参考 2020 年外国人来阪者数 650 万人達成に向けての課題 大阪観光局
2013 年来阪外国人宿泊者のうち 97.9% がホテルに滞在しており ( 表 3) 都市型観光の形となっているが ビジネス客を含めた国内来阪者も増加しており 大阪府域内のホテル年間客室稼動率は と 高い数字になっている 時期によっては 9 割近い数字を示す場合もある状態である 日本の旅行代理店との競争に加え 海外旅行代理店間 ( 韓国 台湾 中国 香港 タイ マレーシア等 ) の競争が激化しており 現在 各国の旅行代理店から 大阪はホテルが確保しにくい という声が日増しに増えてきている 特に週末 桜のシーズン 紅葉シーズンは客室手配が大変困難になっている また USJ のハリーポッターのコンテンツが新たにオープンすると ますます国内外の旅行客のホテル需要が増えると思われる いったん 旅行代理店が 大阪はホテルが確保しにくい という固定観念を持つと 旅行商品造成も宿泊抜きのものが増えていくため 2020 年の外国人来阪者数 650 万人 延べ外国人宿泊者数 900 万人の目標達成のためには プロモーション等の強化とともに 受入環境整備の一環として ホテルの増加 特に大阪市内にホテルを増加させることが必要となってくる あわせて 650 万人を海外から運ぶためのキャリアーについても 空路 海路のキャリアーの誘致増だけでなく 他地域の国際空港から陸路で来阪する旅行商品造成を増やすことも関係先と連携して推進する必要がある 外国人来阪者数 650 万人達成 プロモーション 広域連携 受入環境整備 BtoB BtoC 最新情報発信 認知度の向上 広域連携の強化 ホスヒ タリティの充実 観光素材開発 足と宿泊のキャハ シティ増 インターネット SNS 等による発信 ガイドブック DVD メディア戦略 メテ ィア戦略 ホ スター ハ ナー 現地プロモ スクリーンツーリス ム スホ ーツツーリス ム等 関西広域連合 近隣他府県 府域内団体 区役所等 多言語対応 周遊観光ツール ハラル対応 Free Wi-Fi 観光案内所等 イベントの名物化 食 伝統芸能等の旅行商品化等 ホテル等の増 航空便の増 クルーズの増 成田イン関空アウト旅行商品の造成増 マーケティングによるニーズ分析と戦略
表 1) 大阪府内ホテル客室数の推移 ( 年度別 H20~24) 89 87 85 83 81 79 77 75 都道府県名 大阪府内 ( 室 ) うち大阪市内 ( 室 ) 市内比率 51,142 51,993 42,815 43,527 83.7 83.7 55,374 54,733 55,367 46,573 45,807 46,509 84.1 83.7 84.0 20 年度 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 表 1 参照 : 厚生労働省 衛生行政報告例 各年度資料 延べ宿泊者数 A うち外国人延べ宿泊者数 B C (B/A) 実宿泊者数 D うち外国人実宿泊者数 E 60,000 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 表 3) 宿泊旅行統計データ (2013 年 外国人実宿泊者数上位 5 都道府県 ) 0 F (E/D) 表 2) 大阪府内実宿泊者数 ( 年別 ホテルのみ ) 1,800.0 1,600.0 1,400.0 1,200.0 1,000.0 800.0 600.0 400.0 200.0 表 2 表 3 参照 : 観光庁 宿泊旅行統計調査 ホテル関係の数値はリゾートホテル シティホテル ビジネスホテル項のみ抽出して算出 2013 年数値は暫定値 表 3 のホテル客室数は厚生労働省 衛生行政報告例 24 年度データ 実宿泊者のうちホテル宿泊者数 G 外国人実宿泊者のうちホテル宿泊者数 H I (G/H) J (H/E) ホテル客室稼働率 K ホテル数 ( 軒 ) L ホテル客室数 ( 室 ) M ホテル 1 軒あたり客室数 ( 室 ) N(M/L) 東京都 5148.3 998.4 19.4 3470.6 486.8 14.0 3197.2 466.4 14.6 95.8 82.5 684 95,878 140 大阪府 2409.1 430.9 17.9 1741.3 278.8 16.0 1611.4 272.9 16.9 97.9 79.6 359 55,367 154 北海道 3039.2 305.0 10.0 2317.6 231.7 10.0 1583.5 143.2 9.0 61.8 63.1 687 63,794 93 千葉県 1978.9 199.3 10.0 1500.8 161.4 10.8 1321.8 160.4 12.1 99.4 76.3 173 28,242 163 京都府 2062.9 265.7 12.9 1350.0 143.5 10.6 944.3 115.2 12.2 80.3 79.4 200 22,254 111 0.0 1,409.3 9.7% 136.0 1,529.7 12.6% 193.1 1,611.4 16.9% 272.9 2011 年 2012 年 2013 年 18.0% 16.0% 14.0% 12.0% 10.0% 8.0% 6.0% 実宿泊者数 うち外国人数 外国人比率
500.0 450.0 400.0 350.0 300.0 250.0 200.0 150.0 100.0 50.0 0.0 大阪府内実宿泊者数 ( 四半期別 ) 460.1 464.8 20.0% 425.6 411.4 410.9 422.1 438.3 435.0 390.0 394.3 404.1 412.218.6% 363.4 377.7 18.0% 343.4 16.6% 15.9% 15.5% 16.0% 14.1% 14.0% 14.0% 13.2% 11.7% 11.9% 12.0% 10.7% 10.7% 10.5% 11.1% 10.0% 61.9 60.0 9.3% 48.1 38.9 21.3 38.3 42.1 39.8 59.0 76.8 76.5 52.2 48.1 53.4 72.1 8.0% 6.2% 6.0% 実宿泊者数 うち外国人実宿泊者数 外国人比率 参照 : 観光庁 宿泊旅行統計調査 500.0 450.0 400.0 350.0 300.0 250.0 200.0 150.0 100.0 50.0 0.0 大阪府内実宿泊者数 ( 四半期別 ホテルのみ ) 22.0% 388.3 380.5 381.9 401.8 419.1 433.5 372.3 380.6 395.1 350.3 337.4 352.2 371.4 387.519.5% 20.0% 317.7 17.8% 18.0% 16.5% 16.2% 16.0% 14.8% 15.0% 14.2% 14.0% 12.1% 12.7% 11.9% 12.0% 11.1% 11.1% 10.8% 57.8 57.4 9.6% 46.1 37.6 20.2 36.8 41.5 38.0 57.2 75.5 74.4 50.9 47.0 52.6 70.3 10.0% 8.0% 6.4% 6.0% 実宿泊者数 うち外国人実宿泊者数 外国人比率 参照 : 観光庁 宿泊旅行統計調査
2013 年現状 2016 年の指標達成に向けて ホテル宿泊者 外国人 外国人比率 ホテル実宿泊者数 16.9% 273 万人 ( 大阪の観光戦略より ) 外国人来阪者数 450 万人 外国人延べ宿泊者数 600 万人 (22.2%) 2016 年指標 ( 大阪の観光戦略より ) 99.7% 22.2% 450 万人 日本人延べ宿泊者数 2,100 万人 (77.8%) 延べ宿泊者数 2,700 万人 ケース 1 稼働率 100% ケース 2 外国人比率増 100.0% 16.9% 27.9% 343 万人 450 万人 ホテルの現状 最大客室数 2,053 万室 ( 年間最大 ) 客室稼働率 最大定員数 3,058 万人 ( 年間最大 ) 定員稼働率 73.0% 外国人大阪府内宿泊者の収容が限界状態で 原状のままのホテルの客室数では外国人が大阪のホテルを予約しにくい状況がさらに増加する
2020 年の指標達成に向けて 2013 年現状 16.9% 273 万人 2020 年指標 ( 大阪の観光戦略より ) 外国人来阪者数 650 万人 外国人延べ宿泊者数 900 万人 ( - %) 2020 年指標 ( 大阪の観光戦略より ) - % - % 650 万人 日本人延べ宿泊者数 - 万人 ( - %) 延べ宿泊者数 - 万人 ケース 1 大阪府内ホテル ホテル宿泊者 外国人 ホテルの現状 稼働率 100% 外国人比率増 客室稼働率 100.0% 外国人比率 32.0% ホテル実宿泊者数 650 万人 最大客室数 2,053 万室 ( 年間最大 ) 客室稼働率 ケース 2 外国人比率増 40.2% 650 万人 最大定員数 3,058 万人 ( 年間最大 ) 定員稼働率 73.0% 外国人大阪府内ホテル宿泊率 97.9% 現在の客室数のままであれば国内外客の客室奪い合いがますます激しくなり ホテルの客室の慢性不足状態が見込まれる
2020 年来阪外国人旅客数 650 万人の達成に向けて ( 達成に必要な航空便数の推計 ) 前提条件その 1 (2013 年暦年の実績 ) 項目 実績値 データソース 1 来阪外国人旅客数 約 260 万人 * JNTO 発表資料 観光庁調査 2 関空の入国者数 ( 外国人 ) 約 232 万人 法務省資料 3 関空の入国者数 ( 日本人 ) 約 343 万人 法務省資料 4 関空の国際旅客便数 約 3.5 万便 関空会社発表資料 5 関空の航空便座席数 約 956 万席 * トラベルジャーナル統計資料 * データを元にした推計値 前提条件その2 ( 予測をするにあたっての条件 ) 来阪外国人の 到着時関空利用率 = 90% <2 1> 全入国者に対する外国人の割合 = 40% <2 (2+3)> 1 便当たりの座席数 = 約 270 席 <5 4> 国際線の搭乗率 = 60% <(2+3) 5> 1 便あたりの外国人搭乗者 = 約 65 人 上記条件をもとにした試算 2013 年に対して 390 万人の上乗せが必要で そのうち関空到着便利用者は 351 万人 1 便当たりの外国人搭乗者数から 年間 5.4 万便 =1 日あたり 148 便の上乗せ ( 現状の 2.5 倍 ) が必要 処理能力を考慮しても現状の 2 倍以上の便数の就航は現実的でない 今後の変動要因などを加味して前提条件を再設定
今後の変動要素 要素プラス要因マイナス要因 LCC の台頭 リピーターの増加 地方空港国際線の充実 ( 他地域との連携 ) 低価格により 訪日旅行者層のすそ野が拡大 外国人比率 搭乗率が向上 訪日旅行需要がさらに拡大し 既存の航空便の機材が大型化 提供座席数が増加 周辺府県との連携などにより 鉄道 バス利用での大阪訪問が増加 到着時関空利用率の低下 小型機が多く 1 便当たりの提供座席数が減少 大阪以外の 地方 への需要が高まり 大阪での滞在日数が減少 同上 これらを元に 前頁の 前提条件その 2 を修正 来阪外国人の 到着時関空利用率 = 75% (-15%) 全入国者に対する外国人の割合 = 50% (+10%) 1 便当たりの座席数 = 約 270 席 ( 変化なし ) 国際線の搭乗率 = 70% (+10%) 1 便あたりの外国人搭乗者 = 約 95 人 上記条件をもとにした試算 2013 年に対して 390 万人の上乗せが必要で そのうち関空到着便利用者は 293 万人 1 便当たりの外国人搭乗者数から 年間 3.1 万便 =1 日あたり 84 便の上乗せ ( 現状の 1.9 倍 ) が必要 関空の便数を増やす努力をする一方で 並行してクルーズ誘致や 成田 in 関空 out 等の他地域の国際空港から大阪入りする旅行商品造成に努めることで来阪外国人の 足 を確保することが必要である