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1. 取組みの背景現状目指す姿開発効率を大幅に向上し顧客ニーズに応えられる QCD を確保する現状ソフトウェアプロダクトライン開発の導入ソフトウェアの構造が複雑構造の劣化を検知し是正する変更に強いソフトウェアを構築したつもりだったが徐々に劣化 ( 複雑化肥大化 ) しQCD 確保が困難になっている複雑な構造複雑なロジック 2014 OMRON SOFTWARE Co., Ltd. ALL Rights Reserved 5

1. 取組みの背景ソフトウェアプロダクトラインとはソフトウェアプロダクトライン ( 以降 SPL) とは? 場当たり的な再利用戦略的計画的再利用部品開発製品開発製品 C コア資産 ( 再利用可能な共通部品 ) 製品 A 製品 B 従来も共通化再利用を意識してソフトウェアを作成していたはずなぜ劣化してしまったのか? 2014 OMRON SOFTWARE Co., Ltd. ALL Rights Reserved 6

1. 取組みの背景課題元の木阿弥にならないように継続的にソフトウェアの課題を見える化する仕組みが必要課題方針 1 2 課題の見える化ソフトウェアの良し悪しを見える化し開発者に是正を促す続ける仕組み劣化を防ぐため継続的に評価可能な仕組みを用意するとことん見せる化設計からソースコードまでさまざまな観点で無理なく続ける軽量で繰り返し実施可能な仕組み現場が嬉しい開発者が効果を実感し使い続けたいと思う仕組み 2014 OMRON SOFTWARE Co., Ltd. ALL Rights Reserved 7

2. コア資産評価の目的 SPL 成功のためにはあるべき姿と実態のズレを可視化し是正に繋げる仕組みが必要製品展開フェーズコア資産開発フェーズ構想良いソフトウェア構造を考える実現構想どおりコア資産を構築する維持コア資産を維持進化させる製品 A 製品 B 新たな要求に対応できる? そのアーキテクチャで OK? アーキテクチャどおりに作られている? 製品 C アーキテクチャは守られている? アーキテクチャが製品群で中長期にわたって使えるか? ソフトウェアがアーキテクチャ構想どおりに作られているか? 製品開発時にソフトウェアが崩れずに維持されているか? 2014 OMRON SOFTWARE Co., Ltd. ALL Rights Reserved 9

2. コア資産評価の 3 つの取組み目的と評価対象の変化の頻度に応じて 3 つのサイクルでソフトウェアを診断フィードバックする仕組みを開発プロセスに導入したそのアーキテクチャで OK? 新たな要求に対応できる? アーキテクチャ 1 アーキテクチャ評価 ( アーキテクチャ作成変更時 ) アーキテクチャどおりに作られている? アーキテクチャは守られている? ソースコード 2 ソースコード分析 ( スプリント毎 -3 週間毎 ) 3 継続的インテクレーション ( 毎日 / 毎時 ) 2014 OMRON SOFTWARE Co., Ltd. ALL Rights Reserved 10

2.1 アーキテクチャ評価 - 概要アーキテクチャの良し悪しが変更容易性に大きく影響 SEIが開発したSAAMをベースとした手法を利用変更シナリオを用いてアーキテクチャの変更容易性をレビュー形式で検証する SAAM とは? Software Architecture Analysis Method の略でカーネギーメロン大学ソフトウェア工学研究所が開発したソフトウェアアーキテクチャを評価する手法繰り返し実施可能なようにライトウェイトにカスタマイズ事業戦略商品戦略変更シナリオの作成選択変更シナリオアーキテクチャの分析コア資産の評価結果評価対象競合市場技術動向アーキテクチャ 2014 OMRON SOFTWARE Co., Ltd. ALL Rights Reserved 12

2.1 アーキテクチャ評価 - 取組事例アーキテクチャ上の課題を特定し対策につなげる従来のアーキテクチャとの比較によりビジネスゴール達成の確からしさを検証変更シナリオ ( 例 ) アーキテクチャ ( 例 ) ID 変更シナリオ変更が必要なコンポーネント概算対応工数従来対応工数共通部可変部個別部 1 ** 機能の追加 3(Aモジュール Bモジュール Cモジュール ) 25 人日 40 人日 2 ** 画面のレイアウトを変更 1 2 人日 10 人日 3 ** デバイスを ** デバイスに変更 2 40 人日 37 人日アプリケーション層 1 2 4 1 多くの関係者が参画することでアーキテクトが想定していない変更シナリオを抽出することがポイントミドルウェア層 1 変更シナリオ評価結果 ( 例 ) 画面レイアウトに関する変更は比較的容易に実現可能 ** デバイスの対応は共通部に影響が発生するため該当部分のアーキテクチャの変更が必要アーキテクトが楽しめる ( 気付きを得れる ) 実りのあるレビューに! デバイス層 3 3 2014 OMRON SOFTWARE Co., Ltd. ALL Rights Reserved 13

2.2 ソースコード分析 - 概要ソフトウェア構造がアーキテクチャ構想どおりに実現されているかを確認ツールを用いて分析し結果を開発者にフィードバックアーキテクチャソースコードの分析評価対象ソースコード ( 主に構造 ) ツールによる解析解析結果 ( 複雑度依存関係規模 etc.) ソースコードの分析結果 2014 OMRON SOFTWARE Co., Ltd. ALL Rights Reserved 15

2.2 ソースコード分析 - 取組事例スプリント振り返りミーティング (3 週間毎 ) にて開発者に結果および改善案をフィードバックし是正を促す依存関係分析アーキテクチャ設計通りか逆参照相互参照が発生していないか特定のコンポーネントに依存関係が集中していないかロジックの複雑度分析極端に複雑なロジックは無いか ( 基準値を超えていないか ) コード規模分析共通 / 可変 / 個別の規模が目論見どおりかコード開発量は想定通りか地味に効いたと好評設計者プログラマが意図せずにコーディングしてしまった違反を可視化することがポイント 2014 OMRON SOFTWARE Co., Ltd. ALL Rights Reserved 16

2.3 継続的インテグレーション - 概要正しくコーディングがされていることをツールで自動チェックコードの劣化を見える化し開発者に気づきを与える仕組みとして活用継続的インテグレーション (CI) とは? プログラミング開発者テスト不具合修正混入直後の迅速な修正リーダ構成管理サーバレポート自動配賦集計データ閲覧品質状態の可視化 CI サーバ繰り返しが多い作業の自動化コンパイル / ビルド構文チェック静的解析単体テストインストーラ作成テスト完了 2014 OMRON SOFTWARE Co., Ltd. ALL Rights Reserved 18

2.3 継続的インテグレーション - 取組事例ビルド単体テストコーディング規約違反などを自動で実行開発者が自主的かつ迅速に対応する習慣が定着した統合ビルドコーディング規約違反チェック単体テスト静的解析プロジェクトの後半は違反の放置がなくなったツールを入れただけでは運用が定着しない開発者に意義を理解してもらい開発のやり方風土を変えていく 2014 OMRON SOFTWARE Co., Ltd. ALL Rights Reserved 19

3. 成果と課題目論見通りの開発効率向上を実現改造のしやすさに関するメトリクスも大幅改善項目従来現在改善効果開発効率 ( アーキテクチャ評価による想定効果 ) ーー 29% 向上規模 (KStep) 1,700 890 48% 削減共通部割合 47% 81% 34% 向上本質的複雑度最大値 722 16 98% 削減基準値 (10) を超えるモジュール数 1,664 個 18 個 99% 削減 2014 OMRON SOFTWARE Co., Ltd. ALL Rights Reserved 22

3. 成果と課題目指す姿と課題持続的な開発効率の向上成果設定した目標達成の見込みを得るソフトウェアの良し悪しを見える化是正継続的に実施可能な仕組みアーキテクチャとコードの一貫性を維持複雑度などのメトリクスも大幅改善軽量な 3 つの評価技術を確立手順化開発者が効果を実感し積極的に活用さらには開発者の意識スキルの向上 2014 OMRON SOFTWARE Co., Ltd. ALL Rights Reserved 23