本文中の主な追加 変更 3.15 投薬過誤 偶発的曝露および職業性曝露 投薬過誤 投薬過誤 とは 薬剤が医療関係者 患者自身 或は消費者の管理の下にある場合で 患者にとって有害なこと または不適切な薬剤使用を引き起こす可能性がある全ての回避可能な事象を指す MedDRA の手引書の付録

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より詳細な情報を望まれる場合は 担当の医師または薬剤師におたずねください また 患者向医薬品ガイド 医療専門家向けの 添付文書情報 が医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています

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バイオ医薬品は生物を用いて製造されます 通常 細菌や動物細胞などの生体の中で目的とするタンパク質を産生させます バイオ医薬品の特性は製造プロセスの状態に依存するところが大きく しばしば プロセスが製品 と喩えられます 事実 製造プロセスにおける小さな変更でも 最終製品の違いにつながる可能性があります

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により算定する ただし 処方せんの受付回 数が 1 月に 600 回以下の保険薬局を除く により算定する 注の削除 注 4 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合 ( 削除 ) しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局において調剤した場合には 基準調剤加算として所定点数に32 点を加算する

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Redlined 文書 MedDRA 用語選択 : 考慮事項 ICH 活動で作成された MedDRA ユーザーのためのガイド 公表版 4.12 (MedDRA Version 19.1 対応 ) 2016 年 9 月 1 日 Redlined 文書 Redlined 文書はバージョンアップによる MedDRA 用語選択 : 考慮事項 の改訂履歴付きの文書である 本文書には前バージョンと最新バージョンを比較した変更箇所 履歴が明示されている JMO 注 : 今回の改訂による本文 ( 表紙 目次 4.3 新旧 ICH PTC-WG のメンバー表を除く ) 中の次の項目の追加 変更のみ抜粋した 3.15.1.1 3.15.1.2 3.15.1.3 3.16.1 3.16.2 3.16.3 3.27 3.28.1

本文中の主な追加 変更 3.15 投薬過誤 偶発的曝露および職業性曝露 3.15.1 投薬過誤 投薬過誤 とは 薬剤が医療関係者 患者自身 或は消費者の管理の下にある場合で 患者にとって有害なこと または不適切な薬剤使用を引き起こす可能性がある全ての回避可能な事象を指す MedDRA の手引書の付録 B に幾つかの投薬過誤の定義および使い方が記述されているので参照すること ( 例えば 調剤過誤 ) 臨床的影響を伴うか否かにかかわらず投薬過誤に関する情報が報告されることがある 3.15.1.1 臨床的影響を伴う投薬過誤 投薬過誤が臨床的影響を伴って報告された場合には 投薬過誤と臨床的影響の双方の用語 を選択する 報告語選択された LLT コメント 患者は誤った薬剤を投与され低血圧を経験した医薬品の名称が類似していたため 誤った薬剤が調剤され その結果 患者は誤った薬剤を服用し 発疹が生じた誤った注射器が用いられた結果インスリン製剤が過量投与され 患者は低血糖になった 誤薬投与 低血圧 薬剤名の混同 誤った薬剤の調剤 誤薬投与 発疹 使用誤った医療機器での誤り薬剤投与 偶発的過量投与 低血糖 すべての 投薬過誤 の概念を示す用語を選択することが重要である ( 情報を削除しない ) 過量投与 が 投薬過誤 によって起きたと報告された場合は より特異性が高い LLT 偶発的過量投与 を選択することも可能である ( 項目 3.18 参照 ) 3.15.1.2 臨床的影響を伴わない投薬過誤および潜在的投薬過誤臨床的影響を伴わない投薬過誤は AR/AE ではない しかし 投薬過誤の発生またはその可能性を示唆する事象を捕捉することは重要である 投薬過誤の種類を表す用語で最も近いものを選択することが必要である 1

用語選択および MedDRA でコーディングされたデータの解析の目的では 回避された投薬過誤 (intercepted medication error) とは 投薬過誤が発生したが 患者や消費者にそれが到達することが妨げられた状態を意味する 回避された過誤 用語は 過誤が回避された状況よりも 過誤が発生した状況を反映すべきである 投薬過誤の報告が臨床的影響を伴わないと明記されている場合 好ましい選択肢は投薬過誤のみを選択することである 他の選択肢として 投薬過誤に加えて LLT 副作用なし を選択することもできる ( 項目 3.21 参照 ) 報告語選択された LLT 好ましい選択肢 ( 筋注用 ) 医薬品を筋注で はなく静注したが 患者に 副作用はなかった 別経路からの筋注用製剤投与 別経路からの筋注用製剤投与 副作用なし 〇 報告語選択された LLT コメント 2 種類の薬剤名が類似しており 薬剤師は投薬過誤の発生を危惧した医師は誤った用量の薬剤を処方したが その過誤は調剤時に発見された薬剤師は誤った薬剤を調剤したが 患者はその過誤に気が付きその薬剤を服薬しなかった患者は入院中に薬剤が不注意に X の定期的投与され その直後に誤投与に気が付いたを受けることができなかった 薬剤名の混同投薬過誤につながる状況または情報回避された薬剤処方過誤回避された調剤過誤薬剤誤投与投薬欠落 この例は潜在的な投薬過誤であり LLT 薬剤名の混同 は投薬過誤の可能性に関する付加的情報を表している 回避された過誤 用語は 過誤が回避された状況よりも 過誤が発生した状況を反映する 投薬欠落は 指示された投与量が投与されなかった状態を指すが 患者自身が拒絶した場合や臨床的判断または 投与しない臨床的理由がある場合は除く (MedDRA 手引書付録 B 参照 ) 2

3.15.1.3 投薬モニタリング過誤 用語選択および MedDRA でコードされたデータの解析の目的では 投薬モニタリング過誤 とは 臨床的評価あるいは検査データによる薬剤効果のモニタリングの過程での過誤を意味 する また 薬剤の安全な使用に関する情報または使用上の注意を順守しないモニタリング 過誤も意味する 報告語 選択された LLT コメント 患者の肝酵素は6ヵ月毎に測定されていたが 毎月の測定が推奨されていた 薬剤モニタリング手順実施上の誤り この製品には毎月の肝酵素測定が表示されていた この製品の使用時に推奨された臨床検査モニタリングでなく 誤ったモニタリングのである リチウム製剤を服用していた患者のリチウム濃度が測定されていなかった 治療薬モニタリング検査非実施 この製品にはリチウム濃度が治療域にあることを確認するため リチウム濃度のモニタリングが表示されていたが モニタリング未実施の例である 添付文書に 特定の薬剤または食物との併用あるいは特定の疾患状態への投与により特定 の影響があると記述されている場合 および報告に企図的誤用または企図的適応外使用が 明示されていない場合には 下記にリストされている相互作用に関する投薬過誤の用語を 選択する 投薬過誤用語 表示された相互作用表示された薬物 - 薬物相互作用による投薬過誤表示された薬物 - 食物相互作用による投薬過誤表示された薬物 - 疾患相互作用による投薬過誤使用製品に対する記録された過敏症報告語選択された LLT コメント 経口避妊薬と抗真菌剤を併用していた患者が妊娠したカルシウムチャンネル遮断薬を服用している患者がグレープフルーツジュースを飲んだ 表示された薬物 - 薬物相互作用による投薬過誤経口避妊薬服用中の妊娠表示された薬物 - 食物相互作用による投薬過誤 3 この製品には当該の薬物 - 薬物相互作用はデータシートに記載がある表示されていた (3.20 項参照 ) この製品にはグレープフルーツジュースとの薬物 - 食物相互作用が表示されていた

報告語選択された LLT コメント 腎不全の患者が腎不全は禁忌とされている薬剤を誤って処方されたサルファ剤アレルギー歴が知られている患者にスルフォンアミド系の薬剤が投与され 患者は喘鳴を生じた 表示された薬物 - 疾患相互作用による投薬過誤処方過誤投与薬に対する記録された過敏症喘鳴 この製品には当該の薬物 - 疾患相互作用が表示されていた この処方過誤用語は 表示された相互作用による投薬過誤に関する付加的情報を表している MedDRA 手引書の付録 B 用語概念の記述参照この投薬過誤は 投与時に過敏症反応を起こしたことが患者の診療録に記録されていた薬剤が患者に投与された状況を意味する 3.16.1 誤用用語選択および MedDRA でコーディングされたデータの解析の目的では 誤用 とは 意図的に 処方された内容あるいは添付文書公式な製品情報に記載のされた内容には従わずに 患者または消費者が治療目的ではなく 不適切に製品 (OTC あるいは処方薬 ) を使用することである 報告語選択された LLT 患者は意図的に薬剤を1 日 1 回でなく服薬回数変更による企図的誤用 1 日 2 回服用した JMO 注 : ここでの Misuse は意図的な使用で 日本語で 誤用 と言った場合には 誤って使用した の意味も含まれるので そのような意味での報告の場合は LLT: 投薬過誤 (Medication error) を選択するのが適切である 3.16.2 乱用用語選択および MedDRA でコーディングされたデータの解析の目的では 乱用 とは意図的に 感覚的快楽または期待される非治療的な効果を目的として 患者または消費者が製品 (OTC あるいは処方薬 ) を使用することである その中には ハイな気分になること ( 高揚感 ) も含まれるが それのみに限定されるものではない 乱用は単回使用 散発的使用 持続的使用によっても起こる 4

報告語選択された LLT コメント 運動選手が能力増強のためタンパク同化ステロイド剤ステロイド乱用を使用した患者はハイな気分を味わうアヘン類乱用 挿間的使用ため時々アヘン類を使用患者は意図的に精神活性効果のため局所外用薬を服用薬物乱用した誤った経路での企図的使用追加の (abuse) 関連事項は項目 3.24.1 及び 3.24.2 参照 薬物乱用 LLT 誤った経路での企図的使用 ( PT: 企図的製品使用の問題 ) は薬物乱用に関する付加的情報を表している 3.16.3 嗜癖用語選択および MedDRA でコーディングされたデータの解析の目的では 嗜癖 とは非治療的目的での薬剤使用への抗し難い欲求で 有害な影響があるにも拘らず 患者または消費者がその使用をコントロールするあるいは中止することができない状態を指す 嗜癖は 身体的依存の結果 離脱症候群 を惹き起こすことがあるがそれは基本的な特徴ではなく 薬剤の持つ 精神的 行動的 身体的効果を経験することへの欲求から生ずることである 報告語患者はクラックコカイン依存となった患者は意図的に精神活性効果のため局所外用薬を服用し 薬物嗜癖となった MedDRA 中の嗜癖用語の関連事項は項目 3.24.1 参照 選択された LLT コカイン依存薬物嗜癖誤った経路での企図的使用 3.27 適応外使用用語選択および MedDRA でコーディングされたデータの解析の目的では 適応外使用 の概念は製品を企図的かつ医療目的で 医療専門家が公式な製品情報に記載された内容に従わずに使用企図的に処方や調剤をしたり 製品を推奨する状況をさす指す 適応外使用 を記録する場合には それぞれの地域の製品情報あるいは規制要件が違うかもしれないことを考慮すること 5

3.28.1 臨床的影響を伴う製品品質の問題製品品質の問題が臨床的影響のある結果を持つ場合は 製品品質の用語と臨床的影響に関する双方の用語が選択されるべきである 報告語選択された LLT コメント 新しいボトルの錠剤は異常な化学臭がして 私は悪心を催した降圧剤を或る銘柄から他に変更したら 口臭が発生した消費者は 購入したチューブ入り歯磨き粉が口内刺痛感を引き起こすことを報告した 後日の同一ロットの検査によりその製品は偽造品であることが判明した患者は 外観が濁って見える点鼻薬を使用した後で鼻内の重症な灼熱感を報告した 製造業者の調査により 点鼻薬のある製造バッチに不純物が見つかり それらは製造装置不良により生じたことが明らかになった 製品の異臭悪心先発品間での製品代替の問題口臭製品の偽造口腔内刺痛感鼻灼熱感製品外観の混濁製品中不純物検出製造装置の問題 原因解明の一環として具体的な製品欠陥及び製造システムの問題が その後報告されるかもしれない 6