地方自治体の危機管理 自然災害 ( 地震 大雨等 ) 災害対策基本法等 事故等 ( 火災 列車事故 ) 感染症 鳥インフルエンザ等 武力攻撃 大規模テロ 武力攻撃事態対処法 (H15.6 月成立 ) 国民保護法 (H16.6 月成立 ) 地方自治体に災害時と同様 重要な役割 1

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ことを呼びかけます Q4. ミサイルが落下する可能性がある との情報伝達があった場合は どうすれば良いのでしょうか A4. 屋外にいる場合 近くの建物 ( できれば頑丈な建物 ) の中又は地下に避難してください 近くに適当な建物等がない場合は 物陰に身を隠すか地面に伏せ頭部を守ってください 屋内にい

(2) 日本の領土 領海の上空を通過した場合 旧 1 ミサイル発射情報 避難の呼びかけ 新 ミサイル発射情報 ミサイル発射情報 先程 北朝鮮からミサイルが発射された模様です 続報が入り次第お知らせします ミサイル発射 ミサイル発射 北朝鮮からミサイルが発射された模様です 頑丈な建物や地下に避難して下

Q4. ミサイルは発射から何分位で日本に飛んでくるのでしょうか A4. 北朝鮮から弾道ミサイルが発射され 日本に飛来する場合 極めて短時間で日本に飛来することが予想されます 例えば 本年 2 月 7 日に北朝鮮西岸の東倉里 ( トンチャンリ ) 付近から発射された弾道ミサイルは 約 10 分後に 発

その時点で改めて ミサイルが落下する可能性がある旨を伝達し 直ちに避難することを呼びかけます Q4. ミサイルが落下する可能性がある との情報伝達があった場合は どうすれば良いのでしょうか A4. 屋外にいる場合 近くの建物 ( できれば頑丈な建物 ) の中又は地下に避難してください 近くに適当な建

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Q4. ミサイルは発射から何分位で日本に飛んでくるのでしょうか A4. 北朝鮮から弾道ミサイルが発射され 日本に飛来する場合 極めて短時間で日本に飛来することが予想されます 例えば 平成 28 年 2 月 7 日に北朝鮮西岸の東倉里 ( トンチャンリ ) 付近から 発射された弾道ミサイルは 約 10

事業継続計画(BCP)作成用調査ワークシート

第 4 章市の地理的 社会的な特徴 国民保護措置の実施に当り 考慮しておくべき市の地理的 社会的な特徴を示します 位置 地形 気候 人口状況 道路の位置等 鉄道の位置等 自衛隊施設 本市における留意事項 主な特徴 人口 10 万人を擁し 首都東京に近郊の都市 鉄道 4 線が交差する県北西部の広域交流

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北朝鮮から発射された弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある場合における全国瞬時警報システム (J アラート ) による情報伝達に関する Q&A Q1. 北朝鮮の弾道ミサイル発射の現状はどうなっているのでしょうか A1. 北朝鮮は過去に例を見ない頻度で弾道ミサイルを発射し 平成 28 年 8 月以降


続報を伝達しますので 引き続き屋内に避難していて下さい 弾道ミサイルが日本の上空を通過した場合には 他に追尾しているミサイルやミサイルから分離した落下物が我が国の領土 領海に落下する可能性が無いことを確認した後 弾道ミサイルが通過した旨の情報をお知らせします ((2)2) 引き続き屋内に避難する必要

弾道ミサイルが発射された場合の情報伝達と取るべき行動に関する Q&A 情報伝達の概要について Q1. どのような場合に J アラートが使用されるのでしょうか A1. 全国瞬時警報システム (J アラート ) は 弾道ミサイルが日本の領土 領海に落下する可能性又は領土 領海を通過する可能性がある場合に

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各府省からの第 1 次回答 1. 災害対策は 災害対策基本法に規定されているとおり 基礎的な地方公共団体である市町村による第一義的な応急対応と 市町村を包括する広域的な地方公共団体である都道府県による関係機関間の総合調整を前提としている を活用してもなお対応できず 人命又は財産の保護のため必要がある

U2. 北朝鮮のミサイルについて Q3. 北朝鮮によるミサイル発射の現状はどうなっているのか 北朝鮮は 過去に例を見ない頻度でミサイルを発射しており 平成 28 年 8 月以降 ミサイルが日本の排他的経済水域 (EEZ) 内に落下する事例も起こっています Q4. ミサイルは 発射から何分位で日本に飛

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アンケート調査の概要 目的東南海 南海地震発生時の業務継続について 四国内の各市町村における取り組み状況や課題等を把握し 今後の地域防災力の強化に資することを目的としてアンケート調査を実施 実施時期平成 21 年 11 月 回答数 徳島県 24 市町村 香川県 17 市町 愛媛県 20 市町 高知県

目  次

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第8章 災害復旧計画

第1節  計画の目的等

第 1 章実施計画の適用について 1. 実施計画の位置づけ (1) この 南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画 に基づく宮崎県実施計画 ( 以下 実施計画 という ) は 南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 14 年法律第 92 号 以下 特措法 と

国民保護について 2

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はじめに

資料 2-3 超大規模防火対象物等における自衛消防活動に係る訓練の充実強化方策 ( 案 ) 平成 30 年 10 月 31 日 事務局

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第 5 部 南海トラフ地震防災対策推進計画

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第1節  計画の目的等

L アラート ( 災害情報共有システム ) の概要 1 情報発信 情報伝達 地域住民 市町村 災害時の避難勧告 指示 お知らせ等 収集 フォーマット変換 配信 テレビ事業者 システム接続 ケーブル地上波 デジタル TV データ放送など ( テキストで表示 ) 情報閲覧 入力 防災情報 お知らせ等 都

Taro-2806第3編(H30.6)

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1 国民保護について 2 J アラートを活用した情報伝達 3 国民保護共同訓練等 2

イ留意事項 ( ア ) 対処基本方針が廃止された場合は 救援の継続や復帰のための措置について 何らかの措置により行います ( イ ) 復帰のための措置 a 誘導以外の措置 b 市長 知事による誘導 (2) 別紙第 1 情報計画 参照 2 構想 (1) 活動方針市 ( 環境防災課ほか各課 ) は 県

(溶け込み)大阪事務所BCP【実施要領】

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大規模イベント開催時の危機管理等における消防機関のあり方に関する研究結果について ( 概要 ) 研究の趣旨 現在 国際社会では各地で多様な形態のテロが発生し また NBCテロ災害等 特別な備えが必要となる事案が発生する恐れも増してきている 2019 年のラグビーワールドカップ 2020 年のオリンピ

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目次 はじめに P3 1 災害 緊急の範囲 P3 2 時間と場所を考慮した対応の必要性 P3 3 時間ごとの対応 P4 4 場所ごとの対応 P5 5 デジタルサイネージの提供コンテンツ P6 6 緊急時を意識したデジタルサイネージシステム P6 7 情報の切替 復帰の条件 P7 8 緊急運用体制 P

(6) 行方不明者の捜索 (7) 治安の維持 (8) 被災者等への情報伝達 (9) 前各号に掲げるもののほか 派遣先都道府県警察の長が特に指示する活動一部改正 平成 25 年第 15 号 ( 即応部隊の活動 ) 第 4 条即応部隊は 大規模災害発生時に直ちに被災地等へ赴き それぞれ次に掲げる活動を行

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1 検査の背景 我が国の防災の基本法として災害対策基本法 ( 昭和 36 年法律第 223 号 ) が制定されている 同法によれば 内閣府に中央防災会議を置くとされ 同会議は 災害予防 災害応急対策及び災害復旧の基本となる防災基本計画の作成 その実施の推進 防災に関する重要事項の審議をそれぞれ行うな

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(1) 武力攻撃事態の 4 類型 着上陸侵攻 ゲリラや特殊部隊による攻撃 弾道ミサイルによる攻撃 航空機による攻撃 (2) 緊急対処事態の類型 攻撃対象施設等による分類 原子力事業所の破壊 石油コンビナートの爆破等 ターミナルや列車の爆破等 攻撃手段による分類 炭素菌やサリンの大量散布等 航空機によ

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長野県国民保護計画 用語集

東京事務所版 BCP 実施要領目次応急頁 < 第 1グループ> 直ちに実施する業務 1 事務所における死傷者の救護や搬送 応急救護を行う一時的な救護スペースの設置 運営 備蓄の設置 医療機関への搬送 1 2 事務所に緊急避難してきた県民や旅行者等への対応 避難 一次避難スペースの運営 指定避難所への

茨城県国民保護計画の概要 第 1 編 総則 茨城県は, 武力攻撃事態等において, 国民保護法その他の法令, 基本指針及び本 計画に基づき, 県民の協力を得つつ, 関係機関と連携協力し, 県民の避難, 避難住 民等の救援, 武力攻撃災害への対処等の国民保護措置を的確かつ迅速に実施する 本計画に明記され

安全保障会議 ( 現行 ) の概要 ( 構成 ) 委員長 : 内閣官房長官 委 安全保障会議 ( 構成 ) 議長 : 内閣総理大臣 事態対処専門委員会 内閣総理大臣の諮問に基づき 以下の事項を審議 国防の基本方針 防衛計画の大綱 対処基本方針 武力攻撃事態 / 周辺事態等への対処 / 自衛隊法第 3

国民保護に関する業務計画(案)

( 社会福祉施設用作成例 ) (4) 施設管理者は, 緊急時連絡網により職員に連絡を取りましょう (5) 施設管理者は, 入所者の人数や, 避難に必要な車両や資機材等を確認し, 人員の派遣等が必要な場合は, 市 ( 町 ) 災害対策本部に要請してください (6) 避難先で使用する物資, 資機材等を準

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施行通知(課長名)

前提 新任務付与に関する基本的な考え方 平成 28 年 11 月 15 日 内 閣 官 房 内 閣 府 外 務 省 防 衛 省 1 南スーダンにおける治安の維持については 原則として南スー ダン警察と南スーダン政府軍が責任を有しており これを UNMISS( 国連南スーダン共和国ミッション ) の部

内閣官房内閣情報調査室 Cabinet Intelligence and Research Office 2013

資料1 受援計画策定ガイドラインの構成イメージ

最近の弾道ミサイル等の発射状況 1( 防衛省 HP 等より抜粋 ) 日付推定される弾種発射数場所飛翔距離備考 ムスダン 1 東岸地域不明 ( 失敗 ) SLBM 1 新浦 ( シンポ ) 沖約 30km 潜水艦発射 ムスダン 2 元山 ( ウォン

市町村国民保護モデル計画

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(取組名を記載)

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<ハード対策の実態 > また ハード対策についてみると 防災設備として必要性が高いとされている非常用電源 電話不通時の代替通信機能 燃料備蓄が整備されている 道の駅 は 宮城など3 県内 57 駅のうち それぞれ45.6%(26 駅 ) 22.8%(13 駅 ) 17.5%(10 駅 ) といずれも

( 平成 20 年 10 月版 ) 国内事故対策要領 ~ 事件 事故発生時の連絡体制と初動対応について ~ 社団法人全国旅行業協会

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消防災第 71 号 平成 22 年 2 月 24 日 各都道府県消防防災主管部長殿 総務省消防庁国民保護 防災部防災課長 ( 公印省略 ) 公務員の消防団への入団促進について ( 通知 ) 消防団員は 普段はそれぞれに他の職業をもつ地域住民により構成され 非常災害が発生した際に 自らの地域は自らで守

資料4_1いじめ防止対策推進法(概要)

Transcription:

国民保護と地方自治体 平成 17 年 9 月 8 日総務省消防庁国民保護室長青木信之

地方自治体の危機管理 自然災害 ( 地震 大雨等 ) 災害対策基本法等 事故等 ( 火災 列車事故 ) 感染症 鳥インフルエンザ等 武力攻撃 大規模テロ 武力攻撃事態対処法 (H15.6 月成立 ) 国民保護法 (H16.6 月成立 ) 地方自治体に災害時と同様 重要な役割 1

国民保護とは? 万一の武力攻撃や大規模テロの際に 迅速に住民の避難を行うなど 国 県 市町村 住民などが協力して 住民を守るための仕組み こうした事態を招かないように 最大限の外交努力を行うことは 当然の前提 あってはならないことに対する万一の備えをすることにより 安全度を高める取組み 万一のときに 迎撃ばかりにシフトしないよう 常に避難など国民を守る取組みを意識し 実施することを担保するもの あってはならない武力攻撃 なくてはならない国民保護 2

武力攻撃事態の 4 類型 1 着上陸侵攻 2 航空機による攻撃 3 弾道ミサイル攻撃 4 ゲリラ コマンドゥー ( 国会審議の中で提示 ) 緊急対処事態の 4 類型 1 原子力事業者等の破壊 石油コンビナートの爆破等 2 ターミナル駅や列車の爆破等 3 炭疽菌やサリンの大量散布等 4 航空機による自爆テロ等 ( 国会審議の中で提示 ) 3

最近のテロ事案等 ロンドン同時爆破事件 2005 年 7 月 7 日 死者 56 名 (7 月 21 日現在 ) スペイン同時多発列車爆破事件 2004 年 3 月 11 日 死者 190 名負傷者 1,400 名以上 米国同時多発テロ事件 2001 年 9 月 11 日 ニューヨーク市国際貿易センタービル 死者 2,829 名 ワシントン DC 国防総省ビル 死者 189 名 ペンシルヴェニア州西部 死者 44 名 テポドン発射事件 1998 年 8 月 31 日 北朝鮮が試験的に発射 日本本土を越え三陸沖に着弾 地下鉄サリン事件 1995 年 3 月 20 日 死者 12 名負傷者 5,510 名 4

イスラエルの弾道ミサイル被害 被弾数 6 週間で約 40 発 (1 日 1 発未満 ) うち 1/18 と 1/25 に 8 発ずつ サウジアラビア等他地域分を含めると 80 発程度発射 人口 260 万人のテルアビブ都市圏域で 24 発 (2 日に1 発程度 ) 弾頭 全て通常弾頭 当初 弾頭に化学兵器の搭載懸念 結果 全て通常弾頭 死傷者数 死者 2 名 負傷者 200 名強 このほか 死者 5 名 ( 心臓発作 ) 死者 7 名 ( ガスマスクの取扱ミス ) 約 500 名 ( 恐怖による精神障害 ) 建物被害 6000 強の家屋 1300 のビルが被災 火災被害は少ない 通常兵器 火気使用の自粛のため ( ガス引火による爆発はあったとの報道 ) 米国国防総省 HP より セキュリタリアン平成 10 年 11 月号より 5

江陵事案 ( 北朝鮮潜水艦侵入事案 ) 概要 <1996 年 9 月 18 日 ~> 北朝鮮の小型潜水艦が韓国東海岸 ( 江陵 ) で座礁 武装した乗員 26 名 ( 推定 ) が韓国領土内に侵入したもの 1 ヶ月を超える掃討作戦により 11 人が死体で発見 13 人射殺 1 名逮捕 1 名逃走 韓国軍 6 万人が出動 韓国軍 警察 : 死亡 8 人 ( 誤射による死亡 4 人を含む ) 一般の民間人 : 死亡 3 人 ( 誤射による死亡 1 人を含む ) 事件の経過 ( 韓国における報道に基づき作成 ) 9 月 18 日午前 2 時座礁潜水艦を発見午後 4 時 40 分ゲリラ1 人逮捕 ゲリラ11 人死体発見午後 8 時江陵等に夜間外出禁止令を発令 ( 江陵一帯に半径 50kmの3 重包囲網を形成 ) 19 日 ~ ゲリラ 9 名射殺 韓国兵 2 名死亡 22 日 23 日民間人 1 人死亡 ( 軍の誤射 ) 村落住民に避難指示 30 日捜索範囲拡大 夜間通行禁止 入山規制を強化 10 月 9 日民間人 3 人の死体発見 ( 潜水艦発見現場より直線距離で 43 km 山岳移動距離で 80~120 km ) 11 月 5 日ゲリラ 2 名射殺 1 名は所在不明 6

難救援武力攻撃災害への 生活関連等施設の安全確保避 (協対処国民の保護に関する措置の仕組み ( 対策本部 ) ( 対策本部 ) ( 対策本部 ) 警報の発令 警報の市町村への通知 警報の伝達 避難措置の指示 指示 避難の指示 避難の指示の伝達 ( 要避難地域 避難先地域等 ) 是正 ( 避難経路 交通手段等 ) 避難住民の誘導消防等を指揮 警察 自衛隊等に誘導を要請 救援の指示 指示 武力攻撃災害への対処の指示 大規模又は特殊な武力攻撃災害 (NBC 攻撃等 ) への対処 是正 指示 救援 食品 生活必需品等の給与 収容施設の供与 医療の提供 武力攻撃災害の防御指示 応急措置の実施警戒区域の設定 退避の指示 緊急通報の発令 等 救援に協力 消防 応急措置の実施警戒区域の設定 退避の指示 力)国 地方公共団体 指定公共機関等が相互に連携 7 国民生活の安定 措置の実施要請 措置の実施要請 対策本部における総合調整 総合調整 総合調整の要請 対策本部における総合調整 総合調整 総合調整の要請 対策本部における総合調整 放送事業者による警報等の放送 運送事業者による住民 物資の輸送 日本赤十字社による救援への協力 電気 ガス等の安定的な供給

関係省庁等通報通報通報市町村長へ通報が不可能な場合消防庁警察庁海上保安庁防衛庁内閣官房武力攻撃災害の兆候等発見 情報収集発見 情報収集発見発見 情報収集その他の省庁住民市町村都道府県消防吏員警察官海上保安官国民保護法にかかる情報伝達の仕組み通報 提供通報 提供通報 提供 8 提供対策本部長内閣総理大臣提供

国民の保護に関する 基本指針 及び 計画 国 国民の保護に関する基本指針 (H17.3 月 )) 国民保護の実施に関する基本的な方針 国民保護の実施に関する基本的な方針 国民保護計画及び業務計画の作成の基準 国民保護計画及び業務計画の作成の基準 想定される武力攻撃事態の類型着上陸攻撃 ゲリラ攻撃 ミサイル攻撃 航空機攻撃 想定される武力攻撃事態の類型 ( 着上陸攻撃 ゲリラ攻撃 ミサイル攻撃 航空機攻撃 ) 類型に応じた避難措置 救援 武力攻撃災害への対処措置 類型に応じた避難措置 救援 武力攻撃災害への対処措置 消防庁 都道府県モデル 都道府県モデル計画作成計画作成 (H17.3 月末 ) (H17.3 月末 ) 指定行政機関 ( 各省庁 ) 都道府県 指定公共機関 国民保護計画 (H17 (H17 年度年度 )) 国民保護計画 (H17 (H17 年度年度 )) 国民保護業務計画 内閣総理大臣に協議 国民保護協議会に諮問 内閣総理大臣に報告 内閣総理大臣に協議 国民保護協議会に諮問 内閣総理大臣に報告 内閣総理大臣に協議 内閣総理大臣に協議 議会に報告 議会に報告 市町村 国民保護計画 (H18 (H18 年度年度 )) 指定地方公共機関 国民保護業務計画 消防庁 市町村モデル計画 市町村モデル計画作成作成 (H17 年度中 ) (H17 年度中 ) 国民保護協議会に諮問 国民保護協議会に諮問 都道府県知事に報告 都道府県知事に協議 都道府県知事に報告 都道府県知事に協議 議会に報告 議会に報告 9

国民保護に係る市町村の主な役割 平素の取組み 国民保護計画の作成 ( 平成 18 年度中を目途 ) 国民保護協議会の設置 研修及び訓練の実施 消防団 自主防災組織の育成 支援 事態が生じた場合 警報の伝達 避難住民の誘導 退避の指示 警戒区域の設定等の応急措置 都道府県との役割分担に基づく救援等 安否情報の収集 報告等 など など 10

弾道ミサイルによる攻撃の場合 弾道ミサイル攻撃に伴う警報の発令の場合には 警報と同時に 住民を屋 内に避難させることが必要である このため できるだけ近傍のコンクリート造り等の堅牢な施設や建築物の 地階 地下街 地下駅舎等の地下施設に避難させる 着弾直後については その弾頭の種類や被害の状況が判明するまで屋内から屋外に出ることは危険を伴うことから 屋内避難を継続するとともに 被害内容が判明後 国からの避難措置の指示の内容を踏まえ 他の安全な地域への避難を行うなど 避難措置の指示の内容に沿った避難の指示を行う 11

世界最先端の災害緊急情報伝達 収集ネットワーク ( 麻生ビジョンより ) 全国瞬時警報システム (J-ALERT) の開発 整備 消防庁 瞬時かつ全国一斉 スーハ ーハ ード B2 武力攻撃 避難して下さい 都道府県庁市町村役場 同報無線 地震 津波計 気象警報 全国衛星通信ネットワークと市町村同報系防災行政無線を接続 携帯電話 テレビの自動起動 警報受信 地上デジタル放送技術を活用し 開発 普及を促進 12

ゲリラや特殊部隊による攻撃の場合 国の対策本部長による避難措置の指示が行われた場合には 早急に避難の指示を行い 当該要避難地域からの避難を迅速に実施する ( この場合において 移動の安全が確保されない場合については 身体への直接の被害を避けるために 屋内に一時的に避難させる旨の避難措置の指示もあり得る ) ゲリラによる急襲的な攻撃により 国の対策本部長による避難措置の指示を待ついとまがない場合には 当該攻撃が行われた現場における被害の状況に照らして 緊急通報の発令 退避の指示 警戒区域の設定等を行い 危険な地域への一般住民の立入禁止を徹底する 知事は 避難住民の誘導に際しては 市町村と警察 海上保安庁 自衛隊の連携が図られるよう広域的な調整を行うとともに 必要な支援を行う また 住民の避難が円滑に行われるよう 県対策本部の連絡員等を通じて 避難経路等について 迅速に協議を行う 13

事態認定前における初動体制 1 現場からの情報により多数の人を殺傷する行為等の事案の発生を把握したときには 国へ通知 2 緊急事態連絡室 ( 仮称 ) を設置し 県警察 消防 海上保安庁 自衛隊等の関係機関を通じ迅速に情報収集及び分析を実施 3 関係機関により講じられる 消防法 警察官職務執行法 災害対策基本法等に基づく避難の指示 警戒区域の設定 救急救助等の応急措置について 総合的に推進し 被害の最小化を図る 県緊急事態連絡室 ( 仮称 ) の構成等 < イメージ > 連絡室長 ( 知事 ) 参集室員 副知事 県警察本部長 危機管理監 総務部長 迅速な情報収集 分析 必要に応じ 連絡員等の派遣を要請 消防機関海上保安庁自衛隊その他関係機関 14

初動対応の重要性 迅速な情報の把握情報の伝達 関係機関との連携と情報共有 地方公共団体 国 警察 消防 自衛隊等 常時情報伝達できる体制 非常電源 衛星携帯電話等 24 時間対応できる人的体制 迅速かつ的確な判断と対応首長の独自の権限 退避の指示 警戒区域の設定 等 首長又はその代理への整理された情報の集約 訓練 シミュレーション 危機管理専門家の育成 15

防災と国民保護 1 防災 国民保護 地震 台風等地理的状況 気象状況等による 武力攻撃 テロ悪意ある相手により引き起こされる 自治事務 事務性格 法定受託義務 市町村 ( 国 県は補完 ) 対応主体 国 県 市町村 市町村 費用負担 国 独自に設置 対策本部 国の指定による設置 自主的な避難 避 難 避難誘導 補完 市町村による避難の勧告 指示 ( 緊急通報 防御措置は実施しない ) 県の役割 主体 県による避難の指示 緊急通報 防御措置 16

防災と国民保護 2 共通点 共通課題 情報伝達 瞬時 :J-Alert の整備 同報無線整備 代替機能の確保 : 衛星携帯電話 ヘリコプターテレビ 避難 要援護者対策 避難計画の事前周知や避難訓練が必要 自主防災組織の拡大 事業所毎の取組みが重要 救援の主体は共に県 24 時間即応体制 消防本部との連携 ( 現在は防災 国民保護は首長部局担当 ) 備蓄 設備整備 17

防災と国民保護 3 防災と国民保護の対応の考え方 武力攻撃やテロにおいては 狙われたら困るところ ( 脆弱性 ) を常に意識することが重要 武力攻撃やテロにおいては 防災以上に迅速な情報 伝達 情報共有が重要 B 対応の在り方の関しては 防災の総点検を行い 防災 面の強化を図るなかで 武力攻撃やテロにも対処しうる 体制を整備することが必要 18

今後の国民保護に関する取り組み 市町村国民保護モデル計画の作成 留意事項 市町村の組織 体制の整備 消防団 自主防災組織等との連携 災害時要援護者に対する配慮 大都市や山間部などの地域特性など 避難実施要領のパターンの作成に資するよう 避難マュアル を作成 各種システムの検討 1 警報伝達システムの検討 全国瞬時警報システム (J-ALERT) として検討 ( 弾道ミサイル攻撃のような対処に時間的余裕がない場合の伝達方法 ) 2 安否情報システムの検討 法律上 初の安否情報の収集 提供等の枠組み 個人情報の保護に配慮しつつ 効率的な事務を行えるシステムを検討 国民への周知 啓発等 1 国民への周知 : 国民への周知や啓発の取り組みを強化 ( 住民の視点から取るべき措置についての各種啓発資料を作成 ) 2 訓練の実施 : 国と地方公共団体との合同による実動訓練 (11 月末 : 福井県 ) 及び図上訓練 (10 月末 ) により推進 19

都道府県における取組み状況 国民保護協議会の設置状況等 全都道府県で条例制定 40 県で協議会委員を任命 第 1 回目の協議会を開催 指定地方公共機関の指定状況 44 都府県で指定 ( 平成 17 年 8 月 9 日時点で消防庁に報告のあったもの ) 国民保護計画の作成状況 平成 17 年 7 月 22 日福井県 鳥取県計画を閣議で承認 ( 基本指針等も踏まえた上で 国に協議することとされている ) 20