2012 年フルクテンバウム フルクテンバウム博士セミナー セミナー 聖書が教える死後の世界 個人的終末論 講師 アーノルド フルクテンバウム博士 通訳 中川健一

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2016 年 12 月 10 日 ( 日 ) 11 日 ( 月 ) 16 回 ラッパの裁き 5 ラッパの裁き 5 黙 9:1~11 1. はじめに (1)6 章から 9 章までの流れ 16 章で 巻き物の封印が解かれる 最初の 6 つの封印 * ここから大患難時代が始まる 27 章は 挿入句である

(1) 千年王国の最後に サタンが底知れぬ所から再び解き放たれる 1 その理由は 再び人類を試すためである 2 神は 人類がいかに堕落しているかを証明される (2) 千年王国にも罪は存在する 1 千年王国が始まった時点では 未信者は存在しない 2 千年王国では ほぼ理想に近いような生活環境が実現する

2011 年 10 月 16 日 ( 日 ) 17 日 ( 月 )42 ローマ人への手紙 11:25~36 拒否の解決 (3) イスラエルの救い 1. はじめに (1)10 月 13 日 ( 木 ) の日没から仮庵の祭りが始まった 1 第 7 の月の 15 日 満月 2 満月を眺めながら イスラエル

2011 年 06 月 26 日 ( 日 ) 27 日 ( 月 )26 ローマ人への手紙 7:14~25 律法からの解放 (3) ロマ書 7 章クリスチャン 1. はじめに (1) 聖化 に関する 5 回目の学びである 1 最大の悲劇は 律法を行うことによって聖化を達成しようとすること 2この理解は

2011 年 07 月 17 日 ( 日 ) 18 日 ( 月 )29 ローマ人への手紙 8:12~17 聖化の力 ( 聖霊 )(3) 養子の霊 1. はじめに (1) 聖化 に関する 8 回目の学びである 最終回 1 最大の悲劇は 律法を行うことによって聖化を達成しようとすること 2この理解は ク

2013 年 3 月 10 日 ( 日 ) 11 日 ( 月 ) 51 回目 Ⅵ-054 山上の垂訓 山上の垂訓 054 マタ 5:1~2 ルカ 6:17~19 1. はじめに (1) 呼び名について 1マタ 5:1~8:1 は 通常 山上の垂訓 ( 説教 ) と呼ばれる 2しかし この名称は 説教

* ユダヤ人の歴史家ヨセフスもまた同じような書き方をしている 5 テオピロは ルカの執筆活動を支援するパトロンであった可能性が高い 6 もしそうなら テオピロはローマ人クリスチャンであったと思われる (2)1~2 節は ルカの福音書の要約である 1 前の書 というのは ルカの福音書 のことである 2

2012 年 1 月 22 日 ( 日 ) 23 日 ( 月 )54 ローマ人への手紙 15:4~13 希望から希望へ 1. はじめに (1) 文脈の確認 11~8 章が教理 29~11 章がイスラエルの救い 312~16 章が適用 (2)14:1~15:13 は 雑多な問題を扱っている 1 超道徳

2017 年 10 月 8 日 ( 日 ) 9 日 ( 月 ) 15 回さらにすぐれた契約 さらにすぐれた契約 ヘブル 8:1~13 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし (2) ユダヤ教の 3 つの柱

Rev 7:1 この後 私は見た 四人の御使いが地の四隅に立って 地の四方の風を堅く押さえ 地にも海にもどんな木にも 吹きつけないようにしていた (1) この後 私は見た 1 物事の時間的流れではなく ヨハネが見た幻の順番を示している 2この幻は 神の裁きが迫っていることを示唆している 3 地の四方

2018 年 5 月 27 日 ( 日 ) 28 日 ( 月 ) 14 回 ペテロの第 2 のメッセージ (2) ペテロの第 2 のメッセージ (2) 使徒 3:17~26 1. はじめに (1) ペンテコステの日に教会が誕生した 1ペテロの第 1 回目のメッセージにより 3,000 人ほどの人たち

(2) ロマ 7:1~6 の要約 1 律法の大原則 * 律法は 人に対して権限を持つ * 律法は 死んだ人には権限を持たない 2 結婚関係の例話 * 夫が生きている間は 結婚の律法によって制約されている * それを破れば 姦淫の女と呼ばれる * 夫が死ねば 結婚の律法から解放される * 再婚しても

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創世記5 創世記2章4節b~25

2008 年 7 月 27 日 ( 日 ) 28 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京創世記 8 創世記 8 創世記 3 章 14 節 ~24 節 アダム契約 イントロ : 1. 前回までの復習 (1) 創世記には 11 の区分 ( トルドット ) がある (2) 第 1のトルドットには 人類の

1イエスがバプテスマを受けたとき 天が開かれて聖霊が鳩のように下った 2ここでは 天が開かれて再臨のメシアが地に下ってこられる 3 黙 4:1 では ヨハネを招くために天が開かれた 4ここでは キリストが地に下るために天が開いた (2) 白い馬に乗った方 1ローマ軍の将軍は 白い馬に乗った 2 再臨

2 奇跡 3 父 4 聖書 4. メッセージのゴール (1) イエスを誰だと言うか (2) イエスを信じる者の幸いとは何か このメッセージは イエスの業と主張について考えようとするものである Ⅰ. イエスと父は一体である (19~29 節 ) 1. 行動において まことに まことに あなたがたに告げ

2017 年 7 月 16 日 ( 日 ) 17 日 ( 月 ) 3 回 御使いに勝る御子 (2) 御使いに勝る御子 (2) ヘブル 2:1~9 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし 2 彼らは 迫害と

2013 年 3 月 24 日 ( 日 ) 25 日 ( 月 ) 52 回目 Ⅵ-054 八福の教え 八福の教え 054 マタ 5:3~12 ルカ 6:20~26 1. はじめに (1) 文脈の重要性 1 文脈を無視して 山上の垂訓のある言葉を取り出すことが余りにも多い 2イエスは 神の国の福音をも

2010 年 年フルクテンバウムセミナー フルクテンバウムセミナー 天使論 サタン論 悪霊論 講師 アーノルド フルクテンバウム博士 通訳 中川健一

2012 年 1 月 15 日 ( 日 ) 16 日 ( 月 )53 ローマ人への手紙 14:13~15:3 キリスト者の自由 1. はじめに (1) 文脈の確認 11~8 章が教理 29~11 章がイスラエルの救い 312~16 章が適用 (2)12 章は 基本的には教会内の行動についての勧めであ

2017 年 2 月 5 日 ( 日 ) 6 日 ( 月 ) 22 回 イスラエルに対する戦い (2) イスラエルに対する戦い (2) 黙 12:7~17 1. はじめに (1) キリストの再臨の前に何が起こるかを見ている 110 章 ~14 章は 挿入箇所である * 物語の進展はなく 状況の説明が

2017 年 6 月 11 日 ( 日 ) 12 日 ( 月 ) 39 回 新しいエルサレムの特徴 ( 後半 ) 新しいエルサレムの特徴 ( 後半 ) 黙 22:1~5 1. はじめに (1) 旧約聖書の預言のハイライトは メシア的王国である 1 黙示 20 章は メシア的王国が千年で終わることを啓

2017 年 7 月 2 日 ( 日 ) 3 日 ( 月 ) 1 回 ヘブル人への手紙のテーマ ヘブル人への手紙のテーマ ヘブル 1:1~3 1. はじめに (1) 著者 1いくつかの名が上げられてきた * パウロ * ルカ ( パウロがヘブル語で書いたものを ルカがギリシア語に翻訳した ) * バ

2019 年 7 月 28 日 ( 日 ) 29 日 ( 月 ) 70 回 12 人の弟子たちの救い 12 人の弟子たちの救い 使徒 19:1~7 1. はじめに (1) 第三次伝道旅行が始まった 1 使 18:23~21:17( 紀元 53 年の春から 56 年の春 ) 2パウロは ひとりで出かけ

創世記5 創世記2章4節b~25

2 イエスの戒めを守るなら イエスの愛に留まることになる (2) その教えを話した理由は 弟子たちが喜びに満たされるためである 1イエスは 自分が経験している喜びを弟子たちに与えようとしている 2イエスの喜びは 父なる神への従順 ( 喜ばせること ) によって生まれる 3ヘブ 12:2 Heb 12

2012 年 2 月 26 日 ( 日 ) 27 日 ( 月 )59 ローマ人への手紙総まとめ 総まとめ 1. はじめに (1) 執筆の意図 1 使徒としての使命 * 所々 かなり大胆に書いた (15:15) 2 使徒としての奉仕の原則 * 他人の土台の上に建てない (15:20) * これまで ロ

2017 年 8 月 13 日 ( 日 ) 14 日 ( 月 ) 7 回 第 2 の警告 (2) 第 2 の警告 (2) ヘブル 4:1~13 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし 2 彼らは 迫害と誤

1.1 節 Rev 14:1 また私は見た 見よ 小羊がシオンの山の上に立っていた また小羊とともに十四万四千人の人たちがいて その額には小羊の名と 小羊の父の名とがしるしてあった (1) ヨハネは キリストの再臨後の状況を見ている 1 実際にキリストの再臨が起こるのは 19 章になってからである

このメッセージは メシアの義とパリサイ人の義について学ぼうとするものである Ⅰ. 真の信仰者の特徴 (5:13~16) 1. 地の塩 (13 節 ) あなたがたは 地の塩です もし塩が塩けをなくしたら 何によって塩けをつけるのでしょう もう何の役にも立たず 外に捨てられて 人々に踏みつけられるだけで

2014 年 10 月 7 日 ( 火 ) 60 分で分かる創世記 60 分で分かる創世記 1. はじめに (1) 60 分で分かる〇〇 のシリーズを開始する 11 節 1 節の解説も重要であるが 鳥瞰図的な理解も必要である 2その場合重要なのは センス オブ プロポーション である (2) 創世記

(1) 獣の形状 (1~2 節 ) (2) 獣の復活 (3~4 節 ) (3) 獣の支配 (5~8 節 ) (4) 励ましのことば (9~10 節 ) 3. 結論 : 反キリストはキリストの真似をする 反キリストの働きについて学ぶ Ⅰ. 獣の形状 (1~2 節 ) 1.1 節 Rev 13:1 また

3 仲介者としての祭司たちが存在していた (2) 新約時代の状態 1すべての信者が まことの聖所に入ることができる * 天の聖所で 神の臨在の前に出ることができる 2これは 万人祭司の教えである 3 訳文の比較 こういうわけですから 兄弟たち 私たちは イエスの血によって 大胆にまことの聖所に入るこ

Rev 17:2 地の王たちは この女と不品行を行い 地に住む人々も この女の不品行のぶどう酒に酔ったのです (1) 大淫婦と不品行 1 旧約聖書では 淫婦 は 偽の宗教 を象徴する言葉である 2 淫行 は 偶像礼拝を象徴する言葉である 霊的姦淫である * 通常は 真の神を信じると告白しながら 偶像

(1) 神殿の聖所と至聖所を分ける幕である 1 長さが約 18 メートル 厚さが約 10 センチ 2この幕の内側に入れたのは 大祭司だけである それも年に一度だけ 3 大祭司 アロンの家系 ケハテ氏族 レビ族 イスラエルの民 全人類 (2) この幕が 上から下まで真っ二つに裂けた 1 神の御手がこれ

な声で私に呼びかけるのが聞こえたあの初めの声が言った ここに上れ この後 必ず起こる事をあなたに示そう (1) ヨハネは 7 つの教会への手紙の啓示を聞いた後 天の御座の幻を見た 1 その後 私は見た とは 時間の流れを示す言葉である (2) 招きの言葉がかかった 1 一つの開いた門があった * ヨ

1 それは キリストにのみ適用される御名である (2) 旧約聖書では 御使いたちは 神の子たち と呼ばれた Job 38:7 そのとき 明けの星々が共に喜び歌い / 神の子たちはみな喜び叫んだ 1 新約聖書では 信者が 神の子たち と呼ばれる ( ヨハ 11:52) 2しかし 御子 ( ヒュイオス

牧会の祈り

に住む者に私たちの血の復讐をなさらないのですか (1) ここで場面は 地から天に移行する 1 大患難時代を通して継続している状況の描写である (2) ヨハネは キリストに対する信仰のゆえに殉教の死を遂げた人々の幻を見た 1 彼らは 祭壇の下にいた 2 旧約時代のいけにえの血が祭壇の土台に注がれたこと

* ダニエル書 3 捕囚期後 (3) * ハガイ書 * ゼカリヤ書 * マラキ書 (5) 預言者たちが語ったメッセージの要約 1 神の主権と聖なるご性質 2 契約の民イスラエルの不従順の罪 3 悔い改めへの招き 4 迫り来る神の裁きと捕囚 5イスラエルの民を攻撃する周辺国への裁き 6 捕囚からのレム

Heb 11:7 信仰によって ノアは まだ見ていない事がらについて神から警告を受けたとき 恐れかしこんで その家族の救いのために箱舟を造り その箱舟によって 世の罪を定め 信仰による義を相続する者となりました (1) ノアは 神から警告を受けた 1 創 6:17 Gen 6:17 わたしは今 いの

2016 年 10 月 2 日 ( 日 ) 3 日 ( 月 ) 7 回 フィラデルフィアの教会 フィラデルフィアにある教会 黙 3:7~13 1. はじめに (1) 黙示録の 3 区分 1 黙 1:19 は 黙示録を 3 区分している Rev 1:19 そこで あなたの見た事 今ある事 この後に起こ

に知恵と英知と知識とあらゆる仕事において 神の霊を満たした (2~3 節 ) (1) ユダ部族のフル その子ウリ その子ベツァルエル 1フルとはモーセの手を両側から支えた 2 人のうちのひとり ( 出 17 章 ) 2フルの孫がベツァルエルである (2) 神の霊を満たした 1 知恵 (wisdom)

いでしょう (1)2 重の質問 1 弟子たちは いくつかのたとえ話とその解き明かしを聞いてきた 2ここでイエスは 弟子たちに考えるチャンスを与えている 3 弟子たちは 奥義としての王国 の性質について考え始める (2) イエスのたとえ話は 弟子たちが想像したものとは大いに異なる 1 種のたとえでは

(1) 処 女 降 誕 (2)イエスの 歴 史 性 (3) 福 音 の 3 要 素 (4)イエスの 死 後 の 状 態 (5) 昇 天 (6) 再 臨 * 今 回 は (4)イエスの 死 後 の 状 態 を 取 り 上 げる * 死 んでから 復 活 までの 3 日 間 をどのように 過 ごされたの

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2010 年 4 月 18 日 ( 日 ) 19 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京出エジプト記 19 出エジ 19 出エジプト記 14 章 15 節 ~15 章 21 節 紅海を渡る 1. 文脈の確認 (1) イスラエルの民は 430 年後にエジプトを脱出した (2) エジプト脱出の記録は

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このメッセージは 父なる神について考えようとするものである Ⅰ. 聖書が使用する比喩的言葉 1. 神という言葉について (1) ヘブル語でエロヒム ( エル ) ギリシア語でセオス 1 普通名詞 神々を指す言葉である 2 日本語の神も 多くの神々を指す言葉である 3 聖書の神は どういう神かを示す必

Rev 11:19 それから 天にある 神の神殿が開かれた 神殿の中に 契約の箱が見えた また いなずま 声 雷鳴 地震が起こり 大きな雹が降った 1これは 鉢の裁きが始まる前の天の神殿の状況描写である 2 默 15:1 は それを引き継いでいる (2) 天にもう一つの巨大な驚くべきしるしを見た 1

神学総合演習・聖霊降臨後最終主日                  2005/11/16

4きょう取り上げる 3~5のパターンは ユダヤ的に解釈する必要がある 5イエス時代のユダヤ教のラビたちの旧約聖書引用法 * 直接引用とその成就 * その箇所の解釈ではなく 適用である * きょうの3~5 のパターンは すべて適用である 6マタイは 5 つの引用によってイエスのメシア性を証明しようとし

6ユダヤ人は 人種的 宗教的理由によって サマリヤ人を軽蔑した * ユダヤの格言 私の目が サマリヤ人を見ることがないように 7サマリヤ人も ユダヤ人を軽蔑し 敵対した * ユダヤ人がエルサレムから下ることは許したが 上ることは許さなかった 8 現代もサマリヤ人の子孫たちが存在している ( 千名以下

2012 年 7 月 1 日 ( 日 ) 2 日 ( 月 ) 17 回目 Ⅴ-020~021 バプテスマのヨハネの登場 バプテスマのヨハネの登場 ルカ 3:1~2 マコ 1:2~6 1. はじめに (1) 文脈の確認 1バプテスマのヨハネの誕生 2イエスの誕生 3イエスの幼少期 (2) 今日の箇所は

2. アウトライン (1) 過去の回顧 (1~4 章 ) (2) 律法の解説 (5~26 章 ) (3) 未来の展望 (27~30 章 ) (4) 指導者の交代 (31~34 章 ) 3. 結論 (1) 律法の本質 (2) イスラエルの将来 (3) 申命記とイエスの教え 申命記を通して イエスの教え

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はじめに ユダの手紙 中川健一 はじめに (1) 聖書フォーラム運動の広がり 1 聖書は霊感を受けて書かれた誤りなき 神のことば である 2ヘブル的聖書解釈 3 聖書研究から日本の霊的覚醒( 目覚め ) が 4 学びと行動の両輪が必要である (2) 異端について 1 英語で cult あるいは he

1 パンの家 という意味 農業生産の豊かな地 ダビデの町とも呼ばれた 2ガリラヤのベツレヘムと区別するために ユダヤのベツレヘムと書かれている 年代 200 軒の家 クリスチャンとイスラム教徒が平和に住んでいる 4 今日 パレスチナ自治区 2 万 2 千人 クリスチャンは迫害に会っている

2018 年 2 月 4 日 ( 日 ) 5 日 ( 月 ) 29 回 善行の勧めと信仰上の勧め 善行の勧めと信仰上の勧め ヘブル 13:1~17 1. はじめに (1) この手紙は ユダヤ教への回帰を考えていた第 2 世代のメシアニック ジューたちを励ますために書かれた 1 教理的学び 2 学んだ

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使徒パウロは この 反キリスト のことを 不法の人 つまり 滅びの子 と表現しています (Ⅱテサロニケ 2:3) 反キリストは サタンによって権威と力を与えられた息子的存在で さまざまな超能力を持って人々を惑わします ちなみに預言者ダニエルは これを 荒らす憎むべき ( 忌むべき ) 者 ( ダニエ

3 預言 : ダニエル書 4 歴史 : 歴代志上下 エズラ記とネヘミヤ記 聖徒伝 はおそらく 預言書 の後期に編集が行われ 紀元 100 年頃に エルサレムの陥落及びユダヤ教の分散に伴い ジャムニア会議 (The Council of Jamnia) でユダヤ人は旧約を 24 巻 つまり モーセの律

현장 전도를 위한 1단계 전도훈련교재 4

* オバデヤがヨエルやエレミヤよりも前の預言者であることを考えると 前者の可能性が高いと思われる * オバデヤ書は 前 845 年前後に執筆されたと考えてよいだろう 4オバデヤは 小預言書の 12 人の預言者の中で最初に登場する預言者である (4) オバデヤ書のテーマ 1イスラエルに敵対する不信仰な

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は歯が痛くなるとズキンズキンとして何をしていても繰り返し襲って来る痛みに悩まされますが そのように 絶えず痛みがある と言わずにいられないような痛みを感じ続けていた 一体それはどんな悲しみ 痛みだったのでしょうか それが同胞ユダヤ人の不信仰に関することでした パウロがどんなに同胞 同国人のことを思っ

Heb 11:23 信仰によって モーセは生まれてから 両親によって三か月の間隠されていました 彼らはその子の美しいのを見たからです 彼らは王の命令をも恐れませんでした (1) この節は モーセの信仰ではなく モーセの両親の信仰を記録している 1 彼らは その子の美しいのを見た * ギリシア語で ア

Ⅰ. 管理人の不正の発覚 (1~2 節 ) 1.1 節 a Luk 16:1 イエスは 弟子たちにも こういう話をされた (1) イエスは 弟子たちに話している 1これは 弟子訓練のためのたとえ話である 2 聴衆が誰かを判断することが たとえ話の解釈のために重要である (2) その周りで パリサイ人

牧会の祈り

2017 年 2 月 21 日 ( 火 ) 60 分でわかる旧約聖書 (24) エレミヤ書 60 分でわかる旧約聖書 (24) エレミヤ書 1. はじめに (1) 預言者たちの中でのエレミヤの位置づけ 1 預言書を書いた預言者 (the writing prophet) * 王国が南北に分裂して以降

* ペリシテ人の古代都市ガザは 前 93 年に破壊され 前 57 年に再建された * この道路は ガザの遺跡を通過し 新ガザに至る荒野の道である 5 ピリポは その命令に従順に従った 2.27b~28 節 Act 8:27b すると そこに エチオピヤ人の女王カンダケの高官で 女王の財産全部を管理し

牧会の祈り

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2008 年 7 月 13 日 ( 日 ) 14 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京創世記 6 創世記 6 創世記 2 章 4 節 b~25 エデンの園に置かれた人 イントロ : 1. 前回の復習 : ここまでで創造の 7 日間について学んだ (1) カオスからの創造であった (2) 神は 6

た 義認 の祝福を述べたものでしょうか しかしこの 1 節は 2 節の頭に なぜなら という言葉があるように 2 節と密接に関連しています ですから 2 節を見て行くことによって 1 節の意味を確かめることができます 2 節が述べていることは何でしょうか それは罪と死の原理からの解放です 私たちが

第二に 聖さを得るために 私たちはすべての人との平和を追い求めなければなりません 私たちの思いの内にある敵対心や闘争心などを放っておかず 平和的に生きるように努めなければなりません へブル書の著者は このことについて 非常に厳しく警告しています 私たちが神の聖さにあずかる者とならない限り 主を見るこ

2010 年 2 月 21 日 ( 日 ) 22 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京出エジプト記 13 出エジ 13 出エジプト記 9 章 13 節 ~10 章 29 節 最後の 3 つの災い 1. 文脈の確認 (1) エジプトに主からの 10 の災いが下る (2)10 の災いの記述は 考え抜

聖書 : ピリピ 3:1~3 説教題 : 神の御霊による礼拝 日時 :2017 年 2 月 26 日 ( 朝拝 ) ピリピ人への手紙第 3 章に入ります この手紙は全部で 4 章からなっていますので 今日から後半部に入ることになります パウロは 最後に 私の兄弟たち と始めます この手紙はまだ半分ま

ヘブル人への手紙1章

比喩:その他

癒しの業と宣教 ( ルカ 4:38~44) 1) ルカ福音書講義 (23) 章 38 イエス 2) は会堂から立ちあがり シモンの家 3) に入った シモンのしゅうとめが 高熱 4) で苦しめられており 彼らは 5) 彼女のことをイエス 6) に願った 39 彼は彼女の枕

を与えられて 祈りつつ取り組んで行くように導かれる ですから私たちは自分の願い事を一方的に神に祈る祈りはやめて まず聖書を通してまず神を見上げること 御名を賛美することから始めたいのです そのような神への賛美また信仰告白から始まる祈りこそ祝福される祈りの基礎です さて第 2 の祈りは 御国が来ますよ

Microsoft Word - G229A-一人の人から空の星のように

(1) イゼベル 彼にとっては ネバテの子ヤロブアムの罪のうちを歩むことは軽いことであった それどころか彼は シドン人の王エテバアルの娘イゼベルを妻にめとり 行ってバアルに仕え それを拝んだ (1 列 16:31) 1オムリの子アハブは イゼベルと結婚し バアル礼拝をイスラエルに導入した 2 預言者

としたこと それに対してイエスは 今は 止めないでほしい 正しい ことをすべて行うのは 我々にふさわしいことです ( マタイ 3 15) と 言って ヨハネから洗礼をお受けになったと伝えています しかしマルコ福音書は そういうことは何も伝えていません イエス は ユダヤの全地方から集まって来た大勢の

2017 年 9 月 10 日 ( 日 ) 11 日 ( 月 ) 11 回第 3 の警告 (3)- 励ましの言葉 - 第 3 の警告 (3) について学ぶ Ⅰ. 信者の救いに関する確信 (9~12 節 ) 1.9 節 Heb 6:9 だが 愛する人たち 私たちはこのように言いますが あなたがたについ

このメッセージは ヨセフとキリストに起こったことは私たちにも起こることを学ぼうとする ものである Ⅰ. 第 1のステップ正直な性格 (2 節 ) 1. ヨセフは 17 歳 (1) ビルハの子ら ( ダン ナフタリ ) (2) ジルパの子ら ( ガド アシェル ) (3) ヤコブは レアの子ら ( ル

牧会の祈り

聖 書 へブル12:11,12 (第41講)

(3) まっすぐにしなさい 1 されば衰へたる手 弱りたる膝を強くし ( 文語訳 ) 2ギリシア語の アノルソオウ である 上げる まっすぐにする 強くする 3ルカ 13:13(18 年も病の霊につかれ 腰が曲がって 伸ばすことができない ) Luk 13:13 手を置かれると 女はたちどころに腰が

ダニエル書は終末についてどのように語っているか No.2 御使いガブリエルが告げた 七十週 の預言 聖書箇所 9 章 20 節 ~27 節 はじめに 前回はダニエル書 2 章から バビロンの王ネブカデネザルの見た正夢に ついて学びました その正夢は終わりの日に起こることを示されたものでした ダニエル

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良いこと となります ともするとクリスチャンは こう考えやすいかもしれません 私は人がどう考えるかは気にしない 神がどう思われるかだけを心に留める と 確かにそこに真理はあるのですが そのあまり 人々がどう考えるかを顧慮しない傍若無人な態度を取るのが良いのではありません パウロはここで 人々がどう見

1:14 ことばは人となって 私たちの間に住まわれた 私たちはこの方の栄光を見た 父のみもとから来られた ひとり子としての栄光である この方は恵みとまことに満ちておられた 今日はこの後 神が人となってくださったことについて考えたいと思いますが まずこの聖句にある 住まわ れた について ご一緒に考え

あなたへの 聖書メッセージ 天国と地獄 ルカの福音書 16 章 19 節 ~31 節 [ 新改訳聖書 使用 ] 今回は 死後のことについて 私たちは死んだらどうなるのか ということについて 聖書から しっかりと教えられたいと思います 人間には 一度死ぬことと 死後にさばきを受けることが定まっている

(2) ダビデの最後の言葉 (23:1~7) サムエル記第二を通して ダビデの生涯の意味について考える Ⅰ. 権威ある座に上るダビデ (1~10 章 ) 1. サウルとヨナタンの死 (1:1~27) (1) 主によって開かれた扉 1 試練の中にありながら ダビデはすべての状況を主に委ねていた 2 彼

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2012 年フルクテンバウム フルクテンバウム博士セミナー セミナー 聖書が教える死後の世界 個人的終末論 講師 アーノルド フルクテンバウム博士 通訳 中川健一

目次 聖書が教える死後の世界 目 次 Ⅰ. 不滅 (IMMORTALITY)... 1 A. 意味 ( 定義 )... 1 B. 不滅の証拠 (17 の具体例がある )... 1 C. 不滅の教理がもたらす益 (3 つの益 )... 3 D. 誤った説 (4 つの説 )... 3 Ⅱ. 中間状態... 8 A. 意味... 8 B. 信者たち... 8 C. 不信者たち... 8 D. 中間状態の体 (5 つに分けて論じる )... 9 E. 誤った説 (2 つある )... 11 Ⅲ. 死者の場所... 16 A. 見えない場所 (13 の用語がある )... 16 B. 旧約聖書の時代... 26 C. 新約聖書の時代... 26 D. 将来... 27 E. 誤った説... 30

Ⅰ. 不滅 (IMMORTALITY) 聖書が教える死後の世界 Ⅰ. 不滅 (IMMORTALITY) A. 意味 ( 定義 ) * 死とは 肉体と非物質的な部分との分離である * 不滅とは 非物質的な部分が肉体から分離した後 永遠に 継続して 意識をもって存在すること である * 神学的には 不滅 は肉体にも非物質的な部分 ( 霊魂 ) にも適用される言葉 * ただし 聖書は 不滅 という言葉を肉体に関してのみ使っている *1 コリ 15:53~54 朽ちるものは 必ず朽ちないものを着なければならず 死ぬものは 必ず不死を着なければならないからです * これは 教会の携挙の時に起こる B. 不滅の証拠 (17 の具体例がある ) 1. 自分の民に加えられる * 創 25:8 アブラハムの死 * 創 25:17 イシュマエルの死 * 創 35:29a イサクの死 * 創 49:29 ヤコブの遺言 * 創 49:33 ヤコブの死 2. 先祖のもとに行く * 創 15:15 神からアブラハムへの預言 * 創 47:30a ヤコブの遺言 3. エノクはいつまでも存在する * 創 5:24 * ヘブ 11:5 4. ヨブが受けた保証 * ヨブ 14:14a ヨブの質問 * ヨブ 19:25~26 神からの答え 5. 復活の教理 * 肉体の復活は 霊魂の不滅と相関関係にある 1 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅰ. 不滅 (IMMORTALITY) 聖書が教える死後の世界 * 旧約聖書イザ 26:19 ダニ 12:2~3 ホセ 13:14 * 新約聖書 ヨハ 5:25~29 黙 20:4~6 11~15 6. 意識のある霊魂 (SOUL) * 死後 霊魂は神とともにあり 意識がある * 詩 17:15( ダビデの信仰 ) * 詩 73:23~25( アサフの信仰 ) * 伝 12:7 * ルカ 23:43 * ヨハ 14:3 *2 コリ 5:1~8 * ピリ 1:22~24 7. 死者のところに行く *2 サム 12:23( ダビデの言葉 ) 8. よみ ( シオール )( 黄泉 陰府 ) の霊魂に意識がある * イザ 14:9~11( バビロンの王は シオールの地獄の部分に行っている ) * ルカ 16:19~31( 金持ちとラザロのたとえ話 ) 9. 永遠を思う心 * 伝 3:11 10. サウルの前に現れたサムエル *1 サム 28:8~19 11. 神は生ける者の神である * マタ 22:29~32 12. 死んでも生きる * ヨハ 11:25~26 13. 将来の栄光の約束 * ロマ 8:18 14. 将来の命の約束 2 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅰ. 不滅 (IMMORTALITY) 聖書が教える死後の世界 *1 コリ 15:19 15. 霊魂は新しくされる *2 コリ 4:16~18 16. 福音によって明らかにされた *2 テモ 1:10 17. 将来の報奨と裁き * マタ 11:20~24 13:49~50 25:34 41 46 * ロマ 2:5~11 *2 テモ 4:7~8 C. 不滅の教理がもたらす益 (3 つの益 ) 1. 将来の喜びの希望 * ピリ 1:23~24 2. 地上生涯は一時的 * ピリ 3:20 3. 義なる生活を送る動機 D. 誤った説 (4 つの説 ) 1. 生存は終了する * 霊魂有限説 * これは 無神論の説である 2. 霊魂は輪廻する * 死後の霊魂は 天国にも地獄にも行かず 他の人間や動物に入る * 未信者の説であり 聖書的根拠はない * ルカ 1:17 の解釈 ( エリヤとヨハネの関係 ) * ヘブ 9:27 の原則がある 3. 条件付きの不滅 3 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅰ. 不滅 (IMMORTALITY) 聖書が教える死後の世界 * 信者のみが死後も生存する * カルトの説であるが 信者の中にもこの説を信じる者がいる 4. 霊魂の抹殺 * 未信者は 死後に裁きに会い その後霊魂は抹殺される a. エホバの証人やセブンスデー アドベンチストの説 b. この説を支持する議論 (1) 神学的議論 (8 つある ) 1 神の愛 2 神の正義 3 霊魂に生来の不滅があるわけではない * 創 2:7 と 3:19 4 悪が存在し続けるなら 神は失敗したことになる 5 死んだ幼児や無知な異教徒はどうなるのか 6 裁きは 矯正の目的で行うべきである 7 不信者の永遠の存在は 神と宇宙にとって重荷となる 8もし不信者が永遠の苦しみにあるなら 信者は喜んで生活ができない (2) 聖書的議論 (16 ある ) * 滅ぼす という言葉に根拠を置いた議論 1マタ 10:28 2マタ 7:13 3ロマ 9:22 42 ペテ 2:12 5ピリ 3:19 62 ペテ 2:1 71 テサ 5:3 82 テサ 2:8 9エゼ 18:4 20 10 詩 146:4 11 伝 9:5 12 創 2:7 と 3:19 13ハデスとシオールは 忘却と死 を意味する 14コロ 1:20 4 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅰ. 不滅 (IMMORTALITY) 聖書が教える死後の世界 152 テモ 1:10 161 コリ 15:25~26 c. この説を否定する議論 (1) 神学的議論 (8 つある ) 1 神の愛 * 一時的な裁きを認めながら 永遠の裁きを否定するのは矛盾である 2 神の正義 * 人間の見解で 神の正義を論じるべきではない 3 霊魂に生来の不滅があるわけではない * ルカ 16:19~31 4 悪が存在し続けるなら 神は失敗したことになる * これもまた 人間の見解である 5 死んだ幼児や無知な異教徒はどうなるのか * 聖書は 幼児に関しては沈黙している * 神の義に関する人間の見解は 聖書の見解ではない 6 裁きは 矯正の目的で行うべきである * 裁きのための裁きというものがある 7 不信者の永遠の存在は 神と宇宙にとって重荷となる * 神がそのように計画されたのだから 重荷とはならない 8もし不信者が永遠の苦しみにあるなら 信者は喜んで生活ができない * 信者は神の臨在の喜びを味わうようになる * 現在私たちが感じている心配は その喜びを妨げるものではない (2) 聖書的議論 (16 ある ) * 滅ぼす という言葉に根拠を置いた議論 * ギリシア語の アポルミ KJV では destroy と訳されている マタ 10:6 28 15:24 16:25 など 1マタ 10:28 * アポルミ は 抹殺を意味していない * マタ 10:6 15:24 16:25 ルカ 19:10 など * 以上の例では 失われた状態 にある 2マタ 7:13 3ロマ 9:22 42 ペテ 2:1 5ピリ 3:19 5 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅰ. 不滅 (IMMORTALITY) 聖書が教える死後の世界 *2~5では アプレイア というギリシア語が使われている * これは 無駄な状態 役立たずの状態を指す * マタ 26:8 マコ 14:4 など参照 62 ペテ 2:12 * ここでは フソーラ というギリシア語が使われている * これは 腐敗 堕落を指す 71 テサ 5:3 * ここでは ホレフロス というギリシア語が使われている * 大患難時代の物質的世界の滅び 82 テサ 2:8 * ここでは カタルゲオウ というギリシア語が使われている * 反キリストが働けなくなること * 黙 19:20 参照 * 黙 20:10 で 千年後も反キリストは生きている 9エゼ 18:4 20 * 死は 分離のこと * エペ 2:1~3 9 10 詩 146:4 *3 節と 4 節を文脈の中で解釈する 死ぬとその人の計画は終わる 11 伝 9:5 * これは人間の哲学を述べたものであって 聖書の教えではない 12 創 2:7 と 3:19 * 土に帰るのは肉体だけ * ルカ 16:19~31 参照 13ハデスとシオールは 忘却と死 を意味する * これはギリシア語やヘブル語の意味ではない * ルカ 16:19~31 参照 14コロ 1:20 * 例外なしにすべてのものが ということではない * さまざまなものが和解させられるということ 152 テモ 1:10 161 コリ 15:25~26 *15と16に書かれている死とは 肉体の死( 第一の死 ) である d. それ以外の議論 (11 の議論がある ) 1 ダニエルの預言 6 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅰ. 不滅 (IMMORTALITY) 聖書が教える死後の世界 * ダニ 12:2 2 永遠のいのちと永遠の裁き * マタ 25:46 3 消えることのない火 * マコ 9:47~48 4 堕天使 * ヘブ 2:16 * コロ 1:20 5 永遠の裁き * ヘブ 6:2 6 永遠の刑罰 * ユダ 7 7 永遠の火の池 * 黙 14:11 * 黙 15:7 8 獣と偽預言者 * 黙 19:20 と 20:10 の比較 9 アイオウノス というギリシア語 * マタ 25:46 では 同じ言葉が信者と不信者に使われている 10 神は永遠である ( アイオウノス ) * 黙 4:9 10:6 15:7 * ヘブ 9:14 11とこしえに 世々限りなく (For Ever and Ever) * 黙示録に 13 回出て来る *9 回は神に関して *1 回は天にいる聖徒たちに関して *1 回は火の池にいるサタンに関して *2 回は火の池にいる不信者に関して 7 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅱ. 中間状態聖書が教える死後の世界 Ⅱ. 中間状態 A. 意味 * 死と復活の間の状態 * 人間存在の 3 つの状態の中の第 2 の状態 B. 信者たち * 死の瞬間に霊魂の聖化は完成し 栄光に入る * 死者の霊魂は 天において神の臨在の前に置かれる * 霊魂は 罪や苦しみから解放され 喜びに満ちている * 肉体は 復活まで墓に留まる * 肉体はメシアにつながっている 1. より良い状態 * ピリ 1:23~24 2. 休息の状態 * 黙 6:9~11 * 黙 14:13 3. 意識のある状態 * 黙 7:16~17 *5 つの描写飢えることもなく渇くこともなく 太陽が打つこともなく 炎熱が打つこともなく 神が彼らの目の涙をすっかりぬぐい取ってくださる C. 不信者たち * 信者の状態とは正反対 *3 つの聖句 1. 苦しみの状態 8 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅱ. 中間状態聖書が教える死後の世界 * ルカ 16:19~31 * これは たとえ話ではない * イエスが語った実話である 2. 閉じ込められた状態 *1 ペテ 3:19 * 地獄にいるので閉じ込められた状態にある 3. 裁きの状態 *2 ペテ 2:9 * 白い御座の裁きまで 地獄に閉じ込められている * 肉体の復活の後には さらに大きな苦しみに会う 火の池 4. 推論 (3 つある ) 1 不信者は 苦しみの状態にある 2 不信者は 閉じ込められた状態にある 3 不信者は 白い御座の裁きの日まで 苦しみと閉じ込められた状態にある * 信者も不信者も その霊魂は意識を持った状態にある D. 中間状態の体 (5 つに分けて論じる ) 1. 論点 * 死後の霊魂は 復活までの期間に 中間状態の体を有するのだろうか 2. 鍵になる聖句 2 コリ 5:1~10 私たちの住まいである地上の幕屋がこわれても 神の下さる建物があることを 私たちは知っています それは 人の手によらない 天にある永遠の家です 私たちはこの幕屋にあってうめき この天から与えられる住まいを着たいと望んでいます それを着たなら 私たちは裸の状態になることはないからです 確かにこの幕屋の中にいる間は 私たちは重荷を負って うめいています それは この幕屋を脱ぎたいと思うからでなく かえって天からの住まいを着たいからです そのことによって 死ぬべきものがいのちにのまれてしまうためにです 私たちをこのことにかなう者としてくださった方は神です 神は その保証として御霊を下さいました そういうわけで 私たちはいつも心強いのです ただし 私たちが肉体にいる間は 9 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅱ. 中間状態聖書が教える死後の世界 主から離れているということも知っています 確かに 私たちは見るところによってではなく 信仰によって歩んでいます 私たちはいつも心強いのです そして むしろ肉体を離れて 主のみもとにいるほうがよいと思っています そういうわけで 肉体の中にあろうと 肉体を離れていようと 私たちの念願とするところは 主に喜ばれることです なぜなら 私たちはみな キリストのさばきの座に現れて 善であれ悪であれ 各自その肉体にあってした行為に応じて報いを受けることになるからです a. 分析 1 節 2 節 3 節 * 体がないなら裸であるということが示唆されている 4 節 * 死ぬべきものがいのちにのまれてしまうために *1 コリ 15:50~58 の要約 5 節 * 保証として聖霊が与えられている 6 節 7 節 8 節 9 節 10 節 *1 コリ 3:10~15 b. 推論 (5 つある ) (1) パウロが論じているのは 中間状態の体か 復活の体か * 復活の体である証拠がある (2)1 節では 永遠の家 と言われている (3) もし中間状態の体があるとしたら それは復活の後どうなるのか (4)3~4 節は 一時的に裸の状態になることを示唆している (5)10 節は 復活とキリストの裁きの座とを関連づけている c. 結論 (1) これは中間状態の体があることを教えているのではない 10 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅱ. 中間状態聖書が教える死後の世界 (2) ここで論じられている体は 復活の体である 3. 疑問 * 体から離れた霊魂は なんらかの体を持たないと機能しないのではないか * 聖霊に関して ( ヨハ 4:24 3:8) * 御子は受肉の前は霊であった * 父なる神には肉体はない * 天使は霊的存在である ( ヘブ 1:14) 4. 状態 * 死後の霊魂は 肉体のない霊魂である *1 サム 28:12~19 サムエルは 霊の状態でシオールから出てきた (13 節 ) 死んだときの彼の状態で出てきた (14 節 ) * ルカ 16:19~31 ラザロアブラハム金持ち * 変貌 ( マタ 17:3 マコ 9:4 ルカ 9:30~31) イエス ( 生きている ) モーセ ( 死んでいる ) エリヤ ( 生きたまま天に上げられた ) * 黙 6:9~11 5. 結論 * 中間状態の体は存在しない E. 誤った説 (2 つある ) 1. 第二の機会 a. 2 つの形態がある (1) 限定的第二の機会 * 幼児期に死んだ霊魂 * 福音を聞かずに死んだ霊魂 11 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅱ. 中間状態聖書が教える死後の世界 (2) 無限定の第二の機会 (3 つの説がある ) 1 普遍的救い (Universalism) 悔い改めは必要ではない 2 回復主義 (Restorationism) すべての人がやがて悔い改めるようになる 3 普遍的和解 (Universal Reconciliation) 火の池で長期間苦しんだ後 すべての人が神と和解する サタンも b. 擁護する議論 (5 つの聖句 ) 1 使 3:21 21 コリ 15:27~28 3コロ 1:20 4ピリ 2:9~10 51 ペテ 3:19 と 4:6 c. 否定する議論 (5 つの議論 ) (1) 使用される聖句の検討 1 使 3:21 預言者たちの口を通してたびたび語られた あの万物の改まる時 21 コリ 15:27~28 不信者も御子に従うという教えである 3コロ 1:20 もし信じるなら 救われる可能性が与えられている 4ピリ 2:9~10 すべての者 ( 不信者も ) が やがて神の権威に服する 51 ペテ 3:19 と 4:6 この 2 つの聖句は 文脈が異なる 3:19 の動詞は ケイルッソ である 宣言するという意味 救いの宣言ではなく 裁きの宣言である ノアの時代に従わなかった特定の霊たちに対する宣言である 4:6 は 今は死んでいる人たちに 生前福音が宣べ伝えられていたということ (2) 死者の霊魂の状態は固定化されている * マタ 13:41~42 * マタ 22:13 * マタ 24:51 12 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅱ. 中間状態聖書が教える死後の世界 * マタ 25:30 * ルカ 16:19~31 * ヨハ 8:21 と 24 *2 ペテ 2:4 *2 ペテ 2:9 * ユダ 7 * ユダ 13 (3) 最後の裁きの基礎になる * 最後の裁きは 肉体において行った業に基づいて行われる * 中間状態で起こったことは 裁きのベースとはならない * マタ 7:22~23 10:32~33 25:31~46 ルカ 12:46~48 2 コリ 5:9 ~10 ガラ 6:7~8 2 テサ 1:7~10 (4) 最終的な決断は 地上生涯において下される *2 コリ 6:2 * ヘブ 9:27 (5) いかなる形の普遍主義も 聖書とは矛盾する * マタ 25:46 ヨハ 5:29 黙 20:11~15 2. 霊魂の眠り a. 擁護する議論 (3 つある ) (1) 死者は眠っている * 旧約聖書詩 13:3 ダニ 12:2 * 新約聖書マタ 9:24 27:52 マコ 5:39 ルカ 8:52 ヨハ 11:11~14 使 7:60 13:36 1 コリ 15:6 18 20 51 1 テサ 4:13~14 2 ペテ 3:4 (2) 死者は無意識状態である * 詩 6:5 * 詩 30:9 * 詩 115:17 * 詩 146:4 13 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅱ. 中間状態聖書が教える死後の世界 * 伝 9:5~6 * 伝 9:10 * イザ 38:18~19 (3) 永遠の運命は最後の裁きで決まる それまでは眠っている * マタ 7:22~23 25:31~46 * ヨハ 5:28~29 *2 コリ 5:10 * 黙 20:11~15 b. 否定する議論 (7 つある ) (1) 眠る という言葉について * 肉体に関する言葉である * 不信者に関しては この言葉は使われていない * 神の視点から 死は一時的な肉体の休止状態である (2) 死後の意識について * イエスの変貌 ( マタ 17:1~8 マコ 9:2~8 ルカ 9:28~36) モーセの例 * ルカ 16:19~31 金持ち ラザロ アブラハムの例 (3) 天使の存在について * ヘブ 1:14 (4) 復活という言葉について * マタ 27:52 (5) 死の意味について * 信者は 死の瞬間に神の臨在のもとに入る * 使 7:59 ピリ 1:23 2 コリ 5:6~8 黙 6:9~11 7:9~17 (6) ある状態を描写する言葉について * 肉体は 眠っているように見える (7) 永遠の運命が決まる時について 14 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅱ. 中間状態聖書が教える死後の世界 * 最後の裁きは 裁きの度合いを決定するものである * 地獄では霊魂が苦しむが 火の池では 肉体と霊魂が苦しむ * 救いは 死の瞬間に決まる 15 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅲ. 死者の場所聖書が教える死後の世界 Ⅲ. 死者の場所 A. 見えない場所 (13 の用語がある ) 1. シオール (Sheol) a. 聖書 * 旧約聖書では 64 回出て来る * 旧約聖書全般にわたって出て来る b. 推論 (1) 義人も罪人も死ぬと行く場所 ( 詩 89:48) * 旧約聖書の義人創 37:35 42:38 44:29 31 ヨブ 14:13 詩 16:10 ヨナ 2:2 * 旧約聖書の罪人民 16:30 33 ヨブ 24:19 詩 9:17 49:14 エゼ 32:21 (2) 信者よりも 不信者にとってより恐ろしい場所 * ヨブ 24:19 詩 9:17 49:14 (3) 異なったレベル ( 区分されたスペース ) がある場所 * 申 32:22 詩 86:13 (4) 方向性は常に下である場所 * 創 37:35 42:38 44:29 31 民 16:30 33 1 サム 2:6 1 列 2:6 9 ヨブ 7:9 11:8 17:16 21:13 詩 30:3 箴 5:5 7:27 15:24 イザ 5:14 14:9 エゼ 32:21 アモ 9:2 (5) 霊魂に意識のある場所 * イザ 14:9~10 ヨナ 2:2 (6) 神の支配下にある場所 * ヨブ 26:6 詩 139:8 申 32:22 2. ハデス (Hades) a. 聖書 * マタ 11:23 * マタ 16:18 16 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅲ. 死者の場所聖書が教える死後の世界 * ルカ 10:15 * ルカ 16:23 * 使 2:27 * 使 2:31 * 黙 1:18 * 黙 6:8 * 黙 20:13 * 黙 20:14 b. 推論 (7 つあり ) (1) ハデスとシオールは同じ場所 * 詩 16:10 と使 2:27 31 (2) 義人も罪人も行く場所 * ルカ 16:19~31 * 使 2:27 31( イエスもまたハデスにおられた ) (3)2 つの区分がある場所 * ルカ 16:19~31 * 不信者の場所は狭義のハデス 信者の場所はアブラハムのふところ (4) 不信者には特に辛い場所 * マタ 11:23 ルカ 10:15 16:19~31 (5) ハデスへの方向性は 常に下向き * マタ 11:23 ルカ 10:15 (6) 霊魂が意識をもって存在している場所 * ルカ 16:19~31 (7) 一時的な場所 * 黙 20:11~15 3. アバドン (Abbadon) * 破壊を意味するヘブル語 17 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅲ. 死者の場所聖書が教える死後の世界 a. 聖書 (7 箇所 ) * ヨブ 26:6( 滅びの淵 滅びの穴 滅びの国 ) * ヨブ 28:22 * ヨブ 31:12 * 詩 88:11 * 箴 15:11 * 箴 27:20 * 黙 9:11 b. 推論 (3 つあり ) (1) 上記聖句の中の 3 つでは シオールと対句になっている * ヨブ 26:6 箴 15:11 箴 27:20 (2) この言葉は 否定的にしか用いられない (3) シオール ( ハデス ) の中の不信者の場所 4. よみの穴 (The Pit) a. 聖書 (23 箇所 ) * ヨブ 詩 箴 イザ エゼ ( 最も多い ) b. 推論 (3 つあり ) (1) アバドン同様 常に否定的に用いられる (2) 方向性は 常に下に向かっている (3) シオール ( ハデス ) の中の不信者の場所 * アバドンと同義語 * アバドンは固有名詞 よみの穴は描写的言葉 5. アビス (The Abyss) * ギリシア語のアブソス 底なし 地下の世界 といったニュアンスがある a. 聖書 (9 箇所 ) * ルカ 8:31( 底知れぬ所 底なしの淵 ) * ロマ 10:7 18 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅲ. 死者の場所聖書が教える死後の世界 * 黙 9:1 * 黙 9:2 * 黙 9:11 * 黙 11:7 * 黙 17:8 * 黙 20:1 * 黙 20:3 b. 推論 (3 つあり ) (1) 常に下向きの方向 (2) 堕天使の留まる場所 * 反キリストだけが例外的にそこに留まる (3) シオール ( ハデス ) の中の堕天使のための場所 * 一時的に堕天使を閉じ込める場所 * ある期間が過ぎると そこから解放される * サタンは 1000 年間閉じ込められ その後解放される ( 黙 20:3) 6. タータラス (1 箇所 ) a. 聖書 *2 ペテ 2:4 神は 罪を犯した御使いたちを 容赦せず 地獄に引き渡し さばきの時まで暗やみの穴の中に閉じ込めてしまわれました * 暗やみの穴 ( 新改訳 口語訳 ) 暗闇という縄 ( 新共同訳 ) b. 推論 (5 つあり ) (1) 否定的な言葉 (2) 堕天使の場所 (3) ノアの時代の堕天使 * アビスは堕天使一般の場所 (4) ユダ 6~7 の堕天使と同じ *2 ペテ 2:4 とユダ 6~7 の関係から考えて これらの堕天使は創 6 章の 神の 19 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅲ. 死者の場所聖書が教える死後の世界 子ら と同一 * 彼らは 人間の女と結婚し 女の子孫 ( 創 3:15) を堕落させようとした (5) シオール ( ハデス ) の中にあって 創 6 章の堕天使を閉じ込める場所 * ここから出ることはできない * 最終的には ここから火の池に直行する 7. 地獄 (Hell) a. 概念の起源 * この英語の言葉は チュートン系の語源を持つ 隠す 覆うという意味 * ヘブル語やギリシア語にはこの言葉はない * 地獄という概念は シオール ( ハデス ) の中に含まれている * 地獄という概念は アバドン よみの穴と同一 ( シオールの中の罪人の場所 ) * 地獄には 罪人しかいない * 堕天使は アビスかタータラスにいる b. 地獄の状態 (1) 罪人は 影としてしか存在しない * 箴 9:18 影は 死者の霊 と訳されている * イザ 14:9 (2) 罪人は 苦しみの中にいる ( ルカ 16:23~25) 1 正義は存在しない 2 神から切り離されている所である 3 裁きの場である 8. ゲヘナ (Gehenna) * ギリシア語である a. 概念の起源 (1)Gei Hinnom( ヒンノムの谷 ) (2) 旧約時代の王の中に ここで人間をいけにえとして捧げる者がいた * 人間が焼かれた *2 列 23:10 2 歴 28:3 33:6 イザ 30:33 エレ 7:31~32 19:1~15 20 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅲ. 死者の場所聖書が教える死後の世界 b. 聖書 (12 箇所 ) * マタ 5:22 * マタ 5:29 * マタ 5:30 * マタ 10:28 * マタ 18:9 * マタ 23:15 * マタ 23:33 * マコ 9:43 * マコ 9:45 * マコ 9:47 * ルカ 12:5 * ヤコ 3:6 c. 推論 (4 つある ) (1) 失われた者 ( 堕天使と罪人 ) の永遠の住まい (2) 霊魂と肉体の両方が裁かれる場所 * 地獄は 霊魂のみの苦しみの場所 * ゲヘナと地獄とは違う (3) 永遠の苦しみの場所 * 地獄は一時的 (4) 火と関係がある * 火は 苦しみを与えるためのもの 9. 火の池 (The Lake of Fire) a. 聖書 (4 箇所 ) * 黙 19:20 * 黙 20:10 * 黙 20:14 * 黙 21:8 b. 推論 (4 つある ) 21 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅲ. 死者の場所聖書が教える死後の世界 (1) 失われた者すべて ( 天使も人間も ) の永遠の住まい (2) 肉体と霊魂に対する裁き * それから 死とハデスとは 火の池に投げ込まれた ( 黙 20:14) * 死とは肉体に関するもの * ハデスとは霊魂に関するもの * 火の池は 両方に対する裁きである (3) 火の池とゲヘナとは同じである (4) 火の池は 火と硫黄に関係がある * それが苦しみの原因となる 10. アブラハムのふところ (Abraham s Bosom) a. 聖書 (1 箇所 ) * ラビ文書では この言葉は頻繁に登場する * 聖書では ルカ 16:22~23 のみ b. 推論 (6 つある ) (1) 義人のみが留まる場所 (2) 地獄 (Hell) と隣接している (3) 地獄 (Hell) とアブラハムのふところには 越えられない淵がある (4) アブラハムのふところは シオール ( ハデス ) の中の義人の場 (5) アブラハムのふところとは 比ゆ的言葉である (6) 死後の祝福を象徴する言葉である 11. パラダイス (Paradise) * 王の庭 庭園 という意味 a. 聖書 (3 箇所 ) * ルカ 23:43 22 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅲ. 死者の場所聖書が教える死後の世界 *2 コリ 12:4 * 黙 2:7 b. 推論 (4 つある ) (1) 義人の住まいである * ルカ 23:43 では パラダイスはアブラハムのふところと同じである * イエスの死までは パラダイスはアブラハムのふところにあった (2) 今は パラダイスは天にある *2 コリ 12:4 * イエスの昇天以降 信者はすぐに天に行く (3) 将来 パラダイスは新しいエルサレムに存在する * 黙 2:7 (4) まとめ * アダム~イエスの昇天まで パラダイスはアブラハムのふところにあった * イエスの昇天 ~ 千年王国の終わりまで パラダイスは天国にある * 千年王国の後 パラダイスは新しいエルサレムにある 12. 天 (Heaven) a. 3 つの天 (1) 第 1 の天 : 大気圏 鳥が飛ぶ空間 * 創 1:20 26 エレ 4:25 ハガ 1:10 * マタ 8:20 13:32 使 10:12 14:17 (2) 第 2 の天 : 宇宙空間 天体が運行する空間 * 創 1:14~18 22:17 26:4 * マタ 24:29 ヘブ 11:12 黙 6:13 * 第 1 と第 2 の天は 見える (3) 第 3 の天 : 神の臨在の場 *2 コリ 12:1~4 b. 聖書 ( 第 3 の天に関して 39 の箇所がある ) (1) 旧約聖書 23 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅲ. 死者の場所聖書が教える死後の世界 * 創 申 1 列 2 列 2 歴 ヨブ 詩 伝 イザ ダニ アモ (2) 新約聖書 * マタ マコ ルカ ヨハ * 使 2 コリ エペ コロ 1 テサ ヘブ 1 ペテ c. 推論 (8 つある ) (1) 第 3 の天の目撃者がいる * イエス ( ヨハ 6 章 ) * パウロ (2 コリ 12:1~4) * ヨハネ ( 黙 4:1) (2) 神の住まいである (3) 聖なる天使たちの住まいである (4) 実在の場である (5) 第 3 の天は 常に上向きである (6) そこから神が支配される場である (7) 神が礼拝を受ける場である (8) 今は 死んだ聖徒たちの住む場である 13. 新しいエルサレム (The New Jerusalem) a. 聖書 (3 箇所ある ) * ガラ 4:26 * ヘブ 12:22~24 * 黙 21:1~22:5 b. 推論 (6 つある ) (1) 今は 第 3 の天に存在している (2) 三位一体の神の住まい 24 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅲ. 死者の場所聖書が教える死後の世界 (3) 聖天使たちの住まい (4) 死んだ聖徒たちの住まい (5) 新しいエルサレムは 天と同じである * 新しいエルサレムは 天にあると言ってもよい (6) 新しい地ができると 天 ( 新しいエルサレム ) はそこに下ってくる 14. 結論 a. シオールとハデスという言葉 (1) 場所は地球の中心 * 旧約聖書では 地下の国 エゼ 26:20 31:14 16 18 32:18 24 * 新約聖書では 地の低い所 エペ 4:9~10 * マタ 12:40 では 地の中 * シオールとハデスは一時的な場である 地球はやがて滅びる (2)2 つに区分されている * 義人の住まい アブラハムのふところ ( パラダイス ) * 苦しみの場 1 狭義のハデス ( 地獄 アバドン よみの穴 ) 罪人の場 2アビス ( 堕天使たちを閉じ込める一時的な場 ) 3タータラス ( 創 6 章の堕天使たちを閉じ込める場 ) b. ゲヘナと火の池という言葉 * ゲヘナと火の池は 同じ場所である * 堕落した人も 堕天使も 最終的にはここに行く c. 天 * 神が住まう場所 * 聖天使たちが住まう場所 * 死んだ聖徒たちが住まう場所 * 現在 パラダイスがある場所 * 天は新しいエルサレムと同じ * あるいは 新しいエルサレムは天にあると言える 25 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅲ. 死者の場所聖書が教える死後の世界 B. 旧約聖書の時代 1. 聖書 * ルカ 16:19~31 * イエスの昇天によって 時代が区分される 2. アダムからイエスの昇天までの状態 (4 つある ) (1) 死ぬと すべての人はシオール ( ハデス ) に行った * 地球の中心 *2 つの区分があった (2) 義人は アブラハムのふところに行った * 当時は アブラハムのふところにパラダイスがあった * モーセの律法が命じる動物の血は 聖徒の罪を覆っただけである * ヘブ 10:1~4 * 天に入るためには不十分であった (3) 罪人は 狭義のハデスに行った * 地獄 アバドン よみの穴 * 苦しみの場 (4)2 つの区分の間には 超えることのできない淵があった C. 新約聖書の時代 1. 信者たち a. キリストの死 * キリストは 私たちのすべての罪のために死なれた * 旧約聖書の聖徒たちの罪は 取り除かれた b. キリストの下り * イエスは死ぬと その霊魂はシオール ( ハデス ) の義人の場に行った * マタ 12:40 * エペ 4:9 *1 ペテ 3:18~19 キリストは捕らわれの霊たちのところに行って みことばを語られた セカンドチャンスではない 26 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅲ. 死者の場所聖書が教える死後の世界 宣教や伝道ではなく 宣言である 自らの死が 救われていない者の裁きの保証になったと宣言した アブラハムのふところから 地獄を見ることができた c. キリストの昇天 * 昇天の時に 旧約聖書の聖徒たちの魂を天に上げた * エペ 4:8~10 * その結果 アブラハムのふところは消滅した * パラダイスは今 第 3 の天にある (2 コリ 12:1~4) d. 今日の聖徒たち * 死ぬと その魂はすぐに天に行く *2 コリ 5:6~8 * ピリ 1:21~23 2. 不信者たち * 状況に変化はない * 死ぬと 霊魂は直ちに狭義のハデス ( 地獄 ) に行く D. 将来 1. 信者たち a. メシア的王国 (1) 黙 20:4~6 (2) 教会時代の聖徒たち (4 節 ) * 携挙の時に復活する * キリストの裁きの座 * 再臨のキリストとともに地上に帰還する * 千年間メシアとともに統治する (3) 大患難時代の聖徒たち * メシア再臨の後に復活する * 教会時代の聖徒たちと同様に 千年間メシアとともに統治する (4) 旧約時代の聖徒たち 27 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅲ. 死者の場所聖書が教える死後の世界 * メシア再臨の後に復活する * イザ 26:19 ダニ 12:2 * 千年王国の間 約束の地に住む * 約束の地を相続する b. 永遠の秩序 (1) 新しいエルサレムに住むようになる * 新しいエルサレムは 第 3 の天にある ( 第 3 の天そのもの ) * メシア的王国の後に新しい地ができ そこに新しいエルサレムが下る * 黙 21:1~22:5 * その段階で パラダイスは新しいエルサレムに存在する ( 黙 2:7) 2. 不信者たち a. 永遠の状態 * 千年間のメシア的王国が終わるまで シオール ( ハデス 地獄 ) に留まる * メシア的王国の終わりに 地獄から出される 黙 20:11~15 * これを第 2 の復活という * この時点で 地獄は消去される * 白い御座の裁き * これは 刑罰の度合いを決する裁きである * 次に ゲヘナ ( 火の池 ) に行く b. 聖書 * ゲヘナと火の池の箇所を参照 * 不信者の永遠の住まいは 火の池である c. 描写的表現 (9 箇所 ) (1) 燃えるゲヘナ ( 火の地獄 ) * マタ 5:22 18:9 (2) ゲヘナの刑罰 ( 地獄の罰 ) * マタ 23:33 (3) 外の暗やみ * マタ 8:12 22:13 25:30 28 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅲ. 死者の場所聖書が教える死後の世界 (4) 消えない火 ( 消えることのない火 ) * マタ 3:12 マコ 9:43 ルカ 3:17 (5) 永遠の火 * マタ 25:41 ユダ 7 (6) 永遠の滅び ( 永遠の破滅 ) *2 テサ 1:9 (7) 火の燃える炉 ( 燃え盛る炉 ) * マタ 13:42 50 (8) まっ暗なやみ ( 深い暗闇 ) *2 ペテ 2:17 ユダ 13 (9) 第二の死 * 黙 2:11 20:14 21:8 d. 不信者の火の池での状態 * 彼らの苦しみの煙は 永遠にまでも立ち上る ( 黙 14:10~11) * 消えることのない火 ( マタ 9:48) * 泣いて歯ぎしりするのです マタ 8:12 13:42 50 22:13 24:51 25:30 ルカ 13:28 * 不義な者が集められる場所黙 21:8 22:15 * 神の怒りを永遠に経験する場所 ( ヨハ 3:36) e. 推論 (8 つある ) (1) 神の恵みから完全に切り離される (2) 終わりのない人生の苦悩 (3) 肉体と霊魂の痛み (4) 良心の呵責 (5) 激痛 (6) 絶望 (7) 苦悩 (8) 意識は永遠に続く 29 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅲ. 死者の場所聖書が教える死後の世界 f. 継続期間 * 永遠に続く ( 黙 14:11) * 聖徒の喜びと同じ ( マタ 25:46) * そこでは 彼らを食ううじは 尽きることがなく ( マコ 9:48) E. 誤った説 *2 つの誤った説がある ローマ カトリック教会が起源になっている 1. 幼児霊域 (Limbus Infantum) a. 概念 * ラテン語で リムブスインファントームという *Limbus というのは 縁 接するところ という意味 *Infantum というのは 幼児たち 幼子たち という意味 * 地獄の縁に 幼児霊域があり 洗礼を受けていない幼児たちはそこに行く * 刑罰を受けないが 天国の祝福も受けない b. 批判 (1) これは 洗礼による新生の教理が前提になっている * 数滴の水が 幼児を救う * 洗礼を受けていない幼児のために 幼児霊域という概念を考えた (2) 聖書にはそのような教えはない 2. 煉獄 (Purgatory) a. 概念 * 煉獄とは 聖めをする場である * 地獄に行くほど悪くはないが 天国に行くほど良くもない者が行く場所 * しばらく煉獄で時を過ごし それから天国に行く b. 証明する聖句 (6 箇所 ) * イザ 4:4 エルサレムの血をその中からすすぎ清めるとき * ミカ 7:8 やみの中にすわっていても 主 が私の光であるからだ * ゼカ 9:11 あなたの捕らわれ人を 水のない穴から解き放つ * マラ 3:2 この方は 精錬する者の火 布をさらす者の灰汁のようだ *1 コリ 3:13~17 メシアの裁きの座における火 *1 コリ 15:29 死者のためのバプテスマ 30 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

Ⅲ. 死者の場所聖書が教える死後の世界 煉獄の証明は 外典 (Apocrypha) から来る * マカバイ記下 12:41~45 一同は 隠れたことを明らかにされる正しい裁き主の御業をたたえながら この罪が跡形もなくぬぐい去られることを ひたすら祈願した 高潔なユダは これらの戦死者たちの罪の結果を目撃したのであるから この上はだれも罪を犯してはならないと一同を鼓舞した 次いで 各人から金を集め その額 銀二千ドラクメを贖罪の献げ物のためにエルサレムへ送った それは死者の復活に思いを巡らす彼の 実に立派で高尚な行いであった もし彼が 戦死者の復活することを期待していなかったなら 死者のために祈るということは 余計なことであり 愚かしい行為であったろう だが彼は 敬虔な心を抱いて眠りについた人々のために備えられているすばらしい恵みに目を留めていた その思いはまことに宗教的 かつ敬虔なものであった そういうわけで 彼は死者が罪から解かれるよう彼らのために贖いのいけにえを献げたのである c. 批判 (3 つある ) (1) 以上の聖句は 煉獄の証明にはなっていない * イザ 4:4 大患難時代の終わりにおけるエルサレムの罪に赦し * ミカ 7:8 信者はやみの中にいても 神は光である * ゼカ 9:11 将来の復活 * マラ 3:2 大患難時代の裁き *1 コリ 3:13~17 キリストの裁きの座のこと *1 コリ 15:29 この聖句がどういう意味であるにせよ 煉獄ではない (2) マカバイ記下 12:41~45 で語られている罪は 偶像礼拝の罪である * カトリックの教理では 偶像礼拝は 死に至る 7 つの大罪 のひとつ * 偶像礼拝の罪は 煉獄では解決しない (3) 煉獄の教えは メシアの御業の完全性を否定する * 信者は煉獄と通過する必要はない ( テト 2:14 ヘブ 1:3) 31 2012 年フルクテンバウム博士セミナー

フルクテンバウム セミナー DVD/CD 2012 年 聖書が教える死後の世界 個人的終末論 DVD 8 枚組 /CD 8 枚組 2011 年 聖書が教える救いとは DVD 8 枚組 /CD 8 枚組 救いの 10 の側面 33 の事項 : 位置的真理に関する学び 2010 年 天使論 サタン論 悪霊論 DVD 8 枚組 /CD 8 枚組 2009 年 終末論とイスラエル DVD 8 枚組 /CD 8 枚組 ロマ書 9 章 ~11 章の研究 ロマ書とユダヤ人 2008 年 神の人類救済プログラム CD 8 枚組 1. ディスペンセーションとは何か 2. ディスペンセーションの種類 3. 契約神学 ( 置換神学の主流 ) 4. 解釈学 5. 救済論 6. 教会論 7. 終末論 2007 年 三位一体 CD 4 枚組 イントロダクション 1. 神の位格の複数性 2. 神の位格の単一性 3. 三位一体の神 4. 結論 2007 年 旧約聖書におけるメシア預言 CD 4 枚組 イントロダクション 1. 律法 2. 預言書 2006 年 イスラエル学 CD 8 枚組 1. 過去のイスラエル 2. 現在のイスラエル 3. 将来のイスラエル 4. その他の関連事項 2005 年 ユダヤ的視点から見たメシアの生涯 CD 12 枚組 1. その誕生と成長過程 2. イエスの教えとパリサイ人との葛藤 3. メシアの裁判 4. メシアの死 5. 復活と昇天 2003 年 ヨハネの黙示録 CD 6 枚組 1. ヨハネが見たこと 2. 今ある事 3. この後に起こること結論 2002 年 聖書の八つの契約 CD 9 枚組 はじめに 1. エデン契約 2. アダム契約 3. ノア契約 4. アブラハム契約 5. モーセ契約 6. パレスチナ契約 7. ダビデ契約 8. 新しい契約結論 2001 年 イスラエルの祭りに隠されたイエス キリスト CD 10 枚組 1. 過越の祭り 2. 種を入れないパンの祭り 3. 初穂の祭り 4. 七週の祭り ( ペンテコステ ) 5. 春の祭りと秋の祭りの間の 4 か月 6. ラッパの祭り 7. 贖罪の日 8. 仮庵の祭り ご注文はハーベスト タイム (055-993-8880) まで

無断複製 転載を禁じます 2012 年 4 月 5 月開催 ( 大阪 東京 )