資料 3 第 21 回制度設計専門会合事務局提出資料 ~ 卸電力市場活性化に係る事業者ヒアリング ~ 平成 29 年 8 月 28 日 ( 月 )

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図 2: 今後の主な市場整備等 2. ベースロード電源市場等 2.1. 契約見直しの必要性新電力がベースロード電源 ( 石炭火力 水力 原子力等 ) にアクセスすることを容易にし 小売競争を更に活性化させることを目的として ベースロード電源市場を創設するとともに ベースロード電源を保有する旧一般電気

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御意見の内容 御意見に対する電力 ガス取引監視等委員会事務局の考え方ることは可能です このような訴求は 小売電気事業者が行うことを想定したものですが 消費者においても そのような訴求を行っている小売電気事業者から電気の小売供給を受け 自らが実質的に再生可能エネルギーに由来する電気を消費していることを

新電力のシェアの推移 全販売電力量に占める新電力のシェアは 216 年 4 月の全面自由化直後は約 5% だったが 217 年 5 月に 1% を超え 218 年 1 月時点では約 12% となっている 電圧別では 特別高圧 高圧分野 ( 大口需要家向け ) は時期により変動しつつも 全体的には上昇

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第2回 制度設計専門会合 事務局提出資料

資料 2 接続可能量 (2017 年度算定値 ) の算定について 平成 29 年 9 月資源エネルギー庁

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我が国における電力卸取引の現状と今後の役割 一般社団法人日本卸電力取引所國松亮一 -0- C2018Japan Electric Power Exchange All Rights Reserved

1. はじめに 1 需要曲線の考え方については 第 8 回検討会 (2/1) 第 9 回検討会 (3/5) において 事務局案を提示してご議論いただいている 本日は これまでの議論を踏まえて 需要曲線の設計に必要となる考え方について整理を行う 具体的には 需要曲線の設計にあたり 目標調達量 目標調達

本日の議論 ( 背景等 ) 全面自由化された小売分野における健全な競争を促すためには 競争的な電源調達環境が必要不可欠 具体的には 相対取引 取引所取引などの形を問わず 小売電気事業者が如何に競争条件下で電源にアクセスできるかが重要となる こうした観点から これまでも 常時バックアップの導入 運用改

表 1 小売電気事業者( 新電力とみなし小売電気事業者の総計 ) の平成 29 年 3 月分 販売電力量 ( エリア別 ) 販売電力量合計 ( 単位 :MWh) その他需要 合計 北海道 260,709 1,129,470 1,028, ,749 8,428 2,730,690 東北 1

余白 1

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部分供給については 例えば 以下の3パターンが考えられる ( 別紙 1 参照 ) パターン1: 区域において一般電気事業者であった小売電気事業者 ( 又は他の小売電気事業者 ) が一定量のベース供給を行い 他の小売電気事業者 ( 又は区域において一般電気事業者であった小売電気事業者 ) がを行う供給

1. 調整力公募について 本年 4 月に施行された第 2 弾の改正電事法により 新しいライセンス制度が導入されたことを受け 一般送配電事業者が電力供給区域の周波数制御 需給バランス調整を行うこととなっている そのために必要な調整力を調達するにあたって 一般送配電事業者は原則として公募の方法で調達する

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これは 平成 27 年 12 月現在の清掃一組の清掃工場等の施設配置図です 建替え中の杉並清掃工場を除く 20 工場でごみ焼却による熱エネルギーを利用した発電を行っています 施設全体の焼却能力の規模としては 1 日当たり 11,700 トンとなります また 全工場の発電能力規模の合計は約 28 万キ

1. 非 FIT 非化石証書の取引について 2. 非 FIT 非化石証書の価格等について 3. 非 FIT 非化石証書の種類について 4. 非 FIT 非化石証書の約定 / 未約定分の取り扱いについて 5. 市場創設スケジュールについて 6. 非化石証書の取引に伴う収入の取り扱いについて 1

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日本市場における 2020/2030 年に向けた太陽光発電導入量予測 のポイント 2020 年までの短 中期の太陽光発電システム導入量を予測 FIT 制度や電力事業をめぐる動き等を高精度に分析して導入量予測を提示しました 2030 年までの長期の太陽光発電システム導入量を予測省エネルギー スマート社

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1. 電気料金の経過措置の撤廃

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i-1 電気事業制度についてー 1 自由化 2000 年 3 月から大口需要家に対する電力小売が自由化 その後 2004 年 4 月 2005 年 4 月と 自由化範囲が段階的に拡大 さらに 電力システム改革専門委員会での検討を踏まえ 2016 年 4 月から小売全面自由化が開始された (j-3 参

スイッチングの状況 (2017 年 3 月時点 ) 本年 3 月末時点での新電力への契約先の切替え ( スイッチング ) 件数は約 4.7%( 約 295 万件 ) 大手電力 ( 旧一般電気事業者 ) の自社内の契約の切替件数 ( 規制 自由 ) は約 4.1% ( 約 258 万件 ) であり 合

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検討の進め方 出所 ) 第 4 回調整力の細分化及び広域調達の技術的検討に関する作業会資料 3( 赤枠削除 ) 217/chousei_sagyokai_4_haifu.html 2 第 11

高圧検針 ( 計量 ) 日程分散化について 平成 30 年 3 月 15 日 関西電力株式会社送電サービスセンター

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はじめに 1 電源 Ⅱ 事前予約の検証について 四国エリアにおいては 太陽光発電の計画差 ( 下振れ ) により十分な予備力が確保できなくなるおそれがある場合に電源 Ⅱ 事前予約を実施しています 今回 2018 年 8 月 9 月における電源 Ⅱ 事前予約の実績について事後検証を実施しました

前回の御議論 2 1) 第 6 回連系線利用検討会において 下記のような御意見があった 経過措置の転売を禁止することで効率性を低下させているため 転売を可能とすることについても 改めて検討すべき 経過措置が 10 年という長期であるにもかかわらず 経過措置を転売不可とすると 非効率性が増す側面もある

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4-(1)-ウ①

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は基本的には一般的な電力調達単価より割高になるケースが多く 電力小売事業の収支に 影響を与える よってこの電力の需給バランスの達成具合と それを達成するための需給 管理の方法等が電力小売事業の事業性に関わることとなる 6-2 調査実施方針 電力小売事業の事業性調査と参入方式について第

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資料 3 第 21 回制度設計専門会合事務局提出資料 ~ 卸電力市場活性化に係る事業者ヒアリング ~ 平成 29 年 8 月 28 日 ( 月 )

本日ご説明を頂く事業者 < 自主的取組の検討状況の確認 > 沖縄電力 < 新電力の調達状況に関するヒアリング > エネット イーレックス 1

自主的取組の検討状況の確認 : 沖縄電力からの回答 第 20 回制度設計専門会合における議論を踏まえ 定期的に沖縄電力における自主的取組の検討状況の進捗について確認していくこととしたい 検討に進捗がない場合は どのようなことが課題となっており進捗しないのかについてもご回答いただきたい 沖縄電力における自主的取組の検討状況 需給調整用の卸電力メニュー の創設 ( 平成 29 年 5 月 15 日に表明 ) に向けた検討の進捗状況 主に負荷追従にご使用いただくことを想定した 低 DC 型の卸電力メニューを検討しております - メニューの具体的な考え方等については検討中であり 次回の制度設計専門会合にて提示させて頂きたいと考えております 自主的取組の検討状況 ( 進捗の確認 ) 電発電源の切出しに係る検討状況 平成 28 年 4 月から 1 万 kw の電源切出しを実施済みであり 更なる切出しに関する検討は行っておりません その他の自主的取組に係る検討状況 平成 28 年 10 月から沖縄には卸電力取引所がないことを踏まえ 自然変動電源を活用する新電力に対し 適正な電力取引についての指針 に定めのある新電力の獲得需要の 3 割程度 ( 特高 高圧 ) を超える柔軟対応を実施しております また 新電力電源の定期検査時にバックアップ供給を行うメニューも用意しております 2

本日ご説明を頂く事業者 < 自主的取組の検討状況の確認 > 沖縄電力 < 新電力の調達状況に関するヒアリング > エネット イーレックス 3

( 株 ) エネットからの回答 (1/5) JEPX における各市場の活用状況及び足元の課題 ( 市場の厚み 取引価格の水準 入札量や価格水準以外の点で 各市場の活用における足元の課題等 ) 取引所取引の活用状況 スポット市場 期待 高い流動性 ( 総電力需要の 30% 程度以上 ) と信頼ある価格指標性が確保された上で 1 直近 ( 前日 ) の需給ギャップの解消や発電所トラブル等への対応 2 主要な供給力として活用 活用状況 1 のみ ( 流動性や価格指標性に課題があるとの認識のため ) (2 は価格変動が大きく ヘッジ手段 ( 先物市場 ) も不在の為 供給力として活用しづらい ) 課題等 7 月 8 月の昼間時間帯の売り入札量が少ないことに起因して 取引所の需給が逼迫し 例えば 7 月 19 日には東日本エリアにおいて約定価格の高騰が発生 (45.81 円 /kwh) 前日に公表された供給予備率は 必要供給予備力 8% を大きく上回っており 供給予備率と市場供出量の適切性の評価が必要 ( 参考 ; 前日 (7/18) に公表された翌日 (7/19) の供給予備率 ) 北海道電力東北電力東京電力 26.9% 22.1% 13.1% 本会合で指摘されているように 送配電部門と小売部門が二重で予備力を確保しているケースがあるのであれば その必要性等の評価も必要 停止情報が公表されている発電所以外の全ての電源が 前日 当日の供給力として運用されているかの検証も必要 価格が高騰した時間帯において 余剰インバランスが発生しているケースも多いが 旧一般電気事業者の需要予測の 1% のずれは 現状のスポット市場の取引量 ( 総需要の 3% 程度 ) に対しては 30% 程度の影響を与えることになるため 需要想定の適切性の検証や再エネの発電量予測等の精度向上に向けた取り組みも重要 4

( 株 ) エネットからの回答 (2/5) JEPX における各市場の活用状況及び足元の課題 ( 市場の厚み 取引価格の水準 入札量や価格水準以外の点で 各市場の活用における足元の課題等 ) 取引所取引の活用状況 スポット市場 ( 続き ) 課題 ( 続き ) スタートしたグロスビディングの動き 課題を評価し 多くの旧一般電気事業者が表明している目標 ( 今年度末までに販売電力量の 10% 2018~2019 年度末までに 20~30% を市場を介して取引するという目標 ) の早期実現に向けた課題の棚卸と対策 新規参入者による約定量の増加状況等を検証することが重要 信頼性の高い価格指標形成に向け グロスビディングについても 売り 買いともに限界費用ベース ( 発電コスト / 仕入れコスト ) での入札を基本として運用を行い 例外ケースについては分析 評価 対策が必要 その他の課題 スポット価格よりもインバランス価格が安い状況を見越して 一部の事業者が常態的にインバランス補給を供給力の一部として手当し スポット市場を十分活用していないケースも存在する この行為は スポット市場活用を妨げるばかりか 結果として系統の需給調整コスト増となり ひいては託送料金アップにもつながりうる問題ある行為であるため 事業者の同時同量責務を遵守する観点から行政指導等により是正すべき 5

( 株 ) エネットからの回答 (3/5) JEPX における各市場の活用状況及び足元の課題 ( 市場の厚み 取引価格の水準 入札量や価格水準以外の点で 各市場の活用における足元の課題等 ) 取引所取引の活用状況 一時間前市場 期待 旧一般電気事業者がスポット市場へ投入して約定しなかった電源や 当日断面での需要予測精度向上による追加的な供給余力を供出することにより 十分な流動性が確保された上で 1 直近 ( 前日 ~ 当日 ) の需給ギャップの解消や発電所トラブル等への対応 活用状況 1( 基本的に所期の目的で活用しているが 一層の流動化 価格適正化を期待 ) 課題等 電力システム改革専門委員会報告書 (2013 年 2 月 ) では 当日断面で 3~5% 又は最大電源ユニット相当の予備力 を超える電源を時間前市場に投入することが求められており この趣旨と照らし合わせて十分な量の売入札が行われていることの検証が必要 一時間前市場においても 売り手 買い手双方のニーズに合う時間帯でのブロック入札を認める ( 利便性の向上 ) ことで 売り入札量が増えるのであれば 導入に向けた検討も必要 先渡市場 期待 1 先物市場が不在の環境下でのスポット市場の価格変動リスクヘッジとしての電源調達 2 ベース電源代替としての電源調達 ( 常時バックアップ / 相対卸契約も同様 ) 活用状況 12 ともに活用困難 ( 定常的に購入できる流動性がなく 市場分断リスクがあるため ) 課題等 現状では 適切な価格で十分な売り入札が行われていないことに加え 市場分断時のリスクがあるため 流動性向上策に加え リスクヘッジ手段 ( 先物市場 ) の整備が必要 ベースロード電源市場が整備されるまでの間 ベースロード電源市場の設計思想も踏まえた活用施策として検討を要望 ( ただし 後述の旧一般電気事業者による卸メニューが整備される場合は必要性が限定化 ) 6

( 株 ) エネットからの回答 (4/5) 常時バックアップ契約の活用状況等 ( 具体的な活用方法 活用における足元の課題等 活用していない場合はその理由 ) 常時バックアップ契約の活用状況 期待 ベース電源代替として 需要家の利用状況 ( 低負荷 / 高負荷 ) に関わらず供給可能な水準 ( 価格 量 ) で調達可能な卸メニューとして整備 ( 先渡市場 2/ 相対卸契約も同様 ) 活用状況 制度改正により 調達可能量は改善したものの 旧一般電気事業者の全電源平均価格基準のため ベース電源代替としては価格水準が高く 適用可能な需要家は限定的 ( 右図 ) 課題等 高負荷需要家にも供給可能な料金水準 調達可能量の料金メニューの整備が必要 また 現状では旧一般電気事業者の小売部門が販売窓口が小売部門となっているが 常時バックアップの契約電力や調 < 常時 BU を適用可能な領域 > 特別高圧 達量実績を把握可能であるため 買い手である新電力の電源調達状況が一定程度推測可能であり 競争上の問題が懸念されることから 販売窓口は発電部門に置くことのルール化が必要 高圧 低圧動力 低圧電灯 低負荷需要 高負荷需要 適用可能な領域 : 販売電力量ベースでのイメージ図 7

( 株 ) エネットからの回答 (5/5) 旧一般電気事業者との常時バックアップ以外の相対契約のニーズの有無 ( 域内 域外を問わず ある場合は具体的なニーズの詳細とこれまでの交渉実績 ない場合はその理由等 ) 相対契約のニーズ / 期待 自助努力では調達困難なベース電源代替としてニーズは高い ( 先渡市場 2/ 常時バックアップと同様 ) また 現状の常時バックアップにある 燃調や前日通告変更等のオプションを外すことや 調達時間 期間の限定化など 一定の制約を付けることで電源調達の選択肢として広がるのであれば ベース電源代替以外の卸メニューとしてのニーズもある 交渉実績 複数の旧一般電気事業者との供給エリア内向け / エリア外向けの相対卸の交渉に着手 域外供給に限定する事業者や検討体制が未整備との事業者もあり 交渉に時間を要する見通し 旧一般電気事業者との常時バックアップ以外の相対契約の状況 常時バックアップ以外の相対契約を進めるうえでの足元の課題や阻害要因等 ( 域内 域外を問わず ) 課題 阻害要因等 ある旧一般電気事業者から 自社の小売部門と新電力を同等に扱うが ボリュームディスカウントを設ける方針 との趣旨の説明もあり ボリュームの定義によっては旧一般電気事業者に有利な条件となることが懸念 発電部門 ( 会社 ) の競争力ある電源が小売部門 ( 会社 ) へ長期で割り当てられている条件下では 競争力ある卸電力の調達交渉を行うことは困難 または交渉に相当な時間を有すると想定 買い手の交渉力が弱いため 卸メニュー整備の考え方 ( 価格や量の考え方も含む ) についてガイドライン化するなどの一定の支援策が必要 その他の課題 貫徹小委の中間とりまとめ (2017 年 2 月 ) において 一部の事業者が自社で多くの非化石電源を保有していることで 事業者間のアクセス環境に差が生じ 小売競争に与える影響等に留意する必要がある と示されているが 自社の水力発電による電気と環境価値をセット販売している旧一般電気事業者も存在 このような動きに対して 他社に対しても内外無差別な条件で相対取引を行うことや環境価値を分離し非化石価値取引市場に投入すること等のルール整備が必要 8

本日ご説明を頂く事業者 < 自主的取組の検討状況の確認 > 沖縄電力 < 新電力の調達状況に関するヒアリング > エネット イーレックス 9

イーレックスからの回答 (1/2) JEPX における各市場の活用状況及び足元の課題 ( 市場の厚み 取引価格の水準 入札量や価格水準以外の点で 各市場の活用における足元の課題等 ) スポット市場受渡し日前日断面での需給調整 ( 調達 販売 ) が可能な市場の厚みがあると認識しています ただし 重負荷期は売り入札量が不足し 成行の高い買い入札価格で約定するため これを解消することが課題と考えます 取引所取引の活用状況 一時間前市場 1 時間前市場は シワ取り の目的で 受渡し直前での需給バランスの微調整に活用しております 今後はより多くの情報開示 例えばエリア毎の約定結果の開示を要望致します 先渡市場夏期は多くの参加者が週間商品に札を入れ 一定の市場の厚みがあると認識しており 当社におきましても活用しております しかし夏期以外は市場の厚みが無く 先渡し市場の活性化の施策を期待します 常時バックアップ契約の活用状況等 ( 具体的な活用方法 活用における足元の課題等 活用していない場合はその理由 ) 常時バックアップ契約の活用状況 弊社では原則としてベース需要の範囲内において活用しています 10

イーレックスからの回答 (2/2) 旧一般電気事業者との常時バックアップ以外の相対契約のニーズの有無 ( 域内 域外を問わず ある場合は具体的なニーズの詳細とこれまでの交渉実績 ない場合はその理由等 ) 需給ギャップを解消するためのニーズはあり これまでに交渉実績もあります 交渉内容および成約の可否については守秘義務のもと協議しているのでコメントは差し控えさせていただきます 沖縄エリアにおいては 先般沖縄電力殿が表明された需給調整用の卸電力メニューの早期実現を希望します また 市場がない沖縄での同時同量達成のためには 短期の供給力確保のみならず余剰インバランス解消手段も不可欠であり 需給調整用メニューには売り買い双方向の取引が必要です また 同取引により電発切り出し電源も活用されやすくなり 結果として競争の活性化に繋がるものと考えられます 旧一般電気事業者との常時バックアップ以外の相対契約の状況 常時バックアップ以外の相対契約を進めるうえでの足元の課題や阻害要因等 ( 域内 域外を問わず ) 一般的に新設電源からの引取りを前提とした相対契約の場合 契約期間が長期に渡り 引取り量も多い為 将来の電力価格を見通す指標がない リスクをヘッジする商品がない 電力制度が今後も変化していく環境下にある等の理由により 現段階において具体的に契約内容を取り決めることは極めて困難となります 制度面においては 事業者間において情報格差が発生しないよう 電力制度改革について引き続き公平な議論と情報開示を要望します 11