教員の専門性向上第 3 章 教員の専門性向上 第1 研修の充実 2 人材の有効活用 3 採用前からの人材養成 3章43

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Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

基本方針1 小・中学校で、子どもたちの学力を最大限に伸ばします

資料1 骨子案(たたき台) 

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補足説明資料_教員資格認定試験

求められる整理編

鎌倉市関谷小学校いじめ防止基本方針 平成 26 年 4 月 鎌倉市立関谷小学校

目次 Ⅰ 福島県教育委員会経験者研修 Ⅰ 実施要項 1 Ⅱ 高等学校経験者研修 Ⅰ 研修概要 1 研修体系 2 研修の目的 研修の内容等 4 研修の計画及び実施 運営等 4 5 研修の留意点 4 表 1 高等学校経験者研修 Ⅰ の流れ 5 表 2 高等学校経験者研修 Ⅰ 提出書類一覧 5 Ⅲ 高等学

第 1 部第 3 章特別支援教育推進計画 ( 第二期 ) の基本理念と施策の方向性 1 東京都特別支援教育推進計画 ( 第二期 ) の基本理念東京都特別支援教育推進計画 ( 前計画 ) の基本理念発達障害を含む障害のある幼児 児童 生徒の一人一人の能力を最大限に伸長するため 乳幼児期から学校卒業後ま

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英語教育改善プラン

(2) 熟練技能者等の派遣による若年技能者等に対する実技指導ものづくりマイスター対象職種以外の職種で企業等から実技指導の要請を受けた場合 熟練技能者等を派遣し実施します (3) 学校単位の製作実演のイベント熟練技能者等を小中学校 訓練施設等へ派遣し 製作実演 ものづくり体験等を行う ものづくり体験教

(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

17 石川県 事業計画書

教育公務員特例法等の一部を改正する法律について

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02-01 ビジョンの基本的考え方

文化庁平成 27 年度都道府県 市区町村等日本語教育担当者研修 2015 年 7 月 1 日 生活者としての外国人 に対する日本語教育の体制整備に向けた役割分担 日本語教育担当者が地域課題に挑む10のステップ よねせはるこ米勢治子 ( 東海日本語ネットワーク )

厚生労働省(職業能力開発行政)におけるキャリア教育の捉え方と関連する取組について

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特別支援教育 教育経営研修班個人研究テーマ 教職員研修における特別支援教育に関する調査研究 高等学校教職員研修実施状況や意識調査を通して 指導主事仲本邦也 Ⅰ テーマ設定の理由 平成 19 年 4 月に 学校教育法等の一部改正に関する法律 が施行され 盲学校 聾学校 養護学校 ( 以下盲 聾 養護学

八王子市学校サポーター事業実施要綱 ( 目的 ) 第 1 条この要綱は 八王子市立小 中学校 ( 以下 学校 という ) に在籍する特別な支援が必要な児童 生徒に対して学校生活における適切な支援を行うため 学校サポーターを必要に応じて学校に配置し 本市における特別支援教育の充実を図ることを目的とする

(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

1 大学等を卒業して小学校教諭普通免許状を取得する ( 免許法別表第 1) 基礎資格 種類 基礎資格 専修 修士の学位 ( 大学 ( 短期大学を除く ) の専攻科又は大学院に1 年以上在学し,30 単位以上修得した場合を含む ) 一種 学士の学位 ( 学校教育法第 102 条第 2 項により大学院へ

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Ⅰ 校外における研修の留意点 1 校外における研修のコマ数の考え ア ) 午前 午後の講座は 0.5 日 (0.5 コマ ) イ ) 全日の講座は 1.0 日 (1.0 コマ ) 2 校外における研修として選択できない講座研修講座の対象者が限定されている場合ア ) 初任者研修センター等研修 ( 初任

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年中児スクリーニングの事後支援 年中児スクリーニングの事後支援として 22 市町村が園巡回を実施しているが SST は 5 市町村の実施 ペアレントトレーニングは 7 市町村の実施に止まっており 事後支援を実施する市町村の拡大が課題 園巡回 : 専門職が保育所 幼稚園を巡回し 保育士等に指導 助言

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はじめに 我が国においては 障害者の権利に関する条約 を踏まえ 誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合い 人々の多様な在り方を相互に認め合える 共生社会 を目指し 障がいのある者と障がいのない者が共に学ぶ仕組みである インクルーシブ教育システム の理念のもと 特別支援教育を推進していく必要があります

資料3-1 特別支援教育の現状について

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p.1~2◇◇Ⅰ調査の概要、Ⅱ公表について、Ⅲ_1教科に対する調査の結果_0821_2改訂

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104 (3) 全中学校において アクティブスクール を展開 全中学校を アクティブスクール として位置付け 自校の目標 ( 値 ) や取組内容を定めた 体力向上推進計画 を作成し 取組を強力に推進している (4) スーパーアクティブスクール や アクティブライフ研究実践校 による取組中学校 47

第 2 節キャリア コンサルティングの理解 (4) キャリア コンサルタントの能力 Ⅰ キャリア コンサルティングの社会的意義に対する理解 1 社会 経済的動向とキャリア形成支援の必要性の認識 2 キャリア コンサルティングの役割の理解 3 キャリア コンサルティングを担う者の活動範囲と義務 ( 活

年間指導計画の作成道徳資料の価値の捉え方 道徳の時間 以外の時間に授業の進め方 指導計画の見直しと評価の方法と指導の改善発問の工夫徳教育の基礎的理解課題整理おける道徳教育評価と課題整理年間指導計画の作成 学習活動に応じた課題のもたせ方テーマの選定や支援の在り方合的な学習の時間の単元構想学級活動の内容

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TSRマネジメントレポート2014表紙

平成25~27年度間

2 平成 27 年度に終了した研究課題について 研究成果報告書サマリー集や研究成果 ( 別紙 1 参照 ) の内容は 例えば下記のような場面で用いられ 貴機関や学校等での課題の改善に活用できましたか? 活用の場面研修会やセミナー所管する学校 教職員への情報提供関係機関 ( 医療 保健 福祉 教育 労

教育と法Ⅰ(学習指導要領と教育課程の編成)

組織目標シート 平成 28 年度 部局 教育委員会事務局局長吉田久芳 1. 部局の使命 児童 生徒一人ひとりを大切にし 豊かな人間性と人間関係を築く力を育むとともに 自ら学び考え行動する子どもの育成を図る学校教育を推進する 市民生活が豊かで活力のあるものになるよう 市民が生涯を通して学習し学び続ける

中央教育審議会初等中等教育分科会

Ⅱ いじめ防止等のための具体的取組 1 いじめの未然防止 (1) 基礎 基本的事項の習得とすべての児童が参加 活躍できる授業をめざし わかる授業づくりをすすめる (2) 道徳教育の充実を図り 特別活動を通して規範意識や集団の在り方等についての理解と実践的態度の育成に努める (3) 月に 1 度 担任

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

主な取組 質の高い幼児教育の推進 幼稚園教育要領の内容の定着を図るため幼稚園において 幼児の実態等を踏まえた適切な教育課程を編成し 家庭や地域と連携 協力しつつ幼児教育を推進します 幼稚園において運動遊びを充実させ 幼児の体力向上を目指します ふかやこども園モデル園運営事業に係る3 歳児受入れ 平日

地方消費者行政強化作戦 への対応どこに住んでいても質の高い相談 救済を受けられる地域体制を整備し 消費者の安全 安心を確保するため 平成 29 年度までに 地方消費者行政強化作戦 の完全達成を目指す < 政策目標 1> 相談体制の空白地域の解消 全ての市町村に消費生活相談窓口が設置されており 目標を

参考資料 文科初第 49 号 中央教育審議会 次に掲げる事項について, 別添理由を添えて諮問します 新しい時代の初等中等教育の在り方について 平成 31 年 4 月 17 日 文部科学大臣 柴山昌彦

スライド 1

公立中学校教員対象 中高一貫教育校 担当教員 1 趣旨 6 年間を見通した計画的 継続的な学習指導 進学指導 生徒指導を展開し 新しい学校づくりに意欲 関心があり 6 年間を見通した教科指導や大学等への進路希望を実現させる指導力のある教員を募集します 2 応募の対象 (1) 現在 東京都公立中学校に

平成28年度「英語教育実施状況調査」の結果について

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新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について(答申のポイント等)

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県立学校職員 ( 趣旨 ) 第 1 条この要綱は 地方公務員法 ( 昭和 25 年法律第 261 号 ) 第 15 条の2 第 1 項第 5 号の規定に基づき 山形県教育委員会における職員 ( 学校教育法 ( 昭和 22 年法律第 26 号 ) 第 7 条に規定する校長及び教員等 ) の標準職務遂行

小中一貫教育モデル校区20のQ&A

インターネット白書2002

Transcription:

教員の専門性向上第 3 章 教員の専門性向上 第1 研修の充実 2 人材の有効活用 3 採用前からの人材養成 3章43

第3章教員の専門性向上44 1 研修の充実 現状と課題 ほとんどの学校に発達障害の児童 生徒が在籍していることが推測される中 都教育委員会では これまで研修や講習会において 教員の発達障害に関する理解促進や特別支援教育コーディネーターの育成等を行ってきました 一方 意識調査によると 小学校で54.9% 中学校で60.2% 高校で59.7% の教員が 発達障害に関する知識はあるが具体的にどう対処すれば良いか分からない 又は 発達障害に関する知識がなく対処できていない と回答しています 発達障害の児童 生徒への対処 [ 学級担任回答 ] 0% 25% 50% 75% 100% 45.1% 39.7% 40.3% 発達障害の児童 生徒の保護者からは 教員の発達障害に関する理解や対応力 の向上を求める意見が上がっています 保護者が学校に充実を期待すること [ 保護者回答 ] 48.8% 47.9% 48.0% 64.8% 68.1% 52.4% 60.2% 44.5% 51.8% 42.6% 43.5% 47.6% 43.2% 32.3% 34.8% 35.2% 39.4% 34.1% 35.8% 32.3% 38.4% 33.6% 31.3% 35.4% 11.4% 11.8% 6.9% 0% 25% 50% 75% 100%

平成 28 年度以降 区市町村において特別支援教室が順次導入されることから 性向上発達障害教育を担う教員の更なる専門性の向上はもとより 全ての教員が発達障害の基礎的な知識及び対応力を身に付けることが急務となっています 具体的な取組 (1) 職層や経験に応じた研修の実施発達障害に関する知識や 通常の学級における発達障害の児童 生徒との関わり方など 1 年次 ( 初任者 ) 研修 10 年経験者研修等 職層や経験に応じた研修の内容を充実し 資質 能力の向上を図ります また 教育管理職が発達障害教育を校内において適切に推進できるよう 全ての校長 副校長を対象とした研修を実施します (2) 発達障害教育に関する専門性の向上を図る研修の実施 平成 28 年度から導入される特別支援教室の巡回指導教員等 発達障害教育を 中心となって担う教員を対象に 発達障害の児童 生徒の行動特性や指導の在 り方等について研修を行い 専門性の向上を図ります また 新たに特別支援教室の担当となる教員等に対し 異動前の講習会を実 施します 3章教員の専門

第3章教員の専門性向上46 2 人材の有効活用 現状と課題 通級指導学級の利用者及び固定学級の在籍者は年々増加しており 発達障害教育を担当する教員の専門性の向上が求められています 都における通級指導学級利用者数及び固定学級在籍者数の推移 発達障害と考えられる児童 生徒がほとんどの通常の学級に在籍していると推 測されるものの 意識調査によると 過半の教員が発達障害の児童 生徒への対処ができていないと回答しています こうした状況の中 発達障害の児童 生徒に対して適切な指導 支援を行うためには 教員への研修に加え 更なる人材育成 人材確保の方策が求められます

性向上具体的な取組 (1) 人事異動を活用した発達障害教育に係る人材育成及び人材確保 小 中学校と特別支援学校の教員の異校種期限付異動 *25 を促進し 小 中学 校の教員が特別支援学校での経験を通して 発達障害教育に関する理解を深めていきます また 発達障害教育に対する意識が高く 特別支援教育に必要な資質 能力を持った教員を確保するため 特別支援学級 ( 特別支援教室を含む ) の教員について公募人事を実施します 第(2) 指導教諭 *26 を活用した教員全体の専門性の向上特別支援教育において高い専門性と優れた指導力を持つ教員である指導教諭を 小 中学校の特別支援学級担当として活用していきます また 教員全体の専門性を向上させるため 指導教諭が実施する模範授業 公開授業に 特別支援学級を担当する教員に加え 通常の学級を担当する教員も参加できるようにします *25 異校種期限付異動特別支援教育を担う専門性の高い教員の育成や確保 児童 生徒の発達段階に応じた指導の向上等を図ることを目的として 小 中学校 高校と特別支援学校の間で期限を定めて行う異動の仕組み *26 指導教諭児童 生徒の教育をつかさどり 並びに教諭その他の職員に対して 教育指導の改善及び充実のために必要な指導及び助言を行う職 ( 学校教育法第 37 条第 10 項 ) 47 3章教員の専門

第3章教員の専門性向上48 3 採用前からの人材養成 現状と課題 意識調査では 1 割程度の教員が 発達障害に関する知識がなく対処できていない と感じていることが明らかとなりました 発達障害の児童 生徒への対処 [ 学級担任回答 ] 0% 25% 50% 75% 100% 45.1% 48.0% 6.9% 39.7% 48.8% 11.4% 40.3% 47.9% 11.8% *27 都教育委員会は 平成 16 年度から 教員養成系大学や区市町村教育委員会と連 携した 東京教師養成塾 *27 において 特別支援教育に関する実習や体験活動 等を通して学生段階からの人材養成を行っています 今後 発達障害の児童 生徒に適切な指導 支援をしていくため 現職の教員 の育成のみならず 発達障害教育に必要な知識 能力を備えた人材の養成の更なる充実が求められます 東京教師養成塾社会の変化や子供 保護者の願いを的確に捉えられるよう 豊かな人間性と実践的指導力を兼ね備えた人材を学生の段階から養成する都独自の制度 ( 平成 16 年度開設 )

性向上具体的な取組 (1) 東京教師養成塾等の活用 東京教師養成塾に設置される小学校コースの特別教育実習における特別支援 学校の参観や 教科等指導力養成講座における発達障害教育を含む特別支援教育に関する講義 演習を通じて 教員を目指す学生 ( 以下 塾生 という ) の理解を啓発し知識を高めます 特別支援学校コースの特別教育実習における特別支援教育コーディネーターの講話や 教科等指導力養成講座における心理検査の結果の活用等についての演習を通じて 塾生の理解を啓発し知識を高めます また 東京都公立学校教員採用候補者名簿の登載者を対象として実施している採用前実践的指導力養成講座 *28 において 発達障害教育に関する講義等を通じて 採用予定者の理解を啓発します 第 49 *28 採用前実践的指導力養成講座東京都公立学校教員採用候補者を対象として 学習指導や学級経営 特別支援教育 保護者との信頼関係づくり等について講義や体験活動を通して学び 採用前に実践的な指導力を身に付けることを目的に講座を実施している 3章教員の専門

第3章教員の専門性向上50 (2) 教員養成系大学等との連携強化 *29 教員養成系大学等に都教育委員会の指導主事等を派遣して行っている講義 において 発達障害教育に関する内容を盛り込むことで 教職を目指す学生に対する理解啓発を図ります あわせて 教職課程を持つ大学等の実情を把握するとともに 小学校の教職課程学生ハンドブック *30 における発達障害教育に関する記述を充実して情報提供していきます また 教員養成系大学等から 発達障害に関する教育カリキュラムの開発等に当たり 要請があった場合には 都教育委員会として積極的に支援していきます *29 指導主事地方教育行政の組織及び運営に関する法律第 18 条の規定に基づき教育委員会事務局におかれる職員 学校における教育課程 学習指導その他学校教育に関する専門的事項の指導に関する事務に従事する *30 小学校の教職課程学生ハンドブック教師を目指す大学生を対象に 都教育委員会が大学での学びを支援するために作成した冊子 教師として必要な最小限の資質 能力を身に付けるために 大学の養成課程で学ぶべきことを具体的に示してある