障害などの難点がみられる また最も重要なことは重苦感 不快感 束縛感など患者の苦痛が強く QOLが著しく低下する点である ( 表 2) このためチューブの自己抜去がしばしばみられ 拘束をせざるを得ない状況が臨床現場で見受けられている 以上を要約すると 長期の栄養管理には経静脈栄養よりも経腸栄養が優れ

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ご案内

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スライド 1

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1625 O-056 循環器集中治療における経腸栄養パスの導入 1626 O-275 回リハ病棟における栄養状態改善と在宅復帰率 ADLとの関連について 1627 S5-04 高齢者に対する周術期栄養学的リスクマネジメント- 術前外来と高齢者総合的機能評価 (CGA) について 1628 P-099

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医療事故防止対策に関するワーキング・グループにおいて、下記の点につき協議検討する

(別添様式1)

認定看護師教育基準カリキュラム

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資料1_事業実施計画書

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Transcription:

日本静脈経腸栄養学会雑誌 31(6):1234-1238:2016 特集胃瘻を使いこなせる社会づくりに向けて 胃瘻を使いこなせる社会づくりに向けて ~ 臨床現場での現状と問題点 ~ A construction of System for PEG society 倉敏郎 Toshiroh Kura 町立長沼病院内科消化器科 Division of Gastroenterology, Naganuma Municipal Hospital 要旨 : 胃瘻は生理的で合併症も少なく QOLを維持する AHNの中でもベストな投与経路である しかし マスコミなどによる PEGバッシングの影響で 患者 家族のみならず医療者も PEGアレルギー を持つようになり胃瘻のメリットが享受されない誤った選択がされている 適応を議論すべき高齢者の認知症終末期と 良い適応である各種疾患をしっかりと区別した上で倫理問題を考える必要がある PEGアレルギー を払拭し胃瘻を使いこなせる社会づくりは簡単ではないが PEG 在宅医療研究会や PEGドクターズネットワークが中心となり あらゆる啓発活動を通じてなされるものと思われる 索引用語 :P E G アレルギー 啓発活動 倫理 1. はじめに PEGの本来の素晴らしさが最近ないがしろにされている 種々の病態により経口摂取が困難となった場合の栄養投与経路として胃瘻は 経静脈栄養よりも生理的であり感染症などの合併症も少なく また経鼻胃管よりも患者の QOLを損ねることなく行える すなわち ベストな投与ルートである 高齢終末期認知症への人工的水分栄養投与法 (Artifial Hydration and Nutrition; 以下 AHNと略 ) の是非に端を発した倫理的問題は マスコミ等のうわべだけの理解をもとにする誤解を招くような報道にも影響され いつの間にか 全ての胃瘻が良くない という印象をもたれるようになった そのために 全国の臨床現場でさまざまな弊害が起こっている 本稿において 胃瘻の本来の有用性と 現在臨床現場で起きている問題点を指摘し 胃瘻が正しく使われる社会について論じる 血症などの感染症が懸念される ( 表 1) また 経腸栄養において 経鼻胃管は比較的侵襲が少ない利点があるが 嚥下性肺炎の誘発 鼻潰瘍 食道潰瘍が生じること カテーテルが細く詰りやすいこと 審美上の問題 交換時のトラブルが多く在宅医療は困難 経口摂取 ( 嚥下 ) リハビリテーションへの 表 1 静脈栄養の問題点 TPN は画期的な栄養手段として登場したが腸管を使用しないこと Bacterial Translocation などさまざまな問題が生じる TPN は画期的な栄養手段として登場したが腸管を使用しないことで様々な問題が生じる 感染の門戸 ( 刺入部位から 敗血症 ) 高価 ( 医療コストの高騰 ) 管理に専門的知識が必要 ( 在宅には向かない ) 腸管の萎縮 腸管免疫機能の低下 Bacterial Translocation 敗血症 2.AHN における胃瘻の位置付け AHNには静脈栄養と経腸栄養があり 静脈栄養は末梢静脈栄養と中心静脈栄養に区分される また 経腸栄養における胃 腸へのアクセスルートとして経鼻胃管 胃瘻 PTEG 腸瘻などがあげられている 中心静脈栄養は消化管術後の栄養管理などで画期的な役割を果たすが 長期的になると 小腸粘膜の萎縮などにより腸管免疫機構の破綻が起き bacterial translocationから敗 表 2 経鼻胃管の問題点経腸栄養のなかでは簡便であるが QOL を損ね 嚥下リハビリテーションの障害ともなる 嚥下性肺炎の誘発鼻潰瘍 食道潰瘍審美上の問題重苦感 不快感 束縛感 自己抜去 拘束交換時のトラブル 在宅医療は困難カテーテルが細く詰りやすい経口摂取 ( 嚥下 ) リハビリテーションへの障害 (1234) 胃瘻を使いこなせる社会づくりに向けて ~ 臨床現場での現状と問題点 ~

障害などの難点がみられる また最も重要なことは重苦感 不快感 束縛感など患者の苦痛が強く QOLが著しく低下する点である ( 表 2) このためチューブの自己抜去がしばしばみられ 拘束をせざるを得ない状況が臨床現場で見受けられている 以上を要約すると 長期の栄養管理には経静脈栄養よりも経腸栄養が優れること 経腸栄養の中では経鼻胃管より合併症 コスト 苦痛 リハビリテーションなどの点でPEGの方が優れていること このような医学的見地から PEGがAHNの中で第一選択となっている 1) 3.PEG バッシング しかしながら PEGの適応をめぐり様々な方面から批判的な意見が相次いだ 大手新聞をはじめとするマスコミは 終末期認知症における人生の終わり方の観点から 経口摂取や意思疎通が困難となった患者にPEGによる長期の栄養管理について 無駄な延命治療ではないか という論調の批判的展開を行った 死期を間近にした患者に対する医療のあり方に問題提起したこれらの報道は 読者にインパクトを与えた また同時期には 患者よ がんと闘うな に代表される 医療否定論者 がもてはやされ 癌などの疾病に対する積極的な治療行為が否定される風潮もあり 医療者側からも終末期におけるさまざまな問題提起がなされた 現役外科医をリタイアし特別養護老人ホームの常勤配置医となった医師 ( 石飛氏 ) が そこで初めて多くの寝たきりの胃瘻患者をみて違和感を覚え 食べられなくなった方には特に何もせずに安らかに亡くなっていただくのが良いのではという趣旨の 平穏死のすすめ を著し問題提起を行った 2) さらに同じ頃 日本老年医学会の立場表明がなされた 3) その中の立場 1において 年齢による差別( エイジズム ) に反対し いかなる要介護状態や認知症であっても たとえ高齢で重い障害があっても 最善の医療およびケア が保障されなくてはならない 胃瘻造設を含む経管栄養や 人工呼吸器装着などの適応は 慎重に検討されるべきであり何らかの 治療が 患者本人の尊厳を損なったり苦痛を増大させたりする可能性があるときには 治療の差し控えや治療からの撤退も選択肢として考慮する必要があると提言された ( 表 3) この表明は医療者にとってはごく当たり前の倫理観をもとにしていると受け止められたが 胃瘻造設などは患者の尊厳を増大させたりする可能性があり 差し控えや撤退が容認される という趣旨の短絡的な内容で マスコミから報道された 石飛氏や老年医学会においても 胃瘻の適応 倫理的問題を議論すべき対象は あくまでも終末期の認知症高齢者である しかしながら 後述するが PEGの対象となる患者には それ以外の疾患も多く それらは議論の余地のない PEGの良い適応の疾患である ところが この区別をしっかりと論じることなく あたかもすべての対象疾患においてPEG は良くないという批判を繰り返した 筆者は報道記者とのやり取りの中で 彼らがすべての PEGを否定したつもりはないと弁明しているが 少なくとも多くの読者 ( 医療を受ける側の立場の方 ) には すべての PEGは否定すべきである という印象を与えることとなった このため医療現場では胃瘻による栄養管理のメリットを享受すべき患者が胃瘻を選択せず ベストの医療を受けていないという憂うべき状況が起きている 4. 胃瘻の適応を論じるに当たって 前提とすべきこと 胃瘻の適応についての倫理的な問題を論じるにあたって前提とすべきいくつかの点が挙げられる それらを踏まえた上で冷静な 地に足のついた議論が必要とされる ここで 成熟した議論をする上での問題点を整理する 第一に 高齢者の終末期認知症における PEGの長期予後に基づいて適応を議論する場合 欧米の成績ではなく本邦における予後調査の成績を考慮する必要がある 我が国での胃瘻患者の長期予後は欧米と比較してかなり優れた成績であることが多施設共同研究により報告されている 4) 表 3 高齢者の終末期の医療およびケア に関する日本老年医学 の 立場表明 立場 -1 いかなる要介護状態や認知症であっても 高齢者には 本人にとって 最善の医療およびケア を受ける権利がある 論拠 すべての人にとって 最善の医療およびケア を受ける権利は基本的人権のひとつである どのような療養環境にあっても たとえ高齢で重い障害があっても 最善の医療およびケア が保障されなくてはならない したがって 胃瘻造設を含む経管栄養や 気管切開 人工呼吸器装着などの適応は 慎重に検討されるべきである すなわち 何らかの治療が 患者本人の尊厳を損なったり苦痛を増大させたりする可能性があるときには 治療の差し控えや治療からの撤退も選択肢として考慮する必要がある 図 1 高齢者 PEG 患者の多施設予後調査 : 欧米と違い我が国では数年にわたる予後が見込める高齢者医療及び終末期医療における適切な胃ろう造設のためのガイドライン策定にむけた調査研究事業報告書 日本静脈経腸栄養学会雑誌 Vol.31 No.6 2016 (1235)

PEG 否定論者の論調として 米国では胃瘻をしても数ヶ月の予後 延命につながらずに胃瘻をすることは否定されている このように PEGを開発した国 ( 米国 ) ではとっくに PEGは否定されているのに日本で当たり前に行われているのは遅れている という意見が見受けられる しかしながら 欧米よりも格段に良い予後を示す我が国の多施設共同研究の成績 ( 図 1) 5) からは そのような論調が本邦では全く当てはまらないことが示されている 我が国における本当の終末期の倫理的問題とは PEG を行い 経腸栄養を行うことによって数年にわたる長期予後が我が国では見込める しかし 大半の患者はやがて寝たきりになり反応が乏しくなり その後死を迎える過程をとる このことをどのように捉え考えるかが本来の倫理的問題であり 図 2 PEG のジレンマ : 東近江医療センター伊藤明彦先生より ( 一部改変 ) 表 4 PEG の良い適応例 : 癌性腹膜炎による悪性消化管狭窄に対する減圧 頭頸部癌に対する治療前後での栄養管理 脳梗塞での嚥下リハビリテーションにおける栄養サポートなどがあげられる 症例 A:78 歳女性 卵巣癌による癌性腹膜炎で最近嘔吐を繰り返している 癌性イレウスで胃瘻による減圧ドレナージの良い適応 P E Gを行っても数ヶ月の予後しかないと否定する海外とは全く次元の違う問題と認識すべきである 伊藤は PEGのジレンマ と称して ( 図 2) PEGによる経腸栄養管理により 意思疎通や経口摂取が可能ないわゆる いい時期 を長く作ることができるが その後はそれらが困難となるいわゆる QOLの損ねた時期 が長く続いてしまうという難点を指摘している 第二点目として PEGは 高齢者認知症ばかりでなく様々な病態が対象となっており その中には議論とはならない良い適応疾患 ( 減圧目的 小児難病 頭頸部 ~ 食道癌 神経難病 脳血管障害など ) が存在しそれらの疾患については PEGを施行し経腸栄養管理を進めていくべきであることには疑念の余地がない 本来 PEGをめぐる倫理的問題としては 終末期認知症に焦点をしぼって議論されるべきである しかしながら実際には 全てのPEGを否定する ような 誤解を招く残念な報道姿勢や議論がみられる PEGは何でもダメという論調のマスコミの取り上げ方ではこのような良い適応が犠牲になってしまう 良い適応疾患 議論すべき認知症終末期をしっかりと区別して考える必要性がある 例えば表 4のように癌性腹膜炎による嘔吐を繰り返し長期の減圧ドレナージが必要な例 あるいは頭頸部領域の癌による栄養障害をもつ患者に対する周術期の栄養管理が必要な症例や 脳梗塞の回復期の嚥下リハビリテーションを行う際の栄養サポートなど PEGの良い適応症例は枚挙にいとまがないが PEGはやってもダメだ という負の先入観が強く植えつけられている患者 家族では選択を誤ってしまうことが現場では最近多く見受けられている このような PEGに関する正しい知識 理解が不十分なままイメージや感情的に拒絶してしまう いわゆる PEGアレルギー を解消する課題が残っている 第三には PEGの導入の是非を検討する場合には PEG を含む全ての AHNの導入について検討されるべきである しかし近年の PEGバッシングによる PEGアレルギー の増加により実際には PEGは望まないので経鼻胃管 あるいは中心静 症例 B:63 歳男性 症例 C:85 歳女性 下咽頭癌で化学 放射線療法を予定されている 摂食障害がみられ体重減少し BMI17.5 である PEG 造設による積極的栄養療法の介入の最も良い適応と考えられる 脳梗塞を発症し 左片マヒと嚥下障害がみられる 意識は清明 栄養管理は脳外科で挿入された経鼻胃管からの経腸栄養 リハビリテーション目的に転院 経鼻胃管から胃瘻に切り替え 身体的リハビリテーションに加えて嚥下リハビリテーションを行う 図 3 栄養管理の手段の選択 : 終末期認知症においてまず選択すべきは AHN をするか否かであり 選択する場合には AHN の中で最善のものを判断するべきである (1236) 胃瘻を使いこなせる社会づくりに向けて ~ 臨床現場での現状と問題点 ~

脈栄養という選択が医療現場で多く行われるようになっている 経口摂取不良の患者 特に高齢者の認知症終末期において まず選択すべきは AHNをするか否かが必要であり 選択する場合には AHNの中で最善のものを ( 多くの場合はPEG となると考えられるが ) 判断するべきである ( 図 3) PEGを含む全ての AHNを選択しない場合には栄養不全から飢餓 死ということが遠くない将来に起こることを覚悟して導入を議論すべきである PEGの普及に伴い その医療技術に対する医学的な問いに始まり 現在 どのように生き どのように生き終わるべきかという死生学の問いに発展している 6) 今後は医療者のみならず我が国の国民ひとりひとりが 豊かな死の迎え方について考え議論すべきであると考えられる 7) 5. PEG アレルギー がもたらした現状 近年の PEGアレルギー の増加により様々な弊害が生じている 上述のように医療を受ける患者 家族側では 誤った選択が多くなった 加えてさらに深刻なのは 医療者側の PEGアレルギー である NSTを中心とする栄養管理はこの 10 年急速にわが国で浸透した しかしながら現状は 栄養管理の重要性が各医療介護施設での全体的な一致事項とはなっておらず 各施設の中でNST だけが独り歩きをして 他の職員は栄養管理に全く無関心という状況が残念ながらまだまだ見受けられる また PEG 造設手技自体は 消化器内視鏡医にとっては比較的簡単なものであり これまで PEGや栄養管理に熱心でないものでも 依頼されれば作ることは作る という安易な PEGの造設が各地で行われていたことは否めない すなわち PEGや栄養管理に関しては熱心な医療者と無関心な医療者が存在していた事実がある そのような中で PEGバッシング のような否定的意見が跳梁跋扈すると いままでの無関心派は医療者であるにもかかわらず PEGに関する正しい知識 理解を得ようとする努力を放棄し 印象や感情で拒絶してしまう PEGアレ ルギー を起こしてしまう 栄養療法の選択において 患者 家族に正しい選択をすべき医師 スタッフが PEGアレルギー により 経鼻胃管を勧める あるいは静脈栄養なら患者 家族に受け入れられやすく 療養型病床では算定点数も上昇することから 安易なCV ポートの造設 を送り そのような施設へ誘導する流れも見受けられるようになった C V ポートの推移 ( 図 4) はそのような流れを表していると思われる 医療において 本来治療法の選択は PEGアレルギー のようなイメージで選択すべきものではなく 医学的に正しい見識をもった医師 スタッフの誠実なアドバイスに基づいて患者 家族が選択すべきものである 現在の胃瘻 栄養治療を取り巻く状況は憂慮させるべきものであり 今後改善されるべきものである 6. 胃瘻を使いこなす社会づくりとは さて 以上述べたように PEGの安全性 簡便性 QOLの向上などの利点がないがしろにされる我が国の現状であるが PEG 本来の良い点を正しく普及するためのさまざまな活動が展開されている PEGを用いることにより在宅医療を可能とし患者のQOL 向上をもたらす趣旨をもって 1996 年にHEQ 研究会 (Home health care, Endscopic and Quality of Life) が設立され PEGに関する造設 8) 管理 合併症 栄養管理などがこれまで討議されてきている 半固形化栄養剤投与法 9)~11) 簡易懸濁法 12) カテーテル内腔の汚染防止 13) などさまざまなテーマの報告がなされている また HEQ 研究会学術用語委員会からコンセンサスミーティングの成果として種々の提言がなされてきた 14)~17) HEQ 研究会はその後 PEG 在宅医療研究会と名称変更され 現在まで 21 回の学術集会を重ね わが国における PEGに関する医療レベルの向上に寄与している ( 写真 1) また 2001 年には NPO 法人 PEGドクターズネットワー 図 4 CV ポートの販売数の推移 : 矢野経済研究所 2014 年版カテーテル & チューブ IVR 製品の市場の中期予測と関連製品の徹底分析. 株式会社アールアンドディ医療機器 用品年鑑 2014 年版 No.1 市場分析編より改変写真 1 PEG 在宅医療研究会 シンポジウムの様子 日本静脈経腸栄養学会雑誌 Vol.31 No.6 2016 (1237)

医療者に認識されることを願っている 患者 家族 あるいは医療者に持たれた PEGアレルギー を払拭するのは容易ではない 胃瘻を使いこなす社会づくりに向けて これらの啓発活動を通じて少しずつ 現状を変えて行く必要がある 本論文に関する著者の利益相反なし 写真 2 PEGサミット イブニングセミナーの様子写真 3 PEGサミット in 小樽 終了後の全体写真ク (PDN) が設立された 胃瘻の正しい適応 安全な造設 交換 責任ある長期フォロー体制の構築を目的に ( 官 医 民の協働 ) 患者 家族を孤立させない! バリアフリーな医療 看護 介護環境の醸成をスローガンに全国の理事が活動を行っている また PDNセミナーと題して標準化されたテキストを用いて啓発活動を全国各地で多中心的に展開している 2011 年から胃瘻造設 管理 栄養などを総合的に実習形式で学ぶPEGサミットが熊本を皮切りに九州や北海道で行われ 今後全国展開されようとしている ( 写真 2 写真 3) これら研究会 セミナー サミットなどの啓発活動を通じて 正しい胃瘻の知識 管理方法 栄養療法の重要性が 広く 引用文献 1)A.S.P.E.N. Board of Directors. Guidelines for the use of parenteral and enteral nutrition in adult and pediatric patients. JPEN 17(4S): 1SA-52SA, 1993. 2) 石飛幸三 平穏死 のすすめ. ~ 口から食べられなくなったらどうしますか ~. 講談社, 東京,2 0 1 3,p 1 4-2 7. 3) 高齢者の終末期の医療およびケア に関する日本老年医学会の 立場表明. 日老年医誌 49:381-386,2012. 4)Yutaka Suzuki, Seryna Tamez, Akihiko Murakami, et al. Survival of geriatric patients after percutaneous endoscopic gastrostomy in Japan. World J Gastroenterol 16(40): 5084-5091, 2010. 5)Yutaka Suzuki, Mitsuyoshi Urashima, Masaki Izumi, et al. The Effects of Percutaneous Endoscopic Gastrostomy on Quality of Life in Patients With Dementia. Gastroenterology Research 5, 10-20, 2012. 6) 会田薫子. 胃ろうの適応と臨床倫理 一人ひとりの最善を探る意思決定のために. 日本老年医学会雑誌 4 9( 2 ):1 3 0-1 3 9,2 0 1 2. 7) 倉敏郎, 日下部俊朗, 村松博士.P E G の造設と交換 ~ 本邦における P E G の現状 ~. 日消内誌,3 5 2 7-3 5 4 7,2 0 1 3. 8) 井上信之, 長生幸司, 石原慎一ほか. 新しい胃瘻造設法 D i r e c t 法 と瘻孔感染. 在宅医療と内視鏡治療 9(1):79-83,2005. 9 ) 蟹江治郎. 固形化栄養剤とは. 胃瘻 P E G 合併症の看護と固形化栄養の実践. 日総研出版, 名古屋,p 1 2 0-1 2 4,2 0 0 4. 1 0 ) 合田文則. 半固形経腸栄養剤 ( 食品 ) による短時間注入法. 胃瘻からの半固形短時間摂取法ガイドブック. 医歯薬出版, 東京, p 9-1 8,2 0 0 6. 11) 村松博士, 永島裕之, 猪股英俊ほか. 経皮内視鏡的胃瘻造設術術後肺炎に対する半固形化栄養剤の効果的使用の試み. 在宅医療と内視鏡治療 15(3):3-7,2011. 1 2 ) 倉田なおみ. 簡易懸濁法 内服薬の新しい経管投与法. 経管投与ハンドブック. 藤島一郎監修. じほう, 東京,p 2-2 4,2 0 0 1. 1 3) 加藤幸枝, 渡辺文子, 坂下千恵美ほか.P E G カテーテル内腔汚染の対策. 在宅医療と内視鏡治療 5:9-1 3,2 0 0 1. 14) 鈴木裕, 上野文昭, 嶋尾仁ほか. 第 1 回 PEGコンセンサスミーティング より安全な PEG を目指して. 在宅医療と内視鏡治療 7: 6 8-7 0,2 0 0 3. 15) 高橋美香子, 上野文昭, 嶋尾仁ほか. 第 2 回 P E G コンセンサスミーティング報告 Complicationについて. 在宅医療と内視鏡治療 8:60-62,2004. 16) 西口幸雄, 上野文昭, 嶋尾仁ほか. カテーテル交換に関する基本事項 H EQ 研究会学術 用語委員会報告より. 消化器内視鏡 20(1):79-83,2005. 17) 倉敏郎, 上野文昭, 嶋尾仁ほか. 第 4 回 H E Q 学術 用語委員会報告 PEGに関する用語の統一. 在宅医療と内視鏡治療 1 0 :1 1 5-1 2 4,2 0 0 6. (1238) 胃瘻を使いこなせる社会づくりに向けて ~ 臨床現場での現状と問題点 ~