認知症高齢者の日常生活自立度 Ⅱ 以上の高齢者及び 認知症 施策推進 5 か年計画 ( オレンジプラン ) の公表について 認知症施策検討プロジェクトチームが 平成 24 年 6 月 18 日にとりまとめた 今後の認知症施策の方向性について ( 介護保険最新情報 Vol.291 参照 ) や 同年

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認知症施策の推進について (1) 認知症施策推進 5か年計画について認知症施策推進 5か年計画は 平成 25 年度から平成 29 年度までの5 年間の計画として 必要な医療や介護サービス等について数値目標を定めており これらを踏まえ 平成 27 年度からの第 6 期介護保険事業 ( 支援 ) 計画に

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正誤表

「介護報酬等に係るQ&A Vol.2」(平成12年4月28 日)等の一部改正について(厚生労働省老健局振興課、老人保健課:H26.4.4)【介護保険最新情報Vol.369】

計画の今後の方向性

区分

Ⅰ 認知症への理解を深めるための普及 啓発の推進 1 認知症の人の視点に立って認知症への社会の理解を深めるキャンペーンの実施 認知症への社会の理解を深めるための全国的なキャンペーンを展開 認知症の人が自らの言葉で語る姿等を積極的に発信 2 認知症サポーターの養成と活動の支援 認知症サポーターを量的に

2 居宅サービス事業所の状況

地域包括ケアシステムの構築について 団塊の世代が 75 歳以上となる 2025 年を目途に 重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう 医療 介護 予防 住まい 生活支援が包括的に確保される体制 ( 地域包括ケアシステム ) の構築を実現 今後

平成29 年度介護報酬改定による介護職員処遇改善加算の拡充について【介護保険最新情報Vol.580】(厚生労働省老健局振興課、老人保健課:H )

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事務連絡

「平成30 年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)(平成30 年3月28 日)」の送付について【介護保険最新情報Vol.633】(厚生労働省老健局老人保健課:H )

認知症医療従事者等向け研修事業要領

北多摩南部圏域 東京都 武蔵野市 三鷹市 府中市 調布市 施設 36% 小金井市 狛江市 凡例 円グラフの大きさ 1,百万円未満 延べ 5百人未満 施設 居住系 1% 在宅 51% 在宅 71% 居住系 13% 大 中 小 1,百万円以上 1,百万円未満 1,百万円以上 5百人以上 1,百人未満 1

区西北部圏域 豊島区 北区 板橋区 練馬区 1,000百万円未満 500百人未満 居住系 在宅 51% 在宅 71% 居住系 13% 大 中 施設 19% 施設 36% 凡例 円グラフの大きさ 小 東京都 1,000百万円以上 10,000百万円未満 10,000百万円以上 500百人以上 1,00

第 2 章垂水市地域包括ケアシステムの概要 1 垂水市の地域包括ケアシステムの考え方地域包括ケアシステムとは 高齢者等に関わる様々な人や社会資源が 地域の中でつながりを持って高齢者等の生活を支える仕組みです 高齢者については 介護が必要な状態になっても住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう 医

2 基本理念と基本目標 本市のまちづくりの指針である 第 2 次柳井市総合計画 は 平成 29 年 3 月に策定 されました この総合計画では すべての市民が健康で安心して暮らせる 人にやさ しいまちづくり を健康 福祉分野の基本目標に掲げ その実現を目指しています これは 高齢者も含めた全ての市民

まちの新しい介護保険について 1. 制度のしくみについて 東温市 ( 保険者 ) 制度を運営し 介護サービスを整備します 要介護認定を行います 保険料を徴収し 保険証を交付します 東温市地域包括支援センター ( 東温市社会福祉協議会内 ) ~ 高齢者への総合的な支援 ( 包括的支援事業 )~ 介護予

地域支援事業交付金の算定方法について

2 経口移行加算の充実 経口移行加算については 経管栄養により食事を摂取している入所者の摂食 嚥 下機能を踏まえた経口移行支援を充実させる 経口移行加算 (1 日につき ) 28 単位 (1 日につき ) 28 単位 算定要件等 ( 変更点のみ ) 経口移行計画に従い 医師の指示を受けた管理栄養士又

Microsoft Word - 単純集計_センター長.docx

表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課

01 表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課


同一建物に居住する利用者の減算 特別地域加算 前年度の 1 月あたりの平均実利用者数の分かる書類 ( 地域に関する状況 ) 1 訪問看護ステーション ( 規模に関する状況 ) 前年度の 1 月あたりの平均延訪問回数の分かる書類 13 訪問看護 2 病院又は診療所 3 定期巡回 随時対応サービス連携

PowerPoint プレゼンテーション

01 【北海道】

【最終版】医療経営学会議配付資料 pptx

Microsoft Word 厚生労働省事務連絡(システム変更に係る参考資料その9)送付版

表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課

高齢者を取り巻く状況 将来人口 本市の総人口は 今後も減少傾向で推移し 平成32年 2020年 には41,191人程度にまで減少し 高齢 者人口については 平成31年 2019年 をピークに減少に転じ 平成32年 2020年 には15,554人程度 になるものと見込まれます 人 第6期 第7期 第8


Microsoft PowerPoint - 資料3 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に.pptx

Microsoft Word - 2_調査結果概要(訂正後)

介護保険事業状況報告 ( 全国計 ) 第 1 表第 1 号被保険者のいる世帯数 ( 単位 : 世帯 ) 前年度末現在当年度中増当年度中減当年度末現在 23,856,459 1,319, ,241 24,261,177 第 2 表第 1 号被保険者数 ( 単位 : 人 ) 年齢区分 前年度

居宅介護支援事業者向け説明会

Microsoft Word - 3

地域包括ケアシステムの構築に向けた取組み 平成 30 年 3 月 30 日 ( 金 ) 厚生労働省老健局振興課

平成 28 年度介護保険事業状況報告 ( 年報 ) のポイント 1 第 1 号被保険者数 (28 年 3 月末現在 ) (29 年 3 月末現在 ) 3,382 万人 3,440 万人 ( 対前年度 +59 万人 +1.7% 増 ) ( 単位 : 万人 ) 3,500 3,000 2,500 2,0

Microsoft Word - ニュースレター186②.doc

届出書 体制等状況一覧表 ( 別紙 1-3) の添付書類一覧 定期巡回 随時対応型訪問介護看護 中山間地域等における小規模事業所加算 11 月当たりの平均延訪問回算定表 前年度の 4 月 ~2 月分 緊急時訪問看護加算 特別管理体制 ターミナルケア体制 サービス提供体制強化加算 (Ⅰ) サービス提供

Microsoft Word - 介護保険最新情報vol.556表紙

各論第 3 章介護保険 保健福祉サービスの充実

Microsoft Word - 介護保健最新情報vol.583.doc

表 1 高齢者虐待の判断件数 相談通報件数 ( 平成 26 年度対比 ) 養介護施設従事者等 ( 1) によるもの虐待判断件数相談 通報件数 ( 3) ( 4) 養護者 ( 2) によるもの虐待判断件数相談 通報件数 ( 3) ( 4) 27 年度 408 件 1,640 件 15,976 件 26

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都市部の高齢化対策に関する検討会資料

(頭紙)公布通知

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月額報酬対象サービス月途中の事由 区分変更( 要介護 1~ 要介護 5の間 要支援 Ⅰ 要支援 Ⅱ) 小規模多機能型居宅介護介護予防小規模多機能型居宅介護複合型サービス ( 看護小規模多機能型居宅介護 ) 区分変更( 要介護 要支援 ) サービス事業所の変更( 同一サービス種類のみ ) 事業( 指定

2. 経口移行 ( 経口維持 ) 加算 経口移行 ( 経口維持 ) 計画に相当する内容を各サービスにおけるサービス計画の中に記載する場合は その記載をもって経口移行 ( 経口維持 ) 計画の作成に代えることができる 従来どおり経口移行 ( 経口維持 ) 計画を別に作成してよい 口腔機能向上加算 口腔

総合事業に係る Q&A 国 注意事項 備考欄には厚生労働省が作成した Q&A の参照先を記載しています 1 介護予防 日常生活支援総合事業ガイドライン案についての Q&A 9 月 30 日版 2 総合事業ガイドライン案に係る追加質問項目について ( 平成 26 年 11 月 10 日全国介護保険担当

1102 請求誤りによる実績取り下げ 1109 時効による保険者申立ての取り下げ 1112 請求誤りによる実績取り下げ ( 同月 ) 1129 時効による公費負担者申立ての取り下げ 1142 適正化 ( その他 ) による保険者申立の取り下げ 1143 適正化 ( ケアプラン点検 ) による保険者申

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月額報酬対象サービス月途中の事由 区分変更( 要介護 1~ 要介護 5の間 要支援 Ⅰ 要支援 Ⅱ) 小規模多機能型居宅介護介護予防小規模多機能型居宅介護複合型サービス ( 看護小規模多機能型居宅介護 ) 区分変更( 要介護 要支援 ) サービス事業所の変更( 同一サービス種類のみ ) 事業( 指定

Ⅱ 各論第 2 章 各 論 第 2 章 介護と医療 関係機関の連携 第 1 節 介護と医療 関係機関の連携 1 連携のための関係機関のネットワークづくり 現状 課題 平成 19 年度に内閣府が公表した 高齢者の健康に関する意識調査 によると 多くの高齢者が要介護状態になっても 可能な限り住み慣れた地

利用者満足の向上センターのチラシの配布など センターのPRのために具体的な取り組みを行っている 苦情対応体制を整備している 特記事項 名刺 サービス情報誌 広報での PR イベントでのパネル設置など実施 相談の際のプライバシーの確保を図っている 公平性 中立性の確保 業務改善への取り組み 相談室の整

介護制度改革INFORMATION vol.102

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通常の届出に係る加算等のサービス種類算定の開始時期 定期巡回 随時対応型訪問介護 届出が毎月 15 日以前になされた場合には看護翌月から 複合型サービス( 看護小規模多 16 日以降になされた場合には翌々月から機能型居宅介護 ) 夜間対応型訪問介護 ( 介護予防 ) 認知症対応型通所介護 ( 介護予

Ⅰ-9_(資料9)_月額包括報酬の日割り請求にかかる適用_

平成 28 年度第 2 回射水在宅医療 介護連携推進協議会次第 日時平成 29 年 2 月 24 日 ( 金 ) 午後 1 時 30 分 ~ 会場射水役所 2 階 202 会議室 1 開会 2 あいさつ 3 議題 (1) 平成 28 年度射水在宅医療 介護連携推進事業実施状況及び課題の整理 ( 資料

障害児・発達障害支援_

Microsoft Word - Ⅰ-7_(資料7)_留意事項_

( 単位 : 人 ) 2012 年度 2013 年度 2014 年度 2015 年度 2016 年度 2020 年度 2025 年度 ( 平成 24 年度 ) ( 平成 25 年度 ) ( 平成 26 年度 ) 総人口対前年度比高齢者人口対前年度比うち65 歳 ~74 歳対前年度比うち75 歳 ~8

事務連絡 平成 21 年 7 月 1 日 各都道府県介護保険担当課 ( 室 ) 各市区町村介護保険担当課 ( 室 ) 各介護保険事業団体 御中 厚生労働省老健局総務課 老健局の組織及び事務分掌について 介護保険制度の円滑な推進については 日頃よりご尽力いただき 厚くお礼申し上げます 平成 21 年

8_月額包括報酬の日割り請求にかかる適用について

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Ⅰ-9_(資料9)_月額包括報酬の日割り請求にかかる適用_

体制届の主な項目と添付書類 居宅サービス 別途 資料の提出をお願いすることがあります サービスの種類 体制届の主な項目 別紙 添付書類 その他の添付書類 備考 施設等の区分 ( 通院等乗降介助 ) - 道路運送法の許可証 - 日中の身体介護 20 分未満体制 別紙 15 定期巡回 随時対応サービスに

第 2 章高齢者を取り巻く現状 1 人口の推移 ( 文章は更新予定 ) 本市の総人口は 今後 ほぼ横ばいで推移する見込みです 高齢者数は 増加基調で推移し 2025 年には 41,621 人 高齢化率は 22.0% となる見込みです 特に 平成 27 年以降は 後期高齢者数が大幅に増加する見通しです

介護給付費の加算等に係る届出について各種加算について加算を開始 または加算の要件に該当しなくなった場合等 変更がある場合には 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書等の提出が必要となります 具体的には 以下のとおりです 1 届出の期限事業の種類 定期巡回 随時対応型訪問介護看護 夜間対応型訪問介護

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17★ 訪問看護計画書及び訪問看護報告書等の取扱いについて(平成十二年三月三十日 老企 厚生労働省老人保健福祉局企画課長通知)

06 参考資料1 平成30年度介護報酬改定における各サービス毎の改定事項について

小規模多機能型居宅介護 介護予防小規模多機能 区分変更 ( 要介護 1~ 要介護 5 の間 要支援 Ⅰ 要支援 Ⅱ) 型居宅介護く ) 区分変更 ( 要介護 要支援 ) サービス提供日 サービス事業所の変更 ( 同一サービス種類のみ ) ( 通い 訪問又は宿泊 ) 事業 ( 指定有効期間 ) 受給資

スカイラ サービス付き高齢者向け住宅料金表 部屋タイプ 月額 内訳 料金 家賃 45,000 円 A タイプ (18m2) 138,000 円 食事 ( 1,6 0 0 円 / 日 ) 48,000 円共益費 35,000 円 サービス費 10,000 円 家賃 65,000 円 B タイプ (20

住所地特例に係る事務の見直しの概要について Ⅱ- 資料 2 本事務は 介護予防 日常生活支援総合事業の実施時期に係わらず 平成 27 年 4 月から 全ての市町村において必要な事務であるので 留意されたい 1. 平成 27 年 4 月からの住所地特例に係る事務の見直しの概要 住所地特例の対象施設にサ

介護保険施設等における利用者の安全確保及び非常災害時の体制整備の強化・徹底について

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人口構造の変化 1

Taro 社福軽減(新旧)

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小規模多機能型居宅介護介護予防小規模多機能型居宅介護複合型サービス ( 看護小規模多機能型居宅介護 ) 区分変更( 要介護 1~ 要介護 5の間 要支援 Ⅰ 要支援変更日 区分変更( 要介護 要支援 ) サービス事業所の変更( 同一サービス種類のみ ) 事業( 指定有効期間 ) 事業所指定効力停止の

目 次 1 高齢者人口と高齢化率の状況 1 2 高齢者夫婦世帯等の状況 4 3 在宅ひとり暮らし高齢者の状況 6 4 在宅寝たきり高齢者の状況 8 5 認知症高齢者の状況 10 若年性認知症者数 12 参考資料 1 参考資料 2 参考資料 3 参考資料 4 参考資料 5 参考資料 6 参考資料 7

第 2 回都市部の高齢化対策に関する検討会 ( ) 年 75 歳以上増減率 全国平均 55.4% 増 100% 以上 % 40 70% 10 40% % % % -40% 未満 75 歳以上人口は 10 年から 25

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スライド 1

Microsoft PowerPoint - 地域密着型サービスについて(長岡市)

資料 平成 29 年 12 月 8 日 厚生労働省老健局振興課

千葉県 地域包括ケアシステム構築に向けた取組事例 1 市区町村名 銚子市 2 人口 ( 1) 68,930 人平成 25 年 4 月 1 日現在 ( ) 3 高齢化率 ( 1) 65 歳以上人口 20,936 人 ( 高齢化率 30.37%) ( ) (65 歳以上 75 歳以上それぞれについて記載

第 6 期ひろしま高齢者プランにおける介護サービス基盤整備について 介護保険課 1 目指す方向 高齢者が介護や支援が必要になっても, できる限り住み慣れた地域で自立した生活が継続できるよう, 必要に応じ適切なサービスが提供できる地域包括ケアに対応した介護サービス基盤が, 市町の方針や地域の実情に応じ

1 高齢者の現状 (1) 高齢者人口の推移 松江市の総人口は減少傾向にあり 平成 29 年の 205,249 人から平成 32 年には 202,472 人となり 平成 29 年と比較して 2,777 人減少する一方で 高齢者人口は 3,268 人増加します 第 7 期計画の最終年である平成 32 年

第28回介護福祉士国家試験 試験問題「社会の理解」

( 介護予防 ) 認知症対応型共同生活介護加算届出書類一覧表 各月の 15 日までに届け出れば その翌月から算定できます 勤務形態一覧表 ( 別紙 B) については 届出月の直近 1 ケ月分を提出してください 加算名必要な提出書類 変更届施設等の区分 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書 体制等

サービス推計に必要な調査項目(案)

Transcription:

各都道府県介護保険担当課 ( 室 ) 各市町村介護保険担当課 ( 室 ) 各介護保険関係団体 御中 厚生労働省老健局高齢者支援課認知症 虐待防止対策推進室 介護保険最新情報 今回の内容 認知症高齢者の日常生活自立度 Ⅱ 以上の高齢者数 及び 認知症施策推進 5 か年計画 ( オレンジプラン ) の公表について 計 7 枚 ( 本紙を除く ) Vol.298 平成 24 年 9 月 6 日 厚生労働省老健局高齢者支援課認知症 虐待防止対策推進室 貴関係諸団体に速やかに送信いただきますようよろしくお願いいたします 連絡先 TEL : 03-5253-1111( 認知症対策係 内線 3871) FAX : 03-3595-3670

認知症高齢者の日常生活自立度 Ⅱ 以上の高齢者及び 認知症 施策推進 5 か年計画 ( オレンジプラン ) の公表について 認知症施策検討プロジェクトチームが 平成 24 年 6 月 18 日にとりまとめた 今後の認知症施策の方向性について ( 介護保険最新情報 Vol.291 参照 ) や 同年 8 月 24 日に公表した 認知症高齢者の日常生活自立度 Ⅱ 以上の高齢者数の将来推計 ( 別添 1) などに基づいて 今般 平成 25 年度概算要求とあわせて 認知症施策推進 5か年計画 ( オレンジプラン ) ( 別添 2) を策定しましたので 公表いたします

認知症高齢者の日常生活自立度 Ⅱ 以上の高齢者数について 1. 認知症高齢者数 平成 22 年 (2010) で 認知症高齢者の日常生活自立度 Ⅱ( ) 以上の高齢者数は 280 万人であった 算出方法 1 平成 22 年 1 年間の要介護認定データを基に 認知症高齢者の日常生活自立度 Ⅱ 以上の認知症高齢者割合を算出した 2 年間データでは同一人物で複数回要介護認定を受けている者がいるので 平成 15 年と同月である平成 22 年 9 月の要介護認定データに上記 1 の割合 ( 性別 年齢階級別 要介護度別認知症高齢者割合 ) を乗じて算出した ただし この推計では 要介護認定申請を行っていない認知症高齢者は含まれない 日常生活自立度 Ⅱ とは 日常生活に支障を来すような症状 行動や意志疎通の困難さが多少見られても 誰かが注意すれば自立で きる状態 ( 次頁の参考 認知症高齢者の日常生活自立度 参照 ) 2. 将来推計 将来推計 ( 年 ) 日常生活自立度 平成 24 年 (2012) を推計すると 305 万人となる 下段は 65 歳以上人口に対する比率 ( 参考 : 平成 15 年高齢者介護研究会報告書 ) 将来推計 ( 年 ) 日常生活自立度 Ⅱ 以上 Ⅱ 以上 平成 14 年 (2002) 平成 22 年 (2010) 平成 22 年 (2010) 平成 27 年 (2015) 平成 27 年 (2015) 平成 32 年 (2020) 平成 32 年 (2020) 平成 37 年 (2025) 280 345 410 470 9.5% 10.2% 11.3% 12.8% ( 単位 : 万人 ) 平成 37 年 (2025) 149 208 250 289 323 ( 単位 : 万人 ) 算出方法 将来推計人口 ( 国立社会保障 人口問題研究所 :H24.1 推計 死亡中位出生中位 ) に 上記 1 の算出方法による平成 22 年 9 月の認知症高齢者割合を性別年齢階級別に乗じて推計した 6.3% 7.2% 7.6% 8.4% 9.3%

3. 認知症高齢者の居場所別内訳 ( 平成 22 年 9 月末現在 ) ( 単位 : 万人 ) 居宅 特定施設 グループホーム 介護老人福祉施設 介護老人保健施設等 医療機関 合計 日常生活自立度 Ⅱ 以上 140 10 14 41 36 38 280 端数処理の関係により合計は一致しない 介護老人保健施設等には 介護療養型医療施設が含まれている ( 参考 ) 認知症高齢者の日常生活自立度 ランク 判定基準 見られる症状 行動の例 Ⅰ 何らかの認知症を有するが 日常生活は家庭内及び社会的にほぼ自立している Ⅱ 日常生活に支障を来すような症状 行動や意志疎通の困難さが多少見られても 誰かが注意していれば自立できる Ⅱa 家庭外で上記 Ⅱ の状態が見られる たびたび道に迷うとか 買い物や事務 金銭管理などそれまでできたことにミスが目立つ等 Ⅱb 家庭内でも上記 Ⅱ の状態が見られる 服薬管理ができない 電話の対応や訪問者との対応などひとりで留守番ができない等 Ⅲ Ⅲa 日常生活に支障を来すような症状 行動や意志疎通の困難さがときどき見られ 介護を必要とする 日中を中心として上記 Ⅲ の状態が見られる 着替え 食事 排便 排尿が上手にできない 時間がかかる やたらに物を口に入れる 物を拾い集める 徘徊 失禁 大声 奇声を上げる 火の不始末 不潔行為 性的異常行為等 Ⅲb 夜間を中心として上記 Ⅲ の状態が見られる ランク Ⅲa に同じ Ⅳ 日常生活に支障を来すような症状 行動や意志疎通の困難さが頻繁に見られ 常に介護を必要とする ランク Ⅲ に同じ M 著しい精神症状や問題行動あるいは重篤な身体疾患が見られ 専門医療を必要とする せん妄 妄想 興奮 自傷 他害等の精神症状や精神症状に起因する問題行動が継続する状態等

認知症施策推進 5 か年計画 ( オレンジプラン ) ( 平成 25 年度から 29 年度までの計画 ) 1. 標準的な認知症ケアパスの作成 普及 認知症ケアパス ( 状態に応じた適切なサービス提供の流れ ) の作成 普及 平成 24~25 年度調査 研究を実施 平成 25~26 年度各市町村において 認知症ケアパス の作成を推進 平成 27 年度以降介護保険事業計画 ( 市町村 ) に反映 2. 早期診断 早期対応 かかりつけ医認知症対応力向上研修の受講者数 ( 累計 ) 平成 24 年度末見込 35,000 人 平成 29 年度末 50,000 人 考え方 高齢者人口約 600 人 ( 認知症高齢者約 60 人 ) に対して 1 人のかかりつけ医が受講 後述の 認知症の薬物治療に関するガイドライン も活用して研修を実施 認知症サポート医養成研修の受講者数 ( 累計 ) 平成 24 年度末見込 2,500 人 平成 29 年度末 4,000 人 考え方 一般診療所( 約 10 万 )25 か所に対して 1 人のサポート医を配置 認知症初期集中支援チーム の設置 平成 24 年度モデル事業のスキームを検討 平成 25 年度全国 10 か所程度でモデル事業を実施 平成 26 年度全国 20 か所程度でモデル事業を実施 平成 27 年度以降モデル事業の実施状況等を検証し 全国普及のための制度化を検討 認知症初期集中支援チーム は 地域包括支援センター等に配置し 家庭訪問を行い アセスメント 家族支援等を行うもの 早期診断等を担う医療機関の数 平成 24~29 年度認知症の早期診断等を行う医療機関を 約 500 か所整備する 考え方 認知症疾患医療センターを含めて 二次医療圏に1か所以上 いわゆる 身近型認知症疾患医療センター の機能 ( 早期診断 早期支援 危機回避支援 ) については 平成 25 年度までに 認知症サポート医の活動状況等も含めた調査を行い それを踏まえて検証する - 1 -

地域包括支援センターにおける包括的 継続的ケアマネジメント支援業務の一環として多職種協働で実施される 地域ケア会議 の普及 定着 平成 24 年度 地域ケア会議運営マニュアル 作成 地域ケア多職種協働推進等事業 による 地域ケア会議 の推進 平成 27 年度以降すべての市町村で実施 3. 地域での生活を支える医療サービスの構築 認知症の薬物治療に関するガイドライン の策定 平成 24 年度ガイドラインの策定 平成 25 年度以降医師向けの研修等で活用 精神科病院に入院が必要な状態像の明確化 平成 24 年度 ~ 調査 研究を実施 退院支援 地域連携クリティカルパス( 退院に向けての診療計画 ) の作成 平成 24 年度クリティカルパスの作成 平成 25~26 年度クリティカルパスについて 医療従事者向けの研修会等を通じて普及 あわせて 退院見込者に必要となる介護サービスの整備を介護保険事業計画に反映する方法を検討 平成 27 年度以降介護保険事業計画に反映 4. 地域での生活を支える介護サービスの構築 認知症の人が可能な限り住み慣れた地域で生活を続けていくために 必要な介護サービス の整備を進める ( 別紙参照 ) 5. 地域での日常生活 家族の支援の強化 認知症地域支援推進員の人数平成 24 年度末見込 175 人 平成 29 年度末 700 人 考え方 5つの中学校区当たり1 人配置 ( 合計約 2,200 人 ) 当面 5 年間で 700 人配置 各市町村で地域の実情に応じて 認知症地域支援推進員を中心として 認知症の人やその家族を支援するための各種事業を実施 認知症サポーターの人数 ( 累計 ) 平成 24 年度末見込 350 万人 平成 29 年度末 600 万人 - 2 -

市民後見人の育成 支援組織の体制を整備している市町村数平成 24 年度見込 40 市町村将来的に すべての市町村 ( 約 1,700) での体制整備 認知症の人やその家族等に対する支援 平成 24 年度調査 研究を実施 平成 25 年度以降 認知症カフェ ( 認知症の人と家族 地域住民 専門職等の誰もが参加でき 集う場 ) の普及などにより 認知症の人やその家族等に対する支援を推進 6. 若年性認知症施策の強化 若年性認知症支援のハンドブックの作成 平成 24 年度 ~ ハンドブックの作成 医療機関 市町村窓口等で若年性認知症と診断された人とその家族に配付 若年性認知症の人の意見交換会開催などの事業実施都道府県数平成 24 年度見込 17 都道府県 平成 29 年度 47 都道府県 7. 医療 介護サービスを担う人材の育成 認知症ライフサポートモデル ( 認知症ケアモデル ) の策定 平成 24 年度前年度に引き続き調査 研究を実施 平成 25 年度以降認知症ケアに携わる従事者向けの多職種協働研修等で活用 認知症介護実践リーダー研修の受講者数 ( 累計 ) 平成 24 年度末見込 2.6 万人 平成 29 年度末 4 万人 考え方 すべての介護保険施設( 約 15,000) とグループホーム ( 約 14,000) の職員 1 人ずつが受講 加えて 小規模多機能型居宅介護事業所 訪問介護事業所 通所介護事業所等の職員については すべての中学校区 ( 約 11,000) 内で1 人ずつが受講 認知症介護指導者養成研修の受講者数 ( 累計 ) 平成 24 年度末見込 1,600 人 平成 29 年度末 2,200 人 考え方 5つの中学校区当たり1 人が受講 一般病院勤務の医療従事者に対する認知症対応力向上研修の受講者数 ( 累計 ) 新規 平成 29 年度末 87,000 人 考え方 病院( 約 8,700)1か所当たり 10 人 ( 医師 2 人 看護師 8 人 ) の医療従事者が受講 - 3 -

( 別紙 ) ( 単位 : 万人 ) 認知症高齢者数の居場所別内訳 平成 24 年度平成 29 年度 (2012) (2017) 認知症高齢者数 305 373 在宅介護 149 186 うち小規模多機能型居宅介護 5 14 うち定期巡回 随時対応型サービス 0 3 居住系サービス 28 44 特定施設入居者生活介護 11 19 認知症対応型共同生活介護 17 25 介護施設 89 105 介護老人福祉施設 48 58 介護老人保健施設等 ( 介護療養型医療施設を含む ) 41 46 医療機関 38 38 端数処理の関係で積み上げは一致しない 認知症高齢者の介護サービス利用について (5 年後の推計 ) 推計の考え方 1. 各年度の 認知症高齢者数 については 将来推計人口 ( 国立社会保障 人口問題研究所 :H24.1 推計 死亡中位出生中位 ) に 平成 22 年 9 月末現在の 認知症高齢者の日常生活自立度 Ⅱ 以上の認知症高齢者割合を性別年齢階級別に乗じて推計 2. 平成 22 年 9 月末現在の 認知症高齢者の日常生活自立度 Ⅱ 以上の認知症高齢者の居場所別内訳を基に 社会保障に係る費用の将来推計の改定について ( 平成 24 年 3 月 ) ( 以下 一体改革試算 という ) における各サービスごとの利用者増加率等 ( ) を乗じて推計した ( ) 増加率等には 平成 22 年度に対する各サービス別利用者数増加率に次の要素を含めて補正している [ 平成 24 年度 ] 介護施設の入所者に占める認知症者割合を増加 [ 平成 29 年度 ] 認知症高齢者数の増加 ( 平成 22 年度 :208 万人 280 万人 ) 及び精神科病院からの退院者の受入増に対応するため 以下の 1~3 の整備等を行う 1 認知症対応型共同生活介護及び特定施設入居者生活介護については一体改革試算より更に整備を促進 2 特定施設入居者生活介護及び介護施設の入所者に占める認知症割合を増加 3 在宅介護においても 小規模多機能型居宅介護の整備を更に促進するなど 認知症に対応可能なサービスを整備する 3. 医療機関 の認知症高齢者数は 副傷病名に認知症がある者を含む ( 注 ) 医療機関の内訳 ( 一般病院 精神科病院等 ) の認知症者数については 認知症高齢者の日常生活自立度 Ⅱ 以上の高齢者数データがないことから推計ができない なお 精神科病院に入院している認知症患者数は 平成 20 年約 5 万人 ( 患者調査 ) となっている 認知症高齢者が同割合で精神科病院に入院すると仮定すれば 平成 29 年は約 7 万人と推計される 今回の推計では 介護サービスの整備拡充等による精神科病院からの退院者の受入増分を約 2 万人と見込んでいるので 精神科病院の認知症患者数は平成 29 年約 5 万人と推計される