別 紙 2

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平成 2 9 年度 大気汚染物質の常時監視測定結果について 平成 3 0 年 8 月 3 日埼玉県環境部大気環境課 (1) 測定結果の概要ア大気汚染常時監視体制県 大気汚染防止法の定める政令市 ( さいたま市 川越市 川口市 所沢市 越谷市 ) 及びその他の2 市 ( 草加市 戸田市 ) では 大気

NO2/NOx(%)

H24 公表文 改 P1、2

平成8年8月 日_

内容 1 都内の大気環境 2 VOC 対策の取組 3 VOC 対策の課題 2

別表第 1 大気の汚染に係る環境上の基準 物質基準値対象地域 二酸化硫黄 1 時間値の1 日平均値が0.04pp m 以下であり かつ 1 時間値が0.1ppm 以下であること 一酸化炭素浮遊粒子状物質二酸化窒素光化学オキシダント 1 時間値の1 日平均値が10ppm 以下であり かつ 1 時間値の

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大気汚染防止法の概要について 熊本県環境保全課

廃棄物再生利用における環境影響評価について

8.特集「大気汚染の現状と課題」

6 発生源の状況大気汚染物質の発生源は 工場 事業場の固定発生源と自動車 船舶等の移動発生源の二つに大別される 本県の固定発生源は東京湾に面する浦安市から富津市に至る臨海工業地帯とその周辺に 移動発生源は東葛 葛南 千葉地域に集中している 6-1 固定発生源 (1) 発生源の状況と対応千葉市から富津

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綾部測定局 国道 27 号 ( 綾部市味方町アミダジ 20-2) 農業研究センター 新綾部大橋 綾部市清掃工場 凡例 事業予定地 気象測定場所 大気質測定場所 騒音振動測定場所 騒音測定場所 悪臭測定場所 資料 1: 綾部市ごみ中間処理施設整備に係る生活環境影響調査報告書 ( 平成 12 年 綾部市

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別紙 2 平成 28 年度水環境の状況について 県は 水質汚濁防止法に基づいて 国土交通省 同法の政令市である横浜市 川崎市 相模原市 横須賀市 平塚市 藤沢市 小田原市 茅ヶ崎市 厚木市及び大和市と共同して 公共用水域及び地下水の水質の測定を行いました 1 測定結果の概要 (1) 公共用水域測定結

練馬清掃工場 平成 28 年度環境測定結果 1 排ガス測定結果 1 (1) 煙突排ガス 1 (2) 煙道排ガス 2 2 排水測定結果 3 3 焼却灰等測定結果 5 (1) 主灰 ( 含有 性状試験 ) 5 (2) 飛灰処理汚泥 ( 含有 溶出試験 ) 6 (3) 汚水処理汚泥 ( 含有試験 ) 7

平成 24 年度維持管理記録 ( 更新日平成 25 年 4 月 26 日 ) 1. ごみ焼却処理施設 (1) 可燃ごみ焼却量項目単位年度合計 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 A B 炉合計焼却量 t 33, ,972


品川清掃工場 平成 28 年度環境測定結果 1 排ガス測定結果 1 (1) 煙突排ガス 1 (2) 煙道排ガス 2 2 排水測定結果 3 3 焼却灰等測定結果 5 (1) 主灰 ( 含有 性状試験 ) 5 (2) 飛灰処理汚泥 ( 含有 溶出試験 ) 6 (3) 汚水処理汚泥 ( 含有試験 ) 7

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渋谷清掃工場 平成 28 年度環境測定結果 1 排ガス測定結果 1 (1) 煙突排ガス 1 (2) 煙道排ガス 2 2 排水測定結果 3 3 焼却灰等測定結果 5 (1) 不燃物 ( 含有 性状試験 ) 5 (2) 飛灰 ( 含有試験 ) 6 4 周辺大気環境調査結果 7 5 試料採取日一覧 8 (

北清掃工場 平成 28 年度環境測定結果 1 排ガス測定結果 1 (1) 煙突排ガス 1 (2) 煙道排ガス 2 2 排水測定結果 3 3 焼却灰等測定結果 5 (1) 主灰 ( 含有 性状試験 ) 5 (2) 飛灰処理汚泥 ( 含有 溶出試験 ) 6 (3) 汚水処理汚泥 ( 含有試験 ) 7 4

練馬清掃工場 平成 29 年度環境測定結果 1 排ガス測定結果 1 (1) 煙突排ガス 1 (2) 煙道排ガス 2 2 排水測定結果 3 3 焼却灰等測定結果 5 (1) 主灰 ( 含有 性状試験 ) 5 (2) 飛灰処理汚泥 ( 含有 溶出試験 ) 6 (3) 汚水処理汚泥 ( 含有試験 ) 7

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足立清掃工場 平成 28 年度環境測定結果 1 排ガス測定結果 1 (1) 煙突排ガス 1 (2) 煙道排ガス 2 2 排水測定結果 3 3 焼却灰等測定結果 5 (1) 主灰 ( 含有 性状試験 ) 5 (2) 飛灰処理汚泥 ( 含有 溶出試験 ) 6 (3) 汚水処理汚泥 ( 含有試験 ) 7

平成 27 年 9 月埼玉県東松山環境管理事務所 東松山工業団地における土壌 地下水汚染 平成 23~25 年度地下水モニタリングの結果について 要旨県が平成 20 年度から 23 年度まで東松山工業団地 ( 新郷公園及びその周辺 ) で実施した調査で確認された土壌 地下水汚染 ( 揮発性有機化合物

有明清掃工場 平成 28 年度環境測定結果 1 排ガス測定結果 1 (1) 煙突排ガス 1 (2) 煙道排ガス 2 2 排水測定結果 3 3 焼却灰等測定結果 5 (1) 主灰 ( 含有 性状試験 ) 5 (2) 飛灰処理汚泥 ( 含有 溶出試験 ) 6 (3) 汚水処理汚泥 ( 含有試験 ) 7

平成 29 年度 岡山県の環境大気概況 岡山県環境文化部環境管理課

元 Ox(ppm) 4 月 月 6 月 7 月 月 9 月 月 11 月 1 月 1 月 月 3 月 4 月 月 6 月 7 月 月 9 月 月 11 月 1 月 1 月 月 3 月 Ox

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中央清掃工場 平成 29 年度環境測定結果 1 排ガス測定結果 1 (1) 煙突排ガス 1 (2) 煙道排ガス 2 2 排水測定結果 3 3 焼却灰等測定結果 5 (1) 主灰 ( 含有 性状試験 ) 5 (2) 飛灰処理汚泥 ( 含有 溶出試験 ) 6 (3) 汚水処理汚泥 ( 含有試験 ) 7

(板橋区) 第31~34号様式

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武蔵 狭山台工業団地周辺大気 環境調査結果について 埼玉県環境科学国際センター 化学物質担当 1

東京都におけるVOC対策について

世田谷清掃工場 平成 27 年度環境測定結果 1 排ガス測定結果 1 (1) 煙突排ガス 1 (2) 煙道排ガス 2 2 排水測定結果 3 3 焼却灰等測定結果 5 (1) 不燃物 ( 含有 性状試験 ) 5 (2) 飛灰処理汚泥 ( 含有 溶出試験 ) 6 (3) スラグ ( ガス化溶融 )( 含

第 2 編 地下水の水質測定結果

2 本日の内容 1 神奈川県内に適用される土壌汚染関係法令 2 土壌汚染対策法による取組み 3 神奈川県生活環境の保全等に関する条例による取組み 4 神奈川県の土壌汚染対策相談窓口


加熱式たばこ使用時の空気環境影響について

Taro-40-09[15号p77-81]PM25高濃

都市大気中のオゾンの光化学生成機構 H 2 O O 2 R RH (VOC) OH NO 2 ROO HNO 3 NO NO 2 O 3 O 2 NO HOO RO NO 2 hν O 3 R'CHO O 2 O 2 2

3.届出排出量・移動量の経年変化の概要について

Q. 平成 25 年 1 月の中国の大気汚染の際には 日本で濃度上昇がみられたのですか A. 日本国内では 西日本の広い地域で環境基準を超える濃度が一時的に観測されましたが 全国の一般測定局における環境基準の超過率について 平成 25 年 1 月のデータを平成 24 年や平成 23 年の同時期と比較

問 2 環境基本法に関する記述中 ( ア ) ( カ ) の中に挿入すべき語句 (a h) の組み合わせとして 正しいものはどれか この法律において 地球環境保全 とは 人の活動による ( ア ) 又は ( イ ) ( ウ ) ( エ ) その他の地球の全体又はその広範囲な部分の環境に影響を及ぼす事

別紙 第 1 対象事業 1 事業者の名称 代表者の氏名及び主たる事務所の所在地名称 :JFE スチール株式会社代表者 : 代表取締役社長柿木厚司所在地 : 東京都千代田区内幸町二丁目 2 番 3 号 2 対象事業の名称 JFE 扇島火力発電所更新計画 3 対象事業実施区域神奈川県川崎市川崎区扇島 1

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施設名施設住所項目一般埋め立てた廃棄物廃棄物 (ton) 擁壁の点検 遮水効果低下するおそれが認められた場合の措置 遮水工の点検 遮水効果低下するおそれが認められた場合の措置 周縁地下水の水質検査結果 斜里町清掃センター最終処分場斜里町以久科北 破砕ごみ 内容 生ごみ残差 合計 点検を行った年月日

揮発性有機化合物 (VOC) 排出抑制 のための自主的取組の状況

大栄環境 ( 株 ) 和泉リサイクルセンター平井 5 工区管理型最終処分場 / 処理実績平成 26 年度契約処理 : 管理型埋立区分品目 平成 26 年 平成 27 年 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 燃え殻

事業者のみなさんへ

東京都におけるVOC対策

[ 廃棄物の最終処分場 ( 管理型 )] 平成 29(2017) 年度 1 施設名称 1 号管理型処分場 (1) 埋立てた廃棄物の各月ごとの種類及び数量 規則第 12 条の 7 の 2 第 8 項イ 種類汚泥燃え殻紙くずばいじん 合計 単位 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月

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( 別紙 ) 中国電力株式会社及び JFE スチール株式会社 ( 仮称 ) 蘇我火力 発電所建設計画計画段階環境配慮書 に対する意見 1. 総論 (1) 石炭火力発電を巡る環境保全に係る国内外の状況を十分認識し 本事業を検討すること 本事業を実施する場合には 本事業に伴う環境影響を回避 低減するため

140220平成24年度大気調査結果について

子を 50% の割合で分離できる分粒装置を用いて, より粒径の大きい粒子を除去した後に採取される粒子をいう 注 3 測定方法については, 国の環境基準 ( 以下 環境基準 という ) の取扱いに準ずるものとする ただし, 降下ばいじんについては, デポジットゲージ法 ( 英国規格 ) によるものとす

参考資料

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リスクコミュニケーションのための化学物質ファクトシート 2012年版

平成 29 年度 一般廃棄物最終処分場の維持管理記録 施設の名称 : 弘前市埋立処分場第 2 次 ( 第 1 区画 第 2 区画 ) 施設の位置 : 弘前市大字十腰内字猿沢 埋立廃棄物の種類及び数量 ( 単位 :kg) 区分 種類 平成 29 年平成 30 年 4 月 5 月 6 月

注 3) 化学物質環境実態調査 ( 黒本調査 ) は 非意図的生成化学物質汚染実態追跡調査 ( 平成 5 ~13 年度 ) モニタリング調査 ( 平成 14 年度 ~) のデータをまとめた 注 4) 化学物質環境実態調査 ( 黒本調査 ) 内分泌攪乱化学物質における環境実態調査 については 環境中の

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日本の生産拠点の PRTR 総量の推移 日本の生産拠点の PRTR 量の推移 ( 拠点別 ) 外(t) (t) 年度 年度 メチルナフタレン A.000 C

1 土壌汚染対策法について 土壌汚染対策法は平成 15 年 2 月 15 日に施行され 平成 22 年 4 月 1 日に改正されました この法律は 土壌汚染の状況を把握して 人の健康被害を防止するための対策を実施し 国民の健康を保護することを目的としています この法律によって 有害物質を取り扱ってい


大阪府化学物質管理制度について

有明清掃工場

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お知らせ

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有明清掃工場

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2016 年度分 水 道 名美唄市水道課 浄水場名 浄水方法急速ろ過検査機関名 原水水質 桂沢水道企業団 美唄浄水場 水源名石狩川水系美唄ダム水源種別表流水 ( ダム直接 ) 番 号 項目名基準値最高値最小値平均値測定回数 [ 基準項目 ] 1 一般細菌 100/ml 以下

別添 2 届出排出量 移動量の経年変化の概要について 化学物質排出把握管理促進法に基づき事業者から届け出のあった平成 21 年度の排出量及び移動量の集計結果について 前年度までの集計結果 と比較した結果は以下のとおりです なお 平成 13,14 年度届出分については 届出事業所の対象化学物質の取扱量

平成 29 年度一般廃棄物処理施設維持管理状況 ( 最終処分場 ) 最終処分量単位 :t 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 不燃物

3

3. 調査結果 (1)PM2.5, 黄砂の状況調査期間中の一般環境大気測定局 5 局の PM2.5 濃度 ( 日平均値 ) の平均値を図 1 に示す 平成 26 年度は 9.9~49.9μg/m 3 ( 平均値 28.4μg/m 3 ), 平成 27 年度は 11.6~32.4μg/m 3 ( 平均

様式処 3 号 最終処分場水質検査の記録 最終処分場名 : 船見処分場 測定対象 : 放流水 試料採取場所 : 放流水槽 試料採取年月日 H H H H H 測定結果の得られた年月日 H H H30.6.6

4 予測結果では 海側で少し環境目標値を超えているのですけれども 対岸の東海市のところは 新日鐵住金の工場等でしょうか 東海市側も臨港地区になりまして ご指摘の通り新日鐵住金等があるエリアです なお 対岸までの距離は約 1km ですが 住宅地までは約 3.5km です 5 煙源が地面に近く 施工区域

新とする理由⑴ 政策目的 車体課税については 平成 23 年度税制改正大綱において エコカー減税の期限到来時までに 地球温暖化対策の観点や国及び地方の財政の状況を踏まえつつ 当分の間として適用される税率の取扱いを含め 簡素化 グリーン化 負担の軽減等を行う方向で抜本的な見直しを検討 することとされて

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セーレングループ環境データ集 2018

様式処 3 号 最終処分場水質検査の記録 最終処分場名 : 守山南部処分場 測定対象 : 放流水 試料採取場所 : 調整槽放流水試料採取口 試料採取年月日 H H H H H H 測定結果の得られた年月日 H30.5.7


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仮設焼却施設の運転状況(11月4日~12月26日)

埋立てた一般廃棄物の種類及び数量の記録 ( 平成 30 年度 ) 最終処分場名 : 第二処分場 単位 : トン 種 類 数量 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 搬入量一般廃棄物焼却灰 1, , , 合計

検査項目 病原生物 重金属 無機物質 一般有機化学物質 消毒副生成物 重金属 ( 着色 ) 平成 24 年度水質検査結果表 ( 浄水 ) 上水道恩志水源系統採水地点 : 大谷地内給水栓 検査機関 :( 財 ) 鳥取県保健事業団 項目 基準値 単位 4 月 5 日 5 月 10 日 5 月 28 日

処分した廃棄物 ( 平成 23 年 5 月分 ) 種類焼却灰破砕不燃物合計重量 (t) 塩化物イオン 月 1 回平成 23 年 5 月 17 日 μs/cm 月 1 回平成 23 年 5 月 17 日 アルキル水銀 検出されないこと 0.00

CSR報告書2005 (和文)

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埋立てた一般廃棄物の種類及び数量の記録 ( 平成 30 年度 ) 最終処分場名 : 第二処分場 単位 : トン 種 類 数量 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 搬入量一般廃棄物焼却灰 1, , , 合計

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Ⅳ 騒音・振動の状況

[ 法第十五条の二の三 法第十五条の二の四 ] 会社名株式会社倉敷環境 産業廃棄物処理施設維持管理記録簿 ( 管理型埋立区域 2) 平成 26 年度 対象期間 : 平成 26 年 4 月 1 日 ~ 平成 27 年 3 月 31 日 1. 埋め立てた産業廃棄物の種類及び数量 [ 規十二条の七の二八イ

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別紙 1 29 大気環境の状況について 県並びに大気汚染防止法の政令市である横浜市 川崎市 相模原市 横須賀市 平塚市及び藤沢市は 同法に基づいて 二酸化窒素等の大気汚染物質についての常時監視測定と ベンゼン等の有害大気汚染物質モニタリング調査を行いました 1 大気汚染物質の常時監視測定結果の概要 注 1) 県内 92 の常時監視測定局 ( 及び注 2) ) で 大気汚染状況を確認するための測 定を行いました 二酸化窒素 (NO 2) 測定を行った 9 局すべてで環境基準を達成しました ( 図 1) 年平均値は 近年 緩やかな低下傾向にあります ( 図 2) 浮遊粒子状物質 (SPM) 測定を行った 9 局すべてで長期的評価により環境基準を達成しました ( 図 3) 年平均値は 緩やかな低下傾向にあります ( 図 4) 微小粒子状物質 (PM2.5) 測定を行った 67 局のうち 環境基準の評価対象となる年間 25 日以上測定した 66 局す べてで環境基準を達成しました ( 図 5) 年平均値は 28 に比べて改善しました ( 図 6) PM2.5 濃度が高くなるおそれがあるとして注意喚起を行った日はありませんでした 光化学オキシダント (Ox) 測定を行った 6 局すべてで環境基準を達成しませんでした なお 昭和 4 年代に測 定を開始して以降 基準を達成した局はほとんどありません 昼間 (5~ 時 ) の日最高 1 時間値の年平均値は 近年 横ばいで推移しています ( 図 7) 光化学スモッグ注意報の発令日数は 8 日で 被害の届出はありませんでした ( 図 8) 二酸化硫黄 (SO 2) 測定を行った 51 局すべてで環境基準を達成しました なお 27 に箱根山大 涌谷周辺の火山活動の影響により 1 局非達成となったことを除き 昭和 55 から全測 定局で環境基準を達成しています 年平均値は 近年 横ばいで推移しています ( 図 9) 一酸化炭素 (CO) 測定を行った 19 局すべてで環境基準を達成しました なお 昭和 57 から全測定 局で環境基準を達成しています 年平均値は 近年 横ばいで推移しています ( 図 1) 2 有害大気汚染物質注 3) モニタリング調査結果の概要県内 21 地点で 人への健康リスクが高いと考えられる物質の測定を行いました (1) 環境基準設定物質 ( ベンゼン等 4 物質 ) ベンゼン トリクロロエチレン テトラクロロエチレン ジクロロメタンとも 測定を行ったすべての地点で環境基準を達成しました 地点属性ごとの年平均値は 近年 ほぼ横ばいで推移しています ( 図 11~ 図 14) - 1 -

注 4) (2) 指針値設定物質 ( アクリロニトリル等 9 物質 ) 測定を行ったすべての地点で指針値を満足しました (3) その他物質 ( アセトアルデヒド等 8 物質 ) 28 の全国平均値と比較してほぼ同等の値でした 3 今後の取組み (1) 常時監視結果の県民等への情報提供 大気汚染防止法に基づく大気環境の調査結果について 県民等へ分かりやすい情報提供に努めます また 21 年 9 月に環境基準が設定された PM2.5 については 今後も朝 8 時及び午後 1 時の高濃度予報等の情報提供を継続します (2) 微小粒子状物質 (PM2.5) 光化学オキシダント(Ox) 等の大気汚染対策 微小粒子状物質 (PM2.5) については 環境基準が設定されて以降 順次測定を開始し 25 年の北京の大気汚染問題を受けて当初 9 局だった測定局を 67 局まで整備しました P M2.5 は測定年数が浅く 気象の影響による変動が大きいものですが 基準達成を維持できるよう 引き続き国や近隣自治体と協力しながら 発生源の把握や生成機構の解明等を行っていきます また 事業者の自主的な揮発性有機化合物排出抑制の取組の推進や自動車排出ガス対策などの取組を継続していきます 光化学オキシダント (Ox) については 全国的にも環境基準がほとんど達成されておらず 関東地方等を中心に依然として光化学スモッグ注意報の発令が見られます 国では 光化学オキシダント濃度の経年変化の要因や原因物質の削減対策の効果について検討を進めています 本県では その結果も参考に 発生源対策として 大気汚染防止法及び県 市で定める条例注 5) に基づき 事業者に対して規制 指導を行うとともに 発生原因である揮発性有機化合物の自主的な排出抑制の取組の推進を図ります 二酸化窒素 (NO 2) は 引き続き大気汚染防止法及び県 市で定める条例注 5) に基づき 事業者に対する規制 指導を行うとともに 神奈川県自動車排出窒素酸化物及び粒子状物質総量削減計画 に基づく自動車排出ガス対策を進めます 注 1) 一般環境大気測定局 ( ) 人が常時生活し活動している地域全体の大気環境の状況を監視するための測定局 ( 市役所など地域を代表する地点に設置 ) 注 2) 自動車排出ガス測定局 ( ) 自動車走行による排出物質に起因する大気汚染が考えられる交差点 道路及び道路端付近において大気環境の状況を常時監視するための測定局注 3) 有害大気汚染物質継続的に摂取される場合には人の健康を損なうおそれのある物質で大気汚染の原因となるもの このうち 健康リスクがある程度高いと考えられる 優先取組物質 ( ダイオキシン類を除く 21 物質 ) を測定対象としています 注 4) 指針値環境中の有害大気汚染物質による健康リスクの低減を図るための指針となる数値で 現に行われている大気モニタリング結果等の評価や事業者による排出抑制努力の指標として設定されています なお 指針値を短期的に上回る状況があっても 直ちに人の健康に悪影響が現れるようなものと解するべきではないとされています 注 5) 条例横浜市では 横浜市生活環境の保全等に関する条例 川崎市では 川崎市公害防止等生活環境の保全に関する条例 その他の地域では 神奈川県生活環境の保全等に関する条例 が適用されます - 2 -

図表 項目 二酸化窒素 (NO 2) 浮遊粒子状物質 (SPM) 微小粒子状物質 (PM2.5) 光化学オキシダント (Ox) 二酸化硫黄 (SO 2) 一酸化炭素 (CO) ( 参考 ) 環境基準達成状況 29 達成率 (%) ( 達成局 / 有効測定局 ) 注 1) (6/6) (6/6) (45/45) (/6) (51/51) (3/3) 注 2) (3/3) (3/3) (21/21) (16/16) 計 (9/9) (9/9) (66/66) (/6) (51/51) (19/19) 参考 28 達成率 (%) ( 達成局 / 有効測定局 ) 注 1) (6/6) (6/6) (44/44) (/6) (51/51) (3/3) 注 2) (3/3) (3/3) (/) (16/16) 計 (9/9) (9/9) (64/64) (/6) (51/51) (19/19) 達成率 (%) 8 6 4 54 56 58 6 62 元 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 年平均値 (ppm) 5 図 1 二酸化窒素 (NO 2) に係る環境基準達成率の経年推移 4 3 2 1 54 56 58 6 62 元 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 図 2 二酸化窒素 (NO 2) の年平均値の経年推移 - 3 -

達成率 (%) 8 6 4 56 58 6 62 元 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 図 3 浮遊粒子状物質 (SPM) に係る環境基準達成率の経年推移 年平均値 (mg/m3).1 8 6 4 2 56 58 6 62 元 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 達成率 (%) 図 4 浮遊粒子状物質 (SPM) の年平均値の経年推移 8 6 4 23 24 25 26 27 28 29 図 5 微小粒子状物質 (PM2.5) に係る環境基準達成率の経年推移 - 4 -

年平均値 (μg/ m3 ) 18 16 14 12 1 8 6 4 2 有効測定局数 7 6 5 4 3 1 有効測定局数 ( ) 有効測定局数 ( ) 環境基準 ( 年平均値 ) 23 24 25 26 27 28 29 図 6 微小粒子状物質 (PM2.5) の年平均値の経年推移 年平均値 (ppm) 6 4 2 54 56 58 6 62 元 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 図 7 光化学オキシダント (Ox) 濃度 ( 昼間の日最高 1 時間値 ) の年平均値の経年推移 - 5 -

日 25 注意報 15 発令日 1 数 5 注意報発令日数 被害届出者数 百人 21 18 15 12 9 6 3 被害者届出数 54 56 58 6 62 元 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 図 8 光化学スモッグ注意報発令日数等の経年推移 年平均値 (ppm) 4 3 2 1 48 5 52 54 56 58 6 62 元 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 図 9 二酸化硫黄 (SO 2) 濃度の年平均値の経年推移 年平均値 (ppm) 4 3 2 1 昭和 48 5 52 54 56 58 6 62 元 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 図 1 一酸化炭素 (CO) 濃度の年平均値の経年推移 - 6 -

年平均値 (μg/m 3 ) 6. 5. 一般環境固定発生源周辺沿道沿道かつ固定発生源周辺 環境基準 3 μg/ m3 4. 3. 2. 1. 9 1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 21 22 23 24 25 26 27 28 29 図 11 ベンゼンの地点属性ごとの年平均値の経年推移 年平均値 (μg/m 3 ) 3. 2. 一般環境固定発生源周辺沿道 環境基準 μg/ m3 1. 9 1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 21 22 23 24 25 26 27 28 29 図 12 トリクロロエチレンの地点属性ごとの年平均値の経年推移 年平均値 (μg/m 3 ) 2. 1.5 一般環境固定発生源周辺沿道 環境基準 μg/ m3 1..5 9 1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 21 22 23 24 25 26 27 28 29 図 13 テトラクロロエチレンの地点属性ごとの年平均値の経年推移 年平均値 (μg/m 3 ) 25. 2 一般環境固定発生源周辺沿道 環境基準 15 μg/ m3 15. 1 5. 9 1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 21 22 23 24 25 26 27 28 29 図 14 ジクロロメタンの地点属性ごとの年平均値の経年推移 - 7 -

参考 1 常時監視測定項目に係る環境基準 (1) 環境基準項目環境基準 二酸化窒素 (NO 2) 浮遊粒子状物質 (SPM) 微小粒子状物質 (PM2.5) 光化学オキシダント (Ox) 二酸化硫黄 (SO 2) 一酸化炭素 (CO) 1 時間値の 1 日平均値が 4 ppm から 6 ppm までのゾーン内又はそれ以下であること 1 時間値の 1 日平均値が.1 mg/ m3以下であり かつ 1 時間値が. mg/ m3以下であること 1 年平均値が 15 μg/ m3以下であり かつ 1 日平均値が 35 μg/ m3以下であること 1 時間値が 6 ppm 以下であること 1 時間値の 1 日平均値が 4 ppm 以下であり かつ 1 時間値が.1 ppm 以下であること 1 時間値の 1 日平均値が 1 ppm 以下であり かつ 1 時間値の 8 時間平均値 が ppm 以下であること ~8 時 8~16 時 16~24 時までの各時間帯の平均値 (2) 評価方法 二酸化窒素 (NO 2) 年間にわたる1 日平均値のうち 測定値の低い方から数えて 98% に相当するもの ( 年間 98% 値 ) を環境基準と比較して評価を行う 例 :365 個 ( 日 ) 分の測定値がある場合は 低い方から数えて 358 番目の測定値を環境基準と比較 浮遊粒子状物質 (SPM) 二酸化硫黄(SO 2) 及び一酸化炭素 (CO) 長期基準に関する評価は 年間にわたる1 日平均値のうち 測定値の高い方から数えて2 % の範囲内にあるものを除外した後の最高値 (2% 除外値 ) を環境基準と比較して評価を行う ただし 上記の評価方法にかかわらず 環境基準を超える日が2 日以上連続した場合には非達成とする 微小粒子状物質 (PM2.5) 長期基準に関する評価は 1 年平均値について評価を行うものとし 短期基準に関する評価は 1 日平均値の年間 98 パーセンタイル値を日平均値の代表値として評価を行う 長期基準及び短期基準に関する評価を各々行った上で 両方を満足した場合について 環境基準が達成されたと判断する 光化学オキシダント (Ox) 昼間の1 時間値の年間最高値を環境基準と比較して評価を行う - 8 -

2 有害大気汚染物質モニタリング調査項目に係る環境基準等 (1) 環境基準 項目環境基準 ベンゼン 年平均値が 3 mg/ m3 ( 3 μg/ m3 ) 以下であること トリクロロエチレン 年平均値が.2 mg/ m3 ( μg/ m3 ) 以下であること テトラクロロエチレン 年平均値が.2 mg/ m3 ( μg/ m3 ) 以下であること ジクロロメタン 年平均値が.15 mg/ m3 ( 15 μg/ m3 ) 以下であること (2) 指針値 項目指針値 アクリロニトリル 年平均値が 2 μg/ m3以下であること 塩化ビニルモノマー 水銀及びその化合物 年平均値が 1 μg/ m3以下であること 年平均値が 4 μg Hg/ m3以下であること ニッケル化合物 クロロホルム 年平均値が 25 μg Ni/ m3以下であること 年平均値が 18 μg/ m3以下であること 1,2- ジクロロエタン年平均値が 1.6 μg/ m3以下であること 1,3- ブタジエン年平均値が 2.5 μg/ m3以下であること ヒ素及びその化合物 年平均値が 6 ng As/ m3 ( 6 μg As/ m3 ) 以下であること マンガン及びその化合物年平均値が.14 μg Mn/ m3以下であること 環境中の有害大気汚染物質による健康リスクの低減を図るための指針となる数値 (3) その他物質の全国平均値 ( 28 ) 項目全国平均値項目全国平均値 アセトアルデヒド 2.1 μg/ m3トルエン 6.3 μg/ m3 塩化メチル 1.5 μg/ m3ベリリウム及びその化合物 クロム及びその化合物 4.5 ng/ m3 (45 μg/ m3 ) ベンゾ [a] ピレン 17 ng/ m3 (17 μg/ m3 ).18 ng/ m3 (18 μg/ m3 ) 酸化エチレン 71 μg/ m3ホルムアルデヒド 2.5 μg/ m3 出典 : 環境省報道発表資料 (H3.3.27) - 9 -