第 3 学年国語科学習指導案 平成 25 年 6 月 12 日 ( 水 )5 校時 3 年 2 組 ( 男子 10 名女子 9 名計 19 名 ) 本時 3/10 授業者吉井惇也 1 単元名物語のあらすじをとらえよう教材名 ゆうすげ村の小さな旅館 ( 東京書籍 3 年上 ) 2 単元の目標 自分が選んだ物語を あらすじ CM にするために ふしぎな物語に興味をもって取り組むことができる ( 関 意 態 ) 紹介したい本を選び 場面ごとに出来事を整理して内容の大体を読み取り 叙述をもとにあらすじをまとめることができる ( エ ) 文と文とのつながりを考えながら 指示語や接続語を使ってあらすじを書くことができる ( イ ( ク )) 3 単元について (1) 単元観 1 本単元で取り上げる主な指導事項小学校学習指導要領 国語の第 3 学年及び第 4 学年 C 読むこと の指導事項 エ目的や必要に応じて 文章の要点や細かい点に注意しながら読み 文章などを引用したり要約したりすること を取り上げて指導する 2 単元を貫く言語活動とその特徴その際 C 読むこと の言語活動例 エ紹介したい本を取り上げて説明すること を具体化した 場面ごとに大事なところをおさえ 内容が分かるように物語を あらすじ CM にまとめ 4 年生に紹介する という言語活動を位置付ける ここで取り上げる物語のあらすじは どんな人物が出てきて どんな出来事があったかなど 物語の内容を短くまとめた文章 である このことにより 本単元でねらう あらすじを書くために必要な言葉を選び 短くまとめる能力 の育成に確実につながる言語活動にする 本教材は 一部に挿入部分 ( 過去の回想 ) があるものの 基本的には時間を追って話が展開していく構成になっている 時を表す言葉を手がかりに場面分けをし 場面ごとの大事な出来事を読み取ることができる教材である (2) 児童観児童は 2 年生 5 月単元 お手紙 では 人物や場面について学習し 10 月単元 名前を見てちょうだい では 出来事の順序に気をつけて場面ごとの人物の行動や気持ちを読み取る学習をした 標準学力調査の結果を見ると 読む 領域は全国平均を上回っている しかし 国語への関心 意欲 書く 領域に個人差が顕著に見られ 課題がある これは 自分の思いを相手に上手に伝えられなかったり 考えたことを文章におこしたりすることに弱さがあると考えられる (3) 指導観第一次では 教師が作った既習教材 ニャーゴ の関連図書 ちゅーちゅー の あらすじ CM を見て 短い時間でも物語の大体を相手に伝えることができるというあらすじの良さを実感する また ゆうすげ村の小さな旅館 の続編を知らない 4 年生のために あらすじ CM を紹介する という学習のめあてを持つ 第二次では 場面ごとに 物語のあらすじをまとめる方法を知り 教材文で あらすじ C M を作っていく その際に 次の場面につながっているかを意識しながら 場面ごとに一文であらすじをまとめていく さらに グループで あらすじ CM を作る活動を通して 自分たちが伝えたい大事な出来事を選んだり 短い言葉で言い換えたりする力をつけていく 第三次では 並行読書で読んできた ゆうすげ村の小さな旅館 の続編の中から 自分が
選んだ話の あらすじ CM を作り 4 年生に紹介する 第一次から二次で あらすじ CM の作り方を学んできているので 作成にあたっては 違和感なく取り組むことができると考える 課題意識をもって取り組むことであらすじを書くために必要な言葉を選び 短くまとめる力を育てることにつながると考える 単元の評価規準国語への関心 意欲 態度 読む能力 言語についての知識 理解 技能 ふしぎな物語を読むことに興味をもち 自分の好きな本のあらすじをまとめる活動に取り組もうとしている 場面ごとの出来事を整理して内容の大体を読み取り 叙述を基にあらすじをまとめている ( エ ) 文と文とのつながりを考えながら 指示語や接続語を使ってあらすじを書いている イ ( ク ) B 概ね満足できる状況 場面ごとの出来事を整理して内容の大体を読み取り 叙述をもとにあらすじをまとめている 1 わか葉のきせつにゆうすげ村のゆうすげ旅館では つぼみさんは息をつくひまもありませんでした 2 ある日 つぼみさんはついひとり言を言いました 3 そのよく朝 美月というむすめがつぼみさんのもとへやってきました 美月は毎朝 ダイコンの料理を作りました 4 ある日 つぼみさんとお客さんはきゅうに耳がよくなったような気がしました 5 2 週間がすぎて 美月が帰ってしまうと つぼみさんはがっかりしました 6 よく日 山の畑でつぼみさんは 美月がうさぎだということに気がつきます 7 よく朝 ゆうすげ旅館の台所の外でつぼみさんは いそがしくなったらまた おてつだいに行きます という手紙を美月からもらいました A 十分満足できる状況 場面ごとの出来事を整理して内容の大体を読み取り 場面のつながりを考えながらあらすじをまとめている わか葉のきせつにゆうすげ村のゆうすげ旅館では 六人ものたいざいのお客さんがきて つぼみさんは息をつくひまもありませんでした ある日 つぼみさんは だれか てつだってくれる人はいないかしら と ついひとり言を言いました そのよく朝 美月という色白のぽっちゃりとしたむすめがつぼみさんのもとへやってきました 美月は毎朝 ダイコンの料理を作りました ダイコンづくしの料理が続くようになったある日 つぼみさんとお客さんはきゅうに耳がよくなったような気がしました 2 週間がすぎて しゅうかくがおくれると まほうのきき目がなくなってしまうんです と言って美月が帰ってしまうと つぼみさんはがっかりしました よく日 山の畑でつぼみさんは 美月がうさぎだということに気がつき 美月のために買ったエプロンをこっそりとおき 帰ります よく朝 ゆうすげ旅館の台所の外でつぼみさんは すてきなエプロン ありがとうございました いそがしくなったらまた おてつだいに行きます という手紙を美月からもらいました (4) 研究テーマとの関連主体的に児童が学ぶためには 児童自身が単元を通して学ぶ目的をもち 見通しをもって言語活動を展開していく必要がある そこで 導入では あらすじ CM のモデルを紹介することで あらすじを書くことの意欲や目的意識を高める また 並行読書で選んだ話の中から自分が伝えたいことを主体的にまとめていくために 4 年生に紹介するという活動を設定する
4 単元構想図 単元を貫く言語活動場面ごとに大事なところをおさえ 内容が分かるように物語を あらすじ CM にまとめ 4 年生に紹介する 第一次 学習の流れ 教師が作った あらすじ CM のモデルを提示し あらすじ CM を 4 年生に紹介する という学習のめあてをもつ あらすじの意味を知る 第二次 並行読書 意識の流れ 児童の実態 自分の思いを伝えたり 文章にすることに弱さが見られる 先生が作った あらすじCM は 物語の内容が大体分かるね あらすじCM をつくって 4 年生に紹介したいな 時に着目して場面分けをする 場面相互がつながるように教材文の あらすじ C M を書く グループでまとめた あらすじ CM を友達に発表し 感想を交流しあう あらすじには時 場所 登場人物 出来事を入れて書けばいいんだ 場面の話がつながっていないとあらすじにはならないんだな もっと並行読書をしたいな 第三次 自分が選んだ物語の あらすじ CM を書く 自分が作ったあらすじについて紹介し合い 感想を交流する あらすじ CM を 4 年生に紹介する 場面ごとにまとめたものをつかうと あらすじが書けそう さんのあらすじは 大事な事柄を選んで書けているな 4 年生に物語のおもしろさが伝わるといいな 単元で付けたい力 あらすじを書くために大事な事柄を選び 短くまとめる力
5 指導計画及び評価計画 ( 全 15 時間 ) 第一次 時学習活動主な評価規準 1 2 あらすじCM を作り 4 年生に紹介するという学習への見通しを持つ 教師が作ったモデルを使ってあらすじの意味について学ぶ 時に着目して場面分けをする 関 物語に興味をもち これからの学習に意欲的に取り組もうとしている ( 発言 行動 ) 読 時を表す言葉を手がかりに場面分けをしている ( 発言 ワークシート ) 3 ( 本時 ) 前後の場面のつながりを意識して第 1 場面から第 3 場面についてのあらすじについて考える 読 場面のつながりを意識して あらすじ CM に必要な出来事をまとめている ( 発言 ワークシート ) 第二次 4 前後の場面のつながりを意識して第 4 場面から第 7 場面についてのあらすじについて考える 読 場面のつながりを意識して あらすじ CM に必要な出来事をまとめている ( 発言 ワークシート ) 5 前後の場面のつながりを意識して教材文を あらすじ CM にまとめる 言 文と文とのつながりを考えながら 指示語や接続語を使ってあらすじを書いている ( あらすじ CM) 6 グループでまとめたあらすじを友達に発表し 感想を交流しあう 読 あらすじを書くときに大切なことに気をつけて 友だちが書いたあらすじについて 助言している ( 発言 行動 ) 7 8 並行読書で読んできた物語の中から 自分が選んだ物語を あらすじ CM にまとめる 言 文と文とのつながりを考えながら 指示語や接続語を使ってあらすじを書いている ( あらすじ CM) 第三次 9 自分が作ったあらすじについて紹介しあい 感想を交流する 読 あらすじを書くときに大切なことに気をつけて 友だちが書いたあらすじについて 助言している ( 発言 行動 ) 10 あらすじ CM を 4 年生に紹介する 関 自分が作った あらすじ CM を使い 4 年生に物語のおもしろさを意欲的に伝えようとしている
6 本時の学習 (3/10) 目標 あらすじ CM に必要な出来事を 場面のつながりを意識しながら整理することができる (1) 展開 主な学習活動と内容 1 前時の学習を思い出す 2 本時の課題をつかむ 指導上の留意点 ( ) 評価 ( ) 支援 ( ) 時を表す言葉を手がかりに場面分けをしたことを想起させる あらすじ CM で伝えたい出来事をまとめよう 3 課題を解決する (1) あらすじをまとめる方法を知る (2) 個人思考 (3) 全体で共有 いつ どこで だれが どうした というあらすじをまとめる基本の形をおさえさせる 1 2 場面を基本の形を使ってあらすじをまとめさせる ワークシートに出来事を整理させる いつ どこで だれが どうした を表している言葉にしるしをつけさせ 必要な部分を考えさせる いくつかの出来事の中から 物語全体の流れに必要な部分はどこなのか考えさせる 第三場面は 美月が来たことだけでなく 第 4 場面につながるダイコン料理をつくった美月の行動もおさえさせる 出来事に線を引かせ 必要な部分を考えさせる 場面のつながりを意識して あらすじ CM に必要な出来事をまとめている 読 ワークシート 4 次時の学習について知る 次時は第四場面から七場面の出来事を整理して あらすじをまとめることを予告する 家庭学習 あらすじ CM で伝えたい出来事を見つけながら読んでくる
7 授業参観の視点 (1) 単元を貫く言語活動を位置付けた単元構成について あらすじ CM を 4 年生に紹介する活動が 単元の目標を達成するための言語活動として適切か (2) 第一 二次の学習活動が 第三次での言語活動を活発に行えるものであったか 各場面を 時 場所 人物 を意識させ 一文でまとめるという活動が あらすじ CM にまとめる活動につながっているか (3) 本時のめあては達成できたか (4) 児童が主体的に学習できていたか あらすじ CM にまとめる活動を通して あらすじをとらえることができていたか