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研究成果報告書

従来のペプチド免疫療法の問題点 樹状細胞 CTL CTL CTL CTL CTL CTL CTL CTL 腫瘍組織 腫瘍細胞を殺す 細胞傷害性 T 細胞 (CTL) の大半は 腫瘍の存在に気づかず 血管内を通り過ぎている! 腫瘍抗原の提示を考えると それは当然! 2

がん免疫療法モデルの概要 1. TGN1412 第 Ⅰ 相試験事件 2. がん免疫療法での動物モデルの有用性がんワクチン抗 CTLA-4 抗体抗 PD-1 抗体 2

RNA Poly IC D-IPS-1 概要 自然免疫による病原体成分の認識は炎症反応の誘導や 獲得免疫の成立に重要な役割を果たす生体防御機構です 今回 私達はウイルス RNA を模倣する合成二本鎖 RNA アナログの Poly I:C を用いて 自然免疫応答メカニズムの解析を行いました その結果

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の感染が阻止されるという いわゆる 二度なし現象 の原理であり 予防接種 ( ワクチン ) を行う根拠でもあります 特定の抗原を認識する記憶 B 細胞は体内を循環していますがその数は非常に少なく その中で抗原に遭遇した僅かな記憶 B 細胞が著しく増殖し 効率良く形質細胞に分化することが 大量の抗体産

報道発表資料 2006 年 4 月 13 日 独立行政法人理化学研究所 抗ウイルス免疫発動機構の解明 - 免疫 アレルギー制御のための新たな標的分子を発見 - ポイント 異物センサー TLR のシグナル伝達機構を解析 インターフェロン産生に必須な分子 IKK アルファ を発見 免疫 アレルギーの有効

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学位論文の要約 免疫抑制機構の観点からの ペプチドワクチン療法の効果増強を目指した研究 Programmed death-1 blockade enhances the antitumor effects of peptide vaccine-induced peptide-specific cyt

研究目的 1. 電波ばく露による免疫細胞への影響に関する研究 我々の体には 恒常性を保つために 生体内に侵入した異物を生体外に排除する 免疫と呼ばれる防御システムが存在する 免疫力の低下は感染を引き起こしやすくなり 健康を損ないやすくなる そこで 2 10W/kgのSARで電波ばく露を行い 免疫細胞

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図 B 細胞受容体を介した NF-κB 活性化モデル

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1. 免疫学概論 免疫とは何か 異物 ( 病原体 ) による侵略を防ぐ生体固有の防御機構 免疫系 = 防衛省 炎症 = 部隊の派遣から撤収まで 免疫系の特徴 ⅰ) 自己と非自己とを識別する ⅱ) 侵入因子間の差異を認識する ( 特異的反応 ) ⅲ) 侵入因子を記憶し 再侵入に対してより強い反応を起こ

のと期待されます 本研究成果は 2011 年 4 月 5 日 ( 英国時間 ) に英国オンライン科学雑誌 Nature Communications で公開されます また 本研究成果は JST 戦略的創造研究推進事業チーム型研究 (CREST) の研究領域 アレルギー疾患 自己免疫疾患などの発症機構

141225がん新薬開発HP公開用ファイル.pptx

八村敏志 TCR が発現しない. 抗原の経口投与 DO11.1 TCR トランスジェニックマウスに経口免疫寛容を誘導するために 粗精製 OVA を mg/ml の濃度で溶解した水溶液を作製し 7 日間自由摂取させた また Foxp3 の発現を検討する実験では RAG / OVA3 3 マウスおよび

1. Caov-3 細胞株 A2780 細胞株においてシスプラチン単剤 シスプラチンとトポテカン併用添加での殺細胞効果を MTS assay を用い検討した 2. Caov-3 細胞株においてシスプラチンによって誘導される Akt の活性化に対し トポテカンが影響するか否かを調べるために シスプラチ

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Research 2 Vol.81, No.12013

報道発表資料 2006 年 8 月 7 日 独立行政法人理化学研究所 国立大学法人大阪大学 栄養素 亜鉛 は免疫のシグナル - 免疫系の活性化に細胞内亜鉛濃度が関与 - ポイント 亜鉛が免疫応答を制御 亜鉛がシグナル伝達分子として作用する 免疫の新領域を開拓独立行政法人理化学研究所 ( 野依良治理事

60 秒でわかるプレスリリース 2006 年 4 月 21 日 独立行政法人理化学研究所 敗血症の本質にせまる 新規治療法開発 大きく前進 - 制御性樹状細胞を用い 敗血症の治療に世界で初めて成功 - 敗血症 は 細菌などの微生物による感染が全身に広がって 発熱や機能障害などの急激な炎症反応が引き起

研究成果報告書

ヒト胎盤における


( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 森脇真一 井上善博 副査副査 教授教授 東 治 人 上 田 晃 一 副査 教授 朝日通雄 主論文題名 Transgene number-dependent, gene expression rate-independe

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 大道正英 髙橋優子 副査副査 教授教授 岡 田 仁 克 辻 求 副査 教授 瀧内比呂也 主論文題名 Versican G1 and G3 domains are upregulated and latent trans

関係があると報告もされており 卵巣明細胞腺癌において PI3K 経路は非常に重要であると考えられる PI3K 経路が活性化すると mtor ならびに HIF-1αが活性化することが知られている HIF-1αは様々な癌種における薬理学的な標的の一つであるが 卵巣癌においても同様である そこで 本研究で

外来在宅化学療法の実際

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VENTANA PD-L1 SP142 Rabbit Monoclonal Antibody OptiView PD-L1 SP142

治療を受けられる患者様へのご説明 自家樹状細胞がんワクチン複合療法 ( ハイパー DC 療法 ) について 仙台画像検診クリニック 宮城県仙台市青葉区五橋 TEL: この説明文書は 自家樹状細胞がんワクチン複合療法 ( ハイパー DC 療法 ) ( 以下 ハイパ

上原記念生命科学財団研究報告集, 30 (2016)

サイトカイン依存性に増殖するミエロイド細胞の構築 人工多能性幹細胞から分化誘導 人工多能性幹細胞からミエロイド系細胞への分化誘導法 A ESC or ipsc Myeloid cell (MC) Proliferating Myeloid cell () -DC B Day Day 6-7 Day1

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ランゲルハンス細胞の過去まず LC の過去についてお話しします LC は 1868 年に 当時ドイツのベルリン大学の医学生であった Paul Langerhans により発見されました しかしながら 当初は 細胞の形状から神経のように見えたため 神経細胞と勘違いされていました その後 約 100 年

肝クッパ 細胞を簡便 大量に 回収できる新規培養方法 農研機構動物衛生研究所病態研究領域上席研究員山中典子 2016 National Agriculture and Food Research Organization. 農研機構 は国立研究開発法人農業 食品産業技術総合研究機構のコミュニケーショ

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序にかえて がん免疫療法のリバース TR による 腫瘍免疫学の進歩 河上 裕 はじめに 2013 年 腫瘍免疫学とがん免疫療法の当時の知見をまとめた実験医学増刊号 腫瘍免 疫学とがん免疫療法 を出版 その後 免疫チェックポイント阻害薬が悪性黒色腫で承 認され 臨床試験では複数のがんで治療効果が認めら

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く 細胞傷害活性の無い CD4 + ヘルパー T 細胞が必須と判明した 吉田らは 1988 年 C57BL/6 マウスが腹腔内に移植した BALB/c マウス由来の Meth A 腫瘍細胞 (CTL 耐性細胞株 ) を拒絶すること 1991 年 同種異系移植によって誘導されるマクロファージ (AIM

目次 1. 抗体治療とは? 2. 免疫とは? 3. 免疫の働きとは? 4. 抗体が主役の免疫とは? 5. 抗体とは? 6. 抗体の構造とは? 7. 抗体の種類とは? 8. 抗体の働きとは? 9. 抗体医薬品とは? 10. 抗体医薬品の特徴とは? 10. モノクローナル抗体とは? 11. モノクローナ

報道発表資料 2006 年 6 月 21 日 独立行政法人理化学研究所 アレルギー反応を制御する新たなメカニズムを発見 - 謎の免疫細胞 記憶型 T 細胞 がアレルギー反応に必須 - ポイント アレルギー発症の細胞を可視化する緑色蛍光マウスの開発により解明 分化 発生等で重要なノッチ分子への情報伝達

制御性 T 細胞が大腸がんの進行に関与していた! 腸内細菌のコントロールによる大腸がん治療に期待 研究成果のポイント 免疫細胞の一種である制御性 T 細胞 1 が大腸がんに対する免疫を弱めることを解明 逆に 大腸がんの周辺に存在する FOXP3 2 を弱発現 3 する細胞群は がん免疫を促進すること

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卵管の自然免疫による感染防御機能 Toll 様受容体 (TLR) は微生物成分を認識して サイトカインを発現させて自然免疫応答を誘導し また適応免疫応答にも寄与すると考えられています ニワトリでは TLR-1(type1 と 2) -2(type1 と 2) -3~ の 10

日本内科学会雑誌第96巻第4号

佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医

一次サンプル採取マニュアル PM 共通 0001 Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital その他の検体検査 >> 8C. 遺伝子関連検査受託終了項目 23th May EGFR 遺伝子変異検

手術 抗がん剤 放射線に次ぐ第 4の治療法として期待されるがん免疫療法 いくつかの免疫チェックポイント阻害薬の効果が認められ承認されたことで がん治療におけるがん免疫療法の位置づけは大きく変わりました 今特集では がん治療の新時代の扉を開いたといわれる がん免疫療法について そのしくみや効果に関する

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がん治療の新しい流れ 千葉ポートメディカルクリニック 今村 貴樹 日本のがん治療は 2~3 年前より当サイトで取り上げてきた 3 つの新しい流れに確実に向 かっています これは改めて言うまでもなく当サイトの先駆性を示していますが 今回は その点について述べたいと思います < 新しい流れその1> 精密

70,71 図 2.32, 図 2.33, 図 2.34 C3b,Bb C3bBb 70,71 図 2.32, 図 2.33, 図 2.34 C3b2,Bb C3b2Bb 72 7 行目 C3 転換酵素 (C4b2b) C3 転換酵素 (C4b2a) 91 図 2.50 キャプション 12 行目 リ

前立腺癌は男性特有の癌で 米国においては癌死亡者数の第 2 位 ( 約 20%) を占めてい ます 日本でも前立腺癌の罹患率 死亡者数は急激に上昇しており 現在は重篤な男性悪性腫瘍疾患の1つとなって図 1 います 図 1 初期段階の前立腺癌は男性ホルモン ( アンドロゲン ) に反応し増殖します そ

免疫応答が適切に活性化できれば QOL の高い延命効果が得られる ただし 個々人の体内で免疫系との戦いの末に形成されたがん組織の特徴は個別に異なる がん抗原の種類や免疫細胞の活性化ポテンシャルが個々人で大きく異なるため 治療効果の現れ方も大きく異なるようだ もし治療前にがん免疫治療の奏効率が高いこと

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平成24年7月x日

の活性化が背景となるヒト悪性腫瘍の治療薬開発につながる 図4 研究である 研究内容 私たちは図3に示すようなyeast two hybrid 法を用いて AKT分子に結合する細胞内分子のスクリーニングを行った この結果 これまで機能の分からなかったプロトオンコジン TCL1がAKTと結合し多量体を形

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 小川憲人 論文審査担当者 主査田中真二 副査北川昌伸 渡邉守 論文題目 Clinical significance of platelet derived growth factor -C and -D in gastric cancer ( 論文内容の要旨 )

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難病 です これまでの研究により この病気の原因には免疫を担当する細胞 腸内細菌などに加えて 腸上皮 が密接に関わり 腸上皮 が本来持つ機能や炎症への応答が大事な役割を担っていることが分かっています また 腸上皮 が適切な再生を全うすることが治療を行う上で極めて重要であることも分かっています しかし

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上原記念生命科学財団研究報告集, 28 (2014)

平成 28 年 2 月 1 日 膠芽腫に対する新たな治療法の開発 ポドプラニンに対するキメラ遺伝子改変 T 細胞受容体 T 細胞療法 名古屋大学大学院医学系研究科 ( 研究科長 髙橋雅英 ) 脳神経外科学の夏目敦至 ( なつめあつし ) 准教授 及び東北大学大学院医学系研究科 ( 研究科長 下瀬川徹

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免疫リンパ球療法とは はじめに あなたは免疫細胞 ( 以下免疫と言います ) の役割を知っていますか 免疫という言葉はよく耳にしますね では 身体で免疫は何をしているのでしょう? 免疫の大きな役割は 外から身体に侵入してくる病原菌や異物からあなたの身体を守る ことです あなたの身体には自分を守る 病

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学位論文の要旨 学位の種類博士氏名神保絢子 学位論文題目 Therapeutic role of complement dependent cytotoxicity by leukemia-specific antibody in immunotherapy with leukemia cell-d

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リンパ組織における抗原特異的なナイーブ T 細胞の捕捉と活性化 捕捉 活性化 ナイーブT 細胞末梢循環中移動所属リンパ節でAgを提示した樹状細胞に出会う TCR を介して活性化される 5 日以内 エフェクター T 細胞 Ag 認識後 5 日以内に増加 リンパ節を出て局所へ移動

表1-4B.ai

ウシの免疫機能と乳腺免疫 球は.8 ~ 24.3% T 細胞は 33.5 ~ 42.7% B 細胞は 28.5 ~ 36.2% 単球は 6.9 ~ 8.9% で推移し 有意な変動は認められなかった T 細胞サブセットの割合は γδ T 細胞が最も高く 43.4 ~ 48.3% で CD4 + T 細

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読んで見てわかる免疫腫瘍

令和元年 10 月 18 日 がん免疫療法時の最適なステロイド剤投与により生存率アップへ! 名古屋大学大学院医学系研究科分子細胞免疫学 ( 国立がん研究センター研究所腫瘍免疫研究分野分野長兼任 ) の西川博嘉教授 杉山大介特任助教らの研究グループは ステロイド剤が免疫関連有害事象 1 に関連するよう

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MHC 2013; 20 (1) 11 参加費 1 2, , ,000 会議等 :50 14: :30 13: :00 会場地図 参天製薬株式会社本社案内図 TEL 新大阪駅より

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第11回 化学物質の環境リスクに関する国際シンポジウム 発表資料

1003 O04-1 Identification of novel HLA-A*11:01-restricted CTL epitopes derived from EBV LMP2 and EBNA1 7 月 28 日 ( 木 ) 10:44~11:24 腫瘍抗原とワクチン療法 -1 第 2 会

医学部医学科 2 年免疫学講義 10/27/2016 第 9 章 -1: 体液性免疫応答 久留米大学医学部免疫学准教授 溝口恵美子

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法医学問題「想定問答」(記者会見後:平成15年  月  日)

解禁日時 :2019 年 2 月 4 日 ( 月 ) 午後 7 時 ( 日本時間 ) プレス通知資料 ( 研究成果 ) 報道関係各位 2019 年 2 月 1 日 国立大学法人東京医科歯科大学 国立研究開発法人日本医療研究開発機構 IL13Rα2 が血管新生を介して悪性黒色腫 ( メラノーマ ) を

2. Tハイブリドーマによる抗原認識二重特異性を有する (BALB/c X C57BL/6)F 1 T 細胞ハイブリドーマを作製した このT 細胞ハイブリドーマは I-A d に拘束された抗原 KLH と自己の I-A b 単独を二重に認識した 外来抗原に反応するT 細胞が自己のMHCによって絶えず

さらにのどや気管の粘膜に広く分布しているマスト細胞の表面に付着します IgE 抗体にスギ花粉が結合すると マスト細胞がヒスタミン ロイコトリエンという化学伝達物質を放出します このヒスタミン ロイコトリエンが鼻やのどの粘膜細胞や血管を刺激し 鼻水やくしゃみ 鼻づまりなどの花粉症の症状を引き起こします

Transcription:

癌を対象とした免疫細胞治療 - 第 3 種再生医療の最先端 -

がんの発生 放射線 紫外線 化学物質 等 DNA 修復酵素 損傷 免疫系による変異細胞の除去 損傷 n がん 免疫監視機構からの逸脱

がん治療の限界について 手術 放射線は多くの塊を除去できるが 100 % ではない 除去しきれていなかったがん細胞は 免疫系の細胞が処理する 体力低下等の理由で免疫系が十分働けないと再発 転移という結果になる 抗がん剤 ( 化学療法 ) は 残っている癌細胞を殺す為に使用されるが 免疫系細胞のほうが先に傷害を受ける 延命効果はほとんど得られない 1980 年代から免疫治療法が期待され 研究が続けられてきた

がんに対する免疫療法の歴史 1891 Coley s toxin の報告 ( セラチア 連鎖球菌 ) BCG 1970s 1980s 1990s 2000 2010 非特異的免疫賦活剤 ピシバニールクレスチン レンチナンソニフィランベスタチン サイトカイン療法 IL-2 IFN TNFα 免疫細胞療法 LAK TIL CTL 樹状細胞ワクチン ワペクプチチンド 抗体療法 1984 IL-2 の臨床応用 1991 ヒトがん抗原の同定 1999 民間で免疫細胞治療開始 改善 : 再生医療 改善 : 医薬品 (PD-1 抗体 : オプジーボ )

免疫細胞とは その働き ( 細胞傷害性 ) https://soukiganhakken.jp/wp-content/uploads/2018/10/saibou.mp4 張り付いているがん細胞 ( 紡錘型 ) をリンパ球 ( 丸型 ) が傷害していく 死んだがん細胞は 色素で染まる

腫瘍免疫における免疫細胞の役割 樹状細胞 Dendritic cell: DC 免疫の司令塔 がん抗原 がんの目印 を提示 エフェクター細胞を刺激 AKT 死んだがん細胞を 未熟樹状細胞が貪食 増殖 MHC Class I がん CD8+ T 攻撃 CTL がん細胞 がん IFN-g DC 活性化 MHC Class II IL-2, IL-12 IFN-g NKT Type 1 活性化 IL-2 がん細胞 IL-12 がん CD4+ T Y Th IL-4 NK ナチュラルキラー NK 細胞 全身どこにでも分布 抗体依存性細胞傷害 MIC A/B 認識での傷害性 Type 2 活性化 Y B 抗体産生

免疫抑制の機構 貪食 未熟 DC CD40 成熟 がん 死細胞 細胞内成分 危険信号 MDSC オプジーボ がん細胞 PD-L1 PD1 HLA-E,G class I 成熟 DC Treg 抑制 B7 - CD28 or CTLA4 CD4+ TGF-b. PG-E2: 抑制因子 MIC A/B NKG2D NK CTL Treg CD8+ CD40 CD40L IL-10: 抑制因子 (Galectin9) Tim3 PD-L1 PD1 Treg Th1 CTL NK 所属リンパ節

細胞の特徴 治療 活性化自己リンパ 球療法 科学的特徴 細胞 abt (CD3-LAK HLA クラス I を発現している異常な細胞を標的にする 癌 細胞を標的にしているT細胞だけを増やす方法ではない Natural Killer (NK) HLA クラス I を欠失した異常な細胞を標的にする 非特異 的な認識機構 貪食能をもった状態で癌局所に投与 体内で成熟しリンパ 未熟DC immaturedc: 節へ移動した後 患者さん独自の癌の目印 抗原 を標的 imdc にするCTLを増やす 樹状細胞 DC ワクチン療法 成熟DC mature DC: mdc 体外で完全に成熟させた後 がん細胞の抗原を人工的に提 示させて皮下に投与する 成熟DC a-galcer pulsed DC 体内でNKT細胞を増殖させる 二次的にT細胞やNK細胞が 増える 非特異的な免疫活性化で 予防向き CTL療法 abt 癌細胞を標的にする細胞傷害性Tリンパ球 Cytotoxic T lymphocyte: CTL だけを体外で増やす方法 AKT-DC CTL + DC 手術時に摘出した癌所属リンパ節から 患者さん独自の変 異抗原を標的にするCTLを増やす方法 abt細胞も含む NKT細胞標的療法

日本の法律 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び 安全性の確保等に関する法律 ( 薬機法 旧薬事法 ) : 保険適用 ( 保険診療 ) として提供 細胞治療 細胞医療製品 ( 医薬品 ) に該当 民間企業 細胞培養加工施設 (CPF) 病院内培養加工施設 (CPC) 再生医療等の安全性の確保等に関する法律 ( 再生医療法 ) 第 1 種 : 遺伝子操作を介する幹細胞 (ips) 他家も想定 第 2 種 : 自己幹細胞 第 3 種 : 自己免疫細胞 : 保険適用外 ( 自由診療 ) として提供 細胞培養加工物 ( 培養細胞 )

高度な細胞加工技術と高い安全性を 確保した細胞加工施設 CPC CPC(Cell Processing Center) は クラス 10,000 ( 作業区域内はクラス 100 ISO クラス 5) のクリーン度を保つ 24 時間体制のコンピュータシステム管理 ダブルチェック体制で安全性を重視 培養細胞に対する エンドトキシンやマイコプラズマ等の検査を自社で行える体制 日々進歩を続ける免疫細胞療法に基礎研究は欠かせないと考えます 世界で初めて民間で免疫細胞療法を提供した研究チームが よりハイレベルの免疫細胞療法を可能な限り早く 安全に患者さんのもとへ届けます

Clinical data (AKT-DC) Randomized controlled phase III trial Kimura et al., Cancer Immunol. Immunother. (2015) 64:51-59.; DOI 10.1007/s00262-014-1613-0 局所リンパ節 がん所属リンパ節 化学療法 4 コース IL-2 存在下で培養 AKT-DC 10-14 コース AKT-DC: 所属リンパ節からの活性化 T 細胞 ( と DC) 末梢血リンパ球 アフェレーシス 2 年 化学療法 : プラチナ製剤 ( 標準治療 )

AKT DC Immunotherapy Kaplan-Maier estimates of overall survival for groups AKT-DC and chemo. Kaplan-Maier estimates of recurrence- free survival for groups AKT-DC and chemo. 12

済生会習志野病院呼吸器外科木村秀樹先生 AKT-DC 療法の症例 リンパ球治療 + 放射線 8/5~9/17 60Gy

済生会習志野病院呼吸器外科木村秀樹先生 AKT-DC 療法の症例 リンパ球治療 + 放射線 8/5~9/17 60Gy

治療前の腹部 CT 済生会習志野病院呼吸器外科木村秀樹先生 AKT-DC 療法の症例

治療後の腹部 CT 済生会習志野病院呼吸器外科木村秀樹先生 AKT-DC 療法の症例 腹腔投与 (5 回 )

60 才代女性 TDLN-Pb 40X10 9 + 放射線照射 IA 済生会習志野病院呼吸器外科木村秀樹先生 AKT-DC 療法の症例 2005.8 2005,11

70 才代男性 T2N2M0 病期 IIIA 04.08.31 04/9/7 縦隔鏡 化学療法 2 コース 04/11/4 手術 TDL-Pb 10.7 X10 9 + 化療 済生会習志野病院呼吸器外科木村秀樹先生 AKT-DC 療法の症例 05.04.08 05.09.20

AKT-DC の課題 DC LN Neo antigen T T T T T T T T T T T T Virus infected cells Abnormal cells tumor cells 癌細胞だけを傷害する CTL の割合が少ない 技術が煩雑 癌抗原特異的な CTL だけを増殖させる樹状細胞ワクチンの開発が進められている

DC ワクチン I 培養方法 ( アジュバント ) 従来法の問題点 < 従来法 : R.M.Steinman > 5 7 days 2 days Monocytes imdc mdc Th1 X GM-CSF IL-4 TNF-a PGE2 (IL-1b) (IL-6) IL-12 X CCR7 がん免疫細胞治療に有効な細胞性免疫を誘導しなければならないが ヘルパー T 細胞と接触しても IL-12 が産生されない DC であった その為 1 型ヘルパー T 細胞が活性化されなかった

新技術 : 野口等 5 7 days 2 days Monocytes imdc mdc Th1 GM-CSF IL-4 TNF-a PGE2 内因性アジュバント IL-12 CCR7 1 型ヘルパー T(Th1) 細胞を活性化する為の内因性 ( 生体内 ) 分子を発見 (TLR 認識分子のような異物ではないので 安全性が高い ) 細胞性免疫の誘導が強力 (Th1のIFN-g 産生が5 倍 ) で CTLの誘導効率が上昇 Tregによる免疫抑制を減弱できる

DC ワクチン 抗原提示方法 1) アルギニン 8 残基から成るオクタアルギニン (R8) ペプチドは 細胞質に速やかに大量に取り込まれることを二木先生 ( 京大 ) が報告していた 新技術 : 野口等 2) R8 コンジュゲート 大腸菌で生産させた組換え蛋白質は ほとんどの場合インクルージョンボディを形成し 不溶性の構造をとる 製剤化が困難 R8 ペプチドを結合させることで 凝集体が分散し等電点がシフト 生理的溶媒中で可溶性を示す 製剤化が容易に行える

3) 培養液中に添加するだけで 細胞質に大量に取り込まれる medium OVA R8-OVA Visible light UV Over lay Confocal picture of cytosolic part R8-protein is degraded promptly (High safety). FITC-anti-OVA antibody

4) 新規抗原提示法機構の概念 Antigenic protein Large amount R8-recombinant antigenic protein All kinds of class I HLA ( x6 ) peptides DC All kinds of class II HLA ( x6 ) Memory CTLs will be increase by the ligation of CD40 (Killer) / CD40L (Helper). Continuous presentation Prevention of cancer recurrence. CD8 + (CTL) Tumor specific killing Memory growth CD4 + (helper T-cell) Distribute to tumor tissue, Cytokine producer ( Synthetic peptide occupies transiently only one kind of class I HLA.) 24

発表された概念の一部 2011 vol.58: 439-448. DC ワクチンはさらなる開発が進められている

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