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また単分子層吸着量は S をすべて加えればよく N m = S (1.5) となる ここで計算を簡単にするために次のような仮定をする 2 層目以上に吸着した分子の吸着エネルギーは潜熱に等しい したがって Q = Q L ( 2) (1.6) また 2 層目以上では吸着に与える表面固体の影響は小さく

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目次 1 研究の動機 1 2 研究を始める前に 1 (1) インターネットで調べる (2) 水中シャボン玉をつくってみる 3 研究の目的 3 4 研究の内容 3 追究 1 水中シャボン玉をつくってみよう 3 追究 2 水中シャボン玉が確実にできる組み合わせを見つけよう 5 追究 3 洗剤の種類で水中

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問 一 次の各問いに答えなさい


比例・反比例 例題編 問題・解答

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Transcription:

1 空気や水の温度による変化 身近なものである空気と水について知識を深める 状態変化の三態について学ぶ 指導ページ P 4 ~ 13 1 空気の体積と温度の関係 基本 1 ⑴ 物質のぼう張と収縮 ぼう張 体積が増えること 収縮 体積が減ること ⑵ 空気のぼう張と収縮空気は温めるとぼう張, 冷やすと収縮 ⑶ 空気の体積変化温度が 1 上 ( 下 ) がるごとに,0 のときの体積の 1 273 ずつ増える ( 減る ) ⑷ 身近な空気の体積変化身近にあるぼう張の例を確認する 2 水の体積と温度の関係 基本 2 ⑴ 水のぼう張と収縮, 体積変化 1 0 ~ 4 では 収縮,4 以上では ぼう張 ( 水の体積変化は, 空気よりもずっと小さい ) 水は 4 のとき, 体積が最も小さくなる 1cm3 当たりの重さ ( 密度 ) は最も重くなる 4 の水 1cm3 の重さはちょうど 1g になる 2あたためると ( 初めは ) フラスコがぼう張 水面が下がる ( 後から ) 水がぼう張 水面が上がる フラスコなど固体の体積変化 水や空気より小さい ⑵ 液体のぼう張と収縮アルコール 水銀が温度計に利用されるわけ 温度による体積変化の割合が一定 ⑶ 物質の体積が変化する割合 体積変化の割合 気体 > 液体 > 固体 3 物の 3 つのすがた ( 三態 ) 基本 3,4 ⑴ 固体 液体 気体 1 固体 形と体積がきまっている 氷, 木, 石, 金属, さとう, 食塩など 2 液体 体積はほぼ一定 形は不定 ( 容器でかわる ) 水, アルコール, 石油など油類, 水銀など 3 気体 一定の体積 形をもたない 水蒸気, 空気, 二酸化炭素, 水素, 酸素など ⑵ 固体 液体 気体の変化 4 水のすがたの変化 ( 状態変化 ) 基本 3,4 ⑴ 水 氷 1 水が氷への変化 水は 0 になるとこおり始める 水が氷に変わる間は温度は 0 のまま変わらない すべてがこおると温度が下がり始める 全体が同じ温度になると, 温度は変化しない 2 氷が水への変化 氷は 0 になるととけ始める 氷が水に変わる間は温度は 0 のまま変わらない すべてがとけると温度が上がり始める 全体が同じ温度になると, 温度は変化しない ⑵ 水 水蒸気 1 水から水蒸気への変化 ふっとう 100 の近くで水は激しく水蒸気に変化 ( 水が水蒸気に変わる間は 100 のまま ) 湯気 = 水 水蒸気がまわりの空気で冷やされて水にもどったもの 蒸発 (100 にならなくても ) 常温で水面から水の一部はゆっくりと水蒸気になって出ていく 2 水蒸気から水への変化 はいた息が白い 息の中の水蒸気が空気の冷たさで冷えて, 水てきになる ⑶ 氷 水 水蒸気の変化と体積変化水 氷 体積は約 1.1 倍にふえる 水 水蒸気 体積は約 1700 倍にふえる 1 空気の体積と温度の関係ぼう張の応用例 1 へこんだピンポン玉を湯でもどす 2 黒いビニールに空気を入れ, 日光をあてふくらます 3 ガラスびんを温め, びんの上においた 10 円玉を動かす ( びんの中の空気がふくらんで 10 円玉を動かす ) 4 ガリレイの温度計 温度変化を管内の水面の上がり下がりで示す ガリレイのこの装置をもとに今日の水銀 アルコール温度計がつくられた 温度計に水を使わないのは, 水の独特な ( 温度に対して体積が不規則に変化する ) 性質が理由である 2 水の体積と温度の関係不思議な水や氷の性質 ふつうのものの重さは, 固体 > 液体となるが, 水の場合は, 氷 < 水となる このため, 北極の氷山は水より軽く, 海に浮くことができる 3 物の 3 つのすがた ( 三態 ) 固体 液体 気体のちがいは異なるものではなく, 同じもののすがた ( 状態 ) のちがいである 4 水のすがたの変化 ( 状態変化 ) 熱のやりとりで温度はふつう変化する ものは熱せられ, 熱をもらう ( 吸収する ) と温度が上がる 逆に冷やされると熱を放出して, 温度が下がる ところが, 水が水蒸気になりつつあるとき, 熱し続けても, 温度は上がらない 与えられた熱はどこへいったのだろうか? 昔の人は熱が隠れてしまったように思って 潜熱 などと言った この熱は, 水をつくっている小さな粒どうしを結びつけている 手 をひきはなすのにもっぱら使われていたのだ こうしてたくさんの粒がひきはなされると水は水蒸気となって空気中に散らばっていく 水がみんな水蒸気になってしまうと, 熱はまたまわりの温度を上げるのに使われるようになる 氷が水になるとき, 冷やし続けても温度が変わらないのも同様のことである 水がふっとうする温度は気圧で変化する 山にのぼると気圧が低くなる ( 気圧が下がるので, お菓子の袋の中の空気がふくらみ, 袋もふくれる ) 気圧が低い山上では,( 水は水蒸気になりやすく )100 以下でもふっとうしてしまう 山の上でふつうに炊くご飯がおいしくないのはこのためだ そこで山では圧力釜 ( 高い気圧をかけてご飯を炊く器具 ) をつかって高圧でご飯を炊く 発展学習 1 しょう華 1 三態変化 2 二酸化炭素のしょう華 ドライアイス= 固体の二酸化炭素 ドライアイスをあたためると二酸化炭 素になる 防虫剤の固体( ナフタレン ) もしょう華する 3 水のしょう華 氷がゆっくり水蒸気になる性質を, フリーズドライ技術に応用 2 状態変化と粒子の運動 1ものの粒子 固体 粒子が規則的に並んで引き合う 液体 粒子が引き合いながら動く 気体 粒子が引き合う力を失い速く動く 2 標高とふっ点 空気の重さ( 空気の量 ) がふっ点と関係している 標高が高いと, ふっ点は下がる

2 物のあたたまり方 ものに対する熱の伝わり方について理解を深める 熱伝導の身近な役割とその利用法について考えさせる 指導ページ P 14 ~ 23 1 熱の移動と温度の変化 基本 3 ⑴ 熱の移動熱 : 温度 ( 高い ) 温度 ( 低い ) ⑵ 熱の移動と温度変化 熱をもらった物 温度が上がる 熱を失った物 温度が下がる 温度が同じ 熱の移動が止まる ⑶ 湯と水の温度変化お湯の入ったビーカー 温度が下がる水の入ったビーカー 温度が上がる ⑷ 熱量 ( 単位 : カロリー ) 1 カロリー 水 1g の温度を 1 あげるのに必要な熱量水の熱量 = 水の重さ 温度変化 ⑸ 熱量と水の温度変化 1 熱量 2 倍,3 倍 水の温度上昇 2 倍,3 倍 2 熱量が同じとき 水の量 2 倍,3 倍 水の温度上昇 1 倍, 1 倍 2 3 2 金属のあたたまり方 基本 1,2 ⑴ 熱の伝導 熱が物を伝わって移動する ⑵ 物の種類と熱の伝わりやすさ 物の種類で異なる伝わりやすさ 金属 ガラス 木 空気 ⑶ 伝導による熱の伝わり方を調べる実験 マッチはどの金属ぼうも熱した部分に近いところか ら落ちる 銅 アルミニウム 鉄の順 ⑷ 身の回りでの熱の伝導 フライパン, 二重ガラス, 魔法びん 3 水や空気のあたたまり方 基本 1 ⑴ 熱の対流 対流 あたためられた液体や気体が移動して, 順に あたたまっていく熱の伝わり方 ⑵ 水の対流による熱の伝わり方 あたためられた水 軽くなって上へ ⑶ 空気の対流による熱の伝わり方 空気も熱の対流によってあたたまる ⑷ 身の回りでの熱の対流 冷暖房器具の位置で, 冷やすものは上, あたためる ものは下の方に置くのがよい 4 大地のあたたまり方 ⑴ 熱の放射 放射 きょりがはなれていても熱を伝えること ⑵ 放射による熱の伝わり方 黒い物体 吸収されやすい 白い物体 吸収されにくい ⑶ 身の回りでの熱の放射 ストーブの反射板 夏 白い服, 冬 黒い服など 5 金属のぼう張と収縮 基本 2 ⑴ 金属の体積と温度 あたためられる ぼう張水や空気と同じだが, 割合がとても小さくほ冷やされる 収縮とんど変化しない ⑵ 温度による金属の体積の変化を調べる実験 金属球が輪を通らなくなる ⑶ 金属の種類とぼう張 ぼう張の割合は金属の種類によって異なる ⑷ 身の回りでの温度による金属の体積変化 電線のたるみ, レールのつなぎ目, バイメタル, 焼きばめなど 1 熱の移動と温度変化 物の温度が上がるとき, 熱が多く加わるほど, その物の温度は高くなる また, 物の温度が下がるとき, 熱が多く出て行くほど, その物の温度は低くなる このような熱量を表すのに単位としてカロリーで表す 熱量を表す単位は J( ジュール ) もある 熱が出入りして温度変化があっても, 物の重さは変わらない よって熱には重さがない 熱はエネルギーの一種 2 金属のあたたまり方 熱の伝わり方には, 基本的に 伝導 対流 放射 の 3 通りがある 金属などの固体では 伝導 によって伝わる 金属はバーナーの火などの熱源 ( 熱を与えるもの ) に最も近い方から徐々に熱くなって, 熱源の近くから円周が広がっていくように伝わる ( 熱は金属をつくるごく小さな粒の激しい運動がその正体で, その激しい運動がつぶからつぶへと伝わっていく 高温部は激しく運動している ( 低温部はゆるやかな運動をしているところ ) 熱による膨張はそれぞれのつぶの運動範囲が広がって出きるすきまが広がることを意味する ) 3 水や空気のあたたまり方 対流 は液体や気体のようにものをつくるつぶのすきまがもともと広いところでおきる 高気圧から低気圧への風の動き, 海風や陸風, 山風と谷風, 季節風の向きは 対流 の考えで説明できる部分が多い ( 温められたところの空気が上昇し, そこに冷たい空気が流れ込むことによって 対流 が生じる, と考える ) 線香やおがくずの動きを観察すれば, 空気中や水中の対流の動きをおおまかにとらえることができる お風呂のお湯の沸き方は, 上の方に熱いお湯が上昇してくる よくかきまわさないで, 水面のお湯に手をふれると熱い 4 大地のあたたまり方 放射 は少し性質が違う 伝導 も 対流 も熱が金属や水や空気の中を伝わっていく ところが放射は宇宙空間などの伝えるもののほとんどないところでも伝わっていく 放射 による熱の伝わり方によく似ているのは 光 である 光は真空 ( 物質のないところ ) の中でも伝わるし, ふつうは直進し, 反射もする 5 金属のぼう張と収縮 液体と同様に, 温度によって体積が変わることはおさえる必要がある 一つは具体例で説明しておきたい 発展学習 1 熱量の計算例題 1 熱量 ( カロリー )= 水の重さ 温度変化を定着させる 例題 2 温度, 水の量が異なるものを混ぜる問題カロリーの総和 水量 = 温度例題 3 を利用して解くこともできる g 30 + 10000 カロリー = g 70 40 g = 10000 カロリー = 250 g

3 温度や湿度などの基本を理解し身につける 気象環境の測定法を学ぶ 気象の観測 指導ページ P 24 ~ 33 1 温度の測り方 ⑴ 温度計の使い方 1 温度計と温度の単位 ( 記号 ) ( 読み ) せっ氏 0 度 2 目もりの読み方 目もりと直角な位置で, 最小目もりの 1 10 まで読む 液面が 0 より低いときは温度に-の記号 ⑵ 気温の測り方 測る場所 風通しのよい日かげ 測る高さ 地上から 1.2 ~ 1.5m の高さで測る 測る時刻 午前 9 時ごろ ⑶ 地温 ( 地面の温度 ) の測り方 温度計の球部を地面に置き, 球部にうすく土をか けて測る ( 球部以外に直射日光が当たらないよう にする ) ⑷ 水温の測り方 水につけたまま測れない場合は, 球部にうすく布 をまいて水に 5 ~ 10 分つけた後, 引き上げ, すば やく目もりを読みとる 2 しつ度 基本 3 ⑴ ほう和水蒸気量としつ度 空気中にふくむ最大の水蒸気量 = ほう和水蒸気量 しつ度の単位は,%( パーセント ) ⑵ しつ度の測り方 1かんしつ球しつ度計 かん球温度計としつ球温度計の 2 本を合わせたもの 2しつ度の測り方 示度の差を求め, しつ度表から読みとる 3 百葉箱 基本 2 ⑴ 百葉箱 中 最高温度計, 最低温度計, 自記温度計など 外 地中温度計, 雨量計, 風速計 ⑵ 百葉箱のつくり 1 中も外も白く塗る 太陽熱の吸収を防ぐ 2 扉はよろい戸 風通しよく雨や直射日光を防ぐ 3 扉は北向き 日光がさし込むのを防ぐ 4 置く場所 まわりに建物がないしばふの上 4 1 日の気温, 地温, しつ度の変化 ⑴ 晴れの日の気温, 地温の変化 太陽の南中 正午頃, 太陽の高さは最も高くな り, 地面が受け取る熱も最大 地温 南中から約 1 時間後, 地表の温度は最も高い 気温 南中から約 2 時間後, 気温は最も高くなる ⑵ 天気による気温の変化のちがい 晴れの日 >くもりの日 > 雨の日 ⑶ 気温としつ度の変化 晴れ 気温上昇 =しつ度低下 気温下こう=しつ度上昇 雨 1 日中しつ度は高い 5 1 年の気温と地温の変化 気温と地温の変化は 1 日の動きの変化と似ている 太陽高度 地温 気温 6 雨と雲 基本 2 ⑴ 雨量 ふった雨水がたまった深さを mm で表す ⑵ 雲の量と天気 0 ~ 1 快晴,2 ~ 8 晴れ,9 ~ 10 くもり ⑶ いろいろな雲 10 種類に分けられる 雨をふらせる雲 = らんそう雲, 積らん雲 7 風向, 風速, 風力 基本 4 ⑴ 風向 ( 風が吹いてくる方向 ) 16 方位であらわす ⑵ 風速 ( 風の速さ ) 10m 以上の高さで 10 分間測定 ⑶ 風力 ( 風の強さ ) 自然物の動きで 13 段階 (0 ~ 12) 1 温度計の使い方 気温測定の注意点 1 直射日光や周囲からの熱の放射をさける 2 温度計の球部 ( 温度を感じる部分 ) に空気を十分ふれさせる 3 目盛りを正しく読む ( 注 : 球面に手をふれない, 息をかけない ) 2 しつ度 かん球の かん球としつ球の示度の差 示度 1 2 3 4 5 6 7 28 92 85 77 70 64 57 51 27 92 84 77 70 63 56 50 26 92 84 76 69 62 55 48 25 92 84 76 68 61 54 47 3 百葉箱 かん球が 25, しつ球 が 21 の場合 かん球としつ球の示度の差 = 25-21 = 4 しつ度 68% 百葉箱 直射光を防いだり, 空気の流通をよくする工夫がされており, 同じ場所に固定されているので定点観測 ( 一定の場所での継 続的観測 ) に向いている 4 1 日の気温, 地温, しつ度の変化 空気と地表面を比べると, 地面のほうが空気よりあたたまりやすく冷 えやすい 地温と気温の最高 最低温度の約 1 時間のずれはそのためで ある 地中深いと大気の温度変化の影響を受けないので温度変化がない 6 雨と雲 雲の分類 以下のような基準で 10 種の基本雲形に分類される 1 発達のしかたによる分類 積雲状 ( 上下方向に発達 ) 層状 ( 水平方 向に広がる ) 巻状 ( 筋状にまいている ) 2 高さによる分類 3 天候との関係 ふつうの雨や雪 乱層雲, 強いにわか雨 ( 夕立 ) やひょう 積乱雲 ( 入道雲 ), 日がさ 月がさ 巻層雲 降水量と雨量 降水というときは, 雨だけでなく, 雪, みぞれ, などの固形のもの を含む 雨量の測り方 観測時刻になったら貯水びんをとり出し, 中の雨水を雨量ますにう つし入れてはかる 降水量は 10 1 mm まで読みとる これに満たない降水があったときは 0.0mm, 全くなかったときは- mm と記入して 区別する 7 風向, 風速, 風力 風向の観測 風は向きも速さもたえず変化している ( 風の息とい う ) そこで 10 分間の平均的な風向を求める 風向きは高さによって もかなり違う ( 雲の動きを観察すれば推測できる ) 風速の観測 ふつうは 10 分間観測し, その間の移動距離をはかり, 単位時間 (1 秒間 ) に何 m 移動したかで風速を表示する 発展学習 1 雲のでき方 ⑴ 露点 空気中の, 水蒸気を含むことができなくなる温度 ⑵ 雲のでき方 空気中の水蒸気 水てき ( 水のつぶ ) 雲 2 地温の変化と熱の出入り 出て行く熱 < 受け取る熱 地温上昇 出て行く熱 > 受け取る熱 地温下降 3 しつ度の計算空気 1 m3 にふくまれる水蒸器量 g しつ度 % = その温度の空気 1 m3 のほう和水蒸気量 g 100

4 天気が変化する理由と太陽の役割を理解する 日本の四季と天気の関わりについて学ぶ 天気の変化 指導ページ P 34 ~ 43 1 低気圧と高気圧 基本 4 ⑴ 気圧 大気がおす力 = 気圧, 単位 :hpa( ヘクトパスカル ) 地表付近の気圧 約 1013hPa = 1 気圧 ⑵ 高気圧と低気圧 下こう気流 上から下への空気の動き 上しょう気流 下から上への空気の動き 高気圧 下こう気流が起き, まわりより気圧が 高い 低気圧 上しょう気流が起き, まわりより気圧 が低い ⑶ 地表付近の風の向き 北半球 ( 日本がある ) 高気圧 ( 時計回りにふきだす ) 低気圧 ( 反時計回りにふきこむ ) 2 いろいろな風 基本 1 ⑴ 海岸地方の風 海風 昼, 海から陸に向かって吹く風 陸風 夜, 陸から海に向かって吹く風 なぎ 朝夕風がぴたりとやむ ( 朝なぎ 夕なぎ ) ⑵ 谷風と山風 谷風 谷底から山腹を昇る風 山風 山から吹きおろす風 ⑶ 季節風と偏西風 季節風 夏と冬で季節毎に向きをかえる風 偏西風 日本の上空でいつも西から吹く強い風 3 天気図 基本 4 天気記号 快晴, 晴れ, くもり, 雨, 雪 風力は 13 段階 4 季節と天気 学基本 2 ⑴ 気団 1シベリア気団 冷たく乾いた気団 冬 2オホーツク海気団 冷たくしめった気団 梅雨 3 小笠原気団 暖かくしめった気団 夏 ⑵ 春の天気 移動性高気圧 西から高気圧と低気圧が交互にくる 3 ~ 4 日ごとに天気が変化 ⑶ 梅雨のころの天気 梅雨 雨やくもりの日が続く 日本付近で東西に長 い雲の帯 ( 梅雨前線 ) ができる ⑷ 夏の天気 南東からの季節風( 太平洋の高気圧 シベリアの 低気圧 ) 天気がよく蒸し暑い日が続く 積乱雲が発達し, 夕立がふることがある ⑸ 秋の天気 9 月ごろ 秋の長雨 10 月ごろ 3 ~ 4 日おきに天気が変わる ⑹ 台風 台風は熱帯低気圧の中心付近の最大風速が 17.2m/ 秒 以上 8 ~ 9 月ごろ日本に近づく ⑺ 冬の天気 西高東低型の気圧配置 北西からの季節風で日本海側で雪や雨, 太平洋側 で晴れが多くなる 5 天気予報の予測 基本 3 ⑴ 天気のようすを調べる 1 気象衛星 ( ひまわり ) 赤道上空に浮かび, 雲の 画像をとらえる 2 アメダス 観測したデータを収集するシステム ⑵ 天気の変わり方 偏西風の影響で日本の天気は西から東へ変化するこ とが多い 1 天気の変化 地球の引力が大気を閉じこめている 地球の中心から遠ざかると引力も弱くなるので, 地表から上空にいくにしたがって大気はうすくなる 地表付近の大気の 1cm3 あたりの重さは約 0.0012g であるが上空にいくにしたがってうすくなる 地表はこの上空までの大気全体の重さを支えている その重さは 1cm2 あたり約 1kg である 気圧は上空 5000 ~ 6000m の高さで約 500hPa と, 地表の約半分ほどになる 2 いろいろな風 谷風と山風 昼間, 日のよく当たる山腹は温められて上昇気流を生ずる そのとき谷底から山腹に向かって谷風が吹く 夜は, 逆に, 山から吹き下ろす 海風と陸風の向き 陸 ( 地面 ) は海 ( 海水 ) よりも暖まりやすく冷えやすいため, 昼は, 太陽でより温められた陸で上昇気流が生じ, 気圧の低い陸に向かって海から風が吹く 夜間は, 陸が冷やされるので, 山からの風が吹く 朝夕, 海風と陸風が交替するとき, 風は止まり無風状態 ( なぎ ) となる 季節風 季節風は, 海に臨む大陸の周辺 ( アジア大陸の東側 ) で吹く 季節風の向き 夏は, 太平洋上に高気圧, 大陸に低気圧が発達, 太平洋から大陸へ暑く湿った南東の風が吹き, 冬は逆に大陸から太平洋に向かって冷たく乾いた北西の風が吹く 4 季節と天気 季節ごとの天気を気圧と関係づけて説明すると風との関係も理解しやすくなる 高気圧から低気圧へと風が吹くことをまずポイントとして押さえる事が大事である 梅雨 6 月 ~ 7 月ごろ, 北 ( オホーツク海 ) から張り出した湿った冷たい気団と南 ( 小笠原諸島 ) からの湿った暑い気団がちょうど日本付近でぶつかり合って東西に伸びる長い境い目 ( 前線面 ) をつくり, 停滞するため, くもりや雨の日が続く これを梅雨というのは, このころちょうど梅の実が熟するからである 発展学習 1 前線前線 暖気と寒気がぶつかるところ ( 前線面 ) で, 地表と交わるところ ⑴ 温暖前線 ( ) おだやかな雨が長く続き, 前線通過後は気温上昇 乱層雲など発生 ⑵ 寒冷前線 ( ) はげしい雨が短い時間ふり, 前線通過後は気温下降 積乱雲など発生 ⑶ 停たい前線 ( ) 暖気寒気の勢いが等しいとき, 前線はほぼ動かない 梅雨の時期 梅雨前線 2 フェーン現象 フェーン ( 現象 ) 山脈を越えて吹きおろす暖かいまたは暑い風 湿った空気は温度変化が少なく, 乾くと温度変化が大きくなる 空気中の水蒸気や水が原因 ) 山腹で冷え雲を生じ湿った空気は 100m 昇るごとに気温は 0.5 度ずつしか下がらないが, すでに雨を降らせ山頂から斜面をくだる乾いた空気は 100m 降るごとに 1 度ずつ上がるので, 風は暑くなる 3 エルニーニョ現象とラニーニャ現象 南アメリカ( ペルー沖 ) の海水温に関係し, その付近の海水温が長期間高くなるとエルニーニョ現象, 低くなるとラニーニャ現象という エルニーニョ現象 日本の夏の気温が低く, 冬の気温が高くなる ラニーニャ現象 北日本の夏の気温が高く, 東 西日本で冬の気温が低くなる

5 第 1 回 ~ 第 4 回のまとめ 自然界における環境の変化を総合的に身につける 自然環境を理由と共に学習する 指導ページ P 44 ~ 47 1 第 1 回の復習 空気が水に含まれている 水蒸気は見えない 冷やされると湯気になり白く見える 水蒸気が水になると体積は減る 2 第 1 回の復習 水が 4 以上のとき, 温度が高いほど体積は大きい 水は温度変化による重さは変わらない また状態が変わっても重さは変わらない 水 氷は体積が約 1.1 倍にふえる 水 水蒸気は体積が約 1700 倍ふえる 3 第 2 回の復習 対流 あたためられた水は, ぼう張して上に上がり, 移動して流れができ, 全体があったまっていく 加熱する部分で異なる対流ができる 4 第 2 回の復習 金属のような固体もあたためるとぼう張し, 冷やすと収縮する 伝導 熱が物を伝わって移動すること 5 第 3 回の復習 百葉箱 気温やしつ度を測るための箱 百葉箱のつくり 全体が木でつくられていて, 外, 中とも白くぬってある 中に日光が入らないようにとびらは北向きについている よろい戸になっていて, 雨や日光を防ぎ, 風通しをよくすることができる 風通しをよくするために, まわりに建物がない, しばふの上に設置する 6 第 3 回の復習 太陽高度が一番高くなるのは 12 時ごろ 地温は 13 時ごろ最高になり, 気温は 14 時ごろ最高になる 7 第 4 回の復習空気の動き あたたかい空気 上へ ( 上しょう気流 ) まわりの空気が流れ込む 冷たい方 温かい方という空気の流れあたたまりやすさ= 冷えやすさ砂 ( 地面, 陸 )> 水 ( 川 海 ) 海岸 昼間 海風, 夜 陸風 ( 風が吹いてくる方向 ) 海と陸上の気温が同じ なぎ 8 第 4 回の復習 春 移動性高気圧 梅雨 梅雨前線 夏 太平洋高気圧 ( 小笠原気団 ) 秋 9 月は梅雨と 10 月は春と似ている 冬 西高東低 台風 強い風と大雨 (8 月 ~ 9 月 ) 1 第 1 回の復習 実験, 観察の問いは近年よく出題されるイメージをしっかり定着させ ることが重要である 考察をふくめて解説を授業で提示することも大切である 2 第 1 回の復習 水の基本的な性質を理解させる 体積変化, 重さ, 沸点 凝固点を表やグラフを使って板書で展開する と良い 3,4 第 2 回の復習 身の回りでの温度による体積変化を例示し, 内容を理解させる 対流がおきている例として, エアコン, 風呂など生活の中でも生徒が 体験できるものをイメージさせる 伝導 ( 特に熱伝導 ) は, 熱による分子の運動が激しくなることを理解さ せるとなお良い この例としては使い捨てカイロなども参考になる 5 第 3 回の復習 世界中共通条件の下で測られる百葉箱なので, しっかり知識をみにつ け, 理解させること 6 第 3 回の復習 グラフの特ちょうをつかませる 特にたて軸には注意させる 7 第 3 回の復習 空気の温度との関係は必ずおさえる 思い出せないときに仕組みから考えられるように簡単な図の書き方を 教えておくのも役に立つ この空気の対流の仕組みが理解されていると液体や固体の温度変化で も理解が早いと思われるのできちんとマスターさせておきたい 8 第 4 回の復習 天気図は, 記号を使ったものも読み取れるようになるとよい 快晴晴れくもり雨雪 新聞などには必ず掲載されているので, 解説のときなど実際のものを 使うとより定着がはかれる

6 季節と植物 動物 様々な動植物の分類を覚え, その活動を理解する それぞれの季節における生態系について学ぶ 指導ページ P 48 ~ 57 1 季節と植物 基本 1,2 ⑴ 春の植物 1 花 がさく草 オオイヌノフグリ, ゲンゲ, シロツメクサ, カントウタンポポ, チューリップ, スイセンなど 2 春 の七草 セリ, ナズナ, ゴギョウ ( ハハコグサ ), ハコベラ ( ハコベ ), ホトケノザ ( コオニタビラコ ), スズナ ( カブ ), スズシロ ( ダイコン ) 3 樹木のようす ツバキ, モクレン, ツツジ, クヌギなど, 花をさかす 4 種 まき アサガオ, ヘチマ, コスモスなど, 種子をまく ジャガイモは種いも ⑵ 夏の植物 1 花がさく草 ツユクサ, アサガオ, ヒマワリ, ホウセンカなど, 花をさかす 2 2 種類の花をさかせる草 ヘチマ, ツルレイシ ( ゴーヤー ), カボチャなどは, お花, め花の 2 種類の花がさく ⑶ 秋の植物 1 花がさく草 ヒガンバナ, コスモス, キクなど 2 秋の七草 ハギ, ススキ, クズ, ナデシコ, オミナエシ, フジバカマ, キキョウ 3 樹木のようすすずしくなると草木の実が熟し, 葉が色づく 4 種まき アブラナなど チューリップ, スイセンは球根 ⑷ 冬の植物 1 草のようす ( 冬ごし ) 種子 アサガオ, ヘチマ 地下のくき ススキ, グラジオラス 地下の根 キク, ダリア ロゼット タンポポ, ナズナ 2 樹木のようす 常緑樹 マツ, スギ, シイ, カシなど 落葉樹 紅葉や黄葉する樹木 2 季節とこん虫 基本 3 ⑴ こん虫の育ち方 1 完全変態 たまご よう虫 さなぎ 成虫 ( チョウ, ガ, カブトムシ, ハエ, アブなど ) 2 不完全変態 たまご よう虫 成虫 ( セミ, トンボ, バッタ, カマキリなど ) ⑵ 春のこん虫 よう虫 カマキリ, カブトムシ, ギンヤンマなど 成 虫 ナナホシテントウ, ミツバチ, アゲハ ⑶ 夏のこん虫 樹液にオオムラサキ, スズメバチ, カブトムシ, ガ 水辺にトンボ, ホタル, アメンボ, ゲンゴロウ ⑷ 秋のこん虫 カマキリ, バッタ, トンボなどが産卵 ⑸ 冬のこん虫冬は活動ができないので, 春までじっとしている 3 季節と動物 基本 4 ⑴ 冬眠 1カエル型 まわりの温度によって体温が変わる カエル, トカゲ, カタツムリなど 2コウモリ型 体温を一定に保つ 冬眠中はふだんの体温より大きく下がる ヤマネ, シマリスなど 3クマ型 体温を一定に保つ 冬眠中は, ふだんの体温より少し下がる クマは冬眠中に子を産む ⑵ わたり鳥季節によってすむ場所を変えるため大移動する鳥 1 季節と植物 春の七草や秋の七草を覚えるようにしたい その他のキクやサクラは身近である生活内で見聞きして定着させたい 秋に色づく葉 赤色の葉( 紅葉 ) イロハモミジ, サクラ 黄色の葉( 黄葉 ) イチョウ, ポプラ 茶色の葉 クヌギ, コナラ 2 季節とこん虫 虫のオスが鳴くのは, なかまをふやすためである オスは鳴いてメスを呼び寄せ交尾し, その後メスは産卵してなかまをふやしていく 冬のこん虫の冬ごし 1たまごで冬ごし オビカレハ バッタ アキアカネ カマキリ 2よう虫で冬ごし カブトムシ セミ やご ( ギンヤンマ ), ミノムシ 3さなぎで冬ごし モンシロチョウ アゲハ 4 成虫で冬ごし ナナホシテントウ ゲンゴロウ アリ ミツバチ 3 季節と動物 ヤマネは冬眠している間, 体温が下がるだけでなく, 呼吸の数も, 心臓の脈拍の数も少なくなる こうして, エネルギーの消費をできるだけ少なくして, えさを食べないで眠り続けることができる 冬眠の間は外敵が近づいても気づかないほど深く眠っている 冬眠する場所はあらかじめ敵に見つからないような安全な場所を選んでそこに隠れて冬眠する 一方, クマはすごく目ざとい 冬眠の間でも敵が近づけば目覚めて身を守るために攻撃する 冬のハイキングで眠っているクマと出会ってもむやみに近づかない方がよい わたり鳥 1 夏鳥 春に南から来て, 夏に日本でひなを育てる ツバメ, カッコウ 2 冬鳥 秋に北から来て, 日本で冬をすごす ガン, ハクチョウ 3 旅鳥 夏は北ですごし, 冬は日本より南へ行く チドリ, シギ 発展学習 1 昼夜の長さと植物の開花 ⑴ 1 年の昼の長さの変化夏至の日が最も長く, 冬至は最も短い ⑵ 昼の長さと開花 1 長日植物 昼の長さが長くなる春 ~ 夏に開花 アブラナ, ダイコン, ムギ, アヤメなど 2 短日植物 昼の長さが短くなる夏 ~ 秋に開花 アサガオ, コスモス, キク, イネなど 3 中性植物 ( 中日植物 ) 昼の長さに関係なく成長すると開花 トウモロコシ, ヒマワリ, キュウリ ⑶ 長日処理と短日処理 昼の長さ( 太陽の出ている時間 ) が開花時期に影響する性質を利用し, 夜間に電灯で照らすなど, 人工的に日照時間を変えると, 自由に開花を調節できる 電照菊 短日植物のキクは, 夜間に電灯で照らし, 日照時間を長くして開花時期をおくらせ, 花の少ない冬に新鮮な花を出荷できるようにする ⑷ 開花の条件を調べる実験 連続した光の当て方によって開花の条件が変わる

7 気体の性質 空気に含まれる様々な気体について学習する 実験器具の使い方や, 使用手順の注意について確認する 指導ページ P 58 ~ 67 1 空気の成分 基本 2 ⑴ 空気にふくまれる気体の種類ちっ素 約 78%, 酸素 約 21%, 二酸化炭素 約 0.03 ~ 0.04% ⑵ 空気にふくまれる気体の性質 1ちっ素の性質 無色とう明 無臭, 空気よりやや軽い, 水にとけにくい 2 酸素の性質 無色とう明, 無臭, 空気よりやや重い, 水にとけにくい 助燃性あり 3 二 酸化炭素の性質 無色とう明, 無臭, 空気より重い, 水に少しとける 石灰水に通すと白くにごる 2 気体の発生装置と集め方 基本 1 ⑴ 気体の発生装置 三角フラスコ, ガラス管, ゴム管など使用 注意点 液体を流すろうと管は液につかるよう長め 発生した気体が出ていくガウス管は短め ⑵ 気体の集め方 1 水上置かん法 水にとけにくい気体を集める 2 上方置かん法 空気より軽い気体を集める 3 下方置かん法 空気より重い気体を集める 3 酸素の発生 基本 1,4 ⑴ 酸素のつくり方と集め方 固体( 二酸化マンガン ) に液体 ( 過酸化水素水 =オキシドール ) を加える 水上置かん法で集める ⑵ 酸素が発生するしくみ過酸化水素が二酸化マンガンによって水と酸素に分解される ⑶ 酸素の発生量過酸化水素水の量に比例して酸素は発生する 4 二酸化炭素の発生 基本 2,4 ⑴ 二酸化炭素のつくり方と集め方 固体( 炭酸カルシウム= 石灰石 ) に液体 ( うすい塩酸 ) を加える 下方置かん法で集める ⑵ 二酸化炭素が発生するしくみ炭酸カルシウムと塩酸が反応し二酸化炭素 + 水 + 塩化カルシウムができる ⑶ 二酸化炭素の発生量一定量の石灰石に塩酸を加えた場合, ある一定量で二酸化炭素の発生はとまる 5 水素の発生と性質 基本 4 ⑴ 水素の性質 無色とう明, 無臭, 最も軽い, 水にほとんどとけない ⑵ 水素の発生亜鉛 アルミニウム 鉄などの金属 +うすい塩酸 6 実験器具の使い方 基本 3 ⑴ アルコールランプの使い方 アルコールの量は 8 分目 しんは 5mm ほど出す 火は横からななめ上に近づける 消すときはふたをする ⑵ ガスバーナーの使い方 1 火のつけ方 1. 2 つのねじが閉じていることを確認 2. マッチをつけ, ガス調節ねじを少しずつ開き火をつける 3. 空気調節ねじを開いて, ほのおの色を青色にする 2 火の消し方空気調節ねじ ガス調節ねじ 元せんで閉める ⑶ 試験管での液体の熱し方 液体の量は, 全体の 1 5 ~ 1 4 にし, こきざみにふりながら熱する ⑷ メスシリンダーでの液体の量の測り方 目を液面と水平にする 液面のへこんだところを, 目分量で読みとる ⑸ フラスコの使い方 丸底フラスコ 熱に強い 三角フラスコ 熱に弱い ⑹ 気体検知管 気体の量をはかりとる( 酸素検知管, 二酸化炭素検知管など使いわける必要がある ) 1 空気の成分 空気の成分 水蒸気も多くふくまれるが, 場所によって量のちがいが大きい ちっ素酸化物はちっ素が高温で酸素と結びついたもの 二酸化いおうとともに酸性雨の原因となる 2 気体の発生の発生装置の集め方 気体の集め方 水上置かん法 気体を水とおきかえて集める方法 上方置かん法 アンモニアなど空気より軽い気体を集める方法 下方置かん法 塩素 二酸化炭素など空気より重い気体を集める方法 3 酸素の発生 酸素をつくるとき, 過酸化水素水の量を多すぎないようにする たくさん入れると, 三角フラスコがわれる危険がある 過酸化水素水が分解して酸素が発生するとき, 二酸化マンガンは変化しないので, くり返し使用が可能 ほかのものの変化を助けるが, 自分自身は変化しないものを触媒という 4 二酸化炭素の発生 重ソウ ( 炭酸水素ナトリウム ) を熱したり, 重ソウにうすい塩酸を加えても, 二酸化炭素は発生する 5 水素の性質と発生 水素の重さはとても軽く, 空気の 7 100 くらい また, よく燃える気体である 以前は, 気球などに水素は使われたことがあったが, 爆発するおそれがあるので, 今では, ヘリウムが使われている 近年の研究では, 水素と酸素を反応させて得る水素燃料電池がある 6 実験器具の使い方 アルコールランプを使うときは, アルコールの量が少ないと爆発することがある マッチの火は手前から近づけて火をつける ガスバーナーの使い方 必ずマッチに火をつけてからガスを出し点火すること 空気が不足しているとほのおの色は黄色になる 消すときに元せんを先に閉めるとガス管の中に火がもどって危険である ふっとう石は液体が急にふっとうすることを防ぐはたらきがある メスシリンダーは水平な台の上におくこと 目もりは液面のへこんだところを読む 目もりは目分量で 1 目もりの 10 1 まで読み取る 発展学習 ⑴ アンモニア 1アンモニアの性質 無色で, 鼻をさすようなにおい 有毒 空気より軽く, 水にとてもよくとける 2アンモニアの発生 アンモニア水を熱する 3ふん水実験 スポイトで水を入れると, アンモニアが水にとけて, フェノールフタレイン液を入れた水が赤色のふん水のようにふき出す ⑵ 塩化水素 1 塩化水素の性質 無色で, 鼻をさすようなにおい 有毒 水によくとけ, 塩酸になる 2 塩化水素の発生 塩酸を熱する ⑶ メタン 無色とう明, 無臭, 炭素と水素でできている ( プロパンも同じ ) ⑷ 一酸化炭素 炭素や炭素をふくむ物質の不完全燃焼で発生 吸いこむと中毒になる

8 植物の発芽 成長 様々な植物の種子や生長の仕組みについて学習する 植物が成長するための条件や環境への反応と合わせて定着させる 指導ページ P 68 ~ 77 1 いろいろな種子のつくり 基本 1 ⑴ 種子のつくり 1 種皮 種子の外側にあり, 内部を保護する部分 2 はいにゅう 種子の大部分をしめ, 発芽に必要な養分をたくわえている部分 3 はい 成長して新しい植物のからだになる部分 子葉 よう芽 はいじく よう根からできている ⑵ 有はいにゅう種子 養分をはいにゅうにたくわえている種子 カキ トウモロコシ イネなど ⑶ 無はいにゅう種子 養分を子葉にたくわえている種子 インゲンマメ ヒマワリ アサガオなど 2 発芽のようす 基本 2,3 ⑴ 発芽の順序根 子葉 よう芽の成長 ( イネ 子葉 よう根 ) ⑵ 子葉の数 1 子葉が 1 枚の植物単子葉類 イネ ムギなど 2 子葉が 2 枚の植物双子葉類 アサガオ ヘチマなど 3 子葉が 3 枚以上の植物多子葉類 マツ, スギなど 3 種子にたくわえられている養分 基本 3 ⑴ ヨウ素でんぷん反応 でんぷんがあるか ヨウ素液で調べる ヨウ素液( うすい茶色 ) がでんぷんのある部分を 青むらさき色に変える ヨウ素でんぷん反応 ⑵ 発芽で使われる養分 でんぷん イネ, トウモロコシ タンパク質 ダイズ, ソラマメ, ムギ しぼう アブラナ, ゴマ, ヒマワリ 4 発芽するための条件 基本 4 水, 適当な温度, 空気 ( 酸素 ) が必要 肥料や土, 日光がなくても発芽する 5 成長するための条件 ⑴ 日光 光合成で成長に必要な養分が作られる 日光に当てないでつくるものもある 根深ネギ, ホワイトアスパラガス, もやし ⑵ 肥料 根から吸収し必要な養分を作る ちっ素肥料 くきや葉を育てる リン酸肥料 花や実をつける カリ肥料 根や植物のからだをじょうぶにする 1 いろいろな種子のつくり 有はいにゅう種子 種皮 胚乳 胚の 3 つの部分からなり, 胚乳に発芽のための養分をたくわえている イネ 胚が小さく区別できない カキ かなり育った胚をもつ 無はいにゅう種子 胚乳がなく, 種皮と胚の 2 つの部分からなり, 子葉に発芽に必要な養分をたくわえている種子 子葉がなくても発芽するがほとんど成長しない 2 発芽のようす 単子 葉類 ( 子葉が 1 枚 ) 葉脈が平行, ひげ根, 子葉以外は地下に残る イネ ムギ トウモロコシ ススキ ネギ アヤメなど 双子 葉類 ( 子葉が 2 枚 ) 葉は網目状, 根は主根 側根からなる 子葉が地上に出るもの ( ダイズ アブラナ カキなど ) と地下に残るもの ( エンドウ アズキ クリなど ) がある 多子 葉類 ( 子葉が 3 枚以上 ) 裸子植物 ( 成長して木になる植物のうち, きれいな花が咲かないもの ) 根は主根と側根でできている マツ スギ イチョウ ヒノキなど 3 種子にたくわえられている養分 種子には, でんぷん, たんぱく質, 脂肪などの養分が含まれている 種子はこれらを発芽の際に必要なエネルギーや芽生えのからだをつくる材料に使う 種子の中の養分は糖に変化し, 次第に増えていく 4 発芽するための条件 水分 子葉や胚乳の養分は, 水を含んだ状態で分解されやすい 適当な温度 種子により発芽に適した温度が決まっている 適当な温度のもとで養分の分解や呼吸 ( 酸素を取り入れて, エネルギーと二酸化炭素を作り出す ) が始まる 空気( 酸素 ) 種子に含まれている養分は酸素によって変化し, 発芽や成長のためのエネルギーとなる 5 成長するための条件 日光 植物が発芽して, 本葉が育つまでの間は日光は必要ない 本葉がある程度成長すると, 日光が必要となる 日光にはくきの伸びすぎをおさえ, 葉で養分を作り出すはたらきがある 発展学習 1 しげきと植物の反応 ⑴ くっ性 光, 重力, 水分などのしげきの方向へ曲がる性質 1 光に対する反応 正のくっ光性 芽, くき 負のくっ光性 根 2 下や上へ向かおうとする反応 正のくっ地性 根 負のくっ地性 芽, くき 3 水分に対する反応 正のくっしつ性 根 ⑵ けい性 しげきの方向と関係なく, 器官の構造によって, くっせつする 1 光に対する反応けい光性 光が当たると開く性質 ( タンポポ ) 2 温度に対する反応けい熱性 気温が上がると開き, 下がるととじる ( チューリップ ) 3ふれたことに対する反応けいしょく性 せっしょくすると, とじる性質 ( オジギソウ )

9 花のつくりとはたらき 植物の中の花について学習する 受粉と受精のしくみとその後の変化について定着させる 指導ページ P 78 ~ 87 1 花のつくり 基本 1,2 ⑴ めしべ 胚珠 種子になるところ 柱頭 めしべの先, 花粉がつく ⑵ おしべ やく 花粉をつくるところ 花糸 やくを支える ⑶ 花びら めしべ おしべをとりかこむ 大きさと色で虫をさそう ⑷ がく 花のいちばん外側で内部を守る ⑸ その他のつくり 1みつせん みつを出す 2 花たく 花全体を支える 3 総ほう 小さな花が集まって 1 つの花のようになっている ( タンポポ ヒマワリ ) 2 いろいろな花 基本 1,2 ⑴ 離弁花類の花 離弁花 花びらが 1 枚ずつ取りはずせるアブラナ サクラ エンドウ ⑵ 合弁花類の花 合弁花 もとがくっついていて取り外せないアサガオ タンポポ ヘチマ ジャガイモ ⑶ 目立たない花をさかせる植物 1イネのなかま 花びらとがくがない 2 裸子植物 ( マツ, スギ, イチョウなど ) お花, め花がさき, め花のはいしゅはむき出し 3 受粉と受精 基本 3 ⑴ 受粉のしくみ 自花 ( 自家 ) 受粉 1 つの花の中で受粉 イネ, アサガオ, エンドウ 他花 ( 他家 ) 受粉 同じ種類の他の花の花粉で受粉 こん虫や風などによって受粉 ⑵ 花粉の運ばれ方 1 虫ばい花 花粉がこん虫に運ばれて受粉 アサガオ ヘチマ アブラナ 2 風ばい花 花粉が風に運ばれて受粉 マツ スギ トウモロコシ 3そのほかの運ばれ方 鳥や水で運ばれて受粉 ⑶ 受精 受粉後, 花粉は花粉管をめしべの中にのばしはいしゅに届き, 核を送り, はいしゅの中の核と合体する 4 けんび鏡の使い方 基本 4 ⑴ けんび鏡のつくり 接眼レンズ 対物レンズで拡大したものをさらに拡大する 長いものほど倍率が低い 対物レンズ 観察するものを拡大する 長いものほど倍率が高い ⑵ プレパラートのつくり方プレパラート けんび鏡を使って観察するものを, スライドガラスにのせたもの ⑶ けんび鏡の使い方 1 接眼レンズ, 対物レンズの順にとりつける 2 対物レンズとのせ台の間を広くする 3 反射鏡を動かして視野を明るくする 4プレパラートをのせる, とめ金で固定する 5けんび鏡の横から見て調節ねじでのせ台と対物レンズの間を近づける 6 接眼レンズをのぞきながらピントをあわせる ⑷ プレパラートの動かし方プレパラートを動かすときは, 動かしたい向きと逆向きにプレパラートを動かす 1 花のつくり 完全花 おしべ, めしべ, 花, がくが全部そろう 花のつくりの調べ方 採集してきた花を, 黒い紙の上において, 全体の形をスケッチし, 次に, ピンセットや柄つき針で, 次の順序で花を分解し, 花のつくり を調べる 1 花びらを外側から内側へ順にはずし, その形や数, つき方を調べる 2 おしべの形や数, それらのつき方を調べる 3 おしべの先端のやくをかみそりの刃で注意深く切り, その切り口を ルーペまたは顕微鏡でよく観察する また, 内部の花粉も観察する 4 おしべをピンセットでとり去り, めしべの根もとの子房をかみそり の刃でたてに切り, 胚珠のつき方を調べる 2 いろいろな花サクラタンポポマツ 3 花のはたらき 受粉, 受精して種子をつくる 受粉 おしべでつくられた花粉が柱頭につく 花粉の発芽 ( 水分などで花粉管がのびる様子 ) を調べる 1 ビーカーに水を 50cm3 とり, これに砂糖 1 ~ 3g, 寒天 1g を加え, よくかきまぜながら熱して溶かす ( しょ糖寒天液を用いるのは, めしべの柱頭に近い状態にするため ) 2 できたしょ糖寒天液を太めのスポイトでとり, スライドガラスの上 にうすくのばすように落として固まらせる 3 あらかじめ薬包紙に集めておいた花粉を絵筆の先に少しつけ, しょ 糖寒天培地の上で軽くたたき, 花粉を散布する 4 顕微鏡で手ぎわよくピントをあわせて,100 倍 ~ 150 倍でのぞくと, 発展学習 1 果実 それぞれの花粉から芽が出て, 細い糸のような花粉管が少しずつの びていくようすを観察する ⑴ 子ぼうが成長した果実 ( 真果 ) 中に胚珠が成長してできた種子 ( た ね ) がある ( モモ クリ ) ⑵ 花たくなどが成長した果実 ( 偽果 ) 子房の外側の花たくが成長して食用 部分になる ( リンゴ ナシ イチゴ ) 2 種子をつくらない植物 ほう子植物 シダ植物のなかま, コケ植物のなかまなどで, ほう子でな かまをふやし, 花をさかせない

10 第 6 回 ~ 第 9 回のまとめ 動植物の理解を深める 気体の性質や器具の利用方法を身につける 指導ページ P 88 ~ 91 1 第 6 回の復習 動物の冬ごし 変温動物 いろいろな形になったり, 冬眠 冬鳥 北の国から日本に来て春になると帰っていく クマやコウモリ 冬眠 キツネ ウサギ 冬でも活動 植物の冬ごし アサガオ, ヘチマ 種子 モクレン, サクラ 枝に芽をつける タンポポ, ナズナ ロゼット 2 第 6 回の復習 不完全変態のこん虫 バッタ, カマキリ, トンボ たまごで冬ごし カマキリなどは木のえだなど バッタは土の中 よう虫で冬ごし オニヤンマは水中, カブトムシな どは土の中, オオムラサキなどは 落ち葉の下 成虫で冬ごし ミツバチは巣の中, ナナホシテント 3 第 7 回の復習 酸素 助燃性 ウは落ち葉の下 水素 最も軽く, 火をつけると, 音を立てて燃え, 水ができる 二酸化炭素 石かい水を白くにごらせる ちっ素 空気中のおよそ 80% 4 第 7 回の復習 水上置かん法 水素や, 酸素などの水にとけにくい 気体を集める 純水な気体が集めら れる 上方置かん法 アンモニアなどの空気より軽く, 水 にとけやすい気体を集める 下方置かん法 二酸化炭素などの空気より重く, 水 5 第 8 回の復習 にとけやすい気体を集める 日あたりが良い くきが太くしっかり成長する 日あたりが悪い くきは細いが, 日にあたろうとす 6 第 8 回の復習 7 第 9 回の復習 るため, くきは高くのびる おしべの先たん 花粉がある けんび鏡のあつかい まずは低倍率で観察する 子ぼう 果実になる はいしゅ 種子 ( たねになる ) 1 第 6 回の復習 カエル, ヘビ, トカゲなどは, まわりの温度が下がると体温も下がり活動できなくなるので, 冬眠する 季節によってすむ場所を変えるために移動する鳥をわたり鳥という 夏鳥, 冬鳥, 旅鳥 サクラセイチョウのような落葉樹は冬芽ですごす 多くの草花は, たねで冬をこす タンポポのように葉を地面に広げて冬をこすものもいる 2 第 6 回の復習 冬のこん虫のすがたは, 写真や絵などを使って視覚化して理解させるとよい 3 第 7 回の復習 酸素 無色, 無臭 空気の約 1.11 倍の重さ 助焼性があり, 酸素の中で物は燃える 水にとけにくい 水素 無色, 無臭 空気の約 0.07 倍の重さで最も軽い気体 よく燃えて, 水ができる 特に酸素と混ぜるとはげしい爆発がおこる 水にとけにくい 二酸化炭素 無色, 無臭 空気の約 1.53 倍の重さ 水にとけると炭酸水になる 石灰水に通すと白くにごる 燃やすはたらきはない ちっ素 無色, 無臭 空気の約 0.97 倍の重さ ふつうの状態では燃えない 水にとけにくい 4 第 7 回の復習 5 第 8 回の復習発芽の 3 条件 (1 つでも欠けると発芽しない ) 水 ( 子葉や胚乳の養分が分解されやすい ) 適当な温度 ( 養分の分解や呼吸がはじまる ) 空気 酸素 ( 酸素によって養分が変化し, 発芽や生長のエネルギーになる ) 発芽には日光や肥料は必要ではない 成長の条件 水, 空気, 適当な温度の他に植物が養分を自分でつくるために日光と肥料が必要 肥料の 3 要素 ちっ素, リン酸, カリウム 植物には, それぞれ必要とする肥料の量があるので, あたえすぎると根がいたんで枯れてしまう 6 第 8 回の復習 種皮 はいやはいしゅを守っている はいにゅう 発芽のための養分をたくわえている はい 発芽後, 葉, くき, 根になる部分 7 第 9 回の復習 分類植物名がく花びらおしべめしべ被子植物合弁花類アブラナ 4 4 6 1 離弁サクラ 5 5 多数 1 花類エンドウ 5 5 10 1 アサガオ 5 5 5 1 タンポポ ( かん毛 ) 5 5 1 ヘチマ 5 5 5 1 ジャガイモ 5 5 5 1 ツツジ 5 5 5 ~ 10 1 アヤメ 3 3 3 1 単子葉類 イネ なし なし 6 1 トウモロコシ なし なし 3 1 裸子植物 マツなしなし ( お花を ( め花をつくる ) つくる ) イチョウなしなし ( お花を ( め花をつくる ) つくる ) 双子葉類

11 動物の誕生とふえ方 メダカの生態系について学習する 動物の種類により誕生の仕方も育ち方も違うことを学習させる 指導ページ P 92 ~ 101 1 メダカのふえ方 基本 1,2 ⑴ メダカの飼い方 大きい水そうを使い, 直射日光のあたらない明るい場所に置く 水温は 20 ~ 30 程度, 産卵時は 25 が適温 水草を植え, えさは食べ残しがない量を 1 日に 1 ~ 3 回あたえる たまごが産まれたら, たまごのついた水草ごと別の容器に移す ⑵ おすとめす おす 背びれにきれこみあり, しりびれは大きくて平行四辺形の形 めす 背びれにきれこみなし, しりびれは細長い三角形の形 ⑶ 産卵と受精 早朝に卵を産む めすが卵を産み, おすの精子がたどりつく 受精 ⑷ 受精卵の育ち方 大きさは 1mm くらい,10 ~ 20 個くらい産む 付着毛 水草につきやすいようにするため 2 かいぼうけんび鏡の使い方 基本 2 ⑴ かいぼうけんび鏡の特ちょう レンズが 1 つ, 低倍率だがプレパラート不用 ⑵ かいぼうけんび鏡の使い方 1 日光が直接当たらない明るい場所で使用 2 接眼レンズの取り付ける 3 反射鏡で視野を明るくする 4 観察物をステージにのせる 5 横から見ながらレンズをステージに近づける 6レンズを遠ざけながらピントをあわせる 3 動物の分類とふえ方 基本 3,4 ⑴ 動物の分類 セキツイ動物 (5 つのグループ ), 無セキツイ動物 1 魚類 ( メダカ, フナ, サメなど ) 水中で活動 うろこでおおわれ, 呼吸するための器官 ( 呼吸器官 ) は, えら 水中にからのないたまご 2 両生類 ( カエル, イモリなど ) 子は水中, 親は水辺 子はえら, 親は肺と皮ふで呼吸 水中にからのないたまご 3ハチュウ類 ( トカゲ, カメ, ヤモリなど ) 多くは陸上だが水辺で活動するものもいる かたいうろこやこうらでおおわれている 肺で呼吸 陸上にからのあるたまご 4 鳥類 ( ニワトリ, ツバメ, ペンギンなど ) 前あしがつばさで, ふつうは飛ぶことができる 羽毛におおわれ, 肺で呼吸 陸上にからのあるたまご 5ホニュウ類 ( ウマ, コウモリ, クジラ, ヒトなど ) からだが毛におおわれ多くは陸上で生活 肺で呼吸 子は親の体内で成長して産まれる ⑵ 受精のしかた たまご( 卵 ) はめすの卵巣, 精子はおすの精巣 1 水中に産卵する動物 魚類, 両生類の多くが体外受精 2 陸上に産卵する動物 ハチュウ類, 鳥類の多くが体内受精 3 親と似たすがたの子を産む動物 ホニュウ類は体内受精をして, めすの体内で, ある程度成長させる ⑶ ふ化, 誕生までの特ちょう 1たまごを産む動物 卵生, 鳥類以外はほとんど子の世話をしない 2 親と似たすがたの子を産む動物 たい生, たいばんを通して子に養分をあたえる 3 卵たい生 ( 卵胎生 ) たいばんがないが, めすの体内でふ化してから体外に出てくる ⑷ セキツイ動物の産卵数 ( 産子数 ) 産卵数が多いものは親になるまえに死んでしまうことが多い 4 水中の小さな生物 よく動きほかの動物を食べるもの ミジンコ, ゾウリムシなど 動かず, 日光を受けて養分をつくるもの ミカヅキモ, アオミドロなど 1 メダカのふえ方 水の汚れに弱い魚である よく見られる似ている魚でカダヤシという魚がいる メダカの飼い方 水そう 水面が広いものを選択 ( 酸素供給のため ) し, 中にはエアストーン, サーモスタッドを入れる 水のかえ方 一度に全体の 50% くらいまでしか飼えない 温度は調節する 水道水は塩素ぬきをすることを注意する 20 ~ 30 がメダカにとっての適温であることを理解させる 水草を適当な量植えることで水中の酸素量を保つ 卵を産みつける場所でもあることも忘れずにつけ加える たまごが産まれたら別の容器に移す理由を理解させる 受精卵の育ち方 1 産卵直後 2 1 日目 3 2 日目 4 3 日目 5 5 日目 6 6 ~ 7 日目 7 8 ~ 9 日目 8 10 日目 9 11 日目 10 15 日目 2 かいぼうけんび鏡の使い方 普通のけんび鏡との違い 倍率は 10 倍程度で普通のけんび鏡は 10 ~ 1000 倍程度 立体的なものを観察できる プレパラートを使用しなくても良い かいぼうけんび鏡 ( 双眼 ) 実体けんび鏡はグレードが高いもの 3 動物の分類とふえ方 ⑴ 動物の分類動物 無セキツイ動物ホ乳類鳥類両生類ハチュウ類 魚類節足動物軟体たい生 卵生 卵生 恒温 変温 変温 内骨格外骨格外骨格やその他注 昆虫類 ( チョウ, バッタなど ) 甲殻類( エビ, カニなど ) 節足動物 その他( クモ, ムカデなど ) 軟体動物( アサリ, イカなど ) その他( クラゲ, ミミズ, ヒトデなど ) 発展学習 1 メダカの習性 ⑴ メダカが泳ぐ向き 1 水そうに水の流れをつくる実験水の流れとは逆向きに泳ぐ 2 水そうのまわりでもようのある紙を回す実験 たてじまもようの紙を回すと, メダカ自身が流されていると考え, 紙を回す向きに泳ぐ ⑵ メダカのなわばりすいそうの中で, おすはなわばりをつくる 強いメダカは底の方, 弱いメダカは水面付近になる 2 メダカがふ化するまでの日数 積算温度 水温にふ化日数をかけたもの メダカは約 250 でふ化する 水温が高いほど, 産卵からふ化するまでの日数は短くなるが, 水温が 35 以上になるとほとんどふ化しなくなる 動物 その他昆虫類甲殻類その他

12 ヒトの誕生とふえ方 ヒトの誕生の仕方と過程を学習する いろいろな動物のおすとめすのちがいを学習する 指導ページ P 102 ~ 111 1 女性と男性 基本 1 ⑴ 女性のからだのつくり 女性 卵子をつくる卵巣や子宮がある 卵巣は左右一対 卵子は卵巣から卵管を通り子宮に出される ⑵ 男性のからだのつくり 男性 精子をつくる精巣などのつくりがある 精巣は一対 精子は精巣にたくわえられ, 動くようになってからからだの外に出される ⑶ 受精 卵管で精子は卵子と出会う 受精する卵子と精子はそれぞれ 1 個だけである 2 たい児が育つかん境 基本 2 ⑴ 着しょう 着しょう 受精卵は, 約 1 週間で子宮に達し, 子宮のかべの中にとりこまれる ⑵ たい児のかん境 たいばん 着しょう後, 卵の一部が子宮の内部に入りこみたいばんをつくる 母親から酸素や栄養分を受け取る 洋まくはたい児を包むまく 羊水がたい児を守り, へそのおでたいばんとつながっている 3 たい児の成長と誕生 基本 3 ⑴ たい児の成長 受精後 8 週くらいまではい子 ( 胚子 ) とよぶ 1 受精後 4 週 心臓ができる 5mm 程度 2 受精後 8 週 顔のつくりがはっきりする 3cm 程度 3 受精後 16 週 男 女の区別 25cm 程度, 約 250g 4 受精後 24 週 骨や筋肉の発達 35cm 程度, 約 1000g 5 受精後 32 週 かみやつめ 40cm 程度, 約 1700g ⑵ 誕生 1じんつう 受精後 36 週くらいで, 子宮に痛みを感じる 2 出産 たい児は頭から母親のからだの外に出る 3うぶ声 肺に空気が出入りし, 肺呼吸が始まる 4 いろいろな動物のおすとめす ⑴ おすとめすのちがいが色や形からわかりやすい動物 1カブトムシ 角の有無 2キジ 羽の色 3ライオン たてがみの有無 4シカ 角の有無 ⑵ おすとめすのちがいが色や形からわかりにくい動物モンシロチョウ, スズメ, イヌなど 1セミ おすは腹弁が発達 めすには産卵管 2オンブバッタ めすの上に小さいからだのおすがのることがある 5 細ぼう 基本 4 ⑴ 生物のからだをつくるものヒトは何十兆個の細ぼうをもつが, 元は 1 つで, 細ぼう分れつで増えた ⑵ 単細ぼう生物と多細ぼう生物 単細ぼう生物 1 個の細ぼうでできている生物 分れつでなかまをふやす 多細ぼう生物 たくさんの細ぼうでできている生物 受精を行いなかまをふやす 6 ips 細ぼう 人工多能性かん細胞 基本 4 2006 年, 山中伸弥らが, マウスから取り出した細ぼうに遺伝子を加え, はじめのころ ( 受精卵に近い ) と同じような, さまざまな種類の細ぼうに変化できるものをつくることに成功した 2012 年に山中氏はノーベル生理学 医学賞を受賞 1 女性と男性 成人した男性と女性のからだのつくり 女性, 男性ともに, 年令によるからだの成長と各器官の変化をおさえる 女性は成人するにつれてからだに丸みをおびてきて, 男性は女性より強い筋肉をもつようになる 卵巣や精巣などのつくり 女性 卵巣, 子宮, 卵管, ちつの名称と機能をしっかりおさえておく 男性 精巣, 精管, 精のうの名称と機能をおさえる 精子の長さは約 0.06mm, 卵の直径は約 0.14mm 2 たい児が育つかん境 着しょう 受精卵の移動 受精卵がどこを通り, どこにたどり着くかを説明する 着しょうとは何がどの状態になることかをおさえる たいばんの形成 たいばんの役目とその仕組み, たい児に何を通して栄養を送るかをおさえる たい児は母親の血液から養分や酸素を受け取る たい児のかんきょう 羊水とへそのおの役割を確実におさえる たい児の血管は, へそのおでたいばんの毛細血管とつながっている 3 たい児の成長と誕生 たい児の成長 28 日を 1 か月とし,38 週間の変化の様子を時間に分けて状態を説明していく 手や足, 目や口, 心臓や肺などがどのような順番で作られていくのかをおさえておく 誕生 誕生の 1 ~ 2 週前, 出産までの母親の変化を説明する うぶ声 うぶ声をあげる理由と後産について説明する 4 いろいろな動物のおすとめす ⑴ オスとメスのすがた おすとめすのちがいが, 形や色などですぐにわかる動物は, こん虫や鳥類, ほ乳類の実物例をあげて説明する おすとめすのちがいが, 形や色ではわかりにくい動物は, こん虫やその他で細かなちがいについて説明を加える 5 細ぼう 単細ぼう生物 ( ゾウリムシ アメーバーなど ) 運動や食べること, 不要なものの排出などすべて 1 つの細ぼうで行っている 多細ぼう生物 形や大きさのちがういろいろな細ぼうから成り立ち, 形やはたらきの同じ細ぼうが組しきをつくり, 組しきが集まり器官をつくる 6 ips 細ぼう 医りょう分野にいかせる 人の皮ふなどの体細ぼうから作せいされた ips 細ぼうは, さまざまな組しきや臓器の細ぼうに分化させることができる そのことで再生医りょうの発展につながることが期待されている 発展学習 1 遺伝 ⑴ 形質と遺伝 形質 生物の特ちょう 遺伝 親の形質が子に受けつがれること 遺伝子 細ぼう内に形質の情報をもっている ⑵ 血液型の遺伝 ABO 式 A 型,B 型,AB 型,O 型の 4 種類 血液型の遺伝子は,A,B,O の 3 種類 A 型 AO AA,B 型 BO BB O 型 OO,AB 型 AB となり, これらの組み合わせにより血液型は決定される 2 おすでもありめすでもある動物しゆう同体 ( ミミズやマイマイのなかまなど ) 1 匹で精子も卵もつくる

13 月の満ち欠けと動き 指導ページ P 112 ~ 121 地球に最も近い星の月について理解を深める 天球における天体の動きについて定着させる 1 月の満ち欠け 基本 1 ⑴ ⑵ ⑶ 月のようす 地球のまわりを回っている 表面の明るい部分を 陸 ( 高地 ), 暗い部分を海 クレーター 陸のくぼみ 月の満ち欠けと月齢 周期 約 29.5 日 月齢 新月から数えた日数 (24 時間で 1) 新月 (0) 三日月 (2) 上げんの月 (7) 満月 (15) 下げんの月 (22) 26 日の月 (27) 月の満ち欠けが起こるしくみ 満ち欠け 地球から見て月に太陽の光があたる部分 新月 ~ 満月 右側 : 光る部分が大きくなる 満月 ~ 新月 左側 : 光る部分が小さくなる 2 地球から見た月の動き 基本 2 ⑴ ⑵ ⑶ 月の動き 東に出て西に沈む 動き 月の出 ( 東 ) 南中 月の入り ( 西 ) 1 新月 6 時 12 時 18 時 2 三日月 8 時 14 時 20 時 3 上げんの月 12 時 18 時 24 時 4 満月 18 時 24 時 6 時 5 下げんの月 24 時 6 時 12 時 同じ時こくに見える月の位置と形 1 日につき 12 度 (90 度 7.5) ずつ西 東 月の南中時こく 1 日に約 50 分ずつ遅くなる 上弦 ~ 満月 (24 時 - 18 時 ) 7.5 = 48 分 ( 約 50 分 ) 3 地球から見た月と月から見た地球 基本 3 ⑴ ⑵ 地球から見た月 地球から月のうら側が見えないのは, 月の自転周 期と月の公転周期が同じ約 27.3 日 月から見た地球 月から見ると, 地球も満ち欠けして見える 月の北側から見た地球の形 地球から見た月の逆 両方足すと円になる形 4 日食と月食 基本 4 ⑴ ⑵ 日食 太陽 月 地球の順で一直線にならんだ 新月のとき 1 かいき日食 月が地球に近いとき ( 月が大きい ) 太陽の周りのコロナが見える 2 金かん日食 月が地球から遠いとき ( 月が小さい ) 3 部分日食 かいき日食や金かん日食は一部の地域 でのみ観察できる それ以外の地域は 太陽の一部だけが欠ける 月食 太陽 地球 月の順で一直線にならんだ満 月のとき かいき月食 満月のときに地球のかげに入る 1 月の満ち欠け 月が満ち欠けを繰り返し, その形がもとにもどるまで 月が太陽の方 向 ( 朔 = 新月の位置 ) から東へ一周して太陽の方向へもどるまでの周期, その日数は平均 29.5 日である 月が太陽の光を受けてどのように見えるのかその仕組みを理解させた い 金星の動きと類似する部分があることに留意したい 2 地球から見た月の動き 月が出ている時間が 12 時間からずれるのは月が地球の周りを回るの と同じ方向に地球が自転しているからである 月の 1 日の動き 約 13 度 (360 度 27.3 日 ),2 日で約 26 度 同じ時刻の位置のずれ 12 度 (= 月の動き 13 度 - 地球の動き 1 度 ) 南中時刻の約 50 分のずれ 地球の動き 1 時間 15 度 1 度では 4 分 (60 15),12 度のずれ 時間にすると 4 12 = 48 分 ( 約 50 分 ) のように計算できる 3 地球から見た月と月から見た地球 日食と月食 4 かいき日食 かいき日食のときは, 太陽がキラキラ輝くのでふだんは 見えない太陽の周囲のようす, 青白いコロナ ( 温度の高い部分 ) が流線 ( 磁力のはたらき ) のように輝くようす, 噴き上げたり浮かんだりする プロミネンス ( 紅炎 ) などの活動が見られる ダイヤモンドリング 月の周縁は, クレーターなどで凸凹している このためかいき日食になる直前と終了の直後に, 月面の谷の部分から 太陽の光の一部がピカッと数秒間もれ出す このようすは, 月をかこ むリングのような淡いコロナと合体してダイヤモンドの指輪のように 見える 日食は地球全体で 1 年間に 2 回程度しか起こらない そのわけは月と 地球の公転軌道 ( 公転するときの通り道を含む平面 ) が同じ平面でなく 約 5 度傾いているから, 上か下にずれて重ならない 地上で見ても新 月は太陽の上か下にあって, 太陽と重なっていない場合の方が多い 発展学習 1 月の公転周期と満ち欠けの周期のずれ 地球が公転していなければ, 月の公転と満ち欠けは同じになるが, 地 球は公転している 月が太陽と地球を結ぶ一直線上に来るには, 地球が 動いた分 ( 約 2.2 日 ), 月が地球のまわりを回らなければならない 2 潮の満ち引き ( 満ち干き ) ⑴ 満潮と干潮 満潮 海面が最も高い 干潮 海面が最も低い ⑵ 大潮と小潮 大潮 新月や満月のとき, 月と太陽の引力が強め合う 小潮 上弦や下弦のとき, 月と太陽の引力がうち消し合う

14 季節の星座 星の動き 日常で見ることのできる星についてその仕組みを学ぶ 星が形作る星座の名前やその動きについて学ぶ 指導ページ P 122 ~ 131 1 星座をつくる星 基本 1,2 ⑴ 星座と恒星 恒星 自分で光を出している星 ( 燃えている星 ) ⑵ 星の明るさ ( 等級 ) 1 等星 最も明るい恒星 ( 約 20 個 ) 6 等星 肉眼でやっと見える恒星 ⑶ 星の色 星の表面温度できまる ⑷ 星座早見 星座ばん 星座と日付がかかれている 地平ばん 地平線と時こくを表す 2 季節の星座 基本 3 ⑴ 春の星座 南 レグルス, スピカ, アルクトゥルス 北 おおぐま座 ( 北斗七星 ) 春の大三角 スピカ, アルクトゥルス, デネボラ 春の大曲線 北斗七星, アルクトゥルス, スピカ ⑵ 夏の星座 南 アンタレス ( 赤, さそり座 ) 夏の大三角 ベガ, デネブ, アルタイル ⑶ 秋の星座 秋の四辺形 ペガスス座とアンドロメダ座の一部 ⑷ 冬の星座 オリオン座 冬の大三角 ベテルギウス, プロキオン, シリウス 冬の六角形 リゲル, シリウス, プロキオン, ポルックス, カペラ, アルデバラン 3 星の 1 日の動き 基本 4 ⑴ 星の日周運動 日周運動 1 日の星の動きのこと ⑵ 日周運動が起こる理由 東 西に 1 時間に 15 度 みかけの動き 地球の自転( 西 東 1 日 1 回転 ) 北極星は地軸の延長上でほとんど動かない ⑶ 北極星の位置 北極星は, 北斗七星 カシオペヤ座から探す 北極星の高度 観測地点の緯度と同じ高さ ⑷ 空全体の星の動き 1 方角と星の動き 東の地平線 南の空 西の地平線 2 観測地点と星の動き 天球 星空を丸い天じょうと見る 4 星の 1 年の動き 基本 5 ⑴ 星の年周運動 年周運動 恒星が 1 か月に 30 度動いて見える ⑵ 年周運動が起こる理由 地球の公転 太陽のまわりを 1 年で 1 周 1 か月につき 30 度 (360 度 12 月 )1 日では 1 度 ⑶ 季節によって見える星空が変わる理由 太陽と反対側にある星座 真夜中に南の空 次の季節の星座 東の空 5 惑星 基本 6 ⑴ 星の種類 惑星 恒星のまわりを公転する星 衛星 惑星のまわりを公転する星 ⑵ 太陽系の惑星 太陽系 太陽を中心とした集まり 1 内惑星と外惑星 内惑星 水星 金星 外惑星 火星 木星 土星 天王星 海王星 2 地球型惑星と木星型惑星 地球型惑星 岩石や金属からなる 直径は小さ いが重い ( 水星 金星 地球 火星 ) 木星型惑星 水素やヘリウムなどの気体からな る 直径は大きいが軽い ( 木星 土星 天王星 海王星 ) 3 惑星の特ちょう 性質が異なる惑星ができた原因は, 太陽系の誕生 とかかわりがあると考えられている 1 星の明るさと色 星の明るさ 古代のギリシャでは最も明るい恒星約 20 個を選んで 1 等星とし, 肉眼でようやく見える恒星を 6 等星として, その間を分割して,6 等級に分けた 1 等星と 6 等星の明るさ 1 等級上がると明るさは 2.5 倍 2.5 2.5 2.5 2.5 2.5 = 97.65625 100( 倍 ) 星の色 表面の温度で色がちがい,3000 では赤く, 数万 では青白くなる 表面の温度から恒星の活動の様子, 星の年齢など, 恒星の重要な性質がわかってくる 明るさと温度 ふつう温度の高い星の方が明るい しかし, 例外も多い 例えば, オリオン座のベテルギウスは赤く温度が低いが, 明るく光っている, 実は, 恒星の表面積が非常に大きい, かわった星 ( 赤色巨星 ) で, 年老いた星の仲間なのである 2 季節の星座 太陽方向の星座は, 太陽とともに, 昼間地平線上に出ているため, 見ることができない 太陽の方向と反対側の星座は, 真夜中に南中し, 一晩中見ることができる 地球の公転のために, 地球から見た太陽の見かけの動きは東へ移るので, 太陽と反対方向の星座も東に移り, ( したがって南に季節の星が見え, 前の季節の星が東の空に移動する ) 四季それぞれの星座がかわっていく 3 星の 1 日の動き 星の 1 日の動きである日周運動は見かけ上の動きである 地球の自転で動いているように見える 電車で窓から外を見ると進行方向と反対方向に風景が動いているような感じがするのと同じ原理である 進行方向 (= 地球の自転の向き ) と, そこから見える風景の動く向き (= 星が動いているように見える向き ) が反対であることに注意したい 4 星の 1 年の動き 地球の公転によって, 自転以外にも星が動いて見える 理屈は日周運動と同じであるが, 立体的に捉えられるよう一度は模型を使用して説明したい 鉛筆や消しゴムなどを地軸や星として具体的にイメージできるようにしておくこと 5 惑星 金星 大気は主に二酸化炭素, 表面温度約 480 公転の向きと自転の向きが逆 火星 表面にさびた鉄があり, 赤く見える 水などが存在する 木星 太陽系で最大の惑星 表面にはしまもようやうずが見える 土星 木星の次に大きい 数十本の巨大なリングをもつ 発展学習 1 金星の見え方 内惑星の金星は月のように満ち欠けがある 地球に近い位置ほど大きく見える( 細い形 ) 日の出前 = 明けの明星, 日の入り後 =よいの明星 2 火星の動き方公転周期のちがいにより, 次のような動きが見られる 順行 天球上を西から東に動く 逆行 天球上を東から西に動く 留 天球上をほとんど動かない 3 すい星 水, 二酸化炭素, アンモニア, メタンなど 太陽に近づけると, とけて尾を引く 尾は太陽と逆方向にのびる

15 第 11 回 ~ 第 14 回のまとめ 各回の復習を行うことで, 正答への道筋を定着させる 難易度が高い問題に取り組むことで理解を深めさせる 指導ページ P 132 ~ 135 1 第 11 回の復習 水そうの口がせまいと水面と空気がふれる面が少なくなり, 空気不足 おす 背びれに切りこみ, しりびれは平行四辺形 めす しりびれは三角形 めだかは水草にたまごを産みつける 水温がたまごのふ化に適した温度だと約 2 週間でふ化する 2 第 11 回の復習 動いてえさを食べる ゾウリムシ, ミジンコ 動かず, 日光を受けて自分で養分をつくる ミカヅキモ, ケイソウ 動くが, えさをとらず, 日光を受けて養分をつくる ミドリムシ ミジンコは多細ぼう生物 他は単細ぼう生物 3 第 12 回の復習 精子 大きさ約 0.06mm, 精巣でつくられる 卵子 大きさ約 0.14mm, 卵巣でつくられる 精子と卵子は卵管で受精し, 受精卵は子宮へたどりつき, 着しょうする 受精から約 38 週後, 誕生する 4 第 12 回の復習 母親 胎児 栄養分や酸素 胎児 母親 二酸化炭素や不要物 産まれる直前は手 足を動かす 産まれた子の平均的な大きさは, 身長約 50cm, 体重約 3000g 5 第 13 回の復習 月は, 新月 三日月 上げんの月 満月 下げんの月 新月と満ち欠けしていく 月の満ち欠けの周期は約 29.5 日 6 第 13 回の復習 1 第 11 回の復習 めだかの飼育環境は確実に覚えさせる おす, めすの区別は図にしてかかせるとよい たまごが親に食べられないよう水草は別の水そうに移す ふ化した直後の腹には 2 ~ 3 日の養分がある 2 第 11 回の復習 それぞれの名称だけでなく, ミドリムシ以外は, 植物のミカヅキモ, ケイソウ, 動物のゾウリムシ, ミジンコの分類わけも覚えさせる 日光を受けて養分を作る= 植物のなかま それぞれ生物の大きさを理解させる 3 第 12 回の復習 受精 誕生まで約 38 週 (266 日 ) である 4 第 12 回の復習 血液のやり取りは, 母親と胎児間ではない 受精後のおよその週ごとの胎児の成長は覚えさせる 5 第 13 回の復習 月 直径約 3500km, 地球の衛星 地球からのきょり約 38 万 km 岩石でできて, 表面の明るい部分を陸, 暗い部分を海という クレーターが見られる 空気や水はほとんどない 日食は, 新月, 月食は満月のときに起こる 6 第 13 回の復習 月は東からのぼって南の空を通り, 西にしずむという見かけの動きをする 同じ時刻の月の位置は,1 日に約 12 度ずつ ( 約 50 分 ) ずれる 7 第 14 回の復習 夏の大三角 デネブ, アルタイル, ベガ 冬の大三角 ベテルギウス, シリウス, プロキオン 1 等星 最も明るい星 6 等星 肉眼で見える星 8 第 14 回の復習 北極星 1 年中北の空にあり, 位置が変わらない 北斗七星やカシオペヤ座の位置から見つけられる 高度はその土地の緯度に等しい 北の空の星は, 北極星を中心に左回り, 東の空の星は左右へ, 南の空の星は左から右へ, 西の空の星は右下へ動いて見える 7 第 14 回の復習 春の星座 おおぐま座, こぐま座, しし座, うしかい座, おとめ座 夏の星座 こと座, わし座, はくちょう座, さそり座 秋の星座 カシオペア座, ケフェウス座, ペガスス座, うお座 冬の星座 オリオン座, おおいぬ座, おうし座, こいぬ座, ふたご座, ぎょしゃ座 8 第 14 回の復習 それぞれの方角でどのような星の動きをしているか理解させる 東から西へ 1 時間に 15 度という見かけの動きと自転の関係も確認しておく

16 根 くき 葉のつくりとはたらき 植物の根 茎 葉の構造について詳しくなることを目標とする 単子葉類, 双子葉類での違いについて区別できるようにする 指導ページ P 136 ~ 145 1 植物のからだのつくり 基本 1 ⑴ からだのつくりと水や養分の通り道 主に根 くき 葉にわかれ, 水や養分の通り道がある 1 道管 根から吸収した水や肥料が通る管 2 師管 葉でつくられた養分が水にとける糖に変わって通る管 3 維管束 道管 師管が集まったつくり ⑵ 植物のからだをつくるもの細ぼうでできている ( 葉緑体をふくむものがある ) ⑶ 呼吸 養分 + 酸素 二酸化炭素 + 水 ( 水蒸気 ) 2 根のつくりとはたらき 基本 1,2 ⑴ 根の全体のようす 1 双子葉類の根 太い主根から, 側根に枝分かれ 2 単子葉類の根 同じような太さの多くのひげ根 ⑵ 根の先たんのつくり 1 成長点 細ぼうの数をふやして根をのばす 2 根かん ( 若い ) 成長点を守る 3 根毛 水や水にとけている肥料を吸収する 多数の根毛 : 根の表面積を大きくする ⑶ 根のはたらき 1 水や肥料を吸収 根 くき 葉 2からだ全体を支える からだがたおれないように支える ⑷ 根ののび方 成長点でふえた新しい細ぼうが成長点の上のところでのびる 3 くきのつくりとはたらき 基本 3 ⑴ くきの断面のようす 1 双子葉類 内側から順に, 道管, 形成層, 師管 2 単子葉類 道管 師管が束になり全体に散らばる 形成層がない ⑵ くきのはたらき 1 葉や花を支える 2 水や養分の通り道になる 3なかまを増やすはたらきをするものがある 4 葉のつくりとはたらき 基本 4 ⑴ 葉脈のようす葉脈 葉の維管束 1 双子葉類 網状脈 2 単子葉類 平行脈 ⑵ 気こう 1 気こうのつくり気こう こう辺細ぼう ( 含む葉緑体 ) に囲まれた小さな穴 葉のうらに多い 2 気こうの開閉 水分が多い 開く 水分が不足 閉じる 3 気こうのはたらき必要な気体を取り入れ, 不要な気体や水蒸気を外に出す ⑶ 葉のはたらき 1 光合成 水 + 二酸化炭素 でんぷん + 酸素 2 蒸散 水の吸収をさかんにし, 温度を下げる ⑷ 葉のつき方日光が当たるようにするため, 植物によって規則的になっている 互生 対生 輪生 2 根のつくりとはたらき 種子からのびた 1 本の根 ( よう根 ) がそのまま成長し深く伸びたものを主根といい, 主根が成長するにつれて, 主根から枝分かれしてのびる細かい根を側根という 被子植物の双子葉類は, 主根 側根を長くのばして体を支える 単子葉類は, よう根の成長がとまるために, 主根の育ちが悪くてこれにかわって多くの細かい根をのばす 根の先は, 根かんというじょうぶなつくりになっている 先近くにある成長点が細胞をふやして根を先へ先へとのばしている 根のはし近くの細胞は根毛という細く突き出たような形に変わっている 根毛は, 土の粒の間に入り込んで水分などを吸収しやすいつくりになっている 根毛は根の表面積を大きくすることによって, 水や養分にふれる部分を広くし, 吸収しやすくしている 3 くきのつくりとはたらき くきのつくりで, 道管と師管の違いは重要 比較して何が違うのかを覚えるようにする ( 運ぶもの 構成する細胞 管のしきりなど ) 双子葉類と単子葉類でくきの断面は大きく異なる 輪のようにならんでいるのか散らばっているのか, 形成層があるのかないのかは異なるが師部 木部の順番としては木部の方が中心側にあるという点では同じであるということに気づかせたい 4 葉のつくりとはたらき 葉についても双子葉類と単子葉類の形の違い ( 網状脈 平行脈 ) を覚えるようにする必要がある 特殊な形についても落とさないようにしたい この時点で一度, 根 茎 葉に関する双子葉類と単子葉類の違いをまとめて確認しておくとよい 発展学習 1 根の変化 ⑴ 支柱根 茎がたおれないように支える ⑵ 呼吸根 空気中から酸素をとりこむ ⑶ 寄生根 他の植物にとりつき, 水 養分をうばう ⑷ 根りゅう マメのなかまの根には, 根粒がある 根粒菌がおり, 養分をもらい, 肥料をあたえている 2 葉の内部のつくり ⑴ 葉の表側さく状組織 葉の表の表皮の内側に規則的に並ぶ細胞の集まり 葉緑体を多く含み, 主に, 日光を受けて栄養分をつくるはたらきをしている ⑵ 葉のうら側海綿状組織 葉の裏側にあり, 細胞どうしがゆるやかにすきまをつくって並んでいるところ ここは, 気体を出し入れしたり, 細胞の間を移動させやすいつくりになっている ⑶ 表皮 葉の表とうらをおおう細胞の集まり, ほとんどの細胞は葉緑体を含んでいない 気孔や葉の表面の毛は表皮の細胞が変化したものである また, 表皮の外側はロウなどでおおわれ, 水分が失われるのを防ぐはたらきがある うら側の表皮には, 気孔が多く, 気体の出入りや蒸散の調節をしている

17 光合成 呼吸 蒸散 植物の成長と生命活動について学習し, 生物であるとの意識を深める 動物と違う点について考えさせる 指導ページ P 146 ~ 155 1 光合成 基本 1 ⑴ 光合成のしくみ 光合成 でんぷんなどの養分をつくる 水にとける糖 全身へ 生きるためのエネルギー, 成長するためにつかわれる, 種子 実に貯蔵 ⑵ 光合成に必要なものを調べる実験 ヨウ素液 光合成には日光, 二酸化炭素が必要 光合成の行われる場所 葉緑体の緑色の部分 ⑶ 光合成による酸素の発生 明るいほど, 光合成 ( 酸素の発生 ) がさかん 2 呼吸 基本 2 ⑴ 呼吸のしくみ 呼吸 酸素と養分からエネルギーをつくる 二酸化炭素と水 ( 水蒸気 ) が発生する からだ全体で, 一日中行われる ⑵ 呼吸がさかんに行われるとき 発芽や開花のころ ⑶ 呼吸でできるものを調べる実験 水蒸気 ふくろがくもる 二酸化炭素 石灰水が白くにごる ⑷ 呼吸で熱が発生することを調べる実験 熱 種子の呼吸により発生 3 光合成と呼吸 基本 3 ⑴ ⑵ 光合成と呼吸の比かく 光合成と生物の関係 光合成で植物がつくる養分 全ての生物が直接 間接に利用 日光のエネルギー 二酸化炭素 光合成 でんぷん や ブドウ糖 + 水 + 酸素 呼吸 生活活動のエネルギー 4 蒸散 基本 4 ⑴ 蒸散のしくみと役わり 体温調節 からだの熱をうばう 水をくむポンプ 水の吸収をさかんにする 蒸散と落葉 気温が下がると体内の水を保つため 落葉 ⑵ 蒸散を調べる実験 1 葉のうら> 葉の表 >くきの順で蒸散量が多い 葉のうらが葉の表より気こうが多い ⑶ 蒸散を調べる実験 2 塩化コバルト紙: 青 赤 ( 水をふくむと赤になる ) 葉の表より葉のうらが先に赤くなる ⑷ 蒸散が起こりやすくなるとき 明るさ 明るくなるとさかん しつ度 空気がかわいているとさかん 風 風が吹いているとさかん 気温 気温が高くなる ( しつ度がさがる ) とさかん 5 ジャガイモの育て方と養分 基本 5 ⑴ ジャガイモのいも 養分をたくわえている地中のくき ジャガイモがたくわえる養分 でんぷん ( 外側に多い ) ⑵ ジャガイモの育て方 ジャガイモの植えつけ 種いもを畑に植える 芽生え 種いものくぼみから芽がのび根が出る 芽の成長 種いもの養分をつかって育つ ⑶ 子いもの成長 でんぷんは 子いも にたくわえる 日当たりがよいと, ジャガイモはよく成長する 実験が多くなる分野である 実験の基礎となる分野は確実におさえておきたい 光合成の実験で使う 試薬 二酸化炭素やでんぷん, 糖, 水のあることを確かめるもの 二酸化炭素 石灰水 ( 白くにごる ),BTB 液 ( 緑 黄色になる ) でんぷん ヨウ素 ( 青紫色 ) ( エタノール処理 : 葉が緑色しているので, エタノールで葉緑素をとかし, 色を落とし白くして, ヨウ素でんぷん反応を見やすくするために行う ) 糖 ベネジクト液を加えてしゃふつ ( 暗赤色 ) 水 塩化コバルト ( 青 赤 ) 乾燥剤の袋に入っている青い粒 実験から何がわかるのかを理解できるようにすることが必要 植物が変わって出てくると見たこともない実験になるので実験の結果とその意味を考えられるようにすることが必要である 1 光合成 光合成の実験の手順はきちんとおさえる 実験とその意味についても考えるくせをつけたい 光合成と酸素 酸素が発生するということはその分だけ養分もつくられているということがいえる 2 呼吸 植物も呼吸を行うことには注意が必要 呼吸のさかんな時期はエネルギーと関連づけて覚えさせよう 3 光合成と呼吸左の光合成と呼吸の図の関係についてはきちんと理解させるようにする 4 蒸散 蒸散 第 16 回の復習も行い, どこで行われているのかを確認する 蒸散がどのような機能をもつかを理解する上で重要なところである 蒸散の機能を中心に丁寧に説明したい 5 ジャガイモの育て方と養分 子いもの成長 養分の使われ方の一形態を学習する上で非常に身近な素材である 光合成の仕組みと大きく関係することに留意 発展学習 1 光合成の研究のあゆみ ⑴ ヘルモントが行った実験 (17 世紀の科学者 ) 土の量を増やさず, 水のみで植物の成長を観察 ヤナギ(2kg 70kg 以上重くなる ) 土の重さはほとんど変化なし ヤナギのからだは水からできている 植物のからだは光合成でつくられた養分をもとにしている ⑵ プリーストリーが行った実験 (18 世紀の科学者 ) きれいな空気 = 呼吸に必要な酸素 光合成 ( 酸素をつくる ) ネズミを使った実験で植物は動物にない きれいな空気 をつくるはたらきがあることを発見した 2 光合成の量を調べる実験 ある段階までは, 光が強いと光合成はさかんになる

18 てんびん ばね ぼうのつり合いやてんびんの仕組みについて学習する てんびんやばねにおもりをつるしたときの重心との関係を理解する 指導ページ P 156 ~ 165 1 ぼうのつり合い ( ぼうに重さがないてんびん ) 基本 1 ⑴ ぼうの支点 ひもでぼうを支えている点 ⑵ てんびんのつくりてんびん ぼうの重心を支点にしてぼうをつり合わせ, 支点の左右にものをつり下げて, つり合いをとるようにした道具 ⑶ おもりをつるしたときのつり合い 1 支点より右につるす 右が下がる支点より左につるす 左が下がる 2つるしたおもりの重さ 支点からおもりをつるした点までのきょり 32の左, 右を比較したとき, 数値の大きい方に下がる ⑷ 3 つ以上のおもりをつるしたときのつり合い つるしたおもりの重さ 支点からおもりをつるした点までのきょり を左, 右等しいときは, 水平につり合う ⑸ 力のつり合い上向きの力の合計 = 下向きの力の合計 2 ぼうのつり合い ( ぼうに重さがあるてんびん ) 基本 2 ⑴ 重心 ぼう全体の重さが集まっていると考えられる点 1 太さが一様なぼう 重心はぼうの中心 2 太さが一様でないぼう 太い方によったところに重心 ⑵ ぼうの重心に支点がある場合 つるしたおもりの重さ 支点からおもりをつるした点までのきょり が左, 右等しいときつり合う ⑶ ぼうの重心に支点がない場合ぼうの重さと同じ重さのおもりが重心にあるものとして考える 3 ばね 基本 3,4 ⑴ ばねのだん性だん性 ばねが元の形にもどろうとする性質 ⑵ 力と重さ力の大きさ = ものの重さ比例する ⑶ ばねののび 1ばねののびとおもりの重さおもりの重さ :2 倍,3 倍,4 倍 ばねののび :2 倍,3 倍,4 倍 2ばねの長さ = 何もつるさないときの長さ +ばねののび 4 同じばねをつないだときののび 基本 4 ⑴ 同じばねをたてにつないだとき (10g で 1cm のびるばね ) 10g をつるす 1 本のとき 1cm 全体ののび 2 本のとき 2cm は, ばねの 3 本のとき 3cm 本数と比例 ⑵ 同じばねを横につないだとき (10g で 1cm のびる ばね ) 10g をつるす 2 本でささえる 3 本でささえる 4 本でささえる 0.5cm 1 3 cm 0.25cm ばねののびは, 本数と反比例する 1,2 ぼうのつり合い重心 = 重さの中心であり, 重心と支点が一致するとつりあう点をきちんと理解させる必要がある 3 ばねばねに関しては比の感覚が大事になる 1 2 3 4 5 6 7 8 おもりの重さ 10g 20g 30g 40g 50g 60g 70g 80g ばねののび 3cm 6cm 9cm 12cm 15cm 18cm 21cm 24cm このような表やテキスト上のグラフを使って説明を行いたい 問題としては, ばねの長さをきく場合とばねののびをきく場合があることに注意させる必要がある これもテキストの⑶2ばねのグラフ等を使って説明するのが有効である ばねばかりの使用 1 上のリングを持ち, 垂直 ( 鉛直 ) にしてはかる 2はかる前に調節ねじで指針を 0 に合わせておく 3 決められた範囲の重さしかはかれない 4 同じばねをつないだときののび たてにつないだとき ばねの長さはつないだ本数に比例する 横につないだとき ばねの長さはつないだ本数に反比例する 発展学習 1 てんびんの組み合わせ ( モビール ) 複雑な形のモビールでは, てんびんをわけて考えるとわかりやすい 2 さおはかり ⑴ さおはかりとおもりの位置左に皿があるとき, 支点より右側はおもりをずらせるようにしておく ⑵ さおはかりの目もりの位置つるしたおもりの重さ おもりをずらした長さ ⑶ さおはかりではかれる重さ支点の左側に皿があるとき, 右側のはしまでのきょりで計測できる重さまでがはかれる 3 異なるばねの組み合わせ ばねの元の長さ, のびの性質 ( どのくらいの重さで何 cm のびるか ) この 2 点を利用し異なるばねの組み合わせを理解して計算する ( テキストの例題を定着させるとよい )

19 豆電球の回路 ものによって電気の通しやすさが異なることを理解する 直列, へい列, それぞれのつなぎ方の違い, 特徴を学習する 指導ページ P 166 ~ 175 1 豆電球が光る理由 基本 1 ⑴ ていこう 絶えん体 電気を通さない= 光らない 導線 電気を通しやすい= 光らない ていこう( 電気ていこう ) 電気を通しにくくする はたらき ⑵ 豆電球が光る理由 豆電球の光る部分をフィラメントという フィラメントは, ていこうが大きいタングステン でできている ガラス球 燃えないように真空, またはちっ素 やアルゴンをつめる タングステン 電気エネルギーを光にかえる ⑶ かん電池のはたらき 電圧 かん電池が電気をおし出す力 おし出す向き + 極 - 極 回路 電気の通り道 2 電流計 ⑴ 電流 1A = 1000mA ⑵ 電流計 + 極は+ 端子,- 極は- 端子につないで, 回路を流れる 電流を調べる 直列にしてつなぐ 3 かん電池 豆電球の直列つなぎと豆電球の明るさ 基本 2 ⑴ 豆電球の直列つなぎ ていこうが大きくなる 流れる電流は減り, 豆電球は暗くなる ⑵ かん電池の直列つなぎ 電圧が大きく豆電球は明 るい 4 かん電池 豆電球のへい列つなぎと豆電球の明るさ 基本 2,3 ⑴ 豆電球のへい列つなぎ それぞれの豆電球に流 れる電流は同じ 豆電球 1 つ 1 つは 1 個だけのとき と同じ ⑵ かん電池のへい列つなぎ 電圧 電流の大きさは 変わらない 豆電球の明るさは変わらない 5 いろいろな回路 基本 4 かん電池 1 個と豆電球 1 個をつなげたときの電流の 大きさを 1 とする ⑴ 図 11 は, 豆電球, かん電池ともに直列に 2 個ず つあるので,1 1 2 2 = 1 ⑵ 図 12 は, 豆電球がへい列, かん電池が直列より, かん電池の電流 2 が豆電球それぞれに流れるので 2 + 2 = 4 ⑶ 図 13 は, 豆電球が直列, かん電池がへい列より, かん電池 1 個と同じ電流が 2 個の直列の豆電球につ ながることより, 1 2 倍となる かん電池には, 1 2 2 = 1 4 ずつ流れる ⑷ 図 14 は, 豆電球, かん電池ともにへい列に 2 個 ずつあるので, すべて 1 ずつ流れる 6 スイッチのある回路 基本 5 スイッチの入れ方により回路の形がかわる 回路の形がかわることで豆電球の明るさがかわる 回路の形がかわることでショートする( 部分ショー トもふくむ ) ことがある 1 豆電球が光る理由 電気を通しにくいもの シャープペンシルのしんに電流を流すと, しんは赤くなって光る 導体 電気を通すもの ( 金属 ) 絶えん体 電気を通さないもの ( 雲母, ガラス, せと物 ) 豆電球が光る理由 タングステンの電気ていこうは 4.9 銅の電気ていこうは 1.55 フィラメントが光るときに, 同時に熱も発生する 2 電流計 豆電球 1 個とかん電池 1 個の回路に流れる電流 230mA - 端子には 5A,50mA,50mA の 3 つがある 3 かん電池 豆電球の直列つなぎと豆電球の明るさ 直列つなぎ 豆電球などが 1 本の回路になっているつなぎ方 電池は長持ちする 途中の通り道がなくなるとすべて豆電球は消える 4 かん電池 豆電球のへい列つなぎと豆電球の明るさ へい列つなぎ 2 個以上の豆電球が別々の回路でかん電池につながっているつなぎ方 電池は早く消耗する 1 つの豆電球がはずれても,1 つのフィラメントが切れても, 残りの豆電球は消えない 全体のていこうが小さくなり, 電流は流れやすい ショート ( 短らく ) 導線に決まった量よりも多くの電流が流れてしまう これをショートという 5 いろいろな回路 かん電池が直列つなぎの場合流れる電流は大きくなり, へい列つなぎの場合は流れる電流は変わらない 豆電球が直列つなぎの場合ていこうは大きくなり, へい列つなぎの場合はその部分のていこうは少なくなる 発展学習 1 ふくざつな回路 ⑴ 電流とていこうはそれぞれ逆数の関係 ⑵ 2 の図では,A のていこうを 1 とすると, 回路全体のていこうは, B のていこう =C のていこう = 1 2, あわせて 3 2, 回路の電流の大きさ = 2 3,A を流れる電流 = 2 3, B を流れる電流 =C を流れる電流 = 1 3 になる ⑶ A に 1 の電流,B,C は 1 2 の電流が流れるので,1 + 1 2 = 3 2 となり, 電流とていこうはそれぞれ逆数の関係より, 回路全体のていこうは 2 3 になる ⑷ ⑶ より, この回路における右部分 (B,C,D) の抵抗は 2 3 となり, 回路全体の抵抗は,A の抵抗を加えるので,1 + 2 3 = 5 3 となる 電流と抵抗の関係は, それぞれ逆数の関係より, かん電池から流れる 電流は 3 5 となる

20 第 16 回 ~ 第 19 回のまとめ 指導ページ P 176 ~ 179 各回の復習を総合的におこなう 要点となる部分の名称確認や実験 観察などの問題に取り組むことで理解を深めさせる 1 第 16 回の復習 道管 根から吸収した水や養分が通る管 双子葉類, 単子葉類の区別を再確認 ホウセンカ, アブラナ, ヘチマ 双子葉類 イネ, トウモロコシ, チューリップ 単子葉類 2 第 16 回の復習 茎の断面だけでなく, 葉の断面も板書などを利用し, 再度理解させる 葉緑体 葉のこう辺細ぼうにふくまれている緑色の つぶ 気こう 2 つのこう辺細ぼうに囲まれたあな 3 第 17 回の復習 光合成 二酸化炭素と水からでんぷんや糖, 酸素を つくる ふの部分は光合成しない 光合成には葉緑体が必要 4 第 17 回の復習 実験で油は水の蒸発を防ぐ 蒸散がおこなわれている = 水が出る 対照実験の基本なので, しっかり理由までおさえる とよい 5 第 18 回の復習 つるした重さ 支点からおもりをつるした点までの きょり 上の式が左右でつりあうようにする ぼうの重さと同じ重さが, おもりの重心にあるもの として考える 6 第 18 回の復習 皿のおもさ (30g) ばね 17cm 皿 + おもり A のおもさ (50g) ばね 21cm よって,20g で 4cm のびることから,10g で 2cm のびる ばねののびは, おもりのおもさに比例する 7 第 19 回の復習 直列, へい列つなぎの違いを理解させる 豆電球, かん電池それぞれに直列, へい列のつなぎ があるので注意する 1A = 1000mA アのかん電池に流れる電流を 1 とすると, それぞれ のかん電池に流れる電流は, イ= 2, ウ= 4, エ= 1 4, オ= 1, カ= 1 となる 8 第 19 回の復習 S1 ~S3 までのスイッチを入れたとき どのように + 極から - 極まで電気が流れるかをイ メージ ( 図示 ) させるとよい 1,2 第 16 回の復習 根くき葉双子葉類単子葉類 双子葉類子葉 2 枚根 太い主根が発達, 枝分かれした側根とはっきり区別できる くき 形成層があり, くきが太い 維管束は, 規則正しく輪に並ぶ 葉 網状脈 単子葉類子葉 1 枚根 主根が未発達で, どれも同じような細いひげ根がたくさん生えている くき 形成層がない 維管束は散在 葉 平行脈 3,4 第 17 回の復習 記述する力をつける, 近年の入試では実験の問題も多く出題され, 一問一答の暗記に加え, 考えて, 経過などを記述させる出題も多くあるので, 本テキストの小問以外のことも授業内で質問できると良い 例 ヨウ素液は何に反応する デンプン何色に変化する 青むらさき色 塩化コバルト紙は何に反応する 水何色に変化する 赤色 蒸酸がおこなわれる場所量の多い順に 葉のうら, 葉の表, くき 5 第 18 回の復習 支点 ( 棒を支えている点 ) と重点 ( 重さの中心となる点 ) の意味をまずおさえる 右に下がる力と左に下がる力をそれぞれ計算することで, つりあうのかつりあわないのか, 確認するくせをつけたい かたむける力 = 重さ 支点からの距離 あてはめが確実にできるようにしたい 6 第 18 回の復習 ばねは, 重さに対してのび方 ( 長さ ) を理解することが基本となる ばねはグラフのよみとりがポイントとなる グラフが何を示しているのか ( ばねののび or ばねの長さなど ) 丁寧に確認させるようにしたい 7 第 19 回の復習イ豆電球 =へい列ウかん電池 = 直列, 豆電球 =へい列エかん電池 =へい列, 豆電球 = 直列オかん電池 = 直列, 豆電球 = 直列カかん電池 =へい列, 豆電球 =へい列 8 第 19 回の復習ショート ( 短らく ) かん電池の+ 極と- 極を導線で直接つなぐ 1 2 1は, 導線の全体に電流は流れず, 豆電球 は光らない 2は,A の豆電球が光らない