Repatha Japan Approval Press Release

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目次 1. はじめに P2 2. 本剤の特徴 作用機序 P3 3. 臨床成績 P4 4. 施設について P9 5. 投与対象となる患者 P11 6. 投与に際して留意すべき事項 P13 1

(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件

保医発 0331 第 9 号 平成 29 年 3 月 31 日 地方厚生 ( 支 ) 局医療課長都道府県民生主管部 ( 局 ) 国民健康保険主管課 ( 部 ) 長都道府県後期高齢者医療主管部 ( 局 ) 後期高齢者医療主管課 ( 部 ) 長 殿 厚生労働省保険局医療課長 ( 公印省略 ) 抗 PCS


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301121_課_薬生薬審発1121第1号_アリロクマブ(遺伝子組換え)製剤の最適使用推進ガイドラインの一部改正について

恩賜第 42 回社会福祉法人財団済生会中央治験審査委員会 会議の記録の概要 開催日時 平成 28 年 1 月 13 日 ( 水 )15:30~17:17 開催場所 出席委員名 東京都港区三田 三田国際ビル 21 階 社会福祉法人 恩賜財団済生会本部事務局中会議室 豊島

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保医発 1121 第 3 号 平成 30 年 11 月 21 日 地方厚生 ( 支 ) 局医療課長都道府県民生主管部 ( 局 ) 国民健康保険主管課 ( 部 ) 長都道府県後期高齢者医療主管部 ( 局 ) 後期高齢者医療主管課 ( 部 ) 長 殿 厚生労働省保険局医療課長 ( 公印省略 ) 抗 PC

談会提供 : サノフィ株式会社 これからの日本人の脂質代謝異常症の治療戦略を考える ~ 家族性高コレステロール血症を見逃さないために ~ ROUND TABLE DISCUSSION 座席者東京女子医科大学医学部循環器内科講師出座長 寺本民生先生帝京大学臨床研究センターセンター長 Alberico

試験デザイン :n=152 試験開始前に第 VIII 因子製剤による出血時止血療法を受けていた患者群を 以下のい ずれかの群に 2:2:1 でランダム化 A 群 (n=36) (n=35) C 群 (n=18) ヘムライブラ 3 mg/kg を週 1 回 4 週間定期投与し その後 1.5 mg/k

緒言

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号

座談会 Round Table Discussion 末梢動脈疾患におけるこれからの脂質低下療法を考える PAD に対しては, 脚の病変部分だけでなく, 冠動脈疾患や脳血管障害の予防を見据えた治療対策を常に考慮しておく必要があります 中村正人 ( 座長 ) 東邦大学医療センター大橋病院循環器内科教授

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鑑-H リンゼス錠他 留意事項通知の一部改正等について

使用上の注意 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) 1 2X X 重要な基本的注意 1TNF 2TNF TNF 3 X - CT X 4TNFB HBsHBcHBs B B B B 5 6TNF 7 8dsDNA d

ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2

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た 18 歳以上の AD/HD 患者を対象に 日本人を含むアジア人によるプラセボ対照二重盲検比較試験及びその長期継続投与試験が現在実施されており 本剤の製造販売者によれば これらの試験成績に基づき 本剤の成人期 AD/HD 患者への追加適応に関する承認事項一部変更承認申請が行われる予定とされている

1.HMG-CoA 還元酵素阻害薬 : スタチン高 LDL 血症に対する第 1 選択薬はスタチンであり, 心血管イベントの二次予防において, スタチンによる脂質介入の有益性は多くの大規模臨床試験によって確立されたものとなっている.1994 年に発表された 4S 試験では, シンバスタチンにより LD

2015 年 11 月 5 日 乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がアトピー性皮膚炎症状を改善 株式会社ヤクルト本社 ( 社長根岸孝成 ) では アトピー性皮膚炎患者を対象に 乳酸菌 ラクトバチルスプランタルム YIT 0132 ( 以下 乳酸菌 LP0132) を含む発酵果汁飲料 ( 以下 乳酸菌発酵果

第 66 回厚生連病院共同治験審査委員会 会議の記録の概要 開催日時開催場所出席委員名 議題及び審議結果を含む主な議論の概要 2018 年 09 月 19 日 18 時 00 分 ~18 時 20 分日本文化厚生農業協同組合連合会 8 階中会議室高瀬浩造 西田博 板井勉 田中克巳 江口善美 山崎きよ

タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る 販売名 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 有効成分 タペンタ 錠 100mg 製造販売業者 ヤンセンファーマ株式会社 薬効分類 821 提出年月 平成 30 年

審査結果 平成 23 年 4 月 11 日 [ 販 売 名 ] ミオ MIBG-I123 注射液 [ 一 般 名 ] 3-ヨードベンジルグアニジン ( 123 I) 注射液 [ 申請者名 ] 富士フイルム RI ファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 22 年 11 月 11 日 [ 審査結果

1)~ 2) 3) 近位筋脱力 CK(CPK) 高値 炎症を伴わない筋線維の壊死 抗 HMG-CoA 還元酵素 (HMGCR) 抗体陽性等を特徴とする免疫性壊死性ミオパチーがあらわれ 投与中止後も持続する例が報告されているので 患者の状態を十分に観察すること なお 免疫抑制剤投与により改善がみられた

Ⅰ. 改訂内容 ( 部変更 ) ペルサンチン 錠 12.5 改 訂 後 改 訂 前 (1) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本剤の作用が増強され, 副作用が発現するおそれがあるので, 併用しないこと ( 過量投与 の項参照) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本

本書の読み方 使い方 ~ 各項目の基本構成 ~ * 本書は主に外来の日常診療で頻用される治療薬を取り上げています ❶ 特徴 01 HMG-CoA 代表的薬剤ピタバスタチン同種同効薬アトルバスタチン, ロスバスタチン HMG-CoA 還元酵素阻害薬は主に高 LDL コレステロール血症の治療目的で使 用

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販売名 製造販売業者 ジャクスタピッドカプセル 5mg 10mg 20mg に係る医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 ジャクスタピッドカプセル 5mg 10mg 20mg AEGERION PHARMACEUTICALS 株式会社提出年月 有効成分 ロミタピドメシル酸塩 薬効分類 87218

葉酸とビタミンQ&A_201607改訂_ indd

Microsoft Word - 【最終】05.PRECISE-IVUSプレスリリース原稿案


CONTENTS

要望番号 ;Ⅱ-183 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者学会 ( 該当する ( 学会名 ; 日本感染症学会 ) ものにチェックする ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 1 位 ( 全 8 要望中 ) 要望する医薬品

(2-3)脂質異常症 ポスター H

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について

D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体 (S- 体 ) のみを含有するプロトンポンプ阻害剤である ネキシウム (D961H の日本における販売名 ) 錠 20 mg 及び 40 mg は を対象として

査を実施し 必要に応じ適切な措置を講ずること (2) 本品の警告 効能 効果 性能 用法 用量及び使用方法は以下のとお りであるので 特段の留意をお願いすること なお その他の使用上の注意については 添付文書を参照されたいこと 警告 1 本品投与後に重篤な有害事象の発現が認められていること 及び本品

米国で承認された エロツズマブ という新薬について Q&A 形式でご紹介します Q&A の監修は 新潟県立がんセンター新潟病院内科臨床部長張高明先生です Q1: エロツズマブという薬が米国で承認されたと聞きましたが どのような薬ですか? エロツズマブについてエロツズマブは 患者さんで増殖しているがん

モビコール 配合内用剤に係る 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 モビコール 配合内用剤 有効成分 マクロゴール4000 塩化ナトリウム 炭酸水素ナトリウム 塩化カリウム 製造販売業者 EA ファーマ株式会社 薬効分類 提出年月 平成 30 年 10 月 1.1. 安全

未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 CSL ベーリング株式会社要望番号 Ⅱ-175 成分名 (10%) 人免疫グロブリン G ( 一般名 ) プリビジェン (Privigen) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類

(別添様式)

<4D F736F F D2082A8926D82E782B995B68F E834E838D838A E3132>

1. 医薬品リスク管理計画を策定の上 適切に実施すること 2. 国内での治験症例が極めて限られていることから 製造販売後 一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は 全 症例を対象に使用成績調査を実施することにより 本剤使用患者の背景情報を把握するとともに 本剤の安全性及び有効性に関するデータを

心房細動1章[ ].indd

添付文書情報 の検索方法 1. 検索条件を設定の上 検索実行 ボタンをクリックすると検索します 検索結果として 右フレームに該当する医療用医薬品の販売名の一覧が 販売名の昇順で表示されます 2. 右のフレームで参照したい販売名をクリックすると 新しいタブで該当する医療用医薬品の添付文書情報が表示され

脂質異常症 治療の目標値は?

C 型慢性肝炎に対するテラプレビルを含む 3 剤併用療法 の有効性 安全性等について 肝炎治療戦略会議報告書平成 23 年 11 月 28 日

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コントロール不良の中等症から重症の喘息を有する成人および思春期患者の維持療法に追加する治療薬としてのデュピクセント は 現在米国 日本 欧州連合 (EU) などの各国で審査中で その安全性および有効性に関する各国の規制当局の評価は完了しておりません 米国での審査期日は 2018 年 10 月 20

301128_課_薬生薬審発1128第1号_ニボルマブ(遺伝子組換え)製剤の最適使用推進ガイドラインの一部改正について

要望番号 ;Ⅱ 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 1) 1. 要望内容に関連する事項 要望 者 ( 該当するものにチェックする ) 優先順位 学会 ( 学会名 ; 日本ペインクリニック学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 2 位 ( 全 4 要望中 )

ダラツムマブってどんな薬? 初発の患者さん ( 初めて治療を受ける患者さん ) の治験募集についてー 米国で承認された ダラツムマブ という新薬について Q&A 形式でご紹介します Q&A の監修は 名古屋市立大学病院血液 腫瘍内科診療部長飯田真介先生です Q1 ダラツムマブという薬が米国で承認され

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「長寿のためのコレステロール ガイドライン2010 年版」に対する声明

オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社

第 90 回 MSGR トピック : 急性冠症候群 LDL-C Ezetimibe 発表者 : 山田亮太 ( 研修医 ) コメンテーター : 高橋宗一郎 ( 循環器内科 ) 文献 :Ezetimibe Added to Statin Theraphy after Acute Coronary Syn

改訂後改訂前 << 効能 効果に関連する使用上の注意 >> 関節リウマチ 1. 過去の治療において 少なくとも1 剤の抗リウマチ薬 ( 生物製剤を除く ) 等による適切な治療を行っても 疾患に起因する明らかな症状が残る場合に投与すること 2. 本剤とアバタセプト ( 遺伝子組換え ) の併用は行わな

レクタブル 2 mg 注腸フォーム 14 回に係る医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 レクタブル 2 mg 注腸フ 有効成分 ブデソニド ォーム14 回 製造販売業者 EA ファーマ株式会社 薬効分類 提出年月 平成 29 年 10 月 1.1. 安全性検討事項 重要な特

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No.16-35

ケブザラ皮下注 150mg/200mg シリンジに係る医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 1 ケブザラ皮下注 150mg シリンジ 2 ケブザラ皮下注 200mg シリンジ 有効成分 サリルマブ ( 遺伝子組換え ) 製造販売業者 サノフィ株式会社 薬効分類 399 提出年月 平成

目次 1. はじめに P2 2. 本剤の特徴 作用機序 P3 3. 臨床成績 P4 4. 施設について P10 5. 投与対象となる患者 P11 6. 投与に際して留意すべき事項 P12 1

2. 改訂内容および改訂理由 2.1. その他の注意 [ 厚生労働省医薬食品局安全対策課事務連絡に基づく改訂 ] 改訂後 ( 下線部 : 改訂部分 ) 10. その他の注意 (1)~(3) 省略 (4) 主に 50 歳以上を対象に実施された海外の疫学調査において 選択的セロトニン再取り込み阻害剤及び

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ケブザラ皮下注 150mg/200mg シリンジ ケブザラ皮下注 150mg/200mg オートインジェクターに係る医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 製造販売業者 1 ケブザラ皮下注 150mg シリンジ 2 ケブザラ皮下注 200mg シリンジ 3 ケブザラ皮下注 150mg オ

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(検3)5.構成員資料1.寺本班基本資料 特定健診検討会(脂質)寺本班(案)ver2

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平成 30 年 8 月 10 日 リポバス錠 5, 10, 20 アトーゼット配合錠 LD, MSD 株式会社 HD 競合品目 1 クレストール錠 クレストールOD 錠 アストラゼネカ 競合品目 2 リピトール錠 アステラス製薬 競合品目 3 リバロ錠 リバロOD 錠 興和 自社製品を除いた同効品で

ビジネスパーソン外飲み事情

医薬品の添付文書等を調べる場合 最後に 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 特定の文書 ( 添付文書以外の文書 ) の記載内容から調べる場合 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 最後に 調べたい医薬品の名称を入力 ( 名称の一部のみの入力でも検索可能

膿疱性乾癬の効能追加 ( 承認事項の 部変更承認 ) に伴う改訂 改訂内容 ( 該当部のみ抜粋 ) 警告 1.~3. 4. 関節リウマチ患者では, 本剤の治療を行う前に, 少なくとも 1 剤の抗リウマチ薬等の使用を十分勘案すること. また, 本剤についての十分な知識とリウマチ治療の経験をもつ医師が使

審査結果 平成 23 年 4 月 5 日 [ 販 売 名 ] ゴナールエフ皮下注用 150 [ 一 般 名 ] ホリトロピンアルファ ( 遺伝子組換え ) [ 申請者名 ] メルクセローノ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 22 年 7 月 21 日 [ 審査結果 ] 提出された資料から 本剤の視床

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3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問

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図 1 マイクロ RNA の標的遺伝 への結合の仕 antimir はマイクロ RNA に対するデコイ! antimirとは マイクロRNAと相補的なオリゴヌクレオチドである マイクロRNAに対するデコイとして働くことにより 標的遺伝 とマイクロRNAの結合を競合的に阻害する このためには 標的遺伝

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<4D F736F F D DC58F4994C5817A54524D5F8AB38ED28CFC88E396F B CF8945C8CF889CA92C789C1816A5F3294C52E646

審査結果 平成 25 年 9 月 27 日 [ 販売名 ] アナフラニール錠 10 mg 同錠 25 mg [ 一般名 ] クロミプラミン塩酸塩 [ 申請者名 ] アルフレッサファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 5 月 17 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 4 月 26 日開

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られる 糖尿病を合併した高血圧の治療の薬物治療の第一選択薬はアンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害薬とアンジオテンシン II 受容体拮抗薬 (ARB) である このクラスの薬剤は単なる降圧効果のみならず 様々な臓器保護作用を有しているが ACE 阻害薬や ARB のプラセボ比較試験で糖尿病の新規

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前立腺癌は男性特有の癌で 米国においては癌死亡者数の第 2 位 ( 約 20%) を占めてい ます 日本でも前立腺癌の罹患率 死亡者数は急激に上昇しており 現在は重篤な男性悪性腫瘍疾患の1つとなって図 1 います 図 1 初期段階の前立腺癌は男性ホルモン ( アンドロゲン ) に反応し増殖します そ

再生医療の制度的な対応の検討について 薬事法等制度改正についてのとりまとめ平成 24 年 1 月 24 日厚生科学審議会医薬品制度改正部会 1 再生医療製品については 今後も 臓器機能の再生等を通じて 重篤で生命を脅かす疾患等の治療等に ますます重要な役割を果たすことが期待される 特に ips 細胞

審査結果 平成 26 年 2 月 7 日 [ 販売名 ] 1 ヘプタバックス-Ⅱ 2 ビームゲン 同注 0.25mL 同注 0.5mL [ 一般名 ] 組換え沈降 B 型肝炎ワクチン ( 酵母由来 ) [ 申請者名 ] 1 MSD 株式会社 2 一般財団法人化学及血清療法研究所 [ 申請年月日 ]

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News Release 2016 年 1 月 22 日 高コレステロール血症治療薬 レパーサ 皮下注 PCSK9 阻害薬として国内初の製造販売承認取得 LDL コレステロールコントロール不良の患者さんに新たな治療選択肢を提供アステラス アムジェン バイオファーマ初の新薬 アステラス アムジェン バイオファーマ株式会社 ( 本社 : 東京 代表取締役社長 : 高橋栄一 以下 アステラス アムジェン バイオファーマ ) とアステラス製薬株式会社 ( 本社 : 東京 代表取締役社長 : 畑中好彦 以下 アステラス製薬 ) は アステラス アムジェン バイオファーマが 本日 高コレステロール血症治療薬 レパーサ 皮下注 [ 一般名エボロクマブ ( 遺伝子組換え )]( 以下 レパーサ ) について 厚生労働省より製造販売承認を取得しましたのでお知らせします レパーサはヒト IgG2 モノクローナル抗体で ヒトプロタンパク質転換酵素サブチリシン / ケキシン 9 型 (PCSK9) を阻害します PCSK9 は 悪玉 コレステロールと呼ばれる低比重リポタンパクコレステロール (LDL-C) を血中から取り除く肝臓の働きを低下させるタンパク質です 1 レパーサは 心血管イベントの発現リスクが高く HMG-CoA 還元酵素阻害剤 ( スタチン ) で効果不十分な 家族性高コレステロール血症 (FH) 又は高コレステロール血症を効能 効果とした皮下注射剤です アステラス アムジェン バイオファーマ代表取締役社長の高橋栄一は次のように述べています この度のレパーサの承認により 日本において LDL コレステロールの治療を受けている患者さん 医療従事者の皆様に新たな治療選択肢を提供できるものと期待しています レパーサの承認取得は アムジェン社とアステラス製薬との力強い協力関係の証でもあります 今後 日本のコレステロール血症治療へ一層貢献していくという私たちの共通の目標に向かって前進できることを大変喜ばしく思います 複数の国内第 Ⅲ 相試験において スタチンなどの脂質低下療法にレパーサを追加したところ LDL-C 値の顕著な低下がみられました 心血管系リスク及び LDL-C 値の高い日本人患者を対象とした第 Ⅲ 相試験 YUKAWA-2 試験では 異なる 1 日用量のアトルバスタチン併用下で レパーサ投与群 (140mg を 2 週間に 1 回又は 420mg を 4 週間に 1 回 ) とプラセボ投与群を比較したところ 12 週時点及び 10 週と 12 週時点の平均の LDL-C のベースラインからの低下率は 67%~76% でした 2 レパーサ投与群で 2% を超えて認められた有害事象は 鼻咽頭炎 ( レパーサ投与群 16.8% プラ

Page 2 セボ投与群 17.8%) 胃腸炎 ( レパーサ投与群 3.0% プラセボ投与群 1.0%) 及び咽頭炎 ( レパーサ投与群 プラセボ投与群共に 2.5%) でした 3 家族性高コレステロール血症ホモ接合体 (HoFH) の患者を対象とした国際共同非盲検単群試験 TAUSSIG 試験では LDL-C のベースラインからの低下率は約 23% でした 4 レパーサ投与患者で 5% を超えて認められた有害事象は 鼻咽頭炎 (9.0%) 及びインフルエンザ (7.0%) でした 4 国内第 Ⅱ 相臨床試験 (YUKAWA-1) 責任医師で帝京大学臨床研究センターセンター長の寺本民生医師 ( 医学博士 ) は次のように述べています 我が国ではスタチン治療中であっても LDL コレステロールの管理が不十分な患者さんが多く見られます 具体的には心血管イベント発症リスクの高い患者さんの約半数において LDL コレステロールの目標値を達成できていないことが分かっています 国内で初めて承認された PCSK9 阻害薬として レパーサは更なる LDL コレステロール低下を必要とする患者さんにとって重要な治療選択肢となります 高コレステロール血症 特に高 LDL-C 血症は最もよくみられる脂質異常症の一種で 血中のコレステロールや脂質量が異常値を示します 5,6 FH は遺伝子の突然変異が原因で生じる遺伝疾患で 低年齢時から LDL-C 値が高くなることが知られており 7 日本では FH 患者の診断率は 1% 未満と推定されています 8 FH 患者にはホモ接合体 (HoFH) とヘテロ接合体 (HeFH) の 2 つの型があります 7 HeFH の発生頻度が HoFH に比較して高く 日本では約 500 人に 1 人の割合で発症します 8,9 また HeFH では LDL-C 値は正常値の約 2 倍 ( 例えば 180mg/dl) に上昇することがあります 9,10 HeFH ではコレステロール調節遺伝子の片方だけ変異しています 7 一方 HoFH はまれな型ですが より重篤な症状を伴います 日本では 2014 年に 166 人の HoFH の患者さんが診断され特定疾患医療受給者として登録されています 7,11 HoFH では LDL-C 値は正常値の 6 倍を超える ( 例えば 500~1,000 mg/dl) こともあります 7,10 HoFH 患者はコレステロール調節遺伝子の両方が変異しています 7 レパーサは これまでに欧州 米国 カナダでも承認されています レパーサ 皮下注 [ 一般名エボロクマブ ( 遺伝子組換え )] についてレパーサ 皮下注 [ 一般名エボロクマブ ( 遺伝子組換え )] はヒト IgG2 モノクローナル抗体で ヒトプロタンパク質転換酵素サブチリシン / ケキシン 9 型 (PCSK9) を阻害します 1 レパーサは PCSK9 に結合し 血中の PCSK9 が低比重リポタンパク (LDL) 受容体 (LDLR) と結合するのを阻害します その結果 LDLR の分解が抑制され 肝細胞表面での LDLR の再利用を可能とします PCSK9 の LDLR との結合を阻害することで レパーサは血中 LDL を除去する LDLR 数を増加させ LDL-C 値を低下させます 2

Page 3 重要な製品情報効能 効果レパーサは 以下の治療に適用されます 家族性高コレステロール血症 高コレステロール血症 ただし 心血管イベントの発現リスクが高く HMG-CoA 還元酵素阻害剤で効果不十分な場合に限る 効能 効果に関連する使用上の注意 (1) 適用の前に十分な診察及び検査を実施し 家族性高コレステロール血症又は高コレステロール血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること (2) 家族性高コレステロール血症以外の患者では 冠動脈疾患 非心原性脳梗塞 末梢動脈疾患 糖尿病 慢性腎臓病等の罹患又は既往歴等から 心血管イベントの発現リスクが高いことを確認し 本剤投与の要否を判断すること 用法 用量家族性高コレステロール血症へテロ接合体及び高コレステロール血症 : 通常 成人にはエボロクマブ ( 遺伝子組換え ) として 140mg を 2 週間に 1 回又は 420mg を 4 週間に 1 回皮下投与する 家族性高コレステロール血症ホモ接合体 : 通常 成人にはエボロクマブ ( 遺伝子組み換え ) として 420mg を 4 週間に 1 回皮下投与する 効果不十分な場合には 420mg を 2 週間に 1 回皮下投与できる なお LDL アフェレーシスの補助として本剤を使用する場合は 開始用量として 420mg を 2 週間に 1 回皮下投与することができる 用法 用量に関連する使用上の注意 HMG-CoA 還元酵素阻害剤と併用すること [ 日本人における本剤単独投与での有効性及び安全性は確立していない ] 詳細は最新の添付文書をご覧下さい アステラス アムジェン バイオファーマ株式会社についてアステラス アムジェン バイオファーマ株式会社 (http://www.aabp.co.jp/jp/) は 世界最大の独立バイオテクノロジー企業のひとつであるアムジェン社 ( 英名 :Amgen Inc. 本社 : 米国 ) と 研究開発型グローバル企業であるアステラス製薬による合弁会社であり ブレークスルー サイエンスに基づく医薬品を提供し 日本の患者さんのアンメット メディカル ニーズに応えるために 2013 年 10 月に業務を開始しました アステラス アムジェン バイオファーマは アムジェン社のサイエンス及び開発品と アステラス製薬の日本市場における患者さんや医療従事者のニーズに対する深い知識 マーケティングや開発に関する豊富な経験 及び強固なビジネス基盤を統合させ 両社それぞれの強みを最大限に生かして 健康な社会の実現に貢献します アステラス アムジェン バイオファーマは 2013 年の創業より本日までに製造販売業者として十分な機能を備える総合的な製薬企業へと成長しました 現在従業員数は 300 名を超え 全国 19 の営業所を拠点として活動を開始します レパーサはアステラス製薬との共同プロモーション製品です

Page 4 アステラス製薬株式会社についてアステラス製薬株式会社 (http://www.astellas.com/jp/) は 東京に本社を置き 先端 信頼の医薬で 世界の人々の健康に貢献する ことを経営理念に掲げる製薬企業です 既存の重点疾患領域である泌尿器 がん 免疫科学 腎疾患 神経科学に加えて 新たな疾患領域への参入や新技術 新治療手段を活用した創薬研究にも取り組んでいます さらには各種医療 ヘルスケア事業との融合による新たな価値創出にも挑戦しています アステラス製薬は 変化する医療の最先端に立ち 科学の進歩を患者さんの価値に変えていきます For more information, please visit our website at www.astellas.com/en. アムジェン社についてアムジェン社は 重篤な疾患に苦しむ患者さんのために 生物学的に革新的な治療を探索 開発 製造 提供する可能性を切り開いていきます このアプローチは 疾患の複雑性の解明と人体の生物学上の基本を理解するために 先進的なヒト遺伝学などの手法を活用することから始まります アムジェン社はアンメット メディカル ニーズが大きい領域に焦点を絞り 生物製剤の製造に関する専門知識を活用して医療効果の向上と人々の生活に画期的な改善をもたらすソリューションを追求しています 1980 年に創業したバイオテクノロジーのパイオニアであるアムジェン社は 世界最大の独立バイオテクノロジー企業の一つへと成長し 世界中の多くの患者さんに貢献しており 革新的な可能性が期待されるパイプラインを開発しています 詳しくは www.amgen.com 及び www.twitter.com/amgen をご覧下さい 将来予想に関する記述このニュースリリースには アムジェン グループもしくは各事業グループの経営陣による現在の試算及び予測に基づく将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれています さまざまな既知 未知のリスク 不確実性 その他の要因により 将来の実績 財務状況 企業の動向又は業績等文書における予測との間に大きな相違が生じることがあります 当社はこれらの将来予測に関する記述を更新し 将来の出来事又は情勢に適合させる責任を負いません アムジェン社の事業に関連する不確実性及びリスク要因に関する追加情報については アムジェン社最新の Forms 10-K, 10-Q 及び 8-K をご参照下さい ### この件に関するお問い合わせ先アステラス アムジェン バイオファーマ株式会社広報担当 ( 電話 :03-5293-9694) アステラス製薬株式会社広報部 ( 電話 :03-3244-3201)

Page 5 References( 関連資料 ) 1. 社内資料 : 治験薬概要書 2. 社内資料 : 試験 20120122 日本人第 Ⅲ 相試験 3. Kiyosue, A., Honarpour, N., Kurtz, C., Xue, A., Wasserman, S. M., & Hirayama, A. (2016). A Phase 3 Study of Evolocumab (AMG 145) in Statin-Treated Japanese Patients at High Cardiovascular Risk. The American journal of cardiology, 117(1), 40-47. 4. 社内資料 : 試験 20110271 家族性高コレステロール血症ホモ接合体患者を対象とした国際共同長期試験 5. World Health Organization. Quantifying Selected Major Risks to Health. In: The World Health Report 2002 - Reducing Risks, Promoting Healthy Life. Chapter 4: Geneva: World. 6. Merck Manuals website. http://www.merckmanuals.com/professional/endocrine_and_metabolic_disorders/lipid_disord ers/dyslipidemia.html. Accessed January 2016. 7. National Human Genome Research Institute. Learning About Familial Hypercholesterolemia. http://www.genome.gov/25520184. Accessed January 2016. 8. Nordestgaard BG, Chapman MJ, Humphries SE, et al. Familial Hypercholesterolaemia is Underdiagnosed and Undertreated in the General Population: Guidance for Clinicians to Prevent Coronary Heart Disease. Eur Heart J. 2013;34:3478-3490. 9. Teramoto T, Sasaki J, Ishibashi S, et al. Familial Hypercholesterolemia: Executive Summary of the Japan Atherosclerosis Society (JAS) Guidelines for the Diagnosis and Prevention of Atherosclerotic Cardiovascular Diseases in Japan 2012 version. J Atheroscler Thromb. 2013;21(1):6-10. 10. Hopkins PN, Toth PP, Ballantyne CM, et al. Familial Hypercholesterolemias: Prevalence, Genetics, Diagnosis and Screening Recommendations From the National Lipid Association Expert Panel on Familial Hypercholesterolemia. J Clin Lipid. 2011:5(3S):S9-S17. 11. 厚生労働省衛生行政報告例 (2014)