サンディア国立研究所 カリフォルニア州リバモア 提供資金:1,354,245 ドル プロジェクト概要: 本プロジェクトは 単接合型の色素増感太陽電池 (DSSC) のパフォーマンスを最大限に向上させる革新的な光吸収材と太陽電池構造の開発するもの サンディアは DSSC の主な制約に対応するための新た

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ポイント 太陽電池用の高性能な酸化チタン極薄膜の詳細な構造が解明できていなかったため 高性能化への指針が不十分であった 非常に微小な領域が観察できる顕微鏡と化学的な結合の状態を調査可能な解析手法を組み合わせることにより 太陽電池応用に有望な酸化チタンの詳細構造を明らかにした 詳細な構造の解明により

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平成 28 年 10 月 25 日 報道機関各位 東北大学大学院工学研究科 熱ふく射スペクトル制御に基づく高効率な太陽熱光起電力発電システムを開発 世界トップレベルの発電効率を達成 概要 東北大学大学院工学研究科の湯上浩雄 ( 機械機能創成専攻教授 ) 清水信 ( 同専攻助教 ) および小桧山朝華

研究の背景有機薄膜太陽電池は フレキシブル 低コストで環境に優しいことから 次世代太陽電池として着目されています 最近では エネルギー変換効率が % を超える報告もあり 実用化が期待されています 有機薄膜太陽電池デバイスの内部では 図 に示すように (I) 励起子の生成 (II) 分子界面での電荷生

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e - カーボンブラック Pt 触媒 プロトン導電膜 H 2 厚さ = 数 10μm H + O 2 H 2 O 拡散層 触媒層 高分子 電解質 触媒層 拡散層 マイクロポーラス層 マイクロポーラス層 ガス拡散電極バイポーラープレート ガス拡散電極バイポーラープレート 1 1~ 50nm 0.1~1

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図 1 太陽電池の種類と特徴 当社は1959 年に太陽電池の開発に着手し 1963 年に結晶シリコン太陽電池の生産を開始した 当初は無人灯台や人工衛星など電力線の届かない しかも過酷な条件下での特殊用途へ設置を行い 現在までにそれぞれ約 1900 箇所以上 約 160 機以上に搭載しており 当社製パ

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平成 30 年 8 月 6 日 報道機関各位 東京工業大学 東北大学 日本工業大学 高出力な全固体電池で超高速充放電を実現全固体電池の実用化に向けて大きな一歩 要点 5V 程度の高電圧を発生する全固体電池で極めて低い界面抵抗を実現 14 ma/cm 2 の高い電流密度での超高速充放電が可能に 界面形

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平成 28 年 12 月 1 日 報道機関各位 国立大学法人東北大学大学院工学研究科 マンガンケイ化物系熱電変換材料で従来比約 2 倍の出力因子を実現 300~700 の未利用熱エネルギー有効利用に期待 概要 東北大学大学院工学研究科の宮﨑讓 ( 応用物理学専攻教授 ) 濱田陽紀 ( 同専攻博士前期

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これからのソーラーパネルの選び方 1. 重要なのは いつ元がとれるのか? ということ 太陽光発電システムは 決して安い商品ではありません そのとき一番気になるのは投資した費用の回収期間 つまり投資を回収するというゴールにいつ達することができるのかということではないでしょうか? 2. 回収期間を決める

問題 バイポーラ電源がないと 正と負の電圧や電流を瞬断なくテスト機器に供給することが困難になります 極性反転リレーやスイッチ マトリクスを持つ 1 象限または 2 象限電源では V またはその近傍に不連続が生じ これが問題になる場合があります ソリューション 2 象限電圧のペアを逆直列に接続すれば

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1 薄膜 BOX-SOI (SOTB) を用いた 2M ビット SRAM の超低電圧 0.37V 動作を実証 大規模集積化に成功 超低電圧 超低電力 LSI 実現に目処 独立行政法人新エネルギー 産業技術総合開発機構 ( 理事長古川一夫 / 以下 NEDOと略記 ) 超低電圧デバイス技術研究組合(

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506 日本写真学会誌 2012 年 75 巻 6 号 : 特集 : 有機太陽電池の性能向上への科学的アプローチ 解説 有機薄膜太陽電池の開発動向と今後の展開 Development Trend of Flexible Organic Photovoltaic and Its Evol

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HAYNES Ti-3Al-2.5V 合金 主な特徴軽量 高強度 HAYNES Ti-3Al-2.5V 合金 (UNS R56320) は 軽量で強度が高い合金です この合金は高い比強度を有しており 重量を軽減できるという設計上の大きな利点を提供します Ti-3Al-2.5V 合金は

色素増感太陽電池の色素吸着構造を分子レベルで解明

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酸化グラフェンのバンドギャップをその場で自在に制御

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POCO 社の EDM グラファイト電極材料は 長年の技術と実績があり成形性や被加工性が良好で その構造ならびに物性の制御が比較的に容易であることから 今後ますます需要が伸びる材料です POCO 社では あらゆる工業製品に対応するため 各種の電極材料を多数用意しました EDM-1 EDM-3 EDM

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背景光触媒材料として利用される二酸化チタン (TiO2) には, ルチル型とアナターゼ型がある このうちアナターゼ型はルチル型より触媒活性が高いことが知られているが, その違いを生み出す要因は不明だった 光触媒活性は, 光吸収により形成されたキャリアが結晶表面に到達して分子と相互作用する過程と, キ

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平成 28 年 12 月 27 日 科学技術振興機構 ( J S T ) 有機 EL ディスプレイの電子注入層と輸送層用の新物質を開発 ~ 有機 EL ディスプレイの製造への活用に期待 ~ ポイント 金属リチウムと同じくらい電子を放出しやすく安定な物質と 従来の有機輸送層よりも 3 桁以上電子が動き

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1/120 別表第 1(6 8 及び10 関係 ) 放射性物質の種類が明らかで かつ 一種類である場合の放射線業務従事者の呼吸する空気中の放射性物質の濃度限度等 添付 第一欄第二欄第三欄第四欄第五欄第六欄 放射性物質の種類 吸入摂取した 経口摂取した 放射線業 周辺監視 周辺監視 場合の実効線 場合

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ナノテク新素材の至高の目標 ~ グラフェンの従兄弟 プランベン の発見に成功!~ この度 名古屋大学大学院工学研究科の柚原淳司准教授 賀邦傑 (M2) 松波 紀明非常勤研究員らは エクス - マルセイユ大学 ( 仏 ) のギー ルレイ名誉教授らとの 日仏国際共同研究で ナノマテリアルの新素材として注

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研究部 歪み Si/Si1-xCx ヘテロ構造の応力制御 研究代表者名山梨大学大学院 医学工学総合研究部 有元圭介 研究分担者名東北大学 金属材料研究所 宇佐美徳隆 1. はじめに圧縮歪み Si/Si1-xCx ヘテロ構造は 従来素子の 2 倍の高正孔移動度が期待される半導体薄膜構造である 移動度を

報道発表資料 2000 年 2 月 17 日 独立行政法人理化学研究所 北海道大学 新しい結晶成長プロセスによる 低欠陥 高品質の GaN 結晶薄膜基板作製に成功 理化学研究所 ( 小林俊一理事長 ) は 北海道大学との共同研究により 従来よりも低欠陥 高品質の窒化ガリウム (GaN) 結晶薄膜基板

論文の内容の要旨

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

どのような便益があり得るか? より重要な ( ハイリスクの ) プロセス及びそれらのアウトプットに焦点が当たる 相互に依存するプロセスについての理解 定義及び統合が改善される プロセス及びマネジメントシステム全体の計画策定 実施 確認及び改善の体系的なマネジメント 資源の有効利用及び説明責任の強化

PRESS RELEASE (2013/7/24) 北海道大学総務企画部広報課 札幌市北区北 8 条西 5 丁目 TEL FAX URL:

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プレスリリース 2017 年 4 月 14 日 報道関係者各位 慶應義塾大学 有機単層結晶薄膜の電子物性の評価に成功 - 太陽電池や電子デバイスへの応用に期待 - 慶應義塾基礎科学 基盤工学インスティテュートの渋田昌弘研究員 ( 慶應義塾大学大学院理工学研究科専任講師 ) および中嶋敦主任研究員 (

1. 背景強相関電子系は 多くの電子が高密度に詰め込まれて強く相互作用している電子集団です 強相関電子系で現れる電荷整列状態では 電荷が大量に存在しているため本来は金属となるはずの物質であっても クーロン相互作用によって電荷同士が反発し合い 格子状に電荷が整列して動かなくなってしまう絶縁体状態を示し

はじめに 液体クロマトグラフィーには 表面多孔質粒子の LC カラムが広く使用されています これらのカラムは全多孔質粒子カラムの同等製品と比べて 低圧で高効率です これは主に 物質移動距離がより短く カラムに充填されている粒子のサイズ分布がきわめて狭いためです カラムの効率が高いほど 分析を高速化で

平成 27 年 12 月 11 日 報道機関各位 東北大学原子分子材料科学高等研究機構 (AIMR) 東北大学大学院理学研究科東北大学学際科学フロンティア研究所 電子 正孔対が作る原子層半導体の作製に成功 - グラフェンを超える電子デバイス応用へ道 - 概要 東北大学原子分子材料科学高等研究機構 (

特長 01 裏面入射型 S12362/S12363 シリーズは 裏面入射型構造を採用したフォトダイオードアレイです 構造上デリケートなボンディングワイヤを使用せず フォトダイオードアレイの出力端子と基板電極をバンプボンディングによって直接接続しています これによって 基板の配線は基板内部に納められて

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光変調型フォト IC S , S6809, S6846, S6986, S7136/-10, S10053 外乱光下でも誤動作の少ない検出が可能なフォト IC 外乱光下の光同期検出用に開発されたフォトICです フォトICチップ内にフォトダイオード プリアンプ コンパレータ 発振回路 LE

背景と経緯 現代の電子機器は電流により動作しています しかし電子の電気的性質 ( 電荷 ) の流れである電流を利用した場合 ジュール熱 ( 注 3) による巨大なエネルギー損失を避けることが原理的に不可能です このため近年は素子の発熱 高電力化が深刻な問題となり この状況を打開する新しい電子技術の開

Transcription:

(1112-5-1) 新エネルギー分野 ( 太陽光発電 ) 仮訳 次世代太陽光発電 3 SunShot Initiative の次世代太陽光発電 (PV) プロジェクトは SunShot Initiative のコ スト目標を達成する可能性のあるトランスフォーマティブな PV 技術に取り組む プロジ ェクト目標は以下のとおり : 効率向上 コスト低減 信頼性向上 より安全で持続可能なサプライチェーンの構築 2014 年 10 月 22 日 ソーラー PV デバイスの性能 効率 耐久性を向上することで SunShot Initiative の目標を達成 または越えるため SunShot Initiative の一環として 10 件の研究機関に 14 百万ドル超を資金提供した 研究開発プロジェクトは 高い変換効率とより低い製造コストの太陽電池を実現するために ペロブスカイトのような高性能材料から新技術まで 様々な最先端ソリューションについて研究を実施する 第 2 回目の SunShot Initiative 次世代太陽光発電開発資金提供プログラムの詳細 その他の PV competitive award プログラムについてはこちらを参照のこと 受賞者 デューク大学ノースカロライナ州ダーラム 提供資金:1,300,002 ドル プロジェクト概要: 本プロジェクトは より商業化に適したデバイスを製造するため ハロゲン化鉛ペロブスカイトの開発に役立ついくつかの分野に取り組む 1) 超低コスト化技術を実現化するため セルレベルでデバイス効率を最適化する 2) 鉛 (Pb) の置換を探求する 3) 湿度 空気及び温度に対する材料 / デバイスの安定性を確立し 向上させる 17

サンディア国立研究所 カリフォルニア州リバモア 提供資金:1,354,245 ドル プロジェクト概要: 本プロジェクトは 単接合型の色素増感太陽電池 (DSSC) のパフォーマンスを最大限に向上させる革新的な光吸収材と太陽電池構造の開発するもの サンディアは DSSC の主な制約に対応するための新たな材料構成を開発する すなわち ナノ多孔性の金属有機構造体 (MOF) と二酸化チタン (TiO2) 構造を半導体層間膜で組み合わせ 原子層堆積法 (ALD) で成膜したインターフェースを制御する 主要な課題には 光吸収効率の向上 動作中の電極でのエネルギーロス 電荷再結合が含まれる スタンフォード大学カリフォルニア州 スタンフォード 提供資金:1,484,623 ドル プロジェクト概要: 本プロジェクトは シリコン太陽電池の最上部に 1.6~2.3eV のバンドギャップを持つペロブスカイト半導体薄膜を成長させて堆積し 太陽電池の変換効率を高め コストを削減する 本プロジェクトは 膜堆積状態を最適化することにより 欠陥を減らし 最良の結晶サイズ及び配向を実現させて 太陽電池を改良する ペロブスカイト接合部の開放電圧 (VOC) は 接触エネルギーレベルを最適化することで改善される ペロブスカイト材料の信頼性がこのようなデバイスの商業化への大きなリスクとなっていることから 本プロジェクトはペロブスカイトデバイスの根本的な劣化メカニズムを究明する また 加速試験により水及び酸素に対する暴露で品質許容限度を定量化する ミシガン大学理事会ミシガン州アナーバー 提供資金:1,350,000 ドル プロジェクト概要: 本プロジェクトは 低分子材料システムをベースにした高信頼性 大面積 高効率有機多接合太陽電池を実証することで 有機太陽電池 (OPV) の実用化を促進する 大学の研究室での研究から 商品化におけるパートナーである NanoFlex Power 社に技術移転する 同社は OPV 技術を素早く受け入れ 普及させるために製造業者と連携する 本プログラムの目標は 1) 変換効率 18% を上回る多接合有機太陽電池の実証 2) 多接合太陽電池の 20 年を超える推定耐用年数の実証 3) 独自の有機気相蒸着技術を 18

用いた連続ロールホイル基板への超高速有機薄膜蒸着の実証 4) パッケージ化ロール ツー ロール (R2R) アプリケーションの実証である 提供資金:1,500,000 ドル プロジェクト概要:III-V 族化合物半導体とシリコンの結合は 格子不整合 熱膨張の不整合 高対称性材料上での低対称性材料の成長による逆位相により シリコン III-V 族化合物双方の太陽電池セル性能を低下させるため 困難であることが分かっている 本プロジェクトは シリコンと III-V 族化合物の間にナノパターンのバッファ層を挿入することでこうした障害を緩和し 格子不整合 3 接合太陽電池の部位選択的成長のための安価な方法を開発するもの ナノインプリントバッファが実現するのは以下のとおり 1) トップセル内とシリコンインターフェース上の欠陥密度の低下 2) シリコンインターフェースの良好な不活化特性の保持 3) 太陽電池性能向上へ向け ナノフォトニック光制御を取り入れるためのプラットフォーム提供の可能性 また III-V 族材料とシリコンを高効率太陽電池に集積するため PV 製造産業で利用できるナノパターニングと成膜技術の開発を行う 提供資金:1,360,000 ドル プロジェクト概要: 本プロジェクトの 3 つの主要目標は下記の通りである :1) 高効率単結合ペロブスカイト太陽電池 ( トップセルとボトムセル ) の開発 2) ハロゲン化物ペロブスカイトの基本材料 ( 例 : ドーピング 欠陥 ) とデバイス特性に関する理解 3) ハロゲン化物ペロブスカイト超高効率タンデム薄膜デバイスの実証 具体的な変換効率のターゲットは 1) 低バンドギャップ (0.9-1.4eV) ボトムセルで 20% 以上 高バンドギャップ (1.7-1.9eV) トップセルで 15% 以上 2) 1sun 日射強度 (1kW/m 2 ) 下での 2 接合タンデムセルで 25% 以上の達成 このためには補完的に 2 方法 ( 溶液処理 同時蒸着 ) が用いられる さらに ペロブスカイトのドーピング / 欠陥の物理特性を理解するため 理論モデルを開発する ドーピングの物理特性 欠陥の化学特性 そしてデバイスモデリングから得られた情報は PV 関連団体に提供され 次世代 PV 製品を模索する太陽電池製造業者とベンチャー企業 起業家をサポートする 19

提供資金:1,500,000 ドル プロジェクト概要: 本プロジェクトは 目標コストに見合う若しくは上回る 超高効率デバイスと低コスト 高スループット製造方法を活用した インジウム ガリウム ヒ素 リン化物化合物半導体とシリコン (InGaAsP/Si) のタンデム PV 技術の開発 デバイスの品質 基盤の再利用 製造の容易さに留意しつつ ゲルマニウムの基盤上で成長させる III-V 族デバイスのリフトオフ制御を採用する また 2 接合構造により最大の変換効率を達成するために 最適なバンドギャップを持った高効率の III-V 族太陽電池の低コスト 高スループットの製造法を開発する さらに 本技術が変換効率 30% 以上を実現可能であることを説明するための概念実証を試行する ネブラスカ大学リンカーン校ネブラスカ州リンカーン 提供資金:1,211,075 ドル プロジェクト概要: 本プログラムは トップセルに高効率ペロブスカイトセルを ボトムセルに結晶シリコン (c-si) セルを用いた三ハロゲン化有機鉛ペロブスカイト系積層型太陽電池を開発する 実施者は ボトムの高効率結晶シリコン太陽電池セルに適した新しいトップセルシステムを創出する この新しいデザインは 最低限のコスト増加で エアマス (AM)1.5 スペクトル下でシリコン太陽電池の電力変換効率 (PCE) を 30% 超に引き上げる ヒューストン大学テキサス州ヒューストン 提供金額:1,499,994 ドル プロジェクト概要: 本プロジェクトは 高い変換効率と低い製造コストを組み合わせて III-V 族太陽電池コストの大幅削減に取り組む 実施者は全ロール ツー ロール (R2R) プロセシングによって安価なフレキシブル金属基板上に III-V 族薄膜を蒸着する ワシントン大学ワシントン州シアトル 20

提供資金:1,500,000 ドル プロジェクト概要: 本プロジェクトは 1sun(1kW/m 2 ) 状況下で 25% 超のエネルギー変換効率が可能な高バンドギャップのハイブリッド ペロブスカイト (HP) 材料及び新しい 2 端子モノリシック積層型デバイス構造を開発する プロジェクトの目標を達成するため 実施者は 1) 記録効率を持つ銅 インジウム ガリウム セレン化物化合物半導体 (CIGSe) と銅 亜鉛 錫 硫黄 セレン化物の化合物半導体 (CZTSSe) (1.13eV バンドギャップ ) 吸収材を組み合わせて 理想的なバンドギャップ (1.74eV) を有する高オプトエレクトロニクス品質のハイブリッド ペロブスカイト薄膜を創出する材料組成及びプロセシング条件を 組合せ実験を用いて早急に発見する 2) 安定した効率的な電子輸送材料と正孔輸送材料 より良いバンド配列用インターフェース及び HP のトップセル用受動インターフェースを設計する 3) 積層型構造の成形加工を容易にするための代替構造や再結合層を開発する 翻訳 :NEDO( 担当技術戦略研究センター勝本智子 / 渡邉史子 ) 出典 : 本資料は米国エネルギー省 (U. S. Department of Energy) の以下の記事を翻訳したものである Next Generation Photovoltaics 3 http://www.energy.gov/eere/sunshot/next-generation-photovoltaics-3 21