再チャレンジ支援総合プラン(第2稿)

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再チャレンジ可能な仕組みの構築 ( ポイント ) ( 再チャレンジの試み ) 事業に失敗したが 再起したい 健康を害したが また働きたい 一度社会人になったが また勉強したい ( 再チャレンジの問題点 ) 資金調達が困難職場復帰が困難学び直す機会や情報の入手が困難 再チャレンジ支援策 再チャレンジが

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23 歳までの育児のための短時間勤務制度の制度普及率について 2012 年度実績の 58.4% に対し 2013 年度は 57.7% と普及率は 0.7 ポイント低下し 目標の 65% を達成することができなかった 事業所規模別では 30 人以上規模では8 割を超える措置率となっているものの 5~2

女性の活躍促進や仕事と子育て等の両立支援に取り組む企業に対するインセンティブ付与等 役員 管理職等への女性の登用促進 М 字カーブ問題の解消には企業の取組が不可欠 このため 企業の自主的な取組について 経済的に支援する 経営上のメリットにつなぐ 外部から見えるようにし当該取組の市場評価を高めるよう政

第 1 部 施策編 4

学生確保の見通し及び申請者としての取組状況

ダイバーシティ 年に向けた政策展開のポイント テレワークが当たり前になる社会 の実現に向け 多様な主体と連携した普及啓発や導入支援への取組を強化 地域での就労支援やマッチング強化により 女性や高齢者の就業を推進 働き方改革と併せて時差 Biz の定着に向けた取組を推進 強化した政策

資料9

女性の活躍推進の意義と課題 意 義 課題 少子高齢化で生産年齢人口が減少 労働力人口の増加 海外を含む企業間競争の中で 性別に関わらず優秀な人材の確保が必要 埋もれている優秀な人材の確保 少子化と生産年齢人口の減少が進む中で 女性の活躍の推進は喫緊の課題 女性の労働力率は 第 1 子出産を機に 6

別添

支援の対象者 対象項目 長期デフレ等による就職フリーター ニート難 経済的困窮等からの脱却 パートなど非正規労働者 多重債務者 事業に失敗した人の再起業等 再チャレンジ支援総合プラン ( 仮称 ) における行動計画 ( 主なもの 検討中のもの ) 未定稿 平成 18 年 11 月 30 日現在 再チ

(2) 第 3 段階ハローワーク徳島 ( 徳島市出来島本町 1 丁目 5 番地 ) 所管区域は 徳島市 名東郡 名西郡 4 具体的な業務内容 (1) 第 1 段階 駅のハローワーク で 国が直接実施しているサービスを 県の権限で実施する 具体的には 職業相談 職業紹介等の業務を 県の職員が執行できる

我が国の女性の活躍推進に向けて

社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する取組指針について

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

平成22年2月●日

Microsoft PowerPoint - 9月末公表(栃木県正社員転換・待遇改善実現プラン)

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職場環境 回答者数 654 人員構成タイプ % タイプ % タイプ % タイプ % タイプ % % 質問 1_ 採用 回答 /654 中途採用 % 新卒採用 % タ

中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律第 7 条第 1 項に規定する説明書類 奄美信用組合 奄美信用組合は 奄美地区における金融の円滑化への取り組みをこれまで以上に強化するとともに その取り組み姿勢をお客様にご理解していただき 借入の条件変更等に関する ご要望 ご相談に迅速

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

東日本大震災への対応 政府一体となって ハローワークを中心に被災者の就労を強力に支援 特別相談窓口での相談 ハローワークに特別相談窓口を設置 出張相談の様子 ( 福島労働局 ) 仮設住宅等への出張相談 仮設住宅等の入所者を対象として ハローワークからの出張相談を実施 雇用保険受給者実人員の推移 就職

愛知県アルコール健康障害対策推進計画 の概要 Ⅰ はじめに 1 計画策定の趣旨酒類は私たちの生活に豊かさと潤いを与える一方で 多量の飲酒 未成年者や妊婦の飲酒等の不適切な飲酒は アルコール健康障害の原因となる アルコール健康障害は 本人の健康問題だけでなく 家族への深刻な影響や飲酒運転 自殺等の重大

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女性が働きやすい環境を整え社会に活力を取り戻す

寄附文化の醸成に係る施策の実施状況 ( 平成 26 年度に講じた施策 ) 別紙 1 < 法律 制度改正 > 総務省 ふるさと納税の制度拡充 ( 平成 27 年 4 月 1 日施行 ) 学校法人等への個人寄附に係る税額控除の要件の緩和 ( 平成 27 年 4 月 1 日施行 ) 特例控除の上限の引上げ


Microsoft PowerPoint - 2の(別紙2)雇用形態に関わらない公正な待遇の確保【佐賀局版】

新設 拡充又は延長を必要とする理地方公共団体の実施する一定の地方創生事業に対して企業が寄附を行うことを促すことにより 地方創生に取り組む地方を応援することを目的とする ⑴ 政策目的 ⑵ 施策の必要性 少子高齢化に歯止めをかけ 地域の人口減少と地域経済の縮小を克服するため 国及び地方公共団体は まち

共通事項 1 キャリアアップ 管理者情報 ( 氏名 ): 役職 ( 配置日 ): 年月日 2 キャリアアップ管理者 の業務内容 ( 事業所情報欄 ) 3 事業主名 印 4 事業所住所 ( - ) 5 電話番号 ( ) - 6 担当者 7 奨励金対象労働者数 ( 全労働者数 ) 9 企業規模 ( 該当

平成22 年 11月 15日

計画の今後の方向性

市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

(2) 総合的な窓口の設置 1 各行政機関は 当該行政機関における職員等からの通報を受け付ける窓口 ( 以下 通報窓口 という ) を 全部局の総合調整を行う部局又はコンプライアンスを所掌する部局等に設置する この場合 各行政機関は 当該行政機関内部の通報窓口に加えて 外部に弁護士等を配置した窓口を

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金融円滑化に関する方針 千葉銀行は 地域金融機関として 金融サービスの提供をつうじて 地域のお客さまニーズにお応えし 地域の発展に貢献する という役割 使命を果たす 姿勢を堅持してまいりました 特に 地域への円滑な資金供給をはじめとする金融仲介機能の発揮やお客さまへの経営健全化支援等による地域密着型

貿易特化指数を用いた 日本の製造業の 国際競争力の推移

1_【鑑】「生活困窮者自立支援法の施行に伴う多重債務者対策担当分野との連携について(通知)」の一部改正について

厚生労働省告示第六十四号中小企業等経営強化法平成十一年法律第十八号第十二条第一項の規定に基づき職業紹介事業 ( ) 労働者派遣事業分野に係る事業分野別指針を次のように定めたので同条第五項の規定に基づき公 表する平成三十一年三月十四日厚生労働大臣根本匠職業紹介事業 労働者派遣事業分野に係る事業分野別指

参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶

第3節 重点的な取り組み

子ども・子育て会議(第7回) 次世代育成支援対策推進法の延長等の検討について

第16回税制調査会 別添資料1(税務手続の電子化に向けた具体的取組(国税))

地域子育て支援拠点事業について

平成30年版 少子化社会対策白書 概要版(PDF版)

中小企業等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置

女性が働きやすい制度等への見直しについて

中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律

(1) 政府の方針 (2) 近年の法改正の動向 (3) 国の高齢者雇用施策の概要 2 神奈川県の取組 (1) シニア ジョブ スタイル かながわ (2) 神奈川生涯現役促進協議会の取組 (3) 第 10 次神奈川県職業能力開発計画 (4) 経済団体への要請 (5) シルバーベンチャーの創出促進 (6

Microsoft PowerPoint - 資料8 家計相談支援事業について

地方消費者行政強化作戦 への対応どこに住んでいても質の高い相談 救済を受けられる地域体制を整備し 消費者の安全 安心を確保するため 平成 29 年度までに 地方消費者行政強化作戦 の完全達成を目指す < 政策目標 1> 相談体制の空白地域の解消 全ての市町村に消費生活相談窓口が設置されており 目標を

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内閣府令本文

(0830時点)PR版

26公表用 栃木局版(グラフあり)(最終版)

平成 24 年 11 月 13 日 新潟縣信用組合 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律第 7 条第 1 項に規定する説明書類 第 1 第 6 条第 1 項第 1 号に規定する法第 4 条及び第 5 条の規定に基づく措置の実施に関する方針の概要 当組合は 地域に根差し 地

主な論点 資料 4 1. ワーク ライフ バランスの推進 生産性向上等の観点から 働き方とともに休み方を見直すことの必要性 重要性 (1) 有給休暇取得状況と長時間労働の国際比較 (2) 休暇取得と生産性との関係 (3) 仕事と仕事以外の生活の充実 2. 秋の連休の大型化等を実現する上での課題 (1

(1) 当該団体が法人格を有しているか 又は法人格のない任意の団体のうち次の1~2の要件を全て満たすもの 1 代表者の定めがあること 2 団体としての意思決定の方法 事務処理及び会計処理の方法 並びに責任者等を明確にした規約その他の規定が定められていること (2) 関係市町村との協議体制を構築してい

Microsoft Word 年度評価シート.docx

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

企業の人材確保支援 中小企業人材支援センターによる採用 定着支援や 障がい者の雇用促進 企業の成長を担うプロ人材の採用支援等により 大阪産業を支える中小企業の人材確保を支援する 大阪働き方改革支援センターの人材確保支援の機能を強化し 大阪人材確保推進会議と協働して製造 運輸 建設の 3 分野を中心に

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- 目次 - Ⅰ 計画策定の趣旨等 1 Ⅱ 船橋市における自殺の現状 2 Ⅲ 船橋市の自殺対策における取組 3 Ⅳ 船橋市の自殺対策推進体制 6

第第第ライフスタイルに対する国民の意識と求められるすがた50 また 働いていないが 今後働きたい と回答した人の割合は 男性では 7.4% であるのに対し て 女性は19.1% である さらに 女性の中では 30 代の割合が高く ( 図表 2-1-2) その中でも 特に三大都市圏で高い割合となってい

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三鷹市健康福祉総合計画2022

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中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律

【 金融円滑化に関する基本方針・体制について 】

中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律

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中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法第 7 条第 1 項に規程する説明書類 平成 22 年 5 月 14 日東京みらい農業協同組合当 JA は 農業者の協同組織金融機関として 健全な事業を営む農業者をはじめとする地域のお客さまに対して 必要な資金を円滑に供給していくこと を

1 計画策定の背景と趣旨 昭和 56(1981) 年の 完全参加 をテーマとする 国際障害者年 を契機に, 障害者福祉は大きく変化しました 国では, 平成 5(1993) 年 3 月に 障害者対策に関する新長期計画 が策定され, 同年 12 月には 障害者基本法 * が施行されました 以後も, 平成

愛知県労働協会中長期計画 ( 後期 ) 平成 29 年 3 月 第 1 中期計画 ( 後期 ) 策定の趣旨公益財団法人愛知県労働協会は これまで 勤労福祉会館等の管理運営事業のほか 労働関係情報の収集 提供等に関する事業 職業適性検査に関する事業などの県からの委託 補助事業及び労働教育事業などの自主

Ⅲ コース等で区分した雇用管理を行うに当たって留意すべき事項 ( 指針 3) コース別雇用管理 とは?? 雇用する労働者について 労働者の職種 資格等に基づき複数のコースを設定し コースごとに異なる配置 昇進 教育訓練等の雇用管理を行うシステムをいいます ( 例 ) 総合職や一般職等のコースを設定し

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併せて 先進事例を統一的なフォーマットでデータベース化する また 意欲ある地域が先進的な取組みを行った人材に 目的に応じて容易に相談できるよう 内閣官房において 各省の人材システムを再点検し 総合的なコンシェルジュ機能を強化する 各種の既存施策に加え 当面 今通常国会に提出を予定している 都市再生法

いる 〇また 障害者の権利に関する条約 においては 障害に基づくあらゆる差別を禁止するものとされている 〇一方 成年被後見人等の権利に係る制限が設けられている制度 ( いわゆる欠格条項 ) については いわゆるノーマライゼーションやソーシャルインクルージョン ( 社会的包摂 ) を基本理念とする成年

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Microsoft Word ①概要(整備令)

社会保障 税一体改革大綱(平成24 年2月17 日閣議決定)社会保障 税一体改革における年金制度改革と残された課題 < 一体改革で成立した法律 > 年金機能強化法 ( 平成 24 年 8 月 10 日成立 ) 基礎年金国庫負担 2 分の1の恒久化 : 平成 26 年 4 月 ~ 受給資格期間の短縮

資料3

1 広島市障害者計画の策定について

参考 男女の能力発揮とライフプランに対する意識に関する調査 について 1. 調査の目的これから結婚 子育てといったライフ イベントを経験する層及び現在経験している層として 若年 ~ 中年層を対象に それまでの就業状況や就業経験などが能力発揮やライフプランに関する意識に与える影響を把握するとともに 家

平成18年度標準調査票

資料4-4 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について 審議のまとめ(参考資料)

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二さらに現代社会においては 音楽堂等は 人々の共感と参加を得ることにより 新しい広場 として 地域コミュニティの創造と再生を通じて 地域の発展を支える機能も期待されている また 音楽堂等は 国際化が進む中では 国際文化交流の円滑化を図り 国際社会の発展に寄与する 世界への窓 にもなることが望まれる

対応していくためには 職員一人ひとりの公務に対する意欲と能力を高め 組織をより活性化し 公務の質を高く保つことが求められている そのためには 各職員の能力と勤務実績を的確に評価し その結果を反映した人事管理を推進していくことが重要である 知事部局等においては 平成 28 年 4 月に施行された地方公

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Microsoft PowerPoint 記者発表資料別添(セット)

の業務について派遣先が九の 1 に抵触することとなる最初の日 六派遣先への通知 1 派遣元事業主は 労働者派遣をするときは 当該労働者派遣に係る派遣労働者が九の 1の ( 二 ) の厚生労働省令で定める者であるか否かの別についても派遣先に通知しなければならないものとすること ( 第三十五条第一項関係

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Microsoft Word - 金融円滑化HP用.doc

PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft Word - 第1章~第5章.doc

Transcription:

資料 1-1-2 再チャレンジ支援総合プラン平成 18 年 12 月 25 日 多様な機会のある社会 推進会議平成 19 年 2 月 28 日一部改正平成 19 年 4 月 25 日一部改正平成 20 年 1 月 17 日一部改正 1 基本的認識国民ひとりひとりがその能力や持ち味を十分発揮し 努力が報われる公正な社会を構築していくことは 国政の重要課題である このためには 多様な機会が与えられ 仮に失敗しても何度でも再チャレンジができ 勝ち組 負け組 を固定させない社会 また 働き方 学び方 暮らし方が多様で複線化した社会の仕組が必要である 人生の各段階で多様な選択肢が用意され それを自由に選択することで 個人も企業も自由闊達な活動が可能となり ひいては我が国経済の活性化にも資することになる このような認識の下 チャンスにあふれ 誰でも再チャレンジが可能な社会を目指すために必要な施策 ( 再チャレンジ支援策 ) の実効性 効率性を高めるため 平成 18 年 12 月 再チャレンジ支援総合プラン を取りまとめた これに基づき 平成 19 年には 法改正など障害となっている制度の改正 掲げられた数値目標の達成に向けた取組 施策の周知 広報活動等を実施した 本プランは こうした成果を踏まえ 取りまとめたものである 関係府省は 本プランに基づき 再チャレンジ支援を一体的かつ総合的に推進する 2 支援の考え方 (1) 再チャレンジ支援策のねらい再チャレンジ支援策は フリーター ニート 子育て中の女性 障害者 高齢者といった様々な事情 状況にある人々が 就業 起業 学習 居住等に関し 何事かを実現できるようになるための障害を取り除く もしくは 選択肢を多様化しようとするもの 1 であり チャレンジしようとする 人 への支援 2 が施策 1 達成すべきもの自体を直接付与するような施策も考えられるが 再チャレンジ支援策としては位置づけないこととする 2 企業 ( 法人 ) や特定地域への支援が直接目的ではなく 事業を行う人や地域の中の特定の人を支援するものである 1

の中心となる 誰もが 適切な自己分析 評価により 自己の適性 希望を冷静かつ客観的に見極めた上で 幅広い選択肢の中からそれに見合うものを発見し 実現できるようになること また 仮に失敗しても再度挑戦できるような状況になることを目指す 再チャレンジ 支援策と称するのは 仮に失敗しても何度でも 挑戦できる社会を目指すという趣旨を強調するためであり 最初のチャレンジや新たなチャレンジに係る支援策も含まれている (2) 施策の基本的方向 1 支援を必要としている 人 へのきめ細かな対策チャレンジを試みる人が抱えている事情や置かれている状況 克服すべき障害は千差万別であり 時間の経過とともに変化すると考えられることから 支援対象者の具体的なニーズに可能な限り応じることのできるような柔軟性のあるきめの細かい支援策を講じる 施策の効果が実現するまでに時間を要する場合や 適用される制度や実施機関 担当者が複数にわたる場合においても 支援が途切れることのないよう継続的な対応を行う また 支援対象者にとっての利便性を向上させるため 支援に関連する情報や窓口を一元化する 2 障害となっている制度の改正既存の制度がチャレンジする人のニーズに対応できず かえって障害となっているような場合には 当該制度を抜本的に見直し 必要な改正を行う 3 社会意識 慣行の見直しへの働きかけチャンスにあふれ 誰でも再チャレンジが可能な社会 その結果として誰もが 幸せ や 生きがい を感じられる社会を目指すためには 障害を一つ一つ取り除いたり 環境を整備したりする政府の取組だけでは不十分である 企業 NPO 学校 地域等の積極的な取組や様々な社会意識 慣行の見直しが不可欠であり これらの動きを促進するよう積極的に働きかける 3 再チャレンジ支援における重点課題再チャレンジ支援策の対象者は非常に広範囲 多岐にわたるため 以下のとおり課題を整理し 重点的に対応することとする 第一に いわゆる 就職氷河期 に直面した若者 特にフリーターの常用雇 2

用化やニートの職業的自立を促進する その他 多重債務者や事業に失敗した人などが再チャレンジできるよう支援する ( 長期デフレ等による就職難 経済的困窮等からの再チャレンジ ) 第二に 子育て 長期の離職 心身の障害 保護者の経済環境 配偶者からの暴力 犯罪被害 犯罪歴等 様々な事情困難を抱える人が 就労や学習に容易にチャレンジできるよう支援する ( 機会の均等化 ) 第三に 人生の各段階における働き方 学び方 暮らし方について選択肢を多様化するため 高齢者 団塊世代の活躍の場や社会人の学び直しの機会の拡大 農林漁業への就業支援をはじめとする UJI ターンへの支援や二地域居住への支援等を推進する ( 複線型社会の実現 ) 上記重点課題を受けた主な対策は以下のとおり (1) 長期デフレ等による就職難 経済的困窮等からの再チャレンジ 1 キャリアコンサルティング 能力開発などによる総合的な就職支援やキャリア教育の推進 新卒一括採用システムの見直し 雇用機会の確保を進めることにより フリーターの常用雇用化を促進する 地域において支援を必要とするニート等の若者を対象に 職業的自立に向けた支援を拡充する 2 労働者が安心 納得して働けるように 労働契約法を周知し 有期労働契約を含めた労働契約全般に係るルールを明確にする また パート労働者への社会保険の適用拡大を目指すとともに 改正パートタイム労働法に基づき 正規 パート労働者間の均衡待遇の確保 パート労働者の正規雇用への転換を推進する 3 関係省庁間の連携を強化し 多重債務を防止するとともに 新たな相談窓口の設置等により多重債務者を救済する 4 再チャレンジする起業家及び事業再生に取り組む中小企業者の資金調達への支援や専門的な相談の受付の充実 不動産担保 個人保証に過度に依存しない融資を推進する また リストラ等で退職した人の就労を支援する (2) 機会の均等化 1 民間団体との連携による情報提供 子育て女性等の再就職準備を支援する再チャレンジサポートプログラムの実施 女性向け相談窓口や学習機会の充実等により 子育て中の女性の就労 起業等を促進する また 配偶者から暴力を受けた被害者について 身元保証人確保による就業機会や住宅の確保等により その自立を支援する 3

2 3 4 5 関係機関の連携による支援等により 障害者の福祉的就労から一般雇用への移行を促進する また 短時間労働に対する障害者のニーズに対応するとともに 中小企業における障害者の雇用を促進するため 障害者雇用促進法改正案を国会へ提出する さらに 発達障害者等に対する相談 支援を強化する 母子家庭の母の就労を支援する また 地域の協力を得て 家庭の経済力等にかかわらず 学ぶ意欲のある子どもたちに 放課後や週末等に安全 安心な学習機会を提供する 関係諸機関が連携して 刑務所出所者等の就労を支援する テレワークの普及により 子育て 心身の障害等 様々な事情 困難を抱える人の在宅勤務や自宅 職場以外の場所における勤務を促進する (3) 複線型社会の実現 1 二地域居住やUJIターン等の 暮らしの複線化 を支援するため 退職した団塊世代等が地域 中小企業で再活躍できる仕組みの構築 農林漁業への就業に向けた研修や起業支援の実施 空き家の活用促進等による多様な居住ニーズへの対応等を行う 2 奨励金やシルバー人材センターの活用 紹介機能の強化により 高齢者が自らのこれまでの知識や経験を生かして 就業 活躍できる場を創出する 3 生涯学習関連施設 大学 高専 専修学校と地域の産業界等関係者が連携し 社会人等が地域で実践的な学び直しができる機会を充実する 4 達成すべき目標 (1) 一次目標 : 成功者の増加 ( 支援対象者の減少 ) 再チャレンジ支援策の実施により 個々の課題にチャレンジして成功した人の数を増加させる ( 分野によっては 支援対象者数が減少する ) ( 具体例 ) 1 2010 年までに フリーターをピーク時 (2003 年 ) の 8 割に減少させる 2 2015 年に女性の労働力人口を 2005 年比で 25 万人増にする 3 2010 年度までの 5 年間でハローワークにおいて約 22 万人の障害者の就職を実現する 4 2015 年に 60 歳以上の労働力人口を 2005 年比で 160 万人増にする (2) 二次目標 : 再チャレンジ支援のための制度 施設の利用率の向上提供するサービスの内容や窓口対応の不断の向上 積極的な広報活動等 4

により 再チャレンジ支援のための制度 施設の利用率等を向上させる ( 具体例 ) 1 試行雇用事業について 試行雇用後の常用雇用移行率を 8 割以上とする 2 2010 年までにテレワーカーを就業者人口の 2 割にする 5 これまでの成果 再チャレンジ支援総合プラン の推進により 以下のような成果が上がっている また 主な施策の目標と実績については 別表 1 のとおり (1) 法律改正等再チャレンジ支援策として 雇用対策法 パートタイム労働法 中小企業信用保険法 学校教育法 地域再生法の一部改正法等が 第 166 回通常国会にて成立した また 労働契約法は 第 168 回臨時国会にて成立した このうち 改正地域再生法は 19 年 4 月 1 日に 改正中小企業信用保険法は同 8 月 4 日に 改正雇用対策法は同 10 月 1 日に施行されている また 改正学校教育法は 19 年 12 月 26 日に施行されている (2) 税制改正地域再生法及び租税特別措置法の改正によって 地域における民間による再チャレンジ支援の促進のための寄附金について税制上の優遇措置を創設した (3) 目標数値の達成度 1 フリーターは ピーク時 (2003 年 ) の 217 万人から 2006 年には 187 万人 ピーク時の 86% まで減少した ( 参考 : フリーター 25 万人常用雇用化プラン (2007 年 4 月 ~2008 年 3 月 ) により 2007 年 4 月 ~10 月の間に 約 15.7 万人 ( 速報値 ) のフリーターの常用雇用を実現 ) 2 女性の労働力人口は 2005 年の 1,762 万人から 2007 年 10 月には 1,801 万人まで 39 万人増加した 3 ハローワークにおける障害者の就職件数は 2006 年度は 43,987 件 2007 年 4 月 ~10 月の間では 27,464 件となった 4 60 歳以上の労働力人口は 2005 年の 969 万人から 2007 年 10 月には 1,063 万人まで 94 万人増加した (4) 周知 広報活動の実施 5

再チャレンジ支援総合プラン等に関する説明会 関係機関とも連携した再チャレンジ地方セミナーなど 各種の周知 広報のための事業を全国で実施するとともに 再チャレンジに関するホームページを充実させるなど 周知 広報活動を実施した また 平成 19 年 6 月には 再チャレンジ支援において顕著な功績又は功労のあった個人又は団体を内閣総理大臣が表彰する再チャレンジ支援功労者表彰を実施した 6 プランの推進方策本プランを以下のとおり着実に実行する 本プランに盛り込まれた施策について その進捗状況や効果を定期的に点検して公表するとともに 点検結果に基づき 施策の重点化 効率化等の必要な対応をとる (1) 個別行動計画関係府省は 実施時期 目標等を明記した別表 2 の個別行動計画を着実に推進する (2) 法律改正等再チャレンジ支援策を実施するために 障害者雇用促進法等の改正法案を国会へ提出する ( 主な改正内容は別表 3 のとおり ) (3) 予算措置等再チャレンジ支援策を総合的に推進するため 平成 20 年度予算において 主なものとして別表 4 のとおり予算措置等を行い 効果的かつ効率的に執行する (4) 社会への働きかけ再チャレンジして成功した事例や民間 地域等における支援事例を収集し 全国に周知し 社会全体における再チャレンジ気運の高揚を図るとともに 企業 NPO 地方公共団体等の国民各層における主体的な取組を促す 以上 6