希望から希望へ 1. はじめに (1) 文脈の確認 11~8 章が教理 29~11 章がイスラエルの救い 312~16 章が適用 (2)14:1~15:13 は 雑多な問題を扱っている 1 超道徳的なテーマ それ自体は 良くも悪くもない 2 聖書が明確に指示していない グレーゾーン である 32 次的なことのついては 互いに裁き合わない ( 例話 ) 前回のアンケートの紹介 (3) きょうの箇所は ロマ書全体の議論のまとめとなっている 1 キーワードは 希望 である 2 これ以降は パウロの個人的な挨拶に入って行く 2. アウトライン (1) 聖書は希望を与える (4 節 ) (2) 希望は一致を生む (5~6 節 ) (3) 一致は神の栄光につながる (7~12 節 ) ロマ 9~11 章のまとめ (4) 信じる者は希望に満たされる (13 節 ) 3. メッセージのゴール (1) 礼拝の重要性 このメッセージは クリスチャンの希望について学ぼうとするものである Ⅰ. 聖書は希望を与える (4 節 ) 1. 絶望的な状況は 存在しない (1) 人が絶望するだけである (2) 目先のものにとらわれるがゆえに 全体像が見えなくなる (3) ロマ 8:28 は 聖書の世界観を教えている 1
神を愛する人々 すなわち 神のご計画に従って召された人々のためには 神がす べてのことを働かせて益としてくださることを 私たちは知っています 2.4 節 昔書かれたものは すべて私たちを教えるために書かれたのです それは 聖書の与える忍耐と励ましによって 希望を持たせるためなのです ( 新改訳 ) かつて書かれた事柄は すべてわたしたちを教え導くためのものです それでわたしたちは 聖書から忍耐と慰めを学んで希望を持ち続けることができるのです ( 新共同訳 ) (1) この真理は 2000 年前も今も 変わらない 1かつて書かれたことは 私たちを導くためのものである 2 私たちは 聖書から忍耐と慰めを学ぶ 3 過去の聖徒たちが忍耐を通して祝福を得たことを学び そこから慰めを得る * アブラハム イサク ヤコブ ヨセフの信仰 (2)1 コリ 10:11( 否定的な例 ) これらのことが彼らに起こったのは 戒めのためであり それが書かれたのは 世 の終わりに臨んでいる私たちへの教訓とするためです (3) ロマ 4:23~24( 肯定的な例 ) しかし 彼の義とみなされた と書いてあるのは ただ彼のためだけでなく また私たちのためです すなわち 私たちの主イエスを死者の中からよみがえらせた方を信じる私たちも その信仰を義とみなされるのです 3. 聖書研究がもたらす恵み (1) 希望は 自分で努力して作るものではない 1 神は 聖書を通してお語りになる (2)3 つの恵み 1 過去の聖徒の忍耐を学ぶ 2 現在の生活において慰めを受ける 3 未来に良きものが待っているとの希望を持つ * 聖書を通して与えられる希望こそ 困難な時代を生きる力である * パウロにとっては 内憂外患の時代である * しかし 希望を失わない ( 例話 ) 日本を代表する 2 人の伝道者の発言 ( 悲観と楽観 ) 2
Ⅱ. 希望は一致を生む (5~6 節 ) 1.5 節 どうか 忍耐と励ましの神が あなたがたを キリスト イエスにふさわしく 互いに同じ思いを持つようにしてくださいますように (1) 私たちの神は 忍耐と励ましの神 である 1 聖書の著者は 神ご自身である 2その神が 私たちに希望を与えてくださる (2) 共通の希望こそ 一致のための土台である 1 同じ思いを持つとは 意見が一致することではない 2 強い人と弱い人には 意見の相違がある 3この一致とは 調和であり キリストの臨在である (3) キリスト イエスにふさわしく 1 キリスト イエスに倣って ( 新共同訳 ) 2 キリストの価値観を持ち キリストのように考え 行動すること 2.6 節 それは あなたがたが 心を一つにし 声を合わせて 私たちの主イエス キリストの父なる神をほめたたえるためです (1) 一致する目的は 主イエス キリストの父なる神をほめたたえるためである 1これは クリスチャン生活のゴールである 2これは 教会が存在している目的である (2) 私たちの礼拝は 壮大なシンフォニーである Ⅲ. 一致は神の栄光につながる (7~12 節 ) 1.7~12 節は この手紙のこれまでの議論のまとめとなっている (1) 特に ロマ 9~11 章の内容が短くまとめられている 2.7 節 3
こういうわけですから キリストが神の栄光のために 私たちを受け入れてくださったように あなたがたも互いに受け入れなさい (1) キリストの手本がある 1キリストは 先ずユダヤ人を受け入れ 次に異邦人を受け入れてくださった 2そうされたのは 神の栄光のためである (2) キリストに従うとは 互いに受け入れ合うことである 3.8 節 私は言います キリストは 神の真理を現すために 割礼のある者のしもべとなられました それは父祖たちに与えられた約束を保証するためであり (1) 割礼のある者 とは ユダヤ人のこと 1キリストはユダヤ人への奉仕を優先された (2) マタ 10:5~6 イエスは この十二人を遣わし そのとき彼らにこう命じられた 異邦人の道に行ってはいけません サマリヤ人の町に入ってはいけません イスラエルの家の失われた羊のところに行きなさい (3) マタ 15:24 しかし イエスは答えて わたしは イスラエルの家の失われた羊以外のところに は遣わされていません と言われた (4) その目的 1 神の真理を現すため 2 神の真実を現すため ( 新共同訳 ) 3 父祖たち ( アブラハム イサク ヤコブ ) に与えられた約束を保証するため 4メシアに関する種々の約束である 4.9 節 a また異邦人も あわれみのゆえに 神をあがめるようになるためです (1) 福音は 異邦人にも伝えられるようになった 1その目的は 異邦人もユダヤ人といっしょに神をあがめるようになるため 5. 異邦人を救う計画が最初からあったことを示すために 4 つの聖句が引用される 4
(1)9 節 b は 詩 18:49 と 2 サム 22:50 からの引用 それゆえ 私は異邦人の中で あなたをほめたたえ あなたの御名をほめ歌おう 1 神はイスラエルを守られる 2 敵に勝利したダビデは 国々 ( 異邦人 ) の中で 神の御名を称える 3 異邦人は 神が力ある方であることを知らされる 4これは 旧約聖書における異邦人伝道の典型的な型である (2)10 節は 申 32:43 からの引用 異邦人よ 主の民とともに喜べ 1 申 32 章には モーセの歌が記されている 2その歌の最後で モーセは異邦人 ( 諸国の民 ) を招いている 3パウロは 43 節の前半しか引用していない 443 節の後半には 神に敵対する者への裁きが書かれている 5 異邦人は 神との和解のテーブルに招かれている (3)11 節は 詩 117:1 からの引用 (2 節しかない それゆえ 強烈である ) すべての異邦人よ 主をほめよ もろもろの国民よ 主をたたえよ 1 すべての国々よ 主 をほめたたえよ となっている 2 異邦人が 礼拝に招かれている (4)12 節は イザ 11:10 からの引用 エッサイの根が起こる 異邦人を治めるために立ち上がる方である 異邦人はこの方に望みをかける 1エッサイは ダビデの父 2 エッサイの根 とは キリストのこと 3 異邦人は ユダヤ人のメシアに望みをかけるようになるという預言 6. パウロは旧約聖書の 3 区分すべてから引用している (1) 律法 預言 諸書 (2) これは ローマ教会内のユダヤ人信者を意識してのことであろう 1 異邦人の救いは 旧約聖書の時代から預言されていたことである 2 神は異邦人にも あわれみを示された 3それゆえ 異邦人を受け入れるように (3) ユダヤ人と異邦人がともに救われ 神をたたえるのは 神の栄光につながる 5
Ⅳ. 信じる者は希望に満たされる (13 節 ) 1.13 節 どうか 望みの神が あなたがたを信仰によるすべての喜びと平和をもって満たし 聖霊の力によって望みにあふれさせてくださいますように (1) これは 頌栄である (2) 神は 望みの神 である 1 神は 私たちを喜びと平和をもって満たしてくださる 2その結果 希望に満ち溢れさせてくださる 3これは 聖霊の働きである (3) 信仰による 1 信仰から来る ( 口語訳 ) 2 信仰によって得られる ( 新共同訳 ) 3 人間が作り出す希望ではなく 信仰によって得られる神が与える希望である 結論 : ロマ書の教えのまとめ 1. 礼拝の重要性 (1) 一致の目的は 礼拝である (2) なぜ礼拝が重要なのか ( 例話 ) ある人の質問 神様は そんなにほめられたいのか 1 創造主と被造物の関係 ( ガソリン車はガソリンで走る ) 2 人は何かに満たされなければ 動かない 3 人は一番大事にしているものが その人にとって神である ( 例話 ) ヘロイン中毒は 偶像礼拝の極致である (3) 真の神を礼拝することが 人間性の回復の方法である ( 例話 ) ゴルファーとしての夢 納得できる一打 6