わかっていること トマトすすかび病について

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76 キク品種の白さび病抵抗性と白さび病菌レース 胞子で 7 22 である 両胞子のこのような性質から 噴霧器 発病は担子胞子形成の適温に支配され 最適な条件は 7 前後で 湿度が高く葉面が濡れている状態である キク白さび病菌レースと白さび病抵抗性 キク品種 罹病葉 植物病原菌では 同じ菌であっても

病害虫発生予察情報(11月予報)

北病防第 平成 23 年 142 号 2 月 18 日 関係総合振興局産業振興部長 関係振興局産業振興部長 様 様 技術普及課長 病害虫防除所長 水稲いもち病防除の徹底について 水稲の重要病害であるいもち病は 平成 20 年以降 3 年連続して多発生し 平成 22 年の 葉いもち と 穂いもち の発

予報 岡病防第16号

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5月の病害虫発生予想と防除のポイント

「公印省略」

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付図・表

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**************************************** 2017 年 4 月 29 日 日本植物病理学会殺菌剤耐性菌研究会 耐性菌対策のための DMI 剤使用ガイドライン 一般的な耐性菌対策 1. 薬剤防除だけに頼るのではなく 圃場や施設内を発病しにくい環境条件にする 1)

スライド 1

月中旬以降の天候によって塊茎腐敗による被害が増加する事例も多い 平成 28 年度は疫病の発生面積率は19.9% と例年に比べてやや少なかったものの 塊茎腐敗の発生面積率は 14.8% と例年に比べてやや多かったとされる ( 平成 現在 北海道病害虫防除所調べ ) かつては 疫病には

ハクサイ黄化病のヘソディム

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等 ) ジカルボキシイミド ( イプロジオン プロシミドン ) 等 上市後数年間で耐性菌が発生 防除効果が大幅に低下した事例のある殺菌剤を高リスクとしている DMI( トリアゾール等 ) アニリノピリミジン ( シプロジニル メパニピリム ) のように 一部の条件で防除効果が低下 または限定的に防除

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水稲いもち病当面の対策                   

2. 青枯病 Ralstonia solanacearum 生態 ナスの青枯病の項参照 (1) 発病のおそれがあるほ場では栽培を避ける やむをえず栽培する場合は土壌消毒を行う (2) 抵抗性品種を選んで栽培する 詳しくは 指導資料 Ⅵ ナス トマト キュウリの主要品種の病害虫抵抗性 の項参照 青枯病

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圃場試験場所 : 県農業研究センター 作物残留試験 ( C-N ) 圃場試験明細書 1/6 圃場試験明細書 1. 分析対象物質 およびその代謝物 2. 被験物質 (1) 名称 液剤 (2) 有効成分名および含有率 :10% (3) ロット番号 ABC 試験作物名オクラ品種名アーリーファ

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令和元年度 (2019 年度 ) 病害虫発生予察情報第 5 号 6 月予報北海道病害虫防除所令和元年 (2019 年 )5 月 29 日 Tel:0123(89)2080 Fax:0123(89)2082 季節予報 ( 付記 )

エチレンを特定農薬に指定することについてのこれまでの検討状況 1 エチレンについて (1) 検討対象の情報 エチレン濃度 98.0% 以上の液化ガスをボンベに充填した製品 (2) 用途ばれいしょの萌芽抑制のほか バナナやキウイフルーツ等の果実の追熟促進を目的とする 2 検討状況 (1) 農林水産省及

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輸出先国の残留農薬基準値の調査方法 と結果及び今後の留意点 独立行政法人農業 食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所金谷茶業研究拠点 石川浩一 1

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CONTENTS Q1. の特長を教えてください... 2 Q2. の有効成分について教えてください... 2 Q3. 登録内容を教えてください... 3 Q4. 対象病害虫について教えてください... 3 Q5. 効果試験などあれば教えてください... 4 Q6. 使い方を教えてください... 6

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ダコニール1000_農薬ガイド_2018年8月31日

53_13

和歌山県農林水技セ研報 13:25~34,2012 ウンシュウミカンの減農薬栽培における 黒点病および緑かび病の防除 井沼崇 間佐古将則 1 中一晃 2 増田吉彦 3 和歌山県農林水産総合技術センター果樹試験場 Control of Citrus Melanose and Common Green

大型の捕虫網 ( 径 42cm) を使用し 1 地区 5 地点の払い落し法により調査する 越冬後の5~6 月の指標植物としては結実しているクワ サクラ ヒイラギ及び開花中のミカン 新梢伸長中のキリが適しており また 新成虫が出現する7 月以降の好適な指標植物として結実したスギ ヒノキ サワラ ヒイラ


・施肥

3. 生物的方法 ある種の微生物や 病原力を脱落させた病原菌に 植物の防御能力を高める作用があり ます また 病原力を弱めたウイルス ( 弱毒ウイルス ) を前もって接種しておくと その 後の同一あるいは近縁ウイルスの感染率を低下させることが可能です それらのうち 農 薬登録されているものを表 2-

表紙

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(3) 病原の種類と性質 病原として主要なものは 糸状菌 ( かび ) 細菌 ウイルスの 3 つです この他にマイコプラズマ ウイロイドなどがあり これらを総称して病原微生物とよびます 種類性質作物の病原として重要なものの多くがこれに属する 通常 かび とよばれ 菌糸や胞子を形成する 糸状菌は 大き


3 園芸作物 < 果菜類 > 1-1 トマト [ ハウス ] ア導入すべき持続性の高い農業生産方式の内容 トマトは主に道央 道南および道北の施設で栽培され 作型は促成 ( ハウス加温 マルチ ) 半促成 ( ハウス マルチ ) 抑制 ( ハウス ) などである 品種は 桃太郎 ハウス桃太郎 桃太郎

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(1)2004年度 日本地理

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平成 29 年度全国特殊報一覧 2018/03/30 特殊報イチジクラシオディプロディア落葉病 ( 仮称 ) 平成 29 年度第 4 号 福岡県 2018/03/29 特殊報ヤマノイモジャガイモクロバネキノコバエ平成 29 年度第 3 号 神奈川県 2018/03/29 特殊報ガーベラ茎えそ病 (

る ( 久保田ら 2009) ことから 未知の伝染経路がある可能性は残るものの 本ウイルスの基本的な対策は 無病苗の育成と導入による発生防止 ハサミ等の消毒による蔓延防止 土壌中のウイルスを失活させることによるほ場内伝染環の遮断ということになる 3. 重要な残さの分解無病苗の育成と導入 ハサミ等の消

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通話品質 KDDI(au) N 満足やや満足 ソフトバンクモバイル N 満足やや満足 全体 21, 全体 18, 全体 15, NTTドコモ

各都道府県知事 宛 25 消安第 175 号環水大土発第 号平成 25 年 4 月 26 日 農林水産省消費 安全局長 環境省水 大気環境局長 住宅地等における農薬使用について 農薬は 適正に使用されない場合 人畜及び周辺の生活環境に悪影響を及ぼすおそれがある 特に 学校 保育所 病

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図 12 HACCP の導入状況 ( 販売金額規模別 ) < 食品販売金額規模別 > 5,000 万円未満 ,000 万円 ~1 億円未満 億円 ~3 億円未満

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令和元年度 (2019 年度 ) 病害虫発生予察情報第 13 号 8 月予報北海道病害虫防除所令和元年 (2019 年 )7 月 29 日 Tel:0123(89)2080 Fax:0123(89)2082 季節予報 ( 付記

仙台稲作情報令和元年 7 月 22 日 管内でいもち病の発生が確認されています低温 日照不足によりいもち病の発生が懸念されます 水面施用剤による予防と病斑発見時の茎葉散布による防除を行いましょう 1. 気象概況 仙台稲作情報 2019( 第 5 号 ) 宮城県仙台農業改良普及センター TEL:022

平成 26 年度補正予算 :200 億円 1

冷蔵貯蔵中のぶどう「シャインマスカット」に発生する灰色かび病防除に、オンリーワンフロアブルの7月中~下旬散布が有効である

○H29-3 表紙_バジルべと病(案2)

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ぐに花粉の飛散シーズンに入らなかったのは 暖冬の影響で休眠打破が遅れたことが影響していると考えられます ( スギの雄花は寒さを経験することにより 休眠を終えて花粉飛散の準備に入ると言われています ) その後 暖かい日や風が強い日を中心にスギ花粉が多く飛びましたが 3 月中旬には関東を中心に寒い日が続

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H27年度2月表紙チンゲンサイ白さび病

Ⅳ 野 菜 の 病 害 虫 防 除

炭疽病並並やや少 (-) やや多 ~ 並 降水並 ~ 少 (-) 8 月降水量多 チャ カンザワハダニ並並並 やや多 ~ 少 気温並 茶研予察ほ降水並 ~ 少少 (-) クワシロカイガラムシ 並並やや少 (-) 並 ~ やや少 気温並 降水並 ~ 少 カンキツ 黒点病並やや多少 (-) ミカンハダニ


厚生労働科学研究費補助金 (地域健康危機管理研究事業)

本文、発送文

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資料の取り扱いについて 本資料は内部資料です 取り扱いには注意してください 本資料に掲載されているデータ等を無断で複製 転載等に利用することを禁止します

共同住宅の空き家について分析-平成25年住宅・土地統計調査(確報集計結果)からの推計-

 

系および黄色系は酸味と甘みが強く ジュー スや加熱調理用に使われる 日本では生食が 中心のため 桃色系が主流となっている 特 に 完熟させてから収穫できるように品種改 良された桃色系トマトである完熟系大玉トマ トが 現在では最も多く出回っている 作付面積 出荷量 単収の推移 平成 27 年の作付面積

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P7-15(金子)

作物の種類いちご 87(08029) 1 次選択 名調査数方法分級 単位調査方法等 1 草丈 10 株測定 cm( 数第 2 位を四捨五入 ) 収穫期の苗の地上部のさを測定 2 草勢 10 株観察極 極収穫期の苗の勢いを観察 3 分けつの 10 株測定芽 ( 数第 2 位を四捨五入 ) 収穫期の 1

Transcription:

小型顕微鏡を用いた トマトすすかび病の ほ場での病害診断 2013 年 7 月 1 日農林水産省講堂 第 19 回農作物病害虫防除フォーラム 三重県農業研究所鈴木啓史

わかっていること トマトすすかび病について

トマトすすかび病の初報告 1948 年岐阜県において初確認され 同じ頃 愛知県 静岡県 福岡県ても確認 この時点で全国的に広まっていたものと考えられている ( 山田,1951) 1996 年に宮崎県で再確認 その後 全国的に発生拡大

ベンズイミダゾール系殺菌剤に対する感受性 30 菌株数 20 10 0 0.1 0.5 1 10 25 50 100 100< MIC(ppm) チオファネートメチル耐性トマトすすかび病菌の存在が確認されている ( 中野,2005) 1970-1980 年代に使用されていた殺菌剤の耐性を 2005 年の時点で獲得していることから その間もすすかび病菌が存在して この殺菌剤の防除対象でないにもかかわらず耐性化したことが推察される

近年 全国的に拡大 (31 府県 ) 再確認の要因 葉かび病抵抗性品種であるにもかかわらず 葉かび病に似た病徴を示す病害が発生し 公設試験場や病害虫防除所に情報が寄せられ 病害診断されたこと 葉かび病抵抗性品種の普及が進み 葉かび病を対象とした殺菌剤の散布が省略されたこと ( 黒田,2008) 赤 1948 年に確認青 2004 年までに確認緑 2005 年以降に確認

トマトすすかび病の病徴 トマトすすかび病は 糸状菌の Pseudocercospora fuligena (Roldan) Deighton が 葉に感染して発病する斑点性病害である その病徴は 始め葉の裏側に不明瞭な淡黄緑色の病斑が現れ やがて灰褐色粉状のかびを生じる すすかび病葉表初期 すすかび病葉裏初期 すすかび病葉裏 色づきはじめ

すすかび病葉表 すすかび病葉裏 葉かび病葉裏 病斑はしだいに拡大して 葉脈に囲まれた不整形病斑となり 黒褐色に変わる 葉の表面には裏面よりやや遅れて 不明瞭な脱緑斑を生じ 胞子を形成するが 裏面に比べて少ない 病徴は葉かび病に類似しており 肉眼での判別は困難である ( 岸ら,1998)

すすかび病葉表初期 すすかび病葉表中期 すすかび病による枯れ上がり すすかび病葉表後期

すすかび病葉裏初期 すすかび病葉裏中期 すすかび病菌胞子 400 倍 すすかび病葉裏後期

葉かび病葉表初期 葉かび病葉表中期 葉かび病葉表後期

葉かび病葉裏初期 葉かび病葉裏中期 葉かび病菌胞子 400 倍 葉かび病葉裏後期

すすかび病と葉かび病の違い すすかび病の発病の特徴として 比較的高温期に発生が多い 葉かび病が 晩秋 ~ 春に発病しやすく 肥料切れや着果負担による草勢の衰えが発病を助長する すすかび病は 草勢が旺盛な場合でも発生する ( 黒田,2008) すすかび病と葉かび病では 温度特性が異なること 早勢の影響の受けやすさ また 殺菌剤の感受性程度の差などから 混発事例は稀だと考えている 今後 小型顕微鏡を活用した全国的な調査活動のなかで 明らかになるかもしれない

トマト葉かび病抵抗性 トマト葉かび病菌のレースと トマトの葉かび病抵抗性遺伝子の関係 トマトの抵抗性遺伝子 :Cf 4 Cf 9 葉かび病菌 : レース 0 レース 4 レース 9 トマトの葉かび病抵抗性遺伝子 葉かび病菌のレース ( トマトの抵抗性遺伝子を病気にできる番号 ) レース 0 レース 4 レース 9 レース 4 9 なし発病発病発病発病 Cf 4 抵抗性発病抵抗性発病 Cf 9 抵抗性抵抗性発病発病 2007 年レース 4 9 の発生 群馬県 千葉県 福島県 熊本県

すすかび病におけるトマトの品種間差は 葉かび病抵抗性の有無に関係ない 品種 果実 トマトの抵抗性遺伝子 トマトの葉かび病抵抗性 すすかび病の発病 感激 73 大玉 Cf-9 有有 桃太郎コルト大玉 Cf-9 有有 桃太郎ファイト大玉 Cf-4 有有 桃太郎ヨーク大玉 Cf-4 有有 ごほうび大玉表示なし有有 麗容大玉表示なし有有 ハウス桃太郎大玉無無有 桃太郎 8 大玉無無有 桃太郎 J 大玉無無有 千果中玉無無有 ココミニ無無有 ( 黒田ら 2006)

トマトすすかび病の防除対策 基本防除 多湿条件で発病しやすいので 密植 過繁茂を避け 換気を十分行う 殺菌剤防除 発生初期に TPN 水和剤やマンゼブ水和剤を 2 週間間隔で 2 回散布 タイミング 防除が遅れて多発すると発病が上位葉まで進み株が枯死するため 葉かび病より被害は大きい ( 初期防除が大事 ) ( 中野,2005)

トマトすすかび病の予察基準作成への挑戦 発生予察調査実施基準の新規手法策定事業で取り組んでいること

トマト疫病の発生予察基準 < 巡回による調査 > 発病状況調査 調査方法及び調査項目 圃場選定基準 地域における標準的な作型で栽培している圃場 調査株数 初発生までは 50 株 /1 圃場 初発後は 20 株 /1 圃場 調査項目 : 発病状況を下記指数で調査 A: ほとんどの葉が枯死し ときには茎部も枯死する B: ほとんどの葉に発病し ときには一部の葉が枯死する C:4 分の 1 程度の葉に発病し かなりの大型病斑が見られる D: ごく一部の葉に微発病斑が見られる E: 発病が認められない 発病程度別基準 程度無少中多甚 発病度 0 1 25 26 50 51 75 76 以上 調査時期および調査間隔 定植後初発までは随時 初発日以後は 15 日ごと 発生予察事業の予察調査実施基準より

トマト灰色かび病の発生予察基準 < 巡回による調査 > 発病状況調査 調査方法及び調査項目 調査株数 50 株 /1 圃場 調査項目 : 発病果率から発病度を算出 果実ごとに発病の有無を調査して株ごとの発病果率を求める A: 発病果率が21% 以上である B: 11~20% である C: 6~10% である D: 5% 以下である E: 発病が認められない 発病程度別基準 程度 無 少 中 多 甚 発病度 0 1 20 21-40 41 70 71 以上 調査時期および調査間隔 着果後 15 日ごと 発生予察事業の予察調査実施基準より

トマトモザイク病の発生予察基準 < 巡回による調査 > 発病状況調査 調査方法及び調査項目 調査株数 50 株 /1 圃場 調査項目 : 株ごとに発病の有無を調査し 発病株率を算出する 次の基準によって程度別面積を算出する 発病程度別基準 程度無少中多甚 発病株率 (%) 0 1 20 21-40 41 70 71 以上 調査時期および調査間隔 育苗期に 1 回 定植後は 15 日ごと 発生予察事業の予察調査実施基準より

< 独自予察基準 > トマト葉かび病 巡回調査による発病状況調査 調査方法及び調査項目 28 都府県 1. 発病株率 7 県 25 株 (1 県 ) 50 株 (6 県 )/1 圃場 2. 発病葉率 11 県 100 株 1 葉 (2 県 ) 50 株 2 葉 (2 県 ) 25 株 10 葉 25 株 4 葉 25 株 2 葉 20 株 5 葉 20 株 3 葉 20 株 1 葉 10 株 2 葉 /1 圃場 3. 発病度 10 県 50 株 /1 圃場 (3 県 ) 20 株 /1 圃場 (7 県 ) 農林水産省植物防疫課取りまとめ平成 24 年 8 月 27 日現在

< 独自予察基準 > トマト葉かび病各県の発病度の調査指数 A: ほとんどの葉が枯死し ときには茎部も枯死する B: ほとんどの葉に発病し ときには一部の葉が枯死する C:4 分の 1 程度の葉に発病し かなりの大型病斑が見られる D: ごく一部の葉に微発病斑が見られる E: 発病が認められない A: 株全体に発病し 枯死葉が認められ始める B: 株の 2 分の 1 程度の葉で発病し 新葉での発病も散見され始める C: 株の 4 分の 1 程度の葉に発病が認められ始める D: 下葉のごく一部の葉に発病が認められる A: 全小葉に病斑が認められる B: 調査小葉の 2/3 以上に病斑が認められる C: 調査小葉の 1/3 2/3 未満に病斑が認められる D: 調査小葉の 1/3 未満に病斑が認められる E: いずれの小葉にも病斑を認めない A: 全小葉の 2/3 以上に病斑が認められる B: 調査小葉の 1/3 2/3 未満に病斑が認められる C: 調査小葉の 1/3 未満に病斑が認められる D: 発病なし 農林水産省植物防疫課取りまとめ平成 24 年 8 月 27 日現在

< 独自予察基準 > トマト葉かび病 各県の発病程度別基準 程度無少中多甚 発病株率 (%) 発病葉率 (%) 発病度 0 1-10 11-25 26-50 51 以上 0 1-20 21-40 41-70 71 以上 0 1-25 26-50 51-75 76 以上 0 1-5 6-20 21-60 61 以上 0 1-10 11-20 21-40 41 以上 0 1-25 26-50 51-75 76 以上 0 1-20 21-40 41-60 61 以上 0 1 20 21-40 41-70 71 以上 0 1-25 26-50 51-75 76 以上 農林水産省植物防疫課取りまとめ平成 24 年 8 月 27 日現在

< 独自予察基準 > トマトすすかび病 巡回調査による発病状況調査 調査方法及び調査項目 9 県 1. 発病株率 3 県 50 株 /1 圃場 2. 発病葉率 4 県 100 株 1 葉 50 株 2 葉 (2 県 ) 25 株 10 葉 /1 圃場 3. 発病度 2 県 50 株 /1 圃場 農林水産省植物防疫課取りまとめ平成 24 年 8 月 27 日現在

< 独自予察基準 > トマトすすかび病 発病度の調査指数 A: 株全体に発病し 枯死葉が認められ始める B: 株の2 分の1 程度の葉で発病し 新葉での発病も散見され始める C: 株の4 分の1 程度の葉に発病が認められ始める D: 下葉のごく一部の葉に発病が認められる 農林水産省植物防疫課取りまとめ平成 24 年 8 月 27 日現在

< 独自予察基準 > トマトすすかび病 各県の発病程度別基準 程度無少中多甚 発病株率 (%) 発病葉率 (%) 0 1-25 26-50 51-75 76 以上 0 1-25 26-50 51-75 76 以上 発病度 0 1-20 21-40 41-60 61 以上 農林水産省植物防疫課取りまとめ平成 24 年 8 月 27 日現在

発生予察調査実施基準の 新規手法策定事業での検討内容 発病度で予察を行う方が情報量が多く精度が高いことは明白である しかし 昨今の人員 予算削減および調査対象の増加を考慮すると より効率化された調査方法が求められている 予察情報として一番欲しい情報は何か? トマトすすかび病の場合 初発の情報であるとするならば 1 株あたりの調査時間を減らし 株数を増やしてはどうか 株当たり通路側だけ調査することで調査時間を半分とし 調査株 数 50 株を 100 株にして 発病株率調査にしてはどうか 現在 調査の効率化と初発検出の向上を検討している

トマトすすかび病 葉かび病!? リアルタイム診断!! 小型顕微鏡を用いた ほ場での病害診断

小型顕微鏡での観察法 準備物 小型顕微鏡 (100 倍 ) 接眼 10 倍 対物 10 倍 200 倍も別売り有 シャーレ セロハンテープ

テープ 4 枚 同時貼り 病斑部にセロハンテープを 軽く押し付け シャーレに張り付け テープの角を病斑に付ける テープをシャーレの裏に張り付け テープにマジックで印をつける