第 6 学年 1 組国語科学習指導案 単元名 : さすがプロ, ここがすごい ~ 自分の夢を追って ~ プロフェッショナルたち 男子 19 名女子 17 名計 36 名 単元について 指導者松本典子 本単元は, 小学校学習指導要領国語編第 5 学年及び第 6 学年, C 読むこと の言語活動例 ア伝記を読み, 自分の生き方について考えること 及び B 書くこと の言語活動例 イ自分の課題について調べ, 意見を記述した文章や活動を報告した文章などを書いたり編集したりすること を通し, 指導事項 読むことオ本や文章を読んで考えたことを発表し合い, 自分の考えを広げたり深めたりすること 書くことア考えたことなどから書くことを決め, 目的や意図に応じて, 書く事柄を収集し, 全体を見通して事柄を整理すること イ自分の考えを明確に表現するため, 文章全体の構成の効果を考えること を指導するものである児童はこれまでの説明的な文章での学習で, 内容を正しく読み取ることや, 書き手の意図を効果的に表現する方法, 複数の情報を活用することについて学習してきているそれらを踏まえ, 本単元では, 実社会において活躍している身近な人々の働き方, 生き方について書かれた文章を読み, 自分の将来について考え, 自分の考えを文章に書きまとめることで, 多面的なものの考え方から自分の考えを広げ深めることをねらいとしている本単元では, プロフェッショナルについての自分の考えと, 将来どんなプロフェッショナルになりたいかという夢や取り組みたいことなどを書き, 互いに交流する言語活動を設定した教材文を読んで考えたことを交流することで, 多様な考えや見方があることに気付き, 自分の考えを深めることにつなげられるものだと考える本教材は, 中学校へと巣立って行く児童にとって, 将来の夢や仕事, 職業, 自分の生き方について考えることができる教材である三人の事例を比較して, それぞれの人物の行動や考え方の共通点や相違点を見つけながら, お互いの考えを交流することで, 自分の考えを広げたり深めたりすることができるであろう 本学級の児童は, 今年度の全国学習学力状況調査において, 目的や意図に応じ, グラフや表を用いて, 自分の考えが伝わるように工夫して活動を報告する文章を書くことができるかどうかをみる問題 (35.6% や, 目的に応じて, 複数の本や文章を比べ, 自分の考えを明確にしながら読むことができるかどうかをみる問題 (46.2% の通過率が低かった目的や意図に応じて書いたり, 自分の考えを明確にしながら読んだり書いたりする力がまだ十分でないことが明らかとなった二学期には, 複数の資料から情報を読み取り, 資料を効果的に活用して自分の考えを表す文章を書いたり, 構成を考え, 想像したことが伝わるように表現を工夫して物語を書いたり, 複数の資料から読み取った情報を目的に応じて活用して発表したりするなどの活動を行ってきたその結果, 目的に応じて文章の内容を的確に押さえ, 自分の考えを明確にしながら読んだり, 自分の考えや意見が伝わるように文章を書いたりすることができる児童が増えてきたしかし, 文章に書かれている話題や理由, 根拠となっている内容, 構成の仕方や叙述などに注意して読んだり, 目的に応じて文章を書いたりすることは, まだまだ十分とは言えない 課題を発見解決する力小学校卒業を目の前にしている児童には, 将来の思いや夢を考えるという意識が高まってきている 小国 6 年 1
そこで, より一層, 児童自らが将来について興味をもち, 真剣に考えることができるようにしたいそのために, プロフェッショナルと言われている人々の仕事への真摯な態度を学ばせると同時に, その道を極めているプロフェッショナルな人々でも, 失敗したり, 苦労したり, 努力し続けたりしている姿を知らせたいそこからどうやって乗り越えていったのかを知ることで, 自分もプロフェッショナルになれる可能性があることに気付かせたい自分の将来について考えることは, これまでの自分の行動を振り返り, さらにこれから先の自分が生きる道への指針となるためのものであることにも気付かせたいまた, テレビで放送された番組の内容を合わせて伝えることで, プロフェッショナルと言われる人々の様々な生き様や思いを知り, 自分の将来の夢への希望をもたせたい教材文から得たことを基に, プロフェッショナルとは何か という学習課題をもって, 自分の将来の夢や生き方を考えて文章にまとめる というゴールを設定することで, 問題解決への意欲を高めたいまた, 児童が自分の夢や生き方について考えるきっかけとなるために, 仕事に取り組む身近な人々を書いた本を集め, 自由に読むことができる環境を整えておく 深く考える力文章を読んで自分の考えを広げ, 深めるためには, 教材文に出てくる三人の言葉や行動から, 事実と感想, 意見などとの関係を押さえ, どんな思いや考えをもって仕事に取り組んでいるかについて, 自分の考えを明確にさせる必要がある教材の内容を理解するために, 三人の事例について分類, 比較するために表を用いる分類した表から, 三人のプロフェッショナル観を読み取り, 自分の将来の夢をまとめることにつなげさせたい単元を通して プロフェッショナルとは何か という視点で本や文章を読むことにより, 自分の課題解決のために本や文章を読むという, 目的をもった読みとなり, 主体的な学習となるまとめた文章をお互いに聞き合うことで, 自分のものの見方や考え方が広まったり, 深まったりすることの意義を実感させる 自己を理解する力課題設定の段階において, 自分の将来について考えることで, 多面的なものの見方や考え方から自分の考えを広げたり深めたりすることに気付かせる学習計画を児童と共に立て, 単元終了時のゴールの見通しをもたせるゴール時には, 文章をまとめることを通して, どのような力を付けたらよいか, 児童と共有することで, 児童が自らの学びをモニタリングしながら学習に取り組めるようにする毎時間, プロフェッショナル観 や自分の考えの変容を記述できるようにする記述したことを交流したり, 振り返ったりして自分自身の思考過程を視覚的に自覚する振り返りの段階では, まとめた文章を読み合い, 友達のものの見方や考え方の違いに気付かせ, お互いに評価し合うまとめた文章や友達からの評価やノートなどを基に, 自ら学びや学び方を振り返るこれまでの自分と比べて, 自分の考えが広まったり深まったりしていることに気付かせたいまた, 自分の考えが広まったり深まったりすることのよさに気付かせたい 単元の目標及び内容について プロフェッショナルたちの人物像や生き方に興味をもち, 自分の将来の夢や生き方を考えて文章にまとめようとすることができる 関心意欲態度 文章を読んで, プロフェッショナルについての自分の考えを広げたり, 深めたりすることができる 読むことオ 小国 6 年 2
プロフェッショナルについての考えを書くために, 教材文や並行読書した内容から書く事柄を収集整理することができる 書くことア プロフェッショナルについての自分の考えを明確に表現するため, 文章全体の構成の効果を考えることができる 書くことイ 文や文章を書く際に用いた言葉が適切であるかどうかを感じ取りながら書いている 単元の評価規準 伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項イ ( カ 国語への言語についての読む能力書く能力関心意欲態度知識理解技能 言語活動 自分のものの見方や考え方を広げたり, 深めたりするためにさまざまな文章を読み, 文章にまとめる プロフェッショナルたちの人物像や生き方に興味をもち, 進んで文章を読んで自分の考えを広げたり深めたりしようとしている プロフェッショナルたちの生き方について書かれた文章を自分の考えを明確にしながら読むとともに考えたことを発表し合い, 自分の考えを広げたり深めたりしている プロフェッショナルについての考えを書くために, 教材や並行読書した内容から書く事柄を収集整理するとともに, 文章全体の構成の効果を考えながら文章を書いている 文章に表れている表現の工夫について気付き, 自分の文章に用いている 指導と評価の計画 全 10 時間 次時学習内容 評 関書読言評価規準評価方法 価 一 1 2 二 3 課題の設定 (1 卒業を控え, 将来についての夢や希望を交流し, 学習の見通しをもつプロフェッショナルとはどういう人のことをいうのかについて, 意見を出し合う文章に挙げられているプロフェッショナルの生き方から, 自分の将来の夢や生き方について考えるという学習課題をもつ 情報の収集 (3 海獣医師, 勝俣悦子の仕事 を読んで, プロフェッショナルだと感じたところを話し合い, 自分の考えをノートにまとめる 板金職人, 国村次郎の仕事 を読んで, プロフェッショナルだと感じたところ を発表し合い, 自分の考えをノートにまとめる 本時 仕事に取り組む人々についての並行読書 自分が考えるプロフェッショナルな人とはどんな人かを考えようとしている 勝俣さんがどんな仕事に取り組んでいるか, 仕事内容, 行動, 考えなどの観点でノートに整理している 国村さんがどんな仕事に取り組んでいるか, 仕事内容, 行動, 考えなどの観点でノートに整理している ノートノートノート 小国 6 年 3
次時学習内容 二 4 三 四 5 6 7 8 パティシエ, 杉野英実の仕事 を読んで, プロフェッショナルだと感じこところを発表し合い, 自分の考えをノートにまとめる 並行読書した本の中から,1 人の人物を選び, その人のプロフェッショナルだと感じたところをまとめる 教材文の三人の事例と並行読書の内容を関係付けながら, プロフェッショナルだと感じたところを発表し合い, 自分の考えをまとめる 自分は将来どんなプロフェッショナルになりたいかを考え, 文章にまとめる文章を推敲する 9 まとめた文章を交流し合う友達の文章を読み合い, 感想を伝え合うことによって, 自分の考えを広げたり深めたりする 10 整理分析 (2 まとめ創造表現 (2 振り返り (2 学びのモニタリング 自らの学びや学び方を振り返る単元の初めに立てた単元の見通しの視点で自分の学びを振り返る 仕事に取り組む人々についての並行読書 関書読言評価規準評価方法 杉野さんがどんな仕事に取り組んでいるか, 仕事内容, 行動, 考えなどの観点でノートに整理している並行読書した本の中から1 人の人物を選び, その人のプロフェッショナルだと感じたところを見つけながら読んでいる選んだ人物の文章を読んで, プロフェッショナルだと感じたところを発表し合い, これまでの学習通して得た自分の考えを整理して書く内容を決めているプロフェッショナルについての自分の考えと将来どんなプロフェッショナルになりたいかという夢や生き方について構成を考えて書いている比喩や倒置法などの表現の工夫を用いながら文章を書いている書いた文章を読み合い, 感想を伝え合うことによって, 自分の考えを広げたり深めたりしているこの単元を通して自分の将来の夢について, 自分のものの見方や考え方を広げたり深めたりし, 自らの学びを振り返ろうとしている ノート ノート ノート ワークシート ワークシート ワークシート 小国 6 年 4
本時の学習 (1 本時の目標 板金職人, 国村次郎の仕事 を読んで, 国村さんのプロフェッショナルと感じたところを読み 取り, 自分の考えを広げたり深めたりすることができる (2 本時の評価規準 国村次郎さんの言葉や行動から, 事実と感想, 意見などとの関係をおさえ, どんな思いや考えを もって仕事に取り組んでいるかについて, 自分の考えを明確にしながらまとめている 読む能力 (3 本時の学習展開 (4 時間目 / 全 10 時間 学習活動 主な発問予想される児童の反応 思考の場の工夫 1 前時までの学習を想起し, 本時の課題を確認する 2 板金職人, 国村次郎の仕事 を読み, 国村さんの仕事について読み取る 3 国村さんの仕事から, 努力していることと困難に直面したときの考えや行動を読み取る 4 国村さんがプロフェッショナルだと感じるところを付箋に短い言葉で書く < 個人思考 > 付箋に短い言葉で書く < グループ思考 > 付箋に書いた中から特にプロフェッショナルだと感じたところをお互いに伝え合う国村さんのプロフェッショナル観を表すタイトル さすがプロ, ここがすごい を考える 指導上の留意事項 めざす児童の姿 努力を要する 状況と判断した児童への指導の手立て 前時までの学習内容を振り返り, 本時の学習内容の見通しをもたせる めあて国村さんのプロフェッショナル観をタイトルに表し, 自分の考えをまとめよう 叙述に基づき, 国村さんの仕事を整理させる工場長 - 新幹線の先頭車両に関する部品打ち出し板金の技術世界の列車造り 努力 ( ここがすごい しているところを読み取らせる手はまめだらけ できない という言葉は口に出さないどんな困難な仕事でも, 歯を食いしばって完成させた 困難をどう乗り越えようとしたかを読み取らせる思うような曲線が作れない帰宅後も打ち方を考える試行錯誤を続ける 国村さんの言動や行動から根拠を探させる タイトルを考えることで, それぞれの考えや根拠を吟味させる 教材文の中に使われている言葉に着目して考えさせる 評価規準 観点 ( 評価方法 本時で付けたい力 育成したい資質能力 本時のゴールの見通し A: 国村さんの言葉や行動から, 事実と感想, 意見などとの関係をおさえ, 自分の考えを明確にしながら読んでいる B: 国村さんの言葉や行動から, 自分の考えを明確にしながら読んでいる プロフェッショナルの事例 2 国村さんの言動から, 自分にとっての価値を見出そうとしている 思考の場の工夫整理する言葉を整理してタイトルを考える 叙述 ( 事実 タイトル ( 意見 プロフェッショナル観 ( 理由 小国 6 年 5
学習活動 主な発問予想される児童の反応 思考の場の工夫 < 全体思考 > グループで考えたタイトルを発表する 指導上の留意事項 めざす児童の姿 努力を要する 状況と判断した児童への指導の手立て 評価規準 観点 ( 評価方法 本時で付けたい力 育成したい資質能力 3 これまでに学習した勝俣さんと比較し, 共通点や相違点を考える これまでに学習した勝俣さんについてまとめたものを掲示し, 共通点や相違点を見付けやすくしておく 4 ノートに自分の考えを書く 5 本時の学習を振り返り, 次時の学習について知る 友達の考えを聞き, 自分のこれまでの考えを振り返り, ノートにまとめさせる 並行読書してきた本の中から, 一人を選び, その人物について学習して行くことをおさえる 国村さんのプロフェッショナルだと感じたところを発表し合い, 自分の考えを広げたり深めたりしている 書く能力 ( ノート めざす児童の姿 自分の考えに友達やこれまでの学習とつなげたまとめが書けていればよい初めは ~ というタイトル を考えていたけれど, 友達の考えを聞いて, それだけではないことが分かりました勝俣さんも国村さんも最後まで努力し続けていました (4 板書計画 ま 自分が考えるプロフェッショナルとは 並外れた職人 わざをみがく職人 さすがプロ ここがすごい 試行錯誤を続ける 帰宅後も打ち方を考える 力を入れすぎると素材が傷つく 反発が強く 思うような曲線が作れなかった 困難 超ジュラルミンの加工 どんな困難な仕事でも歯を食いしばって完成させた で きない という 言葉は口に出さない 手はまめだらけ 努力 ( ここがすごい 世界の列車造り 打ち出し板金の技術 得意 工場長 新幹線の先頭車両に関連する部品 国村さんの仕事 考えをまとめよう 国村さんのプロフェッショナル観をタイトルに表し 自分の め さすがプロ ここがすご い 小国 6 年 6
小国 6 年 7 < 参考 > 学びのモニタリング 六年一組番 自分から取り組む力 プロフェッショナルについて考えたり 三人のプロのよさを見出したりして自分の考えを整理することができた ( 深く考える力 三人の考え方と関連付けながら自分の仕事に対する思い考えを書くことができた ( 自分の成長に気付く力 この学習を通して自分の将来の夢や生き方について改めて考えることができた ( 学びのモニタリングさすがプロ ここがすごい 自分の夢をおって 理由理由以前と比べ どんなことを考えるようになりましたか