第 5-1 表 防火防災訓練実施状況 ( 対象別 防災館を除く )( 平成 28 年度中 ) 町会 自治会防災市民組織女性防火組織その他の団体合 計 防災訓練 実施件数 9,403 件 1,128 件 227 件 9,812 件 17,779 件 参加人員 612,576 人 31,761 人 4,

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学校の危機管理マニュアル作成の手引

平成 30 年度コミュニティ助成事業実施要綱 第 1 趣旨一般財団法人自治総合センター ( 以下 自治総合センター という ) は 宝くじの社会貢献広報事業として この要綱の定めるところにより コミュニティ活動に必要な備品や集会施設の整備 安全な地域づくりと共生のまちづくり 地域文化への支援や地域の

(1) ほのぼのネット事業 目的事業内容経過方法と時期 担当係: 地域係 地域でサポートを必要としている人の発見 見守り 交流活動を 地域で暮らす住民自らが主体となって取り組む ほのぼのネット活動 の推進を通じて 住民の手による 福祉のまちづくり を展開します 1 ほのぼのネット班 28 班による見

川越地区消防局 消防署組織図 消防局長 消防局 ( 代 ) 総務課 総務担当 消防団担当 財務担当職員担当 管理担当 予防課 予防担当 査察指導担当 保安担当 警防課 警防担当 装備担当 救急課 0

1. 一般財団法人日本防火 危機管理促進協会の重点的取組住宅防火対策推進協議会の事務局として 広く住警器の普及啓発等を実施 2. 平成 27 年度実施中事業事業名平成 27 年度実施中事業 ( 実績を含む ) 住宅防火防災推進シンポジウムの開催 別添 住宅用防災機器等展示会出展事業 別添 CATVに

( 県の責務 ) 第三条県は 地震防災に関する総合的な施策を策定し 及びこれを実施する責務を有する 2 県は 市町村 自主防災組織その他防災関係機関等と連携して 地震防災対策を推進しなければならない 3 県は 地震に関する調査及び研究を行い その成果を県民 事業者及び市町村に公表するとともに 地震防

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ウ. 女性防火クラブ育成助成事業女性防火クラブなど主に家庭における初期消火活動 救出救護活動及び防火思想の高揚等に必要となる資器材等の整備に関する事業 エ. 幼年消防クラブ育成助成事業幼年消防クラブの育成及び防火思想の普及啓発に必要となる資器材等の整備に関する事業 オ. 女性消防隊育成助成事業女性消


1. 一般財団法人日本防火 危機管理促進協会の重点的取組 住宅防火対策推進協議会の事務局として 広く住警器の普及啓発等を実施 2. 平成 28 年度実施中事業 事業名平成 28 年度実施中事業 ( 実績を含む ) 住宅防火防災推進シンポジウムの開催 別添 1 住宅用防災機器等の展示会出展事業 別添

目 次 ページ はじめに 1 地区防災計画制度について 1 防災計画の全体像 地区防災計画制度の全体イメージ 2 地区防災計画とは 2 3 本冊子 手引き の活用方法 2 手引きの構成 手引きの活用イメージ 地区防災計画 作成の手引き 1 制度の背景 3 (1) 作成の目的 (2) 自助 共助の重要

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2-1 出場体制等 1 出場体制東京消防庁における出場体制は 火災 救助 救急及び危険排除等の災害区分に応じて 普通出場 特別出場 特命出場により対応しています ⑴ 火災普通出場 市街地の一般火災及び大規模又は特殊な対象物の火災が発生した場合 火災の規模に応じて第 1 出場から第 4 出場に区分して

富山県 地域包括ケアシステム構築に向けた取組事例 ( 様式 ) 1 市区町村名 富山市 2 人口 ( 1) 322,059 人 ( 平成 25 年 3 月末現在 ) ( 8,253 人 ) 3 高齢化率 ( 1) 65 歳以上 26.1% ( 30.3% ) (65 歳以上 75 歳以上それぞれにつ

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第3節 重点的な取り組み

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3 歯科医療 ( 救護 ) 対策 管内の歯科医療機関の所在地等のリスト整理 緊急連絡網整備 管内の災害拠点病院 救護病院等の緊急時連絡先の確認 歯科関連医薬品の整備 ( 含そう剤等 ) 自治会 住民への情報伝達方法の確認 病院及び歯科診療所での災害準備の周知広報 - 2 -

第 1 部 施策編 4

もくじ 火災の概要 第 表 火災発生状況 ( 過去 5 年間 ) 第 表 市町別火災発生状況 4 第 3 表 月別火災発生状況 6 第 4 表 出火原因別火災発生状況 7 第 5 表 覚知状況 7 救急の概要 8 救助の概要 8 第 6 表 救急発生状況 ( 過去 年間 ) 9 第 7 表 市町別救

資料 2-3 超大規模防火対象物等における自衛消防活動に係る訓練の充実強化方策 ( 案 ) 平成 30 年 10 月 31 日 事務局

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火災を感知するために常に作動しており その電池の寿命の目安は約 10 年とされています 新築住宅への住宅用火災警報器の設置義務化から 10 年超が経過しており 電池切れや本体内部の電子機器の劣化により適切に作動しないことが懸念されます このため消防庁では 住宅用火災警報器の設置の徹底や適切な維持管理

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によるイベントなど 年間約 200 回以上の演奏活動を通じて防火 防災への備えと協力を呼びかけ 世界一安全安心な都市 東京 を目指し 思いやりのある心温まる社会の実現に貢献しています また カラーガーズ隊は 昭和 61 年 4 月に発足し昨年 30 周年を迎えました 当庁に勤務する女性職員で編成され

愛知県アルコール健康障害対策推進計画 の概要 Ⅰ はじめに 1 計画策定の趣旨酒類は私たちの生活に豊かさと潤いを与える一方で 多量の飲酒 未成年者や妊婦の飲酒等の不適切な飲酒は アルコール健康障害の原因となる アルコール健康障害は 本人の健康問題だけでなく 家族への深刻な影響や飲酒運転 自殺等の重大

2 ( 178 9)

目次 はじめに P3 1 災害 緊急の範囲 P3 2 時間と場所を考慮した対応の必要性 P3 3 時間ごとの対応 P4 4 場所ごとの対応 P5 5 デジタルサイネージの提供コンテンツ P6 6 緊急時を意識したデジタルサイネージシステム P6 7 情報の切替 復帰の条件 P7 8 緊急運用体制 P

281

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

計画の今後の方向性



事業者名称 ( 事業者番号 ): 地域密着型特別養護老人ホームきいと ( ) 提供サービス名 : 地域密着型介護老人福祉施設 TEL 評価年月日 :H30 年 3 月 7 日 評価結果整理表 共通項目 Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織 1 理念 基本方針

第 3 章 1. の既往調査研究 1で紹介した 小規模多機能サービスに関する調査報告書 にも指摘されていたように 小規模多機能サービス事業所の整備にあたっては 建築基準法 消防法上の取り扱いの点で検討の余地を残している これに関して 2006 年 1 月に長崎県大村市の認知症高齢者グループホームで発

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地方消費者行政強化作戦 への対応どこに住んでいても質の高い相談 救済を受けられる地域体制を整備し 消費者の安全 安心を確保するため 平成 29 年度までに 地方消費者行政強化作戦 の完全達成を目指す < 政策目標 1> 相談体制の空白地域の解消 全ての市町村に消費生活相談窓口が設置されており 目標を

平成 31 年度 地域ケア会議開催計画 魚津市地域包括支援センター 平成 31 年 4 月

介護保険制度改正の全体図 2 総合事業のあり方の検討における基本的な考え方本市における総合事業のあり方を検討するに当たりましては 現在 予防給付として介護保険サービスを受けている対象者の状況や 本市におけるボランティア NPO 等の社会資源の状況などを踏まえるとともに 以下の事項に留意しながら検討を


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平成 28 年度 県民 Webアンケート 第 6 回自主防災の取り組みについて 実施期間 2016/9/15~2016/9/21 アンケート会員数 224 人回収数 191 件 ( 回収率 85.3%) 近年 全国各地で自然災害が多発しており 奈良県でもいつ大きな災害に見舞われるかわかりません 災害

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アンケート調査の概要 目的東南海 南海地震発生時の業務継続について 四国内の各市町村における取り組み状況や課題等を把握し 今後の地域防災力の強化に資することを目的としてアンケート調査を実施 実施時期平成 21 年 11 月 回答数 徳島県 24 市町村 香川県 17 市町 愛媛県 20 市町 高知県

火災発生件数の推移 件 年 昭和 平成 2 消防団の活動京都市の消防団は, 各行政区に設けられ, 消防局との力強い連携により, 火災, 震災その他の非常災害時における警戒防御活動を行うとともに, 市民の皆様の防火 防災意識と災害対応力を高めるため昼夜を分かたず活動しています ⑴ 消防団の現状 ( 平

自主防災組織とは 地域住民が 自分たちの地域は自分たちで守る という意識に基づき自主的に結成し 自発的な防災活動を行っている組織 - 災害対策基本法では 住民の隣保協同の精神に基づく自発的な防災組織 と定義されている 主に町内会 自治会等の規模で設置 運営されており 組織の隊員はその地域に住んでいる

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平成 30 年春の火災予防運動実施要綱 甲賀広域行政組合消防本部 1 目的この運動は 火災が発生しやすい時季を迎えるに当たり 火災予防思想の一層の普及を図り もって火災の発生を防止し 高齢者を中心とする死者の発生及び財産の損失を防ぐことを目的とする 2 防火標語 火の用心ことばを形に習慣に ( 平成

⑴ ⑵ ⑶


「南九州から南西諸島における総合的防災研究の推進と地域防災体制の構築」報告書

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東京事務所版 BCP 実施要領目次応急頁 < 第 1グループ> 直ちに実施する業務 1 事務所における死傷者の救護や搬送 応急救護を行う一時的な救護スペースの設置 運営 備蓄の設置 医療機関への搬送 1 2 事務所に緊急避難してきた県民や旅行者等への対応 避難 一次避難スペースの運営 指定避難所への

第3章 指導・監査等の実施

大規模イベント開催時の危機管理等における消防機関のあり方に関する研究結果について ( 概要 ) 研究の趣旨 現在 国際社会では各地で多様な形態のテロが発生し また NBCテロ災害等 特別な備えが必要となる事案が発生する恐れも増してきている 2019 年のラグビーワールドカップ 2020 年のオリンピ

11亀岡・中川

四国中央市住宅マスタープラン 概要版 平成 30 年 3 月四国中央市 Since

評価項目 評価ポイント 所管部局コメント 評価 国際交流に関する情報の収集及び提供事業国際交流活動への住民の参加促進事業国際理解推進事業在住外国人に対する相談事業在住外国人に対する支援事業 安定 確実な施設運営管理 公正公平な施設使用許可や地域に出向いた活動に取り組むなど新たな利用者の増加に努め 利

消防用設備・機械器具等に係る最近の検討状況等

北栄町耐震改修促進計画の目的等 目的 本計画は 町民生活に重大な影響を及ぼす恐れのある地震被害から 町民の生命 財産を保護するとともに 地震による被害を軽減し 社会秩序の維持と公共の福祉に資するため 建築物の計画的な耐震化を促進することを目的とします 計画の実施期間 本計画の実施期間は 国及び県の実

資料 目 次 事業方針 実施計画 みんなで福祉の風土を広げよう 住民 関係機関 団体のネットワークで身近な福祉活動を進めよう 一人ひとりの安全で安心な暮らしを守ろう Ⅳ 推進基盤の強化 主な年間行事等

(溶け込み)大阪事務所BCP【実施要領】

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⑴ ⑵ ⑶

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消防計画

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( 社会福祉施設用作成例 ) (4) 施設管理者は, 緊急時連絡網により職員に連絡を取りましょう (5) 施設管理者は, 入所者の人数や, 避難に必要な車両や資機材等を確認し, 人員の派遣等が必要な場合は, 市 ( 町 ) 災害対策本部に要請してください (6) 避難先で使用する物資, 資機材等を準

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Q4. ミサイルは発射から何分位で日本に飛んでくるのでしょうか A4. 北朝鮮から弾道ミサイルが発射され 日本に飛来する場合 極めて短時間で日本に飛来することが予想されます 例えば 本年 2 月 7 日に北朝鮮西岸の東倉里 ( トンチャンリ ) 付近から発射された弾道ミサイルは 約 10 分後に 発


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報道発表資料 東京消防庁 Tokyo Fire Department 住宅のストーブ火災に注意を!! ~ 例年 冬季にはストーブ火災が急増します ~ 平成 27 年 12 月 14 日 例年 冬季にはストーブに起因する火災が多発しています 寒さも厳しくなり ストーブ の火災が増加する季節を迎えたこと

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高等学校「保健」補助教材「災害の発生と安全・健康~3.11を忘れない~」 第3章

内閣府自殺対策推進室提出資料 平成 23 年 6 月 15 日内閣府自殺対策推進室内閣府経済社会総合研究所自殺分析班警察庁厚生労働省 東日本大震災に関連する自殺の実態把握について 平成 23 年 3 月 11 日に発災した東日本大震災に関連する自殺の実態把握について 以下 のとおり実施する 1. 定

⑴ ⑵ ⑶ ⑷ 1

01 【北海道】

自律改革 総括表 No 事項名 自律改革取組前の状況 ( 現状 課題 ) 自律改革の取組内容 ( プロセス ) 取組の成果今後の方向性 取組状況 ( 平成 29 年 3 月 31 日時点 ) 局 225 自律改革を検討する体制の設置 現状 各部等による自律改革を統括 推進する組織体がなかった 課題

38 災害緊急時における聴覚障害者の情報伝達保障支援の状況分析 表2 生の協力のおかげで遂行することができた 避難訓練の年間実施回数 回 回 2回 3回 4回 5回以上 4 6 35 9 図 避難所担当者との連携 図2 避難訓練の年間実施回数 Ⅳ 調査研究の経過および結果 なかでも年2 3回実施して

その時点で改めて ミサイルが落下する可能性がある旨を伝達し 直ちに避難することを呼びかけます Q4. ミサイルが落下する可能性がある との情報伝達があった場合は どうすれば良いのでしょうか A4. 屋外にいる場合 近くの建物 ( できれば頑丈な建物 ) の中又は地下に避難してください 近くに適当な建

平成  年  月  日

ウ火元責任者は 自主検査の結果 異常が認められたときは 防火管理者及び防火管理責任者 ( 工事責任者 ) に報告し 指示を受けて対処する (2) 放火対策ア建物の外周部及び階段等には 可燃性の工事用資材又は梱包材等は置かないようにする やむを得ず置く場合は整理整頓し防炎シート等で覆い保管する イ工事

(2) 熟練技能者等の派遣による若年技能者等に対する実技指導ものづくりマイスター対象職種以外の職種で企業等から実技指導の要請を受けた場合 熟練技能者等を派遣し実施します (3) 学校単位の製作実演のイベント熟練技能者等を小中学校 訓練施設等へ派遣し 製作実演 ものづくり体験等を行う ものづくり体験教

2 基本理念と基本目標 本市のまちづくりの指針である 第 2 次柳井市総合計画 は 平成 29 年 3 月に策定 されました この総合計画では すべての市民が健康で安心して暮らせる 人にやさ しいまちづくり を健康 福祉分野の基本目標に掲げ その実現を目指しています これは 高齢者も含めた全ての市民

教育調査 ( 教職員用 ) 1 教育計画の作成にあたって 教職員でよく話し合っていますか 度数 相対度数 (%) 累積度数累積相対度数 (%) はい どちらかといえばはい どちらかといえばいいえ いいえ 0

Transcription:

第 5 節自主防災行動力を高めるために 都民の災害時における防災行動力を高めるためには 消防機関をはじめ各行政機関と地域住民が強く連携し 地域ぐるみの自主防災体制づくりを推進するとともに 都民一人ひとりが 日頃から地元の町会 自治会及び消防機関等の行う防火防災訓練に積極的に参加することが大切です 東京消防庁では 1 住宅の防火防災診断 住宅用防災機器等の普及などの住宅防火対策 2 要配慮者に対する地域協力体制づくり 居住環境安全化の推進や通報手段の確保等の防災福祉対策 3 日常生活において生じる事故の再発防止 未然防止を図るための都民生活事故対策 4 都民のニーズに応じた防火防災訓練等 地域とともに進める安全対策を推進し 都民生活の安全確保と災害に強い安心して住めるまちづくりに努めています また 都民の防災行動力を高めるため 池袋 本所 立川に都民防災教育センターを設置し 地震や煙からの避難などの体験を通した防災教育指導を行っているほか 東京消防庁音楽隊の演奏活動や消防防災資料センターの展示を通して防火防災知識の普及に努めています 5-1 都民に対する防災指導 1 防火防災意識及び防災行動力の向上日常生活における火災等の災害防止と地震時における都民の防災行動力の向上を図るため 各町会 自治会等の自主防災組織を中心に 起震車等の訓練用資器材を活用して 身体防護 出火防止 初期消火 救出 救護等の訓練指導を行っています また 池袋 本所 立川の各都民防災教育センターを活用して防災体験学習 防災週間等の企画展示等を実施し 防火防災意識の向上に努めています 写真 74 防火防災訓練 写真 73 応急救護訓練

第 5-1 表 防火防災訓練実施状況 ( 対象別 防災館を除く )( 平成 28 年度中 ) 町会 自治会防災市民組織女性防火組織その他の団体合 計 防災訓練 実施件数 9,403 件 1,128 件 227 件 9,812 件 17,779 件 参加人員 612,576 人 31,761 人 4,139 人 1,482,877 人 2,131,353 人 一度の訓練に複数の団体が参加している場合があるため 各団体の実施件数の総和は合計と一致しない 第 5-2 表 都民防災教育センターの利用状況 ( 平成 28 年度中 ) 池袋都民防災教育センター 75,505 人 本所都民防災教育センター 111,916 人 立川都民防災教育センター 101,007 人 来 館 人 員 合 計 288,428 人 2 応急救護知識 技術の普及都民に対する応急手当の普及啓発は 救命や震災対策を踏まえた自主救護能力の向上を図る上からも極めて重要です このことから 東京消防庁では都民に応急手当の知識 技術を普及するため 救命講習を中心に各種講習会を開催するなど 応急手当の普及業務を積極的に推進しています 特に 心肺蘇生などの実施促進を図るために 公益財団法人東京防災救急協会と連携し より効果的な応急手当の普及啓発に努めています さらに 応急手当の普及業務を効果的に推進するため 訓練用人形の整備やパンフレット リーフレットの製作など 普及用資器材の整備 充実を図っています 3 日常生活の安全 ⑴ 住宅防火対策 住宅からの出火は 建物から出火した火災の約 6 割占めており 火災による死者も住宅火災から数多く発生していることから 関係行政機関 団体等と連携し 防火意識の高揚 安全な火気器具の使用 住宅用火災警報器をはじめとする住宅用防災機器等の普及など 住まいの安全を図るための総合的な対策を行っています ⑵ 放火火災予防対策放火による火災を防ぐため 都民に対し 物置など人のいない場所の管理の徹底 可燃物の整理整頓 夜間照明の確保などを指導するとともに 放火されにくい環境づくりを町会 自治会 関係機関等と連携して推進しています ⑶ 生活用品からの事故防止対策エアゾール缶やカセットボンベ エスカレーターなど 都民の日常生活には火災や救急事故の要因となる多くの潜在危険があります このため 事故の

原因や傾向などを調査分析して生活用品の適正な使用方法などについて指導しています ⑷ 都民生活事故防止対策救急活動等を通じて得た事故情報から潜在危険の抽出及び分析を行い 都民 事業者等に向け発信し 日常生活において生ずる事故の未然防止を図っています 4 要配慮者の安全確保超高齢社会の進展により 平成 29 年 1 月現在 都内における高齢者人口は総人口の22.5パーセントを占め 今後もその増加が見込まれており 高齢者 障害者等の特に配慮を要する人々 ( 要配慮者 ) の安全の確保はますます重要になっています ⑴ 要配慮者に対する地域協力体制づくりと居住環境安全化の推進東京消防庁では 地域が一体となった防火防災対策の推進による安全 安心の実現を目標に掲げ 区市町村 社会福祉協議会等の福祉関係機関 町会 自治会等と積極的に連携を図り 要配慮者の生活実態に応じた防火防災対策を推進しています 具体的には 要配慮者世帯を対象とした総合的な防火防災診断の推進 要配慮者対応を取り入れた防火防災訓練の促進 署住宅防火防災対策推進協議会を中心とした区市町村及び協力関係機関との緊密な連携による協力体制づくり 要配慮者情報の共有化及び有効活用の推進 要配慮者を 多数収容している社会福祉施設等と地元町会 自治会 防災市民組織 事業所等との災害時の応援協定締結と定期的な訓練の実施等を図ることにより 地域の実情に応じた効果的な要配慮者の居住環境の安全化を進めています ⑵ 要配慮者の安全を確保する通報手段東京消防庁では ファクシミリによる119 番通報 携帯電話 スマートフォンからウェブ機能を活用して通報できる緊急ネット通報を整備し 通報内容により直ちに救急車やポンプ車を出場させるなどして 要配慮者の安全確保を図っています また 東京都や区市町村と連携し 緊急通報システムや火災安全システムを整備しています 緊急通報システムは 家庭内で急病などの緊急事態が発生した場合 専用通報機のボタン等を押すことにより東京消防庁に通報され 直ちに救急車やポンプ車が出場するものです 対象となる方は 高齢者の一人暮らしなどで病弱な方や18 歳以上の一人暮らしなどで障害程度が重い方などです 火災安全システムは 火災が発生した場合 屋内に設置された住宅用火災警報器により火災を発見し 東京消防庁に自動的に通報され 直ちにポンプ車が出場するとともに 屋外警報装置が作動することにより周囲に火災を知らせるものです なお 屋外警報装置は設けないこともできます 対象となる方は 防火等の配慮が必要な一人暮ら

しなどの高齢者 18 歳以上の一人暮らしで障害程度が重い方などです 5 災害時支援ボランティアの育成震災等の災害発生時 海外では民間人による積極的なボランティア活動が行われ また 国内でも 平成 7 年 1 月に発生した阪神 淡路大震災では 多くのボランティアが全国から駆けつけるなど 被災者救援に大きな貢献をしました 地震等災害発生に伴う被害の軽減を図るためには 既存の消防力に加え ボランティアと協働することが重要であるという観点から 東京消防庁では 平成 7 年 7 月に 東京消防庁災害時支援ボランティア 制度を全国に先駆けて導入しました この制度は 都民や都内に勤務 通学する15 歳以上 ( 中学生を除く ) の方で 応急救護等の災害活動支援に必要な知識 技術を有する方を対象とした事前登録制の専門ボランティアです また 平成 18 年 7 月には 災害活動経験が豊富な当庁職員退職者を登録する ボランティアマスターズ 制度を導入しました 活動としては 東京都内に震度 6 弱以上の地震が発生した場合及び大規模な自然災害や事故等が発生した時に都内の各消防署に自主的に参集し 主に消防隊が行う消防活動の支援や消防署内での後方支援活動にあたります 災害時支援ボランティアには 約 15,000 人の方が登録しています 各消防署では 年間を通じてボランティア育成講習や訓練を実施しています さらに 本庁主管課では リーダー又はコーディネーターを養成する講習やコーディネーターを目指すリーダーのための育成講習 模擬倒壊家屋等を活用した実践的な合同訓練を通して 支援活動能力の一層の向上に努めています 6 幼児期からの総合防災教育東京消防庁では 幼児期から社会人に至るまでの児童 生徒等に対し 地震や火災に関する防火防災教育や日常生活における不慮の事故防止に関する教育を発達段階に応じて実施しており これを 総合防災教育 と呼んでいます 幼児期から継続的に総合防災教育を推進していくことは 地震 火災及び日常生活に生ずる事故に対して児童 生徒等が自らの防災行動力や危険回避能力を高めるとともに 家庭や地域の防災行動力の向上及び将来における地域防災の担い手の確保に繋がります 総合防災教育は 主に学校等の授業や行事の際に 消防職員 消防団員を中心に地域の方々の協力を得て行われており 発達段階に最も適した防災教育教材や訓練資器材を活用した効果的な防火防災教育を行っています 7 自主防災組織等の育成東京消防庁では 次の自主防災組織等に対して 組織活動を通じて防火防災意識の高揚や防災行動力の向上を図るための指導を行っています

第 5-3 表 自主防災組織等の現況 ( 東京消防庁管内 ) 自主防災組織等対象 目的等組織数 人員等 防災市民組織 女性防火組織 地域社会の中で 町会 自治会をベースに 地域の人々が協力し合って災害に立ち向かうことを目的として結成された組織 女性を対象とし 防火防災に関する知識 技術を身に付け 地域住民に対する防火防災思想の普及に寄与することを目的として結成された組織 小学 1 年生から高校 3 年生までの児童及び生徒を対象とし 防火防災に関する知識 技術を身消防少年団に付け 地域住民に対する防火防災思想の普及に寄与することを目的として結成された組織 幼年消防クラブ 幼稚園 保育園を単位として 園長等が中心となって防火防災教育を行うことを目的として結成された組織 6,884 組織 4,009,879 人 ( 平成 28 年 4 月 1 日現在 ) 81 組織 16,157 人 ( 平成 29 年 4 月 1 日現在 ) 80 団 4,640 人 ( 平成 29 年 5 月 1 日現在 ) 1,564 クラブ 193,880 人 ( 平成 29 年 5 月 1 日現在 ) トピックス 4 総合的な防火防災診断 東京消防庁では 地域が一体となった防火防災対策による安全 安心の実現を掲げ 区市町村 町会自治会 地域包括支援センター 社会福祉協議会 民生児童委員等の関係機関と積極的に連携して 要配慮者に対する各種防火防災対策を推進しています その中の一つの事業である 総合的な防火防災診断 は 高齢者 障害者の方など災害発生時に支援が必要な方のお宅を消防職員が戸別に訪問し 火災 震災 家庭内事故等の危険性をチェックし 安全 安心な生活を送るためのアドバイスなどを行うもので 東京消防庁管内の全消防署で実施しています