衛生管理要領項目 (1) 施設 設備等の衛生管理に関する事項 管理項目 内容 1. 施設内の衛生区分について ( ゾーニング 動線 物流線 ) 作業形態 ( または清浄度 ) で区画をし 各区画毎に衛生管理の基準を検討すること * 一般には 汚染区域には荷受 原料保管などの作業場 準清潔区域には下処

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食品衛生の窓

1.9.1 管理基準の遵守状況を連続的又は相当の頻度で確認をするためのモニタリングの方法を設定し その文書を作成すること 十分なモニタリング頻度を設定することまた 設定した理由を整理しておくこと モニタリングに関する全ての文書と記録は モニタリングを行う担当者及び責任者による

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食品衛生法施行条例等の一部を改正する条例

Ver.05 評価チェック表 (Ⅰ 製造環境の管理 ) 点 点 0 点 評価点数 A 施設設備機械器具の衛生管理 作業場内は 必要に応じて空調設備により温度管理を行っていますか温度管理している一部で温度管理されていない 温度管理していない ノロウイルス等の感染の原因とならないように トイレについて適

精米 HACCP 規格 ~ 精米工場向け HACCP 手法に基づく 精米の食品安全 品質管理 衛生管理 食品防御の取組み ~ 第 1 版 2016 年 3 月 16 日 第 1 目的一般社団法人日本精米工業会の精米 HACCP 規格は 精米工場で製造する精米が消費者及び実需者より信頼される製品精米と

HACCP-tohu

1 項目 内容事項 有 無配点得点有 無配点得点有 無配点得点有 無配点得点 1) 挨拶励行 気持良い挨拶励行の 1 実施 ) 疾病管理 健康診断 : 年 1 回 2 検便 : 年 2 回以上実施しているか ) 4) 5) 6) 製造室入室手洗い 消毒 製造室入室ローラー

生活衛生営業 HACCP ガイダンス ( 旅館業用 ) 導入手引書 旅館業用衛生管理点検表 1 個人衛生管理点検記録個人衛生管理は 従事者の感染症対策を中心に基準条例 8 の従事者に係る衛生管理の項目を始業時点検として次の項目を確認する (1) 従事者は 下痢 嘔吐等の体調不良がないことを確認し 症

生活衛生営業 HACCP ガイダンス ( 食肉販売業用 ) 導入手引書 本ガイダンスでは まず メニュー調査表 と 調理工程表 によりそれぞれの施設の 危害要因分析 を行い 次にこの手引書の 衛生管理点検表 を HACCP の考え方を取り入れた 衛生管理計画 とし それを用いて モニタリング 記録の

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Microsoft PowerPoint - 【別途配布1】食品衛生マニュアル

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事業概要 事業概要 確認日 1. 事業概要の把握 従業員数 操業日数 操業時間 約 名 約 日 午前 時 ~ 午後 時 製造銘柄数 製造数量( 単位をそれぞれ選択 ) 約 銘柄 月産 kg 日産 約 トン 組織図 工場全体図 設備リスト 帳簿書類リスト 製品リスト 別添 1 組織 体制図のとおり別添

従事者等の衛生管理点検表 氏名 下痢 嘔吐 発熱等 化膿創 服装 帽子 毛髪 履物 爪 指輪等 手洗い 点検項目 1 健康診断 検便検査の結果に異常はありませんか 2 下痢 嘔吐 発熱などの症状はありませんか 3 手指や顔面に化膿創がありませんか 4 着用する外衣 帽子は毎日専用で清潔のものに交換さ

卵及び卵製品の高度化基準

別記第 2 号様式 ( 第 3 関係 ) その 2 HACCP に基づく衛生管理導入の 評価調書 ( バックヤード編 ) ( 評価事業用 ) 評価施設名 評価の対象となった部門 実施年月日 平成年月日 評価実施者 申請にあたっては 評価の対象となった部門のチェックシートと HACCP 自主点検票を提

(1) 作成上の留意点 清潔で衛生的な食品の製造あるいは加工環境を確保するための要件を わが国では 一般的衛生管理プログラム と称しています このプログラムの内容は コーデックス委員会による 食品衛生の一般的原則 に示されたものと同じであり 安全で良い品質の食品を製造あるいは加工するための設備や器具

( 認定の審査 ) 第 8 条知事は 第 6 条又は第 11 条の規定による申請があった施設の実地調査等を行い 当該申請内容が第 3 条に定める認定基準に適合していると認めるときは 認定しなければならない ( 認定書の交付等 ) 第 9 条知事は 前条の規定により認定した場合には 当該申請者に対して

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食肉製品の高度化基準 一般社団法人日本食肉加工協会 平成 10 年 10 月 7 日作成 平成 26 年 6 月 19 日最終変更 1 製造過程の管理の高度化の目標事業者は 食肉製品の製造過程にコーデックスガイドラインに示された7 原則 12 手順に沿ったHACCPを適用して製造過程の管理の高度化を

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HACCP 自主点検リスト ( 一般食品 ) 別添 1-2 手順番号 1 HACCP チームの編成 項目 評価 ( ) HACCP チームは編成できましたか ( 従業員が少数の場合 チームは必ずしも複数名である必要はありません また 外部の人材を活用することもできます ) HACCP チームには製品

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一般的衛生管理プログラム :PP(PRP) HACCP を運用するための土台となるプログラム 清潔で衛生的な食品の製造 加工環境確保のために整備しておくべき要件

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平成 30 年更新時 目次 1. 作業区分 1-1) 作業の切替え ( 共通基準 1-4-1) 1-2) 調理従事者 2 2. 食品などの衛生的な取扱い 2-1) 食品添加物の使用 ( 共通基準 3-2) 2-2) 油脂の衛生管理 2 2-3) 加熱調理食品の冷却 3 2-4) 弁当の調整 4 2-

帳簿一覧 フローチャート 品質の確保に関するフローチャート 苦情処理フローチャート 不具合及び回収に関するフローチャート 設置管理医療機器の取扱に関するフローチャート 記録書式 管理者の継続的研修受講状況記録票 品質等点検表 苦情処理記録票 不具合等に関する報告書 回収処理記録票 教育訓練実施記録票

youkou

衛生管理マニュアル 記載例

第 5 条保健所長は 必要に応じ 巡回指導を行い 営業施設の設置状況等の把握に努めるものとする 2 保健所長は 前項の調査の結果 別表に定める基準に適合しないと認めるときは 営業者等に対し 必要な措置を講ずるよう指導し 又は勧告するものとする 附則 この要綱は 平成 15 年 4 月 1 日から施行

4-3-1節類製造作業_実施計画モデル例_

(案)

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い 9以上に達した事業者は 確認申請書 ( 様式第 3 号 ) を保健所長に提出することができる 2 保健所長は 前項の申請に基づき 自己採点の妥当性を確認するものとする 3 保健所長は 前項の結果 自己採点が妥当であると認めた施設に対して 衛生管理向上プログラム終了証 ( 様式第 4 号 ) を交

第 4 章 管理体制の整備 HACCP の 7 つの原則 1 危害分析 : 危害の原因の明確化 2 重要管理点の決定 : CCP の判定と決定 3 管理基準の設定 : CCP を管理するための管理基準の設定 4 モニタリング方法の設定 : 適切に管理されているかの確認方法 5 修正処置の設定 : 問

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~ 目次 ~ 1. 手洗いマニュアル 2. 原材料の保管管理マニュアル 3. 加熱調理食品の中心温度及び加熱時間の記録マニュアル 4. 調理器具等の洗浄 殺菌マニュアル 5. 厨房設備等の衛生管理マニュアル

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Q4.25 バルク保管用の設備が製品の要求事項に従って設計されていることを保証するシステムの存在 Q4.26 必要な場合 製品を酸化や吸湿から保護するため 保管タンク内に窒素ブランケットシステムや除湿設備が備えられているか Q4.27 ブランケットガスの品質は 製品との適合性があるか Q4.28 必

第 1 票 学校給食施設等定期検査表 検査年月日年月日 ( ) 学校 ( 調理場 ) 名 給食従事者 : 栄養教諭等名 調理員名 定期点検票作成者 ( 職 氏名 ) 給食対象人員 給食調理室面積m2 建物の位置 使用区分 人 校長印 1 位置ア便所 ごみ集積場等からの位置は適切であるか A B C

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商品特性と取引条件 商品名 (1) 展示会 商談会シート 記入日 : 最もおいしい時期 (2) 賞味期限 消費期限 (3) 主原料産地 ( 漁獲場所等 )(4) JAN コード (5) 内容量 (6) 希望小売価格 ( 税込 )(7) 1ケースあたり入数 (8) 保存温度帯 (9) 発注リードタイム

⑥愛顔(えがお)つなぐえひめ国体・えひめ大会 食品衛生対策実施要領(案)【別紙2】.doc

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化粧品製造販売業 GQP GVP とは? 今まで 化粧品輸入販売業などの許可をお持ちの方は 製造販売業に許可が変わったことにより やらなくてはならない業務 が増えました それが GQP や GVP です ところが GQP や GVP を定めた省令などを読んでも 意味が分かりにくい という声を聞きまし

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ヒト用医薬品のGDPガイドライン(94/C 63/03)

第 1 票 学校給食施設等定期検査票 検査年月日 ; 平成年月日 ( ) 学校名 ; 給食従事者数 ; 栄養教諭等名, 調理員名定期検査票記入者学校薬剤師 ; 印 給食対象人員 ; 人 給食調理室 ; 面積m2校長印 1 位置ア イ 便所 ごみ集積場所からの位置は適切であるか 校庭 道路等からほこり

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総合衛生管理製造過程と PDCAサイクル

目次 4. 組織 4.1 組織及びその状況の理解 利害関係者のニーズ 適用範囲 環境活動の仕組み 3 5. リーダーシップ 5.1 経営者の責務 環境方針 役割 責任及び権限 5 6. 計画 6.1 リスクへの取り組み 環境目標

トレーサビリティ 原料ロット管理 CyberChefood は 食品製造工場の安心 安全 効率化を 支援するための 食品工場向け製造管理システム です 品質管理の徹底 HACCP対応 小分け作業 ミス防止 CyberChefood 原料の受入から在庫管理 小分け作業 賞味期限管理 投入 製造 作業ミ

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Microsoft Word - 【差し替え2】☆自治体宛通知(管理運営基準の改正)

別表 一般社団法人日本卵業協会 GP センター一般衛生管理基準 No. 1. 施設の設計および設備の要件 1) 施設の立地および装置の設置 内容 必須事項 推奨事項 第 3 版 :2017 年 06 月 13 日改訂 対象施設に がある場合は 区分 ( 必須事項 推奨事項 ) を参照 区分 GP セ

目次 表紙... 1 目次... 2 改訂記録 目的 対象 製造部門 品質部門組織 PET 薬剤製造施設 ( 施設長 ) の責務 製造管理者の責務 各責任者の責務... 7 ( 別紙 1) (

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指導事項 < 品質保証責任者の業務 > 省 81 省 82 省 83 省 84 施第 2-6(3) 品質管理業務を統括すること 品質管理業務が適正かつ円滑に行われていることを確認すること 必要な場合 総括に文書により報告すること 品質管理業務の実施に当たり 必要に応じ ( 回収 製造販売の停止等 )

基本事項 本制度における用語の定義 適用除外を以下のようにする 1 水産物淡水産又は海産の魚類 甲殻類 その他の水棲動物 ( かえる くらげ なまこ うに及びこれらの動物の卵などであって鳥類とほ乳類を除く ) 二枚貝類 海藻類 海獣類であって 人の食用に供するもののことをいう 2 水産食品水産物がそ

目次 序文 3 I 食品安全マネジメントシステム (FSM) 6 FSM2 食品安全の方針 6 FSM4 経営者の責任 6 FSM5 経営者の積極的関与 7 FSM7 資源の管理 7 FSM8 文書 記録の管理 7 FSM10 手順 9 FSM12 不適合への対応 9 FSM13 是正処置 10 F

の差については確認できないが 一般的に定温で流通している弁当の管理方法等についてアンケートにより調査した その結果 大部分の事業者が管理温度の設定理由として JAS 規格と同様に食味等の品質の低下及び微生物の繁殖を抑えることを挙げ 許容差は JAS 規格と同様に ±2 としていた また 温度の測定方

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4. 加熱食肉製品 ( 乾燥食肉製品 非加熱食肉製品及び特定加熱食肉製品以外の食肉製品をいう 以下同じ ) のうち 容器包装に入れた後加熱殺菌したものは 次の規格に適合するものでなければならない a 大腸菌群陰性でなければならない b クロストリジウム属菌が 検体 1gにつき 1,000 以下でなけ

08-03月くらし-3.3

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集計表H28.xlsx

~ はじめに ( スプラウトを生産する方々へ )~ 食中毒が起きると 健康被害が出るだけでなく 原因と疑われる食品への信頼が失われ 消費が大きく減ることによって 経済的に大きな損失が出る可能性があります 多くのスプラウトは 加熱せずに生のまま食べられています このため スプラウトの生産 流通 販売

文書番号

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目 次 I. 手引きの目的... 1 II. 高度化計画 と 高度化基盤整備計画 の選択... 1 III. 高度化基盤整備の内容... 2 IV. 融資対象 V. 高度化計画 高度化基盤整備計画 の書き方 別添 1 [ 卵製品 ] 高度化基盤整備事項確認項目... 別添 1

食品衛生関係営業許可申請の手引き ( 自動車 ) 4 申請手続きから許可証交付までの流れについて (1) 事前相談 * 改造工事の着工前に 設計図 ( 自動車の平面図 立面図 ) を持参し 主に営業を予定している地域の福祉保健センターの窓口までご相談ください * 取扱食品や営業形態などをお聞きしなけ

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電子的な管理 記録の管理 記録の保管に関する SOP 文書化の基準(Good Documentation Practice*) ( 注 :* この部分については適切な訳が見出せない ) 4.3 変更の管理 変更管理の手順 製造変更の管理 変更の独立した承認 適格性評価又はバリデーションへ

( 社会福祉施設用作成例 ) (4) 施設管理者は, 緊急時連絡網により職員に連絡を取りましょう (5) 施設管理者は, 入所者の人数や, 避難に必要な車両や資機材等を確認し, 人員の派遣等が必要な場合は, 市 ( 町 ) 災害対策本部に要請してください (6) 避難先で使用する物資, 資機材等を準

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Q2-4: 水銀を回収した後のガラスくず ( 破砕したもの ) や 破損した水銀使用製品 は水銀使用製品産業廃棄物になるのか 水銀使用製品産業廃棄物には卒業基 準はないのか P.3 3. 廃水銀等について P.4 Q3-1: 当社は水質汚濁防止法の特定施設からは外れているが 廃棄物処理法でも今 P.

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別紙第 1 3 平成 29 年における食数及び作業従事者数の実績値 月 7 月 8 月 9 月 平日 休日 平日 休日 平日 休日 区分 最大値 ( 食 ) 最小値 ( 食 ) 食数 平均値 ( 食 ) 合計 ( 食 ) A 現場責任者 ( 人 時 ) 作業人員 ( 人 )B 作業員 1 人当たりの

Transcription:

衛生管理要領項目 (1) 施設 設備等の衛生管理に関する事項 1. 施設内の衛生区分について ( ゾーニング 動線 物流線 ) 作業形態 ( または清浄度 ) で区画をし 各区画毎に衛生管理の基準を検討すること 一般には 汚染区域には荷受 原料保管などの作業場 準清潔区域には下処理 洗浄などの作業場 清潔区域には加工 調理 包装 製品保管などの作業場に分類されます 各作業場をこれら汚染区域 準清潔区域 清潔区域などに分類 区画し 各作業場間で相互汚染がないように注意をすることが望ましい 動線 ( 人の移動経路 ) 物流線 ( 原料 資材 製品などの移動経路 ) を明確にし 交差汚染や異物混入に繋がらないように管理をすること 必要があれば 区分に応じて作業服 履物 入室手順を区別して定めること 2. 清潔作業区域の製造環境について 3. 窓 出入口について 4. 換気設備について 作業室内を低温または低湿に保たなければ製品品質に影響する場合 室温 湿度の基準を設定し 維持すること 温湿度計があり 定められた時間 頻度 (1 日 2 回以上が望ましい ) で確認すること ( 製品品質に影響がある場合 ) 作業室の温度 湿度の測定の記録があること 作業室内の温度 湿度が基準からはずれていた場合の対応方法をあらかじめ決め 記録をとること 温度計 時計 蛍光灯等のガラスに飛散防止が講じられていること 作業室の天井 梁等に破損 錆が生じ 異物が落下しないように維持すること 作業場の照度を十分とること ( 検品場では特に高い照度が望まれます ) 必要なく開放しないこと 5. 出荷冷蔵庫の確保について 開放する箇所には網戸などにて 塵埃 昆虫 そ族の侵入防止処置を実施すること 製造ライン上に結露が生じないように 十分な換気設備を持つこと 出荷冷蔵冷凍室が充分な容量を確保されていること ( 繁忙期でも冷蔵 冷凍が必要なすべての商品が冷蔵 冷凍保管できること ) 6. 作業場の手洗い設備の衛生について 手洗い設備を備えていること ( 手洗い設備は作業場入口にあり 手洗い専用とすることが望ましい ) 定期的に清掃 ( 洗浄 ) が行われ 清潔であること 液体石鹸 ペーパータオル ( エアータオル ) アルコールが備えられ 常に使用できること 7. 作業場の洗浄設備の衛生について ( 洗浄シンク等 ) 定期的に清掃 ( 洗浄 ) 殺菌が行われ 清潔であること 器具洗浄用のシンクは手洗い用のものと区別がされていること 8. 機械 器具 容器の洗浄 殺菌について 機械 器具 容器の洗浄 殺菌方法を決めて実施すること ( 洗剤 殺菌剤の種類 濃度 洗浄用具 頻度など ) 食品に直接触れる機械 器具 容器は使用毎に洗浄 殺菌をすること 洗浄 殺菌の記録を残すこと 洗浄 殺菌後の保管場所を決め 清潔に保管をすること 洗浄 殺菌方法について 微生物の拭き取り検査などから評価をしていること 1 / 7 ページ

9. 機械器具の区分 保管について 使用目的毎 ( 加工調理食材 加熱 未加熱など ) で使い分けがされていること または同じ機械器具を使用する場合 使用前に十分に洗浄 殺菌を行うこと 特にアレルギー物質を含んだ物質を取り扱った後の機械 器具の洗浄は十分に行うこと アレルギー物質を含まない商品の製造は機械 器具を専用のものとし アレルギー物資を含む商品とは製造する機械 器具と分けることが望ましい 保管場所や表示などで使い分けの区分が確実になっていること 10. 冷蔵庫 冷凍庫について 冷蔵庫 冷凍庫内は清掃頻度を決め 定期的に清掃を実施し 汚れ カビがないように清潔に維持すること 11. 冷蔵庫 冷凍庫 冷却水の温度管理について 設定温度を決め 定めた頻度 (1 日 2 回以上が望ましい ) で測定がされていること また 測定記録を保管しておくこと 温度が不適切時の対応手順を決め 記録を残すこと 10. 床 排水溝の清掃について 施設の使用時ごとに床 排水溝のゴミ 食品残渣を取り除くこと また定期的に清掃 ( 洗浄 ) を実施し 汚れ カビがないように清潔に維持すること 11. 定期清掃について 内壁 天井 エアコン 換気フードなど定期的に清掃する箇所を決め 清掃を実施し 汚れ カビがないように清潔に維持すること 清掃箇所 清掃方法を決め 実施記録 ( 清掃チェック表 ) を残すこと 12. トイレの衛生管理について 靴を履き替えて使用すること 手洗い設備を備え 使用後は必ず手洗いを実施していること 定期的に清掃 殺菌が実施されていること ( 週 1 回以上 ) トイレの清掃方法を決め 実施記録 ( 清掃チェック表 ) を残すこと 液体石鹸 ペーパータオル ( エアータオル ) 消毒用アルコールが備えられ 使用されていること 13. 更衣室について 定期的に清掃が行われ 不要物が持ち込まれていないこと 14. 清掃道具の保管について 清掃道具は 保管場所を定め 整理 整頓をして保管をすること 清掃道具及び保管場所は汚れ カビがないように清潔に維持すること 必要に応じ 衛生度などにより清掃 洗浄道具を区別すること ( 汚染物用 清潔用具用 アレルギー物質用など ) 15. 毒劇物 洗浄剤の保管について 洗浄剤の保管場所を定め 洗浄剤と食材を同じ場所で保管をしないこと また 容器には物の表示をすること 毒劇物 ( 一部の殺虫剤 強酸 強アルカリ剤など ) は隔離して保管をすること 保管場所は鍵付で 毒劇物の保管場所であることを明示すること 毒劇物 洗浄剤の MSDS を入手し 保管すること MSDS とは製品や製品に含有する成分の性状及び取扱いに関する情報を記載した安全データシートのこと 殺虫剤 洗浄剤 殺菌剤等の薬剤や食品添加物などの製品にあり 製造元 ( 購入先 ) から入手が可能です 2 / 7 ページ

(2) 食品取扱者の衛生教育に関する事項 1. 製造従事者への衛生教育 新入の従業員には 入社時に衛生に関する基礎知識や社内ルールについて 教育を実施すること 年間を通じて衛生教育のプログラムを計画し 実施することが望ましい 保健所等の講習会を積極的に活用すること 従業員への衛生教育の効果について定期的に評価をし 教育を見直すこと ( 理解度テスト等 ) 教育訓練の記録を保管すること ( 実施日 参加者 使用テキストなど ミーティング形式の場合は議事録など ) (3) 施設 設備等の保守点検に関する事項 1. 機械 ( 付属部品 ) の点検 保守について 使用前後に機械器具の作動や破損状況について点検 メンテナンスすること 機械器具の点検 メンテナンスの記録をすること 破損があった場合の対応処置をあらかじめ決め 対処したを記録に残しておくこと 2. 作業場内の整理整頓について 作業場内は整理整頓がされていること ( 作業台 ライン周り 上方に異物となる不要物がないこと ) 器具 容器などの紛失 破損を点検すること 紛失 破損の点検結果 対応を記録すること 3. モニタリングに用いる計器類の点検 校正について ( 殺菌や異物除去に関わる計器類 ( 温度計 ph 計 金属探知機 圧力計 流量計など ) や商品品質や商品規格としてお客様に保証する [ 重量 ph 糖度など ] を測定する計器 ( 計量器 ph 計 糖度計など ) を校正 点検の対象として考えてください ) 金属探知機 X 線検査機 ウェイトチェッカーは製品の検査を行う前後にテストピース等を用いて検査をし 作動の確認をすること ph 計は使用の前にキャリブレーション ( ゼロ点調整 ) を実施すること 定期的に計器類の精度を点検し 結果の記録を残すこと 定期的に校正を実施し ( 自社または外部いずれでも ) 記録を残すこと (4) ねずみ 昆虫等の防除に関する事項 1. 昆虫 そ族の捕獲及び監視器具の設置について 適切な位置に捕虫器 粘着トラップを設置すること 2. 防虫 防そ対策について 捕虫器の設置の原則について :1 建屋の外に誘虫灯の光が漏れない位置 向きであること 2 捕虫器に誘引された昆虫が混入しないように 下部や周辺にて加工 原料 製品 包装資材の保管がない位置であること 3 設置する部屋において 侵入口 ( 搬入口 入口など ) に近い箇所に設置し 昆虫を部屋の奥まで侵入させないこと 4 捕獲効率 メンテナンスのしやすさから 高さは 2m 以下が望ましい 電撃殺虫器は捕獲時に電撃で昆虫が飛散するため 製造場内での使用は避けること 食品加工施設では粘着テープ付の捕虫器を使用すること メンテナンスのため 捕虫器 粘着トラップの設置場所は図面にて明示すること 昆虫生息調査 ( モニタリング ) を実施し 調査結果に基づいて設備改善 清掃 薬剤施工などの対策を検討すること 薬剤 ( 殺虫剤 殺そ剤など ) を工場で使用した場合 使用した薬剤の散布記録と薬剤の MSDS を保管すること MSDS とは製品や製品に含有する成分の性状及び取扱いに関する情報を記載した安全データシートのこと 殺虫剤 洗浄剤 殺菌剤等の薬剤や食品添加物などの製品にあり 製造元 ( 購入先 ) から入手が可能です 防虫 防そ管理上の問題点への改善対策を計画 実施しており その記録を保管しておくこと ( 写真などで改善を記録するなど ) 食品製造エリアで殺そ剤を使用しないこと 3 / 7 ページ

(5) 使用水の衛生管理に関する事項 1. 使用水の衛生管理について ( 井戸水や貯水槽を使用している場合に該当 市水を貯水槽に溜めず 直接使用しているのであれば不要 ) 残留塩素濃度を末端蛇口で測定し 記録を保管すること :1 回 / 日以上 ( 基準 0.1ppm 以上 ) 水質検査を定期的に ( 年 1 回以上 ) 実施し 検査結果を保管すること 定期的に受水槽 貯水槽の点検 清掃を実施 ( 年 1 回以上 ) し 点検清掃記録を保管すること 製造に使用する氷は上記の条件を満たす 飲料可の使用水を用いて製造すること (6) 廃棄物及び排水の衛生管理に関する事項 1. 廃棄物の処理方法について 廃棄物は食品の製造 保管エリアから隔離して保管すること 特に ガラス片 ( 破損瓶など ) 等の危険物は速やかに廃棄をすること 廃棄物の容器は他の容器と区分され 汚液 臭いが漏れないこと 保管場所の清掃のルールを決め 衛生的に維持すること 産業廃棄物として処理をする場合 処理業者と契約を結び マニフェストを保管すること 廃棄物の保管 廃棄方法の手順書を作成すること 2. 排水の衛生について 機械 シンク等から出る排水は排水溝や排水口に誘導され 床に排水が溜まらないようにすること ( 原材料 製品 包装資材 機械器具に排水の跳ね返りがないこと ) 排水は適切に建屋外へ排水されていること ( 法令に従って排水すること ) (7) 食品取扱者の衛生管理に関する事項 1. 入室ルールについて 入室手順を決め 掲示などにて従業員に伝達すること 2. 粘着ローラー掛けについて 3. 従業員の健康管理について 服装規定を決め 掲示などで従業員に伝達すること ( 専用のユニフォーム 帽子 マスク 靴の着用 長い爪 マニュキュア 装飾品の禁止など ) 手洗いを適切な手順で行うこと ( マニュアルの掲示などで従業員に伝達すること ) 現場に不要な私物や危険物 ( 金属たわし 鉛筆 画鋲等 ) の持込を禁止すること ( 又は 持ち込み禁止物の掲示をし 従業員に伝達すること ) 作業場への入室前に粘着ローラー掛けを実施すること 粘着ローラー掛けマニュアルを作成し 掲示などで従業員に伝達すること 年 1 回の健康診断を実施すること 製造従事者は検便をしていること ( 年に 1 回以上 サルモネラ + 赤痢 +O-157 の 3 項目 ) 検便結果陽性者が出た場合 当該従業員は病院での診断を受けさせ 保菌していないことがわかるまで 出勤を停止させること 従業員の健康チェック ( 体調 手指の傷など ) を毎日実施すること 問題がある場合は病院での診断 または食品を直接取り扱う作業に従事させないこと 手指に傷がある場合は 手袋の着用などで傷が食品に触れないようにすること 4. 喫煙 休憩室について 健康診断 検便 健康チェックの記録を残すこと 喫煙場所や休憩室を設け 製造場で喫煙 飲食をしないこと 4 / 7 ページ

(8) 食品等の取扱いに関する事項 1. 原材料の受入れについて 原材料などの品質 ( 異物 鮮度など ) の受入れ基準を決め 入荷時または使用時にチェックをすること また記録を保管すること 受入れしない場合の記録を残すこと 原料が農産物 水産物である場合 産地 ( 原産国 ) 証明 生産履歴 残留農薬試験結果などを購入先から入手をしておくこと 破袋原料がないこと 2. 原料 中間品 製品の保管について 3. 包装資材の保管について 原料の発注量は適切であること ( 保管や生産能力に見合っていること ) 保管場所の区別をすること ( 食材毎 加熱 未加熱など ) 原料等の開封後は袋の口を閉じる 密封できる別容器に保管するなどし 昆虫類や異物の混入を防止すること 直置き 壁付けがないこと 原料は使用期限内で使用すること 冷蔵 冷凍品を常温で放置しないこと 裸保管がないこと 開封後は袋の口を閉じる 密封できる別容器に保管するなどし 昆虫類や異物の混入を防止すること 直置き 壁付けでの保管がないこと 4. 原料の先入れ 先出しについて 5. 手袋の着用について 6. 添加物の調合について 入荷日 使用期限 原料の製造ロットなどで管理を行うこと ( 袋に記入する 保管場所の区分けするなどで明確にすること ) 先入れ 先出しを実施すること 食品を直に扱う際には手袋 ( 樹脂やラテックス手袋 ) の着用を原則とすること 手袋を着用した際にはアルコール殺菌をすること 交換ルールを決め 実施すること ( 手袋が汚れたり 破損した場合 作業の切替時などで交換 ) 食品添加物類などを用いる際には 正確に秤量し 適正に使用すること 使用の記録を残すこと 7. アレルギー物質の保管について 原料に用いないアレルギー物質が他の食材に混入しないように区分けして保管をされていること ( 保管場所の区分けや名称が記入された密封容器での保管など ) 食品の原材料で表示義務のあるアレルギー物質は小麦 そば 卵 乳 落花生 えび かにの 7 品目です (2010 年 1 月現在 ) 8. 重要な管理点 ( 加熱 冷却工程 ) の監視について 9. 製造管理 記録について 重要な加熱 冷却工程においては品温または調理温度を測定し 監視すること 機械の設定温度ではなく 中心温度計や温度計を用いて実測すること 品温または調理温度の測定した記録を残すこと 製品を常温で長期間 放置しないこと 製品の規格書を作成すること ( 製品特性 製造手順 原料 取扱いなどの説明書 ) 工程ごとに製造方法や衛生管理上の注意点を示した手順書を作成すること 原料 製品 容器包装をロット毎に管理をし 使用の記録を残すこと 仕込み 加工 出荷 販売の記録 ( 製造記録 ) があること 5 / 7 ページ

(9) 製品の回収に関する事項 1. 出荷 販売停止 回収について 不良製品が発見され 出荷 販売停止 回収が必要になった場合の手順をあらかじめ決めておくこと ( 不良製品の情報収集と緊急処置対応の方法 出荷 販売停止 回収に関わる責任体制 具体的な回収方法 回収した製品の保管 廃棄方法 保健所などへの報告方法などについての手順書を作成することが望ましい ) 社内 関連取引先 および保健所などの緊急連絡網を作成すること 製造中に包装資材 ラベルのミス ( 日付等 ) の追跡調査が可能な記録を残すこと ( 印字記録やラベルの保管など ) 2. クレーム対応について クレーム ( 外部 社内発見 ) を記録し 集計をしておくこと クレームが発生した場合 原因究明を行い 再発防止改善処置を計画 実施すること また 記録を残すこと PL 保険に加入すること (10) 製品の試験検査に関する事項 1. 定期的な微生物検査について 定期的に原料 中間製品 製品の検査を実施し 安全面を確認すること また 検査記録はファイリングをし 保管をすること 定期的な拭き取り検査を実施し 施設の衛生状態を確認することが望ましい 検査記録はファイリングをし 保管すること 2. 試験検査 ( 細菌検査等 ) に用いる機械器具について ( 自社で検査機器がある場合 ) 定期的な保守点検を実施し 記録を残すこと (11) 管理体制に関する事項 1. 品質管理体制について 品質管理の責任者及び食品衛生の責任者が定まっていること 施設の見取り図を作成 更新し 品質管理 衛生管理の活動に活用すること 必要な営業許可を取得し 営業許可書を掲示しておくこと 従業員が多数の場合 衛生管理を指導するメンバーを選出し衛生の活動を行うことが望ましい これらのメンバーにて定期的にミーティングを実施し 議事録を残すこと 6 / 7 ページ