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保険薬局におけるハイリスク薬取り扱い時の注意点

別表第 17( 第 21 条関係 ) 種類支給される職員の範囲支給額 1 放射線業務手当 2 病棟指導手当 3 死後処置手当 4 夜間看護等手当 循環器 呼吸器病センター及びがんセンターに所属する職員 ( 放月額 7,000 円射線科医師及び診療放射線技術者を除く ) がエックス線の照射補助作業に従

概要

別紙 常勤医師等の取扱いについて 1. 一日平均患者数の計算における診療日数 (1) 入院患者数ア通常の年は 365 日である イ病院に休止した期間がある場合は その期間を除く (2) 外来患者数ア実外来診療日数 ( 各科別の年間の外来診療日数で除すのではなく 病院の実外来診療日数で除すこと ) イ

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( 問 7) 病棟薬剤業務実施加算の申請には, 病棟に専任薬剤師を配置し, 週 20 時間以上および病棟業務日誌を書ける体制があり,DI 体制の申請書類をクリアすれば, 病棟数や床数での雇用薬剤師人数的な問題で申請却下されること はないのでしょうか? ( 答 7) 却下するか否かは当局の判断になると

02 基本診療料施設基準通知  現在版

医師等の確保対策に関する行政評価・監視結果報告書 第4-1

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により算定する ただし 処方せんの受付回 数が 1 月に 600 回以下の保険薬局を除く により算定する 注の削除 注 4 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合 ( 削除 ) しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局において調剤した場合には 基準調剤加算として所定点数に32 点を加算する

301226更新 (薬局)平成29 年度に実施した個別指導指摘事項(溶け込み)

平成 28 年 10 月 17 日 平成 28 年度の認定看護師教育基準カリキュラムから排尿自立指導料の所定の研修として認めら れることとなりました 平成 28 年度研修生から 排泄自立指導料 算定要件 施設基準を満たすことができます 下部尿路機能障害を有する患者に対して 病棟でのケアや多職種チーム

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体制強化加算の施設基準にて 社会福祉士については 退院調整に関する 3 年以上の経験を有する者 であること とあるが この経験は 一般病棟等での退院調整の経験でもよいのか ( 疑義解釈その 1 問 49: 平成 26 年 3 月 31 日 ) ( 答 ) よい 体制強化加算の施設基準にて 当該病棟に


在宅医療の現状と課題

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

届出上の注意 1 届出前 1 ヶ月の各病棟の勤務計画表 ( 勤務実績 ) 及び 2 つの勤務帯が重複する各勤務帯の申し送りの時間が分かる書類を添付すること 2 7 対 1 特別入院基本料及び 10 対 1 特別入院基本料を算定する場合には 看護職員の採用活動状況等に関する書類を添付すること

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( 様式第 6) 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法に関する書類 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法 計画 現状の別 1. 計画 2. 現状 閲 覧 責 任 者 氏 名 閲 覧 担 当 者 氏 名 閲覧の求めに応じる場所 閲覧の手続の概要 ( 注 ) 既に医療法施行規則第 9 条の

国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院医療に係る安全管理のための指針 第 1 趣旨本指針は 医療法第 6 条の10の規定に基づく医療法施行規則第 1 条の11 の規定を踏まえ 国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院 ( 以下 センター病院 という ) における医療事故防止について組織的に

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中小医療機関における輸血 療法委員会の設置に向けて 長崎県合同輸血療法委員会平成 31 年 1 月 16 日

医薬品安全性情報の入手・伝達・活用状況等に関する調査

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3 医療安全管理委員会病院長のもと 国府台病院における医療事故防止対策 発生した医療事故について速やかに適切な対応を図るための審議は 医療安全管理委員会において行うものとする リスクの把握 分析 改善 評価にあたっては 個人ではなく システムの問題としてとらえ 医療安全管理委員会を中心として 国府台

2 院内処方 ( 入院外 投薬 ) 及び院外処方 ( 薬局調剤 ) における薬剤点数薬剤点数階級別件数の構成割合を入院外の投薬 ( 以下 院内処方 という ) 薬局調剤( 以下 院外処方 という ) 別にみると ともに 500 点未満 が最も多く それぞれ 67.0% 59.4% となっている また

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薬事法における病院及び医師に対する主な規制について 特定生物由来製品に係る説明 ( 法第 68 条の 7 平成 14 年改正 ) 特定生物由来製品の特性を踏まえ 製剤のリスクとベネフィットについて患者に説明を行い 理解を得るように努めることを これを取り扱う医師等の医療関係者に義務づけたもの ( 特

2. 療養型病院 (1) 機能性の状況 療養型病院 施設数 ( 施設 ) 470 病床数 ( 床 ) 利用率 90.3 在院日数 ( 日 ) 92.7 入院外来比 0.52 新患率 日平均患者数 ( 人 ) 入院 外来 床当たり医業収益 ( 千円 )

の病床数及び新たに併設する介護保険施設の入所定員 ( 病院から転換した病床 ( 以下 転換病床 という ) を活用するものに限る ) の合計が転換前の病院の病床数以下である場合には 実態として 転換後の施設 ( 病院と介護保険施設を併せた全体をいう 以下同じ ) 全体の医療提供の内容は 転換前の病院

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02 入職 (1 年目 ) 2 写真 ( 脇さん ) No.1 就活している学生の皆さんへ! 私の場合は 条件がかなり限定的だったため 決めやすかったのですが 病院の特徴と薬剤科がどのような仕事内容なのかをしっかり説明して頂ける病院にしました それは 入職後に望んだ条件ではないのが分かったとしても

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平成19年度 病院立入検査結果について

医療事故防止対策に関するワーキング・グループにおいて、下記の点につき協議検討する

7 対 1 10 対 1 入院基本料の対応について 2(ⅲ) 7 対 1 10 対 1 入院基本料の課題 将来の入院医療ニーズは 人口構造の変化に伴う疾病構成の変化等により より高い医療資源の投入が必要となる医療ニーズは横ばいから減少 中程度の医療資源の投入が必要となる医療ニーズは増加から横ばいにな

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正誤表 正誤箇所 誤 正 医科 - 基本診療料 -35/47 注 3 診療に係る費用 ( 注 2 及び注 4に規定する加算 注 3 診療に係る費用 ( 注 2 及び注 4に規定する加算 注の見直し 当該患者に対して行った第 2 章第 1 部医学管理等の 当該患者に対して行った第 2 章第 1 部医学

認知症医療従事者等向け研修事業要領

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抗精神病薬の併用数 単剤化率 主として統合失調症の治療薬である抗精神病薬について 1 処方中の併用数を見たものです 当院の定義 計算方法調査期間内の全ての入院患者さんが服用した抗精神病薬処方について 各処方中における抗精神病薬の併用数を調査しました 調査期間内にある患者さんの処方が複数あった場合 そ

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診療所ごとの診療状況 一方 診療所では 外来診療を実施 と回答した診療所は 73 か所 (36.3%) 入院診療を実施 と回答した病院は 2 か所 (1.0%) となっており いずれも実施していない との回答が 124 か所 (61.7%) であった 診療所のてんかん診療実施状況 ( 有効回答数 =

ンパ浮腫外来業務および乳腺外来業務で全日および半日をそれぞれ週に 2 日に変更する さくら 9 は現状の外来業務として平日の全日に 4 名を助勤しているが これに加え さらに輸血業務として 1 名を助勤し 計 5 名を助勤していきたいと考えている さくら 8 は新たに児童精神科外来業務として全日を週

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山梨県地域医療再生計画 ( 峡南医療圏 : 救急 在宅医療に重点化 ) 現状 社保鰍沢病院 (158 床 ) 常勤医 9 名 実施後 社保鰍沢病院 峡南病院 (40 床 ) 3 名 市川三郷町立病院 (100 床 ) 7 名 峡南病院 救急の重点化 県下で最も過疎 高齢化が進行 飯富病院 (87 床

)各 職場復帰前 受入方針の検討 () 主治医等による 職場復帰可能 との判断 主治医又はにより 職員の職場復帰が可能となる時期が近いとの判断がなされる ( 職員本人に職場復帰医師があることが前提 ) 職員は健康管理に対して 主治医からの診断書を提出する 健康管理は 職員の職場復帰の時期 勤務内容

H21年事業年度業務実績評価

4 研修について考慮する事項 1. 研修の対象者 a. 職種横断的な研修か 限定した職種への研修か b. 部署 部門を横断する研修か 部署及び部門別か c. 職種別の研修か 2. 研修内容とプログラム a. 研修の企画においては 対象者や研修内容に応じて開催時刻を考慮する b. 全員への周知が必要な

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Ⅰ 通所リハビリテーション業務基準 通所リハビリテーションのリハビリ部門に関わる介護報酬 1. 基本報酬 ( 通所リハビリテーション費 ) 別紙コード表参照 個別リハビリテーションに関して平成 27 年度の介護報酬改定において 個別リハビリテーション実施加算が本体報酬に包括化された趣旨を踏まえ 利用

骨粗しょう症調査

3 電子情報処理組織の使用による請求又は光ディスク等を用いた請求により療養の給付費等の請求を行うこと ( 以下 レセプト電子請求 という ) が義務付けられた保険医療機関 ( 正当な理由を有する400 床未満の病院及び診療所を除く なお 400 床未満の病院にあっては 平成 27 年度末までに限る

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DOTS 実施率に関する補足資料 平成 26 年 12 月 25 日 結核研究所対策支援部作成 平成 23 年 5 月に改正された 結核に関する特定感染症予防指針 に DOTS の実施状況は自治体による違いが大きく実施体制の強化が必要であること 院内 DOTS 及び地域 DOTS の実施において医療

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更に検討が必要な事項等 ( 抜粋 ) 平成 30 年 9 月 28 日第 6 回医薬品医療機器制度部会資料 2( 抜粋 ) テーマ 3 薬局 薬剤師のあり方 医薬品の安全な入手 (1) 医薬分業とかかりつけ薬剤師 薬局について 処方箋受取率が 70% を超えて医薬分業が進展し 医療保険では調剤医療費

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Ⅰ. 改訂内容 ( 部変更 ) ペルサンチン 錠 12.5 改 訂 後 改 訂 前 (1) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本剤の作用が増強され, 副作用が発現するおそれがあるので, 併用しないこと ( 過量投与 の項参照) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本

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こうすればうまくいく! 薬剤師による処方提案

中医協総会の資料にも上記の 抗菌薬適正使用支援プログラム実践のためのガイダンス から一部が抜粋されていることからも ガイダンスの発表は時機を得たものであり 関連した8 学会が共同でまとめたという点も行政から高評価されたものと考えられます 抗菌薬の適正使用は 院内 と 外来 のいずれの抗菌薬処方におい

多剤投薬の患者に対する病院薬剤師の業務実態調査 以下につきまして 2016 年 4 月 1 日もしくは 1 ヶ月 (2016 年 4 月 ) の状況でご記入ください お答えいただく欄は最初 ピンク で網掛けされています 入力後 ピンク が消えるように設定されていますので すべて入力後 ピンク のない

加算 栄養改善加算 ( 月 2 回を限度 ) 栄養スクリーニング加算 口腔機能向上加算 ( 月 2 回を限度 ) 5 円 重度療養管理加算 要介護 であって 別に厚生労働大が定める状態である者に対して 医学的管理のもと 通所リハビリテーションを行った場合 100 円 中重度者ケア体制加算

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対象 :ICU で働いていたことのある医療従事者 ICU ではたくさんの職種の人が働いています 今回の簡単アンケートでは 医師と看護師以外の医療従事者 具体的には 臨床工学技士 薬剤師および理学療法士の勤務の体制や内容についてお聞きしたいと思います なお このアンケートの選択肢は 私の職場のそれぞれ

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起 案 書

<様式2> 個人情報ファイル簿(単票)

京都府がん対策推進条例をここに公布する 平成 23 年 3 月 18 日 京都府知事山田啓二 京都府条例第 7 号 京都府がん対策推進条例 目次 第 1 章 総則 ( 第 1 条 - 第 6 条 ) 第 2 章 がん対策に関する施策 ( 第 7 条 - 第 15 条 ) 第 3 章 がん対策の推進

2. 平成 9 年遠隔診療通知の 別表 に掲げられている遠隔診療の対象及び内 容は 平成 9 年遠隔診療通知の 2 留意事項 (3) イ に示しているとお り 例示であること 3. 平成 9 年遠隔診療通知の 1 基本的考え方 において 診療は 医師又は歯科医師と患者が直接対面して行われることが基本

2 成分が同一の剤形変更 例 タケプロンOD 錠 15mg タケプロンカプセル 15mg ユリーフOD 錠 4mg ユリーフ錠 4mg コカールドライシロップ 40% カロナール細粒 20% ( 粉砕 ) レボフロキサシン錠 500mg レボフロキサシン細粒 10% 患者に説明 ( 価格 服用方法等

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平成 30 年度調剤報酬改定に係る 都薬によくある問い合わせ ( 平成 28 年 ) 調剤基本料 1 ( 平成 30 年 ) 調剤基本料 1 の場合は提出不要 様式 87 の 3 地域支援体制加算の施設基準に係る届出書添付書類 2 麻薬小売業者免許証の番号 ( 届出する全薬局 ) 該当番号を記載 3

Transcription:

薬剤師の病棟での業務について 1

薬剤師を積極的に活用することが可能な業務 薬剤師については 医療の質の向上及び医療安全の確保の観点から 薬物療法等に薬物療法等において 積極的に活用することが望まれている しかしながら 病棟等において 薬剤師が十分に活用されていないとされている 医療スタッフの協働 連携によるチーム医療の推進について ( 平成 22 年 4 月 30 日医政発 0430 第 1 号医政局長通知 )( 抜粋 ) 2. 各医療スタッフが実施することができる業務の具体例 (1) 薬剤師 1) 薬剤師を積極的に活用することが可能な業務 近年 医療技術の進展とともに薬物療法が高度化しているため 医療の質の向上及医療の質の向上及び医療安全の確保の観点から チーム医療において薬剤の専門家である薬剤師が主体的に薬物療法に参加することが非常に有益である また 後発医薬品の種類が増加するなど 薬剤に関する幅広い知識が必要とされているにもかかわらず 病棟や在宅医療の場面において薬剤師が十分に活用されておらず 注射剤の調製 ( ミキシング ) や副作用のチェック等の薬剤の管理業務について 医師や看護師が行っている場面も少なくない 2

薬剤師を積極的に活用することが可能な業務 薬剤師は 現行制度の下において 多くの病棟での業務を行うことが可能である 医療スタッフの協働 連携によるチーム医療の推進について ( 医政局通知 )( 抜粋 ) 2. 各医療スタッフが実施することができる業務の具体例 (1) 薬剤師 1) 薬剤師を積極的に活用することが可能な業務以下に掲げる業務については 現行制度の下において薬剤師が実施することができることから 薬剤師を積極 薬剤的に活用することが望まれる 1 薬剤の種類 投与量 投与方法 投与期間等の変更や検査のオーダについて 医師 薬剤師等により事前に作成 合意されたプロトコールに基づき 専門的知見の活用を通じて 医師等と協働して実施すること 2 薬剤選択 投与量 投与方法 投与期間等について 医師に対し 積極的に処方を提案すること 3 薬物療法を受けている患者 ( 在宅の患者を含む ) に対し 薬学的管理 ( 患者の副作用の状況の把握 服薬指導等 ) を行うこと 4 薬物の血中濃度や副作用のモニタリング等に基づき 副作用の発現状況や有効性の確認を行うとともに 医師に対し 必要に応じて薬剤の変更等を提案すること 5 薬物療法の経過等を確認した上で 医師に対し 前回の処方内容と同一の内容の処方を提案すること 6 外来化学療法を受けている患者に対し 医師等と協働してインフォームドコンセントを実施するとともに 薬学的管理を行うこと 7 入院患者の持参薬の内容を確認した上で 医師に対し 服薬計画を提案するなど 当該患者に対する薬学的管理を行うこと 8 定期的に患者の副作用の発現状況の確認等を行うため 処方内容を分割して調剤すること 9 抗がん剤等の適切な無菌調製を行うこと 2) 薬剤に関する相談体制の整備薬剤師以外の医療スタッフが それぞれの専門性を活かして薬剤に関する業務を行う場合においても 医療安全の確保に万全を期す観点から 薬剤師の助言を必要とする場面が想定されることから 薬剤の専門家として各医療スタッフからの相談に応じることができる体制を整えることが望まれる 3

薬剤師の業務のイメージ 薬剤師の病棟での業務は 薬剤管理指導業務とその他薬剤関連業務に分類できる 薬剤管理指導業務とその他薬剤関連業務に分類できる 後者は 現状では 医師 看護師等が実施している場合が多いが 医師等の業務負担や医療安全上の問題につながっているものと考えられる 現状 調剤業務 ( 薬剤部門等における業務を含む ) + 薬剤管理指導業務 病棟での業務 その他薬剤関連業務 病棟における抗がん剤のミキシング処方変更への迅速な対応 退院時における保険薬局との連携 病棟配置薬の管理病棟での 持参薬の鑑別業務比率は 小さい 薬剤師が実施 ( 多くの場合 ) 医師 看護師等が実施 薬剤師の積極的活用 調剤業務 ( 薬剤部門等における業務を含む ) 業務量不変 + 病棟での業務比率が大きくなる 病棟での業務薬剤管理その他薬剤関連業務指導業務 薬剤師 業務量増大 指導業務 病棟における抗がん剤のミキシング処方変更への迅速な対応 退院時における保険薬局との連携 病棟配置薬の管理 持参薬の鑑別 その他薬剤関連業務を含めて薬剤師が実施医師等の負担軽減 医療安全の向上 4

薬剤師業務の現状 現状では 薬剤師は 調剤所での業務が全業務時間の半分以上 病棟での業務が全業務時間の約 4 分の1となっており さらに病棟での業務のうち 薬剤管理指導業務が半分以上となっている 薬剤師の業務実施場所及び業務時間の現状 ( 全施設における 1 週間あたり平均 ) n=641 薬剤師の病棟での業務に占める薬剤管理指導業務の割合 業務実施場所 1 人当たり延べ業務時間 薬剤部門等 調剤所 DI 室検査部門 24.6 時間 3.2 時間 0.1 時間 36.0% 64.0% 手術室 0.1 時間 病棟等 その他 ICU HCU 病棟 0.1 時間 8.1 時間 1.5 時間 薬剤管理指導業務薬剤管理指導業務以外 合計 37.7 時間 5

病棟での主な業務に要する時間 現に病棟での業務を行っている施設のデータによれば 病棟での主な業務に要する病棟での主な業務に要する時間は 業務の種類により様々ではあるが 合計すると一定程度の時間に達する 病棟での主な業務に要する時間 (1 病棟 1 週間あたり ) 薬物療法プロトコルについて提案 協働で作成 協働で進行管理 ( 医政局長通知の 1) の 1 に相当 ) 患者の状態に応じた積極的な新規 変更処方の提案又は同一処方継続可否の提案 ( 医政局長通知の 1) の 2 及び 5 に相当 ) 患者の状態観察に基づく薬効 副作用の確認 (TDM の実施の提案等を含む ) と結果の医師への伝達 ( 医政局長通知の 1) の 4 に相当 ) 持参薬の確認 評価とそれを考慮した服用計画の提案 ( 医政局長通知の 1) の 7 に相当 ) 抗がん剤等の無菌調製 ( 医政局長通知の 1) の 9 に相当 ) 他の医療スタッフへの助言や相談への応需 ( 医政局長通知の 2) に相当 ) 医薬品管理業務 ( 病棟配置薬の管理等 ) 合計 時間 2.0 時間 2.1 時間 2.6 時間 3.6 時間 2.2 時間 2.3 時間 2.1 時間 16.9 時間 薬剤師の病棟での勤務時間が長い病棟における平均であり 原則として 単に相談を受けた場合等は含まない 6

薬剤師の病棟での業務の現状 薬剤師の病棟での業務従事時間は 病棟の種別により異なるが 多くの病棟で週当たり病棟の種別により異なるが 8 時間未満である 薬剤師の病棟での業務従事時間別の病棟分布 (1 週間あたり ) 8 時間未満の病棟には 病棟での業務が病棟での業務が実施されていない病棟も含まれる (N=5561) 0 500 1000 1500 2000 2500 8 時間未満 (N=2454) 8 時間以上 16 時間未満 (N=1583) 16 時間以上 24 時間未満 (N=747) 24 時間以上 32 時間未満 (N=373) 32 時間以上 40 時間未満 (N=172) 40 時間以上 48 時間未満 (N=170) 48 時間以上 (N=62) 特定機能病院一般病棟療養病棟結核病棟精神病棟 7

薬剤師の員数密度と病棟での業務時間 薬剤師の員数密度が高い施設は 薬剤師の病棟での業務時間が増加する 薬剤師の病棟での業務時間が増加する 薬剤師の病棟での業務時間 (1 週間あたり ) (N=642) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 0.5 倍未満 (N=3) 66.7% 0.0% 33.3% 0.5 倍以上 1.0 倍未満 (N=57) 54.4% 19.3% 14.0% 1.0 倍以上 1.5 倍未満 (N=171) 35.7% 26.9% 17.5% 1.5 倍以上 2.0 倍未満 (N=159) 23.9% 27.0% 19.5% 2.0 倍以上 2.5 倍未満 (N=133) 28.6% 21.1% 1% 23.3% 3% 2.5 倍以上 3.0 倍未満 (N=64) 21.9% 23.4% 26.6% 3.0 倍以上 (N=55) 23.6% 23.6% 18.2% 4 時間未満 4 時間以上 8 時間未満 8 時間以上 12 時間未満 12 時間以上 16 時間未満 16 時間以上 20 時間未満 20 時間以上 24 時間未満 24 時間以上 縦軸の倍数は 医療法施行規則における薬剤師の標準員数に対する実際の員数状況を示す 8

病棟に配置された薬剤師と勤務医との連携内容 現状で病棟に配置された薬剤師は 勤務医と連携して 多岐にわたる病棟での業務を実施している 病棟に配置された薬剤師との連携内容とその割合 ( 医師調査 ) n=550 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 患者等への薬剤に関する説明等の実施 81.3% 持参薬を考慮した服用計画の検討 67.5% 効果 副作用等の確認 64.2% 医薬品の有効性 安全性情報の収集 管理 54.7% 患者の状態 薬物療法の経過観察に応じた処方の検討 48.7% 薬物療法プロトコルの作成 推進管理 34.0% 薬剤師も参加したカンファレンスや回診の実施 28.9% その他 18% 1.8% 9

病棟に配置された薬剤師と看護職員との連携内容 病棟に配置された薬剤師は 看護職員と協力して 多岐にわたる病棟での業務を実施している 病棟に配置された薬剤師との連携内容と 病棟に配置された薬剤師との連携内容と その割合 ( 看護師長調査 ) その割合 ( 看護職員調査 ) (N=1355) 0% 50% 100% 64.0% 50.3% 32.8% (N=3041) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 56.5% 52.8% 22.9% 90.3% 87.2% 16.8% 16.5% 15.1% 1% 13.9% 41.0% 55.2% 3.5% 37.6% 54.4% 64% 6.4% 10

勤務医の負担軽減と薬剤師業務 勤務医の負担軽減策として 医師業務の薬剤師との分担 又は 薬剤師の病棟配置 が実施されているところは半数にも満たない 実施されている勤務医の負担軽減策 ( 医師調査 ) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 医師業務の看護職員との分担医師業務の薬剤師との分担医師業務のその他のコメディカルとの分担医師事務作業補助者の配置 46.3% 43.5% 44.0% 53.6% 看護補助者の配置 32.7% 常勤医師の増員 非常勤医師の増員 24.2% 27.2% 短時間勤務の導入 8.2% 交代勤務制の導入 75% 7.5% 連続当直を行わない勤務シフト体制 当直翌日の通常業務に係る配慮 21.1% 20.5% 外来診療時間の短縮 外来機能の縮小 7.8% 8.0% 地域の他の医療機関との連携体制 栄養サポートチームの設置 33.6% 40.1% 呼吸ケアチームの設置 12.5% 薬剤師の病棟配置 36.6% その他 2.2% 11

勤務医の負担軽減への効果 1 勤務医の負担軽減策として 医師 薬剤師との業務分担 に取り組んだ施設のうち 半数以上が 医師 薬剤師の業務分担は負担軽減に効果があったと回答している 各負担軽減策の勤務医の負担軽減への効果 ( 施設調査 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 医師 看護職員の業務分担 (N=507) 61.3% 医師 薬剤師との業務分担 (N=447) 医師 その他コメディカルとの業務分担 (N=443) 55.9% 55.3% 医師事務作業補助体制 (N=418) 87.6% 短時間正規雇用医師の活用 (N=207) 43.0% 地域の他の医療機関との連携体制 (N=523) 28.3% 交代勤務制の導入 (N=101) 25.7% 連続当直を行わない勤務シフト (N=510) 当直翌日の通常業務に係る配慮 (N=321) 39.6% 38.3% 特定個人に集中しない業務配分 (N=382) 19.9% 外来縮小の取り組み (N=199) 電子カルテとオーダリングシステムの活用 (N=362) 12 以外のICTを活用した業務省力化 効率化の取り組み (N=198) 27.3% 45.2% 48.3% 12

勤務医の負担軽減への効果 2 勤務医の負担軽減策として 医師業務の薬剤師との分担 又は 薬剤師の病棟配置 に取り組んだ施設のうち 半数以上が 医師業務の薬剤師との分担 は負担軽減に効果があった ( どちらかといえば効果があったと回答した場合を含む ) と回答している 各負担軽減策の勤務医の負担軽減への効果 ( 医師調査 ) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 医師業務の看護職員との分担 (N=2530) 14.1% 48.8% 医師業務の薬剤師との分担 (N=2377) 15.8% 51.5% 5% 医師業務のその他のコメディカルとの分担 (N=2407) 17.8% 50.8% 医師事務作業補助者の配置 (N=2927) 32.5% 44.4% 看護補助者の配置 (N=1785) 11.9% 40.6% 常勤医師の増員 (N=1321) 35.1% 33.8% 非常勤医師の増員 (N=1487) 22.5% 41.6% 短時間勤務の導入 (N=447) 10.5% 25.3% 交代勤務制の導入 (N=411) 17.5% 23.1% 連続当直を行わない勤務シフト体制 (N=1155) 24.8% 37.0% 当直翌日の通常業務に係る配慮 (N=1118) 17.7% 37.4% 外来診療時間の短縮 (N=428) 10.0% 25.7% 外来機能の縮小 (N=436) 11.0% 25.2% 地域の他の医療機関との連携体制 (N=1837) 11.5% 33.0% 栄養サポートチームの設置 (N=2194) 10.3% 33.6% 呼吸ケアチームの設置 (N=684) 6.6% 29.7% 薬剤師の病棟配置 (N=1999) 22.1% 46.7% その他 (N=120) 14.2% 11.7% 効果があったどちらかといえば効果があったどちらかともいえないどちらかといえば効果がなかった効果がなかった無回答 13

薬剤師の病棟での業務によるメリット ( 負担軽減以外 ) 薬剤師の病棟での業務については 勤務医の負担軽減だけでなく 医療安全等の観点医療安全等の観点からもメリットがあるとの回答があった 薬剤師の病棟での業務によるメリットの内容とその割合 ( 医師調査 ) n=550 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 薬物関連の必要な情報を速やかに入手 把握できるようになった 63.8% 薬剤関連のインシデントが減少した 48.7% 患者に応じ より適した薬物療法が可能となり 患者の QOL の向上につながった 病棟職員の薬物療法 服用指導に対する理解 スキルが向上した 薬物療法プロトコルの作成 処方の検討により業務の負担が軽減した 副作用等の合併症が減少した 44.0% 35.1% 33.5% 29.6% その他 29% 2.9% 14

看護職員の負担軽減と薬剤師業務 看護職員の負担軽減策として 薬剤師の病棟配置 業務分担 が実施されているところは半数にも満たない 実施されている看護職員の負担軽減策 ( 看護師長調査 ) 0% 10%20%30%40%50%60%70%80%90%100% (N=2768) 80.5% 42.4% 52.7% 33.5% 実施されている看護職員の負担軽減策 ( 看護職員調査 ) 0% 20% 40% 60% 80% (N=6553) 62.5% 37.2% 44.8% 21.5% 24.8% 29.5% 22.9% 25.3% 17.0% 18.4% 14.0% 18.6% 13.7% 15.7% 50.3% 5.8% 35.6% 8.0% 20.3% 29.7% 9.1% 19.2% 10.8% 35.6% 50.0% 9.6% 13.7% 11.4% 2.1% 3.8% 15

看護職員の負担軽減への効果 1 看護職員の負担軽減策として 薬剤師の病棟配置 業務分担 に取り組んだ施設のうち 半数以上が 薬剤師の病棟配置 業務分担 は負担軽減に効果があったと回答している 各負担軽減策の看護職員の負担軽減への効果 ( 施設調査 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 看護補助者の導入 業務分担 (N=695) 薬剤師の病棟配置 業務分担 (N=343) 67.3% 80.3% 病棟クラークの配置 (N=432) 77.8% その他コメディカルとの業務分担 (N=454) 53.7% 常勤看護職員の増員 (N=563) 68.6% 6% 非常勤看護職員の増員 (N=481) 夜勤専従者の雇用 (N=300) 59.9% 69.0% 短時間正規雇用の看護職員の活用 (N=260) 2 交代 3 交代制勤務の見直し ( 変則への移行含む )(N=269) 早出や遅出などの看護ニーズに応じた勤務の導入 活用 (N=543) 39.2% 48.0% 50.3% シフト間隔の見直し (N=298) 長時間連続勤務を行わない勤務シフト体制 (N=479) 超過勤務を行わない業務配分 (N=530) 栄養サポートチームの設置 (N=336) 25.5% 30.7% 40.9% 28.9% 呼吸ケアチームの設置 (N=88) 夜間の緊急入院患者を直接病棟で受け入れなくても済む仕組み (N=110) 電子カルテとオーダリングシステムの活用 (N=362) 上記以外の ICT を活用した業務省力化 効率化の取り組み (N=192) 29.5% 28.6% 46.4% 44.5% 16

看護職員の負担軽減への効果 2 看護職員の負担軽減策として 薬剤師の病棟配置 業務分担 に取り組んだ施設の看護職員のうち 半数以上が 薬剤師の病棟配置 業務分担 は負担軽減に効果があった ( どちらかといえば効果があったと回答した場合を含む ) と回答している 各負担軽減策の看護職員の負担軽減への効果 ( 看護師長調査 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 各負担軽減策の看護職員の負担軽減への効果 ( 看護職員調査 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% N=2227 48.4% 41.8% N=4096 31.3% 45.7% N=1174 32.7% 45.2% N=2440 27.7% 39.9% N=1458 55.5% 34.7% N=2936 42.5% 37.4% N=927 N=816 N=699 N=510 N=515 N=434 N=1392 N=221 N=562 N=821 N=1358 N=380 N=315 N=104 26.8% 51.1% 55.0% 30.1% 35.1% 41.8% 37.8% 41.2% 20.2% 38.4% 31.3% 37.6% 40.4% 47.8% 19.9% 48.9% 24.9% 51.8% 17.1% 50.3% 9.7% 36.6% 8.4% 30.3% 39.4% 36.5% 49.0% 41.3% N=1412 N=1622 N=1498 N=1112 N=917 N=895 N=2331 N=383 N=597 N=1255 N=2331 N=711 N=631 N=136 17.4% 22.5% 17.4% 15.8% 14.6% 11.1% 20.5% 5.2% 19.1% 14.4% 4% 10.8% 7.5% 5.5% 23.6% 20.3% 24.3% 30.8% 29.7% 28.5% 28.8% 8% 35.6% 33.4% 41.6% 32.9% 38.4% 26.5% 19.9% 47.7% 17

薬剤師の病棟での業務によるメリット ( 負担軽減以外 ) 薬剤師の病棟での業務については 看護職員の負担軽減だけでなく 薬物療法の質の薬物療法の質の向上等の観点からもメリットがあるとの回答があった 薬剤師の病棟での業務によるメリットの内容とその割合 ( 看護師長調査 ) 薬剤師の病棟での業務によるメリットの内容とその割合 ( 看護職員調査 ) (N=1355) 0% 50% 100% 60.3% 53.8% (N=3041) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 55.6% 45.7% 15.7% 15.8% 49.7% 55.5% 23.3% 25.8% 14.1% 16.8% 4.0% 3.2% 18

( 薬剤師の活用事例 ) 持参薬関連業務 1 持参薬の鑑別業務は 医師 看護職員等の負担軽減だけでなく 医療安全等の観点医療安全等の観点からも 実施に当たって薬剤師が関与することが望ましいものの 一部の施設では薬剤師が関与していない 鑑別後 持参薬の情報は 他の医療スタッフへ情報提供されるほか 医師に処方の医師に処方の提案等が行われるなど 医薬品の適正使用に寄与している 持参薬の鑑別業務を利用する割合 N=1292 2.9% 32.6% 10.4% 31.3% 4.6% 7.8% 5.9% 4.3% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 薬剤師が行う 薬剤師と医師が共同で行う 薬剤師と看護師が共同で行う 医師が行う 看護師が行う 医師と看護師が共同で行う その他 無回答 持参薬の鑑別後の対応状況 ( 複数回答 ) (N=1292) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 持参薬確認に基づく情報を カンファレンスや回診等で他の医療スタッフに情報提供している 持参薬確認に基づく情報を 調剤所にいる薬剤師に情報提供している 入院中の術 検査 治療に対する持参薬の影響 ( 相互作用 重複等を含む ) 等を考慮した上で 医師に対して 患者の病態に適した処方の提案を行っている 56.1% 49.9% 42.8% その他 18.8% 19

( 薬剤師の活用事例 ) 持参薬関連業務 2 持参薬の確認等を行う患者の割合は 薬剤師の員数密度の増加に伴い 増加する傾向薬剤師の員数密度の増加に伴い増加する傾向にある 持参薬の利用により削減される薬剤費は 薬剤師の員数密度の増加に伴い 増加する傾向にある 持参薬の確認等を行う患者の割合 薬剤師の員数密度 0.5 倍未満 (n=13) 0.5 倍以上 1.0 倍以上 1.5 倍以上 2.0 倍以上 2.5 倍以上 1.0 倍未満 1.5 倍未満 2.0 倍未満 2.5 倍未満 3.0 倍未満 (n=185) (n=752) (n=926) (n=693) (n=354) 3.0 倍以上 (n=214) 持参薬確認患者の割合 35.2% 36.6% 42.6% 51.4% 53.8% 53.0% 60.3% 持参薬の利用により削減された薬剤費 (1 病棟 1 月あたり ) 倍数は 医療法施行規則における薬剤師の標準員数に対する実際の員数状況を示す 薬剤師の員数密度 0.5 倍未満 (n=6) 0.5 倍以上 1.0 倍未満 (n=70) 1.0 倍以上 1.5 倍未満 (n=347) 1.5 倍以上 2.0 倍未満 (n=327) 2.0 倍以上 2.5 倍未満 (n=154) 2.5 倍以上 3.0 倍未満 (n=87) 3.0 倍以上 (n=59) 削減された薬剤費 139,655 円 30,012 円 123,004 円 156,278 円 217,724 円 241,112 円 331,227 円 20

現状では 勤務医等の負担軽減策として 薬剤師が病棟での業務を実施しているところは半数にも満たず また 実施していたとしても 病棟での業務従事時間は 多くの病棟で週当たり8 時間未満であり 薬剤師が十分に活用されているとは言い難い しかしながら 薬剤師を病棟での業務に従事させることにより 勤務医と看護職員の負担軽減につながるだけでなく 医療安全及び薬物療法の質の向上 薬剤費の節減等の観点からも 一定のメリットが確認された 病棟に一定程度以上従事する薬剤師が 勤務医等の負担軽減のほか 医療安全及び薬物療法の質の向上 薬剤費の節減等に資する業務を行った 場合について 診療報酬上 評価することとしてはどうか 21