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ホームページ掲載資料 平成 30 年度 全国学力 学習状況調査結果 ( 上尾市立小 中学校概要 ) 平成 30 年 4 月 17 日実施 上尾市教育委員会

H30全国HP

Taro-① 平成30年度全国学力・学習状況調査の結果の概要について

(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

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今年度は 創立 125 周年 です 平成 29 年度 12 月号杉並区立杉並第三小学校 杉並区高円寺南 TEL FAX 杉三小の子

Microsoft PowerPoint - syogaku [互換モード]

Ⅰ 評価の基本的な考え方 1 学力のとらえ方 学力については 知識や技能だけでなく 自ら学ぶ意欲や思考力 判断力 表現力などの資質や能力などを含めて基礎 基本ととらえ その基礎 基本の確実な定着を前提に 自ら学び 自ら考える力などの 生きる力 がはぐくまれているかどうかを含めて学力ととらえる必要があ

国語の授業で目的に応じて資料を読み, 自分の考えを 話したり, 書いたりしている

平成 30 年度全国学力 学習状況調査の結果について ( 速報 ) 1. 調査の概要 実施日平成 30 年 4 月 17 日 ( 火 ) 調査内容 1 教科に関する調査 ( 国語 A 国語 B 算数 数学 A 算数 数学 B 理科 (3 年に 1 回 )) A 問題 : 主として知識に関する問題 B

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

フトを用いて 質問項目間の相関関係に着目し 分析することにした 2 研究目的 全国学力 学習状況調査結果の分析を通して 本県の児童生徒の国語及び算数 数学の学習 に対する関心 意欲の傾向を考察する 3 研究方法平成 25 年度全国学力 学習状況調査の児童生徒質問紙のうち 国語及び算数 数学の学習に対

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

各教科 道徳科 外国語活動 総合的な学習の時間並びに特別活動によって編成するものとする 各教科 道徳科 総合的な学習の時間並びに特別活動によって編成するものとする

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

解禁日時新聞平成 30 年 8 月 1 日朝刊テレビ ラジオ インターネット平成 30 年 7 月 31 日午後 5 時以降 報道資料 年月日 平成 30 年 7 月 31 日 ( 火 ) 担当課 学校教育課 担当者 義務教育係 垣内 宏志 富倉 勇 TEL 直通 内線 5

第 2 章 知 徳 体 のバランスのとれた基礎 基本の徹底 基礎 基本 の定着 教育基本法 学校教育法の改正により, 教育の目標 義務教育の目標が定められるとともに, 学力の重要な三つの要素が規定された 本県では, 基礎 基本 定着状況調査や高等学校学力調査を実施することにより, 児童生徒の学力や学

教育と法Ⅰ(学習指導要領と教育課程の編成)

彩の国埼玉県 埼玉県のマスコット コバトン 科学的な見方や考え方を養う理科の授業 小学校理科の観察 実験で大切なことは? 県立総合教育センターでの 学校間の接続に関する調査研究 の意識調査では 埼玉県内の児童生徒の多くは 理科が好きな理由として 観察 実験などの活動があること を一番にあげています

イ 地 学 基 礎 2 地 学 基 礎 2 地 学 4 地 学 4 理科課題研究 1 必履修科目は 科学と人間生活 物理基礎 化学基礎 生物基礎 地 学基礎 のうち 科学と人間生活 を含む 2 科目 又は 物理基礎 化学 基礎 生物基礎 地学基礎 のうちから 3 科目 各科目の特徴 < 科学と人間生

瑞浪市調査結果概略(平成19年度全国学力・学習状況調査)

工業教育資料347号

山梨大学教職大学院専攻長 堀哲夫教授提出資料

(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

(Microsoft Word - 201\214\366\212J\216\366\213\3061\224N\211\271.docx)

学習意欲の向上 学習習慣の確立 改訂の趣旨 今回の学習指導要領改訂に当たって 基本的な考え方の一つに学習 意欲の向上 学習習慣の確立が明示された これは 教育基本法第 6 条第 2 項 あるいは学校教育法第 30 条第 2 項の条文にある 自ら進んで学習する意欲の重視にかかわる文言を受けるものである

資料7 新学習指導要領関係資料

Taro-20小10年研.jtd

Microsoft Word - 全国調査分析(H30算数)

第 1 章総則第 1 教育課程編成の一般方針 1( 前略 ) 学校の教育活動を進めるに当たっては 各学校において 児童に生きる力をはぐくむことを目指し 創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開する中で 基礎的 基本的な知識及び技能を確実に習得させ これらを活用して課題を解決するために必要な思考力 判

本日 2012 年 2 月 15 日の記者説明会でのご報告内容をお送りいたします 文部科学省記者会でも配布しております 報道関係各位 2012 年 2 月 15 日 株式会社ベネッセコーポレーション代表取締役社長福島保 新教育課程に関する校長 教員調査 新教育課程に関する保護者調査 小学校授業 国語

(6) 調査結果の取扱いに関する配慮事項調査結果については 調査の目的を達成するため 自らの教育及び教育施策の改善 各児童生徒の全般的な学習状況の改善等につなげることが重要であることに留意し 適切に取り扱うものとする 調査結果の公表に関しては 教育委員会や学校が 保護者や地域住民に対して説明責任を果

国語 B では 話すこと 聞くこと 領域において 全国及び県平均を上回っているが 他の三つの領域においては 全国及び県平均を下回っている 活用する力を育成する取組のさらなる充実が必要である 設問 1 の目的に応じて 話し合いの観点を整理する力は身についてきている 設問 3 の二つの詩を比べて読み 自

エコポリスセンターとの打合せ内容 2007

p.1~2◇◇Ⅰ調査の概要、Ⅱ公表について、Ⅲ_1教科に対する調査の結果_0821_2改訂

7 3. 単元の指導計画 (7 時間扱い ) 時 学習内容 授業のねらい 物質の溶解と水溶液の均一性 コーヒーシュガーが水に溶ける様子を観察し, 色の様子からコーヒーシュガーの拡散と水溶液の均一性を理解する ( 観 実 ) コーヒーシュガーと食塩の溶解 物質の溶解と水溶液の均一性 2 物質が目に見え

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

平成 30 年度全国学力 学習状況調査 北見市の結果等の概要 Ⅰ 調査の概要 1 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析するとともに教育施策の成果と課題を検証し その改善を図り 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等

他の単元との連関 子どもが獲得する見方や考え方 教師の持つ指導ポイント 評価規準 小学 4 年生 もののあたたまり方 小学 6 年生 電気の利用 ~ エネルギーの工場と変身と銀行 ~ 中学 1 年生 光と音 ( 光のエネルギーを利用しよう ) 中学 2 年生 電流 ( 電気とそのエネルギー ) 電流

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[2007版] 平成23年度 全国学力・学習状況調査の結果概要(01 小・・

平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

平成 21 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 21 年 10 月 2 日 ( 金 ) 教務部 平成 21 年 4 月 21 日 ( 火 )AM8:50~11:50 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (95 名 ) 教科に関す

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愛媛県学力向上5か年計画

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(2) 学習指導要領の領域別の平均正答率 1 小学校国語 A (%) 学習指導要領の領域 領 域 話すこと 聞くこと 66.6(69.2) 77.0(79.2) 書くこと 61.8(60.6) 69.3(72.8) 読むこと 69.9(70.2) 77.4(78.5) 伝統的な言語文化等 78.3(

「標準的な研修プログラム《

刊行に寄せて 青森県教育委員会では 小 中 高等学校 1 2 年間を見通した 縦の連携 を基軸とした学校教育を推進し 児童生徒の学力向上について取り組むべき方策を検討することを目的に 学力向上庁内戦略会議 を設置し 算数 数学 理科 英語の 3 教科について 児童生徒の学力向上に関する専門的な事項に

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国際数学・理科教育動向調査(TIMSS2015)のポイント

4 調査結果について (1) 教科に関する調査の結果 ( 公立 ) の平均正答率を % として換算した市内の領域 観点 問題形式別正答率 グラフの途切れは, 問題が出題されなかった項目 < 小学校 > : 概要 : 課題 : 今後の学習ポイント国語 A( 基礎 ) 国語 B( 活用 ) 話すこと聞く

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

【学習指導要領改訂】 高等学校の新教科・科目構成(案)|旺文社教育情報センター

算数でも 知識 (A) 問題 活用 (B) 問題とも 全領域で全国平均を上回りました A 問題では 14 問中 12 問が全国平均を上回り うち8 問が5ポイント以上上回りました 下回った2 問は 直径と円周の長さの関係理解 と 除法で表す2 量関係の理解 でした B 問題では 10 問中 9 問が

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Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

①H28公表資料p.1~2

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

単元構造図の簡素化とその活用 ~ 九州体育 保健体育ネットワーク研究会 2016 ファイナル in 福岡 ~ 佐賀県伊万里市立伊万里中学校教頭福井宏和 1 はじめに伊万里市立伊万里中学校は, 平成 20 年度から平成 22 年度までの3 年間, 文部科学省 国立教育政策研究所 学力の把握に関する研究

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

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2 調査結果 (1) 教科に関する調査結果 全体の平均正答率では, 小 5, 中 2の全ての教科で 全国的期待値 ( 参考値 ) ( 以下 全国値 という ) との5ポイント以上の有意差は見られなかった 基礎 基本 については,5ポイント以上の有意差は見られなかったものの, 小 5 中 2ともに,

平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

1. 単元名 運動とエネルギー 3 章エネルギーと仕事 南中学校第 3 学年理科学習指導案 平成 26 年 10 月 16 日 ( 木 ) 第 5 校時 3 年生徒数 3 名場所理科室授業者 2. 単元について (1) 単元観本単元は 運動の規則性やエネルギーの基礎を 身のまわりの物体の運動などの観

第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

Taro-自立活動とは

2 研究の歩みから 本校では平成 4 年度より道徳教育の研究を学校経営の基盤にすえ, 継続的に研究を進めてきた しかし, 児童を取り巻く社会状況の変化や, 規範意識の低下, 生命を尊重する心情を育てる必要 性などから, 自己の生き方を見つめ, 他者との関わりを深めながらたくましく生きる児童を育てる

平成29年度 小学校教育課程講習会 総合的な学習の時間

目 次 1 学力調査の概要 1 2 内容別調査結果の概要 (1) 内容別正答率 2 (2) 分類 区分別正答率 小学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 3 小学校算数 A( 知識 ) 算数 B( 活用 ) 5 中学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 7 中学校数学 A( 知識 )

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県海草地方 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

2 全国 埼玉県 狭山市の平均正答率 ( 教科に関する調査の結果 ) ( 単位 %) (1) 小学校第 6 学年 教科ごとの区分 教科 狭山市 埼玉県 全国 国語 A 国語 B 算数 A 算数 B 学習指導要領の

ICTを軸にした小中連携

教育調査 ( 教職員用 ) 1 教育計画の作成にあたって 教職員でよく話し合っていますか 度数 相対度数 (%) 累積度数累積相対度数 (%) はい どちらかといえばはい どちらかといえばいいえ いいえ 0

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

での生活では, 理科の学習という意識が薄くなっている 理科の学習が自分の生活に役に立っていると 感じている児童は多いが, 便利にしてくれると感じている児童は少ない このことから理科で学習した 内容が, 生活の中で生かされていることを実感できるような指導を行っていきたい ( 学習活動への意識に関するこ

国語 A では, 領域別, 観点別, 問題形式別に見て, どの区分においても全国平均を上回り, 高い正答率でした しかし, 設問別でみると全国および新潟県平均正答率を下回った設問が, 15 問中 1 問, 新潟県の平均正答率を下回った設問は,15 問中 1 問ありました 設問の概要関屋小新潟県全国

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第1学年 理科学習指導案

理科学習指導案

第5学年  算数科学習指導案

平成 26 年度 高知県学力定着状況調査結果の概要 速報版 平成 27 年 2 月 高知県教育委員会

現課程の高校生の実態

1. 調査結果の概況 (1) の児童 ( 小学校 ) の状況 < 国語 A> 今年度より, ( 公立 ) と市町村立の平均正答率は整数値で表示となりました < 国語 B> 4 国語 A 平均正答率 5 国語 B 平均正答率 ( 公立 ) 74.8 ( 公立 ) 57.5 ( 公立 ) 74 ( 公立


Ⅰ 指導と評価の年間計画 及び 評価規準と単元計画 の作成の手引き 指導と評価の年間計画 についてこれは 次の 3 の 評価規準と単元計画 の全単元について その概要を記述したものである 生徒の学習活動に対するより適正な評価及び 生徒の学習の改善に生かされる評価 ( 指導と評価の一体化 ) の実現を

教科の見方 ~ 例算数 ~ 大阪市の平均正答率を表しています ( 算数と理科のみ ) このグラフの項目は 学習指導要領ので平均正答率を表しています このグラフの項目は 問題の内容ごとに平均正答率を表しています 各学での がんばりがみられた点 と がんばりが必要な点 を示しています このグラフの項目は

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平成 22 年度 小学校理科教育実態調査報告書 平成 24 年 6 月 ( 独 ) 科学技術振興機構理数学習支援センター

訂されている 幼稚園 小 中学校学習指導要領改訂の基本的な考え方として 次の 3つがあげられる 1. 子供たちに求められる資質 能力を明確にし それらを社会と共有していくという社会に開かれた教育課程を実現していく 2. 現行学習指導要領の枠組みや教育内容を維持した上で 知識の理解の質を高めていく 3

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する また 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の

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2 生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査 児童生徒に対する調査 学校意欲 学習方法 学習環境 生活の諸側面等に関する調査 学校に対する調査 指導方法に関する取組や人的 物的な教育条件の整備の状況等に関する調査 2

教育 学びのイノベーション事業 ( 平成 23~25 年度 ) 総務省と連携し 一人一台の情報端末や電子黒板 無線 LAN 等が整備された環境の下で 教科指導や特別支援教育において ICT を効果的に活用して 子供たちが主体的に学習する 新たな学び を創造する実証研究を実施 小学校 (10 校 )

< 中学校 3 年生 > [ 国語 ] 主として 知識 に関する題 主として 活用 に関する題 ともに, 全国平均をやや上回る状況でした [ 数学 ] 主として 知識 に関する題 は全国平均をやや上回り, 主として 活用 に関する題 はやや下回る状況でした 数学 A 資料の活用 の領域は, 全国平均

Transcription:

平成 20 年 3 月に告示された小 中学校の学習指導要領及び平成 21 年 3 月に告示された高等学校学習指導要領 ( 以下 学習指導要領 という ) においては, 理数教育を充実する観点から, 理科及び算数 数学の授業時数の増加, 観察 実験などの活動の充実をはじめとする指導内容の充実が図られました また, 小 中学校理科及び高等学校理科の基礎を付した科目については, エネルギー, 粒子, 生命, 地球 などの, 科学の基本的な見方や概念を柱として, 小 中 高等学校を通じた理科の内容の構造化が図られるとともに, 国際的な通用性, 内容の系統性の確保などの観点から一貫性に十分配慮するように改善が図られました この理科指導資料は, 理科の柱である観察, 実験を基に, 科学的な思考力, 表現力を育む授業づくりについて, 中 高等学校の接続を中心に, 理科の内容の系統性に配慮した授業実践を提示するものです 今年度は, 学習指導要領 及びその 解説理科編 を基に, 小 中 高等学校での学習の円滑な接続を図る観点から, 必要な指導内容を整理しました 次年度は, 系統性を踏まえた指導を行うに当たっての趣旨と指導上の留意点を分かりやすくまとめて, 実践事例とともに提示する予定です この資料が系統性を踏まえた理科の授業の計画や実施の際に参考となることを期待しています 平成 26 年 2 月 岡山県総合教育センター -1-

学習指導要領 理科 の改善の基本方針 小 中 高等学校学習指導要領解説理科編 より ( ア ) 理科については, その課題を踏まえ, 小 中 高等学校を通じ, 発達の段階に応じて, 子どもたちが知的好奇心や探究心をもって, 自然に親しみ, 目的意識をもった観察 実験を行うことにより, 科学的に調べる能力や態度を育てるとともに, 科学的な認識の定着を図り, 科学的な見方や考え方を養うことができるよう改善を図る ( イ ) ( 略 ) 科学的な概念の理解など基礎的 基本的な知識 技能の確実な定着を図る観点から, エネルギー, 粒子, 生命, 地球 などの科学の基本的な見方や概念を柱として, 子どもたちの発達の段階を踏まえ, 小 中 高等学校を通じた理科の内容の構造化を図る方向で改善する ( ウ ) 科学的な思考力 表現力の育成を図る観点から, 学年や発達の段階, 指導内容に応じて, 例えば, 観察 実験の結果を整理し考察する学習活動, 科学的な概念を使用して考えたり説明したりする学習活動, 探究的な学習活動を充実する方向で改善する ( エ ) 科学的な知識や概念の定着を図り, 科学的な見方や考え方を育成するため, 観察 実験や自然体験, 科学的な体験を一層充実する方向で改善する ( オ ) 理科を学ぶことの意義や有用性を実感する機会をもたせ, 科学への関心を高める観点から, 実社会 実生活との関連を重視する内容を充実する方向で改善を図る また, 持続可能な社会の構築が求められている状況に鑑み, 理科についても, 環境教育の充実を図る方向で改善する 下線部は系統性に関連した事項を示しています ( 以下同様 ) 小学校理科の目標と改訂の要点 小学校学習指導要領解説理科編 より 小学校学習指導要領 理科 の目標自然に親しみ, 見通しをもって観察, 実験などを行い, 問題解決の能力と自然を愛する心情を育てるとともに, 自然の事物 現象についての実感を伴った理解を図り, 科学的な見方や考え方を養う 小学校学習指導要領 理科 改善の具体的事項 ( 抜粋 ) ( イ ) ( 略 ) また, エネルギー や 粒子 といった科学の基本的な見方や概念を柱として内容が系統性をもつように留意する ( ウ ) ( 略 ) また, 生命 や 地球 といった科学の基本的な見方や概念を柱として内容が系統性をもつように留意する ( エ ) 児童の科学的な見方や考え方が一層深まるように, 観察 実験の結果を整理し考察し表現する学習活動を重視する また, 各学年で重点を置いて育成すべき問題解決の能力については, 現行の考え方を踏襲しつつ, 中学校との接続も踏まえて見直す -2-

中学校理科の目標と改訂の要点 中学校学習指導要領解説理科編 より 中学校学習指導要領 理科 の目標自然の事物 現象に進んでかかわり, 目的意識をもって観察, 実験などを行い, 科学的に探究する能力の基礎と態度を育てるとともに自然の事物 現象についての理解を深め, 科学的な見方や考え方を養う 中学校学習指導要領 理科 改訂の要点 ( 抜粋 ) (1) 改訂に当たっての基本的な考え方 1 科学に関する基本的概念のー層の定着を図り, 科学的な見方や考え方, 総合的なものの見方を育成すること エネルギー, 粒子, 生命, 地球 などの科学の基本的な見方や概念を柱として理科の内容を構成し, 科学に関する基本的概念の一層の定着が図れるよう改善する さらに, 科学的な見方や考え方を育成し, 科学技術と人間, エネルギーと環境など総合的な見方を育てる構成とする その際, 小学校との接続にも十分に配慮するとともに, 国際的な通用性, 内容の系統性の確保などの観点から改善を図る 2 科学的な思考力, 表現力の育成を図ること 3 科学を学ぶ意義や有用性を実感させ, 科学への関心を高めること 4 科学的な体験, 自然体験の充実を図ること ( 略 ) (3) 内容の改善の要点今回の改訂では, エネルギー, 粒子, 生命, 地球 などの科学の基本的な見方や概念を柱として構成し, 科学に関する基本的概念の一層の定着を図り, さらに, 科学技術と人間, エネルギーと環境, 生命, 自然災害など総合的な見方を育てる学習へと発展させる構成とした その際, 小学校 中学校の一貫性に十分配慮するとともに, 国際的な通用性, 内容の系統性の確保などの観点から改善を図った 追加及び移行した学習内容今回の改訂で, 小 中 高等学校を通じた理科の内容の構造化を図っている 小学校, 中学校及び基礎を付した科目について, エネルギー, 粒子, 生命, 地球 を柱とした内容の構成を, 図 1, 図 2に示す また, 高等学校から中学校に移行した主な内容を以下に示す [ 中学校理科 第 1 分野 ] 力とばねの伸び, 重さと質量の違い, 水圧, プラスチック, 電力量, 熱量, 電子, 直流と交流の違い, 力の合成と分解, 仕事, 仕事率, 水溶液の電気伝導性, 原子の成り立ちとイオン, 化学変化と電池, 熱の伝わり方, エネルギー変換の効率, 放射線, 自然環境の保全と科学技術の利用 -3-

-4- 高等学校学習指導要領解説 理科編 より

高等学校学習指導要領解説 -5- 理科編 より

[ 中学校理科 第 2 分野 ] 種子をつくらない植物の仲間, 無脊椎せきつい動物の仲間, 生物の変遷と進化, 日本の天気の特徴, 大気の動きと海洋の影響, 遺伝の規則性と遺伝子,DNA, 月の運動と見え方, 日食, 月食, 銀河系の存在, 地球温暖化, 外来種, 自然環境の保全と科学技術の利用 高等学校理科の目標と改訂の要点 高等学校学習指導要領解説理科編 より 高等学校学習指導要領 理科 の目標自然の事物 現象に対する関心や探究心を高め, 目的意識をもって観察, 実験などを行い, 科学的に探究する能力と態度を育てるとともに自然の事物 現象についての理解を深め, 科学的な自然観を育成する 高等学校学習指導要領 理科 改訂の要点 ( 抜粋 ) 改訂に当たっての基本的な考え方 (1) 科学的な概念の理解など基礎的 基本的な知識 技能の確実な定着を図る観点から小 中 高等学校を通じた理科の内容の構造化を図るとともに, 科学的な思考力 表現力の育成を図る観点から探究的な学習活動をより一層充実する 中学校との接続に配慮し, 高等学校理科の各科目の構成及び内容の改善 充実を図るとともに, 科学的に探究する能力と態度の伸長を図ることができるよう改善する 全国学力 学習状況調査結果等から見えてきた課題 平成 24 年 4 月に全国学力 学習状況調査で初めて理科が実施されました 理科の結果においては, 観察 実験の結果などを整理 分析した上で, 解釈 考察し, 説明すること などが課題とされたほか, 小学校と中学校との比較で理解や意欲の落ち込みが他教科に比べて大きいこと 理科が実社会で役に立つという意識が他教科に比べて低いこと などが明らかとなりました 理科の学習指導の改善 充実に向けた調査分析について よりまた,JST( 科学技術振興機構 ) 理数学習支援センターが, 中学校段階での理科教育の改善や充実を促すとともに, 将来の科学技術を索引する人材の育成を支援する施策の立案に資するため, 平成 25 年 3 月に, 全国の公立中学校及び中等教育学校 417 校,1,229 名の理科教員と 13,430 名の第 2 学年の生徒を対象に全国調査を実施しました そして, その結果が, 平成 25 年 9 月に 平成 24 年度中学校理科教育実態調査集計結果 ( 速報 ) として発表されました 各分野の指導について回答した割合を示したものが表 1です -6-

表 1 中学校理科教員が各分野の指導をどうとらえているか物理 (%) 化学 (%) 生物 (%) 地学 (%) 得意 22.54 35.31 24.41 17.09 やや得意 45.16 50.61 47.19 40.11 やや苦手 28.23 12.86 25.87 35.31 苦手 3.82 0.81 2.28 7.00 無回答 0.24 0.41 0.24 0.49 (N=1229) 中学校や高等学校の理科教員は, 教科専門として採用されていることもあり, 領域, 分野の専門性の向上よりは, 多感な時期を迎えている生徒への対応や, 学習者の立場に立った発問の仕方や授業の組み立て方など, 授業実践に必要な指導力に課題があると言われてきました 高等学校では多くの学校で, 物理, 化学, 生物, 地学をそれぞれ別の教員が指導していますが, 中学校では, 生徒数の関係などから,4つの領域それぞれの専門の教員が, 一つの学校に在籍することはほとんどありません そのため, 教員自身が専攻したり深く研究したりしていない分野や領域の授業を担当しているのが現状です したがって, かなりの割合の中学校理科教員が, 分野によっては苦手意識を抱えながら指導に当たっていることがこの回答からも明らかになりました また, 校内で, 普段の話し合いを含め, 理科やその他の教科の教員と, 理科の授業改善につながる協議を行うことはどの程度ありますか の問いに対して, ほぼ毎日協議していると回答した理科教員の割合は約 5%, 週に数回あると回答した教員は約 25%, 月に数回と回答した教員は約 32%, 年に数回と回答した教員が約 31% でした 小学校と異なり教科担任制である中学校において, 教科に関わる校内研修を行うことはなかなか困難な状況があり, 他教科の教員も含めた教科の話し合いをすることが非常に少ない傾向であることが分かります 今回の改訂では, 特に中学校理科の授業時数が大きく増えました この指導内容の中には, 指導する教員にとって, これまで指導したことのない内容ばかりでなく, その教員自身が中学時に学んでこなかった内容も含まれることになります このことに加え, 児童生徒の科学的な思考力 表現力や関心 意欲 態度など, 学習状況を把握 分析し, 課題の改善に向けた取り組みにつなげていくことが求められています 児童生徒が抱えている課題は, ある日突然出てくるのではなく, 小 中 高等学校という発達の段階, あるいは教育の系統的な指導の中で, どこかにつまずきの要素があり, それが積み重なることによって顕在化してきます このことは, 児童生徒の学習に対する受け止め方が年齢とともに消極的になっていく傾向にも当てはまっています このような状況の中で, 約 90% の教員が 理科の授業 や 理科の教材研究 に 力を入れて取り組みたいと思っている ( 理想 ) と回答しているのに対し, 現実的には 日頃から力を入れて取り組んでいる ( 実態 ) と思っている教員が少ないことも分かりました これらを踏まえ, 本研究では理科の柱である観察, 実験を柱に科学的な思考力, 表現力を育む授業づくりについて, 理科の内容の系統性に配慮することの重要性を明らかにするとともに, 授業実践を提示したいと考えています -7-