安心して暮らし続けることができる平野区をめざして 3 障がいのある人もない人も支えあえる平野区をめざして 4 こども 子育て世帯をみんなで支えあえる平野区をめざして 5 平野区の地域におけるセーフティネットの構築 22