死亡者数については 図-2より 35~40 年前 ( 昭和 51 年 - 昭和 55 年の5 年間の平均 ) は63.2 人であったが その後 25~30 年前 ( 昭和 61 年 - 平成 2 年の5 年間の平均 ) は34.2 人 15~20 年前 ( 平成 8 年 - 平成 12 年の5 年間

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死亡者数については 図-2より 35~40 年前 ( 昭和 51 年 - 昭和 55 年の5 年間の平均 ) は63.2 人であったが その後 25~30 年前 ( 昭和 61 年 - 平成 2 年の5 年間の平均 ) は34.2 人 15~20 年前 ( 平成 8 年 - 平成 12 年の5 年間の平均 ) は8.4 人 5~10 年前 ( 平成 18 年 - 平成 22 年の5 年間の平均 ) は3. 4 人 直近 ( 平成 23 年 - 平成 27 年の5 年間の平均 ) では1.6 人と減少している 平成 28 年の死亡者数は 昭和 42 年以降平成 18 年以来 10 年ぶりの0 人であった 負傷者数については 図-2より 35~40 年前 ( 昭和 51 年 - 昭和 55 年の5 年間の平均 ) は686.0 人であったが その後 25~30 年前 ( 昭和 61 年 - 平成 2 年の5 年間の平均 ) は350.8 人 15~20 年前 ( 平成 8 年 - 平成 12 年の5 年間の平均 ) は78.8 人 5~10 年前 ( 平成 18 年 - 平成 22 年の5 年間の平均 ) は97.2 人 直近 ( 平成 23 年 - 平成 27 年の5 年間の平均 ) では72.2 人と減少しているものの 20 年前からほぼ横ばい状況になっている 平成 28 年は 直近の平均より少なく 昭和 42 年以降最も少なかった平成 25 年と並ぶ52 人であった 図 -2 死亡者数 負傷者数の推移 (5 年平均 ) 2

(1) 事故件数及び被害状況 平成 28 年の事故件数は 表 -1より 136 件であり 平成 27 年の178 件から42 件減少し 近年 3ヶ年の平均 (191.7 件 ) を下回り 4 年連続で減少した 被害状況についてみると - 死亡者数は0 人であり 平成 27 年の2 人から減少し 近年 3ヶ年の平均 (2. 0 人 ) を 下回った - 負傷者数は52 人であり 平成 27 年の60 人から8 人減少し 近年 3ヶ年の平均 (62.7 人 ) を下回った 負傷者数は減少しているものの 学校の実習室における一酸化炭素中毒事故のように1 度に複数の被害者を生ずる事例が依然として発生している 表 -1 事故件数及び死傷者数の推移 24 年 25 年 26 年 27 年 事故件数 ( 件 ) 260 210 187 178 191.7 136 対前年比 (%) 14.5 19.2 11.0 8.6 12.9 23.6 うちB 級事故 ( 件 ) 3 3 2 4 3.0 1 死亡者数 ( 人 ) 1 3 1 2 2.0 0 負傷者数 ( 人 ) 85 52 76 60 62.7 52 うち B 級事故負傷者数 ( 人 ) 26 1 3 21 8.3 15 図-3より 月別の事故件数の累計でみると 平成 28 年は過去 4 年と比較して低いトレンドとなっている また 雪害事故件数は6 件と平成 27 年より26 件減少しており 雪害を除く月毎の累計で見ると その他の事故も減少傾向であったことから 平成 28 年は年間を通して事故の少ない年であった 3

図 -3 雪害と雪害以外の月別事故件数 ( 平成 24~28 年 ) (2) 重大な事故 (B 級 ( 1)) の発生状況 平成 28 年のB 級事故の発生状況は 表 -2より - 事故件数は1 件であり 平成 27 年の4 件を下回り 近年 3ヶ年の平均 (3.0 件 ) を下回った - 死亡者数は0 人であり 平成 27 年の2 人から減少し 近年 3ヶ年の平均 (2. 0 人 ) を下回った - 負傷者数は15 人であり 平成 27 年の21 人から6 人減少したが 近年 3ヶ年の平均 (8.3 人 ) を上回った 1: 死者 1 名以上 4 名以下 重傷者が合計 2 名以上 9 名以下 負傷者が6 名以上 29 名以下 甚大な物的被害 ( 被害総額 1 億円以上 2 億円未満 ) 社会的影響が大きいもののいずれかに該当する事故 ( 参考 ) A 級事故 : 死者 5 名以上 死者及び重傷者が合計 10 名以上 死者及び負傷者 ( 軽傷者を含む ) が合計 30 名以上 甚大な物的被害 ( 被害総額 2 億円以上 ) 社会的影響が著しく大きいもののいずれかに該当する事故 C 級事故 :A 級事故及びB 級事故以外の事故 平成 28 年のB 級事故の概要は以下の通り - 平成 28 年 8 月 4 日宮崎県一酸化炭素中毒 ( 軽症 15 人 ) 高校の調理実習室において 冷房を入れ窓を閉め切った状態で業務用ガスオーブンを使用していた教諭及び生徒 15 名が一酸化炭素中毒と診断された 当該室には給気扇 排気扇各 4つが設置され うち 給気扇 2つが作動していなかったほか 作動している給気扇は フィルターに目詰まりがあった このことから室内は 換気不良の状態となり 一酸化炭素を含む排気が滞留していたことが中毒に至った原因の一つと推定される 4

調理実習室 ( 丸囲み部内が当該業務用ガスオーブン ) 目詰まりしている給気扇のフィルター 平成 28 年のB 級事故のうちCO 中毒事故は 表 -2より - 事故件数は1 件であり 近年 3ヶ年の1.3 件を下回った - 死亡者数は0 人 症者数は15 人であり 近年 3ヶ年の平均 ( 死亡者数 1.0 人 症者 2.7 人 ) を上回った B 級事故は CO 中毒事故 1 件のみであった 表 -2 B 級事故件数及び死傷者数の推移 CO 中毒事故件数の B 級事故件数に対する割合 B 級事故 うち CO 中毒 24 年 25 年 26 年 27 年 事故件数 ( 件 ) 3 3 2 4 3.0 1 死亡者数 ( 人 ) 1 3 1 2 2.0 0 負傷者数 ( 人 ) 26 1 3 21 8.3 15 事故件数 ( 件 ) 2 2 1 1 1.3 1 44.4% 100.0% 死亡者数 ( 人 ) 1 2 1 0 1.0 0 症者数 ( 人 ) 23 1 0 7 2.7 15 5

(3) 現象別の事故発生状況 平成 28 年事故の現象別の発生状況については 表 -3より - 事故件数は 漏えいに係るものが81 件で事故全体の59.6% 漏えい爆発 漏えい火災に係るものが46 件で事故全体の33.8% CO 中毒 酸欠に係るものが9 件 ( うちCO 中毒 9 件 ) と事故全体の6.6% となっており 漏えい 漏えい爆発 漏えい火災に係るものが大部分を占めている - 近年 3ヶ年の平均は漏えいに係るものが103.0 件 ( 事故全体の53.7%) 漏えい爆発 漏えい火災に係るものが83.7 件 ( 事故全体の43.7%) CO 中毒 酸欠に係るものが5.0 件 ( 事故全体の2.6%) となっており 平成 28 年は近年 3ヶ年と比べ 漏えい及びCO 中毒 酸欠の比率が高くなった 現象別の被害状況についてみると 漏えいに係る死亡者数は 0 人 負傷者数は 1 人 漏えい爆発 漏えい火災に係る死亡者数は 0 人 負傷者数は 22 人 CO 中毒 酸 欠に係る死亡者数は 0 人 症者数は 29 人であった 発生件数を分母として1 件の事故あたりの死傷者数をみてみると 平成 28 年全体では 死傷者数 0.38 人 / 件 ( 死亡者数 0.00 人 / 件 負傷者数 0.38 人 / 件 ) となり 近年 3ヶ年の平均の死傷者数は0.34 人 / 件 ( 死亡者数 0.01 人 / 件 負傷者数 0.33 人 / 件 ) に比べ若干高くなった 現象別では - 漏えいに係るものは 死亡者数 0 人 / 件 負傷者数 0.01 人 / 件 - 漏えい爆発 漏えい火災に係るものは 死亡者数 0 人 / 件 負傷者数 0.48 人 / 件 -CO 中毒事故は 発生件数自体は少なくても 事故が発生した場合には多数の死症者を発生させる重大な結果に至る場合が多いことを示している 特に 業務用施設等でCO 中毒事故が発生した場合 その利用者等を含め多数の被害を生じるおそれがある 表 -4より 業務用施設等におけるCO 中毒事故の発生件数を分母として1 件の事故あたりの症者数を見てみると 平成 28 年は症者数が3.2 5 人 / 件となり 近年 3ヶ年の平均の症者数 1.61 人 / 件に比べ 高くなった これは 15 人がCO 中毒となったB 級事故が発生したことに起因している なお 同様の事例として 平成 24 年の症者数が5.67 人 / 件となり 当時 3ヶ年の平均の症者数 2.50 人 / 件に比べ 大幅に高くなった これは 22 人がCO 中毒事故となったそば打ち体験学習での事故が起因している 6

平成 28 年のCO 中毒事故及び酸欠事故の発生状況は - 事故件数は9 件 (B 級事故 1 件を含む ) で 酸欠事故は発生せず 全てCO 中毒事故であった 近年 3ヶ年の平均 5.0 件 (B 級事故 2.0 件を含む ) 比べ 大幅に高くなった - 症者数は29 人で平成 27 年より増加した 平成 28 年のCO 中毒事故についてその原因をみると - 住宅においては1 件発生しており 住宅用断熱材による給排気口の閉塞により給排気不良になったものであった - 業務用施設等においては8 件発生しており 窓を閉め切った状態でめんゆで器 フライヤーやオーブンを使用していたため給排気不良になったものが3 件 鋳物こんろやオーブンを使用中に換気扇を作動させていなかったため給排気不良になったものが2 件 燃焼器具の取り扱いミスによるものが2 件 台風の風雨が排気ダクトに吹き込み また扉や窓を閉じていたため給排気不良になったものが 1 件であった また CO 中毒事故 8 件の内 5 件において業務用換気警報器及びCO 警報器は設置されていなかった 表 -3 現象別の事故件数及び死傷者数の推移 現象別 24 年 25 年 26 年 27 年 漏えい 漏えい火災漏えい爆発 CO 中毒酸欠 合計 現象別事故件数の割合 事故件数 ( 件 ) 160 113 98 98 103.0 81 53.7% 59.6% うちB 級事故 ( 件 ) 0 0 0 0 0.0 0 死亡者数 ( 人 ) 0 0 0 0 0.0 0 負傷者数 ( 人 ) 2 0 1 1 0.7 1 死亡者数 / 事故件数 0 0 0 0 0.0 0 負傷者数 / 事故件数 0.01 0 0.01 0.01 0.01 0.01 事故件数 ( 件 ) 92 91 86 74 83.7 46 43.7% 33.8% うちB 級事故 ( 件 ) 1 0 1 2 1.0 0 死亡者数 ( 人 ) 0 0 0 1 0.3 0 負傷者数 ( 人 ) 46 47 71 45 54.3 22 死亡者数 / 事故件数 0 0 0 0.01 0 0 負傷者数 / 事故件数 0.50 0.52 0.83 0.61 0.65 0.48 事故件数 ( 件 ) 8 6 3 6 5.0 9 2.6% 6.6% うちB 級事故 ( 件 ) 2 3 1 2 2.0 1 死亡者数 ( 人 ) 1 3 1 1 1.7 0 症者数 ( 人 ) 37 5 4 14 7.7 29 死亡者数 / 事故件数 0.13 0.50 0.33 0.17 0.33 0 症者数 / 事故件数 4.63 0.83 1.33 2.33 1.50 3.22 事故件数 ( 件 ) 260 210 187 178 191.7 136 100.0% 100.0% うちB 級事故 ( 件 ) 3 3 2 4 3.0 1 死亡者数 ( 人 ) 1 3 1 2 2.0 0 負傷者数 ( 人 ) 85 52 76 60 62.7 52 死亡者数 / 事故件数 0.00 0.01 0.01 0.01 0.01 0 負傷者数 / 事故件数 0.33 0.25 0.41 0.35 0.33 0.38 表 -4 業務用施設等における CO 中毒事故の推移 現象別 24 年 25 年 26 年 27 年 CO 中毒 現象別事故件数の割合 事故件数 ( 件 ) 6 3 2 4 3.0 8 4.3% 25.0% うちB 級事故 ( 件 ) 1 1 1 1 1.0 1 死亡者数 ( 人 ) 0 1 1 0 0.7 0 症者数 ( 人 ) 34 4 1 12 5.7 26 死亡者数 / 事故件数 0 0.33 0.50 0 0.28 0 症者数 / 事故件数 5.67 1.33 0.50 3.00 1.61 3.25 7

図 -4 業務用施設における CO 中毒事故 1 件あたりの死症者数 (4) 原因者別の事故発生状況 平成 28 年の事故について 表 -5より 原因者等別の発生状況をみると 一般消費者等に起因するものが45 件 その他の事業者 ( 3) に起因するものが40 件 LPガス販売事業者等 ( 2) に起因するものが29 件 雪害等自然災害によるものが8 件 その他 ( 4) のものが3 件 不明 ( 5) のものが11 件となっている 2: LPガス販売事業者及び保安機関の他 LPガス配送事業者を含む 3: 設備工事業者 充てん事業者 他工事業者 及び 器具メーカー である 4: 一般消費者等と他の事業者に起因するもの 販売事業者等と他の事業者に起因するもの 当該事故に係るLPガスの消費者ではない者 ( 隣人 建物所有者 隣接施設の従業員 団地管理者等 ) に起因するもの 他工事業者と地盤の変動によるもの等である 5: 消防 警察で調査中であるもの 原因は判明したが誰の行為によるものかが不明であるもの 器具の損傷理由やガス漏えいの原因が特定できないもの等である 一般消費者等に起因する事故は - 平成 28 年の事故件数は 表 -6より 45 件であり 全体のうちの33.1% (45 件 /136 件 ) と大きな割合を占めている なお 1 件のB 級事故が含まれている - 平成 28 年の被害状況についてみると 表 -6より 死亡者数が0 人 負傷者数が52 人であり 近年 3ヶ年の平均の死亡者数 2.0 人 負傷者数 62.7 人をともに下回った - 平成 28 年の事故の原因についてみると 表 -5より 換気不足や燃焼器の取扱いミスなどの消費機器の不適切な使用 (20 件 ) が最も多く これに 風呂釜やこんろの点火ミス 立ち消え (16 件 ) 末端ガス栓や器具栓の誤開放(3 件 ) が続く これらの近年 3ヶ年の平均件数は 不適切な使用 (9.0 件 ) 点火ミス 立ち消え (28.7 件 ) 誤開放(8.3 件 ) であり 不適切な使用については近年 3ヶ年の平均を上回った LPガス販売事業者等に起因する事故は - 平成 28 年の事故件数は 表 -6より 29 件であり 全体のうちの21.3% (29 件 /136 件 ) と近年 3ヶ年の平均 (27.0 件 ) を上回った 8

- 平成 28 年の事故の原因についてみると 表 -5より 設備工事や修理工事時の工事ミス 作業ミス (7 件 ) 供給設備の腐食等劣化(13 件 ) が挙げられ この他 容器交換時の接続ミス等 (8 件 ) がある これら近年 3ヶ年の平均は 工事ミス 作業ミス (7.3 件 ) 腐食等劣化(14.3 件 ) 容器交換時の接続ミス等 (2.7 件 ) であり 容器交換時の接続ミス等については近年 3ヶ年の平均を上回った 平成 28 年の事故のうち一般消費者等及びLPガス販売事業者等の両方に起因する事故は 表 -5より 0 件であり 近年 3ヶ年の平均 (4.3 件 ) を下回った その他の事業者に起因する事故は 表-5より 40 件である このうち他工事業者に起因するものが33 件と多く その他の事業者に起因する事故の約 8 割を占めている 平成 28 年の事故のうち雪害等自然災害による事故は 表 -5より8 件 ( うち雪害 6 件 ) であり 近年 3ヶ年の平均 (36.7 件 ) を大きく下回った 平成 28 年のLP 販売事業者等に起因する事故又は一般消費者等及びLPガス販売事業者等に起因する事故について 一般消費者等からの連絡を受けてLPガス販売事業者等が対応した際の作業ミスにより発生した事故が18 件あり 一般消費者が負傷する事故が1 件発生している 表 -5 原因者等別の事故件数 ( 詳細 ) 項目 年 23 年 24 年 25 年 26 年 27 年 3 年平均 28 年 一般消費者等起因 66 78 77 59 59 65.0 45 うち点火ミス 立ち消え ( 19 ) ( 20 ) ( 33 ) ( 32 ) ( 21 ) (28.7) ( 16 ) うち不適切な使用 ( 12 ) ( 15 ) ( 10 ) ( 3 ) ( 14 ) (9.0) ( 20 ) うち誤開放 ( 20 ) ( 12 ) ( 12 ) ( 5 ) ( 8 ) (8.3) ( 3 ) 一般消費者等及びLPガス販売事業者等起因 10 11 3 6 4 4.3 0 LPガス販売事業者等起因 42 38 29 23 29 27.0 29 うち腐食等劣化 ( 20 ) ( 14 ) ( 16 ) ( 13 ) ( 14 ) (14.3) ( 13 ) うち工事ミス 作業ミス ( 10 ) ( 9 ) ( 9 ) ( 3 ) ( 10 ) (7.3) ( 7 ) うち容器交換時の接続ミス等 ( 12 ) ( 7 ) ( 3 ) ( 3 ) ( 2 ) (2.7) ( 8 ) その他の事業者起因 17 35 27 24 21 24.0 40 うち設備工事業者 ( 2 ) ( 3 ) ( 5 ) ( 3 ) ( 1 ) (3.0) ( 2 ) うち充てん事業者 ( 0 ) ( 3 ) ( 1 ) ( 1 ) ( 0 ) (0.7) ( 2 ) うち他工事業者 ( 13 ) ( 23 ) ( 18 ) ( 19 ) ( 16 ) (17.7) ( 33 ) うち器具メーカー ( 2 ) ( 6 ) ( 3 ) ( 1 ) ( 4 ) (2.7) ( 3 ) 雪害等の自然災害 53 64 40 40 34 38.0 8 うち雪害 ( 50 ) ( 64 ) ( 39 ) ( 39 ) ( 32 ) (36.7) ( 6 ) その他 13 8 16 18 16 16.7 3 不明 26 26 18 17 15 16.7 11 合計 227 260 210 187 178 191.7 136 9

表 -6 原因者等別の事故件数及び死傷者数の推移 原因者等別割合 原因者等別 24 年 25 年 26 年 27 年 一般消費者等 事故件数 ( 件 ) 78 77 59 59 65.0 45 33.9% 33.1% うちB 級事故 ( 件 ) 2 1 0 1 0.7 1 死亡者数 ( 人 ) 1 1 0 0 0.3 0 負傷者数 ( 人 ) 50 36 46 27 36.3 41 販売事業者等 事故件数 ( 件 ) 38 29 23 29 27.0 29 14.1% 21.3% うちB 級事故 ( 件 ) 0 0 0 1 0.3 0 死亡者数 ( 人 ) 0 0 0 0 0.0 0 一般消費者等及び販売事業者等 負傷者数 ( 人 ) 4 5 7 11 7.7 3 事故件数 ( 件 ) 11 3 6 4 4.3 0 2.3% 0.0% うちB 級事故 ( 件 ) 0 0 0 0 0.0 0 死亡者数 ( 人 ) 0 0 0 0 0.0 0 負傷者数 ( 人 ) 8 1 7 5 4.3 0 上記以外 事故件数 ( 件 ) 133 101 99 86 95.3 62 49.7% 45.6% うちB 級事故 ( 件 ) 1 2 2 2 2.0 0 死亡者数 ( 人 ) 0 2 1 2 1.7 0 負傷者数 ( 人 ) 23 10 16 17 14.3 4 事故件数 ( 件 ) 260 210 187 178 191.7 136 100.0% 100.0% 合計 うちB 級事故 ( 件 ) 3 3 2 4 3.0 1 死亡者数 ( 人 ) 1 3 1 2 2.0 0 負傷者数 ( 人 ) 85 52 76 60 62.7 52 (5) 場所別の事故発生状況 平成 28 年の事故について場所別の発生状況をみると 表 -7より - 住宅が86 件 ( 一般住宅が42 件 共同住宅が40 件 寮 寄宿舎等 ( 住宅部分 ) が4 件 ) であり 平成 28 年発生事故全体の63.2% を占めている - 業務用施設等が50 件 ( 飲食店が14 件 学校が7 件 旅館が1 件 その他 ( 6) が28 件 ) であり 事故全体の36.8% を占めている - 事故の場所別の割合は 近年 3ヶ年の平均と比べて顕著な変化は見受けられず 住宅と業務用施設等とで大別すると 概ね住宅が6 割を 業務用施設等が4 割を占めている 6: 寮 寄宿舎等 ( 居住部分以外 ) 病院 工場 事務所 倉庫 飲食店以外の店舗 福祉施設 交流施設 公共施設 温浴施設 車両 空き地などである 平成 28 年のB 級事故について場所別の発生状況をみると 表 -7より - 平成 28 年の発生件数 1 件であり 学校で発生している - 近年 3ヶ年の平均の発生件数 3.0 件の内訳は 住宅が0.7 件 ( 一般住宅が0. 3 件 共同住宅が0.3 件 ) と全体の22.2% を占めているのに対し 業務用施設等は2.3 件 ( 飲食店が0.7 件 学校が0.3 件 病院 工場 事務所 その他が1.3 件 ) と全体の77.8% を占めており 事故全体の発生件数とは逆に B 級事故の発生件数は 住宅が2 割 業務用施設等が8 割を占める状況となっている B 級事故におけるCO 中毒事故の発生場所についてみると 平成 28 年の1 件は 業務用施設等 ( 学校の調理実習室 ) で発生し 15 人がCO 中毒となった 以上から 発生場所に関しては 事故件数は住宅におけるものが多いが 重大な事故及びCO 中毒事故は 業務用施設等において多く発生している状況にある 10

表 -7 場所別の事故件数及び死傷者数の推移 場所別住一般住宅宅 共同住宅 寮 寄宿舎等 ( 住宅部分 ) 業旅館務用施設飲食店等 学校 小計 病院 工場 事務所 その他 場所別割合 場所別割合 (B 級事故 ) 24 年 25 年 26 年 27 年 事故件数 ( 件 ) 97 77 71 75 74.3 42 38.8% 30.9% うちB 級事故 ( 件 ) 1 0 1 0 0.3 0 11.1% 0.0% 死亡者数 ( 人 ) 1 0 0 0 0.0 0 負傷者数 ( 人 ) 11 9 25 15 16.3 7 事故件数 ( 件 ) 75 54 48 33 45.0 40 23.5% 29.4% うちB 級事故 ( 件 ) 0 1 0 0 0.3 0 11.1% 0.0% 死亡者数 ( 人 ) 0 1 0 0 0.3 0 負傷者数 ( 人 ) 9 4 8 2 4.7 5 事故件数 ( 件 ) 3 1 1 2 1.3 4 0.7% 2.9% うちB 級事故 ( 件 ) 0 0 0 0 0.0 0 0.0% 0.0% 死亡者数 ( 人 ) 0 0 0 0 0.0 0 負傷者数 ( 人 ) 0 0 0 1 0.3 3 事故件数 ( 件 ) 175 132 120 110 120.7 86 63.0% 63.2% うちB 級事故 ( 件 ) 1 1 1 0 0.7 0 22.2% 0.0% 死亡者数 ( 人 ) 1 1 0 0 0.3 0 負傷者数 ( 人 ) 20 13 33 18 21.3 15 事故件数 ( 件 ) 3 2 2 0 1.3 1 0.7% 0.7% うちB 級事故 ( 件 ) 0 0 0 0 0.0 0 0.0% 0.0% 死亡者数 ( 人 ) 0 0 0 0 0.0 0 負傷者数 ( 人 ) 2 4 4 0 2.7 1 事故件数 ( 件 ) 22 39 23 26 29.3 14 15.3% 10.3% うちB 級事故 ( 件 ) 1 1 0 1 0.7 0 22.2% 0.0% 死亡者数 ( 人 ) 0 1 0 0 0.3 0 負傷者数 ( 人 ) 15 22 15 15 17.3 9 事故件数 ( 件 ) 10 5 4 5 4.7 7 2.4% 5.1% うちB 級事故 ( 件 ) 0 0 0 1 0.3 1 11.1% 100.0% 死亡者数 ( 人 ) 0 0 0 1 0.3 0 負傷者数 ( 人 ) 5 1 4 9 4.7 16 事故件数 ( 件 ) 50 32 38 37 35.7 28 18.6% 20.6% うちB 級事故 ( 件 ) 1 1 1 2 1.3 0 44.4% 0.0% 死亡者数 ( 人 ) 0 1 1 1 1.0 0 負傷者数 ( 人 ) 43 12 20 18 16.7 11 うち 病院 事故件数 ( 件 ) 1 3 1 2 2.0 2 うち 工場 事故件数 ( 件 ) 5 2 1 3 2.0 2 うち 事務所 事故件数 ( 件 ) 7 0 5 1 2.0 2 うち その他 事故件数 ( 件 ) 37 27 31 32 30.0 22 事故件数 ( 件 ) 85 78 67 68 71.0 50 37.0% 36.8% 小計 うちB 級事故 ( 件 ) 2 2 1 4 2.3 1 77.8% 100.0% 死亡者数 ( 人 ) 0 2 1 2 1.7 0 負傷者数 ( 人 ) 65 39 43 42 41.3 37 事故件数 ( 件 ) 260 210 187 178 191.7 136 100.0% 100.0% 合計 うちB 級事故 ( 件 ) 3 3 2 4 3.0 1 100.0% 100.0% 死亡者数 ( 人 ) 1 3 1 2 2.0 0 負傷者数 ( 人 ) 85 52 76 60 62.7 52 B 級負傷者数 ( 人 ) 26 1 3 21 8.3 15 11

(6) 発生箇所別の事故発生状況 平成 28 年の事故について発生箇所別の発生状況をみると 表 -8より - 供給設備が75 件 ( 供給管が37 件 高圧ホース 集合装置 ガスメーターが1 5 件 容器 容器バルブが9 件 調整器が9 件 バルク貯槽 バルク容器 附属機器等が5 件 ) となっている - 消費設備が59 件 ( 業務用燃焼器 ( 業務用こんろや業務用レンジなど ) が20 件 配管が9 件 金属フレキシブルホース 低圧ホース ゴム管等が10 件 風呂釜が8 件 末端ガス栓が5 件 瞬間湯沸器が4 件 こんろが3 件 その他 ( 7) が0 件 ) となっている 7: 炊飯器 ストーブ レンジ オーブン その他燃焼器 その他 ( 不明 ) などである 近年 3ヶ年の平均についてみると - 供給設備が89.0 件 ( 供給管が40.7 件 調整器が23.7 件 高圧ホース 集合装置 ガスメーターが14.3 件 容器 容器バルブが5.7 件 バルク貯槽 バルク容器 附属機器等が4.7 件 その他が0 件 ) となっている - 消費設備が100.7 件 ( 配管が21.7 件 業務用燃焼器が23.7 件 金属フレキシブルホース 低圧ホース ゴム管等が18.7 件 風呂釜が15.3 件 末端ガス栓が10.3 件 こんろが5.0 件 瞬間湯沸器が2.7 件 その他が 3.3 件 ) である 平成 28 年の B 級事故 1 件の内訳は 消費設備で業務用燃焼器が 1 件となっている 発生箇所毎の原因の代表例を挙げると 以下の通りである - 容器 容器バルブ : 容器の経年による腐食や消費者の器具の取扱いミス - 調整器 : 経年劣化によるダイヤフラムの損傷 落雪による破損 - 供給管 高圧ホース 集合装置 ガスメーター 及び 配管 金属フレキシブルホース 低圧ホース ゴム管等 : 経年劣化 金属疲労 配管工事中の作業ミス 土木工事業者等の作業ミスによる埋設管の損傷 容器交換作業ミス 落雪による破損 - 末端ガス栓 : 劣化 誤開放 消費者の器具の取扱い不備 - こんろ : 燃焼器具の経年劣化等による点火ミス - 風呂釜 : 点火ミス 取扱いミス - 業務用燃焼器 : 点火ミスや消費者の取り扱い不備 - バルク貯槽 バルク容器 附属機器等 : 液取出し弁の誤開放 気化装置内ダイヤフラムの劣化 設備設計ミスによる液移動 バルク貯槽安全弁交換時の作業ミス 中でも 業務用燃焼器について 近年 3ヶ年の平均でみると -B 級事故の件数は0.7 件で 他の発生箇所に比べて多く 毎年発生している状況である - 負傷者数も23.7 人と 他の発生箇所に比べて多い 12

表 -8 発生箇所別の事故件数及び死傷者数の推移 発生箇所別 24 年 25 年 26 年 27 年 供容器 事故件数 ( 件 ) 10 6 7 4 5.7 9 給容器バルブ うちB 級事故 ( 件 ) 0 0 0 0 0 0 設 死亡者数 ( 人 ) 0 0 0 0 0 0 備 負傷者数 ( 人 ) 0 1 4 0 1.7 0 調整器 事故件数 ( 件 ) 42 31 20 20 23.7 9 うちB 級事故 ( 件 ) 0 0 0 0 0 0 死亡者数 ( 人 ) 0 0 0 0 0 0 負傷者数 ( 人 ) 3 0 1 0 0.3 3 高圧ホース 事故件数 ( 件 ) 31 18 9 16 14.3 15 集合装置 うちB 級事故 ( 件 ) 0 0 0 1 0 0 ガスメーター 死亡者数 ( 人 ) 0 0 0 0 0 0 負傷者数 ( 人 ) 0 1 0 7 2.7 0 バルク貯槽 事故件数 ( 件 ) 6 1 9 4 4.7 5 バルク容器 うちB 級事故 ( 件 ) 0 0 1 0 0.3 0 付属機器等 死亡者数 ( 人 ) 0 0 0 0 0 0 負傷者数 ( 人 ) 2 0 4 1 1.7 1 供給管 事故件数 ( 件 ) 39 43 45 34 40.7 37 うちB 級事故 ( 件 ) 0 1 0 1 0.7 0 死亡者数 ( 人 ) 0 1 0 1 0.7 0 負傷者数 ( 人 ) 2 3 4 2 3.0 0 その他 事故件数 ( 件 ) 4 0 0 0 0 0 うちB 級事故 ( 件 ) 0 0 0 0 0 0 死亡者数 ( 人 ) 0 0 0 0 0 0 負傷者数 ( 人 ) 0 0 0 0 0 0 事故件数 ( 件 ) 132 99 90 78 89.0 75 小計 うちB 級事故 ( 件 ) 0 1 1 2 1.3 0 死亡者数 ( 人 ) 0 1 0 1 0.7 0 負傷者数 ( 人 ) 0 0 0 0 0 4 消費設備 配管 事故件数 ( 件 ) 32 17 24 24 21.7 9 うちB 級事故 ( 件 ) 1 0 0 0 0 0 死亡者数 ( 人 ) 0 0 0 0 0 0 負傷者数 ( 人 ) 6 6 10 1 5.7 1 末端ガス栓 事故件数 ( 件 ) 18 11 9 11 10.3 5 うちB 級事故 ( 件 ) 0 0 0 0 0 0 死亡者数 ( 人 ) 0 0 0 0 0 0 負傷者数 ( 人 ) 5 3 8 1 4.0 2 金属フレキシブルホース事故件数 ( 件 ) 21 21 13 22 18.7 10 低圧ホース うちB 級事故 ( 件 ) 0 0 0 0 0 0 ゴム管等 死亡者数 ( 人 ) 0 0 0 0 0 0 負傷者数 ( 人 ) 8 8 7 9 8.0 2 こんろ 事故件数 ( 件 ) 5 3 9 3 5.0 3 うちB 級事故 ( 件 ) 0 0 0 0 0 0 死亡者数 ( 人 ) 0 0 0 0 0 0 負傷者数 ( 人 ) 4 0 5 2 2.3 2 瞬間湯沸器 事故件数 ( 件 ) 6 2 3 3 2.7 4 うちB 級事故 ( 件 ) 1 0 0 0 0 0 死亡者数 ( 人 ) 1 0 0 0 0 0 負傷者数 ( 人 ) 5 0 4 3 2.3 4 風呂釜 事故件数 ( 件 ) 17 20 14 12 15.3 8 うちB 級事故 ( 件 ) 0 1 1 0 0.7 0 死亡者数 ( 人 ) 0 1 1 0 0.7 0 負傷者数 ( 人 ) 0 1 3 0 1.3 0 業務用燃焼器 事故件数 ( 件 ) 20 29 23 19 23.7 20 うちB 級事故 ( 件 ) 1 1 0 1 0.7 1 死亡者数 ( 人 ) 0 1 0 0 0.3 0 負傷者数 ( 人 ) 45 24 24 23 23.7 33 その他 事故件数 ( 件 ) 5 6 1 3 3.3 0 うちB 級事故 ( 件 ) 0 0 0 0 0 0 死亡者数 ( 人 ) 0 0 0 0 0 0 負傷者数 ( 人 ) 2 5 0 4 3.0 0 事故件数 ( 件 ) 124 109 96 97 100.7 59 小計 その他 ( 充てん設備等 ) 不明 合計 うちB 級事故 ( 件 ) 3 2 1 1 1.3 1 死亡者数 ( 人 ) 1 2 1 0 1.0 0 負傷者数 ( 人 ) 75 47 61 43 50.3 44 事故件数 ( 件 ) 0 0 0 1 0 0 うちB 級事故 ( 件 ) 0 0 0 0 0 0 死亡者数 ( 人 ) 0 0 0 0 0 0 負傷者数 ( 人 ) 0 0 0 0 0 0 事故件数 ( 件 ) 4 2 1 2 1.7 2 うちB 級事故 ( 件 ) 0 0 0 1 0.3 0 死亡者数 ( 人 ) 0 0 0 1 0.3 0 負傷者数 ( 人 ) 3 0 2 7 3.0 4 事故件数 ( 件 ) 260 210 187 178 191.7 136 うちB 級事故 ( 件 ) 3 3 2 4 3.0 1 死亡者数 ( 人 ) 1 3 1 2 2.0 0 負傷者数 ( 人 ) 85 52 76 60 62.7 52 13

(7) 死傷者を伴う事故 平成 28 年の死傷者を伴う事故について 表 -9より 一般消費者等に起因する事故件数は 平成 28 年が27 件で 平成 27 年の36 件から減少しており 近年 3ヶ年の平均 (44.0 件 ) と比べて低い水準となった 平成 28 年の事故のうち一般消費者等に起因する事故は 死傷者を伴う事故全体の約 67%(18 件 /27 件 ) を占め 最も比率が高い また このうち 点火ミス 立ち消えによるものが 約 44%(8 件 /18 件 ) を占める LPガス販売事業者等に起因する事故件数は 平成 28 年が3 件で 平成 27 年の4 件から1 件減少しており 近年 3ヶ年の平均を下回った 3 件とも全て 工事ミス 作業ミスであった 表 -9 原因者等別の事故件数 ( 死傷者を伴う事故 ) 項目 年 23 年 24 年 25 年 26 年 27 年 3 年平均 28 年 一般消費者等起因 27 20 31 33 19 27.7 18 うち点火ミス 立ち消え ( 11 ) ( 7 ) ( 17 ) ( 21 ) ( 10 ) (16.0) ( 8 ) うち不適切な使用 ( 9 ) ( 6 ) ( 7 ) ( 3 ) ( 7 ) (5.7) ( 7 ) うち誤開放 ( 6 ) ( 3 ) ( 1 ) ( 2 ) ( 0 ) (1.0) ( 1 ) 一般消費者等及び LP ガス販売事業者等起因 7 6 1 4 4 3.0 0 LP ガス販売事業者等起因 8 3 4 5 4 4.3 3 うち腐食等劣化 ( 1 ) ( 1 ) ( 0 ) ( 3 ) ( 0 ) (1.0) ( 0 ) うち工事ミス 作業ミス ( 7 ) ( 2 ) ( 4 ) ( 2 ) ( 2 ) (2.7) ( 3 ) うち容器交換時の接続ミス等 ( 0 ) ( 0 ) ( 0 ) ( 0 ) ( 1 ) (0.3) ( 0 ) その他の事業者起因 3 5 1 3 2 2.0 うち設備工事業者 ( 1 ) ( 2 ) ( 1 ) ( 2 ) ( 0 ) (1.0) ( 1 ) うち充てん事業者 ( 0 ) ( 0 ) ( 0 ) ( 0 ) ( 0 ) (0.0) ( 0 ) うち他工事業者 ( 1 ) ( 2 ) ( 0 ) ( 1 ) ( 2 ) (1.0) ( 0 ) うち器具メーカー ( 1 ) ( 1 ) ( 0 ) ( 0 ) ( 0 ) (0.0) ( 0 ) 雪害等の自然災害 0 0 0 0 0 0 0 うち雪害 ( 0 ) ( 0 ) ( 0 ) ( 0 ) ( 0 ) ( 0 ) ( 0 ) 1 その他 4 3 5 3 3 3.7 0 不明 5 9 3 3 4 3.3 5 合計 54 46 45 51 36 44.0 27 14

(8) 質量販売 平成 28 年の質量販売 ( 8) に係る事故については 表 -10 より 8:LP ガスの販売方法には 体積販売と質量販売がある 体積販売とは ガスメーターを通過した L P ガスの体積に応じて課金する方法で 通常 一般の住宅向けは体積販売である 質量販売とは 容器ボンベに充塡した LP ガスの質量 ( 重量 ) を測り その質量 ( 重量 ) に応じて課金する方法 - 事故件数は5 件で 平成 27 年の6 件から1 件減少し 近年 3ヶ年の平均 (8.0 件 ) と比べて少なかった - 被害状況についてみると 死亡者数は0 人となっている 負傷者数は6 人で 平成 27 年から3 人減少し 近年 3ヶ年の平均 10.3 人を下回った - 平成 28 年に発生した5 件の内 3 件の事故で6 人の負傷者が発生している 体積販売に係る事故と比較すると CO 中毒事故と同様に1 件あたりに発生する負傷者数が多く見られることから 質量販売に係る事故は大きな被害を及ぼしやすい傾向にある - 事故原因についてみると 一般消費者等による器具の点火ミスによるものが3 件 調整器の損傷によるものが 1 件 容器の取り扱いミスによるものが1 件であった - 発生箇所についてみると 業務用燃焼器 ( 立ち消え安全装置なし ) が2 件 家庭用こんろ ( 立ち消え安全装置なし ) が1 件 調整器が1 件 容器が1 件となっている - 発生場所をみると 屋外 ( 屋台 露店等 ) が 3 件 屋内が 2 件となっている - 屋外にて移動して消費する場合には 一般消費者等が容器や調整器等の接続を行うことが可能であることから 移動等に伴い容器や調整器等の接続や着脱を一般消費者等が行う頻度が高く 適切な接続が行われずに使用するミスや 一般的な使用場所 ( 屋内 ) と異なる屋外に設置するため 器具の取り扱いミスが発生しやすく 事故となりやすい 加えて 家庭用燃焼器よりガス消費量の多い業務用燃焼器が使用されることが多いが 業務用燃焼器はその構造等から立ち消え安全装置が未装着であるものが存在している また 過流出安全 ( ヒューズ ) 機構を搭載していないガス栓が使用されることがあるため 一般消費者等の点火ミス 立ち消えによりガス漏えいが発生した場合に ガス遮断が行われないことからも 事故となりやすい これらのことからも体積販売と比較して 質量販売は事故を引き起こしやすい 表 -10 質量販売の事故件数及び死傷者数の推移 24 年 25 年 26 年 27 年 事故件数 ( 件 ) 10 7 11 6 8.0 5 うちB 級事故 ( 件 ) 0 0 1 1 0.7 0 死亡者数 ( 人 ) 0 0 1 0 0.3 0 負傷者数 ( 人 ) 12 6 16 9 10.3 6 15

(9) バルク供給 平成 28 年のバルク供給 ( 9) に係る事故件数は 表 -11 より 5 件で 平成 2 7 年の 4 件から 1 件増えているが 近年 3 ヶ年の平均 (7.0 件 ) と比べると低い 水準となった 9:LP ガスが充塡された容器 ( ボンベ ) を車両で配送して容器を交換することで LP ガスを供給する容器配送システムに対し バルク供給システムは 予め住宅や商用施設に設置されたバルク貯槽又はバルク容器へ LP ガスタンクを装備した充てん作業車 ( バルクローリー ) からホースを接続し 液送ポンプ等を用いて直接 LP ガスを充塡する供給方法である 事故原因についてみると 安全弁交換時の作業ミスが1 件 ガス取出弁の閉止不良が1 件 安全弁放出管の劣化が1 件 液取出弁ネック部分の製作不具合が1 件 圧力計等パッキンの経年劣化等が1 件であった 発生箇所別についてみると バルク貯槽 バルク容器 付属機器等が 5 件であった 表 -11 バルクの事故件数の推移 24 年 25 年 26 年 27 年 事故件数 ( 件 ) 13 6 11 4 7.0 5 負傷者数 ( 人 ) 2 0 4 1 1.7 1 図 -5 バルク供給 ( 充てん設備 供給設備 ) に係る事故件数 16

(10) 他工事事故 平成 28 年の他工事に係る事故については 表 -12より - 事故件数は 33 件で 平成 27 年の16 件から17 件増加しており 近年 3ヶ年の平均 (17.7 件 ) を上回った - 被害状況についてみると 死亡者数 負傷者数は0 人で 平成 27 年から死亡者数 負傷者数共に各 1 人減少し 近年 3ヶ年の平均 (1.3 人 ) を下回った 表 -12 他工事事故件数の推移 24 年 25 年 26 年 27 年 事故件数 ( 件 ) 23 18 19 16 17.7 33 うちB 級事故 ( 件 ) 0 1 1 1 1.0 0 死亡者数 ( 人 ) 0 1 0 1 0.7 0 負傷者数 ( 人 ) 3 0 3 1 1.3 0 (11) 法令違反を伴う事故 平成 28 年は 法令違反を伴う事故が9 件発生した このうち6 件は LPガス販売事業者等が原因者に含まれる事故であった 平成 28 年のLPガス販売事業者等が原因者に含まれる事故を合計すると29 件あるが このうち20%(6 件 /29 件 ) がLPガス販売事業者等の法令違反を伴う事故であった 平成 28 年の被害状況についてみると 法令違反を伴う事故で死傷者が発生したものが1 件で 死亡者数は0 人 負傷者数は1 人 ( 軽傷 1 人 ) であった 主な法令違反の内容は以下のとおりであった -メーター交換作業後に確認を怠り 基準( 漏えい試験に合格するものであること ) に適合していなかったもの - 定期供給設備点検又は定期消費設備調査が適切に実施されていなかったもの - 集合装置の材料が使用条件に適合していなかったもの - 埋設白管について 1 年に 1 回の漏えい試験を怠っていたもの - 帳簿の記載を怠っていたもの 17

2. 分析のまとめ 平成 28 年におけるLPガス事故の発生件数は136 件 死傷者数は52 人であった 事故発生件数は 平成 18 年に事故発生に伴う事故届の徹底指導等により事故件数が増加して高止まりの傾向が続いていたが ここ4 年連続で事故件数は減少しており 平成 28 年は最も低い水準となったとともに 死傷者はここ5 年間平均の62 人を下回るものとなった 死亡者は 昭和 42 年以降平成 18 年以来 10 年ぶりの0 人であり 平成 28 年度液化石油ガス販売事業者等保安対策指針で示している2020 年時点の目標 ( 死亡者ゼロ 負傷者 25 人未満 ) に達するものであった また 負傷者においては昭和 42 年以降最も少なかった平成 25 年と並ぶ52 人であった 死傷者を伴う事故は27 件発生しており このうち 17 件 ( 全体の約 63%) が点火ミスや不適切な使用等を含む一般消費者等起因の事故であり 過去から高止まりの傾向が見受けられる 重大な事故(B 級事故 ) の発生件数は1 件と前年から3 件減少した このうち1 件は CO 中毒事故であり 症者 15 人となっている 事故の現象別では CO 中毒事故が9 件発生しており 昨年に続き増加となった 9 件の内 8 件は業務用施設等において発生しており その内 5 件において業務用換気警報器及びCO 警報器が設置されていなかった 業務用施設等の使用者 所有者に対して CO 警報器及び業務用換気警報器の設置を促進する等対策が必要である 原因者別の発生状況の点からみると - 一般消費者等起因の事故は前年と同水準となっており 事故全体の約 33% を占め 例年同様 最も大きな割合を占めた 事故の主な原因では 換気不足などによる消費機器の不適切な使用 風呂釜の点火ミス 立ち消え 末端ガス栓や器具栓の誤開放が多い -LPガス販売事業者等起因の事故は30 件と昨年の27 件から増加した 事故の主な原因は 設備工事や修理工事時の工事ミス 作業ミス 供給設備の腐食等劣化が多い - 雪害等による事故は 全国的に降雪量が少ない傾向にあったことから6 件と事故件数は前年より減少した 場所別の発生状況についてみると 住宅と業務用施設等とで大別してみた場合 平成 28 年は事故全体の件数では住宅が約 6 割を 業務用施設等が約 4 割を占めるが C O 中毒事故に着目してみると 事故全体の件数とは逆に住宅が約 1 割を 業務用施設等が約 9 割を占めており その多くが業務用施設等で発生している またB 級事故も業務用施設等で発生している このように 業務用施設等においては特に 重大事故及びCO 中毒事故に係る対策が必要である 質量販売に係る事故は 負傷者を生じる事故が 3 件発生した 質量販売に係る事故は 全て一般消費者等に起因するものであることから 質量販売先の一般消費者等に対し 18

質量販売事故防止のための周知を確実に実施する必要がある 他工事に係る事故は 33 件発生しておりと昨年の16 件から大幅に増加した LP ガス販売事業者と他工事業者 工事の施工主である一般消費者等 道路管理者等関係者から事前連絡の連絡体制等の構築や原則として工事現場への立会や可能な限り他工事業者が埋設管の位置がわかるような方法をとることが望まれる LPガス販売事業者等が原因者に含まれる事故の約 20% は LPガス販売事業者等の法令違反を伴う事故であった 19