1 地域の現況 1 位置と概況 1 気仙沼市の位置と概況気仙沼市は宮城県の北東端に位置し 東は太平洋に面し 南は南三陸町 西は岩手県一関市及び宮城県登米市 北は岩手県陸前高田市にそれぞれ接している 総面積は 332.44 平方キロメートルで 宮城県内では7 番目の広さがあり 北上山系の支脈に囲まれ そこから流れ出る大川や津谷川などが西から東に向かって流れ 太平洋に注いでいる 沿岸域は 半島や複雑な入り江など 変化に富んだリアス海岸を形成し 気仙沼湾は 湾口に離島 気仙沼大島を抱き 四季静穏な天然の良港となっている 気候は 海流の影響により 夏は涼しく冬は温暖で雪が少なく比較的穏やかな気候である 市役所 出典 : 市ホームページ 4
2 気仙沼市の変遷気仙沼市は 平成 18 年 3 月 31 日に気仙沼市と唐桑町の新設合併により誕生し その後 平成 21 年 9 月 1 日に本吉町を編入し 現在に至っている 平成 18 年 3 月 31 日気仙沼市と唐桑町による新設合併 新市誕生 平成 21 年 9 月 1 日本吉町を編入 2 市の人口の推移 気仙沼市の人口は 平成 28 年度末現在で約 65,500 人であり 長引く景気の低迷や都市への人口 流出等に加え 平成 23 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災の影響等により 年々減少傾向にある また 高齢化率は平成 22 年から 30% を超え 平成 28 年度末では 35.8% となっている 人口 百人 1000 900 800 700 600 500 400 300 922 915 9.2 10.8 882 13.8 人口と高齢化率の推移 847 824 17.7 22.4 780 26.9 30.9 31.8 735 *H28 は年度末 H29.3.31 時点値 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22 H25 H28 688 35.8 人口高齢化率 H18.3 新市誕生 H23.3 東日本大震災 655 40 35 30 25 20 15 10 5 0 高齢化率 % 出典 : 国勢調査 S55~H22 気仙沼市市民生活部市民課 H25 H28 注 S55~H17 は 気仙沼市 唐桑町 本吉町の合計 5
3 地区別人口の推移気仙沼市の地区別人口は 平成 28 年度末時点で気仙沼地区が約 1 万 6 千 1 百人で最も多く 次いで松岩地区が8 千 5 百人 面瀬地区が6 千 4 百人となっている また 平成 21 年度以降の地区別人口の推移をみると 東日本大震災の影響等から 気仙沼地区 鹿折地区 大島地区 唐桑地区 小原木地区 小泉地区では 15% 以上の減少となっているのに対し 新月地区では 15% 以上増加している 松岩地区 面瀬地区 津谷地区ではほぼ横ばいで推移している 百人 地区別人口 平成 29 年 3 月 200 180 160 161 140 120 100 85 80 60 40 20 52 60 42 26 64 23 28 13 15 50 37 0 気仙沼地区 鹿折地区 松岩地区 新月地区 階上地区 大島地区 面瀬地区 中唐井桑地地区域 唐唐桑桑地地区域 小原唐木桑地地区域 小本泉吉地地区域 津本谷吉地地区域 大本谷吉地地区域 出典 : 気仙沼市市民生活部市民課データ 平成 29 年 3 月末現在 を基に作成 6
4 地区別年齢構成気仙沼市の人口の年齢構成を地区別にみると 65 歳以上の高齢者が占める割合が高いのは大島地区で 47.93% となっている 次いで小原木地区が 41.05% 中井地区が 39.75% であり 唐桑地区の 39.68% を含め 唐桑地域 3 地区における高齢化率が高い また 中心部である気仙沼地区でも 37.48% となっている 出典 : 気仙沼市市民生活部市民課 平成 29 年 3 月末現在 7
5 将来人口フレーム 1 総人口の推移気仙沼市の人口は 昭和 55 年の 92,246 人 気仙沼市 唐桑町 本吉町の合計 をピークに年々減少し 平成 22 年の国勢調査では 73,489 人 平成 29 年 3 月末の住民基本台帳人口は 65,488 人となっている 国立社会保障 人口問題研究所が平成 25 年 3 月に公表した推計によると 気仙沼市の人口は平成 32 年には 62,561 人 平成 52 年には 42,656 人と推計しており 平成 22 年から 30 年間の人口減少率は 42.0% に達し 3 万人以上の減少になると予測されている 資料 : 平成 222010 年までは国勢調査 旧唐桑町 旧本吉町の統計値を含む 平成 322020 年以降は国立社会保障 人口問題研究所の推計値 国立社会保障 人口問題研究所の推計方法 国勢調査報告書 平成 22 年 10 月 1 日現在 の男女 年齢別人口を基準とし 人口動態率や移動率などの仮定値を 当てはめて推計 出典 : 気仙沼市まち ひと しごと創生 人口ビジョン 総合戦略 平成 28 年 3 月版 より抜粋 8
2 年齢 3 区分別将来人口の推移国立社会保障 人口問題研究所による気仙沼市内の年齢 3 区分別人口の将来推計によると 年少人口 0~14 歳 生産年齢人口15~64 歳 は年々減少が続いている 老年人口 65 歳以上 は年々増加をたどり 平成 32 年の 24,466 人をピークに 以降減少に転じる また 平成 47 年から平成 52 年の間に 老年人口と生産年齢人口が逆転するものと見込まれている 注 : 年齢 3 区分は年齢不詳人口を含んでいないため 年齢 3 区分の合計値と総人口数は一致しない 資料 : 平成 222010 年までは国勢調査 旧唐桑町 旧本吉町の統計値を含む 平成 272015 年以降は国立 社会保障 人口問題研究所による推計値 出典 : 気仙沼市まち ひと しごと創生 人口ビジョン 総合戦略 平成 28 年 3 月版 より抜粋 9
3 気仙沼市の人口ビジョン気仙沼市では 本市の人口の現状と将来の姿を示し 人口減少をめぐる問題に対する市民の認識の共有を図るとともに 今後 目指すべき将来の方向を提示することを目的として 平成 27 年 10 月に 気仙沼市 まち ひと しごと創生人口ビジョン を策定している この人口ビジョンでは 合計特殊出生率を平成 322020 年に 1.60 平成 422030 年に 1.90 平成 522040 年に 2.20 まで上昇し 社会増減が増加に転ずることにより 平成 522040 年における本市の人口を 53,300 人とすることとして目標を掲げている 注 : 年齢 3 区分は年齢不詳人口を含んでいないため 年齢 3 区分の合計値と総人口数は一致しない 出典 : 気仙沼市まち ひと しごと創生 人口ビジョン 総合戦略 平成 28 年 3 月版 より抜粋 10
6 交通事故の発生状況市内における交通事故の発生状況は 平成 27 年は 115 件 死傷者 143 人となっている 発生件数 死傷者数ともに平成 24 年までは横ばい又は増加傾向 平成 25 年以降は年々減少してきている また 宮城県内の全交通事故の発生件数は減少傾向にあるが 65 歳以上の高齢運転者による交通事故は微増傾向にある 件 人 気仙沼市内交通事故発生状況 500 2 441 1 1 392 400 400 2 3 366 373 1 311 315 303 304 6 290 300 288 287 232 217 200 100 154 5 208 は死者数 : 内数 2 155 0 143 123 115 0 H19 年 H20 年 H21 年 H22 年 H23 年 H24 年 H25 年 H26 年 H27 年 H28 年 発生件数 死傷者数 件数 件 14,000 宮城県内における高齢運転者による交通事故の発生状況 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 13,632 12,803 10,947 10,660 10,420 9,899 10,409 9,851 9,142 8,624 7,986 2,000 1,386 1,428 1,376 1,452 1,427 1,414 1,479 1,439 1,481 1,534 1,603 0 H18 年 H19 年 H20 年 H21 年 H22 年 H23 年 H24 年 H25 年 H26 年 H27 年 H28 年 交通事故全発生件数 高齢運転者による事故件数 出典 : 宮城県警察本部 みやぎの交通事故 11
7 道路 航路の状況道路網は 仙台市から本市を経由して青森市までの沿岸部を結ぶ国道 45 号を主軸として 一関市から本市を経由して陸前高田市を結ぶ国道 284 号 仙台市から登米市を経由して本市を結ぶ国道 346 号の国道 3 路線がある また 本市を通る県道は 国道 45 号の面瀬地区岩月千岩田の交差点から市中心部を経由して唐桑半島方面を結ぶ主要地方道気仙沼唐桑線等 合計 12 路線あり この他多くの市道がある 現在 宮城県による大島架橋事業が平成 30 年度完成を目標に進められている また 復興のリーディングプロジェクトとして 三陸沿岸道路の整備が進められており 本市内には 10 か所のインターチェンジ フルインターチェンジ2か所 ハーフインターチェンジ8か所 の設置が予定されている 既に開通している唐桑道路 仮称 唐桑北 IC~ 仮称 唐桑南 IC に加え 平成 29 年度開通予定の本吉気仙沼道路 仮称 気仙沼 IC~ 仮称 大谷 IC など 順次開通が予定されており 平成 30 年度までには 仮称 本吉 IC~ 仮称 卯名沢 ICの約 2km を除く 仮称 気仙沼 IC~ 仙台港北 ICまでが高速道路でつながる見通しであり 仙台市等へのアクセスが飛躍的に向上することになる 仮称 本吉 IC~ 仮称 卯名沢 ICは平成 32 年度開通予定 また 気仙沼湾口に位置する離島 気仙沼大島と気仙沼地区を結ぶ定期旅客航路 フェリー 旅客船 が設定されている この定期旅客航路事業については 運航事業者において大島架橋の供用開始後に廃止の方針が示されている 8 施設分布施設分布は 商業施設は気仙沼地区に集中し 公共施設は気仙沼地区と唐桑地域中心部 本吉地域中心部に多く分布している 観光施設は 自然に恵まれた観光名所が多く存在し 気仙沼地区 内湾地区 や大島地区 唐桑地域 本吉地域等に点在しており 幹線道路から離れた位置に立地されている施設もある 気仙沼市立病院は 現在の田中地内から 国道 45 号沿いの赤岩杉ノ沢地内への移転新築事業が進められており 平成 29 年 11 月の開院予定となっている ここで示す公共施設は 気仙沼市が設置している施設 9 応急仮設住宅と震災復興整備事業津波により住宅に被害を受けた住民は 東日本大震災後 市内の応急仮設住宅等で生活している 応急仮設住宅は 93 団地 3,504 戸建設されている 一関市内に建設した2 団地含む 当初 応急仮設住宅の居住期間は2 年間 平成 25 年 までとされていたが 復興整備事業の進捗状況に伴い入居期間は延長されてきたところである 災害公営住宅整備事業や防災集団移転促進事業等の進捗により 本格的な生活再建が進められてきたことから 学校施設等の早期解放に向け 応急仮設住宅の集約に取り組み 平成 30 年度までの全団地解消を目指しているところであるが 短期的には 居住地としてこれらの応急仮設住宅を視野に入れる必要がある また 気仙沼市震災復興計画に基づき 土地区画整理事業 3 地区 は鹿折地区 魚町 南町地区が平成 30 年度事業完了 南気仙沼地区が平成 31 年度事業完了を目指して進めている 防災集団移転促進事業 38 地区 910 区画 と災害公営住宅整備事業 28 地区 2,087 戸 は平成 29 年度内の全地区完成を目指しての事業を進めており これらの住まいの再建への対応が必要となっている 12
道路 航路図 13
施設分布図 14
震災復興整備事業 15