2018.05 改定 ドック報告書の見方 NTT 東日本伊豆病院健診センター静岡県田方郡函南町平井 750 TEL:(055)978 9612 ドック報告書はA3 横の4 枚でお知らします 1ページ 受検者様情報, 総合判定, メタボリックシンドローム判定, 機能別判定 2ページ 身体計測, 聴力検査, 眼科検査, 循環器 脳血管検査, 呼吸器検査 消化管検査, 腹部超音波検査 3ページ 乳房 婦人科検査, 整形外科検査, 甲状腺検査, 検体検査 1, 検体検査 2 4ぺージ 問診 1, 問診 2 総合判定及び機能別判定について 1.A: 異常なし B: 軽度異常 C: 要経過観察 要生活改善 D1: 要治療 D2: 要精密検査の5 段階の判定及び E: 治療中 ( または通院中 ) 注釈 : 記載は E 治療中 上記のいずれかが記載されます E: 治療中 ( または通院中 ) については 問診内容から薬を服用 通院治療されている場合記載されます 機能別判定において検査を行っていない項目は空欄となります 2. 総合判定は機能別判定の中で一番重い判定が記載されます 但し いずれかが治療中の場合は E: 治療中が記載されます 3. 検体検査 1 検体検査 2 については表に基準値が記載されます 基準値は定期的な見直しを行っており 最新値が記載されるため 過去の検査については その基準値でない場合があります 4. 過去の検査についてはその時点の基準値 判定基準で行われているため今回と同じ数値や所見でも判定が異なる場合があります 5. ドック受検当日に行われる医師からの説明内容と 今回の結果報告内容が多少異なる場合があります ドック報告書は複数の医師による判定後にとりまとめ最終結果として報告させていただいております ご理解をお願いいたします 総合判定が記載されます 下段は判定した医師によるコメントが記載されます 今回 過去 2 回分の機能別判定が記載されます 空欄は検査を行っていない為 結果がありません 検査の詳細結果が記載されます 基準値については最新の基準値が記載されます ( 日本人間ドック学会基準に準拠 ) 検体検査の基準値は定量 ( 数字が入る ) 定性 (+ -など) または文字のいずれかの表記となります 検査値が基準値より高い場合は 低い場合は が数字の横に表示されます
1 身体計測 体脂肪率とBMI 体脂肪率は体重に占める脂肪量の割合を BMIは身長と体重から見る体格指標を表します 体脂肪率とBMIの値をもとに 下記の表のどの分類に当てはまるか見ていきましょう 体脂肪率とBMI 値による分類体脂肪率分類男性女性判定 30% 以上 40% 以上重度隠れ肥満肥満 25% 以上 30% 未満 35% 以上 40% 未満中度 20% 以上 25% 未満 30% 以上 35% 未満軽度痩せ 20% 未満 30% 未満標準 BMI 値 痩せ 標準標準肥満 1 堅太り肥満 2 18.5 未満 18.5 以上 25 未満 25 以上 30 未満 30 以上 痩せ標準堅太り隠れ肥満肥満 見た目がかなり痩せているだけでなく 体脂肪も少ないようです もう少し食べるようにして体重を増やした方がいいでしょう また 体脂肪が 痩せ レベルの人はカロリー摂取を増やしてみてください 健康的 なおかつバランスのとれたカラダです バランスのとれた食事と適度な運動を心がけ 現状維持に努めてください 見た目は太めですが 脂肪は標準あるいはそれ以下です スポーツマンや運動量の多い仕事をされている方に多くみられ 現状は問題ありません しかし 運動をやめた後もこのままの食生活を続けていると運動量に対して摂取カロリーが高くなり過ぎます さらにはこれまで蓄えた筋肉も脂肪と化し 肥満になってしまう可能性も 運動量が減ったら それと同時に体重を減らすよう心がけてください 体重は標準以下であっても 体脂肪の割合が多いタイプです 脂肪が多いということはそれだけ筋肉や血液 骨などが少ないということ このままではカラダの機能が衰え 健康を害してしまうかも知れません 見た目ではわからないため 本人も自覚していないことが多いでしょう 運動不足やダイエットなどを繰り返すと 食べる量は少なくてもカロリーが脂肪に変わりやすくなってしまいます バランスのよい食事と適度な運動を心がけてください 生活習慣病につながる恐れがあるので 体重と脂肪を同時に減らす必要があります まずは 食生活を見直すことから始めてみましょう これまであまり運動をしていなかった人は急にハードな運動を始めるより 軽い運動 ( ウォーキングなど ) をコツコツ続けてみてください 腹囲 : 男性 :85cm 以上 女性 :90cm 以上の方は 内臓脂肪型肥満が疑われます メタボリックシンドロームの診断基準 8 学会策定新基準 (2005.04) メタボリックシンドロームとは 内臓脂肪型肥満によって 様々な病気が引き起こされやすくなった状態です 内臓脂肪蓄積 ウエスト周囲経次のうち 1 血清脂質異常 2 血圧高値 3 高血糖 + 2 項目以上 中性脂肪値男性 85cm 以上メタボリック最高 ( 収縮期 ) 血圧空腹時血糖値 150mg/dL 以上 130mmHg 以上 110mg/dL 以上 女性 90cm 以上 ( 内臓脂肪面積 100cm 2 以上に相当 ) + 次のうち 1 項目該当 メタボ予備群 HDL コレステロール値 40mg/dL 未満 のいずれか 又は両方 最低 ( 拡張期 ) 血圧 85mmHg 以上 のいずれか 又は両方 腹部内臓脂肪測定 オプション検査別報告書あり CT 装置を使用し 内臓脂肪面積を調べる検査です 内臓脂肪面積 100cm 2 以上の方は 内臓脂肪型肥満です また 内臓脂肪型肥満に血清脂質異常 血圧高値 高血糖のうち2つ以上を合併した状態をメタボリックシンドロームといい 生活習慣病へのリスクが高くなります 2 聴力検査 低音域の 1000Hz と高音域の 4000Hz を調べます 高音域は年齢と共にやや低下します 難聴の程度と進行状態を知ることができます
3 眼科検査 視力検査 : 近点視力 と 遠点視力 の 2 種類の静止視力を測定します 近点視力 ( 目から 50cm 離して測った視力 ) は 手元など近くを見る力のことで 遠点視力 ( 目から 5m 離して測った視力 ) は 一般的な視力検査表で測った視力のことです 眼圧検査 : 少量の空気を眼 ( 角膜 ) に噴射し 眼球の柔らかさと内圧の変化を調べます は 10~20mmHg で 高値の場合は緑内障などが疑われます 眼底検査 : 瞳孔を通して眼の奥に光を当て 視神経や網膜 血管などの状態を調べます 高血圧や動脈硬化 網膜剥離 眼底出血 緑内障 糖尿病などの発見の手がかりになります 視野検査 (FDT) オプション検査別報告書あり緑内障などの疾患を早期発見するための検査です 緑内障は視野が失われて行く病気です FDT 検査は片目を17のブロックに分けて両目の視野感度を計測する検査です ひとつでも視野感度低下のブロックが見つかった場合は 視野異常疑い となります その場合は 眼科による精密検査により本当に緑内障などの病気があるか判断が必要になります 4 循環器 脳血管検査 血圧 血圧とは血液の流れるときに血管の壁に与える圧力のことを言います 高血圧症とは血管の壁に与える圧力がかかりすぎている状態で 長期に続くと動脈硬化が進行して 心筋梗塞や脳梗塞など多くの病気を発症する恐れがあります 心電図単年の所見だけではなく 複数年の経過をみて判定しています 収縮期血圧 ( 最高血圧 ) ( mm Hg) 160 140 130 要治療要経過観察 生活改善軽度異常正常 85 90 100 ( mmhg) 拡張期血圧 ( 最低血圧 ) 心臓の電気的な活動を波形 ( グラフ ) として記録する検査です 主に以下のような心電図異常が挙げられます リズムの異常 頻脈 徐脈 不整脈 ( 期外収縮 心房細動など ) 波形の異常 心肥大 心筋梗塞や心筋障害 房室ブロックや脚ブロックなどその他 多種の所見項目があります 詳細については 下記 URL( 公法 ) 日本人間ドック学会 HPをご覧ください URL:https://www.ningen-dock.jp/public 頚動脈エコー血管内の壁の厚さ (1.1mm 以上のプラーク ) を計測することで動脈硬化の程度を調べる検査です 頚動脈の詰まり ( 狭窄の程度 ) や血管の硬さ ( 動脈硬化 ) を詳しく調べることによって 脳梗塞の危険性を評価することも可能です 頭部 MR(MRI MRA) オプション検査別報告書あり 磁気を利用した検査で 無症候性 ( 症状の無い ) や非常に早期の脳梗塞 脳出血 脳動脈瘤の有無 脳腫瘍 血管の狭窄などを調べる検査です 冠動脈カルシウムスコア オプション検査別報告書あり心臓の動脈である冠動脈の石灰化の有無 程度をスコアにして評価する検査です 冠動脈石灰化 ( スコアが1 以上であれば ) がみられた場合は 動脈硬化プラークが存在し 虚血性心疾患 ( 狭心症や心不全など ) のリスクが高くなります
血圧脈波 ( 血管年齢 ) オプション検査別報告書あり四肢の血圧を同時に計測し 足首と上腕の血圧を測定しその比率を計算することで 血管の硬さや詰まり具合や 動脈硬化の進行度を調べる検査です ABI 足の血管 ( 動脈 ) の詰まり具合を表します CAVI 心臓の動き ( 拍動 ) が伝わる速度を測定し 動脈の硬さの程度を表します 5 呼吸器検査 胸部 X 線 ( レントゲン ) 肺がんや炎症など呼吸器疾患を調べる検査です 肺がんなど異常が疑われるときは 胸部 CT 検査 喀痰検査などの精密検査を受けます 胸部 CT 肺がんや炎症など呼吸器疾患を調べる検査です 当院では 低線量撮影 ( 医療被ばくがとても少ない撮影 ) を実施しています 小さな早期の肺がんは 胸部 X 線では発見困難な場合があり 胸部 CT 検査が有効です 肺気腫 CT オプション検査別報告書あり COPD( 慢性閉塞性肺疾患 ) の1つである肺気腫 ( 低吸収領域 ) の程度を数値化しスコアで評価する検査です スコアが1 以上であれば 呼吸器科での専門的な指導が必要となります スコアが0の場合であっても 肺に微小気腫領域 ( 小さな肺胞が破壊された状態 ) が疑われる場合は予防が必要となります ブルーの領域は低吸収領域 (LAA) です 気腫性病変が疑われます 肺機能 肺や気管支などの呼吸器系の状態を知ることができます 年齢と共に低下する場合がありますが 喫煙や肺繊維症 喘息などでさらに低下することがあります % 肺活量 1 秒率 %1 秒量 1 秒量 : 年齢と性別 身長から算出された予測肺活量に対する実測肺活量の割合 : 努力性肺活量のうちの最初の1 秒間に吐き出した空気の量の割合 : 年齢と性別 身長から算出された予測 1 秒量に対する実測 1 秒量の割合 : 最初の1 秒間に吐き出した空気の量 < 正常値 >80% 以上 < 正常値 >70% 以上 6 消化管検査 上部消化管 ( 胃内視鏡検査 ) 口 又は鼻から内視鏡を挿入し 食道 胃 十二指腸を直接観察する検査です 検査時に病変が見つかった場合には 粘膜の一部を採取し組織検査を行うこともあります 胃がんの原因とされるピロリ菌の陽性者に多い萎縮性胃炎の所見を確認し ピロリ菌の除菌治療に繋げることが可能です ( ピロリ菌の除菌治療を健康保険で受ける場合 内視鏡検査でピロリ菌感染にともなう胃炎の有無を確認する必要があります ) < 次の所見を確認することができます> 逆流性食道炎 食道裂孔ヘルニア バレット食道 胃炎 胃 十二指腸潰瘍食道 胃 十二指腸がん ポリープ 粘膜下腫瘤 リンパ腫など
下部消化管 (S 状結腸内視鏡検査 ) 肛門から内視鏡を挿入し 大腸がんの好発部位とされる直腸 S 状結腸を直接観察する検査です 検査中に病変が見つかった場合には 粘膜の一部を採取し組織検査を行うこともあります 6mm 以上の前がん病変と考えられるポリープを認めた場合には 後日 お近くの医療機関で大腸ポリープ切除をお受けいただくことになります なお 当日持参していただいた便潜血検査の結果が陽性だった場合は 予定されているS 状結腸内視鏡検査では深部大腸の病変を確認できないため 全大腸の精密検査が必要となります ( 該当の方には受検当日 全大腸の精密検査についてスタッフから説明させていただいております ) < 次の所見を確認することができます> 大腸ポリープ 大腸炎 大腸がん 大腸憩室 痔核など 大腸 CT オプション検査別報告書あり CT 装置を使用し 治療が必要とするポリープなどの大腸病変を調べる検査です 他の大腸検査に比べ 検査時間が短く 病変の大きさや位置が正確にわかります 当院では 低線量撮影 ( 医療被ばくがとても少ない撮影 ) を実施しています 6mm 以上の前がん病変と考えられるポリープを認めた場合には 後日お近くの医療機関で大腸ポリープ切除をお受けいただくことになります 7 腹部超音波検査 ( 上腹部エコー検査 ) 超音波を使用し 臓器の病変や形態や内部構造を調べる検査です 主に肝臓 胆のう 膵臓 腎臓 脾臓 腹部大動脈を検査します < 次の所見を確認することができます> 脂肪肝 肝のう胞 胆石 胆のうポリープ 腎臓結石 腎のう胞その他 多種の所見項目があります 詳細については 下記 URL( 公法 ) 日本人間ドック学会 HPをご覧ください URL:https://www.ningen-dock.jp/public
8 乳房 婦人科検査 マンモグラフィー乳房を圧迫して乳腺の影を撮影し しこりや形の乱れ 石灰化を調べる検査です 乳腺エコー ( 超音波 ) では捉えられない微細な石灰化を捉えることができます 判定区分 結果 カテゴリー 1 異常なし カテゴリー 2 カテゴリー 3 石灰化した繊維腺腫 乳管拡張症などによる多発石灰化 脂肪腫 乳房内リンパ節 豊胸手術による影響など 明らかに良性と診断できる所見 良性の可能性が高いが 悪性の可能性も否定できない超音波検査などの追加検査が必要 カテゴリー 4 悪性の疑いがあるため 他の検査が必要になる カテゴリー 5 ほぼ乳がんと考えてよい病変がある更なる検査が必要である 乳腺エコー乳房に超音波を当てて 乳腺の状態や腫瘤の有無を調べます 乳腺症や 小さい腫瘤 ( 良性 乳がん ) を早期に発見することができます マンモグラフィーでは分かりにくい若年性の乳腺などには特に有用です 子宮頚がん検査 子宮細胞診 子宮頚部の粘膜から細胞を採取して顕微鏡で調べる検査です 判定は ベゼスダシステムを採用しています 子宮頚がんの早期発見につながります 体部 その他 トリコモナス膣炎 カンジダ膣炎などの感染症もわかります HPV( ヒトパピローマウィルス ) オプション検査 卵巣 子宮頚がんの 99% が HPV の持続的感染が原因となることがで明らかになってきました 日本人に多い子宮頚がんに関連の深い 13 種類の HPV 感染があるか調べます がん化する能力が高い HPV を調べることにより がん化するリスクが高いか低いかを調べる検査です 膣 頚部 9 整形外科検査 骨密度 オプション検査別報告書あり骨に含まれるミネラル ( カルシウムなど ) を調べる検査です 骨粗鬆症 ( 加齢や閉経などにより骨が弱くなる全身疾患 ) により骨密度が低下し骨折のリスクが高くなります 若年成人比較 (Tスコア) が80% 未満の場合は 骨密度の低下がみられ生活習慣 ( 運動や食事 ) の見直しが必要です Tスコアが70% 未満の場合は 骨粗鬆症が疑われるため専門医の指導が必要になります 頚椎 MRI / 腰椎 MRI オプション検査別報告書あり磁気を利用した検査で 椎間板ヘルニア 変形性脊椎症 脊柱管狭窄症 脊椎腫瘍など疾患を調べる検査です 異常がみられた場合は 予防や早期の治療に活用できます
10 血液検査 < 血液一般 貧血 > 白血球 3.2 ~ 8.5 千 /μl 病原体から体を守る役割をもちます 細菌やウィルス感染症による炎症性疾患や白血病などの血液疾患で異常値を示します また 喫煙でも上昇することがあります 赤血球ヘモグロビンヘマトクリット 男性 400 ~ 539 女性 360 ~ 489 男性 13.1 ~ 16.6 女性 12.1 ~ 14.6 男性 38.5 ~ 48.9 女性 35.5 ~ 43.9 万 /μl g/dl % 赤血球中のヘモグロビンは体中に酸素を運搬する働きを持っています 鉄分やビタミンの摂取不足 出血などで減少することがあります また 脱水や喫煙により高値を示すことがあります MCV 85.0 ~ 100.0 fl 赤血球の平均的な大きさを示しています MCH 28.0 ~ 33.0 pg MCHC 30.0 ~ 35.0 % 貧血の種類や原因を調べるための数値です 赤血球に含まれているヘモグロビンの平均値を示しています 赤血球に含まれているヘモグロビンの濃度を示しています 血小板 13.0 ~ 34.9 万 / mm ³ 出血した時に 血管の損傷した部位に多数の血小板が付着し 出血を止める役割があります 極端に減少すると出血を起こしやすくなります 血液疾患や肝硬変で低下することがあります < 肝機能 膵機能 > 総蛋白 6.5 ~ 8.0 g/dl 血液中の蛋白の総量を表します 栄養不良や肝障害などで低値を示します アルブミン 4.0 以上 g/dl 総蛋白の中の約 60% を占める主要な蛋白です 肝臓で生成され体の栄養状態を反映します 肝障害 栄養不良 消化吸収不良などで低値を示します A/G 比 1.30 ~ 2.00 総ビリルビン 0.3 ~ 1.2 mg/dl 血液中の蛋白質であるアルブミンとグロブリンの比率です 肝障害や悪性腫瘍などで低値を示すことがあります 胆汁の主成分です 肝障害や胆汁の流れが悪くなる疾患で上昇すると 皮膚や眼球が黄色く染まる黄疸になります また 体質で高値を示すこともあり その場合の多くは病的意義はありません AST(GOT) ALT(GPT) 30 以下 IU/L アミノ酸を合成する酵素です 主に肝臓に多く含まれているため肝機能検査として利用します 肝炎や脂肪肝などの肝障害で異常を示します 30 以下 IU/L また ASTは心臓や筋肉にも存在するため心筋梗塞や筋疾患でも異常を示します γ-gtp ALP 50 以下 IU/L 100 ~ 300 IU/L 胆道系の酵素で 肝障害以外に胆のうや胆道 膵臓の疾患などで上昇します アルコールの多飲で γ-gtp が単独で上昇します ALP は骨や胎盤にも存在するため 骨折や妊娠などで上昇することがあります LDH 120 ~ 240 IU/L 糖がエネルギーに変わる時に働く酵素です 全身の細胞に分布しています 肝疾患のほか 心臓や肺 血液疾患や筋疾患で上昇します また 激しい運動の直後でも上昇することがあります 血清アミラーゼ 140 以下 U/L 炭水化物を分解する消化酵素で 唾液や膵液に含まれます 膵臓や唾液腺の炎症で上昇することがあります < 電解質 > ナトリウム 136 ~ 147 meq/l カリウム 3.6 ~ 5.0 meq/l 血液中に含まれる電解質で濃度が一定に維持されています むくみや脱水 また腎機能障害や心臓疾患 薬の服用による副作用などで異常になることがあります クロール 98 ~ 109 meq/l
< 腎機能 痛風 炎症 > 尿素窒素 7 ~ 20 mg/dl 腎臓が障害を受けると血液中の尿素窒素が多くなります 蛋白質の過剰摂取や激しい運動後 腸管内の出血 脱水などでも一過性に高値を示す場合があります クレアチニン 男性女性 1.00 以下 0.70 以下 mg/dl 主に筋肉のエネルギーとなる物質の代謝産物で 腎臓から尿中に排泄されます 数値が高いと腎臓の機能低下を意味します また 総筋肉量で左右されるため男女差があります また 外傷後にも上昇する場合があります e-gfr 60.0 以上 e-gfr( 推算糸球体濾過量 ) は年齢 性別 クレアチニン値から算出される数値で 腎機能障害の指標となります 尿酸 2.1 ~ 7.0 mg/dl プリン体が代謝される際に生じる老廃物です プリン体を多く含む食事や飲酒 腎障害時に上昇します 高い数値の状態が続くと結晶として関節に蓄積し 痛風発作 を起こします また 腎結石を引き起こす場合があります 低い数値の場合 腎不全の可能性があります CRP 健常人では陰性です 感染症などの炎症で上昇する蛋白の一種で 治癒すると消失します リウマチなどの膠原病でも上昇する場合があります < 脂質 > 総コレステロール 140 ~ 199 mg/dl 血液中に含まれるの脂質の総和を表します ホルモン 細胞膜をつくる上で大切なものですが 高い状態が続くと動脈硬化の原因となります 低い場合は栄養吸収障害 肝硬変などが疑われます 中性脂肪 30 ~ 149 mg/dl 糖質 アルコールがエネルギーとして脂肪に変化したものです 過剰な食事や運動不足により 体内に蓄積し肥満や生活習慣病の要因となります HDL コレステロール 40 ~ 119 mg/dl 善玉コレステロールと呼ばれ 血液中に蓄積したコレステロールを回収し 動脈硬化を予防する働きがあります 運動で増加し喫煙で低下します 総コレステロール値が高くても HDL コレステロール値が高ければ特に問題ないとされています 40mg/dL 以上が望ましい数値です LDL コレステロール 60 ~ 119 mg/dl 悪玉コレステロールと呼ばれ コレステロールを全身に運搬する役目をもちますが 多すぎると血管壁に蓄積して動脈硬化を進行させ 心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす原因となります 動脈硬化指数 (AI) 0.0 ~ 3.0 動脈硬化を起こしやすいかどうか その指数を調べるものです 健康な状態では LDL と HDL がバランスよく保たれていますが これらのバランスが崩れて LDL が増えすぎると 血管壁にコレステロールがたまって酸化し 動脈硬化の原因となります < 糖尿病 > 空腹時血糖 99 以下 mg/dl 血液中のグルコース ( ブドウ糖 ) のことで 体のエネルギー源として重要な役割をはたしています 通常はインスリンというホルモンにより体内で一定に保たれていますが 高値の場合には糖尿病やその予備群が疑われます HbA1C 5.5 以下 % 過去 1~2 ヶ月間の血糖の平均値を示し 血糖のコントロール状態の指標になります 基準値より高い場合は 過去 1~2 ヶ月間の血糖値が高かったり 糖尿病の管理ができていないことを示しています 糖負荷試験 120 分 * 下記表参照 mg/dl 75g のブドウ糖が入った炭酸水を飲み 血糖値の変動を見て糖尿病の診断をします ブドウ糖負荷試験 空腹時血糖値 および経口ブドウ糖負荷試験による判定基準 空腹時 血糖測定時間 負荷後 120 分 判定 126mg/dL 以上 または 200mg/dL 以上糖尿病型 血糖値 糖尿病型にも正常型にも属さないもの 境界型 110mg/dL 未満 かつ 140mg/dL 未満 正常型
< 感染症 免疫 > RPR TPLA HBs 抗原 HCV 抗体 現在 梅毒に感染していないかを調べます 梅毒の検査です 治癒していても陰性にはなりません 初期の梅毒感染では陰性となることもあります 陽性の場合でも 正確な診断には 問診や精密検査が必要です 梅毒以外でも陽性になることもあります 陽性の場合 B 型肝炎ウィルスに感染している可能性があることを意味します ウィルスに感染していても無症状の場合もあります 肝炎ウィルスの活動性を調べる為に精密検査が必要です 陽性の場合 将来 B 型肝炎を発症する可能性があります 陽性の場合 C 型肝炎ウィルスに感染している可能性があることを意味します ウィルスに感染していても無症状の場合もあります 肝炎ウィルスの活動性を調べる為に精密検査が必要です 陽性の場合 将来慢性肝炎や肝硬変に進行する可能性があります H- ピロリ抗体 陽性の場合 ピロリ菌に感染している可能性があることを意味します しかし 除菌治療後は 菌が消失したとしても 数年間は陽性反応が残る場合があります ペプシノゲン 陽性の場合 胃粘膜の萎縮が考えられます 胃粘膜の萎縮が進むと胃がんのリスクになるといわれています PSA 4.0 以下 ng/ml 前立腺肥大や前立腺がんなどの前立腺疾患で上昇します < 腫瘍マーカー オプション検査 > 主に悪性腫瘍から出現の蛋白質や抗原を調べます 健常人でも異常値を示すことがあります 糖尿病 慢性肝炎 胆石症 胆のう炎 慢性膵炎 子宮筋腫 良性卵巣腫瘍などでも陽性となることがあります CEA 5.0 以下 ng/ml 主に 大腸や胃などの消化器がん 肺がんなどで上昇します また 喫煙の影響でも上昇します CA19-9 37.0 以下 U/mL 特に膵臓がんに特異性の高い腫瘍マーカーです CA125 35.0 以下 U/mL 婦人科系のがんで高値となる腫瘍マーカーです < 尿検査 > 蛋白糖尿潜血尿沈渣 腎障害や炎症などで陽性 (+) となります 過激な運動後や発熱時などで一過性に陽性を示すことがあります 糖尿病などで血糖値が高値になると尿に排泄されます 陽性の場合は 糖尿病の可能性があります また 食後にも陽性になることもあります 腎臓 膀胱 尿管 前立腺などの疾患で陽性となります 過激な運動後に陽性になることもあります 尿中の固形成分を顕微鏡で調べます 腎臓や膀胱 尿管の疾患が判明できることがあります < 便 > 便潜血 肉眼で確かめることのできない微量の出血を調べます 陽性の場合は 大腸がんや大腸ポリープ 消化管の出血 痔などが疑われます < その他 オプション検査 > 甲状腺機能検査 (FT4,TSH) 心不全マーカー (NT-proBNP) FT4 0.427 ~ 4.82 ng/dl TSH 0.87 ~ 1.72 μiu/ml 55 以下 pg/ml 甲状腺刺激ホルモン (TSH) と その刺激で甲状腺から分泌される遊離サイロキシン (FT4) を測定し甲状腺の機能を総合的に評価します 下記のような例があります TSHが低値 + FT4が高値の場合 甲状腺機能亢進症 ( バセドウ氏病など ) TSHが高値 + FT4が低値の場合 甲状腺機能低下症 ( 橋本病など ) 心臓に対してストレス ( 血圧上昇 肥大 虚血など ) がかかると 心臓の細胞から血液中に分泌されます 値が大きいほど心臓への負荷が疑われます また 腎機能障害の場合にも高値を示します 正確な診断には精密検査が必要です View アレルギー 39 class 1 体内に異物が侵入 ( 飲食物 呼吸 注射など ) し それらを排除するための免疫反応です 高値の項目はアレルギーがあると考えられます 別報告書参照