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平成 29 年度厚生労働科学研究費補助金 ( 厚生労働科学特別研究事業 研究代表者 : 武藤真祐 ( 東京医科歯科大学医歯学総合研究科臨床教授 )) 情報通信機器を用いた診療に関するルール整備に向けた研究 情報通信技術の進展に合わせ 情報通信機器を用いた診療が普及してきているが 更なる普及 推進のた

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2. 平成 9 年遠隔診療通知の 別表 に掲げられている遠隔診療の対象及び内 容は 平成 9 年遠隔診療通知の 2 留意事項 (3) イ に示しているとお り 例示であること 3. 平成 9 年遠隔診療通知の 1 基本的考え方 において 診療は 医師又は歯科医師と患者が直接対面して行われることが基本

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平成 28 年 10 月 17 日 平成 28 年度の認定看護師教育基準カリキュラムから排尿自立指導料の所定の研修として認めら れることとなりました 平成 28 年度研修生から 排泄自立指導料 算定要件 施設基準を満たすことができます 下部尿路機能障害を有する患者に対して 病棟でのケアや多職種チーム

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

体制強化加算の施設基準にて 社会福祉士については 退院調整に関する 3 年以上の経験を有する者 であること とあるが この経験は 一般病棟等での退院調整の経験でもよいのか ( 疑義解釈その 1 問 49: 平成 26 年 3 月 31 日 ) ( 答 ) よい 体制強化加算の施設基準にて 当該病棟に

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平成 28 年度診療報酬改定情報リハビリテーション ここでは全病理に直接関連する項目を記載します Ⅰ. 疾患別リハビリ料の点数改定及び 維持期リハビリテーション (13 単位 ) の見直し 脳血管疾患等リハビリテーション料 1. 脳血管疾患等リハビリテーション料 (Ⅰ)(1 単位 ) 245 点 2

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Ⅰ 通所リハビリテーション業務基準 通所リハビリテーションのリハビリ部門に関わる介護報酬 1. 基本報酬 ( 通所リハビリテーション費 ) 別紙コード表参照 個別リハビリテーションに関して平成 27 年度の介護報酬改定において 個別リハビリテーション実施加算が本体報酬に包括化された趣旨を踏まえ 利用

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リハビリテーションを受けること 以下 リハビリ 理想 病院でも自宅でも 自分が納得できる 期間や時間のリハビリを受けたい 現実: 現実: リ ビリが受けられる期間や時間は制度で リハビリが受けられる期間や時間は制度で 決 決められています いつ どこで どのように いつ どこで どのように リハビリ

医科診療報酬点数表関係 別添 1 在宅患者支援療養病床初期加算 在宅患者支援病床初期加算 問 1 療養病棟入院基本料の注 6の在宅患者支援療養病床初期加算及び地域包括ケア病棟入院料の注 5の在宅患者支援病床初期加算の算定要件に 人生の最終段階における医療 ケアの決定プロセスに関するガイドライン 等の

7 時間以上 8 時間未満 922 単位 / 回 介護予防通所リハビリテーション 変更前 変更後 要支援 Ⅰ 1812 単位 / 月 1712 単位 / 月 要支援 Ⅱ 3715 単位 / 月 3615 単位 / 月 リハビリテーションマネジメント加算 (Ⅰ) の見直し リハビリテーションマネジメン

概要

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北里大学病院モニタリング 監査 調査の受け入れ標準業務手順 ( 製造販売後臨床試験 ) 第 1 条 ( 目的 ) 本手順書は 北里大学病院において製造販売後臨床試験 ( 以下 試験とする ) 依頼者 ( 試験依頼者が業務を委託した者を含む 以下同じ ) が実施する直接閲覧を伴うモニタリング ( 以下

厚生労働省における医療 ICT 化の取り組み 日本の医療が抱える課題 医療需要 財政負担の増加高齢化の進行 疾病構造の変化医療改革の方向性 健康の維持増進 疾病の予防及び早期発見の促進 医療機能の分化 連携の推進 地域包括ケアシステムの構築 解決ツールとしての医療 ICT 化 健康づくり ビッグデー

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3) 適切な薬物療法ができる 4) 支持的関係を確立し 個人精神療法を適切に用い 集団精神療法を学ぶ 5) 心理社会的療法 精神科リハビリテーションを行い 早期に地域に復帰させる方法を学ぶ 10. 気分障害 : 2) 病歴を聴取し 精神症状を把握し 病型の把握 診断 鑑別診断ができる 3) 人格特徴

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7 対 1 10 対 1 入院基本料の対応について 2(ⅲ) 7 対 1 10 対 1 入院基本料の課題 将来の入院医療ニーズは 人口構造の変化に伴う疾病構成の変化等により より高い医療資源の投入が必要となる医療ニーズは横ばいから減少 中程度の医療資源の投入が必要となる医療ニーズは増加から横ばいにな

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加算 栄養改善加算 ( 月 2 回を限度 ) 栄養スクリーニング加算 口腔機能向上加算 ( 月 2 回を限度 ) 5 円 重度療養管理加算 要介護 であって 別に厚生労働大が定める状態である者に対して 医学的管理のもと 通所リハビリテーションを行った場合 100 円 中重度者ケア体制加算

複数名訪問看護加算 (1 人以上の看護職員等と同 2 人以上による訪問看護を行う場合 行 ) 看護師等と訪問 看護師等と訪問 4,500 円 30 分未満 254 単位 准看護師と訪問 3,800 円 30 分以上 402 単位 看護補助者と訪問 ( 別に厚生労働省が定める場合 看護補助者と訪問 を

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私たちの人生 病気やケガのリスクと 経済的影響は? 50 ( 千人 ) 1, 通院入院 ( 歳 )

データヘルス改革により提供を目指す 7 つのサービス 国民のメリット 国民一人ひとりが 自らの健康データの変化を把握し 自ら予防行動をし易くする 保健医療関係者間の情報連携が進み 過去の治療履歴や服薬履歴を踏まえた最適な診断 診療を受けられる 医療的ケアが必要な障がい児 ( 者 ) などが 緊急時の

医療機関群の具体的な設定について (1) 診調組 D 基礎係数に係る医療機関群の設定方針 ( 平成 23 年 9 月 7 日中医協総会承認 ) 平成 23 年 9 月 7 日の中医協総会において DPC/PDPS 調整係数の見直し 基礎係数の導入に伴い設定する医

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= 掲載済 12 短期入所生活介護 (P107~P121) 13 短期入所療養介護 (P122~P131) 16 福祉用具貸与 (P153~P158) 17 (P159~P170) 18 入居者生活介護 地域密着型入居者生活介護 (P171~P183) 20 介護老人福祉施設 地域密着型介護老人福祉

サマリー記載について

H I T A C H I 課題を解決する方策 高梁 新見及び真庭における課題を解決する方策 (1) 課題 : 圏域面積が県の 32% を占める広い圏域であるが 救命救急センターや周産期母子医療センターがなく 中小規模 の病院が救急医療を担っている また 救急搬送では 圏域外搬送の割

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2. 経口移行 ( 経口維持 ) 加算 経口移行 ( 経口維持 ) 計画に相当する内容を各サービスにおけるサービス計画の中に記載する場合は その記載をもって経口移行 ( 経口維持 ) 計画の作成に代えることができる 従来どおり経口移行 ( 経口維持 ) 計画を別に作成してよい 口腔機能向上加算 口腔

本事業の意義 実効性 ( 見直しの必要性 ) 医療情報データベース基盤整備事業 ( 平成 23 年度 ~ 10 協力医療機関 ) 日本再興戦略 ( 平成 25 年 6 月 14 日 ) 医療 介護情報の電子化の促進 医薬品の副作用データベースシステムについて データ収集の拠点となる病院の拡充や地域連

第3章 指導・監査等の実施

高齢化率が上昇する中 認定看護師は患者への直接的な看護だけでなく看護職への指導 看護体制づくりなどのさまざまな場面におけるキーパーソンとして 今後もさらなる活躍が期待されます 高齢者の生活を支える主な分野と所属状況は 以下の通りです 脳卒中リハビリテーション看護認定看護師 脳卒中発症直後から 患者の

( 介 197)( 保 310)F 平成 31 年 3 月 12 日 都道府県医師会社会保険担当理事殿介護保険担当理事殿 日本医師会常任理事 松本吉郎 江澤和彦 要介護被保険者等である患者に対する入院外の維持期 生活期の 疾患別リハビリテーションに係る経過措置の終了に当たっての必要な対応について 入

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DOTS 実施率に関する補足資料 平成 26 年 12 月 25 日 結核研究所対策支援部作成 平成 23 年 5 月に改正された 結核に関する特定感染症予防指針 に DOTS の実施状況は自治体による違いが大きく実施体制の強化が必要であること 院内 DOTS 及び地域 DOTS の実施において医療

平成30年度介護報酬改定における各サービス毎の改定事項について

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看護職員が看護補助者との同行訪問により訪問看護を実施する場合 利用者の身体的理由においても算定可能になりました 算定対象 1 別表第七に掲げる者 ( 厚生労働大臣が定める疾病等 2 表第八に掲げる者 ( 特別管理加算の対象者 ) 3 特別訪問看護指示書による訪問看護を受けている者 4 暴力行為 著し

06 参考資料1 平成30年度介護報酬改定における各サービス毎の改定事項について

総合診療

平成 24 年度診療報酬説明会リハビリテーション関連 平成 24 年 4 月 21 日 公益社団法人 高知県理学療法士協会 医療部

リハビリテーションマネジメント加算 計画の進捗状況を定期的に評価し 必要に応じ見直しを実施 ( 初回評価は約 2 週間以内 その後は約 3 月毎に実施 ) 介護支援専門員を通じ その他サービス事業者に 利用者の日常生活の留意点や介護の工夫等の情報を伝達 利用者の興味 関心 身体の状況 家屋の状況 家

07佐渡

2 経口移行加算の充実 経口移行加算については 経管栄養により食事を摂取している入所者の摂食 嚥 下機能を踏まえた経口移行支援を充実させる 経口移行加算 (1 日につき ) 28 単位 (1 日につき ) 28 単位 算定要件等 ( 変更点のみ ) 経口移行計画に従い 医師の指示を受けた管理栄養士又

為化比較試験の結果が出ています ただ この Disease management というのは その国の医療事情にかなり依存したプログラム構成をしなくてはいけないということから わが国でも独自の Disease management プログラムの開発が必要ではないかということで 今回開発を試みました

山梨県地域医療再生計画 ( 峡南医療圏 : 救急 在宅医療に重点化 ) 現状 社保鰍沢病院 (158 床 ) 常勤医 9 名 実施後 社保鰍沢病院 峡南病院 (40 床 ) 3 名 市川三郷町立病院 (100 床 ) 7 名 峡南病院 救急の重点化 県下で最も過疎 高齢化が進行 飯富病院 (87 床

サービス担当者会議で検討し 介護支援専門員が判断 決定するものとする 通所系サービス 栄養改善加算について問 31 対象となる 栄養ケア ステーション の範囲はどのようなものか 公益社団法人日本栄養士会又は都道府県栄養士会が設置 運営する 栄養士会栄養ケア ステーション に限るものとする 通所介護

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【最終版】医療経営学会議配付資料 pptx

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同一建物に居住する利用者の減算 特別地域加算 前年度の 1 月あたりの平均実利用者数の分かる書類 ( 地域に関する状況 ) 1 訪問看護ステーション ( 規模に関する状況 ) 前年度の 1 月あたりの平均延訪問回数の分かる書類 13 訪問看護 2 病院又は診療所 3 定期巡回 随時対応サービス連携

改定事項 基本報酬 1 入居者の医療ニーズへの対応 2 生活機能向上連携加算の創設 3 機能訓練指導員の確保の促進 4 若年性認知症入居者受入加算の創設 5 口腔衛生管理の充実 6 栄養改善の取組の推進 7 短期利用特定施設入居者生活介護の利用者数の上限の見直し 8 身体的拘束等の適正化 9 運営推

個人情報の取り扱いについて 公益財団法人岩手県予防医学協会 個人情報保護管理責任者常務理事 公益財団法人岩手県予防医学協会 ( 以下 協会 という ) は 健康診断等で取得した個人情報 を協会の個人情報保護基本規程に従って適正に管理し 以下のとおりお取り扱いさせていただき ますので 個人情報の提供

【資料1】結核対策について

年管管発 0928 第 6 号平成 27 年 9 月 28 日 日本年金機構年金給付業務部門担当理事殿 厚生労働省年金局事業管理課長 ( 公印省略 ) 障害年金の初診日を明らかにすることができる書類を添えることができない場合の取扱いについて 厚生年金保険法施行規則等の一部を改正する省令 ( 平成 2

正誤表

デンマークの ICT 国家戦略 ( デンマーク電子政府戦略 ) デンマークの ICT 国家戦略の中心は 電子政府戦略である 1990 年代半ばから 行政間 行政内のデジタル化を推進し 2000 年代からデジタル化による抜本的な 行政の効率化 を目指してきた デンマーク電子政府戦略


基本料金明細 金額 基本利用料 ( 利用者負担金 ) 訪問看護基本療養費 (Ⅰ) 週 3 日まで (1 日 1 回につき ) 週 4 日目以降緩和 褥瘡ケアの専門看護師 ( 同一日に共同の訪問看護 ) 1 割負担 2 割負担 3 割負担 5, ,110 1,665 6,

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本来目指すべき療養病棟の転換の方向性 ( イメージ ) 一般病床 医療療養病床 (5:) 介護療養病床 H9 年度末で廃止 (6 年間の経過期間 ) 地域医療構想の推進と療養病床の再編 現行の介護療養病床は平成 9 年度末で廃止 ( 経過措置あり ) となり 新たな類型として介護医療院が設置され こ

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る として 平成 20 年 12 月に公表された 規制改革推進のための第 3 次答申 において 医療機器開発の円滑化の観点から 薬事法の適用範囲の明確化を図るためのガイドラインを作成すべきであると提言したところである 今般 薬事法の適用に関する判断の透明性 予見可能性の向上を図るため 臨床研究におい

Transcription:

平成 30 年度診療報酬改定に向けた検討について H29/1/16WG 厚労省提出資料 平成 30 年度診療報酬改定に向けた検討の方向性 平成 30 年度診療報酬改定に向けて 以下の遠隔医療形態モデルも参考に 委員からご指摘のあった初診に関する取扱いも含め 対面診療に比べて患者に対する医療サービスの質が上がるというエビデンスを元に 中央社会保険医療協議会の場で検討を行う ( 参考 ) 遠隔医療形態モデル モデル名称 1 専門的診療支援 2 救急医療支援 3 在宅医療への適用 ( ケア ) 説明 テレラジオジー テレパソロジー ホルター心電図解析など 特定領域の専門家に専門的診断を委託するモデル (DtoD) 異なる専門領域で 診断能力の差が大きく 依頼者が提供者の能力を修得することは必ずしも狙わない 救急医療の場で 当該医療機関に搬送された患者の治療を当該医療機関の救急医が見られない場合の各種支援 (DtoDtoP) 二次搬送トリアージ 二次搬送しない場合の治療指導などの事例がある 在宅医療の患者に 訪問診療の間に遠隔診療でフォローを入れる 訪問看護師の訪問日など 患者側に医療者がいれ実施する DtoNtoP/DtoDtoP などがある 対象者は在宅医療の患者だけでなく 一般的患者への診察もあり得る (DtoP) 4 専門医の支援 現地研修 ( 同科支援 ) 医師不足病院に 研修医の診察もしくは専門領域が異なる疾病の患者診察を行う場合 専門診療科や大学医局から支援を行う場合 同診療科 医局内支援で DtoDtoP を実施する場合や遠隔カンファレンスなどの形態がある 異科支援の場合は へき地医療等で 依頼者の診察能力向上 ( 支援を受けずに診察する能力の習得 ) を目指す場合を含める 5 慢性疾患の重症化予防 6 健康指導 管理 7 地域プライマリケア支援 ( 専門診療 = 医科支援 ) 心臓ペースメーカ 喘息患者の呼気量 慢性心不全患者の血圧 体重など モニタリングして日常の指導や 早期通院 入院による 再入院抑制 憎悪抑制 を行う 保健師等によるモニタリングでの健康指導 メールやテレビ電話による特定保健指導 重症ではない患者への診察による重症化予防 老人ホーム等の入居者を病院から管理するケースなども考えられる 総合診療医 ( 相当 ) が 他科専門医のバックアップを受けながら 離島 中山間地やへき地での診療を行うケース 他科専門医が地域看護師を指導して診療する場合も含める 日本国内での実践例は少ない 地域医療基盤開発推進研究事業遠隔診療の有効性 安全生の定量的評価に関する研究報告書より抜粋 1

2 遠隔医療に対する診療報酬上の現行の取扱い 中医協診 - 3 27. 7. 22 1 医師対医師のケース 診療所等から病院に画像を送り 病院にいる専門的な知識を持った医師が画像診断を行うなど 患者に対する医療サービスが向上している場合は 診療報酬上の評価を行っているところ 画像診断管理加算 1 70 点 ( 画像診断を専門に行う医師が管理を行った場合 ) 画像診断管理加算 2 180 点 ( 1 に加え 8 割以上の読影結果を翌日までに 依頼主である診療所等の医師に報告している場合 ) 2 医師対患者のケース 対面診療が原則であり 遠隔診療はあくまで補完的な役割であることから 診療報酬上の評価のためには 対面診療に比べて患者に対する医療サービスの質が上がるという科学的なデータが必要 電話等による再診 72 点 患者又はその看護に当たっている者から電話等 ( テレビ画像等による場合を含む ) によって治療上の意見を求められて指示をした場合に 再診料を算定することができる

A001 再診料 72 点 注 9 患者又はその看護に当たっている者から電話等によって治療上の意見を求められて指示をした場合においても 再診料を算定することができる [ 留意事項通知 ] (7) 電話等による再診ア当該保険医療機関で初診を受けた患者について 再診以後 当該患者又はその看護に当たっている者から直接又は間接 ( 電話 テレビ画像等による場合を含む ) に 治療上の意見を求められた場合に 必要な指示をしたときには 再診料を算定できる イ電話 テレビ画像等を通した再診 ( 聴覚障害者以外の患者に係る再診については ファクシミリ又は電子メール等によるものは含まない ) については 患者の病状の変化に応じ療養について医師の指示を受ける必要のある場合であって 当該患者又はその看護に当たっている者からの医学的な意見の求めに対し治療上必要な適切な指示をした場合に限り算定する ただし 電話 テレビ画像等を通した指示等が 同一日における初診又は再診に附随する一連の行為とみなされる場合 時間おきに病状の報告を受ける内容のものである場合等には 再診料を算定できない また ファクシミリ又は電子メール等による再診については 再診の求めに速やかに応じた場合に限り算定できるものとし この場合においては 診療録に当該ファクシミリ等の送受信の時刻を記載するとともに 当該ファクシミリ等の写しを貼付すること 3

ICT AI 等を活用した医療 介護のパラダイムシフト ( 工程表 ) AI や IoT 等の ICT を活用した診療支援や遠隔医療 見守り ロボット等の技術革新を 医療 介護の枠組み ( 診療報酬 介護報酬 ) の中に 現場や国民がメリットを実感できる形で 十分なエビデンスの下に組み込み 医療介護 ICT 本格稼働 2017 年度 2018 年度 2019 年度 2020 年度 診療報酬 介護報酬改定 診療報酬改定 2021 年度 介護報酬改定 第 2 回未来投資会議厚生労働大臣配付資料 本格稼働後も技術革新に合わせ機能を拡充 2025 年度 AI を用いた診療支援 診療支援技術の確立 診療報酬改定においてAIを用いた診療支援に向けたインセンティブ付けを検討 医療等 ID 設計 開発 医療連携ネットワーク 全国各地への普及 開発 実装化 段階運用 全国規模への拡大 最新のエビデンスや診療データを AI で分析し 最適な診療が受けられる 個人の健康 ~ 医療 介護段階のデータを医療 介護スタッフ等に共有し 適切な診療 サポートが受けられる 個人自らも健康管理に役立てることができる 介護保険総合データベースの抜本的改革 調査 研究 ケア内容の分類の作成 介護報酬改定において自立支援に向けたインセンティブ付けの検討 健康 医療 介護のデータベースの連結 調査 研究 分類の精緻化 データベースの構築 ケア内容のデータベース試行運用 健康 医療 介護の公的データベースの整備 連結 データベースの分析により 科学的に裏付けられた介護 が受けられる 産官学が多様な目的で医療 介護データを活用できる データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会 審査支払機関を 業務集団 から 頭脳集団 に改革 基盤となるデータプラットフォームの構築 審査支払機関も保険者も それぞれが質の高い医療を実現 4

遠隔診療や AI 等の技術革新に係る取組 第 4 回未来投資会議構造改革徹底推進会合厚生労働省提出資料 (28.12.7) これまでの取組 遠隔診療の診療報酬上の取扱い [ 医師対医師のケース ] 遠隔画像診断 CT 等により撮影された画像を他医療機関の専門の医師に送信し その診断結果を受信した場合も 診断行為を評価 遠隔病理診断 患者から採取した標本画像等を他医療機関の専従の医師に送信し その診断結果を受信した場合も 診断行為を評価 [ 医師対患者のケース ] 電話等 ( テレビ画像等も含む ) による再診 心臓ペースメーカー等の遠隔モニタリング 在宅患者のペースメーカーから送信されたデータを医師が確認し 指導 管理を行うことが可能 この場合の指導 管理行為も診療報酬により評価 在宅患者のペースメーカーから稼働状況を送信 医師は医療機関において稼働状況を確認 状況に応じて必要な指導を行う 人工知能 (AI) の研究開発の取組 平成 28 年度より 臨床研究等 ICT 基盤構築研究事業及び医療のデジタル革命実現プロジェクトにおいて X 線や病理診断への AI の応用や AI を活用した診療支援システムの開発に関連した研究事業を開始している 目指すべき在り方 AI を用いた最新のエビデンスや診療データの解析により 患者が最適な診療を受けられるシステムを構築 AI や IoT 等の ICT を活用した診療支援や遠隔医療等の技術革新を 診療報酬の中に 現場や国民がメリットを実感できる形で 十分なエビデンスの元に組み込み 今後の検討の進め方 資料 P3, 工程表関係 遠隔診療 今後も関係審議会での議論を踏まえ エビデンスを収集した上で平成 30 年度診療報酬改定での対応を検討していく AI AI を用いた診療支援技術を確立し 平成 32 年度までの実装を目指す 平成 30 年度診療報酬改定において 十分なエビデンスの元に AI を用いた診療支援に向けたインセンティブ付けの検討を行う 5