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個人消費 ( やや良い ) スーパー 百貨店売高 スーパー売高は 全店ベースで前年同期を 年 月期の個人消費関連 は スーパー売高が 全店ベース ( 前年同期比.% 増 ) は 新規出 回り 既存店ベースは 前年同期を下回る 百貨店売高は前年同期を回る 店効果などにより 前年同期を回 りました 品目

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富山県金融経済クォータリー(2018年秋)

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富山県金融経済クォータリー(2018年夏)

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個人消費 ( やや良い ) スーパー 百貨店売上高 スーパー売上高は全店ベース 既存店ベース 年度の個人消費関連では 前年度比 前年同月比 ともに前年度を上回る 百貨店売上高は前年度を上回る スーパー売上高 全店ベース ( 前年百貨店売上額 度比.8% 増 ) は 新規出店効果などにより 食料品 (

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1. 総論 総括判断 県内経済は 平成 28 年 (216 年 ) 熊本地震の影響が一部に残るものの 緩やかに回復している 項目前回 (29 年 1 月判断 ) 今回 (3 年 1 月判断 ) 総括判断 平成 28 年 (216 年 ) 熊本地震の影響が一部に残るものの 緩やかに回復している 平成

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月別の売上でみると 百貨店については 夏物衣料が好調だった 7 月と一部店舗で閉店セールを行った 9 月を除いて前年同月を下回っています 一方 スーパーについては 台風の影響があった 8 月を除いて 前年同月を上回っています 1,2 1-3 平成 28 年百貨店 スーパー販売額合計 ( 北海道 :

(2) 住宅投資 住宅投資は 横ばい圏内で推移している 新設住宅着工戸数の内訳をみると 持家は 増加に転じてきている 貸家 や分譲は 水準を切り下げている (3) 設備投資設備投資は 受注や収益の好調を背景に水準を切り上げている 建設投資の先行指標である建築着工床面積 ( 非居住用 ) は 振れがあ

( 平成 31 年 1 月判断 ) 平成 31 年 1 月 財務省北陸財務局 富山財務事務所 富山市丸の内 1 丁目 5 番 13 号 ( 富山丸の内合同庁舎 5 階 ) TEL(076) ( 財務課直通 )

1 ( ) 4.1% 4.4% 4.% 1 ( ) 1.2%( ) 1.6% 3.8% 1( ) 5.6% 4, % 8 6.5% % 2 4.3% 47.8% 18.8% % 13 2, % 2.2% 13.% 218 ( ).

2911金融経済概観

1. 総論 総括判断 都内経済は 回復している 項目前回 ( 1 月判断 ) 今回 (3 年 1 月判断 ) 前回比較 総括判断回復している 回復している ( 注 )3 年 1 月判断は 前回 1 月判断以降 1 月に入ってからの足下の状況までを含めた期間で判断している ( 判断の要点 ) 個人消費

3003金融経済概観

1. 自社の業況判断 DI 6 四半期ぶりに大幅下落 1 全体の動向 ( 図 1-1) 現在 (14 年 4-6 月期 ) の業況判断 DI( かなり良い やや良い と回答した企業の割合から かなり悪い やや悪い と回答した企業の割合を引いた値 ) は前回 ( 月期 ) の +19 から 28 ポイ

平成10年7月8日

1. 総論 総括判断 県内経済は 緩やかに回復している 項目前回 (3 年 1 月判断 ) 今回 (3 年 4 月判断 ) 総括判断 平成 28 年 (216 年 ) 熊本地震の影響が一部に残るものの 緩やかに回復している 緩やかに回復している 前回比較 ( 注 )3 年 4 月判断は 前回 1 月

関西の景気動向 2013 年 11 月株式会社日本総合研究所調査部関西経済研究センター 1. 景気の現状関西の景気は 持ち直しのペースがひところと比べて鈍化している 輸出 ( 円ベース )

道南金融経済概況2018年7月(2018年7月2日公表分)

平成 31 年 1 月 17 日東北経済産業局 管内 ( 東北 6 県 ) の経済動向 ( 平成 30 年 11 月分 ) ~ 一部に弱い動きがみられるものの 緩やかに持ち直している ~ 鉱工業生産 : 個人消費 : 住宅着工 : 公共投資 : 設備投資 : 持ち直しの動きとなっている足踏み状態とな


金融経済概観2909

October vol

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最近の県内経済情勢は 回復しつつある 前回 (30 年 4 判断 ) 前回比較 今回 (30 年 7 判断 ) 総括判断回復しつつある 回復しつつある 総括判断の要点 個人消費は 百貨店 スーパーで底堅いものとなっており コンビニエンスストアで堅調となっているほか ドラッグストア販売で前年を上回って

管内 ( 東北 6 県 ) の経済動向 平成 28 年 8 月 12 日 < 管内の経済動向 > ~28 年 6 月の経済指標を中心として ~ 全体の動向 : 一部に弱い動きがみられるものの 緩やかに持ち直している 鉱工業生産 : 生産は一進一退となっている 個住 人宅 消着 費 : 個人消費は足踏

1. 総論 総括判断 県内経済は 緩やかに回復しつつある 項目前回 (3 年 4 月判断 ) 今回 (3 年 7 月判断 ) 前回比較 総括判断緩やかに回復しつつある 緩やかに回復しつつある ( 注 )3 年 7 月判断は 前回 4 月判断以降 足下 (7 月末 ) の状況までを含めた期間で判断して

関西経済レポート (2019 年 9 月 ) 令和元年 (2019 年 )9 月 30 日 ~ 輸出減少が継続 インバウンド消費はプラスの伸びを維持 ~ 足元の経済情勢と当面の見通し 関西経済は輸出 生産が斑模様であるが 内需が下支えとなり底堅く推移している 企業部門では 輸出は中国経済の減速等によ

熊本商工会議所 製本第四四半期(HP用)

道南金融経済概況2018年9月(2018年9月7日公表分).docx

管内 ( 東北 6 県 ) の経済動向 平成 27 年 1 月 15 日 < 管内の経済動向 > ~26 年 11 月の経済指標を中心として ~ 全体の動向 : 緩やかな持ち直し傾向にあるものの 一部に弱い動きがみられる 鉱工業生産 : 生産は一進一退で推移している 個人消費 : 持ち直し傾向にある

SERIまんすりー2月号 今月のみどころ

九経マンスリー ( 平成 3 年 2 月 ) 平成 3 年 4 月 12 日経済産業局 今月の管内経済動向 : 地域の経済は 緩やかに改善している 生産は横ばい傾向 輸出は 2 か月連続のマイナス 個人消費は持ち直している 雇用情勢は改善している 国内需要や海外経済の動向などを引き続き注視する必要が

統計から見た三重県のスポーツ施設と県民のスポーツ行動

各商品の動きについて 新規出店を含めた全店ベースの前年比でみると 衣料品の減少と飲食料品の増加がここ数年のトレンドとして定着しており 7 年も衣料品は減少し 飲食料品は増加した 衣料品が減少傾向にあるのは 販売形態の多様化により 購入先として衣料品専門店や通販 インターネットショッピングなどの選択肢

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2809金融経済概観

関西の景気動向 2013 年 5 月株式会社日本総合研究所調査部関西経済研究センター 1. 景気の現状関西の景気は 持ち直している 輸出は 円安が進み 米国経済も回復基調をたどるなど 環境が

東京都の経済情勢報告 平成 31 年 1 月 30 日 財務省関東財務局 東京財務事務所 掲載した経済指標等については速報値を含む

ニュースリリース 食品産業動向調査 : 景況 平成 3 1 年 3 月 2 6 日 株式会社日本政策金融公庫 食品産業景況 DI 4 半期連続でマイナス値 経常利益の悪化続く ~ 31 年上半期見通しはマイナス幅縮小 持ち直しの動き ~ < 食品産業動向調査 ( 平成 31 年 1 月調査 )> 日

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1. 総論 総括判断 県内経済は 回復しつつある 項目前回 (29 年 1 月判断 ) 今回 (3 年 1 月判断 ) 前回比較 総括判断緩やかに回復しつつある 回復しつつある ( 注 )3 年 1 月判断は 前回 29 年 1 月判断以降 3 年 1 月に入ってからの足下の状況までを含めた期間で判

新規文書1

道南金融経済概況30年11月(2018年11月6日公表分)

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九経マンスリー ( 平成 29 年 11 月 ) 平成 3 年 1 月 16 日経済産業局 今月の管内経済動向 : 地域の経済は 緩やかに改善している 生産は横ばい傾向 輸出は13 か月連続のプラス 個人消費は持ち直している 雇用情勢は改善している 国内需要や海外経済の動向などを引き続き注視する必要

高値となった後 下がり始めた 前述の通り CI 一致指数は 生産や雇用など様々な経済指標を統合し算出されている そのため CI 一致指数の上昇 下降にどの指標 が寄与しているのかについても 内閣府は詳細に発表している 表 1は 各指標がCI 一致指数に対してプラスに寄与したのか マイナスに寄与したの

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< 判断の推移 > 前月今月期間 総括判断 一部に弱い動きがみられるものの 緩やかに改善 緩やかに改善 ( ) 1 か月 ( 上方修正は 7 か月ぶり ) 生産緩やかな上昇傾向 ( ) 2 か月 個人消費足踏み状態 緩やかな持ち直しの動き ( ) 1 か月 ( 上方修正は 18 か月ぶり ) 設備投

資料1

県内経済は 緩やかに持ち直している なお 足下では 自動車向けなどの受注の増加や消費者マインドの改善の声が聞かれるなど 引き続き緩やかに持ち直している 総括判断 前回 ( 7-9 月 ) 持ち直しつつある 今回 ( 1-12 月 ) 緩やかに持ち直している 前回比較 足下の動き自動車向けなどの受注の

Monthly San-in Economy グラフでみる経済動向 1. 公共投資 2. 設備投資 持ち直しの動きが弱まる 公共工事請負額 ( 対前年比 ) 全産業で前年度を上回る計画 設備投資額 ( 対前年度比 ) 年度実績 18 年度計画 ( 単位 :%) 全国 18 年度計画 全

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Monthly San-in Economy グラフでみる経済動向 1. 公共投資 2. 設備投資 持ち直しの動きが弱まる 公共工事請負額 ( 対前年比 ) 全産業で前年度を上回る計画 設備投資額 ( 対前年度比 ) 17 年度実績 18 年度計画 ( 単位 :%) 18 年度計画 全産業 3.9

道南金融経済概況2018年10月(2018年10月1日公表分)

平成 25 年 3 月 19 日 大阪商工会議所公益社団法人関西経済連合会 第 49 回経営 経済動向調査 結果について 大阪商工会議所と関西経済連合会は 会員企業の景気判断や企業経営の実態について把握するため 四半期ごとに標記調査を共同で実施している 今回は 2 月下旬から 3 月上旬に 1,7

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目次 調査結果の概要 1 小企業編 中小企業編 概況 3 概況 15 調査の実施要領 4 調査の実施要領 16 業況判断 5 業況判断 17 売上 1 売上 2 採算 11 利益 21 資金繰り 借入 12 価格 金融関連 22 経営上の問題点 13 雇用 設備 23 設備投資 価格動向 14 経営

Economic Indicators   定例経済指標レポート

雇用の現状_季刊版2014年夏号

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2002・2003年度

2017年夏のボーナス見通し

2907金融経済概観

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ニュースリリース 中小企業の雇用 賃金に関する調査結果 ( 全国中小企業動向調査 2013 年 月期特別調査 ) 年 4 月 8 日株式会社日本政策金融公庫総合研究所 3 割の企業で正社員は増加 3 社に 1 社で給与水準は上昇 従業員数 2013 年 12 月において

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Ⅱ 用語等の説明 今期の状況 来期の状況 前年同期 ( 平成 28 年 4~6 月期 ) と比べた今期 ( 平成 29 年 4~6 月期 ) の状況 前年同期 ( 平成 28 年 7~9 月期 ) と比べた来期 ( 平成 29 年 7~9 月期 ) の状況 前期平成 29 年 1~3 月期 来期平成

2018年夏のボーナス見通し

個人消費の回復を後押しする政策以外の要因~所得の減少に歯止め、節約志向も一段落

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平成22年7月30日

Ⅱ 用語等の説明 今期の状況 来期の状況 前年同期 ( 平成 29 年 4~6 月期 ) と比べた今期 ( 平成 30 年 4~6 月期 ) の状況 前年同期 ( 平成 29 年 7~9 月期 ) と比べた来期 ( 平成 30 年 7~9 月期 ) の状況 前期平成 30 年 1~3 月期 来期平成

生活衛生関係営業の景気動向等調査 平成17年7~9月期

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中小企業の動向

< 判断の推移 > 前月今月期間 総括判断改善 22 か月 生産高水準で推移 13 か月 個人消費持ち直し 5 か月 設備投資増加 9 か月 公共投資一服感増加の動き ( ) 1 か月 住宅投資一進一退の動き 7 か月 貿易輸出 輸入とも前年を上回る - 雇 用 着実に改善しており 労働需給の引き締

< 判断の推移 > 前月今月期間 総括判断改善 18 か月 生産高水準で推移 9 か月 個人消費緩やかに持ち直し 持ち直し ( ) 1 か月 ( 上方修正は 1 か月ぶり ) 設備投資増加 5 か月 公共投資持ち直しの動き 堅調 ( ) 1 か月 ( 上方修正は 7 か月ぶり ) 住宅投資一進一退の

令和元年 7 月 22 日 北陸地域の総合経済動向 ~ 一部に弱い動きがみられるものの 改善している ~ 経済概況 令和元年 5 月指標を中心として 鉱工業生産指数は 高水準で推移しているものの 一部に弱い動きがみられる 個人消費は 持ち直している 設備投資は 高水準で横ばいとなっている 住宅投資は

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Taro-【資料1-2】中間評価(案)第1章に対する委員意見対応表

[ 調査の実施要領 ] 調査時点 製 造 業 鉱 業 建 設 業 運送業 ( 除水運 ) 水 運 業 倉 庫 業 情 報 通 信 業 ガ ス 供 給 業 不 動 産 業 宿泊 飲食サービス業 卸 売 業 小 売 業 サ ー ビ ス 業 2015 年 3 月中旬 調査対象当公庫 ( 中小企業事業 )

平成 21 年第 1 回 ( 平成 21 年 2 月 1 日実施 ) 鳥取県企業経営者見通し調査報告 目次ヘ ーシ 御利用にあたって 1 1 業界の景気判断 3 2 自己企業の売上高判断 5 3 自己企業の経常利益判断 7 4 生産数量の判断 9 5 在庫水準の判断 10 6 生産設備の規模判断 1

管内経済概況判断の推移 ( 平成 年 月現在 ) 発表 月 月 月 月 月 月 月 前月との判断比較 総 括判断 持ち直している持ち直している持ち直している持ち直している持ち直している持ち直している 全 国 景気は 一部に改善の遅れ もみられるが 緩やかな回 復基調が続いている 景気は 緩やかな回復

< 判断の推移 > 前月今月期間 総括判断改善 2 か月 生産高水準で推移 11 か月 個人消費持ち直し 3 か月 設備投資増加 7 か月 公共投資堅調 一服感 ( ) 1 か月 ( 下方修正は 14 か月ぶり ) 住宅投資一進一退の動き 5 か月 貿 易 輸出は前年を下回り 輸入は前年を上回る 輸

( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 2, 15, 1. 金 16, 額 12, 12, 9, 営業利益率 経常利益率 当期純利益率 , 6, 4. 4, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 1 社 ( 単位 : 億円 ) 215 年度 216 年度前年度差前年度

グラフで見る関西経済

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沖縄県経済 215 年の回顧と 216 年の展望 沖縄県経済 215 年の回顧と 216 年の展望 要旨 215 年の回顧 ~ 国内経済は持ち直しの動きがみられ 県内経済は拡大の動きが強まった~ 国内経済は 中国など海外経済の減速から足踏みとなったものの 年終盤には円安や原油安の効果などにより持ち直しの動きがみられた 県内経済の 15 年は 観光 消費関連が好調に推移し 建設関連も概ね好調に推移したことから 全体では拡大の動きが強まった 個人消費は 好調に推移したものの 一部で弱い動きとなった 百貨店 スーパー売上高は 夏物衣料品や食料品を中心に好調に推移し 耐久消費財では 新車販売で軽自動車税増税前の駆け込み需要の反動減がみられ 家電卸売でも消費税増税前の駆け込み需要の反動減や太陽光発電システムの需要減がみられた 建設関連は 公共工事は沖縄振興予算が高水準だったことなどから好調に推移し 民間工事は住宅着工が高水準を維持したことから 全体では概ね好調に推移した 観光関連は 円安を背景に外国客が増加し 好調な動きとなった 主要ホテルは客室稼働率 売上高がそれぞれ前年を上回り 好調に推移した 観光施設 ゴルフ場入場客数も前年を上回った 雇用情勢は 単月の有効求人倍率が本土復帰後最高値を記録し 完全失業率も低下したことから改善が続いた また 企業倒産は 景気拡大や金融機関支援の効果により 件数は前年を下回った 216 年の展望 ~ 国内経済は持ち直しの動きを維持し 県内経済は引き続き拡大の動きが強まろう~ 国内経済は 雇用情勢の改善による個人消費の増加や海外経済の回復などから 持ち直しの動きが続くものとみられる 県内経済は 消費関連は雇用情勢の改善などから好調に推移するものとみられ 観光も外国客の旺盛な旅行需要などから好調に推移するものとみられる また 建設関連も公共工事の増加などから好調に推移するものとみられ 全体では引き続き拡大の動きが強まって推移しよう 個人消費は 前年からの新設店効果や改装効果 雇用条件の改善により食料品を中心に前年にも増して 好調な動きになるものとみられる 建設関連は 公共工事は沖縄振興予算が高水準を維持することや 民間工事が住宅需要や企業の設備投資意欲が高いことなどから 好調な動きとなることが予想される 観光関連は 引き続き好調に推移しよう 景気回復や外国客の旺盛な旅行需要などを背景に入域観光客数は前年増が見込まれ 引き続きホテル売上高の増加が予想される 1

沖縄県経済 215 年の回顧と 216 年の展望 Ⅰ 215 年の回顧 県内経済の概況 拡大の動きが強まる 215 年の国内経済は 中国など海外経済の減速から足踏みとなったものの 年終盤には円安や原油安などにより持ち直しの動きがみられた 県内経済の 15 年は 観光 消費が好調に推移し 建設関連も概ね好調に推移したことから 全体では拡大の動きが強まった 観光は入域観光客が外国客の大幅増により前年に引き続き過去最高を更新した 個人消費は一部の耐久消費財で弱い動きとなったものの 全体としては好調な動きとなった 建設関連は公共工事が前年を上回り 住宅着工も貸家の建築需要などから高水準で推移した 県内経済を主要部門別にみると 個人消費については 好調に推移する中 一部で弱い動きとなった 百貨店 スーパー売上高は1~3 月期に前年の消費税増税前の駆け込み需要の反動減がみられ その後は新設 改装効果や夏物衣料品 食料品を中心に好調に推移した 耐久消費財では 新車販売台数は普通自動車が新型車投入効果により後半持ち直しの動きが強まるも 消費税増税や軽自動車税増税前の駆け込み需要の反動減による軽自動車の大幅減少から前年を下回る見込みである 電気製品卸売販売額は AV 商品や冷蔵庫など好調に推移するも 前年の消費税増税前の駆け込み需要の反動減や太陽光発電システムの需要が減少したことなどから前年を下回る見込みである 建設関連は 公共工事は沖縄振興予算が高水準だったことなどから好調に推移し 民間工事は住宅着工が高水準を維持したことから 全体では概ね好調に推移した 公共工事は 沖縄振興予算が前年度比若干減少したものの 3,3 億台を確保したことや防衛省関連予算の増加などから前年を上回る見込みである 民間工事は 貸家が引き続き高水準で推移したことや分譲の建築需要も旺盛だったことから好調に推移した 建築着工 ( 非居住用 ) も企業の建築投資意欲も高かったことや都市再開発事業などから堅調に推移した 観光関連は 円安を背景に外国客が増え 入域観光客が増加 国内客 外国客ともに伸び 15 年の入域観光客数は年間の過去最高だった 14 年 (75.6 万人 ) を上回った 主要ホテルは 入域観光客の増加から客室稼働率 売上高が前年を上回り 好調に推移した 主要観光施設の入場者数 ゴルフ場入場者数はともに好調な動きとなった 雇用情勢は 改善傾向が続いた 求人数は医療 福祉 サービス業 卸売業 小売業など多くの業種で増加し 有効求人倍率は上昇し 就業者数が増加したことから 完全失業率は低下した 企業倒産については 景気拡大や金融機関支援の効果により 件数は 68 件と前年を 1 件下回った 負債総額は 前年比 2.7% 増の 13 億 8,7 万円で前年を上回るも低い水準での推移となった 2

沖縄県経済 215 年の回顧と 216 年の展望 (1) 個人消費 好調な中 一部で弱い動き 15 年の個人消費は 百貨店 スーパー売上高は前年を上回ったが 新車販売台数や電気製品卸売販売額が前年を下回ったことから 好調な中 一部で弱い動きとなった 百貨店 スーパー売上高は 1~3 月期は前年の消費税増税に伴う駆け込み需要の反動減がみられたが 新設 改装効果や衣料品などの夏物商品が好調に推移した 暖冬の影響から年末にかけ季節商品が落ち込むも 食料品を中心に好調に推移し 既存店 全店ベースともに前年を上回る見込みである ( 図表 1) 耐久消費財では 新車販売台数は 年前半は普通 軽自動車ともに前年の消費税増税に伴う駆込み需要の反動減がみられ 年後半は普通自動車が新型車投入効果などにより前年を上回るも 軽自動車が軽自動車税増税に伴う駆け込み需要の反動減がみられたことなどから 前年を下回る見込み 電気製品卸売販売額は 冷蔵庫やAV 商品などが好調に推移したが 1~3 月期の消費税増税前の駆け込み需要の反動減や太陽光発電システムの需要減少などから前年を下回る見込みである ( 図表 2) 個人消費を取り巻く環境をみると 所得環境 ( 事業規模 3 人以上 ) は 消費税増税の影響が一巡し 実質賃金は 8 年ぶりに増加する見込みである 消費者物価 ( 沖縄県 総合 ) は上昇となる見込みである ( 図表 3) 図表 1. 百貨店 スーパー売上高の動向 12 1 8 6 4 2-2 -4 6.2 新設店 全店ベース ( 前年同期比 ) 既存店 ( 備考 )1. りゅうぎん総合研究所調べ 2.15 年は 1~11 月の値 15/Ⅳ は 1~11 月の値 3. 棒グラフは 全体に対する新設店 既存店の寄与度 図表 2. 耐久消費財の動向 8 6 4 2-2 -4-6 -8-1 新車販売台数 ( 前年同期比 左目盛 ) 軽自動車 普通自動車 3.6 8.1 電気製品卸売販売額 ( 前年同期比 右目盛 ) 1 ( 備考 )1. 沖縄県自動車販売協会 りゅうぎん総合研究所調べ 2.15 年は 1~11 月の値 15/Ⅳ は 1~11 月の値 3. 棒グラフは 全体に対する各品目の寄与度 図表 3. 実質賃金の動向 (% ホ イント ) 6 4 2-2 -4-6 物価上昇 下落分.2 その他以外 ( 白物など ) 名目賃金増減分 実質賃金 ( 前年同期比 3 人以上事業所の現金給与総額指数 ) 太陽光含むその他 ( 備考 )1. 沖縄県 毎月勤労統計地方調査 により作成 2.15 年は1~1 月の値 15/Ⅳは1 月の値 3. 各寄与度は 以下の式により求めた 実質賃金増減率 = 名目賃金増減率 - 物価上昇 下落率 8 6 4 2-2 -4 3

沖縄県経済 215 年の回顧と 216 年の展望 (2) 建設関連 概ね好調な動き 15 年の建設関連は 公共工事が好調に推移し 民間工事も住宅着工が高水準で推移した また 建築着工も堅調に推移したことから 全体では概ね好調な動きとなった 公共工事は沖縄振興予算が前年度より若干減少したものの3,3 億円台を確保するなど高水準となった また 防衛省発注工事も増加したことから前年を上回って推移する見込みである 発注者別では 国が那覇空港滑走路増設工事の本格化などから前年を上回り 市町村も前年を上回る見込みである ( 図表 4) 新設住宅着工戸数は 貸家や分譲が 高水準で推移し好調な動きとなった 分譲は 那覇市内だけでなく本島中南部などでも需要が高く前年を大きく上回る見込みである また 貸家は 人口 世帯数の増加を背景とした需要や相続税増税 ( 基礎控除縮小 ) への対応 金融機関の低金利の継続などから 高水準となり 前年に引き続き 年間では約 1 万戸の着工数となる見込みである ( 図表 5) 建築着工床面積 ( 非居住用 ) は 大型案件や企業の建設投資意欲の高まりなどから 堅調に推移した 内訳をみると前年の大型商業施設建築の剥落があったものの 都市再開発事業による大型案件や宿泊施設の着工などにより 前年並みの水準となり堅調に推移する見込みである ( 図表 6) 図表 4. 公共工事請負金額 ( 発注者別 ) の動向 6 5 4 3 2 1-1 -2 国県市町村その他全体 11.2 前年同期比 -3 ( 備考 )1. 西日本建設業保証株式会社沖縄支店の資料により作成 2.15 年は1~11 月の値 15/Ⅳは1~11 月の値 3. 棒グラフは 全体に対する発注者別の寄与度 図表 5. 新設住宅着工戸数の動向 (% ホ イント ) 4 3 2 1-1 -2-3 -4 持家貸家給与分譲全体 5.5 前年同期比 ( 備考 ) 1. 国土交通省の資料により作成 2.15 年は 1~11 月の値 15/Ⅳ は 1~11 月の値 3. 棒グラフは 全体に対する利用関係別の寄与度 図表 6. 建築着工床面積の動向 (% ホ イント ) 6 5 4 3 2 1-1 居住用非居住用全体. 前年同期比 -2-3 -4 ( 備考 )1. 国土交通省の資料により作成 2.15 年は1~11 月の値 15/Ⅳは1~11 月の値 3. 棒グラフは 全体に対する用途別の寄与度 4

沖縄県経済 215 年の回顧と 216 年の展望 (3) 観光関連 好調な動き 15 年の観光関連は 円安などを背景に主に外国客が増加したことから好調な動きとなった 入域観光客数は 1~11 月で前年同月比 9.8% 増の 714.9 万人と 年間の過去最高だった前年 (75.8 万人 ) を上回った 国内客は 1.7% 増と微増にとどまったが 外国客は円安や航空路線の拡充 ビザの緩和や免税制度の拡充といった政府のタイムリーな政策があいまった結果 65.6% 増と大幅に増加した 路線別でみると国内では関西や福岡 国外では中国 台湾 韓国等のアジア圏を中心に増加した 空路ではLCCを中心とした航空路線の拡充 海路ではアジア圏でのクルーズ船旅行の需要増加から寄港回数が大幅に増え 入域観光客における外国客の構成比が高まった ( 図表 7) 主要ホテルは 販売客室数 客室単価いずれも前年を上回ることから宿泊収入も前年増となる見込みである 8 年のリーマンショック以降下降傾向にあった客室単価は 上昇の機運が高まっている また 新設ホテルの開業や過去に頓挫したホテル開発計画の再開 ホテルの所有権や運営権の売買など 国内外からの開発計画や投資が相次いだ ( 図表 8) 主要観光施設の入場者数は入域観光客の増加に伴い好調に推移した ゴルフ場の入場者数は 夏場に台風の影響を受けたが 県外客の増加などを背景に好調に推移した ( 図表 9) 図表 7. 入域観光客数の動向 ( 万人 ) 8 入域観光客数 ( 左目盛 ) 7 6 5 4 3 2 1 9.8 前年同期比 ( 右目盛 ) ( 備考 )1. 沖縄県観光政策課 入域観光客数概況 により作成 2.15 年は 1~11 月の値 15/Ⅳ は 1~11 月の値 3. 棒グラフ ( 実数 ) の 15 年は 1~11 月分 15/Ⅳ は 1~11 月分 図表 8. 主要ホテル宿泊収入の動向 3 2 1-1 -2-3 -4 販売客室数 客室単価 15.8 12.1 市内ホテル宿泊収入 ( 前年同期比 左目盛 ) リゾートホテル宿泊収入 ( 前年同期比 右目盛 ) 15 1 5-5 -1 6 ( 備考 )1. りゅうぎん総合研究所調べ 2. 棒グラフは 宿泊収入に対する販売客室数 客室単価の寄与度 3.15 年は1~11 月分 15/Ⅳは1~11 月分 図表 9. 主要観光施設 ゴルフ場入場者数の動向 1 8 6 4 2-2 -4-6 6.9 4.3 ( 備考 )1. りゅうぎん総合研究所調べ 2.15 年は 1~11 月の値 15/Ⅳ は 1~11 月の値 主要観光施設 ( 前年同期比 ) 5 4 3 2 1-1 9.4 8. 主要ゴルフ場 ( 前年同期比 ) 5

沖縄県経済 215 年の回顧と 216 年の展望 (4) 雇用 改善が続く 15 年の雇用情勢は 景気の拡大を背景に 求人数の増加により単月の有効求人倍率が本土復帰後最高値を更新し 就業者数が増加したことから完全失業率は低下するなど改善が続いた 完全失業率 ( 季調値 ) は 5.1% となり 前年 (5.4%) より改善する見込みである 就業者数は 卸売業 小売業 公務などで減少したものの 医療 福祉 宿泊業 飲食サービス業 学術研究 専門 技術サービス業などの業種で増加したことから全体では前年を大幅に上回る見込みである ( 図表 1) 日銀短観による企業の雇用人員に対する過不足判断をみると 製造業 非製造業ともに不足超となっており 足元ではマイナス 34 ポイントと大幅な不足感がみられる 特に 好調な観光を背景に前年に引き続き 宿泊業や飲食サービス業を中心に幅広い業種で人手不足がみられた ( 図表 11) 労働需給の動向をみると 求人数は 医療 福祉 サービス業 卸売業 小売業 生活関連サービス業 娯楽業など多くの業種で増加したことから前年を上回る見込みである また 有効求人倍率は 求人数の増加により上昇する見込みである ( 図表 12) 図表 1. 完全失業率 就業者数の推移 9 8 7 6 5 4 3 完全失業率 ( 左目盛 ) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 11 12 13 14 15 ( 備考 )1. 沖縄県 労働力調査報告 により作成 2.15 年の値は 1~11 月までの平均 ( 千人 ) 就業者数 68 ( 月平均 右目盛 ) 66 図表 11. 雇用者数 企業の雇用人員判断の動向 1-1 5.1 ( 年 ) 雇用者数 ( 前年比 左目盛 ) 雇用人員判断 DI( 過剰 - 不足 右目盛 ) 11 12 13 14 15 ( 備考 )1. 日本銀行那覇支店 県内主要企業短期経済観測調査 沖縄県 労働力調査 により作成 2. 値は四半期ベース 最新値は 雇用者数は 15 年 1~11 月の前年同期比 雇用人員判断 DI は 15 年 12 月調査結果 図表 12. 求人 求職 有効求人倍率の推移 ( 倍 ) 1. 有効求人倍率 ( 左目盛 ).9.8.7.6.5.4 有効求人数 ( 前年同期比 右目盛 ) 64 62 6 58 56 54 52 ( ホ イント ) 3 ( 年 ) 3 2 1 2 1-1 -2-3 -4 4.3.2.1 有効求職者数 ( 前年同期比 右目盛 ) -1-2. ( 備考 )1. 沖縄労働局 雇用の動き により作成 2.15 年は 1~11 月の値 15/Ⅳ は 1~11 月の値 -3 6

沖縄県経済 215 年の回顧と 216 年の展望 (5) 企業動向 業況感は好調 設備投資は堅調 15 年の県内企業の動向は 設備投資が堅調な動きを続け 企業の業況感も好調だったことから 倒産件数は前年に引き続き低い水準で推移した 県内主要企業の業況は 日銀短観の業況判断 DIの 15 年 12 月調査によると 観光が好調に推移したことなどから飲食店 宿泊 サービス 小売りなどで 良い 超幅が大幅に上回ったほか 全業種においても企業の業況感は好調に推移した 業況判断 DIは全産業で 45% ポイントとなり 2 期連続で過去最高を更新した これに伴い企業の資金繰りも 良い 超が拡大し改善が続いた ( 図表 13) このような状況下 15 年度の県内主要企業の設備投資計画 (15 年 9 月調査 ) をみると 製造業 (49.8% 減 ) では前年度を下回ったが ウエイトの大きい非製造業 (19.% 増 ) で電力 ガスが減少したものの 卸 小売や運輸や卸 小売の増加などから前年度を上回り 全産業 (7.% 増 ) においても前年度を上回った ( 図表 14) 設備投資計画においても保有率は7 割超と企業の投資マインドは高くなっている 企業倒産は 件数は 68 件 (12.8% 減 ) と前年より 1 件減少した 負債総額は 13 億 8,7 万円で 2.7% の増加となったが景気拡大や金融支援の継続 堅調な建設受注を背景に 前年に引続き低い水準となった ( 図表 15) 図表 13. 業況判断 資金繰り判断の推移 5 4 3 2 1-1 -2 業況判断 DI 資金繰り判断 DI -3 2 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 11 12 13 14 15 ( 年 ) ( 備考 )1. 日本銀行那覇支店 主要企業短期経済観測調査 により作成 2. 値は全産業 四半期ベース 最新値は15 年 12 月調査結果 図表 14. 設備投資の動向 8 6 4 2-2 -4-6 全産業製造業非製造業 2 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 11 12 13 14 15 ( 備考 )1. 沖縄振興開発金融公庫 設備投資計画調査報告 による ( 年度 ) 2. 設備投資額の伸び率の推移 14 年度までは実績 15 年度は計画 図表 15. 企業倒産件数の推移 8 6 4 2-2 -4-6 -8-1 -12-14 -16-18 沖縄 ( 前年比 ) 全国 ( 前年比 ) 沖縄 ( 実数 ) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 11 12 13 14 15 4 35 3 25 ( 件 ) 2 ( 年 ) ( 備考 )1. 東京商工リサーチ 全国企業倒産状況 東京商工リサーチ沖縄支店 沖縄県下企業整理倒産 により作成 2. 全国 ( 前年比 ) の15 年は 15 年 1~11 月の前年同期比 15 1 5 7

沖縄県経済 215 年の回顧と 216 年の展望 Ⅱ 216 年の展望 拡大の動きが強まる 216 年の国内経済は 雇用情勢の改善による個人消費の増加や海外経済の回復などから 持ち直しの動きが続くものとみられる 県内経済を展望すると 消費関連は賃金など雇用情勢の改善や新設店効果などから好調に推移するものとみられ 観光も外国客の旺盛な旅行需要などから好調に推移するものとみられる また 建設関連も公共工事の増加や住宅建設の需要などから好調に推移するものとみられ 全体では引き続き拡大の動きが強まって推移するものとみられる 個人消費は 好調な動きになるものとみられる スーパー 百貨店売上高は 前年からの新設店効果や改装効果をはじめ 雇用条件の改善により食料品を中心に消費行動がさらに活発になると予想されることから前年を上回る見通しである 耐久消費財については 新車販売台数は 1~3 月期は軽自動車税増税前の駆け込み需要の反動減が見込まれるものの その後は堅調な動きとなろう 年後半には消費税増税前の駆け込み需要が一部期待されるものの 前年横ばいでの推移予想 家電製品卸売は 年前半は堅調に推移し 年後半は消費税増税前の駆け込み需要により 好調な動きとなろう 個人消費を取り巻く環境についてみると 名目賃金が前年より上昇に転じていることなどから消費マインドは更に向上するものとみられる 建設関連は 公共工事は沖縄振興予算が高水準を維持することや 民間工事が住宅着工の需要や企業の設備投資意欲が高いことなどから 引き続き好調な動きとなることが予想される 公共工事は 沖縄振興予算が前年度比微増となる3,35 億円となり 那覇空港滑走路増設工事などの大型プロジェクトも本格化してきていることや防衛省関連予算増加の効果も加わることなどから好調に推移するものとみられる 民間工事では 住宅着工が人口 世帯数増加を背景とした需要や低金利の継続などから貸家 分譲などを中心に高水準で推移するものとみられる また 17 年 4 月に予定されている消費税増税による駆け込み需要も予想される 非居住用は企業の設備投資意欲も高いことなどから堅調に推移するものとみられる 観光関連は 引き続き好調に推移することが予想される 入域観光客数は 景気回復や外国客の旺盛な旅行需要を背景に前年を上回るとみられる 国内客は 国内消費の回復 円安や海外情勢の悪化を受けて旅行先を海外から沖縄に振り替える動きもあることなどから前年を上回って推移しよう 外国客は 円安基調が見込まれることに加えて航空路線の拡充やクルーズ船寄航の増加などにより前年をさらに上回ることが予想される ホテルは 入域観光客の増加を受けて売上高の増加が予想される すでに高水準である稼働率はトップシーズンにおいて横ばいとなる可能性はあるものの 客室単価は年間を通して上昇基調となるであろう 16 年以降もホテルの新規開業が複数予定されており 観光産業のさらなる発展が期待される 主要観光施設の入場者数は 外国客の旺盛な旅行需要を背景にさらなる増加が予想される 観光関連における今後の課題として 観光客一人当たりの県内消費額の増加など質の向上 8

沖縄県経済 215 年の回顧と 216 年の展望 への対応 季節によりばらつきがみられる観光客数のボトム期の底上げなどが依然 挙げられよう また 好調さの一方で需要の急拡大による供給不足の緩和は喫緊の課題である 空港や港の受け入れ態勢の整備 ホテルや観光バス クルーズ船入国時のCIQ 対応の職員をはじめとした人手不足への対応は早急に手を打つべきであろう 雇用情勢は 改善が続くものとみられる 公共工事や民間企業の設備投資が活発となることや観光産業などが引き続き好調に推移する見込みであることなどから 雇用情勢は改善が続くものと予想される 企業倒産は 引き続き県内経済も拡大が予想されることなどから 落ち着いた動きで推移するとみられる ( 以上 ) 主要指標でみる 215 年の動向 3 25 2 消費関連建設関連観光関連その他 214 年 215 年 15 1 5-5 -1-15 -2 百貨店 スーパースーパー(既存店)新車販(売全店)電気製品卸売 公共工事請負額 建築受注額 セメント 鋼 材 木 材 入域観光客数 ホテル稼働率 ホテル売上高 観光施設入場者数 ゴルフ場入場者数 県内新規求人数 企業倒産件数 広告収入 ( 注 )215 年は 1-11 月の前年同期比 倒産件数は 1-12 月比 広告収入は 1-1 月比 数値は前年同期比 ホテル稼働率 (% ポイント ) 企業倒産件数 ( 件 ) は前年度差 9

沖縄県経済 215 年の回顧と 216 年の展望 215 年の沖縄県経済の動向 ( 付表 ) 214 年 215 年 増減率 1. 消費関連 (1) 百 貨 店 ( 金額 ) 6.9 16.1 (2) スーパー ( 既存店 )( 金額 ) 2.5 3.3 (3) スーパー ( 全 店 ) ( 金額 ) 3.3 5.7 (4) 新 車 販 売 ( 台数 ) 7.8 3.6 (5) 電 気 製 品 卸 売 ( 金額 ) 6.2 8.1 2. 建設関連 (1) 公共工事請負金額 ( 金額 ) 1.5 11.2 (2) 建築 着 工 床 面積 (m 2 ) 1.8. (3) 新設住宅着工戸数 ( 戸 ) 7.2 5.5 (4) 建 設 受 注 額 ( 金額 ) 1.7 18.3 (5) セ メ ン ト ( トン数 ) 18.3 4.8 (6) 生 コ ン (m 3 ) 4.6.2 (7) 鋼 材 ( 金額 ) 9.4 1.8 (8) 木 材 ( 金額 ) 9.1 5.1 3. 観光関連 (1) 入 域 観 光 客 数 ( 人数 ) 1.1 9.8 う ち 外 国 人 客 数 ( 人数 ) 62.2 65.6 (2) 県内主要ホテル稼働率 ( 実数 ) 78.4 ( 実数 ) 81.6 ( 前年差 ) 5.7 ( 前年差 ) 2.2 (3) 売上高 ( 金額 ) 5. 7.5 (4) 観光施設入場者数 ( 人数 ) 6.7 6.9 (5) ゴルフ場入場者数 ( 人数 ).7 4.3 (6) 売 上 高 ( 金額 ) 3.6 5.4 4. 雇用その他 (1) 失 業 率 ( 実数 ) 5.4 ( 実数 ) 5.1 (2) 県内 新 規 求 人数 ( 人数 ) 14.7 12.5 (3) 有効求人倍率 ( 季調値 ) ( 実数 ).7 ( 実数 ).84 (4) 企 業 倒 産 件 数 ( 件数 ) ( 実数 ) 78 ( 実数 1-12 月 ) 68 ( 前年差 ) 1 ( 前年差 ) 1 (5) 消費者物価指数 ( 総合 ) 2.5.6 (6) 広告収入 ( 県内マスコミ ) ( 金額 ) 4.1 (1-1 月 ) 1.2 ( 資料 ) 公共工事請負額は西日本建設業保証株式会社沖縄支店 建築着工床面積 新設住宅着工戸数は国土交通省 県内新規求人数 有効求人倍率は沖縄労働局 入域観光客数 失業率 消費者物価指数は沖縄県 企業倒産件数は東京商工リサーチ沖縄支店 215 年は 1-11 月の前年同期比 1