第 2 章 知 徳 体 のバランスのとれた基礎 基本の徹底 基礎 基本 の定着 教育基本法 学校教育法の改正により, 教育の目標 義務教育の目標が定められるとともに, 学力の重要な三つの要素が規定された 本県では, 基礎 基本 定着状況調査や高等学校学力調査を実施することにより, 児童生徒の学力や学

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2 生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査 児童生徒に対する調査 学校意欲 学習方法 学習環境 生活の諸側面等に関する調査 学校に対する調査 指導方法に関する取組や人的 物的な教育条件の整備の状況等に関する調査 2

Taro-H29結果概要(5月25日最終)

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

(6) 調査結果の取扱いに関する配慮事項調査結果については 調査の目的を達成するため 自らの教育及び教育施策の改善 各児童生徒の全般的な学習状況の改善等につなげることが重要であることに留意し 適切に取り扱うものとする 調査結果の公表に関しては 教育委員会や学校が 保護者や地域住民に対して説明責任を果

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する また 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の

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調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てる さらに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイ

H30全国HP

ホームページ掲載資料 平成 30 年度 全国学力 学習状況調査結果 ( 上尾市立小 中学校概要 ) 平成 30 年 4 月 17 日実施 上尾市教育委員会

平成 25 年度学力定着状況確認問題の結果について 概要版 山口県教育庁義務教育課 平成 2 6 年 1 月 1 実施概要 (1) 目 的 児童生徒の客観的な学力状況の経年的な把握と分析を通して 課題解決に向けた 指導の工夫改善等の取組の充実を図る全県的な検証改善サイクルを確立し 県内す べての児童

<4D F736F F D AA90CD E7792E88D5A82CC8FF38BB5816A819A819B2E646F63>

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県和歌山市 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

(2) 国語科 国語 A 国語 A においては 平均正答率が平均を上回っている 国語 A の正答数の分布では 平均に比べ 中位層が薄く 上位層 下位層が厚い傾向が見られる 漢字を読む 漢字を書く 設問において 平均正答率が平均を下回っている 国語 B 国語 B においては 平均正答率が平均を上回って

国語 B では 話すこと 聞くこと 領域において 全国及び県平均を上回っているが 他の三つの領域においては 全国及び県平均を下回っている 活用する力を育成する取組のさらなる充実が必要である 設問 1 の目的に応じて 話し合いの観点を整理する力は身についてきている 設問 3 の二つの詩を比べて読み 自

指導方法等の改善計画について

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県海草地方 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

Taro-① 平成30年度全国学力・学習状況調査の結果の概要について

2 生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査 児童生徒に対する調査 学校意欲 学習方法 学習環境 生活の諸側面等に関する調査 学校に対する調査 指導方法に関する取組や人的 物的な教育条件の整備の状況等に関する調査 2

目 次 1 学力調査の概要 1 2 内容別調査結果の概要 (1) 内容別正答率 2 (2) 分類 区分別正答率 小学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 3 小学校算数 A( 知識 ) 算数 B( 活用 ) 5 中学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 7 中学校数学 A( 知識 )

平成 30 年 1 月平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果と改善の方向 青森市立大野小学校 1 調査実施日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) 2 実施児童数第 6 学年 92 人 3 平均正答率 (%) 調 査 教 科 本 校 本 県 全 国 全国との差 国語 A( 主として知識

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

指導方法等の改善計画について

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p.1~2◇◇Ⅰ調査の概要、Ⅱ公表について、Ⅲ_1教科に対する調査の結果_0821_2改訂

平成 28 年度埼玉県学力 学習状況調査各学年の結果概要について 1 小学校 4 年生の結果概要 ( 平均正答率 ) 1 教科区分による結果 (%) 調査科目 羽生市 埼玉県 国語 算数 分類 区分別による結果 < 国語 > (%) 分類 区分 羽生市 埼

解禁日時新聞平成 30 年 8 月 1 日朝刊テレビ ラジオ インターネット平成 30 年 7 月 31 日午後 5 時以降 報道資料 年月日 平成 30 年 7 月 31 日 ( 火 ) 担当課 学校教育課 担当者 義務教育係 垣内 宏志 富倉 勇 TEL 直通 内線 5

①H28公表資料p.1~2


調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する また 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の

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学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

(2) 学習指導要領の領域別の平均正答率 1 小学校国語 A (%) 学習指導要領の領域 領 域 話すこと 聞くこと 66.6(69.2) 77.0(79.2) 書くこと 61.8(60.6) 69.3(72.8) 読むこと 69.9(70.2) 77.4(78.5) 伝統的な言語文化等 78.3(

平成27年度全国学力・学習状況調査結果の概要

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瑞浪市調査結果概略(平成19年度全国学力・学習状況調査)

平成20年度

平成 22 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 22 年 4 月 20 日 ( 火 )AM8:50~11:50 平成 22 年 9 月 14 日 ( 火 ) 研究主任山口嘉子 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (105 名 )

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平成 30 年度全国学力 学習状況調査 北見市の結果等の概要 Ⅰ 調査の概要 1 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析するとともに教育施策の成果と課題を検証し その改善を図り 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

今年度は 創立 125 周年 です 平成 29 年度 12 月号杉並区立杉並第三小学校 杉並区高円寺南 TEL FAX 杉三小の子

愛媛県学力向上5か年計画

平成21年度全国学力・学習状況調査の結果分析(非公表資料)

平成 26 年度 高知県学力定着状況調査結果の概要 速報版 平成 27 年 2 月 高知県教育委員会

平成 29 年度全国学力 学習状況調査 北見市の結果等の概要 Ⅰ 調査の概要 1 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析するとともに教育施策の成果と課題を検証し その改善を図り 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等

平成 21 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 21 年 10 月 2 日 ( 金 ) 教務部 平成 21 年 4 月 21 日 ( 火 )AM8:50~11:50 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (95 名 ) 教科に関す

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平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

(2) 教科の問題結果から見られる特徴 基礎的な内容を問う問題については おおむね成果が見られるが 記述式の問 題や基礎的な内容を問う問題の一部に 依然として課題が見られる 主な成果主な課題 ( は問題形式による課題 ) 国語 学年別漢字配当表に示されている漢字を 指定された箇所の正しい筆順を示すこ

国語の授業で目的に応じて資料を読み, 自分の考えを 話したり, 書いたりしている

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知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

平成 30 年度 品川区学力定着度調査 の結果から明らかになった課題と学力向上に向けた取組 ( 国語 ) 1. 国語の定着状況についての概要 どの学年もほとんどすべての項目において 目標値を上回った 昨年度から取り組んできた 文章を書き表す際の 言葉の正しい使い方の指導 が 言葉についての知識 理解

Microsoft Word - 中学校数学(福島).doc

2 各教科の領域別結果および状況 小学校 国語 A 書くこと 伝統的言語文化と国語の特質に関する事項 の2 領域は おおむね満足できると考えられる 話すこと 聞くこと 読むこと の2 領域は 一部課題がある 国語 B 書くこと 読むこと の領域は 一定身についているがさらに伸ばしたい 短答式はおおむ

4 単元の評価規準 コミュニケーションへの関心 意欲 態度 外国語表現の能力 外国語理解の能力 言語や文化についての知識 理解 与えられた話題に対し 聞いたり読んだりした 1 比較構文の用法を理解 て, ペアで協力して積極 こと, 学んだことや経 している 的に自分の意見や考えを 験したことに基づき

2 調査結果 (1) 教科に関する調査結果 全体の平均正答率では, 小 5, 中 2の全ての教科で 全国的期待値 ( 参考値 ) ( 以下 全国値 という ) との5ポイント以上の有意差は見られなかった 基礎 基本 については,5ポイント以上の有意差は見られなかったものの, 小 5 中 2ともに,

平成19年度全国学力・学習状況調査の結果をふまえた指導改善策

Microsoft Word - ★41_東海中 _学力向上に向けた取組(再提出)

1 高等学校学習指導要領との整合性 高等学校学習指導要領との整合性 ( 試験名 : 実用英語技能検定 ( 英検 )2 級 ) ⅰ) 試験の目的 出題方針について < 目的 > 英検 2 級は 4 技能における英語運用能力 (CEFR の B1 レベル ) を測定するテストである テスト課題においては

1. 調査結果の概況 (1) の児童 ( 小学校 ) の状況 < 国語 A> 今年度より, ( 公立 ) と市町村立の平均正答率は整数値で表示となりました < 国語 B> 4 国語 A 平均正答率 5 国語 B 平均正答率 ( 公立 ) 74.8 ( 公立 ) 57.5 ( 公立 ) 74 ( 公立

5 分析 3 通過率 30% 未満の児童生徒の状況 (1) 通過率 30% 未満の児童生徒の教科教科調査における調査における状況 ここでは, 基礎 基本 定着状況調査の教科調査における各教科の県の平均通過率と各教科のタイプ Ⅰ の通過率 30% 未満であった児童生徒の平均通過率をグラフと表で設問ごと

算数でも 知識 (A) 問題 活用 (B) 問題とも 全領域で全国平均を上回りました A 問題では 14 問中 12 問が全国平均を上回り うち8 問が5ポイント以上上回りました 下回った2 問は 直径と円周の長さの関係理解 と 除法で表す2 量関係の理解 でした B 問題では 10 問中 9 問が

H27 国語

2. 教科別結果の見方各学年の教科別の結果については 教科全体 及び 基礎 と 活用 の結果について示しています また 横須賀市の結果と共に 調査全体の数値を載せています 調査全体について : 同じ問題を受検した全国の児童全体です 学年や教科によって違いますが 母数は 13 万人から 20 万人とな

依然として課題 問題例 記述式の問題について 依然として課題が見られる が見られる問題 小学 3 年国語平均正答率 46.0% 書くことが苦手 というように 漠然とした課題把 握では 課題改善はなかなか進みませんね 今後の指導 算数 数学科においては 算数 数学的用語を用いて 事実 方法 理由や根拠

( 中学校調査 ) 1 時限目 2 時限目 3 時限目 4 時限目 5 時限目 国語 A (45 分 ) 国語 B (45 分 ) 数学 A (45 分 ) 数学 B (45 分 ) 生徒質問紙 (2 分程度 ) (6) 集計児童生徒 学校数 1 集計基準児童生徒に対する調査について, 平成 29

第 9 章 外国語 第 1 教科目標, 評価の観点及びその趣旨等 1 教科目標外国語を通じて, 言語や文化に対する理解を深め, 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り, 聞くこと, 話すこと, 読むこと, 書くことなどのコミュニケーション能力の基礎を養う 2 評価の観点及びその趣旨

123

4 調査結果について (1) 教科に関する調査の結果 ( 公立 ) の平均正答率を % として換算した市内の領域 観点 問題形式別正答率 グラフの途切れは, 問題が出題されなかった項目 < 小学校 > : 概要 : 課題 : 今後の学習ポイント国語 A( 基礎 ) 国語 B( 活用 ) 話すこと聞く

国語 求められている学力が見える 主として 知識 に関する問題では ほかの学習や実生活において活用できる知識 技能の習得が求められている 描写 要約 紹介 説明 記録 報告 対話 討論などの言語活動に必要な 基礎的な知識 技能を身につけていること 表現したり理解したりするための言語事項に関する 基礎

3. 分析と結果 公表に対する配慮事項 公表に際しては 文部科学省が定めた平成 29 年度全国学力 学習状況調査実施要領に基づき 次の点に配慮して実施します 1) 本調査は 太子町の子どもたちの学力や学習状況を把握し分析することにより 全国 大阪府の状況との関係において教育及び教育施策の成果と課題を

国語 A では, 領域別, 観点別, 問題形式別に見て, どの区分においても全国平均を上回り, 高い正答率でした しかし, 設問別でみると全国および新潟県平均正答率を下回った設問が, 15 問中 1 問, 新潟県の平均正答率を下回った設問は,15 問中 1 問ありました 設問の概要関屋小新潟県全国

PowerPoint プレゼンテーション

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

教育と法Ⅰ(学習指導要領と教育課程の編成)

指導内容科目国語総合の具体的な指導目標評価の観点 方法 読むこと 書くこと 対象を的確に説明したり描写したりするなど 適切な表現の下かを考えて読む 常用漢字の大体を読み 書くことができ 文や文章の中で使うことができる 与えられた題材に即して 自分が体験したことや考えたこと 身の回りのことなどから 相

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全国学力・学習状況調査の指導改善策

3 小学校 : 教科に関する調査 1 人吉 球磨の平均正答率と比較すると 国語 A 算数 Aともに下回っている 国語 B 算数 Bは人吉 球磨と同等である 2 熊本県の平均正答率と比較すると すべてにおいて下回っている 3 全国の平均正答率と比較すると すべてにおいて下回っている (1) 小学校国語

Microsoft Word - 数学指導案(郡市教科部会)

< 中学校 3 年生 > [ 国語 ] 主として 知識 に関する題 主として 活用 に関する題 ともに, 全国平均をやや上回る状況でした [ 数学 ] 主として 知識 に関する題 は全国平均をやや上回り, 主として 活用 に関する題 はやや下回る状況でした 数学 A 資料の活用 の領域は, 全国平均

平成18年度「島根県学力調査」の調査結果

刊行に寄せて 青森県教育委員会では 小 中 高等学校 1 2 年間を見通した 縦の連携 を基軸とした学校教育を推進し 児童生徒の学力向上について取り組むべき方策を検討することを目的に 学力向上庁内戦略会議 を設置し 算数 数学 理科 英語の 3 教科について 児童生徒の学力向上に関する専門的な事項に

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

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平成 25 年度の全国学力 学習状況調査の下野市の全体の結果 ( 国語, 算数 数学 ) は, 小学校, 中学校ともに, すべての領域で, 全国平均正答率を上回る結果となった 小学校の全国学力調査全体結果について 小学校は国語 AB, 算数 AB ともに, 数ポイント全国平均正答率を上回っていた 小

情報コーナー用

平成 30 年度全国学力 学習状況調査の結果について 平成 30 年 4 月に全国学力 学習状況調査が実施されました 市内の小学校第 6 学年及び中学校第 3 学年の児童生徒がこの調査を実施しましたので この結果を公表いたします 1 調査の目的 白井市教育委員会 義務教育の機会均等とその水準の維持向

小学校の結果は 国語 B 算数 A で全国平均正答率を上回っており 改善傾向が見られる しかし 国語 A 算数 B では依然として全国平均正答率を下回っており 課題が残る 中学校の結果は 国語 B 以外の教科で全国平均正答率を上回った ア平成 26 年度全国学力 学習状況調査における宇部市の平均正答

< 中学校 A B 問題 > ( 単位 %) 教科 富士見市 埼玉県 全国 国語 A 国語 B 数学 A 数学 B < 中学校国語 A> ( 単位 %) 話すこと 聞くこと 書くこと

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小学校における県平均正答率との比較 市と県の平均正答率の差を比べると 国語 A B 算数 A B 理科のすべての教科 領域 区分で 5ポイント以上の差のものはなくなった 国語 A 市 :68.2% 県 :70.1% 差 :-1.9ポイント 国語 B 市 :49.6% 県 :53.6% 算数 A 市

の間で動いています 今年度は特に中学校の数学 A 区分 ( 知識 に関する問題 ) の平均正答率が全 国の平均正答率より 2.4 ポイント上回り 高い正答率となっています <H9 年度からの平均正答率の経年変化を表すグラフ > * 平成 22 年度は抽出調査のためデータがありません 平

教科 : 外国語科目 : コミュニケーション英語 Ⅰ 別紙 1 話すこと 学習指導要領ウ聞いたり読んだりしたこと 学んだことや経験したことに基づき 情報や考えなどについて 話し合ったり意見の交換をしたりする 都立工芸高校学力スタンダード 300~600 語程度の教科書の文章の内容を理解した後に 英語

2 経年変化 ( 岡山平均との差の推移 ) (1) 中学校 1 年生で比較 ( 昨年度まで中学校 1 年生のみの実施のため ) 平成 26 年度平成 27 年度平成 28 年度平成 29 年度 国 数 語 学 基 礎 活 用 基 礎

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第 2 章 知 徳 体 のバランスのとれた基礎 基本の徹底 基礎 基本 の定着 教育基本法 学校教育法の改正により, 教育の目標 義務教育の目標が定められるとともに, 学力の重要な三つの要素が規定された 本県では, 基礎 基本 定着状況調査や高等学校学力調査を実施することにより, 児童生徒の学力や学習状況を把握し, 教育施策に生かしてきた 各学校では, これらの調査を活用し, 自校の児童生徒一人一人の状況を把握し, 指導内容や指導方法の改善 充実を図ることが大切である 1 改正教育基本法等を踏まえた, 確かな学力の育成小 中学校学習指導要領 ( 平成 29 年 3 月 ) では, 改正教育基本法等で示された教育の理念等を踏まえ, 基礎的 基本的な知識及び技能を確実に習得させ, これらを活用して課題を解決するために必要な思考力, 判断力, 表現力等を育むとともに, 主体的に学習に取り組む態度を養うことが重要であると示されている 2 学力調査等の活用 (1) 調査結果に基づいた指導改善各学校においては, 各種学力調査等の趣旨や調査内容等を十分に理解するとともに, 調査結果を詳細に分析し, 指導内容や指導方法を改善することが必要である 市町教育委員会では, 学力調査等を各学校に対する指導や支援に十分活用することが大切である 分析 共有 1 分析の目的と方法 課題を明らかにするためにどのような分析が必要でどのような方法が適切かを検討する 2 課題の明確化 焦点化 課題の大きい教科の領域や設問を取り出し, 児童生徒のつまずきの傾向を調べる 定着の不十分な児童生徒のつまずきや生活, 学習への意識や実態の傾向を調べる 3 つまずきや課題となっている原因の分析 考察 学習内容の定着状況と学習実態, 意識の関係を分析し, 考察する 学習内容の定着状況と生活実態の関係を分析し, 考察する 1 分析についての校内研修 調査対象学年を担任する教師や教科担当の教師などの一部の教師だけではなく, 全ての教師が分析結果や課題の共通理解を図る校内研修を行う ( ワークショップ型研修等 ) 2 校内研修における指導の見直し 年間指導計画, 課題のある領域や単元の指導計画, シラバスなどを見直し, 改善案を作成する 児童生徒の生活や学習の実態, 意識を改善するための取組案を作成する 指導改善の成果を検証できるように仮説や検証の視点, 目標値等を設定する 3 分析結果の共有 データをグラフ化するなど, 分かりやすく理解しやすい方法を工夫する 分析結果は記録に残す

活用 1 学力の定着 向上のための指導改善 2 家庭への啓発 児童生徒の個人のデータを個人面談や家庭訪問の際の資料にする 3 小中連携 4 学校評価 5 次年度の学校教育計画の作成 (2) 報告書の活用国や県の学力等に関する調査については, 各学校がその結果を分析し, その後の指導改善等に役立てることができるよう, 出題の趣旨や問題の解説 分析等を掲載した報告書を作成している 各学校では, それぞれの問題の趣旨を十分理解し, 出題の意図や正答の許容範囲, 誤答の捉え方などを読み取るとともに, 教科調査の結果と児童生徒質問紙調査 教科学習への意識 等の結果との関連についても分析し, 指導内容及び方法の工夫改善につなげることが大切である その際, 文章を記述して解答する問題については, 児童生徒がどのように記述していれば正答とみなすのかということを, 教師が理解することはもちろん, 児童生徒にも理解させることが必要である そして, 準正答に対しては, どのような思考が大切で, どのように解答すれば正答になるのかを, 児童生徒と一緒に考えたり, 解答の不十分さを再検討したりする場を設定することも有効である また, 伝える相手を限定したり, 字数を制限したり, 用語を適切に使わせたりするなど, 様々な条件の中で, 自分の考えをまとめさせるような指導も大切である このような取組は, 調査対象の学年だけでなく, 学校全体と して実施することが大切である ( 平成 29 年度広島県学力調査報告書 )

3 平成 29 年度 基礎 基本 定着状況調査及び結果の概要 調査期日及び調査対象調査期日平成 29 年 6 月 13 日 ( 火 ) 調査対象小学校第 5 学年, 義務教育学校前期課程第 5 学年, 特別支援学校小学部第 5 学年中学校第 2 学年, 義務教育学校後期課程第 2 学年, 中等教育学校第 2 学年, 特別支援学校中学部第 2 学年 教科に関する調査の結果 タイプ Ⅰ では, 小学校は調査を実施した全教科, 中学校は国語, 数学, 英語で平均通過率が 60% を超えていることから, 基礎的 基本的な学習内容はおおむね定着しているが, 中学校理科は課題があると考えられる タイプ Ⅱ では, 小学校の算数, 中学校の国語で平均通過率が 60% を超えていることから, 教科で学習した知識 技能を実生活や学習の様々な場面に活用する力などはおおむね身に付いているが, 小学校の国語, 理科, 中学校の数学, 理科, 英語は課題があると考えられる タイプⅠ: 教科で身に付けておかなければ後の学年等の学習内容に影響を及ぼすなどの基礎的 基本的な内容タイプⅡ: 教科で学習した知識 技能を実生活や学習の様々な場面に活用する力などに係る内容 通過率 60% 未満の設問 (3 問以上ある設問については下位 3 問を示している ) 小学校国語 タイプ Ⅰ 叙述を基にした想像 ( 自分の考えの記述 ) 設問三 5(2) 35.9% 叙述を基にした想像 ( 情景 ) 設問三 5(1) 40.4% 文章の構成 設問四 1 54.5% タイプ Ⅱ 情報の取り出し 情報を関係付けた記述 設問五 3 記述 32.8% 情報の取り出し 設問五 2 43.4% 文章の構成 設問五 3 構成 50.8% 小学校算数 小学校理科 平行四辺形の判断 設問 7 48.3% 一つの式で表す 設問 9 57.0% 虫眼鏡の使い方 設問 5(1) 37.8% 並列つなぎの回路のつなぎ方 設問 4(1) 51.7% 生物のすみか 設問 5(3) 55.6% 二つの折れ線グラフの関連付け 設問 10(2) 30.7% 事象の解釈と根拠の説明 設問 11(3) 48.1% 適切な検証方法の選択 設問 1(2) 10.4% 日光を重ねたときのあたたかさ 設問 3(1) 35.6% 予想の根拠 設問 2(1) 45.1% 中学校国語 小 3 の漢字の書き 設問三 12 30.0% 叙述の仕方の確認 設問四 3 34.6% 事象や行為などを表す多様な語句 設問二 1 54.3% 要旨の把握 設問五 2 35.4% 情報の取り出し 伝えたい事実の明確な記述 設問五 4 54.5%

中学校数学 タイプ Ⅰ 自然数の意味 設問 3 44.2% 円錐と円柱の体積の関係 設問 6(1) 48.1% 最頻値の意味 設問 8(1) 53.4% タイプ Ⅱ 問題解決の方法の説明 設問 12(2) 48.4% 事象の数学的な解釈 設問 12(1) 54.7% 事象の解釈と表現 設問 11(2) 55.4% 中学校理科 メスシリンダーを用いた固体の体積のはかり方 設問 7(2) 20.8% 融点 設問 8(1) 36.7% 鉱物の名称 設問 5(2) 38.2% 状態変化のグラフ 設問 8(2) 16.2% 砂岩と判断する根拠 設問 5(3) 17.5% 地層の広がり方 設問 6(2) 28.4% 中学校英語 リスニング問題 ( 英語での問いかけに対する適切な応答 ) 設問 1 2 48.7% 根拠となる英文の読み取り 設問 11 1 48.4% 参考 HP: ホットライン教育ひろしま 平成 29 年度広島県学力調査報告書 4 平成 29 年度全国学力 学習状況調査及び結果の概要 調査期日及び調査実施学校数 調査実施児童生徒数 ( 県内公立学校 ) 対象期日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) 調査対象小学校第 6 学年 義務教育学校前期課程第 6 学年 特別支援学校小 教科に関する調査の結果 平均正答率 (%) 学部第 6 学年 479 校 23,270 人 中学校第 3 学年 義務教育学校後期課程第 3 学年 中等教育学校第 3 学年 特別支援学校中学部第 3 学年 241 校 21,564 人 小学校 中学校 国語 A 国語 B 算数 A 算数 B 国語 A 国語 B 数学 A 数学 B 本県 77 61 81 47 78 73 64 48 全国 74.8 57.5 78.6 45.9 77.4 72.2 64.6 48.1 今年度より, 都道府県別の教科の平均正答率は, 国から, 小数点以下を四捨五入した整数値で提供されている 小学校は, 全ての教科において, 平均正答率が全国平均を上回っている 中学校は, 国語については平均正答率が全国平均を上回っているが, 数学 A については全国平均を下回っている

5 平成 28 年度広島県高等学校学力調査 調査実施日 平成 28 年 11 月 17 日 ( 木 ) 調査対象 全公立高等学校 (92 校 ), 特別支援学校 (6 校 )1 2 年次生 国語総合では, 通過率 60% 以上の生徒の割合が 7 割を超えていることから, 基礎的 基本的な学習内容は概ね定着している 数学 Ⅰ, コミュニケーション英語 Ⅰ については, 通過率 60% 以上の生徒の割合が 7 割を下回っていることが課題 数学 Ⅰ, コミュニケーション英語 Ⅰ については, 通過率 30% 未満の生徒の割合が 5% を上回っていることが課題 分析指導の改善 ( : 改善 定着, : 課題 ) 国語数学外国語 古典の文章 ( 漢文 ) を読むことにつ いて, 文章全体の内容を的確に読み取 ることは B 問題では改善 古典の文章 ( 古文 漢文 ) を読むこ とについて, 文章全体の内容を的確に 読み取ることは A 問題では課題 古典の文章 ( 漢文 ) を読むことにつ いて, 叙述に即して文章の内容を的確 に読み取ることは A 問題では課題 古典文法における文語文法につい ての理解は B 問題では課題 説明的文章を読むことについて, 文 章の内容を叙述に即して的確に読み 取ることは B 問題では課題 三角比の定義の理解と公式の定着 において, 三角比を活用して, 直角 三角形の辺の長さを求めること, 三 角形の面積を求めることは改善 二次関数の値域を求めることに課 題 二次関数の式とグラフの関係を考 察することに課題 三角比の定義の理解と公式の定着において, 三角比の値を求めることに課題 対話を聞いて, その概要や要点を 把握することは定着 まとまりのある英文を読んで, そ の概要や要点を把握することに課 題 伝えたい情報や考えなどを正確に 書くことに課題 伝えたい情報や考えなどを整理し て理由とともに書くことに課題 古典の文章を読むことの指導において, 既習知識を踏まえ, 前後の関係や指示する内容などをとらえながら, 書き手の意図や文章全体の主題を考えさせること 古典の文章を読むことの指導において, 文語文法や句法についての知識をもとに, 前後の関係をとらえながら, 読み取らせること 説明的文章を読むことの指導において, 語句の用いられ方について理解を深めさせながら, 文章の内容を読み取らせること 教材の工夫や I CT 等の活用を通して, グラフを視覚的に実感させたり, 既習事項と関連付けたりして深い理解を促すこと グラフから読み取れることや関数の式における係数の意味について, 類推させたりまとめさせたりして, それらの関係について考察させること 既習事項と関連付けながら考察させ, 三角比を用いた公式や定理のよさを実感させることで, 知識を定着させること 読んだ内容に対する自分の考えなどをグループ内で交流し合うなどして, 自分の考えを整理 統合し, 表現する学習活動を取り入れること 学習したり体験したりした内容について, 相手に正しく伝わるように正確に英語で表現するために, ペアやグループで英文を読み合い, 発表する学習活動を取り入れること 意見文を読み, その論理構成の特徴に気付かせ, それを踏まえて自分の考えなどを整理してパラグラフ形式で書く学習活動を取り入れること 参考 HP: ホットライン教育ひろしま 平成 28 年度広島県高等学校学力調査報告書