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1 8 ぜ 表2 入院時検査成績 2 諺齢 APTT ALP 1471U I Fib 274 LDH 2971U 1 AT3 FDP alb 4 2 BUN 16 Cr K4 O Cl g dl O DLST 許 皇磯 二 図1 入院時胸骨骨髄像 低形成で 異常細胞は認め

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第 41 回 大阪形成外科医会 ~ プログラム ~ 日時 : 平成 26 年 10 月 18 日 ( 土 ) 13 時 ~16 時 (12 時 30 分 ~ 理事会 ) 場所 : 大阪回生病院多目的ルーム ( 病院 1 階 ) 532-0003 大阪市淀川区宮原 1-6-10 電話番号 06-6393-6234( 代表 ) 主催大阪形成外科医会 当番幹事大阪回生病院形成外科 ご出席の方には 日本形成外科学会の専門医障害教育として 3 点が認められます ( 専門医の方にのみ参加証を配布します 受付時に申し付けください )

ご参加 ご講演される方へ 参加費として 受付で 1000 円をお支払ください お釣りなきようご協力をお願いいたします プロジェクターが Macintosh の一部機種には対応しておりません Windows の PC 本体または USB メモリをご持参ください 交通アクセス JR 新大阪より徒歩 5 分 地下鉄新大阪駅より徒歩 3 分 病院駐車場をご利用いただけます ( 入庫時ご参加をお申し出ください 無料です ) 広域地図

病院周辺地図 会場地図

プログラム 12:30 ~ 13:00 理事会 13:00 ~ 13:15 議事報告 13:15 ~ 14:05 一般演題第 1 群 演題 1~5 座長 : 大阪市立大学 羽多野隆治 14:05 ~ 14:45 一般演題第 2 群演題 6~9 座長 : 淀川キリスト教病院大守誠 休憩 15:00 ~ 16:00 特別講演座長 : 大阪警察病院 前田求 内部からは見えにくい 形成外科を取り巻く環境の変化 ~ 社会適応支援心理学の発展 専門医の適正配置 急性期病床の削減 ~ 医療法人健泉会理事 ( あそか西松庵診療所院長 ) 原田輝一先生

抄録 一般演題 1 13:15~14:05 1 神経線維腫切除時の 突き錐 使用を追試した1 例 淀川キリスト教病院形成外科 上野一樹 村上英毅 大守誠 Neurofibromatosis typeⅠにおける神経線維腫の切除は 予期せぬ腫瘍内出血を伴うことがある 今回 前田ら ( 形成外科 2014) により報告された突き錐を用いた方法 ( 以下 突き錐法 ) により術中出血量を少量に留めることができた1 例を経験した 症例は 12 歳男性 生下時より徐々に腫大する左頬部 頚部にかけての神経線維腫を減量目的にて部分切除することとなった 突き錐法を用い腫瘍切除を行ったところ 術中出血量を約 10ml に留めることができた 腫瘍内切開を行ったものの創部よりの出血はほとんどなく 突き錐法は術中出血をコントロールする上で非常に有用な方法であると言える しかし 前田らの報告では全ての症例において術後出血や血腫形成を認めなかったとあるが 本症例では術後約 600ml の出血を認め 皮下血腫を形成した 術後出血のコントロールは今後の課題であると考える 若干の文献的考察を踏まえ 報告する 2 臀部皮下腫瘤によりみつかった巨大虫垂粘液嚢胞腺癌の一例 ベルランド総合病院形成外科 同病院整形外科 同病院外科 坂井靖夫 名越由佳 倉都滋之 ( 整形外科 ) 川崎誠康 ( 外科 ) 症例は 79 歳 女性 初診の 3 ヶ月ほど前より右臀部に腫脹感を感じ A 院で CT 検査を受けるも明らかな異常は指摘されなかった その後臀部の腫瘤を触知するようになり B 院での画像検査より虫垂粘液腫瘍と診断され 当院外科に紹介された 腫瘍は腹腔より後腹膜をつらぬき 臀部筋群に浸潤する形で右臀部に皮下腫瘤を形成していた 全身麻酔下に腫瘍摘出術および再建術を行った 腫瘍は 腫瘍周囲の腸管から臀部皮膚まで一部腸骨を含め一塊として摘出された 後腹膜の欠損は有茎大腿筋膜張筋皮弁で被覆し さらに大殿筋を頭側へ回転させ骨断面を覆い分層植皮を行った 術後の病理検査にて虫垂原発の粘液嚢胞腺癌と診断された 術後 5 ヶ月では 腫瘍の再発はみられず 歩行など日常生活には支障がない状態である 原発性虫垂癌はまれであるが 本症例のように急速に増大し 臀部皮下腫瘤として発見されたものは渉猟した限り見あたらない 治療経過を提示するとともに若干の文献的考察を加えて報告する

3 外来難治性皮膚潰瘍に対する PICO 創傷治療システムの使用経験 高槻病院形成外科 黒川憲史 褥瘡や糖尿病性壊疽など慢性難治性創傷に対する治療として 1970 年代より陰圧閉鎖療法が有力な治療方法として報告され 広く臨床応用がなされている 本邦でも 2009 年に陰圧閉鎖療法機器が薬事承認されて以来 複数のデバイスが導入され難治性の創傷に対する重要な選択肢となっている 今回我々は 外来でも使用可能なデバイスとして 2014 年 7 月に新たに薬事承認を受けた PICO 創傷治療システム (Smith&Nephew) を使用して良好な結果を得ることができたため報告する 4 臀部多房性嚢胞の 2 例 箕面市立病院形成外科 真名子英理 桑江克樹 2014 年 4 月 ~8 月の間に炎症を伴った臀部多房性嚢胞性腫瘤の 2 症例を経験したので報告する 症例 1 81 歳女性 幼少時より右臀部に皮下腫瘤を認めていた 増大傾向があり 出血するようになったため受診 臀部に長径約 17cm大の巨大皮下腫瘤を触知 熱感を伴い 右臀部嚢胞は自壊していた CT で多房性腫瘤を認め 感染を伴った皮様嚢腫を疑った 創部 血液培養で大腸菌が検出され 切開排膿処置で経過観察したが 炎症の改善なく 摘出術を施行した 腫瘍内容は黄褐色調粥状物や乳白色クリーム状とさまざまであったが 毛髪 歯牙等は認めなかった 病理組織検査の結果 嚢胞壁には膠原繊維の増生を認めるのみで 上皮成分はなく 慢性 ~ 急性感染に伴う反応性変化を主とする肉芽組織とされた 症例 2 51 歳女性 7 年前に意識消失し 右臀部に色素沈着を来したという 1 年前にピンボン球大の腫瘤が出現し 増大した 疼痛を伴うため 皮膚科を受診し 切開排膿処置をされたが 炎症の再発を繰り返すため当科紹介となった CT で右臀部に 12 cm大の多房性腫瘤を認め 切除術を施行した 腫瘍内容は黄白色調混濁した液体であった 病理組織検査の結果 嚢胞壁は緻密結合組織が主であり 上皮成分は明らかでなく 膿皮症と診断された 2 症例とも 嚢胞性腫瘤に炎症性の変化が加わった病態だと思われたが 画像検査 病理検査でもはっきりした診断がつかなかった 短期間に 2 症例も経験したことから ある程度の頻度で遭遇する疾患だと思われるが

文献検索でも 渉猟しえた限りでは類似疾患の症例報告は認めなかった 諸先生方のご経験 ご意見を同ご教授いただきたく提示します よろしくお願いいたします 5 エクリンらせん腺腫の一例 大阪警察病院形成再建外科 美容外科 渕上淳太 前田求 日笠壽 西林涼子 山内菜都美 症例は 55 歳の女性 20 年前より左頚部腫瘤を自覚していた 10 年前から疼痛が出現し 増大傾向にあるとのことで当科紹介受診した 超音波検査では 皮下脂肪層に1 0 5 17mm の境界明瞭な low echoic lesion を認めた 局所麻酔下に摘出した結果 エクリンらせん腺腫 (Spiradenoma) と確定診断した エクリンらせん腺腫は 比較的まれな良性腫瘍で頭部 顔面に好発し 主に単発性で しばしば疼痛がみられる 若干の文献的考察をふまえ報告する 一般演題 2 14:05~14:45 6 潰瘍を伴ったメトトレキセート関連悪性リンパ腫の一例 大阪市立大学形成外科 羽多野隆治 元村尚嗣 症例は 76 歳 女性 既往に関節リウマチがあり 近医整形外科にて加療されていた また 数年前より右手背に潰瘍が治癒と再発を繰り返していた 今回 約一年前より同部位に潰瘍出現し 拡大傾向を認めたため当科紹介となった 悪性腫瘍の可能性も否定できないため 生検を行ったところ メトトレキセート関連悪性リンパ腫の診断にて血液内科にて加療を行った メトトレキセートの休薬にてすみやかに潰瘍は治癒した 潰瘍を扱う形成外科においても日常遭遇しうる疾患と考えられたため報告した

7 慢性創傷管理に対する当法人での取り組みと形成外科医の役割 ベルランド総合病院形成外科 名越由佳 坂井靖夫 高齢化社会に伴い 褥瘡や難治性潰瘍を有する患者は増加しているが 高齢者の場合 年齢 手術による侵襲 基礎疾患や既往歴などを理由に手術的治療を望まず保存的治療を選択することも多い しかし保存的治療では治癒までにかなりの期間を要するため療養型病院や施設などへの転院を余儀なくされるが 疾患によっては適切な管理ができないという理由で急性期病院からの退院に制約が生じることも少なくない 当院では 2011 年 7 月より当法人内の療養型病院へ形成外科医が往診を行うことにより 施設間の連携がとれ 前述した制約の改善につながることとなった 慢性創傷を診察する医師は現在まだ非常に少なく 形成外科医が地域医療の中でより重要な役割を今後担っていく必要があると考える 8 腹腔鏡下手術後に臍部瘢痕の硬結を生じた 2 例 PL 病院形成外科 林いづみ 当院外科で腹腔鏡下に虫垂切除術 (11 歳 男児 ) 鼠径ヘルニア手術(7 歳 女児 ) を行った後に 臍部瘢痕の硬結を生じた症例を経験した 2 例ともに保存療法を行い 改善した 若干の考察とともに報告する 9 深部静脈血栓症を合併したバージャー病の症例 医誠会病院形成 美容外科創傷治療センター 福田智 仲野雅之 白澤保子 46 歳男性既往歴 : 深部静脈血栓症 DM(-)HT(-)HL(-) 喫煙歴 25 年 10 本 20 代の頃 大学病院にて深部静脈血栓症に対して 入院加療を行ったが原因は不明であった 以降ワーファリン内服にてフォローされていたが コンプライアンスは不良であった 弾性ストッキングを装用していたが 左下腿前面には皮膚潰瘍の寛解増悪を繰り返していた 本年 4 月ごろより発生した足部の潰瘍が治癒しないため当院紹介となった 来院時 両側下肢の浮腫を認め 足背部 2か所内顆部に1か所壊死を伴う潰瘍を認めた

ABI R1.11 L1.08 SPP 足背 46 足底 31 下肢静脈エコーでは 両側膝窩静脈 大腿静脈に壁在血栓が疑われた 下肢血管造影 : 両側下腿三分枝以下での高度狭窄をみとめ バージャー病と診断した バージャー病に遊走性静脈炎を合併することは知られており Buerger は深部静脈にも高頻度に血栓が見られることを報告している 文献的にはバージャー病に合併する静脈鬱滞を伴う潰瘍では弾性ストッキングが有効であるとする報告も散見されるが 動脈性潰瘍の要素が強い場合 潰瘍は悪化すると思われる 当院での入院中の経過について考察し それを踏まえた今後行うべき治療について検討する 特別講演 15:00 ~ 16:00 内部からは見えにくい 形成外科を取り巻く環境の変化 ~ 社会適応支援心理学の発展 専門医の適正配置 急性期病床の削減 ~ 医療法人健泉会理事 ( あそか西松庵診療所院長 ) 原田輝一先生