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調査結果概要 留学概要について 留学の種類 私費留学 が 4 割でもっとも高い 大学経由の留学 ( 交換留学 認定留学 派遣留学 の合計 ) も同様に 4 割を占める 留学先 アメリカ がもっとも高い 留学先の 4 位までが英語圏で 6 割以上を占める 留学した学年 大学 2 年 大学 3 年 がそ

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履修できる授業科目は 原則として全授業科目としますが 実験 実習 外書講読 演習等は 履修できないことがあります 履修科目詳細は学務課にお問い合わせください なお 許可を受けて追加することができます ( 科目等履修生履修科目追加願 ( 別記様式第 4 号 ) 使用 ) 合格通知を受けた者は 4 月入

賞 最優秀賞 1 件 賞金 15 万円 副賞 : ハノイ貿易大学での交流のための渡航費用 ( 上限 3 名 ) 優秀賞 2 件 賞金 5 万円 スケジュール スケジュール内容 日程 応募申請書と企画書の提出 5 月 1 日 ~ 6 月 30 日 一次審査結果通知 7 月 23 日 一次審査通過プラン

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区分学部研究生特定事項の研究について 指導教員の下で研究を行います 制度の概要 授業を受けて単位を得ることはできません 次のいずれか1つに該当する女子とします 1. 学校教育法第 83 条に規定する大学を卒業した者出願資格 2. 大学を卒業したと同等以上の学力があると本学の認めた者 大学院博士前期課

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成績評価を「学習のための評価」に

34 県立鶴岡工業高等学校 ( 全日制 ) 工業科 ( 機械科 電気電子科 情報通信科 建築科 環境化学科 ) ものづくりに興味や関心があり 将来は工業に関する知識や技術を活かした分野で活躍することを強く望む者 評定合計が 27 以上の者 志望動機が明確であり 志望学科に関する学習やものづくりに強い

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34 県立鶴岡工業高等学校 ( 全日制 ) 工業科 ( 機械科 電気電子科 情報通信科 建築科 環境化学科 ) 次のいずれかに該当する者 1 文化的活動や体育的活動において地区大会を経て 県大会に出場した者 2 部長 副部長 選抜選手として活動した者で 部活動 研究活動で活躍することを強く望む者 3

ーに参加する前は パートナーシップ構築やプロポーザルの書き方をよく知らなかったが セミナーを通じて参加者はこれをある程度習得したと考えられる 一方 9 国連民主主義基金に申請したい 10 民主化支援事業を実施したい は 統計的に有意な変容が見られなかった これらの項目は 知識や技能の向上だけでなく

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1. 学校関係者の実施について平成 26 年度学校関係者は 文部科学省が策定した 専修学校における学校ガイドライン に沿って実施した 学校自己点検報告書 ( 平成 25 年度 ) について 当校に関係の深い 3 名の委員 ( 委員名簿記載 ) にしていただいた 委員には 学校運営状況をまとめた資料を

9.H H H FD 企画特別講義 統計学をナゼ学ぶのか,FD 講演会 統計教育 tips ( 講師 : 狩野裕大阪大学大学院教授 ) 教員 20 名参加 平成 25 年度キャリア教育報告会 教職員約 10 人参加 平成 25 年度パイロッ

< 理工学研究科 > 博士課程前期課程 : 以下の (1)~(3) の条件を満たす者 (1) 外国籍を有し 貴大学で学士の学位と同等以上の学位を取得した者 および入学までにその学位を取得する見込みの者 (2) 日本語での授業を受けるに足る高い日本語能力を有している者 (3) 出願までに 本学の希望指

上場 ( 東証 大証 名証 札証 福証 )15.7% 新興市場上場 (JASDAQ マサ ース ヘラクレス セントレックス等 ) 4.3% 関西 37.2% 中国 四国 0.5% 九州 沖縄 3.4% 北海道 東北 0.7% 関東 41.8% 13.4% 4.9% 10.6% 25. メーカー商社百

自己点検 評価項目 第 1 設置者及びマネージメント 1 理念 教育目標 1-1 理念と教育目標 < 理念 > 国際社会のお役に立つ総合日本語学校を形成します 留学生の立場で教育活動を実践します 常に新しい教育カリキュラムを提案します 対話とふれあいで国際人を育成します 教育目標への挑戦

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入学者数 収容定員 在学学生数 H29 度 5/1 現在 学科名 コース 専攻名年限 定員 総定員 入学者数 在籍者数 グラフィックデザイン学科 2 年 40 名 80 名 21 名 34 名 カリキュラム 時間割 使用する教材など授業方法及び内容 年間の授業計画 カリキュラム( 平成 29 年度

副学長 教学担当 中村 久美 新しい大学づくりに向けた教育の展開 巻頭言 2012年6月に文部科学省が公表した 大学改革実行プラン は 激動の社会における大学機能の再構築を掲げています 教学に関し ては ①学生の主体的な学びの創出や学修時間の拡大化をはじめと する大学教育の質的転換 ②グローバル化に

2. 学生の動向について エントリー 説明会等の参加時期 出所 : マイナビ 就職モニター調査 データより作成上のグラフは 3 月広報解禁後の 企業エントリー ( プレエン ) エントリーシート提出 合同企業説明会参加 個別企業セミナー参加 の活動時期について 18 卒と17 卒のデータを比較したグ

表紙

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この募集要項は 観光産業に従事している方 を対象とした観光産業分野の講座の募集要項で す 観光政策担当者 を対象とした講座は < 観光政策分野 > の募集要項をご確認ください 1. 概要沖縄県のリーディング産業である観光産業は 急増する外国人観光客対応 国内リピーターのニーズ多様化への対応 ビジネス

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(3) 面接 [300 点満点 ] 3 名の評価者が, 次の4つのごとに, 各に基づき,a( 優れている ) b( 標準である ) c( 標準をやや下まわる ) d( 標準を下まわる ) e( 問題がある ) の 5 段階で評価する aを25 点,b を20 点,c を15 点,d を5 点,e を

45 宮崎県

Transcription:

平成 22 年度 専修学校留学生総合支援プラン 成果報告書 事業名 留学生と日本人学生とのパートナーシップによる実践的就職支援プログラムの研究開発 法人名学校法人鶴学園 学校名広島工業大学専門学校 代表者校長田中彰 1. 事業の目的 概要等 担当者連絡先 情報系学科長吉本恒雄 082-295-5111 グローバル化社会が進展する中 優秀な人材確保のため留学生の受入が推進されている しかし 留学生が日本文化 日本人の考え方及び商習慣等に対する理解が不足しているという問題が指摘されている そこで 実践的な能力を備えた中堅技術者として育成し 円滑に企業へ就職させることを目的に 授業 実習及びインターンシップ 専門性の高い高度資格取得をさせる支援プログラムの研究開発を行う なお 本事業では 学習効果を高めるために 特に専門学校生と留学生とがパートナーを組んで取り組む特色がある また 各講座においては積極的に受講者を受け入れることにより事業の充実を図った 2. 事業の実施に関する項目 1 カリキュラムの概要 ( 目的 科目数 内容 期間 ) パートナーシップを組み 以下の講座やインターンシップなどを開講し実施した 受講者 ( 留学生 6 名および日本人学生 ) の満足度は高く 概ね順調に進捗した 1 キャリアカウンセリング (12 回 6 月 ~2 月 1 回平均 4 時間 ) 留学生 6 名と日本人学生 4 名を対象に 就職活動全般について 自己分析 企業分析 エントリーシート作成 面接対策などを指導 個別指導には時間がかかるため 電子メールを使用して指導する試みも行った 2 ビジネスマナー講座 (11 回 6 月 ~9 月 1 回平均 4 時間 ) 留学生 6 名と日本人学生 5 名を対象 留学生は企業で求められるビジネスマナー ( ほうれんそう 敬語 電話対応 社内文書など ) が身に付いていないため ロールプレイングを主体に指導 日本人学生は主にサポートに回った 3 インターンシップ 3 社 (2 社 5 日間 1 社半日 ) 日本の企業での働き方 規則 仕事の流れなどを体験し理解する 時間を守る 企業理念 チームワークのとり方などを学ぶ機会となった 1 電気機器製造会社 1 社 (5 日間 留学生 2 名 日本人学生 1 名 ) 2 情報系企業 1 社 (5 日間 留学生 2 名 日本人学生 2 名 ) 3 環境調査会社 1 社 ( 半日間 留学生 1 名 日本人学生 1 名 ) 4 海外進出日本企業の現状 (1 回 1 時間 ) 海外に進出している会社の現状についての講演および質疑応答 特に広島県から海外に進出している企業 また留学生の実態など データを用いた説明を受け現状を知ることができた 留学生 5 名と日本人学生 3 名が受講 5 異文化コミュニケーション (3 回 9 月 ~11 月 1 回 2 時間 ) 留学生と日本人とのコミュニケーションの機会を多く持つことで 異文化コミュニケーション力を高めることができる そこで学校で取り組んでいる 専門学校生 大学生 一般社会人など約

20 名によるワークショップ形式の勉強会に参加 留学生の取り組みについて発表し意見交換を行った 留学生も日本人も大いに異文化コミュニケーションを図ることができた 6 資格取得講座 ( コミュニケーション検定初級 )(7 回 9 月 ~11 月 1 回平均 4 時間 ) 留学生にとって 日本の資格の取得は大きなアドバンテージとなる 留学生 6 名全員が受験に向けて学習した 結果 内 4 名が合格でき 大きな励みとなった 7 ホームステイ (1 泊 2 日 1 月 留学生 2 名 ) 今回参加した留学生は 2 名で 日本の家庭で過ごした経験がない ホストファミリーでは 日本料理やベトナム料理などを作って 日本の家庭の過ごし方を体験した 留学生にとって貴重な体験となった 8 国際交流 (1 日 2 月 6 日 ) ベトナムの旧正月を祝う テト の祭りが行われ 約 150 名の中に留学生 6 名と日本人学生 2 名が参加 留学生は裏方でベトナム料理作りや舞台での演芸で活躍 日本人学生も多くのベトナム留学生とのコミュニケーションを図る機会となった 2 受講者の募集方法 ( 手法 期間 効果 ) 手法 留学生の募集に当たっては 本校に姉妹校があること またアジアの中での成長が期待されていることから ベトナムからの留学生を対象とした 事業開始時点では ベトナムからの留学生がいないことから 広島ベトナム協会に協力を要請し 広島県内の大学生等を対象に募集を行った また日本人学生は 本校専門学校の学生で海外交流に関心のある者に参加を呼びかけた 期間 平成 22 年 5 月 ~6 月の約 1 ヶ月 効果 ベトナム人留学生 6 名 日本人学生は当初 4 名 講座全体を通じて延べ 10 名が参加 3 受講者の状況 受講者は ベトナム人留学生 6 名 日本人学生 10 名であり その内訳 属性は下記のとおりである ベトナム人留学生 工業系大学機械系卒業生男子 1 名 工業系大学機械系 3 年男子 1 名 工業系大学デザイン系 2 年女子 2 名 文系大学人間環境系 2 年男子 1 名 国立大学経済学部 2 年男子 1 名 以上 6 名 日本人学生 機械系 2 年男子 1 名 電気系 1 年男子 1 名 メディア系研究生女子 1 名 メディア系 2 年女子 1 名 情報系 3 年男子 1 名 情報系 2 年女子 1 名 情報系 2 年男子 1 名 情報系 1 年男子 2 名 情報系 1 年女子 1 名 以上 10 名 受講者の満足度は下記のとおりである 留学生は大変満足と感じており 日本人学生は 最後まで参加した学生は満足 一部講座のみ参加した学生は普通または不満足の結果になった インターンシップの受入れ先企業は ベトナム人留学生の気質に触れることができたと満足の回答をしている また ホームステイ先の家庭では 大変満足とのヒアリング回答を得た 講座を受講した留学生および日本人学生

ベトナム人留学生 大変満足 :6 名 (100%) 日本人学生 満足 :3 名 (30%) 普通 :6 名 (60%) 不満 :1 名 (10%) インターンシップ先企業 (3 社 ) ホームステイ (2 家族 ) の満足度は次のとおり 企業担当者 満足 :3 社 (100%) ホームステイ 大変満足 :2 家族 (100%) 5 受講後の状況 ( 修了者数 就職率 ) ベトナム人留学生は全員講座を修了した 日本人学生は延べ 10 名中 3 名が修了した 日本人学生は所属学科の資格試験対応や学校授業のインターンシップなどの関係から 講座の一部に参加しただけの学生が多く修了者は 3 名にとどまった また 本研究は留学生の就職支援を目的としたが 就職対象者の参加は 2 名であった この 2 名のうち 1 名が 講座での学習を通じ内定を得た ベトナム人留学生 6 名参加 6 名修了 ( 修了率 100%) 日本人学生 10 名参加 3 名修了 ( 修了率 30%) ベトナム人留学生就職率 対象者 2 名 ( 既卒者 1 名 大学 3 年生 1 名 ) 中 既卒者 1 名が内定 3. 事業の評価に関する項目 1 当初目的の達成状況 実施した講座について 学生の事前と事後の到達度を 10 点満点で自己評価した結果をヒアリングした ベトナム人留学生と日本人学生のそれぞれの主観的な得点を単純平均で求めて示している いずれの講座も事前に比べて事後の評価が高くなっており 実施の成果が見られた また 学生からの意見を紹介している 1 キャリアカウンセリング学生 ( 参加数 )\ 到達度 事前 事後 ベトナム人留学生 (6 名 ) 3.0 点 8.3 点 日本人学生 (4 名 ) 3.0 点 8.0 点 留学生 : 自分のやりたい仕事の道を見つけた 自己 PR 履歴書が書けるようになった 日本語力がアップ 発表方法を習得 考え方が変わった 就活方法を学んだ 考え方がしっかりするようになった 日本での就職活動経験がなかったが 大変参考になった 2 ビジネスマナー講座学生 ( 参加数 )\ 到達度 事前 事後 ベトナム人留学生 (6 名 ) 4.0 点 7.8 点 日本人学生 (5 名 ) 5.4 点 8.0 点 留学生 : お辞儀 ほうれんそう 基本マナー 敬語 敬称などを学んだ また理論でなく実践的にマナーを学ぶことができた

3 インターンシップ< 到達度 > 学生 ( 参加数 )\ 到達度 事前 事後 ベトナム人留学生 (5 名 ) 3.3 点 7.3 点 日本人学生 (4 名 ) 4.5 点 6.5 点 留学生 : 時間厳守 準備 朝礼 ミーティング ほうれんそう グループ活動仕事の流れ 自分の能力などを知ることができた 4 海外進出日本企業の現状学生 ( 参加数 )\ 到達度 事前 事後 ベトナム人留学生 (5 名 ) 4.5 点 7.5 点 日本人学生 (3 名 ) 3.0 点 8.0 点 留学生 : 企業や留学生の実態をデータを用いて聞けた 広島で働いている外国人の様子が分かった 広島県の企業の動向が分かった 5 異文化コミュニケーション学生 ( 参加数 )\ 到達度 事前 事後 ベトナム人留学生 (6 名 ) 4.3 点 8.3 点 日本人学生 (4 名 ) 5.0 点 8.0 点 留学生 : ベトナムのことを理解してもらった 社会人と意見交換できた 日本語の勉強が必要 6 資格取得講座 ( コミュニケーション検定 ) 学生 ( 参加数 )\ 到達度 事前 事後 ベトナム人留学生 (6 名 ) 3.8 点 7.2 点 日本人学生 (4 名 ) 4.0 点 7.7 点 留学生 : 検定に合格でき大変嬉しい 面接方法 マナー 会話の基本を学んだ 試験のやりかたが分かった 不合格だったが 再チャレンジしたい 7 ホームステイホームステイは ベトナム人留学生 2 名が参加した 学生 ( 参加数 )\ 到達度 事前 事後 ベトナム人留学生 (2 名 ) 3.0 点 9.0 点 留学生 : 日本の料理を作ったり ベトナム料理を作ったりした 日本の家庭を体験することができた 家族からは 非常に暖かい歓迎を受けもう少し期間が長いと良いと思った 8 国際交流 国際交流は ベトナムの旧正月 ( テト ) のお祭りに参加した 約 150 名の参加者の中で 留学生 は裏方の仕事や舞台でのイベントの演出などを担っていた 学生 ( 参加数 ) 事前 事後 日本人学生 (2 名 ) 5.0 点 9.0 点 日本人学生 : ベトナム文化を肌で感じることができた たくさんのベトナム人と話せた グローバルな世界を 身をもって感じた 2 事業の成果及び改善点

主な成果は下記のとおり 1 ベトナム人留学生 1 名が企業に内定することができた 2 ビジネスマナーの基本を学ぶ機会となった 3 コミュニケーション検定の資格を取得できた 4 インターンシップで日本企業での働き方を学ぶ貴重な体験ができた 5 ホームステイで日本の家庭を知ることができた 6 異文化コミュニケーションでベトナムを知ってもらうことができた 7 国際交流で 日本人学生がグローバル感覚を養う機会となった 8 キャリアカウンセリングによって ベトナム人留学生の就職活動全体のアプローチ方法 ( 時期 自己分析 企業分析 目標設定 自己 PR 方法 面接対応 履歴書や志望動機の書き方など ) の支援を行うことができた 9 パートナーシップによって 各講座を効果的に開講 実施できた 10 パートナーがお互いに刺激を与え合うことで 講座の相乗効果が見られた 主な改善点は下記のとおり 1 パートナーを長期にわたって固定的に維持することができなかったが 講座が切り替わるタイミングでパートナーの入れ替えなど柔軟な仕組みを検討したい 2 キャリアカウンセリングを実施することで 留学生の日本企業への就職に対する目的意識が十分でないことが判明し 次回はこの点を含めカウンセリングを充実したい 3 参加学生からは スポーツや楽しいイベントを期待する声があり 検討したい 4 フレームワークの概要を策定したが 次回は全体にわたって検証したい 5 インターンシップやホームステイの受け入れ態勢を充実する 6 日本人学生の参加を促し パートナーが組めるように調整したい 3 次年度以降における課題 展開 課題 パートナーシップを組むことで 講座の成果を上げることができたが パートナーを固定的に機能させることの難しさが判明した 次年度は 入学してくる留学生 (2 名 ) と今回参加してくれた留学生など また日本人学生の参加を促して柔軟なパートナーシップ制を検討し運営することとしたい また 企業連携を強め 企業が留学生に求める人材要件を明確にし 支援体制を充実したい 展開 1 留学前のキャリアデザイン教育を展開 2 キャリアカウンセリングの充実 3 パートナーシップの柔軟な運営 4 ベトナムおよびアジア人材について深い知識を持つコンサルタント等との協力連携 5 日本語 e-learning などを作成し 日本語学習 (N1 レベル ) を支援 6 留学生の採用を行なう企業との連携を充実 4 成果の普及 成果については企業また学校関係者等を対象に 広く発表 報告を行い 開発した教材は 関係方面への配布等を行い 普及を図る