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他国との共同訓練 演習強化の例 他国との新しい訓練 演習への参加 P-3C 哨戒機の米国 ( グアム ) 派遣 P-3C をグアム等に派遣し 各種戦術技量の向上を図るとともに 米海軍との信頼関係を強化 日印捜索 救難訓練 ( 調整中 ) US-2 を印へ派遣し 捜索 救難に関する技量の向上を図るとと

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全保障協力の積極的な推進296 平成 26 年版防衛白書安第 Ⅲ 部 わが国の防衛のための取組 1 海賊対処行動のための法整備 09( 平成 21) 年 3 月 ソマリア沖 アデン湾において わが国関係船舶を海賊行為から防護するため 自衛隊法第 82 条の規定により 閣議決定に基づく内閣総理大臣の承

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1 260

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新 日米防衛協力のための指針 ( ガイドライン )

自衛隊の原子力災害派遣に関する達

大綱コンセプトの変遷 初めて策定した 51 大綱 (1976 年策定 ) においては 自らが力の空白となって我が国周辺地域における不安定要因とならないよう 必要最小限度の防衛力を保有するという考え方 すなわち 基盤的防衛力構想 を採用 その後 東西冷戦の終結といった国際情勢の変化 より安定した安全保

2 新中期防の意義 防衛力整備は 最終的には各年度の予算に従い行われるが 国の防衛が国家存立の基盤であるとともに 装備品の研究開発や導入 施設整備 隊員の教育 部隊の練成などは短期になし得ないことなどを考えれば 防衛力整備は 具体的な中期的見通しに立って 継続的かつ計画的に行うことが必要である この

インド洋におけるテロ対策海上阻止活動及び海賊行為等対処活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案要綱

Taro-文書1

第2安全保障協力の積極的な推進海洋安全保障の確保 図表 Ⅲ 自衛隊による海賊対処のための活動 各国の活動状況 水上部隊 護衛艦 1 隻 ( 約 200 名 / 海上保安官 8 名が同乗 ) 直接護衛自国枠組みエスコート方式による民間船舶の護衛 ( 右図 ) ゾーンディフェンス 特定の海域


ている これに加えて 中国は 軍の艦艇や航空機による太平洋への進出を常 態化させ 我が国の北方を含む形で活動領域を一層拡大するなど より 前方の海空域における活動を拡大 活発化させている こうした中国の軍事動向等については 我が国として強く懸念してお り 今後も強い関心を持って注視していく必要がある

れにMINUSTAH 軍事部門司令部において行われる企画及び調整の分野並びに我が国のMINUSTAHに対する協力を円滑かつ効果的に行うための連絡調整の分野における国際平和協力業務を行わしめるとともに 自衛隊の部隊等により ハイチ地震の被災者の支援等の分野における国際平和協力業務を実施することとする


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Microsoft PowerPoint 追加配備住民説明用資料(セット版)

1. 自衛隊と関係機関の連携 < 発災当初から 被災者の捜索や人命救助活動を全力で実施 > 警察 消防 海上保安庁等と協力し 津波等により孤立した地域や倒壊家屋等から多数の被災者を救出 米軍 警察 消防 海上保安庁等と共同し 被災 3 県の沿岸 河口部を中心とした集中捜索を実施 関係機関との連携 1

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目次 1 防衛装備品調達の概要 2 防衛省の品質管理体制 3 今後の取組 2

防衛関係予算のポイント 30 年度予算編成の基本的な考え方 1. 中期防対象経費については 中期防衛力整備計画 に沿って 周辺海空域における安全確保 島嶼部に対する攻撃への対応 弾道ミサイル攻撃等への対応等に重点化を図るとともに 装備品の調達の効率化等を通じてメリハリある予算とする 2. 防衛関係費

実効的な抑止および対処 第 第1節 1 節 実効的な抑止および対処 財産と領土 領海 領空を確実に守り抜くために ともに 各種事態が発生した場合には 適切な時 は 総合的な防衛体制を構築して各種事態の抑止 期および海空域で海上優勢2 および航空優勢3 を確 に努めるとともに 事態の発生に際しては そ

1 回数 年度緊急発進回数の推移 現在

また 前提となる衝突や紛争といった脅威が不明確であり 在日米軍 海兵隊の出動が見込まれる事例をはじめ 具体的な説明がなく 抽象的である このような内容では 県外移設 ができない理由が説明されているとは言えず 県民の納得のいくものではない 鳩山前総理は 昨年 5 月の記者会見において 何とか県外に見つ

テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案要綱

1 自衛隊に対する関心 問 1 あなたは自衛隊について関心がありますか この中から 1 つだけお答えください 平成 30 年 1 月 関心がある ( 小計 ) 67.8% 非常に関心がある 14.9% ある程度関心がある 52.9% 関心がない ( 小計 ) 31.4% あまり関心がない 25.9%

第 1 章実施計画の適用について 1. 実施計画の位置づけ (1) この 南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画 に基づく宮崎県実施計画 ( 以下 実施計画 という ) は 南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 14 年法律第 92 号 以下 特措法 と

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研究開発評価会議資料

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平成 31 年度防衛関係費 ( 概算要求 ) 等について 平成 3 0 年 9 月 防衛省

平成 31 年度以降に係る防衛計画の大綱について 位置付け 意義 防衛計画の大綱 ( 大綱 ) は 各種防衛装備品の取得や自衛隊の運用体制の確立等は一朝一夕にはできず 長い年月を要するため 中長期的見通しに立って行うことが必要との観点から 今後の我が国の防衛の基本方針 防衛力の役割 自衛隊の具体的な

安海洋安全保障の確保 こうした国際社会の取組が功を奏し ソマリア沖 アデン湾における海賊事案の発生件数は ここ数年 極めて低い水準で推移しているものの 海賊を生み出す根本的な原因とされているソマリア国内の貧困などはいまだ解決されていない また ソマリア自身の海賊取締能力もいまだ不十分である現状を踏ま

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はじめに 2013( 平成 25) 年 12 月 17 日 政府は 我が国として初めて 国家安全保障戦略 ( 戦略 ) を決定しました また この 戦略 を踏まえ 新たな 防衛計画の大綱 ( 防衛大綱 ) と 中 期防衛力整備計画 ( 中期防 ) も決定しました 我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳

特集平成 30 年度予算特集 2 図表 1 防衛関係予算の推移 ( 億円 ) 54,000 52,000 50,000 48,000 中期防対象経費 (SACO 米軍再編経費等を除く防衛関係費) SACO 米軍再編経費 政府専用機関連経費 50,541 49,801 (+1.5%) ,8

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奮戦

ーダーの照射を受け 海自 P-1 哨戒機は 直ちに安全確保のための行動をとりました 火器管制レーダーの照射は 火器の使用に先立って実施する行為であり 他国の航空機に向けて 合理的な理由もなく照射することは 不測の事態を招きかねない極めて危険な行為です 我が国や韓国を含む 21 か国の海軍等が 201

自衛隊の補給支援活動に関する特別世論調査 の要旨 平成 21 年 3 月内閣府政府広報室 調査時期 : 平成 21 年 1 月 22 日 ~2 月 1 日調査対象 : 全国 20 歳以上の者 3,000 人有効回収数 ( 率 ):1,684 人 (56.1%) 1 補給支援活動の認知度 平成 21

新たな防衛計画の大綱 中期防衛力整備計画 ~ 統合機動防衛力 の構築に向けて ~ - 目次 - Ⅰ 戦略 大綱 中期防の位置付け等 2 Ⅱ 我が国を取り巻く安全保障環境 10 Ⅲ 我が国の防衛の基本方針 16 Ⅳ 防衛力の在り方 26 Ⅴ 防衛力の能力発揮のための基盤 43 Ⅵ 中期防衛力整備計画

第Ⅲ部 国民の生命 財産と領土 領海 領空を守り抜くための取組 図表Ⅲ わが国周辺海空域での警戒監視のイメージ 択捉島 領海 内水を含む 北海道周辺海域 接続水域 第1 章 排他的経済水域 同水域には接続水域も 含まれる E-2C早期警戒機 P-1哨戒機 日本海 わが国の防衛を担う組織

2 各国の動向 米国 : 世界最大の総合的な国力 中露等との 戦略的競争 同盟国等に対し 防衛のコミットメントを維持するとともに 責任分担の増加を要求 NATO: ハイブリッド戦 への対応 国防費を増加 中国 : 透明性を欠いた軍事力の強化 新領域の優勢確保を重視 一方的な現状変更の試み 東シナ海で

前提 新任務付与に関する基本的な考え方 平成 28 年 11 月 15 日 内 閣 官 房 内 閣 府 外 務 省 防 衛 省 1 南スーダンにおける治安の維持については 原則として南スー ダン警察と南スーダン政府軍が責任を有しており これを UNMISS( 国連南スーダン共和国ミッション ) の部

008 医療施行費

自衛官の仕事 AN GROUND JAP 陸上自衛隊 SE 40 LF DEFE O NSE F RC E 陸 海 空の 3 自衛隊の中でも最大規模の約 15 万 1 千人の定員を有し その職種は 16 種類あります また それぞれの職種は 職種特有の専門的 職域のほか 各職種に共通する職域を有して

航空隊及び教育航空隊の編制に関する訓令

防衛省提出資料

自衛隊に導入いたしまして船舶として運用することから 陸上自衛隊の使用する船舶につきましても 海上自衛隊の使用する船舶と同様に船舶安全法等の適用を除外することなどを内容としてございます また 先ほどございましたように 本法案に直接の規定ではございませんが 平成二十九年度末におきまして 万が一島嶼部を占

【セット版】29年度公表資料表紙HP

( 活動基地及び活動区域 ) 第 5 条 航空隊の活動基地は 西八代郡市川三郷町黒沢 5375 番地に設置する山梨県警察航空基地 ( 以下 航空基地 という ) とする 2 航空隊の活動区域は 県内全域とする ( 編成 ) 第 6 条 航空隊の編成は 別表第 1 のとおりとする ( 業務 ) 第 7

Q4. ミサイルは発射から何分位で日本に飛んでくるのでしょうか A4. 北朝鮮から弾道ミサイルが発射され 日本に飛来する場合 極めて短時間で日本に飛来することが予想されます 例えば 本年 2 月 7 日に北朝鮮西岸の東倉里 ( トンチャンリ ) 付近から発射された弾道ミサイルは 約 10 分後に 発

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( 別紙 ) 中期防衛力整備計画 ( 平成 23 年度 ~ 平成 27 年度 ) Ⅰ 計画の方針平成 23 年度から平成 27 年度までの防衛力整備に当たっては 平成 23 年度以降に係る防衛計画の大綱 ( 平成 22 年 12 月 17 日安全保障会議及び閣議決定 ) に従い 即応性 機動性 柔軟

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( 別紙 ) 平成 26 年度以降に係る防衛計画の大綱 Ⅰ 策定の趣旨我が国を取り巻く新たな安全保障環境の下 今後の我が国の防衛の在り方について 平成 25 年度の防衛力整備等について ( 平成 25 年 1 月 2 5 日安全保障会議及び閣議決定 ) に基づき 国家安全保障戦略について ( 平成

緊急緊急消防援助隊について消防援助隊の概要 目的 地震等の大規模 特殊災害発生時における人命救助活動等を効果的かつ迅速に実施する消防の援助体制を国として確保 創設の経緯等 阪神 淡路大震災での教訓を踏まえ 平成 7 年に創設 平成 15 年 6 月消防組織法の改正により法制化 平成 16 年 4 月

その時点で改めて ミサイルが落下する可能性がある旨を伝達し 直ちに避難することを呼びかけます Q4. ミサイルが落下する可能性がある との情報伝達があった場合は どうすれば良いのでしょうか A4. 屋外にいる場合 近くの建物 ( できれば頑丈な建物 ) の中又は地下に避難してください 近くに適当な建

Q4. ミサイルは発射から何分位で日本に飛んでくるのでしょうか A4. 北朝鮮から弾道ミサイルが発射され 日本に飛来する場合 極めて短時間で日本に飛来することが予想されます 例えば 平成 28 年 2 月 7 日に北朝鮮西岸の東倉里 ( トンチャンリ ) 付近から 発射された弾道ミサイルは 約 10

ことを呼びかけます Q4. ミサイルが落下する可能性がある との情報伝達があった場合は どうすれば良いのでしょうか A4. 屋外にいる場合 近くの建物 ( できれば頑丈な建物 ) の中又は地下に避難してください 近くに適当な建物等がない場合は 物陰に身を隠すか地面に伏せ頭部を守ってください 屋内にい

1/5 総括調査票 事案名 (36) 予備自衛官制度の運用 調査対象予算額 平成 24 年度 :8,049 百万円平成 23 年度 :8,081 百万円 所管防衛省組織防衛本省会計一般会計 調査区分 取りまとめ財務局 本省調査 - 1 調査事案の概要 事案の概要 予備自衛官制度は いざという時に必要

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(2) 日本の領土 領海の上空を通過した場合 旧 1 ミサイル発射情報 避難の呼びかけ 新 ミサイル発射情報 ミサイル発射情報 先程 北朝鮮からミサイルが発射された模様です 続報が入り次第お知らせします ミサイル発射 ミサイル発射 北朝鮮からミサイルが発射された模様です 頑丈な建物や地下に避難して下

事業継続計画(BCP)作成用調査ワークシート

対応すべき行動_0921

政策 1. 総合的な防衛体制を構築し 各種事態の抑止 対処のための体制を強化 施策 (1) 周辺海空域における安全確保 定量的指標 27 年度 28 年度 29 年度 中間目標目標年度 年度 年度 実績値 目標値 定性的指標 目標 目標年度 施策の進捗状況 ( 目標 ) 測定指標 新規装備品の導入と

防衛力整備計画の系譜 ( 年度 ) 33 ~ ~ ~ ~ 元

「複雑さに備える」

わが国の防衛産業政策の確立に向けた提言 2009 年 7 月 14 日 ( 社 ) 日本経済団体連合会 本年 4 月 北朝鮮が国連安全保障理事会の決議に違反して長距離弾道ミサイルを発射し 5 月には地下核実験を行うなど 北東アジアの安全保障環境は緊迫化している こうした安全保障環境のもとにおいて 防

合機動防衛力の構築に向けて160 平成 26 年版防衛白書統第 Ⅱ 部 わが国の安全保障 防衛政策 新中期防は 新防衛大綱に従い 次の 6 つを基本方針と して 適切な防衛力の整備に努めることとしている 1 重視すべき機能 能力 新防衛大綱で示された防衛力の役割にシームレスかつ機 動的に対応し得るよ

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Microsoft Word - ピンナップ資料_1-4P_.doc

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CV-22 オスプレイの横田飛行場への配備について CV-22 の配備について 平成 30 年 9 月 19 日北関東防衛局 スケジュール 米側からは 5 機のCV-22を本年 10 月 1 日に配備し 残り5 機については 具体的な配備の計画は未定ですが 2024 年頃までに10 機の配備を行う予

緊急緊急消防援助隊について消防援助隊の概要 目的 地震等の大規模 特殊災害発生時における人命救助活動等を効果的かつ迅速に実施する消防の援助体制を国として確保 創設の経緯等 阪神 淡路大震災での教訓を踏まえ 平成 7 年に創設 平成 15 年 6 月消防組織法の改正により法制化 平成 16 年 4 月

続報を伝達しますので 引き続き屋内に避難していて下さい 弾道ミサイルが日本の上空を通過した場合には 他に追尾しているミサイルやミサイルから分離した落下物が我が国の領土 領海に落下する可能性が無いことを確認した後 弾道ミサイルが通過した旨の情報をお知らせします ((2)2) 引き続き屋内に避難する必要

ヨーロッパ正面 陸軍 海軍 空軍 海兵隊 約3.5万人 約0.6万人 約3.0万人 約0.1万人 米軍の総兵力 陸軍 海軍 空軍 海兵隊 総計 約7.2万人 1987年総計約35.4万人 DIGEST 米 国 概 1 観 約53.5万人 約31.3万人 約32.9万人 約19.6万人 総計 約137

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わが国の防衛を担う組織と実効的な抑止及び対処第 Ⅲ 部国民の生命 財産と領土 領海 領空を守り抜くための取組第1章国の接続水域に初めて入域した 同年 12 月には 空母 遼寧 を含む中国海軍艦艇 6 隻が沖縄本島 宮古島間を通過し 7 同空母の西太平洋への進出が初めて確認された 17( 平成 29)

検査若しくは修理又は補給 ( 武器の提供を行う補給を除く ) エ自然災害によって被害を受けた施設又は設備であってその被災者の生活上必要なものの復旧又は整備のための措置オ宿泊又は作業のための施設の維持管理 3 国際平和協力業務の実施の方法 (1) 実施計画及び実施要領の範囲内において 事務総長等による

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新たな防衛計画の大綱に向けた提言

目 次 1. 改訂の趣旨 1 2. 宇宙開発利用の特性 意義及び課題 1 3. 昨今の防衛省の取組 2 4. 防衛省の宇宙開発利用に関する基本方針 3 ⑴ 宇宙空間に対する考え方 3 ⑵ 統合機動防衛力 の構築に資する宇宙開発利用のあり方 3 ⑶ 今後の重点的な取組 4 ア.3 つの視点に係る取組

Microsoft PowerPoint - 【参考配布】広域.pptx

(お知らせ)

1. 総論 ( 防衛関係費の全体像 )

はじめに 全国防衛協会連合会は かって調査研究として 日本の防衛 Q&Aよくわかる国の守り を取り纏め 会員を中心に参考資料として配布したところでありますが その後 10 年近くが経過し 近年の内外情勢の変化 特にわが国周辺における安全保障環境の厳しさを受け わが国防衛政策にも大きな変化が生じていま

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(6) 行方不明者の捜索 (7) 治安の維持 (8) 被災者等への情報伝達 (9) 前各号に掲げるもののほか 派遣先都道府県警察の長が特に指示する活動一部改正 平成 25 年第 15 号 ( 即応部隊の活動 ) 第 4 条即応部隊は 大規模災害発生時に直ちに被災地等へ赴き それぞれ次に掲げる活動を行

わが国周辺の安全保障環境 18( 平成 30) 年 6 月の米朝首脳会談の共同声明において 金正恩委員長が 朝鮮半島の完全な非核化に向けた意思を 改めて文書の形で 明確に約束した意義は大きいと考えていますが 今後 北朝鮮が核 ミサイルの廃棄に向けて具体的にどのような行動をとるのかをしっかり見極めてい

<ハード対策の実態 > また ハード対策についてみると 防災設備として必要性が高いとされている非常用電源 電話不通時の代替通信機能 燃料備蓄が整備されている 道の駅 は 宮城など3 県内 57 駅のうち それぞれ45.6%(26 駅 ) 22.8%(13 駅 ) 17.5%(10 駅 ) といずれも

Transcription:

動的防衛力の構築 ( 燃料費等 ) に係る事業について 警戒監視活動その他の活動を実施する上で必要な艦艇 航空機 車両等の燃料費 ( 単価増分等 ) 及び任務に当たる隊員を支える糧食費 ( 単価増分 ) ( 合計 337 億円 ) (1) 燃料費要望額 33,324 百万円 自衛隊の運用及び教育訓練の実施 練度の維持等に必要となる油類の購入費であり 自衛隊の保有する航空機 車両 艦船などの装備品の運行等に必要不可欠な燃料費を要求するもの 戦闘機 ヘリコプターなど航空機の運航に必要な航空機用燃料 戦車 トラックなど車両の運行に必要な車両用燃料 護衛艦 潜水艦など艦船の運航に必要な艦船用燃料 装備品の維持 管理に必要な作動油 潤滑油などの油類 駐屯地等における冷暖房 入浴及び炊事等に必要な燃料 約 748 億円 約 85 億円 約 336 億円 約 55 億円 約 182 億円 各金額は 平成 24 年度概算要求額を示す 行動 訓練用の燃料費は 自衛隊の任務を果たすための航空機や車両 艦船等の運行に必要不可欠な 燃料 を購入するためのもの 自衛隊は 装備品を保有 運用して訓練を行ない 警戒監視 災害派遣活動 海賊対処活動等の任務を完遂できるよう 国内 国外において日夜励んでおり 自衛隊にとって 国民の皆様の負託に応えるすべての行動を支える動力源となる極めて重要なもの 駐屯地等における冷暖房 入浴及び炊事等に必要な燃料は 隊員の生活勤務環境の維持のために必要なもの (2) 糧食費要望額 337 百万円 営内居住及び艦船乗組員等に対して支給する食事 その他自衛隊の隊務の運営 教育訓練等に必要となる食事について要求するもの 糧食費は 隊員に必要な栄養を補充して体力を増進し 部隊の人的戦闘力発揮に寄与するものであり必要不可欠なもの 1

(1) 燃料費 自衛隊の行動 訓練の概要 自衛隊の保有する装備品を運用し 以下のような活動を主に行っている ( 警戒監視等の対応については 次頁以降に細部を掲載 ) 警戒監視及び対領空侵犯措置災害派遣等海賊対処活動 航空機 艦船による 24 時間態勢の対処 航空機による人員輸送 給水や炊事支援などによるライフライン確保 航空機 艦船を派遣し海賊対処活動に従事 教育 : 航空機 車両 艦船を使用して操縦者 乗組員を養成するための教育訓練 : 部隊の技量向上を図り いざという時に精強な部隊等を派遣するための日々の練成訓練 行動 訓練用の燃料費が十分に確保できなかった場合は 以下のような影響が考えられる 1 警戒監視活動が不十分なため 不審な船舶や航空機の事前探知が困難となり 安全保障上のリスクが増大 2 災害発生時等の緊急時に迅速な対応が困難となり 国民の安全確保態勢が低下 3 国際的な取り組みである海賊対処活動などに参加が困難となり 国際社会における信頼低下 4 新たな操縦者を養成することや 精強な部隊等を練成することが困難となり 様々な任務に迅速に対応することが困難 2

周辺海空域の安全確保 周辺海空域における警戒監視及び領空侵犯などへの対応 本格的な侵略事態はもとより 各種事態に際し 自衛隊が迅速に対応するためには 平素から領海 領空とその周辺の海空域において常時継続的な情報収集 警戒監視 偵察活動 ( 常続監視 ) を行うなど 同海空域の安全確保に努めることが極めて重要であり 新防衛大綱においても特に重視することとされている また こうした活動により アジア太平洋地域の安全保障環境の安定化にも寄与している 周辺海域における警戒監視海上自衛隊は 1 日に 1 回を基準として 哨戒機 (P-3C) により 北海道の周辺海域や日本海 東シナ海を航行する船舶などの状況を監視している また ミサイル発射に対する監視など必要に応じ 護衛艦 航空機を柔軟に運用して警戒監視活動を行い わが国周辺における事態に即応する態勢を維持している 領空侵犯に備えた警戒と緊急発進 ( スクランブル ) 航空自衛隊は 全国のレーダーサイトと早期警戒機 (E-2C) 早期警戒管制機 (E-767) などにより わが国とその周辺の上空を 24 時間態勢で監視している また 戦闘機が直ちに発進できるよう その一部を常に待機させている 領空侵犯のおそれのある航空機を発見した場合 緊急発進 ( スクランブル ) した空自の戦闘機などがその航空機に接近して状況を確認し 必要に応じてその行動を監視する 実際に領空侵犯が発生した場合には 退去の警告などを発する なお 平成 22 年度の空自機による緊急発進 ( スクランブル ) 回数は 386 回であった 最近 10 年間の緊急発進実施回数とその内訳 平成 23 年版日本の防衛第 Ⅲ 部第 1 章第 2 節 (226~229 頁 ) より抜粋 3

大規模 特殊災害などへの対応 災害に対する初動対処態勢阪神 淡路大震災の教訓から 自衛隊は 災害派遣を迅速に行うため 初動態勢を整えている 陸自は 全国に配置した 157 か所の駐 ( 分 ) 屯地を基盤として待機態勢を維持しており 初動対応部隊として 人員 車両 ヘリコプターのほか 不発弾処理や化学防護のための部隊を 1 時間基準で出動できる態勢を整えている 海自は 応急的に出動できる艦艇を基地ごとに指定しているほか 救難機 作戦機の待機態勢を整えている 空自は 救難機 輸送機の待機態勢などを整えている 災害派遣等における待機態勢 ( 基準 ) 平成 23 年版日本の防衛第 Ⅲ 部第 1 章第 2 節 (248 頁 ) より抜粋 4

東日本大震災への対応 平成 23 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災は 東北地方の沿岸部を中心に壊滅的な被害を及ぼした 防衛省 自衛隊は 震災発生当初から 被災者の安全および生活の安定を確保すべく総力を挙げて各種活動に取り組んできた 自衛隊の派遣規模は 10 万人態勢構築の総理指示を受け 3 月 13 日に 5 万人を超える態勢に 18 日には 10 万人を超える態勢になり 最大時で人員約 10 万 7,000 名 ( 即応予備自衛官および予備自衛官を含む ) 航空機約 540 機 艦艇約 60 隻に上った 捜索 救助活動輸送支援活動生活支援活動応急復旧作業 福島第一原発事故への対応 平成 23 年版 日本の防衛特集東日本大震災への対応 (2~22 頁 ) より抜粋 5

ソマリア沖 アデン湾における海賊対処活動 海賊行為は 海上における公の安全と秩序の維持に対する重大な脅威である 特に 海洋国家として国家の生存と繁栄の基盤である資源や食糧の多くを海上輸送に依存しているわが国にとっては看過できない問題である 国連海洋法条約においては すべての国が最大限に可能な範囲で海賊行為の抑止に協力するとされており わが国としても国際的な責任を積極的に果たしていくことが必要になっている 現在派遣されている 2 隻の護衛艦はアデン湾を往復しながら 民間商船を護衛している アデン湾を護衛船団が航行する際には 船団の前後を護衛艦が守り 護衛艦に搭載された哨戒ヘリコプターも 上空から船団の周囲を監視している このように昼夜を問わず船団の安全確保に万全を期しつつ アデン湾を約 1 日半ほどかけて通過していく 11( 同 23) 年 6 月 30 日現在で 1,995 隻が 護衛艦に守られて 1 隻も海賊の被害をこうむることなく 安全にアデン湾を通過している わが国の経済のみならず 世界経済にとっての大動脈たる本海域において 自衛隊の行う護衛活動が生み出した安心感は 大きなものである ジブチ共和国に活動拠点を置く哨戒機 (P-3C) も 日本の面積に匹敵するほど広大なアデン湾を 航続力を発揮して警戒監視を行っている ジブチを飛び立った P-3C は アデン湾を航行する無数の船舶の中に 不審な船舶がいないかどうか確認作業を実施している 同時に 護衛活動に従事する護衛艦や他国の艦艇 そして周囲を航行する民間船舶に対し情報提供を実施し また 求めがあればただちに周囲が安全かどうか確認するなど きめ細やかな対応をとっている 2 機の P-3C を派遣している自衛隊は 同様に哨戒機を派遣している各国と協調しつつ ほぼ連日にわたり警戒監視活動を行っている 09( 同 21) 年 6 月 11 日に任務飛行を開始して以来 11( 同 23) 年 6 月 30 日現在で飛行回数は実に 489 回を数え のべ飛行時間は 3,790 時間に及んでいる 識別作業を実施した船舶は約 3 万 6,440 隻であり 周囲を航行する船舶や 海賊対処に取り組む諸外国に情報の提供を行った回数は約 4,460 回となっている アデン湾の海域を広域に飛行して 警戒監視や情報収集などを実施 P-3C 護衛隊形の一例 約 200km 延長 ( モンスーン時期以外 ) 約 9000km 警戒監視活動を行う P-3C アデン湾において客船 飛鳥 Ⅱ の護衛を行う第 4 次水上部隊の護衛艦 おおなみ と警戒監視を行う P-3C 哨戒ヘリコプター護衛対象船舶哨戒ヘリコプター後続護衛艦先導護衛艦護衛対象船舶との間で通信を維持し 哨戒ヘリコプターと護衛艦により警戒を実施 平成 23 年版日本の防衛第 Ⅲ 部第 1 章第 3 節 (262~266 頁 ) 等より抜粋 6

燃料費の要望額 33,324 百万円の内訳 最近の原油の高騰や新たな船舶の就役などを踏まえ 平成 23 年度との比較において所要が増加している部分について重点化措置として要望 原油の高騰による単価増分 :29,150 百万円 平成 19 年度 DD などの新たな船舶の就役などによる所要量増加分 :4,174 百万円 原油価格の推移表 (NYNEX WTI) 独立行政法人石油天然ガス 金属鉱物資源機構 HP より 7

(2) 糧食費 営内居住及び艦船乗組員 防衛大 防衛医大の学生及び生徒 訓練招集に応じている予備自衛官等に対して支給する食事 その他自衛隊の隊務の運営 教育訓練等に必要となる食事について要求するもので 食材等の価格上昇を踏まえ 単価増を要望 糧食費の要望額 337 百万円の内訳 一般糧食費 : 283 百万円 ( 駐屯地等給食 部隊糧食 戦闘糧食 ) 陸上勤務員 @850 円 / 日 @ 857 円 / 日 艦船乗組員 @997 円 / 日 @1,002 円 / 日 学生 @924 円 / 日 @ 929 円 / 日 戦闘糧食包装料 @227 円 / 食 @ 329 円 / 食 非常用糧食費 : 54 百万円 非常用糧食 @1,530 円 / 日 @1,662 円 / 日 駐屯地等給食 一般糧食 野外給食 非常用糧食 部隊糧食 戦闘糧食 8