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第 4 章 管理体制の整備 HACCP の 7 つの原則 1 危害分析 : 危害の原因の明確化 2 重要管理点の決定 : CCP の判定と決定 3 管理基準の設定 : CCP を管理するための管理基準の設定 4 モニタリング方法の設定 : 適切に管理されているかの確認方法 5 修正処置の設定 : 問

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1.9.1 管理基準の遵守状況を連続的又は相当の頻度で確認をするためのモニタリングの方法を設定し その文書を作成すること 十分なモニタリング頻度を設定することまた 設定した理由を整理しておくこと モニタリングに関する全ての文書と記録は モニタリングを行う担当者及び責任者による

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背景 消費者の食品の安全性に対する関心 要求は 平成 7 年の腸管出血性大腸菌 O157による食中毒事件を機に一気に高まり 消費者は 安心して食べられる安全な食品 を強く求めています このような消費者の要望に応えるため 食品業界では食品の安全性の確保のため世界的に有効な衛生管理手法として認められてい

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い 9以上に達した事業者は 確認申請書 ( 様式第 3 号 ) を保健所長に提出することができる 2 保健所長は 前項の申請に基づき 自己採点の妥当性を確認するものとする 3 保健所長は 前項の結果 自己採点が妥当であると認めた施設に対して 衛生管理向上プログラム終了証 ( 様式第 4 号 ) を交

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( 認定の審査 ) 第 8 条知事は 第 6 条又は第 11 条の規定による申請があった施設の実地調査等を行い 当該申請内容が第 3 条に定める認定基準に適合していると認めるときは 認定しなければならない ( 認定書の交付等 ) 第 9 条知事は 前条の規定により認定した場合には 当該申請者に対して

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前文 この文書の最初の項では コーデックス規格委員会により採択された危害分析 重要管理点 (HACCP) システムの原則について説明している 第 2 項では適用の詳細は食品の取扱い状況によって異なる可能性があることを認識して このシステムの適用のための一般的なガイドラインを示している 1) HACC

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厚生労働省 食品衛生管理の国際標準化に関する検討会最終とりまとめ 平成28 年12 月 HACCPの導入により 食品の安全性の向上を図る必要があるとの観点から 平成28年3月から12月まで 厚生労働省においてHACCPの制度化について検討 10月14日に中間とりまとめが公表され 11月15日まで意見

1. 適用範囲 総合衛生管理 HACCP 認証協会の HACCP システムは 食品業界のあらゆる分野の業者が 自分たちが供給する製品は納得できる品質を保つ安全なものとして 品質や法律上の要求事項を満たしているとの客観的証拠を提供するときに利用できるよう HACCP システム要求事項を明記している 規

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内部統制ガイドラインについて 資料

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大規模災害等に備えたバックアップや通信回線の考慮 庁舎内への保存等の構成について示すこと 1.5. 事業継続 事業者もしくは構成企業 製品製造元等の破綻等により サービスの継続が困難となった場合において それぞれのパターン毎に 具体的な対策を示すこと 事業者の破綻時には第三者へサービスの提供を引き継

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SGEC 附属文書 理事会 統合 CoC 管理事業体の要件 目次序文 1 適用範囲 2 定義 3 統合 CoC 管理事業体組織の適格基準 4 統合 CoC 管理事業体で実施される SGEC 文書 4 CoC 認証ガイドライン の要求事項に関わる責任の適用範囲 序文

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化粧品製造販売業 GQP GVP とは? 今まで 化粧品輸入販売業などの許可をお持ちの方は 製造販売業に許可が変わったことにより やらなくてはならない業務 が増えました それが GQP や GVP です ところが GQP や GVP を定めた省令などを読んでも 意味が分かりにくい という声を聞きまし

新春誌上座談会 食品安全認証の活用による食品マーケティングの新たな展開 食品の安全と認証制度 東京海洋大学大学院食品安全流通管理専攻教授 ゆ湯 かわ川 ごう剛 いち一 ろう郎 1. 認証制度とは (1) 製品認証とマネジメントシステム認証商品を購入しようとするとき, その商品が果たして代価に見合う品

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別記第 2 号様式 ( 第 3 関係 ) その 2 HACCP に基づく衛生管理導入の 評価調書 ( バックヤード編 ) ( 評価事業用 ) 評価施設名 評価の対象となった部門 実施年月日 平成年月日 評価実施者 申請にあたっては 評価の対象となった部門のチェックシートと HACCP 自主点検票を提

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る として 平成 20 年 12 月に公表された 規制改革推進のための第 3 次答申 において 医療機器開発の円滑化の観点から 薬事法の適用範囲の明確化を図るためのガイドラインを作成すべきであると提言したところである 今般 薬事法の適用に関する判断の透明性 予見可能性の向上を図るため 臨床研究におい

表 1-2. コーデックスガイドライン (Codex Guidelines)2018 年 2 月現在 78 ガイドライン コーデックスガイドラインは 食品の安全性 品質 取込み可能性を確実にするために 証拠に基づいて 情報と助言を推奨手順と同時に提供するものである ガイドラインタイトル策定 部会 最

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< 目次 > 全体解説 3 I 食品安全マネジメントシステム (FSM) FSM1 食品安全マネジメントシステム一般要求事項 C 4 FSM2 食品安全の方針 A/B/C 5 FSM3 食品安全マニュアル C 6 FSM4 経営者の責任 A/B / トップマネジメントの責任 C 6 FSM5 経営者

Q4.25 バルク保管用の設備が製品の要求事項に従って設計されていることを保証するシステムの存在 Q4.26 必要な場合 製品を酸化や吸湿から保護するため 保管タンク内に窒素ブランケットシステムや除湿設備が備えられているか Q4.27 ブランケットガスの品質は 製品との適合性があるか Q4.28 必

4. 加熱食肉製品 ( 乾燥食肉製品 非加熱食肉製品及び特定加熱食肉製品以外の食肉製品をいう 以下同じ ) のうち 容器包装に入れた後加熱殺菌したものは 次の規格に適合するものでなければならない a 大腸菌群陰性でなければならない b クロストリジウム属菌が 検体 1gにつき 1,000 以下でなけ

目 次 第 1 はじめに 2 1 ガイドライン策定の目的 2 2 ガイドラインの対象となる防犯カメラ 2 3 防犯カメラで撮影された個人の画像の性格 2 第 2 防犯カメラの設置及び運用に当たって配慮すべき事項 3 1 設置目的の設定と目的外利用の禁止 3 2 設置場所 撮影範囲 照明設備 3 3

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第 6.2 版 規制上の義務上記参照上記参照 & 規定 肉 魚等検査法規定 上記参照 カナダ国民のための食品安全法 PCP - E: (b) カナダ国民のための食品安全法規定 外部委託プロセス 4.1 FSM 17 PRP -H 2.1 PCP pp

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1 項目 内容事項 有 無配点得点有 無配点得点有 無配点得点有 無配点得点 1) 挨拶励行 気持良い挨拶励行の 1 実施 ) 疾病管理 健康診断 : 年 1 回 2 検便 : 年 2 回以上実施しているか ) 4) 5) 6) 製造室入室手洗い 消毒 製造室入室ローラー

(1) 作成上の留意点 HACCPプランに記載しなければならない事項 ( 項目 ) は CCPと決定した工程のNo. CCPのNo. 危害要因 危害要因の発生根拠( 発生要因 ) 管理手段 管理基準 (CL) モニタリング方法 改善措置 検証方法 記録内容( 記録文書名 ) です なお 本章では管理

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事業者が行うべき措置については 匿名加工情報の作成に携わる者 ( 以下 作成従事者 という ) を限定するなどの社内規定の策定 作成従事者等の監督体制の整備 個人情報から削除した事項及び加工方法に関する情報へのアクセス制御 不正アクセス対策等を行うことが考えられるが 規定ぶりについて今後具体的に検討

資料編 に委託して製造をする場合を含み 他から委託を受けて製 造する場合を含まない ) をし 又は輸入した化粧品を製造 販売のために出荷することをいう 製造販売業者 とは 会社の経営陣 ( 取締役等 ) を指します 薬事法施行規則第 92 条 (4) ロット とは 一の製造期間内に一連の製造工程によ

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3 治験実施計画書目的 当該治験について 治験実施計画書が手順書に従い適切に作成及び改訂されていることを確認する 次の事項を調べる (1) 治験実施計画書の記載項目 ( 再生医療等製品 GCP 省令第 7 条第 1 項に規定する項目 ) (2) 治験実施計画書の作成 改訂の手順と日付 (3) 治験計

(自治体宛)【事務連絡】HACCPに沿った衛生管理の制度化に関するQ&A

目次 表紙... 1 目次... 2 改訂記録 目的 対象 製造部門 品質部門組織 PET 薬剤製造施設 ( 施設長 ) の責務 製造管理者の責務 各責任者の責務... 7 ( 別紙 1) (

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~食の安全規格~ HACCP・ISO22000・FSSC22000 について

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Transcription:

食品衛生管理の考え方 第 5 章食品衛生管理 適切な取り扱い 良好な作業環境 ( 一般衛生管理 ) SSOP 増やさない排除する 汚染させない 汚染が無い 安全な原材料 ( コンプライアンス ) 1 安全な食品を調理する条件 1) 安全で衛生的な かつ品質の良好な原材料の使用 2) 食品取扱い者を含めて清潔で衛生的な作業環境の確保 ( 汚染防止 ) 一般的衛生管理プログラム 殺す 増やさない つけない 持ち込まない 3) 食品の取扱いにより危害発生を防止 ( 増幅防止および排除 ) 増やさない 殺す Hazard Analysis Critical Control Point 危害分析必須 ( 重要 ) 管理点モニタリング ( 監視 ) システム 内容 食品の製造 加工過程において重点的管理箇所を常時集中的に管理管理内容をすべて記録製品の衛生的安全確保を図る Hazard Analysis and Critical Control Point あらかじめ HA( 危害分析 ) を行って最終製品に存在してはいけない危害要因を明確にして危害要因を管理するための方法 ( 管理手段 ) も明確にして危害分析に基づいて決定された CCP( 重要管理点 ) で食品中の危害要因を人の健康を損なわないレベルに確実に減少させることによって 食品の安全を確保する衛生管理手法 システムの歴史 1960 年代アメリカアポロ計画の宇宙食 1993 年 Codex 委員会 システムの適用に関するガイドライン 1994 年 FDA 食品の加工輸入に導入を提案 1995 年 FDA 水産食品に規定策定 1

わが国におけるシステムの導入 1995 年食品衛生法改正 による衛生管理手法を取り入れた 総合衛生管理製造過程 の承認制度導入承認の対象食品 1 乳 2 乳製品 3 食肉製品 4 魚肉練り製品 5 容器包装詰加圧加熱食品 ( 缶詰 レトルト ) 6 清涼飲料水 営業者が自ら直接厚生労働大臣に申請する個別認証制度 承認基準に適合していた場合 厚生労働大臣は承認を与える システムとは ~ 危害の発生を予防する道具 ~ どのような危害があるかを分析 (HA) 重要なチェックポイントを決める (CCP) 徹底的にそのポイントを管理 記録 食品の危害が出ないようするシステム システムの特徴 1. 食品の安全性確保 2. 予防を目的とした衛生管理 3. 科学的根拠に基づくシステム 4. 原材料の搬入から最終製品の搬出まで 5. 工程 ( 集中 ) 管理システム 6. マニュアル化 : 7 原則 12 手順 7. 記録化 ( 文書化 ) 8. 自主衛生管理システム 導入の利点 1) 従来の出荷前検査が軽減 2) 衛生管理の透明性と強化 3)システム ( の考え方 ) の導入が取引条件 4)PL 法対策 導入にあたっての問題点 1) コスト ( 設備導入など ) 食品の製造過程の管理の高度化に関する臨時措置法 ( 手法支援法 ) ハードの弱点はソフト ( 一般的衛生管理プログラム ) でカバー 2) 従業員教育 システム 洗浄 殺菌 微生物など 一般的な 積み上げ = 順序がある PRPs Education 重大な事故を防ぐ 2

調理での 全て同じ重要度 = 全てやらないと機能しない 一般的衛生管理フ ロク ラム PP=PRP =Prerequisite Programs 不可欠の 必須の 必須条件 前提条件 1 施設設備 機械器具の衛生点検 2 施設設備 機械器具の保守点検 3 従事者の衛生教育 4 鼠族 昆虫等の防除 5 使用水の衛生管理 6 排水及び廃棄物の衛生管理 7 従事者の衛生管理 8 食品等の衛生的な取り扱い 9 製品等の回収方法 10 製品等の試験検査に用いる機械器具の保守点検 一般的衛生管理プログラム PRP 整備しておかなければならない衛生管理計画製造環境を整備し 清潔にして CCP の管理に注意を集中させることができる 10 項目 管理事項を SSOP に基づいて実施し その結果を記録 検証する このプログラムが正しく実行されれば, で管理する項目が減り, 効率よく危害を排除できる 一般的衛生管理プログラム システムを構築するための前提条件 1)GMP(Good Manufacturing Practice) 適正製造基準調理施設などのハード面 ( 施設設備 ) の約束事 2)SSOP(Sanitation Standard Operating Procedures) 衛生標準作業手順書調理施設におけるソフト面 ( 洗浄 殺菌など ) の手順書 SSOP (Sanitation Standard Operating Procedure) 衛生標準作業手順書 1) いつ どこで 誰が 何を どのようにするか を決めたもの 2) 要件実行可能 具体的 裏付け ( 理由 ) がある 誰でもできる 手順が明示 責任と権限 見やすい 使いやすい 常識に頼らない 人の良識や善意に依存しない すぐに取り出せる 実行できる環境を整える 実行できないときへの対応 実行したかどうかを点検 評価 改善 改良 5S 躾 ( しつけ ) または習慣 ( しゅうかん ) 整理整頓清掃清潔 改善活動 =5S 活動 3

整理 : 必要なものと必要でないものとにわけ不必要なものを取り除く 整頓 : 必要なものを必要なところへ必要な量だけ用意し 誰にでもわかるように表示する 清掃 : 微生物や異物をなくしたり減らしたりする 掃除ではない 洗剤殺菌剤を使うのが清掃 整理 整頓 片付ける 清潔 : 安全な食事提供ができる環境を整理 整頓 清掃で維持する 厨房だけでなく事務所も廊下ももちろんトイレや玄関も 作業前 作業中 作業後 日常の作業と 食品への汚染 / 混入源の排除 PRP 施設 設備 機械 器具が正常か確認 SSOPに従い 食品との接触部分の洗浄 殺菌 作業環境の管理 PRP 食品周囲の環境からの汚染を防止危害要因を確実に減少 / 排除 HA 危害要因の増加を防止する CCP ( 温度 時間管理 ) 次の作業に備える PRP マニュアルに従い後片付け 洗浄 殺菌 の基本は HA( 危害分析 ) 危害を認知していなければ管理できない 経験と勘ではなく科学的に 現場の実態を踏まえて 微生物の知識が必須 アレルゲン 化学物質などの知識も 一人でやらずにチームで は記録書類 食品に関わること 1CCP の記録 2 冷蔵庫 冷凍庫の温度管理 3 検収記録などなど 場所に関わること 1 使用水 2 排水 3 廃棄物 4 ごみ置き場 5 グリストラップ 6 トイレの清掃 消毒 7 ネズミや害虫の駆除などなど 例 人に関わること 1 健康状態 2 出勤時 3 定期 4 行為などなど システムによる衛生管理計画 手順 1 チームの編成 この計画は 12 手順を経て作成される 手順 1 ( 専門家 ) チームの編成手順 6 危害分析 (HA) 手順 2 製品の記述手順 7 重点管理点 (CCP) の特定手順 3 意図される使用方法の確認 ( 仕様用途の記述 ) 手順 8 管理基準の設定手順 4 製造工程一覧図 ( フローチャート ) 手順 9 モニタリング方法の設定及び施設の図面 SSOPなどの作成手順 5 現場での確認手順 10 改善措置の設定 製品について専門的な知識や技術をもつ人や, 機械 設備の専門家などをメンバーとするチームを編成 このチームが以下の作業を行い プランを作成します 手順 11 検証方法の設定 これは システムの 7 原則 手順 12 記録保存及び文書作成規定の設定 4

手順 2. 製品の記述 製品について, 名称および種類, 原材料, その特性, 包装形態などを明らかにします 手順 3. 使用用途の記述 いつ, だれが, どこで, どのようにして食べるのか, 製品の意図される用途を明確にします 手順 4. 製造工程図 ( フローダイヤグラム ), 図面,SSOP などの作成 原材料の収受から製品の出荷までの製造工程図や施設内の施設設備の構造, 製品の移動経路などを記載した施設の図面, 機械器具の性能, 作業の手順など製造加工上の重要な衛生管理項目を記載した SSOP を作成します 手順 5. 現場での確認 手順 4. で作成した図面や SSOP について, 製造現場で実際の作業内容と一致しているかを確認します 5

手順 6. 危害分析 ( 原則 1) 食中毒などの危害発生の可能性について考え, その原因となる危害原因物質について, どこで発生 増加するのか, その発生要因や防止策は何かなどを科学的根拠により明らかにします 手順 7. 重要管理点 (CCP) の設定 ( 原則 2) 危害の発生を防止するうえで重要 ( 必須 ) な管理点 (CCP) をどこにするのかを危害分折の結果に基づいて判断します 手順 8. 管理基準 (CL) の設定 ( 原則 3) 危害の発生を防止するためのチェック項目や基準 ( 値 ) を決めます 手順 9. モニタリング方法の設定 ( 原則 4) 危害原因物質が確実に管理基準内に収まり, コントロールされているかをチェックする方法を決定します 手順 10. 改善措置の設定 ( 原則 5) 管理基準を逸脱した場合, とるべき改善方法をあらかじめ決めておきます 原因究明や復旧作業, 製品回収も改善措置に含まれます 手順 12. 記録と保存手順の設定 ( 原則 7) 以上の手順や判断結果について, 記録する事項, 方法, 担当者, 文書の作成 管理方法などを決めておきます 手順 11. 検証方法の設定 ( 原則 6) が適切に稼働しているか, 定期的に確認するための検証方法と, 不適切な場合の修正方法をあらかじめ決めておきます 6