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(****) 非課税口座に設けられる勘定は 毎年 非課税管理勘定 (NISA) 又は累積投資勘定 ( つみたて NISA) のいずれかに限ります 更に 2016 年 4 月 1 日から2023 年 12 月 31 日までの期間 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( 通称ジュニアNISA)

( 注 3) その他の少額上場株式等の非課税口座制度の詳細については 証券会社等の金融商品取引業者等にお問い合わせ下さ い b. 利益を超える金銭の分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配 ( 平成 27 年 4 月 1 日以後開始事業年度に係る利益を超える金銭の分配につ


6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

 

【表紙】

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

d. 少額上場株式等の非課税口座制度 ( 通称 NISA) 少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した非課税口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 26 年から平成 35 年までの 10 年間 新規投資額で毎年 100 万円を上限

e. 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( ジュニア NISA) 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した未成年者口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 28 年 4 月 1 日から平成 35 年 12

49 年 12 月 31 日までの間 源泉徴収される配当等の額に係るの額に対して 2.1% の税率により復興 特別が源泉徴収されます b. 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配 ( 分割型分割及び株式分配並びに組織変更による場合を除く 以下本 1において同じ

iii. 源泉徴収選択口座への受入れ源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

投資主が受け取る配当等の額については 原則どおり配当等の額を受け取る際に20%( 所得税 )( 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までは復興特別所得税とあわせて20.42%) の税率により源泉徴収された後 総合課税の対象となります ( ロ ) 出資等減少分配に係る税

( ロ ) 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る出資等減少分配 ( 所得税法第 24 条に定めるものをいいます 以下 本 ( ロ ) 出資等減少分配に係る税務 において同じです ) のうち本投資法人の税務上の資本金等の額に相当する金額を超える金額がある場合には みなし配当 ( 計

(ⅲ) 源泉徴収選択口座への受入れ 源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

課税上の取扱い

5% とされております ( 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間は 復興特別所得税として 所得 税額に 2.1% を乗じた金額が併せて源泉徴収されます ) なお 個人投資主が受取る分配金については その金額にかかわらず 総合課税に代えて源泉徴収だけで納 税手続

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( 注 3) 大口個人投資主 ( 配当基準日において発行済投資口総数の 3% 以上を保有 ) が 1 回に受け取る配当金額が 5 万円超 (6 か月決算換算 ) の場合には 必ず総合課税による確定申告を行う必要があります ( この場合には申告分離課税は 選択できません ) c. 源泉徴収選択口座への

費用並びに当該一般事務受託者 当該資産保管会社及び当該資産運用会社が立て替えた立替金の遅延利息又は損害金の請求があった場合は かかる遅延利息又は損害金を負担します 前記に加え 本投資法人は 原則として以下に掲げる費用を負担するものとし その詳細については 当該一般事務受託者 当該資産保管会社又は当該

確定申告をする ( 下記のいずれか一方を選択 ) 総合課税 申告分離課税 確定申告をしない ( 確定申告不要制度 ) ( 注 1) 借入金利子の控除ありあり 税率累進税率上記 (ⅰ) と同じ 配当控除なし ( 注 2) なし - 上場株式等に係る譲渡損失との損益通算 なし あり 扶養控除等の判定 合

個人投資主が本投資法人から受け取る投信法第 137 条の金銭の分配のうち 本投資法人の利益および一時 差異等調整引当額 ( 利益を超える金銭の分配で 投資法人の計算に関する規則 ( 平成 18 年内閣府令第 47 号 その後の改正を含みます 以下 投資法人の計算に関する規則 といいます ) 第 2

投資主の皆様へ 平成 29 年 3 月 マリモ地方創生リート投資法人 第 1 期分配金の税務上の取扱いに関するご説明 拝啓平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます さて 本投資法人は 平成 29 年 2 月 14 日開催の役員会において 第 1 期 ( 平成 28 年 12 月期 ) の (A)

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Microsoft Word - NO.2 株式の譲渡 2.docx

経 [2] 証券投資信託の償還 解約等の取扱い 平成 20 年度税制改正によって 株式投資信託等の終了 一部の解約等により交付を受ける金銭の額 ( 公募株式投資信託等は全額 公募株式投資信託等以外は一定の金額 ) は 譲渡所得等に係る収入金額とみなすこととされてきました これが平成 25 年度税制改

上場株式等の譲渡益に係る課税 上場株式等の税金について 上場株式等の譲渡益に係る税率は以下の通りです 平成 25 年 1 月 1 日 ~ 平成 25 年 12 月 31 日 平成 26 年 1 月 1 日 ~ 平成 49 年 12 月 31 日 平成 50 年 1 月 1 日 ~ % (

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

PG_第3期期末配当の取扱いに関するQA

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

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(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

上場株式等の配当等に対する課税

1 どちらかをご選択特定口座と客さま般口座の特定口座の概要 特定口座とは 個人のお客さまが公募株式投資信託を換金され利益が出た場合は 原則 確定申告が必要ですが お客さまの確定申告にかかる負担を軽減させるべく当金庫が納税の代行などを行う制度として 特定口座 があります 特定口座 をご利用いただくこと

2 2 上場株式等 の範囲の拡大 上場株式等には 上場株式 上場投資信託の受益権 (ETF) 上場不動産投資法人の投資口 (REIT) 公募株式等証券投資信託の受益権が含まれていた 今回の租税特別措置法の改正により 発行者の情報が一般に公開され その商品内容を入手することが容易に可能な公社債を 上場

特定口座一般口座株式等の譲渡 売却などが該当 ) による所得は 申告分離課税の対象となっており 原則として お客さまによる譲渡損益の計算や申告納税の手続きが必要です 特定口座には これらの事務負担を軽減する機能があります 特定口座の機能 上場株式等の譲渡損益の計算 管理を行います 特定口座内に保管す

不動産の移転等のかかる主要な税制 不動産の移転等にかかる主要な税制は以下のとおりである ここに示した税制については その時点以降は法令等が変更されることになどより 変更される可能性がある また 実務上の法令の解釈 適用については 所管省庁 弁護士 税理士 会計士などの専門家の確認が必要となり 記載さ

この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住い

税金読本(8-5)特定口座と確定申告

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株式等の譲渡(特定口座の譲渡損失と配当所得等の損益通算及び翌年以後への繰越し)編

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13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

相続の基礎 ~ 「相続」を学ぼう!! ~ 生前贈与①有価証券

1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

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Q. 確定申告は必要ですか? A. 今回の配当によるみなし譲渡損益が特定口座の計算対象とならない場合 または源泉徴収の無い特定口座や一般口座でお取引いただいている場合につきましては 原則として確定申告が必要になります 申告不要制度の適用可否を含め 株主の皆様個々のご事情により対応が異なりますので 具

1 有価証券届出書の訂正届出書の提出理由 平成 19 年 4 月 3 日付をもって提出した有価証券届出書の記載事項のうち 記載内容の一部を訂正するとともに 添付書類を差し替えるため 本有価証券届出書の訂正届出書を提出するものであります 2 訂正箇所及び訂正事項 第二部ファンド情報第 1 ファンドの状

 

N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

2. 改正の趣旨 背景給与所得控除 公的年金等控除から基礎控除へ 10 万円シフトすることにより 配偶者控除等の所得控除について 控除対象となる配偶者や扶養親族の適用範囲に影響を及ぼさないようにするため 各種所得控除の基準となる配偶者や扶養親族の合計所得金額が調整される 具体的には 配偶者控除 配偶

別表六 ( 一 ) 所得税額の控除に関する明細書 1 この明細書の用途この明細書は 法人が当期中に支払を受ける利子及び配当等並びに懸賞金等及び償還差益について課された所得税の額について 法第 68 条第 1 項 (( 所得税額の控除 ))( 復興財源確保法第 33 条第 2 項 (( 復興特別所得税

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注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

[Q1] 復興特別所得税の源泉徴収はいつから行う必要があるのですか 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間に生ずる所得について源泉所得税を徴収する際 復興特別所得税を併せて源泉徴収しなければなりません ( 復興財源確保法第 28 条 ) [Q2] 誰が復興特別所

株主各位 証券コード 7022 平成 29 年 6 月 23 日 大阪市北区中之島三丁目 3 番 23 号 取締役社長上田 孝 第 6 期期末配当の税務上の取扱いに関するご説明 拝啓日頃より格別のご高配を賜り厚く御礼申しあげます さて 当社は 平成 29 年 6 月 23 日開催の第 6 期定時株主

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改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

概要 平成 27 年までと平成 28 年以後の証券税制の比較 平成 27 年までは 上場株式等 と 公社債等 の税制上の取扱いが異なっています 平成 28 年以後は 金融所得課税の一体化 により 上場株式等 と 公社債等 の税制上の取扱いが統一されます 平成 27 年まで 上場株式等 上場株式 公募

イ税務署へ確定申告書を提出し 所得税の住宅ローン控除の適用を受けている 退職所得 山林所得がある方 所得税の平均課税の適用を受けている方は 住宅ローン控除申告書を提出することにより控除額が大きくなる場合があります 申告書を提出される方は3 月 15 日 ( 月 ) までに申告してください 申告しなけ

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1 各調整方式の比較 前提 : 法人実効税率 % 金融所得の税率 20% ( 配当軽課の場合の配当分の法人税率は 30%) 比較のポイント 適用税率 法人税率か所得税率か 金融所得課税一元化にマッチするか( 税率 損益通算 ) 簡素な制度か 特定口座への対応はか 法人の税負担は軽減されるか

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(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

目 次 問 1 法人税法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 1 問 2 租税特別措置法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 3 問 3 法人税法における当初申告要件 ( 所得税額控除の例 ) 5 問 4 法人税法における適用額の制限 ( 所得税額控除の例 ) 6

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(5) 課税上の取扱い 本書の日付現在 日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 以下のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いがなされることがあります 1 投資主の税務 ( イ ) 個人投資主の税務 a. 利益の分配に係る税務個人投資主が投資法人から受け取る利益の分配は 配当所得として取り扱われ 原則 20% の税率により所得税が源泉徴収された後 総合課税の対象となります 配当控除の適用はありません この規定は 本投資法人が利益配当等の額を損金算入するための要件 ( 導管性要件 ) を満たさない場合も同様です また 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間は 所得税の額に2.1% の税率を乗じて計算した金額に相当する復興特別所得税が併せて課されます なお 各個人投資主が有する出資口数によっては 上場株式等の配当等に係る特例の対象となり その課税関係は以下のとおり異なります ⅰ. 発行済投資口の総口数の100 分の3 未満の口数を有する個人投資主の取扱い (ⅰ) 本投資法人の事業年度終了の日に 本投資法人の発行済投資口の総口数の100 分の3 以上に相当する口数を有する者以外の個人投資主が 本投資法人より分配を受け取る際の源泉徴収税率は 所得税 15% 地方税( 住民税 )5% とされています (ⅱ) 個人投資主が受け取る分配金については その金額にかかわらず 総合課税に代えて源泉徴収だけで納税手続を終了させる確定申告不要の選択が可能です ( 住民税についても申告不要です ) (ⅲ) 上場株式等の配当等については 総合課税に代えて申告分離課税を選択することが可能です 申告分離課税を選択した場合の税率は20%( 所得税 15% 住民税 5%) です (ⅳ) 金融商品取引業者等における特定口座の源泉徴収選択口座内で本投資法人からの利益の分配を受け取ることも可能です また 後記 c. 投資口の譲渡に係る税務 記載のとおり 上場株式等に係る配当所得の金額 ( 申告分離課税を選択したものに限ります ) は 一定の上場株式等の譲渡損失の金額と通算できることになっています ⅱ. 発行済投資口の総口数の 100 分の 3 以上の口数を有する個人投資主の取扱い本投資法人の事業年度終了の日に 本投資法人の発行済投資口の総口数の 100 分の 3 以上に相当する口数を有する個人投資主については 本投資法人より受け取る利益の分配に対して所得税 20%( 地方税は課されません ) が源泉徴収された後 総合課税となります なお 1 回に受け取る分配金額が 10 万円に分配金の計算期間の月数を乗じて 12 で除した金額以下の場合に限り 源泉徴収だけで納税手続を終了させる確定申告不要の選択が可能です ( 住民税については別途申告が必要となります ) なお 上述のとおり 上記源泉所得税及び申告所得税については 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間は 所得税の額に 2.1% の税率を乗じて計算した金額に相当する復興特別所得税が併せて課されます また 平成 26 年 1 月 1 日から平成 35 年 12 月 31 日までの 10 年間実施される少額上場株式等の非課税口座制度 ( いわゆる NISA( ニーサ )) に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した非課税口座において管理されている上場株式等 ( 新規投資額で毎年 100 万円を上限 ( ロールオーバーも可能 ) ) に係る配当等で その非課税口座の開設年の 1 月 1 日から 5 年以内に支払を受けるべきものについては 所得税及び住民税が課されません (*1) NISA 口座で買付けた上場株式の配当金等を非課税とするためには 証券会社等で分配金等を受け取る 株式数比例配分方式 を選択する必要があります 配当金領収証方式 や 登録配当金受領口座方式 などを選択される場合には NISA 口座で買付けた上場株式の配当金等は非課税とはならず 20%( 復興特別所得税を含めると 20.315%) にて課税されることとなります (*2) 非課税口座を開設できるのは その年の 1 月 1 日において満 20 歳以上である方に限ります

b. 利益を超える金銭の分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受け取る利益を超える金銭の分配は 出資の払戻し ( 資本の払戻し ) として扱われ この金額のうち払戻しを行った本投資法人の出資等 ( 本投資法人の資本金等の額 ) に相当する金額を超える金額がある場合には みなし配当 ( 注 1) として前記 a. 利益の分配に係る税務 記載の利益の分配と同様の課税関係が適用されます また 出資の払戻し額のうち みなし配当を上回る金額は 投資口の譲渡に係る収入金額 ( 注 2) として取り扱われます 各投資主はこの譲渡収入に対応する譲渡原価 ( 注 3) を算定し 投資口の譲渡損益の額 ( 注 4) を計算します この譲渡損益の額の扱いは 後記 c. 投資口の譲渡に係る税務 記載の投資口の譲渡の場合と同様になります 更に 出資の払戻しを受けた後の投資口の取得価額 ( 注 5) は この出資の払戻しを受ける直前の投資口の取得価額から出資の払戻しに係る上記譲渡原価を控除した金額となります ( 注 1) みなし配当 の金額は次のように計算されます なお この金額は投資法人からお知らせします みなし配当 の金額 = 出資の払戻し ( 資本の払戻し ) 額 - 投資主の所有投資口に相当する投資法人の出資等の金額 ( 資本金等の額 ) なお 上記 投資主の所有投資口に相当する投資法人の出資等の金額 ( 資本金等の額 ) は下記のように計算されます 投資主の所有投資口に相当する投資法人の出資等の金額 ( 資本金等の額 ) = 出資の払戻し ( 資本の払戻し ) 直前の投資法人の出資等の金額 ( 資本金等の額 ) 投資法人の出資の払戻し ( 資本の払戻し ) により減少した資本剰余金の額 (**) (***) 投資法人の前事業年度末の簿価純資産額 (*) 投資主の出資の払戻し ( 資本の払戻し ) 直前の払戻しに係る所有投資口数投資法人の払戻しに係る投資口総数 (*) 前事業年度末から払戻しの直前までの間に資本金等の額等が増加し又は減少した場合には その増加額を加算した又は減少額を減算した金額となります 以下本注において同じです (**) 投資法人の出資の払戻し ( 資本の払戻し ) により減少した資本剰余金の額が 投資法人の前事業年度末の簿価純資産額を超える場合は 投資法人の前事業年度末の簿価純資産額 (*) と同額とします (***) この割合は 出資の払戻し ( 資本の払戻し ) 直前の投資法人の出資等の金額 ( 資本金等の額 ) が零以下である場合は零とされ 出資の払戻し ( 資本の払戻し ) 直前の投資法人の出資等の金額 ( 資本金等の額 ) が零を超え かつ 投資法人の前事業年度末の簿価純資産額 (*) が零以下である場合は 1 とされます また この割合に小数第 3 位未満の端数が生じるときは切上げとなります ( 注 2) 投資口の譲渡に係る収入金額 は 以下のとおり算定されます 投資口の譲渡に係る収入金額 = 出資の払戻し ( 資本の払戻し ) 額 - みなし配当金額 ( 注 1) ( 注 3) 譲渡収入に対応する譲渡原価 は 次の算式により計算されます 以下本注において同じです 出資の払戻し ( 資本の払戻し ) 直前の取得価額 投資法人の出資の払戻し ( 資本の払戻し ) により減少した資本剰余金の額 (**) 投資法人の前事業年度末の簿価純資産額 (*) (***) (*) 前事業年度末から払戻しの直前までの間に資本金等の額等が増加し又は減少した場合には その増加額を加算した又は減少額を減算した金額となります 以下本注において同じです (**) 投資法人の出資の払戻し ( 資本の払戻し ) により減少した資本剰余金の額が 投資法人の前事業年度末の簿価純資産額を超える場合は 投資法人の前事業年度末の簿価純資産額 (*) と同額とします (***) この割合は 出資の払戻し ( 資本の払戻し ) 直前の投資法人の出資等の金額 ( 資本金等の額 ) が零以下である場合は零とされ 出資の払戻し ( 資本の払戻し ) 直前の投資法人の出資等の金額 ( 資本金等の額 ) が零を超え かつ 投資法人の前事業年度末の簿価純資産額 (*) が零以下である場合は 1 とされます また この割合に小数第 3 位未満の端数が生じるときは切上げとなります この割合に関しては 投資法人からお知らせすることになっています ( 注 4) 投資口の譲渡損益の額 は 次のように計算されます 投資口の譲渡損益の額 = 譲渡収入金額 ( 注 2)- 譲渡原価の額 ( 注 3) ( 注 5) 出資の払戻し ( 資本の払戻し ) を受けた後の投資口の取得価額 は 以下のようになります 出資の払戻し ( 資本の払戻し ) を受けた後の投資口の取得価額 = 出資の払戻し ( 資本の払戻し ) を受ける直前の投資口の取得価額 - 譲渡原価の額 ( 注 3) c. 投資口の譲渡に係る税務個人投資主が投資口を譲渡した際の譲渡益は 株式等に係る譲渡所得等として 原則 20%( 所得税 15% 住民税 5%) の税率による申告分離課税の対象となります なお

平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間の譲渡等については 所得税の額に 2.1% を乗じて計算した金額に相当する復興特別所得税が併せて課されます また 譲渡損が生じた場合は他の株式等に係る譲渡所得等との相殺は認められますが 株式等の譲渡所得等の合計額が損失となったときには 他の所得との損益通算はできません ただし 本投資法人の投資口を証券会社等の金融商品取引業者等を通じて譲渡等した場合は 上場株式等の譲渡に係る以下の特例の対象となります ⅰ. 本投資口の譲渡等により損失が生じた場合において その譲渡損失のうちその譲渡日の属する年度分の株式等に係る譲渡所得等の金額の計算上控除しきれない金額は 確定申告書に上場株式等に係る譲渡損失の金額の計算に関する明細書その他一定の書類を添付し その後も連続して確定申告書を提出することを要件にその年の翌年以降 3 年間にわたり 株式等の譲渡所得等の金額から繰越控除を行うことが認められます なお その年分の上場株式等の譲渡損失の金額又はその年の前年以前 3 年内の各年に生じた譲渡損失の金額は 確定申告書に上場株式等に係る譲渡損失の金額の計算に関する明細書その他一定の書類を添付することを要件に 上場株式等の配当所得の金額 ( 申告分離課税を選択したものに限ります ) を限度として 配当所得の金額から控除されます ⅱ. 金融商品取引業者等における特定口座の源泉徴収選択口座 ( 所定の手続により源泉徴収を選択した特定口座 ) 内において譲渡等した場合の所得に関しては 一定の要件の下に源泉徴収による申告不要の選択が認められます 源泉徴収税率は20%( 所得税 15% 住民税 5%) とされており その金額にかかわらず申告不要の選択が適用できます なお 特定口座の源泉徴収選択口座内において上場株式等の配当等を受け取ることを選択した場合において この源泉徴収選択口座内における上場株式等の譲渡損失の金額があるときは その配当等の額の総額からその譲渡損失の金額を控除した残額に対して源泉徴収税率を適用して所得税の計算が行われます ⅲ. 平成 26 年 1 月 1 日から平成 35 年 12 月 31 日までの10 年間 少額上場株式等の非課税口座制度 ( いわゆるNISA( ニーサ )) に基づき 非課税口座の開設年の1 月 1 日から5 年内にその非課税口座において管理されている上場株式等 ( 新規投資額で毎年 100 万円を上限 ( ロールオーバーも可能 ) ) を譲渡した場合には その譲渡所得等については所得税及び住民税が課されません ⅳ. なお 上述のとおり 上記源泉所得税及び申告所得税については 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間は 復興特別所得税として 所得税額に2.1% を乗じた金額が併せて課されます (*1) 平成 28 年 1 月 1 日以後の本投資口の譲渡に係る損失の取扱い平成 28 年 1 月 1 日以後 株式等は上場株式等 ( 金融商品取引所に上場されている株式等や国債 地方債 公募公社債等をいいます 以下 本 (*1) において同じです ) と一般株式等 ( 上場株式等以外の株式等をいいます ) に区分され ( 本投資口は 上場株式等として取り扱われます ) 本 i. の特例において本投資口の譲渡等による損失は 上場株式等に係る譲渡所得等の金額及び上場株式等に係る配当所得等の金額 ( 上場株式等に係る利子所得の金額及び配当所得の金額で 申告分離課税を選択したものに限ります ) から それぞれ控除することが認められます (*2) 非課税口座を開設できるのは その年の 1 月 1 日において満 20 歳以上である方に限ります (*3) 非課税口座内で生じた譲渡損失はないものとみなされるため 上場株式等に係る譲渡損失との損益通算や繰越控除の適用はできません ( ロ ) 法人投資主の税務 a. 利益の分配に係る税務法人投資主が投資法人から受け取る利益の分配は 受取配当等として取り扱われ 15% の源泉徴収税率が適用されます なお 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間は復興特別所得税として 所得税の額に2.1% を乗じた金額が併せて源泉徴収されます

この源泉所得税は法人投資主の法人税の申告上 法人税の前払いとして所得税額控除 の対象となります ( 復興特別所得税は復興特別法人税からの控除対象となります ) なお 受取配当等の益金不算入の規定の適用はありません この規定は 本投資法人が利益配当等の損金算入要件を満たさない場合も同様です (*) 復興特別法人税は 平成 26 年 3 月 31 日までに開始する事業年度を最後に廃止され 廃止後は復興特別所得税は法人税からの控除対象となります b. 利益を超える金銭の分配に係る税務法人投資主が本投資法人から受け取る利益を超える金銭の分配は 出資の払戻し ( 資本の払戻し ) として扱われ この金額のうち払戻しを行った本投資法人の出資等 ( 本投資法人の資本金等の額 ) に相当する金額を超える金額がある場合には みなし配当 ( 注 1) として前記 a. 利益の分配に係る税務 記載の利益の配当と同様の課税関係が適用されます また 出資の払戻し額のうちみなし配当を上回る金額は 投資口の譲渡に係る収入金額 ( 注 2) として取り扱われます 各投資主はこの譲渡収入に対応する譲渡原価 ( 注 3) を各自算定し 投資口の譲渡損益の額 ( 注 4) を計算します この譲渡損益の額の取扱いは 後記 d. 投資口の譲渡に係る税務 記載の投資口の譲渡の場合と同様となります なお 出資の払戻しを受けた後の投資口の取得価額 ( 注 5) は この出資の払戻しを受ける直前の投資口の取得価額から出資の払戻しに係る上記譲渡原価を控除した金額となります ( 注 )( 注 1) から ( 注 5) については 前記 ( イ ) b. をご参照ください c. 投資口の保有に係る税務法人投資主が保有する投資証券が 税務上の売買目的有価証券に該当する場合には 当該法人投資主の事業年度末において時価法により評価され その評価損益は課税所得に影響を与えることになります d. 投資口の譲渡に係る税務法人投資主が投資口を譲渡した際の取扱いについては 有価証券の譲渡として 原則として約定日の属する事業年度に譲渡損益を計上します 2 投資法人の税務 ( イ ) 利益配当等の損金算入税法上 投資法人に係る課税の特例規定 により一定の要件を満たした投資法人に対しては 投資法人と投資主との間の二重課税を排除するため 利益の配当等の額を損金に算入することが認められています 利益の配当等の額を損金算入するための要件 ( 導管性要件 ) のうち主なものは以下のとおりです a. 配当等の額が配当可能利益の額の90% 超 ( 又は金銭の分配の額が配当可能額の90% 超 ) であること b. 他の法人の株式又は出資の50% 以上を有していないこと ( なお 平成 26 年 12 月 1 日以後に終了する事業年度においては 専ら海外不動産保有等の取引を行うことを目的とする一定の法人を除きます ) c. 機関投資家 ( 租税特別措置法第 67 条の15 第 1 項第 1 号ロ (2) に規定するものをいいます ) 以外の者から借入れを行っていないこと d. 事業年度の終了時において 投資主の1 人及びその特殊関係者により発行済投資口の総口数又は議決権総数の50% 超を保有されている同族会社に該当していないこと e. 投資口の発行価額の総額のうちに国内において募集される投資口の発行価額の占める割合が50% を超える旨が投資法人の規約に記載 記録されていること f. 事業年度の終了時において発行済の投資口が50 人以上の者によって所有されていること g. 事業年度終了の時において有する特定資産のうち一定のものの各事業年度の確定した決算に基づく貸借対照表に計上されている帳簿価額の合計額が その時における貸

借対照表に計上されている総資産の帳簿価額の合計額の 2 分の 1 に相当する金額を超えていること ( ロ ) 不動産流通税の軽減措置 a. 登録免許税不動産を取得した際の所有権の移転登記に対しては 登録免許税が課税標準額に対して原則 2% の税率により課されますが 土地に対しては平成 24 年 4 月 1 日から平成 27 年 3 月 31 日までは 1.5% と軽減されています ただし 規約に資産運用の方針として 本投資法人が取得する特定資産のうち 特定不動産 ( 投資法人が取得する特定資産のうち不動産 不動産の賃借権若しくは地上権又は不動産の所有権 土地の賃借権若しくは地上権を信託する信託の受益権をいいます ) の価額の合計額の当該投資法人の有する特定資産の価額の合計額に占める割合 ( 下記 b. において 特定不動産の割合 といいます ) を 100 分の 75 以上とする旨の記載があることその他の要件を満たす投資法人が取得する倉庫等以外の不動産に対しては 特例により不動産の所有権の移転登記に対する登録免許税の税率が 平成 24 年 4 月 1 日から平成 27 年 3 月 31 日までは 1.3% に軽減されます b. 不動産取得税不動産を取得した際には 不動産取得税が課税標準額に対して原則 4% の税率により課されますが 土地及び住宅用の建物に対しては平成 27 年 3 月 31 日までは 3% とされています また 平成 27 年 3 月 31 日までに取得する宅地及び宅地比準土地については 不動産取得税の課税標準額が 2 分の 1 に軽減されます 更に 規約に資産運用の方針として 特定不動産の割合を 100 分の 75 以上とする旨の記載があることその他の要件を満たす投資法人が平成 27 年 3 月 31 日までに取得する一定の不動産に対しては 特例により不動産取得税の課税標準額が 5 分の 2 に軽減されます ( 倉庫用の土地及び建物に関しては対象外となっています )