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Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

第○学年 ○○科指導計画

4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

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問い1, 問い2のどちらも誤答した児童は, しかし や ~が というような逆説の接続詞の意味を読み取ることができずその前に書かれている内容を選択している また, 問い3では, 文章の一部を読んだだけで答えを選択している児童が多かった これらのことから, 本学級の児童は, 接続詞の意味をしっかりと捉え

国語科学習指導案

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国語科第 1 学年熊野町立熊野中学校指導者森島登紀子 単元名 根拠を明確にして書こう 本単元で育成する資質 能力 自ら考え判断する力, 読解力 情報収集能力 1 日 時平成 29 年 11 月 16 日 5 校時 2 場 所 1 年 3 組教室 3 学年 学級第 1 学年 3 組 (27 名男子 1

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

教科 : 外国語科目 : コミュニケーション英語 Ⅰ 別紙 1 話すこと 学習指導要領ウ聞いたり読んだりしたこと 学んだことや経験したことに基づき 情報や考えなどについて 話し合ったり意見の交換をしたりする 都立工芸高校学力スタンダード 300~600 語程度の教科書の文章の内容を理解した後に 英語

中学校第 3 学年国語科学習指導案 日時平成 28 年 月 日第 校時対象第 3 学年 組学校名 中学校授業者 1 教材名 故郷 2 単元の目標 情景や人物を描写する語句や表現を読み取り 内容への理解を深めることができる 作品を通して 社会の中での人間の生き方について考え 自分の意見をもつことができ

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する また 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の

6. 単元の展開 ( 全 6 間 ) 学習活動 単元の見通しを持つ 2. 学習計画を立てる 3. 本文を読み, 感想を書く 内容に関する感想 書き方に関する感想 4. 感想や疑問を交流する 指導上のポイント ( ) 学習活動に即した評価規準 ( 関 読 言 ) 既習事項を振り返らせ,

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Taro-第3学年国語科学習指導案「

第○学年 ○○科指導計画

指導内容科目国語総合の具体的な指導目標評価の観点 方法 読むこと 書くこと 対象を的確に説明したり描写したりするなど 適切な表現の下かを考えて読む 常用漢字の大体を読み 書くことができ 文や文章の中で使うことができる 与えられた題材に即して 自分が体験したことや考えたこと 身の回りのことなどから 相

(Microsoft Word - \207U\202P.doc)

第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

Taro-5年研究のまとめ

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第1学年国語科学習指導案

4 単元の評価規準 コミュニケーションへの関心 意欲 態度 外国語表現の能力 外国語理解の能力 言語や文化についての知識 理解 与えられた話題に対し 聞いたり読んだりした 1 比較構文の用法を理解 て, ペアで協力して積極 こと, 学んだことや経 している 的に自分の意見や考えを 験したことに基づき

英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

第1学年国語科学習指導案

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Taro-H29結果概要(5月25日最終)

1 学期末実施の初見の説明文 ( サクラソウとトラマルハナバチ ) についてのワークテスト ( ぶんけい ) の正答率は 以下のとおりである 正答率設問本教材とのつながり誤答部分点正答 1トラマルハナバチのどんなところが サクラソウに合っていますか 二つ書きましょう 2サクラソウとトラマルハナバチは

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第○学年○組 学習指導案

さらに自ら調べようと意欲を高めるだろう 2 児童観児童は 文字を50 音すべて学習し 少しずつ読める字や書ける字が増えてきた これまでに音読をしたり 想像したことを話したりしながら ある程度のまとまった文章がよめるようになってきている 5 月の教材 とんこととん では 登場人物のしたことを中心に想像

3 人権教育の視点英語科の授業を通して 文化や習慣には多様性があることを理解させる そしてその中から 表現の仕方の違いや考え方の違いに気づかせ 互いに違いを認め合い尊重しながら共に生きようとする態度 他者 文化に興味 関心をもち 良い人間関係を築きながら生活する力を持った生徒を育成したい そこでこの

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てる さらに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイ

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国語科学習指導案 広島市立 小学校 教諭 1 日時平成 23 年 1 月 日 5 校時 2 学年 組第 5 学年 組 ( 男子 名女子 名計 名 ) 3 指導事項 (1) A 話すこと 聞くこと オ 互いの立場や意図をはっきりさせながら 計画的に話し合うこと (2) 伝統的な言語文化と国語の特質に関

第1学年国語科学習指導案

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第 9 章 外国語 第 1 教科目標, 評価の観点及びその趣旨等 1 教科目標外国語を通じて, 言語や文化に対する理解を深め, 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り, 聞くこと, 話すこと, 読むこと, 書くことなどのコミュニケーション能力の基礎を養う 2 評価の観点及びその趣旨

第4学年国語科学習指導案.doc

第 2 学年 3 組国語科学習指導案 単元名 : いろいろなどうぶつのすづくりすごろく を作ろう ビーバーの大工事 単元について 指導者呉市立横路小学校西宮和子 本単元は, 小学校学習指導要領の C 読むこと ( 第 1 学年及び第 2 学年 )(1) イ 時間的な順序や事柄の順序などを考えながら内

3 僕が蝶を一つ一つつぶしたのは償いのためであとすこれらは 生徒の感想や疑問をもとに教師が設定した人物像 行動 結末の意図に焦点を当てて3つに絞ったそれぞれを賛成 反対 2つの視点から読み進めていくには 討論会の形式で提示すことが有効であ討論会の班編成は まず課題に対して自分が肯定か否定かを考えさせ

そのために, 児童が感じたおもしろさを分類し, それらを読みの視点として, 物語のおもしろさを見付けながら読むことを通して, より深く登場人物の心情を読み取ったり, 想像豊かに読んだりしながら物語のおもしろさを味わうことができるようにする さらに, 見付けた物語のおもしろさを, で紹介し合う活動を取

第4学年算数科学習指導案

国語科学習指導案様式(案)

平成23年度第2回学力向上対策会議協議資料  <遠野市立綾織小学校>

H30全国HP

第○学年 ○○科指導計画

(3) 指導観公民的分野は地理的分野と歴史的分野の学びの積み重ねによるところが大きい 用語や概念も高度化し 生徒の感想にも 難しい と感じるものが多くなっている そこで その難しいと感じる公民の用語などは積極的に用語集を活用し 難しい言葉に対する抵抗感を少しでも和らげるよう授業でも活用している また

第6学年1組 国語科学習指導案

単元の学習を進めるに当たっては, 下記の5つの言語意識を明確にする 相手意識 学級の友達や家の人に 目的意識 動物の赤ちゃんの特徴を分かってもらうために 場面 状況意識 どうぶつの赤ちゃんずかん を作る 方法意識 どうぶつの赤ちゃん で読み取ったことをもとに, カードを作る 評価意識 動物の赤ちゃん

Taro-【HP用】指導案.jtd

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今年度の校内研究について.HP

(2) 児童観児童は1 年生 1 月に おはなしをつくろう で 昔話をもとにして 人物と出来事を考えて簡単に物語を書く学習を行っている また 2 年生の1 学期には じゅんじょよく書こう の学習で はじめ 中 おわり の構成を考え 自分の経験を伝える文章を書く学習をしてきている この学習を通して 順

d 単元について 第 2 学年 5 組国語科学習指導案単元名 : 謎解きインタビュー記事を書こう教材文 : 走れメロス 男子 21 名女子 16 名計 37 名 指導者水田陽子 単元観本単元は, 中学校学習指導要領国語科第二学年, C 読むこと の指導事項 イ文章全体と部分との関係, 例示や描写の効

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Microsoft Word - 41田中

(3) 文語の決まりや音読の仕方を知り, 古文を音読して古文特有のリズムを味わいながら古典の世界に 触れ, 古典には様々な種類の作品があることを知ることができる ( 伝統的な言語文化と国語の特質 に関する事項 ) 3 本単元における言語活動 昔話とその原典である古典を読み比べ, その内容の違いや古文

価 がら読んでいる 語句には性質や役割の上で類別 規 文章を読んで考えたこ があることを理解している 準 とを発表し合い 一人 指示語や接続語が文と文との意 一人の感じ方につい 味のつながりに果たす役割を理 て 違いのあることに 解し 使っている 気付いている 学 登場人物の思いを想像し 時代の状況

平成29年度 中学校国語科教育

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第 1 学年国語科学習指導案 日時 平成 27 年 11 月 11 日 ( 水 ) 授業 2 場所 八幡平市立西根中学校 1 年 2 組教室 学級 1 年 2 組 ( 男子 17 名女子 13 名計 30 名 ) 授業者佐々木朋子 1 単元名いにしえの心にふれる蓬莱の玉の枝 竹取物語 から 2 単元

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英語科学習指導案

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県海草地方 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

本単元における本質的な問い 芭蕉はどのような思いで おくのほそ道 を書いたのだろうか 永続的理解 芭蕉は俳句の芸術性を高めるため旅に出て, 推敲を重ねて虚構を交えることで文学的価値を高めようとした パフォーマンス課題 江戸時代前期, 松尾芭蕉の書いた俳諧紀行文 おくのほそ道 は, 多くの人に愛され,

国語科学習指導案 平成 25 年 6 月 25 日 ( 火 ) 5 校時 第 3 学年 A 組 ( 男子 12 名, 女子 15 名計 27 名 ) 授業教室 3A 教室 指導者相田健太郎 (T1) 柿内香予 (T2) 1 単元の学習指導について (1) 単元名 近現代の短歌 俳句 読もう 詠もう短

指導方法等の改善計画について

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平成27・28年度 授業改善(小国) 実践事例4

文章構成の在り方を実感できる「読むこと」の学習指導

第 2 章 知 徳 体 のバランスのとれた基礎 基本の徹底 基礎 基本 の定着 教育基本法 学校教育法の改正により, 教育の目標 義務教育の目標が定められるとともに, 学力の重要な三つの要素が規定された 本県では, 基礎 基本 定着状況調査や高等学校学力調査を実施することにより, 児童生徒の学力や学

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

1 単元名 分数 ( 全 10 時間 ) 教材名 分数をくわしく調べよう ( 東京書籍 4 年下 ) 第 4 学年算数科学習指導案平成 26 年 11 月 26 日 ( 水 ) 5 校時 4 年 1 組 ( 男子 13 名 女子 10 名計 23 名 ) 指導者上田稚子 ( 学習指導要領 ) A 数

2 児童への事前調査 調 査 事 項 好き どちらかとどちらかというと好きいうと嫌い 嫌い Q1 国語の学習は, 好きですか Q2 説明文の学習は, 好きですか Q3 物語の学習は, 好きですか Q4 話し合う学習は, 好きですか Q

4 単元の評価規準 < 評価方法 > 国語への話す 聞く能力関心 意欲 態度和の文化について事柄が明確に伝わ調べてプレゼンするるように, 資料の形という目的を意識し式を工夫して説明して文章を読み, 進んている で調べたり, 資料の <ワークシート5~ 提示の仕方を工夫し 7, 観察 > て話したりし

表 2 家庭にミシンがあり, 家族 ( 自分を含む ) が使用している 37% 家庭にミシンはあるが, ほとんど使用していない 26% 家庭にミシンがない 37% 指導観 1 年生にとって, 中学校に入学して初めての被服製作題材である 小学校の家庭科でも布を用いた製作を行ってきているが, 授業後,

2 児童観復習プリントから 乗法の交換法則 4 7=7 乗法の結合法則 = 加減混合の式や乗除混合の式の計算はできていると考えられる しかし 分配法則 6 10=6 9+ や 7 8=7 9 はできない児童が数名いて 定着していないことが分かる また 計算の仕方は理解してい

作品の情景をよりわかりやすく伝える手だてともなる 指導にあたって 1 では まず 俳句は17 音で作ることや季語を入れることと言ったきまりをおさえる そして 教科書の例を読み 想像した情景や作者の思いを想像し 良いと思うところ 工夫されていると思うところを発表できるようにする 2 の俳句を作る場面で

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5 単元の評価規準と学習活動における具体の評価規準 単元の評価規準 学習活動における具体の評価規準 ア関心 意欲 態度イ読む能力ウ知識 理解 本文の読解を通じて 科学 について改めて問い直し 新たな視点で考えようとすることができる 学習指導要領 国語総合 3- (6)- ウ -( オ ) 1 科学

能を習得したり活用したりすることの必要性について確認する グラフをかく力やグラフを読み取る力を身に付けさせるとともに, 一次関数を学ぶことに対する意欲を高めたい 小単元全体を通して主体的に学ぶ意欲を高め, 自分の考えを説明したいという気持ちにさせた上で, 目的や方法等を明確にした意図のあるペアやグル

5 主体的 対話的で深い学びの視点 (1) 主体的な学びとしての視点主体的な学びとして 本単元ではプレゼンテーションを作成する段階で 聞き手の関心を最大限ひきつけることができるようなテーマの設定を生徒たち自身に行わせたい このことにより 教師から与えられたテーマではなく 自分たち自身もより興味 関心

H26関ブロ美術プレ大会学習指導案(完成版)

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学習者用デジタル教材リスト 国語 1 年 国語 1 年上コンテンツ上 8 あいさつをしよう 8 関連ページ 内容 趣旨など 場面の様子を想像する ( 音声付 場面や状況に合わせた言葉遣いの確認 ) 国語 1 年上 コンテンツ 上 10 じこしょうかいをしよう 10 場面の様子を想像する ( 音声付

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2、協同的探究学習について

平成 30 年 1 月平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果と改善の方向 青森市立大野小学校 1 調査実施日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) 2 実施児童数第 6 学年 92 人 3 平均正答率 (%) 調 査 教 科 本 校 本 県 全 国 全国との差 国語 A( 主として知識

Transcription:

国語科学習指導案 世羅町立世羅西中学校 授業者藤原康治 1 日時平成 24 年 11 月 22 日 ( 木 ) 2 校時 2 場所世羅中学校少人数教室 1 3 学年世羅西中学校第 1 学年 ( 生徒数 14 名 ) 4 単元名論点をとらえる 流氷と私たちの暮らし ( 光村図書 ) 5 単元について (1) 単元観本単元は, 主として中学校学習指導要領国語科第 1 学年の指導事項, 読むこと の内容を受けて設定されている C 読むこと (1) イ文章の中心的な部分と付加的な部分, 事実と意見などとを読み分け, 目的や必要に応じて要約したり要旨をとらえたりすること 本単元でつけたい力は, 文章の展開を捉え, 文章全体の構成を捉える力と段落の中心的な部分と付加的な部分を読み分け, 要約する力である 構成は, 序論 本論 結論の三段構成となっている 分かりやすい構成であり, 段落に着目し, 文章の展開を捉え, 文章全体の構成を捉える力を育成できる教材である 各段落の中心文を捉えながら, 段落相互の関係を読み取り, また, まず 次に このように などの段落をつなぐ語句にも着目させることで文章の展開を捉る力が付けられる教材である また, 要約する力を付けるにも適している 各まとまりには中心となる段落や文と具体例や説明を加えてそれを支える部分とがある これらを判断しながら読み, 文章の中心的な部分と付加的な部分の読み分けの学習をすることができる 要約するときには, 文章全体の構成を捉え, 中心段落や中心文に着目し, それらのキーワードをつないでいく 本教材はこの要約の手順を生徒自身が確認しながら学習できると考えている 文章中の図についても, 文章との関連を読み取ったり, その効果を考えたりすることで筆者の伝えたい内容を的確に読み取らせる学習ができる教材である (2) 生徒観本学年の生徒は, 説明的文章の学習ではこれまでに, 段落の役割に着目して読む学習や段落の関係に注意して構成を読み取る学習を行ってきた このような指導により本学年の生徒の 文章の展開を捉え, 文章全体の構成を捉える力 がどの程度付いているのかを把握するため, また, 本単元でつけたい力である 段落の中心的な部分と付加的な部分を読み分け, 要約する力 も把握することも併せて, レディネステストを実施した 結果は次の通りである

( レディネステスト対象生徒数 12 名 ) 内 容 正答 (%) 段落の中心的な部分と付加的な部分を読み分けること 50.0 文章の展開を捉え, 構成を捉えること 16.7 中心文をもとに要約すること 25.0 文章の展開を捉え, 構成を捉えること について, 三段構成を捉える時に, 序論から本論へ展開するところが適切に判断できていないという課題がある 接続詞に目を向けられていないためだと考えられる 段落の中心的な部分と付加的な部分を読み分けること については, 無解答や最後まで答えられてないものが多かった 判断するための時間が十分になかったということであるが, 中心文を判断するための規準が分からなかったためだと考えられる 要約についても同様に無解答や最後まで答えられてないものが多かった また, 段落相互の関係や重要度を判断せずに, 単に中心文をつなげてしまいうまくいかなくなっているものがあった 4 月に行った標準学力調査では, 段落相互の関係を考えながら内容を的確に捉える 問題が正答率 42.9%( 全国正答率 52.2%) と課題であることが分かった また, 文章の内容を的確に捉える 問題でも正答率 64.3%( 全国正答率 70.5%) で全国正答率を下回っている また, 国語に関するアンケート では, 段落と段落のつながりや文章全体の組み立てに注意して文章を読んでいます という項目では, 否定的回答が58.3% となっている 中心となる言葉や文に線を引きながら, 文章を読んでいます という項目でも, 否定的回答が66.7% である 要約については, どのようにすればいいのか分からないということで, 苦手意識を持っている また, 文章の読み方が雑で, なんとなく大事そう という自分の感覚的なものを頼りに要約している様子があり, 文章の中心的な部分と付加的な部分の読み分けや, キーワードの判断といったことを繰り返す学習が必要である しかし, 単調な繰り返しでは生徒たちの学習意欲は引き出せないので, 目的を持たせた活動を仕組み, 学習意欲を高める工夫をすることが重要である (3) 指導観 1 単元を貫く言語活動とその特徴本単元では, 言語活動例イにある 文章と図表などとの関連を考えながら, 説明や記録の文章を読むこと を仕組み, プレゼンテーションの絵コンテを作成することを言語活動としている この言語活動の特徴は, プレゼンテーションの絵コンテの作成を目的にして文章を読むことを通して, 中心的な部分と付加的な部分の読み分けができたり, 文章と図との関連を確認しながら読んだりすることができることである この活動により, 筆者の伝えたい内容を的確に読み取る力を育成することができると考える また, 絵コンテを シンプルにする ということもこの言語活動の特徴として挙げられる シンプルにする という意識が絵コンテに使う語句を吟味して選択させ, 思考力 判断力の育成にもつながる そして, その選択の根拠が中心的な部分や図と関連する部分であるため, 文章で説明されている事実と図との関係を整理することにもなり, 要約する力の育成にもつながると考え, この言語活動を取り入れた 2 指導について文章を絵コンテに書き換えるという要約の学習活動であるが, 構成の大枠をつかませることが, ま

ず必要であると考える 絵コンテを作成する前段階で, 文章の展開を捉え, 全体の文章構成をつかむことにも指導の重点を置きたい 構成をつかむために, 段落 1から段落 18が序論 本論 結論の三段構成となっていることを捉えさせていく また, 本論部分が3つのまとまりに分かれていることも捉え, 構成を確認させる その際に, 段落の中心文を捉え段落の要旨を読み取ることで文章の筋道を捉えさせたり, 接続語や指示語など論の展開に使われる語句に着目させて捉えさせたりしたい そういう学習活動を行うことで段落相互の関係が捉え, 文章全体の構成をつかめるようにしていきたい 本学年生徒の課題克服となる学習活動でもある そして, 中心段落や中心文を捉え, 中心となる部分のキーワードによって, シンプルな絵コンテを作成させていく 絵コンテ作成では, どのようなシートにすれば効果的に相手に伝えられるのかということも考えさせたうえで, シンプルな絵コンテの必要性をつかみ, そのことを意識した学習活動にすることが, 中心文やキーワードの吟味につながり, また, これらの判断を生徒たちが何度も行うことによって, 思考力 判断力の育成につながると考える 本単元ではプレゼンテーションを実の場をもって行うことはしない プレゼンテーションを行うことが学習の目的ではなく, 中心文やキーワードを捉えて要約する力の育成を目的としてこの学習活動を仕組む また, 絵コンテ作成時には, グループによって違いが出ているものを比較し, 本教材のプレゼンテーションに使う絵コンテとしてふさわしいものを適切な根拠をもって練り合う活動も仕組みたい 授業における発言については, 積極的に発言できる生徒を軸にしながらも, その一方で人の考えをまず聞いてから始動する生徒たちの学習意欲を高めるための指導にも力を注ぎたい 6 単元の目標 文章と図との関連を捉えながら, 説明の文章を読もうとする ( 国語への関心 意欲 態度 ) 文章の構成や展開を捉え, 自分の考えをもつことができる (C 読むこと (1) エ ) 説明されている事実と図表との関係を整理し, 文章の要旨を捉えられる (C 読むこと (1) イ ) 説明の文章を読んで自分の考えをまとめて要約する際に, より適切な語句を選ぶことができる ( 伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項 (1) イ ( ウ ) 7 単元の評価規準国語への関心 意欲 態度 読む能力 言語についての知識 理解 技能 文章と図との関連を捉えながら, 説明の文章を読もうとしている 文章の構成や展開を捉え, 自分の考えをもっている 説明の文章を読んで自分の考えをまとめて要約する際に, より適切な語句を選んでいる 段落ごとに内容を捉えたり, 段落相互の関係を捉えたりしながら, 本論の内容を読み取っている 説明されている事実と図表との 関係を整理し, 文章の要旨を捉 えている

説明されている事実と図表との 関係を整理し, 文章の要旨を説 明している 8 単元指導計画 ( 全 10 時間 ) 次学習内容 ( 時数 ) 関意態 1 全文を音読し, 作品の概略をつ 2 3 かみ学習の見通しをもつ (1) 段落に注目し, 文章の展開を捉 え, 全体の文章構成をつかむ (1) 本論 1 から本論 3 の段落につい て, 中心文を捉え, 段落相互の 関係と各段落の要旨を読み取 る 中心文は意味内容や接続語をも とに段落内の文相互の関係を考 えながら捉えていく (1) 図表が使われている段落に注目 し, 文章と図表との関連を考え ながら読む (1) 文章をもとにプレゼンテーショ ンシートを作る 分かりやすいシートの作り 方について確認する (1) 文章をもとにプレゼンテーショ ンシートを作る 図表や事象を表す語句を用 いてプレゼンテーションシ ートの絵コンテを作る (4) 本時 2/4 作成した絵コンテを使ってプレ ゼンテーションを行う (1) 評価の観点 読 む 言 語 評価規準 文章と図との関連をとらえながら, 説明の文章を読もうとしている 文章の構成や展開を捉え, 自分の考えをもっている 段落ごとに内容を捉えたり, 段落相互の関係を捉えたりしながら, 本論の内容を読み取っている 説明されている事実と図表との関係を整理し, 文章の要旨を捉えている 文章と図表との関連を捉えながら, 説明の文章を読もうとしている 説明されている事実と図表との関係を整理し, 文章の要旨を捉えている 説明されている事実と図表との関係を整理し, 文章の要旨を捉えている 説明の文章を読んで自分の考えをまとめて要約する際に, より適切な語句を選んでいる 説明されている事実と図表との関係を整理し, 文章の要旨を説明している 評価方法 観察ワークシート観察ワークシート観察ワークシート観察観察ワークシート観察ワークシート観察ワークシート観察発表

9 本時の目標 図や文章中の語句を用いて, プレゼンテーションシートの絵コンテに書き換えることを通して, 文章 を要約することができる 10 準備物 ワークシート, 絵コンテ用シート ( 無地の台紙, タイトル用, 要旨記入用, 図 ), 色鉛筆 11 本時の評価規準 説明されている事実と図表との関係を整理し, 文章の要旨を捉えている 説明の文章を読む上で大切な語句を適切に使っている 12 学習の展開 ( 本時 7/10 時間 ) ねらい まとめ 言語活動 発声 熟考 表現タイム ドリル ひろしま学びのサイクル 理由付け つなぎ ( 発表力 ) 論理力の視点 書く活動 学習活動指導上の留意点評価規準評価方法 1 目標の確認 大きな声で発声し, 全員で目標を確認する 本時の目標 図と文章の関係を読み取り, シンプルな絵コンテを作成する 2 本時の学習の確認 本論 1の前半 ( 段落 5678) の 大段落 5 本論の導入気の循環 部分の中心部分を捉え要段落 678 大気の循環約し, 文章をプレゼンテーションの絵コンテに書き換えることを確認する 構成表の活用 ( 既習内容 ) 全体の構成を確認する しっかり学ぶ 3 既習事項の確認 書き換えのルール 1シンプル 2キーワード ( 文章そのままではなく ) 3シート1 枚で1つの内容 4できれば図や写真を取り入れる 既習事項の復習を行い, 絵コンテ作成のためのポイントを確認する 1シンプル にすることが学習活動のポイントとなり, そのために中心文やキーワードを捉えることが大切であること, そして, そのことで文章を正しく要約できることを確認する

4 学習範囲の音読 大きな声で音読し, 学習範囲を確認する 5 絵コンテの作成 絵コンテ作成用に 絵コンテ台 4グループでの学習活動紙 タイトル用 要旨書き込 書き換えのルール を絵コンテ作み用 図 シートを配布する 成の条件とする 段落 5678で 1 枚ずつ作成 書き換えのルールについて [ ルール12] 中心文やキーワードを捉えることがポイント なぜそこを選んだのか を根拠をもって [ ルール12] の中心文やキーワードを捉えることにおいて, それを捉えられない生徒やグループには, 既習事項である以下のことを確認し, 支援する 段落内の文の数を捉える 前後の文や段落との関連を捉える 説明できるようにする [ ルール3] 何枚必要かを問うが, 各段落 1 枚として要約の目的が明確になるようにする [ ルール4] 図は教科書掲載のものを準備しておく 説明されている事実と図表との関係を整理し, 文章の要旨を捉えている 説明の文章を読んで自分の考えをまとめて要約する際に, より適切な語句を選んでいる 観察ワークシート観察ワークシート 段落 5 の書き換え 段落 67 の書き換え 段落 8 の書き換え 6 作成した絵コンテの交流 4 グループの絵コンテを提示 4 枚の中から違いが出ている絵コン テを選ぶ 作成した絵コンテの根拠を説明す る じっくり考える 中心文やキーワードを的確に捉える 語彙力 ( 具体的な学習用語 ) 比較して気づきを発表する 段落 5 5 文目を中心文として作成する 段落 67 教科書掲載の図表を使い, 文章との関連を図って作成する 段落 8 図がないことに目を向けさせ, 図がない理由や必要性を考えさせる ある図と文章との関連を考えさせるだけでなく, 図のないところについて考えさせることも, 本単元の言語活動である図との関連を図ることにつながる タイトルや要旨に使われている 説明されている事実と図表との関係を整理し, 文章の要旨を捉えている 観察 発表

タイトルや要旨に使われている表現を比較する 関係性 ( 比較 ) 比較した表現を根拠に考えながら適切な理由付けをする ( 発表力 ) 表現を比較し, 根拠を考えながら適切な絵コンテの作成につなげる 段落 8についての検討する 効果的に伝わる絵コンテを選ばせる 7 学習のまとめ本時のまとめ 気づきを練り合いに結びつける 既習事項をもとに根拠付けられ るようにする 本時のまとめ シンプルな絵コンテにするために要点をつかみ, 適切に要約する 本時の振り返り 自己評価シートへの記入