本日の内容 1. 医薬品の再審査に係る関連法規 2. 医薬品の再審査申請資料の適合性調査 2.1. GPSP 実地調査における調査の視点 2.2. 適合性書面調査における調査の視点 2.3. ( 参考 ) 医薬品再審査適合性調査相談の現況 3. 適合性調査の効率化に向けて 3.1. 安全性情報管理シ

Similar documents
本日の内容 1. 再審査申請と関連法規 2. 医薬品の再審査申請資料適合性調査 2.1. 実地調査 2.2. 書面調査 3. 適合性調査の効率化に向けて 3.1. 安全性情報管理シートの見直し 3.2. 医薬品再審査適合性調査相談 ( 新設 ) 2

<4D F736F F F696E74202D20382E2088E396F CC90BB91A294CC94848CE392B28DB882CC8CBB8FF382C697AF88D3935F2E >

< F2D CFA90B6984A93AD8FC897DF91E632368D868169>

PSP 省令 と それぞれ略称する 記 1. 改正施行規則について希少疾病用医療機器その他の医療上特にその必要性が高いと認められる医療機器であり かつ 当該医療機器についての臨床試験の実施に特に長期間を要すると認められるものに係る承認申請をする場合においては 改正 GVP 省令第 9 条の3 第 1

PSP 省令 と それぞれ略称する 記 1. 改正施行規則について希少疾病用医療機器その他の医療上特にその必要性が高いと認められる医療機器であり かつ 当該医療機器についての臨床試験の実施に特に長期間を要すると認められるものに係る承認申請をする場合においては 改正 GVP 省令第 9 条の3 第 1

医薬品の基礎研究から承認審査 市販後までの主なプロセス 基礎研究 非臨床試験 動物試験等 品質の評価安全性の評価有効性の評価 候補物質の合成方法等を確立 最適な剤型の設計 一定の品質を確保するための規格及び試験方法などの確立 有効期間等の設定 ( 長期安定性試験など ) 医薬品候補物質のスクリーニン

Microsoft Word - 奈良県GQP-GVPガイドライン doc

じ ) その他の処方せん医薬品又は高度管理医療機器の製造販売に係る業務の責任者との密接な連携を図らせること ( 安全確保業務に係る組織及び職員 ) 第四条第一種製造販売業者は 次に掲げる要件を満たす安全確保業務の統括に係る部門 ( 以下この章において 安全管理統括部門 という ) を置かなければなら

(Microsoft PowerPoint - GVPGQP\203t\203H\203\215\201[\203A\203b\203v.pptx)

GVP省令

薬事法における病院及び医師に対する主な規制について 特定生物由来製品に係る説明 ( 法第 68 条の 7 平成 14 年改正 ) 特定生物由来製品の特性を踏まえ 製剤のリスクとベネフィットについて患者に説明を行い 理解を得るように努めることを これを取り扱う医師等の医療関係者に義務づけたもの ( 特

GVPの基礎

【押印あり】日本医学会宛

はじめて医療機器を製造販売または製造される方へ

写 薬生発 0131 第 1 号 平成 30 年 1 月 31 日 都道府県知事 殿 厚生労働省医薬 生活衛生局長 ( 公印省略 ) 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 関係手数料令の一部を改正する政令の公布について この度 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確

医師主導治験取扱要覧

Microsoft PowerPoint - ⑨140925,30日薬連講習会(後発RMP)930.ppt [互換モード]

<4D F736F F F696E74202D EA98CC8935F8C9F E9E935F816996F28DDC8E7489EF95F18D90816A292E B8CDD8AB B83685D>

&Aについて ( 平成 21 年 9 月 7 日付け厚生労働省医薬食品局審査管理課長 安全対策課長事務連絡 ) では 全例調査が承認条件として付される場合として 国内治験症例が少ないか又はない場合や 重篤な副作用等の発現が懸念される場合等がこれに該当するとされている また 再審査期間よりも早く症例数

薬生安発 0302 第 1 号 平成 30 年 3 月 2 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省医薬 生活衛生局医薬安全対策課長 ( 公印省略 ) 医薬品リスク管理計画の実施に基づく再審査期間終了後の評価報告について の一部改正について 再審査期間中の新医薬品以外の医薬品の医薬品リ

Microsoft Word - (発番)医療機器の製造販売承認申請について

評価 条項号安全確保業務に係る組織及び職員 ( 第 4 条関係 ) ( 評価に際しての参考事項 ) 確認事項等 再生 第 1 種 第 2 種 第 3 種 4 1 製造販売業者は 以下に掲げる要件を満たす安全管理統括部門を置いているか A B C D A B C D 総括製造販売責任者の監

国立仙台病院受託研究取扱規程

薬機発第 号平成 24 年 10 月 12 日一部改正平成 28 年 3 月 30 日 ( 別記 ) 殿 独立行政法人医薬品医療機器総合機構理事長 医療機器の再審査及び再評価申請資料の適合性書面調査及びGPSP 実地調査の実施手続きについて の一部改正について 医療機器の再審査及び再

< F2D CFA90B6984A93AD8FC897DF91E632368D869056>

都道府県知事各政令市長殿特別区長 薬食発第 号平成 16 年 9 月 22 日 厚生労働省医薬食品局長 医薬品 医薬部外品 化粧品及び医療機器の製造販売後安全管理の基準に関する省令及び薬事法施行規則の一部を改正する省令の施行について 薬事法及び採血及び供血あつせん業取締法の一部を改正

医師主導治験取扱要覧

厚生労働省令第 136 号 平成 16 年 9 月 22 日 薬事法 ( 昭和三十五年法律第百四十五号 ) 第十二条の二第一号の規定に基づき 医薬品 医薬部外品 化粧品及び医療機器の品質管理の基準に関する省令を次のように定める 平成十六年九月二十二日厚生労働大臣坂口力 医薬品 医薬部外品 化粧品及び

平成14年8月  日

医療機器製造販売業者用 GVP チェックリスト 平成 28 年 3 月版 略語 項目 法 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年 8 月 10 日法律第 145 号 ) 規則 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則

Microsoft Word - GVP省令施行通知(知事宛て)140812

独立行政法人国立病院機構仙台医療センターにおける医薬 品等の使用成績調査 特定使用成績調査及び副作用 感染 症報告 その他の受託研究の実施に関する標準業務手順書 2018 年 7 月 26 日第 9 版

標準業務手順 目次

北里大学病院モニタリング 監査 調査の受け入れ標準業務手順 ( 製造販売後臨床試験 ) 第 1 条 ( 目的 ) 本手順書は 北里大学病院において製造販売後臨床試験 ( 以下 試験とする ) 依頼者 ( 試験依頼者が業務を委託した者を含む 以下同じ ) が実施する直接閲覧を伴うモニタリング ( 以下

<4D F736F F D2088E396F BB91A28BC EF C8EA695DB8AC78BE695AA816A C826F8AEE8F808F918EE88F878F B2E646F63>

MDSAP の調査結果の 試行的受入れについて ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構 品質管理部 登録認証機関監督課 1

Microsoft Word - 基礎6再審査制度.doc

医薬品 医薬部外品 化粧品 医療機器及び再生医療等製品の製造販売後安全管理の基準に関する省令に資するために 医療関係者を訪問すること等により安全管理情報を収集し 提供することを主な業務として行う者をいう 7 この省令で 第一種製造販売業者 とは 法第四十九条第一項に規定する厚生労働大臣の指定する医薬

ISO13485:2005 と本邦における QMS との違いについて ( いわゆる追加的要求事項と呼ばれる事項について よく質問があります 品質マニュアル ( 品質管 理監督基準書 ) 作成の際に参考になると幸いです 条項ごとに解説を記載しましたので 参考にしてください 追加的要求事項 1: 製造所

宮城県立がんセンター受託研究業務手順書

< F2D819B955C8EA692CA926D DC58F4994AD8F6F>

国立病院機構大阪医療センター受託研究取扱細則

前項に規定する事項のうち当該被験薬の治験薬概要書から予測できないもの に改め 同項を同条第三項とし 同条第一項の次に次の一項を加える 2治験依頼者は 被験薬について法第八十条の二第六項に規定する事項を知ったときは その発現症例一覧等を当該被験薬ごとに 当該被験薬について初めて治験の計画を届け出た日等

(Microsoft Word -

<4D F736F F D208EA18CB182C98AD682B782E995578F808BC696B18EE88F878F E7B8D732E646F6378>

員長及び医薬品医療機器等法登録認証機関協議会代表幹事宛て送付するこ ととしていることを申し添えます 記 1. 基本要件基準第 13 条第 5 項及び第 6 項への適合性確認の基本的な考え方について (1)2023 年 ( 平成 35 年 )2 月 28 日 ( 以下 経過措置期間終了日 という )

第 2 条ガイアは 関係法令等及びこれに基づく告示 命令によるほか業務要領に従い 公正 中立の立場で厳正かつ適正に 適合審査業務を行わなければならない 2 ガイアは 引受承諾書に定められた期日までに住宅性能証明書又は増改築等工事証明書 ( 以下 証明書等 という ) を交付し 又は証明書等を交付でき

< F2D8E9197BF A836F815B2E6A7464>

医療事故調査・支援センター~センターの役割と手引~

Basic Agreement for Marketing Certification Service under PMD Act / 医薬品医療機器法製造販売認証サービス基本合意書

Microsoft PowerPoint - PVS認定講習安全対策と規制301013

事務連絡 平成 30 年 1 月 17 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 御中 厚生労働省医薬 生活衛生局医薬安全対策課 厚生労働省医薬 生活衛生局監視指導 麻薬対策課 医薬品の製造販売業者における三役の適切な業務実施についての Q&A 医薬品の製造販売業者における三役の適切な業務実施について

3. 実施時期平成 29 年 4 月 3 日より本件改修後のQMS 調査申請書の作成及び機構受付が可能となります 4. その他 本改修により承認申請書とQMS 調査申請書の同時申請が可能となるのは 両申請書をDW APで作成した場合に限ります (FD 申請ソフトによる申請の場合は同時申請できません

3 治験実施計画書目的 当該治験について 治験実施計画書が手順書に従い適切に作成及び改訂されていることを確認する 次の事項を調べる (1) 治験実施計画書の記載項目 ( 再生医療等製品 GCP 省令第 7 条第 1 項に規定する項目 ) (2) 治験実施計画書の作成 改訂の手順と日付 (3) 治験計

Ⅲ-4 調査 研究委託に関する基準 改定改定改定改定改定改定改定 平成 10 年 1 月 20 日公正取引委員会届出平成 13 年 6 月 14 日公正取引委員会届出平成 16 年 5 月 25 日公正取引委員会届出平成 17 年 3 月 29 日公正取引委員会届出平成 17 年 12 月 22 日

JCROA自主ガイドライン第4版案 GCP監査WG改訂案及び意見

確定版【都道府県宛】

Microsoft Word - 【案1】登録認証機関立入要領改正通知(Ver )

法改正の目的 1 Ⅰ 医療機器等の特性を踏まえた規制の構築 1. 医療機器等の製造販売業及び製造業の章の新設 2. 体外診断用医薬品の製造販売業の新設 3. 医療機器等の製造業の登録制への移行 4. プログラムの位置付けの明確化 5. QMS 調査の見直し 6. 認証制度に関する見直し 7. 医療機

第二条この法律で 医薬品 とは 次に掲げる物をいう 一日本薬局方に収められている物二人又は動物の疾病の診断 治療又は予防に使用されることが目的とされている物であつて 機械器具等 ( 機械器具 歯科材料 医療用品 衛生用品並びにプログラム ( 電子計算機に対する指令であつて 一の結果を得ることができる

文書管理番号

医療用医薬品の市販直後調査の実施方法等について 平成 18 年 3 月 24 日付 : 厚生労働省医薬食品局安全対策課長 ( 薬食安発第号 号 ) 医療用医薬品の市販直後調査に関する Q&A について 平成 18 年 3 月 24 日付 : 厚生労働省医薬食品局安全対策課 ( 事務連

第一章総則 ( 目的 ) 第一条この法律は 医薬品 医薬部外品 化粧品 医療機器及び再生医療等製品 ( 以下 医薬品等 という ) の品質 有効性及び安全性の確保並びにこれらの使用による保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止のために必要な規制を行うとともに 指定薬物の規制に関する措置を講ずるほか 医療

医療機器使用成績評価制度ガイダンス ( 一社 ) 日本医療機器産業連合会 使用成績評価制度のガイダンス作成 WG 2018 年 11 月 1 日 1

<4D F736F F D E34208EA18CB18EE891B182AB977697CC C8E8DB782B591D682A688CB978A>

薬食機発 0131 第 1 号平成 25 年 1 月 31 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省医薬食品局審査管理課医療機器審査管理室長 薬事法に基づく登録認証機関の基準改正に伴う留意事項について ( その 2) 薬事法 ( 昭和 35 年法律第 145 号 以下 法 という )

規程書

⑩-3(0627)改正後の薬事法

目次 第 1 章治験審査委員会... 3 ( 目的と適用範囲 )... 3 ( 治験審査委員会の責務 )... 3 ( 治験審査委員会の設置及び構成 )... 3 ( 治験審査委員会の業務 )... 4 ( 治験審査委員会の運営 )... 6 第 2 章治験審査委員会事務局... 8 ( 治験審査委

( 別添 2) ( 別添 2) 平成 14 年 9 月 27 日保発第 号の別添 2 組合管掌健康保険一括適用取扱要領 組合管掌健康保険一括適用取扱要領 ( 準則 ) 第 1 健康保険法 ( 以下 法 という ) 第 34 条第 1 項の規定による厚生労働大臣の承認 ( 以下 一括適

記 1. 適用対象本通知は 製造販売業者等が GPSP 省令第 2 条第 3 項に規定する DB 事業者が提供する同条第 2 項に規定する医療情報データベースを用いて同条第 1 項第 2 号に規定する製造販売後データベース調査を実施し 医薬品の再審査等の申請資料を作成する場合に適用する GPSP 省

<4D F736F F D208EA18CB182C98AD682B782E995578F808BC696B18EE88F878F E38E748EE593B1816A E7B8D732E646F637

<814588E396F E397C38B408AED939982CC95698EBF C8CF890AB8B7982D188C AB82CC8A6D95DB939982C98AD682B782E A528819F8FBA E30388C8E313093FA964097A591E D8629>

国立がんセンター受託研究取扱規程

Taro-化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案 新旧対照条文

個人情報保護規定

ICH-GCPとJ-GCPとの比較表

15 変更管理

医薬品説明会資料 ジェネリック (後発医薬品)

12_モニタリングの実施に関する手順書 

厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付の支払の遅延に係る加算金の支給に関する法律

事務連絡 平成 28 年 3 月 29 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 薬務主管課御中 厚生労働省医薬 生活衛生局審査管理課 厚生労働省医薬 生活衛生局監視指導 麻薬対策課 医薬品等の製造業許可 外国製造業者認定等に関する質疑応答集 (Q&A) について 今般 標記 Q&A を別添のとおりとり

実施医療機関治験審査委員会標準的業務手順書

医療機関における治験業務

医薬品たるコンビネーション製品の不具合報告等に関する Q&A [ 用いた略語 ] 法 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年法律第 145 号 ) 施行規則 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則 ( 昭和 36 年

日本医科大学付属第二病院治験標準業務手順書

<4D F736F F D2088E396F295698BC691D D836A B816988F38DFC A2E646F63>

 北海道大学病院治験取扱要項

資料編 に委託して製造をする場合を含み 他から委託を受けて製 造する場合を含まない ) をし 又は輸入した化粧品を製造 販売のために出荷することをいう 製造販売業者 とは 会社の経営陣 ( 取締役等 ) を指します 薬事法施行規則第 92 条 (4) ロット とは 一の製造期間内に一連の製造工程によ

指導事項 < 品質保証責任者の業務 > 省 81 省 82 省 83 省 84 施第 2-6(3) 品質管理業務を統括すること 品質管理業務が適正かつ円滑に行われていることを確認すること 必要な場合 総括に文書により報告すること 品質管理業務の実施に当たり 必要に応じ ( 回収 製造販売の停止等 )

実施医療機関治験審査委員会標準的業務手順書

●薬事法等の一部を改正する法律案

医薬品の添付文書等を調べる場合 最後に 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 特定の文書 ( 添付文書以外の文書 ) の記載内容から調べる場合 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 最後に 調べたい医薬品の名称を入力 ( 名称の一部のみの入力でも検索可能

治 験 実 施 標 準 業 務 手 順 書

手順書03

タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る 販売名 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 有効成分 タペンタ 錠 100mg 製造販売業者 ヤンセンファーマ株式会社 薬効分類 821 提出年月 平成 30 年

別添 治験副作用等症例の定期報告に関する質疑応答集 (Q&A) について < 半年ごとの定期報告の受け付け> Q1 平成 26 年 6 月 30 日までの間は 治験依頼者 ( 自ら治験を実施する者を除く ) が提出する副作用等症例の定期報告は なお従前の例によることができる とあるが 平成 26 年

- 1 - 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)(抄)(定義)第二条この法律で 医薬品 とは 次に掲げる物をいう 一日本薬局方に収められている物二人又は動物の疾病の診断 治療又は予防に使用されることが目的とされている物であつて 機械器具等(機

第二章医薬品の品質管理の基準 ( 第三条 第十六条 ) 第三章医薬部外品及び化粧品の品質管理の基準 ( 第十七条 第二十条 ) 平成 16 年 9 月 22 日薬食発第 号医薬品 医薬部外品 化粧品及び医療機器の品質管理の基準に関する省令の施行について ( 医薬品等総括製造販売責任者

<945F96F B3816A2E786264>

Transcription:

医薬品の製造販売後調査の 現状と留意点 1

本日の内容 1. 医薬品の再審査に係る関連法規 2. 医薬品の再審査申請資料の適合性調査 2.1. GPSP 実地調査における調査の視点 2.2. 適合性書面調査における調査の視点 2.3. ( 参考 ) 医薬品再審査適合性調査相談の現況 3. 適合性調査の効率化に向けて 3.1. 安全性情報管理シートの任意提出と事前提出資料 ( 実施手続き通知の改正 ) 2

本日の内容 1. 医薬品の再審査に係る関連法規 2. 医薬品の再審査申請資料の適合性調査 2.1. GPSP 実地調査における調査の視点 2.2. 適合性書面調査における調査の視点 2.3. ( 参考 ) 医薬品再審査適合性調査相談の現況 3. 適合性調査の効率化に向けて 3.1. 安全性情報管理シートの任意提出と事前提出資料 ( 実施手続き通知の改正 ) 3

医薬品の再審査に係る関連法規 ~ 医薬品医療機器法 ( 抄 )~ 第 14 条の 4( 新医薬品等の再審査 ) 第 1 項 次の各号に掲げる医薬品につき第十四条の承認を受けた者は 当 該医薬品について 当該各号に定める期間内に申請して 厚生労働大 臣の再審査を受けなければならない 第 3 項厚生労働大臣の再審査は 再審査を行う際に得られている知見に基 づき 第一項各号に掲げる医薬品が第十四条第二項第三号イからハ までのいずれにも該当しないことを確認することにより行う 第 14 条第 2 項第 3 号 ( 抄 ) ( 医薬品 医薬部外品及び化粧品の製造販売の承認 ) イ申請に係る医薬品 ( 中略 ) が その申請に係る効能又は効果を有すると認められないとき ロ申請に係る医薬品 ( 中略 ) が その効能又は効果に比して著しく有害な作用を有することにより 医薬品又は医薬部外品として使用価値がないと認められるとき ハイ又はロに掲げる場合のほか 医薬品 ( 中略 ) として不適当なものとして厚生労働省令で定める場合注 ) に該当するとき 注 ) 性状又は品質が保健衛生上著しく不適当な場合 4

医薬品の再審査申請資料に対する調査の法的根拠 第 14 条の 4( 新医薬品等の再審査 ) 第 4 項 ( 中略 ) 当該申請に係る医薬品が厚生労働省令で定める医薬品 再掲 であるときは 当該資料は 厚生労働省令で定める基準に従って収集され かつ 作成されたものでなければならない 第 5 項 ( 中略 ) 第 1 項各号に掲げる医薬品に係る申請内容及び前項前段に規定する資料に基づき 当該医薬品の品質 有効性及び安全性に関する調査を行うものとする この場合において 第一項各号に掲げる医薬品が前項後段に規定する厚生労働省令で定める医薬品であるときは あらかじめ 当該医薬品に係る資料が同項後段の規定適合するかどうかについての書面による調査又は実地の調査を行ものとする

本日の内容 1. 医薬品の再審査に係る関連法規 2. 医薬品の再審査申請資料の適合性調査 2.1. GPSP 実地調査における調査の視点 2.2. 適合性書面調査における調査の視点 2.3. ( 参考 ) 医薬品再審査適合性調査相談の現況 3. 適合性調査の効率化に向けて 3.1. 安全性情報管理シートの任意提出と事前提出資料 ( 実施手続き通知の改正 ) 9

GPSP 実地調査における結果通知 の発出状況 ( 件 ) ~ 改善を要する事項 ~ ( 調査等の実施 ) ( 委託 ) ( 管理責任者 ) ( 使用成績調査 ) ( 自己点検 ) ( 手順書 ) ( 製造販売後臨床試験 ) ( 教育訓練 ) ( 記録の保存 ) 各年度 4 月 ~ 翌年 3 月末までに結果通知を発出した再審査医薬品を対象 12

本日の内容 1. 医薬品の再審査に係る関連法規 2. 医薬品の再審査申請資料の適合性調査 2.1. GPSP 実地調査における調査の視点 2.2. 適合性書面調査における調査の視点 2.3. ( 参考 ) 医薬品再審査適合性調査相談の現況 3. 適合性調査の効率化に向けて 3.1. 安全性情報管理シートの任意提出と事前提出資料 ( 実施手続き通知の改正 ) 15

文献学会情報の収集に問題が認められた事項 ( 例 ) 検索条件 ( 検索式 ) の不備 検索条件 ( 検索式 ) が適切に設定されていなかった 安全性 ( 副作用等 ) に関するキーワードのみを設定しており 有効性に関するキーワードが含まれていなかった clinical trial や human に限定されていた等のため 疫学調査や動物等を用いた試験 物理的又は化学的試験等に関する研究報告が適切に収集されていなかった 遡及的な検索の不備 適切な検索条件に変更した場合 適切な条件での遡及的な検索が行われておらず 結果として網羅的な情報収集がされていなかった 過去の適合性調査で指摘を受けて 新たに再審査申請対象となった医薬品に対して 再審査申請前に遡及的な検索をしなかった 再審査申請期間の途中で検索式を改善したが 改善前の期間について遡及的な検索をしなかった 20

( まとめ ) 再審査申請資料適合性調査の視点 製造販売後調査等が GPSP に従い適正かつ円滑に実施されるために必要なシステムが構築されているか? 組織 体制 製造販売後調査等業務手順書及び細則 このシステムが手順書等に従い十分に機能し 維持されているか? 製造販売後調査等基本計画書 実施計画書の作成及びそれに基づく調査等の実施 製造販売後調査等業務の委託に関する契約及びその履行 製造販売後調査等業務に係る文書 記録の保存 このシステムの質の確保 向上のための方策がとられているか? 自己点検 教育訓練の実施と結果を踏まえた是正措置 再審査申請資料は 得られた結果に基づき正確に作成されているか? 不都合なデータ等も含め 再審査申請資料が作成されているか? 再審査申請資料の根拠になった資料は 適切に保存されているか? 21

本日の内容 1. 医薬品の再審査に係る関連法規 2. 医薬品の再審査申請資料の適合性調査 2.1. GPSP 実地調査における調査の視点 2.2. 適合性書面調査における調査の視点 2.3. ( 参考 ) 医薬品再審査適合性調査相談の現況 3. 適合性調査の効率化に向けて 3.1. 安全性情報管理シートの任意提出と事前提出資料 ( 実施手続き通知の改正 ) 22

医薬品再審査適合性調査相談とは 現在の医薬品再審査による適合性調査では 製造販売後臨床試験や使用成績調査が終了後数年経過していることから 適合性調査実施時には企業の担当者等が退職しているなど 当時の状況の事実確認等に時間を要することが問題となっている 本相談は 医薬品再審査のために行われる製造販売後臨床試験等が終了した段階において 再審査申請資料として添付する予定の資料ついて 実質的な適合性に対する調査 ( 書面適合性調査および GPSP 実地調査 ) を行う メリット 1 メリット 2 メリット 3 企業担当者が在職しているため事実確認が容易 問題点の早期発見 体制の立直しが可能 再審査申請後の適合性調査の負担軽減 23

医薬品再審査適合性調査相談の留意点 申込みの前に 事前面談を実施する必要があります 事前面談時には 主に以下の内容について確認 1 調査 試験の概要 ( 背景 実施体制 相談経緯等 ) 2 適合性調査相談申込み時の申込資料 3 適合性調査相談申込み予定日 実質的な再審査申請の適合性調査 ( 書面調査および GPSP 実地調査 ) の早期実施となりますので 資料の品質管理や信頼性の担保の説明については再審査申請時と同等にご準備いただきますよう 十分ご配慮ください 新たに追加された 機構と合意した製造販売後臨床試験又は使用成績調査若しくは特定使用成績調査 の場合は 再審査申請時には 調査相談実施以降に更新された内容がわかるような資料を提出いただきます 29

本日の内容 1. 医薬品の再審査に係る関連法規 2. 医薬品の再審査申請資料の適合性調査 2.1. GPSP 実地調査における調査の視点 2.2. 適合性書面調査における調査の視点 2.3. ( 参考 ) 医薬品再審査適合性調査相談の現況 3. 適合性調査の効率化に向けて 3.1. 安全性情報管理シートの任意提出と事前提出資料 ( 実施手続き通知の改正 ) 30

安全性情報管理シート ( 案 ) を活用したパイロット調査 医薬品の再審査申請資料の適合性書面調査では 製造販売業者等が行う製造販売後安全管理情報に関する業務の手順の確認において効率化等を目指す方法を検討 安全性情報管理シート( 案 ) として 以下の項目を様式化 組織体制 市販後調査業務手順書やGVP 手順書等 作業手順や業務フロー 記録の保存媒体 安全性データベース移行状況 安全性評価基準や文献学会情報( 情報源と検索条件 ) 協力頂ける申請者の再審査対象品目において 安全性情報管理シート ( 案 ) を活用したパイロット調査を実施 ( 平成 25 年 6 月 ~ 平成 29 年 8 月 ) シートを活用した適合性調査の効果等に関するアンケートの結果等をもとに シート作成時間や重複項目などを考慮して省略可能な項 31 目を検討

最後に 再審査資料業務の効率化のため 事前に提出された資料で調査票回収の流れやデータマネジメント等を確認いたします ご対応にあたり 信頼性を担保する記録に基づいた資料の作成 保存をお願いします 再審査申請資料を差し替える場合は 可能な限り速やかにお願いします ご静聴ありがとうございました 34