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雇用促進税制に関する Q&A 雇用促進税制について Q1 雇用促進税制とはどのような制度か ( 平成 28 年 4 月 1 日現在 ) Q2 雇用促進税制の適用要件を一度でも満たした場合には その後 適用年度中であれば継続して雇用促進税制の適用を受けることができるのか Q3 雇用者の採用を複数回に分けて行った場合や事業年度中に雇用者の離職があった場合でも 事業年度終了時に雇用者が増加していれば雇用促進税制の対象となるのか Q4 白色申告書を提出している場合であっても雇用促進税制の適用を受けることができるのか Q5-1 雇用者にはどのような者が含まれるのか ハローワークを活用して雇い入れた者のみが対象となるのか Q5-2 外国人技能実習生や短時間労働者であっても 雇用保険一般被保険者であれば 雇用者に該当するのか Q6 中小企業に該当する法人や個人事業主の範囲はどのようになっているのか Q7 雇用促進税制の適用を受けるためには 適用年度とその適用年度開始の日前 1 年以内に開始した各事業年度に 事業主都合による離職者 がいないことが要件の一つとされているが 事業主都合による離職 とは 具体的にどのような理由による離職を指すのか Q8-1 雇用増加割合が 10% 以上であること という要件は 具体的にどのように判定するのか Q8-2 税制適用年度中に高年齢継続被保険者になった場合 雇用者の増加はどのように計算するのか Q8-3 税制適用年度中に高年齢継続被保険者になった場合 給与等支給額には含まれるのか Q9-1 給与等支給額が比較給与等支給額以上であること という要件における比較給与等支給額とは どのように計算するのか Q9-2 事業年度の中途において雇用者自身の都合による離職があった場合 給与等支給額はどのように計算するのか 1

Q10 適用年度の前事業年度末日に雇用者がいない場合には 雇用増加割合が算出できないため 適用年度において雇用促進税制の適用を受けることはできないのか Q11 新設法人や新たに事業を開始した個人事業主は いつから雇用促進税制の適用を受けることができるのか Q12 法人が適用年度において決算期変更を行った場合には 適用年度はどのようになるのか ( 例 )3 月決算の法人が 平成 28 年 10 月 1 日から 9 月決算に変更した場合 Q13-1 雇い入れ助成金などと雇用促進税制を同一年度で併用することはできるのか Q13-2 支給決定のされていない雇い入れ助成金は 給与等支給額から控除されるのか Q14 組織再編によって 資本金に変化が生じる場合 中小企業者等かどうかは どの時点で判断するのか 雇用促進計画について Q1-1 雇用促進計画はどこのハローワークに提出するのか また 郵送で提出することはできるのか Q1-2 雇用促進計画の提出締め切り日が休日の場合はどのように取り扱うのか Q2 雇用促進税制の適用に際して 雇用促進計画を提出できるのは 1 回だけか Q3 個人事業主の場合には 雇用促進計画の計画期間はどのようになるのか Q4 適用年度の開始の日に新規採用した者は 適用年度における雇用者増加数に含めることができるのか ( 例 ) 平成 28 年 4 月 1 日が事業年度の開始の日である場合 同日付けで新規採用をした者 Q5 役員の親族などの特殊関係者など 雇用者から除かれる者が雇用保険一般被保険者に該当する場合 雇用促進計画 1 への記載はどのようにするのか Q6 既に採用済みの者についても雇用促進計画 -2 へ記載するのか Q7-1 事業年度終了日に離職した者がいた場合は 計画終了時の一般被保険者数に含めるのか 2

Q7-2 出向等によって雇用保険一般被保険者が出向先に異動する場合 雇用者数はどのように考えるのか Q7-3 事業年度途中で 一般被保険者であった者が 役員等になった場合はどのように考えるのか Q8 雇用促進計画期間中に個人事業主から法人になった場合 どのような手続きが必要となるのか Q9 計画期間中に組織再編が行われた場合はどのように取り扱うのか 平成 28 年度の税制改正について Q1 雇用促進税制は どのように改正されたのか Q2 所得拡大促進税制 との併用は可能か 雇用促進計画の作成 確認などについては 本社 本店を管轄する労働局又はハローワークまで 税額控除制度については 最寄りの税務署までお問い合わせください 3

雇用促進税制について Q1 雇用促進税制とはどのような制度か A1 平成 28 年 4 月 1 日から平成 30 年 3 月 31 日までの期間内に開始する各事業年度 ( 個人事業主の場合は 平成 29 年 1 月 1 日から平成 30 年 12 月 31 日までの各年 以下 適用年度 といいます ) において 雇用者増加数 5 人以上 ( 中小企業は 2 人以上 ) かつ 雇用増加割合 10% 以上等の要件を満たす企業は 適用年度における法人税の額 ( 個人事業主の場合は 所得税の額 ) から同意雇用開発促進地域に所在する事業所における無期雇用かつフルタイムの雇用者増加数 1 人当たり 40 万円の控除が受けられる制度です ただし 控除できる税額は その適用年度における法人税の額 ( 個人事業主の場合は 所得税の額 ) の 10%( 中小企業の場合は 20%) が限度となります 雇用増加割合 の詳細については Q8-1 をご覧下さい 雇用促進税制の詳細や適用を受けるための手続などについては 雇用増加企業向けリーフレット ( 以下 リーフレット といいます ) 及び 雇用促進計画記入に当たっての注意 ( いずれも厚生労働省ホームページに掲載中です ) をご覧下さい Q2 雇用促進税制の適用要件を一度でも満たした場合には その後 適用年度中であれば継続して雇用促進税制の適用を受けることができるのか A2 雇用促進税制の適用を受けるためには 適用年度ごとに その都度 適用要件を満たしていることが必要となりますので 適用要件を満たしていない事業年度については 雇用促進税制の適用を受けることができません また 雇用促進計画についても 適用年度ごとに提出していただくことになります Q3 雇用者の採用を複数回に分けて行った場合や事業年度中に雇用者の離職があった場合でも 事業年度終了時に雇用者が増加していれば雇用促進税制の対象となるのか A3 同一の適用年度中に 雇用者の採用が複数回行われた場合や雇用者自身の都合による離職があった場合には これらの採用や離職による雇用者数の増減を含めた適用年度末とその前事業年度末のそれぞれの雇用者数を基に 雇用者増加数や雇用増加割合を計算し 要件判定を行うことになります ただし 適用年度とその適用年度開始の日前 1 年以内に開始した各事業年度において事業主都合による離職者がいないことが適用要件の 1 つとされていますので これらの適用年度において事業主都合による離職者がいる場合には 雇用促進税制の適用を受けることができません 事業主都合による離職者 の詳細については Q7 をご覧下さい 4

Q4 白色申告書を提出している場合であっても雇用促進税制の適用を受けることができるのか A4 雇用促進税制は 他の多くの企業向け租税特別措置の場合と同様に 青色申告書を提出する事業主であることが要件の 1 つとされており 適用年度において青色申告書を提出している法人又は個人事業主が対象となりますので 青色申告書を提出していない場合 ( 白色申告書を提出している場合 ) には 雇用促進税制の適用を受けることができません Q5-1 雇用者にはどのような者が含まれるのか ハローワークを活用して雇い入れた者のみが対象となるのか A5-1 雇用者とは 法人又は個人事業主に雇用されている人のうち雇用保険一般被保険者をいい ハローワークを活用しない方法で雇い入れた場合も対象となります ただし 役員の特殊関係者や使用人兼務役員 ( 使用人兼務役員の特殊関係者を含みます ) は 雇用者から除かれています なお 役員の特殊関係者とは 次の者をいいます (1) 役員の親族 (2) 役員と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者 (3) 上記 (1) (2) 以外の者で役員から生計の支援を受けているもの (4) 上記 (2) (3) の者と生計を一にするこれらの者の親族 Q5-2 外国人技能実習生や短時間労働者であっても 雇用保険一般被保険者であれば 雇用者に該当するのか A5-2 雇用保険一般被保険者であれば 雇用者に該当します ただし 税額控除の算定の基礎となる雇用者は 同意雇用開発促進地域に所在する事業所における無期雇用かつフルタイムの新規雇用者に限ります Q6 中小企業に該当する法人や個人事業主の範囲はどのようになっているのか A6 中小企業の範囲は 試験研究を行った場合の税額控除制度や中小企業投資促進税制などにおける中小企業者等の範囲と同様です 具体的には 法人の場合は 資本金の額若しくは出資金の額が 1 億円以下の法人のうち次の (1) 又は (2) の法人以外の法人 資本若しくは出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が 1000 人以下の法人 又は農業協同組合等をいいます (1) 発行済株式又は出資の総数又は総額の 2 分の 1 以上が同一の大規模法人 5

( 資本金の額若しくは出資金の額が 1 億円を超える法人又は資本若しくは出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が 1000 人を超える法人をいい 中小企業投資育成株式会社を除きます ) の所有に属している法人 (2) 上記 (1) のほか 発行済株式又は出資の総数又は総額の 3 分の 2 以上が大規模法人の所有に属している法人また 個人事業主の場合は 常時使用する従業員が 1000 人以下のものをいいます Q7 雇用促進税制の適用を受けるためには 適用年度とその適用年度開始の日前 1 年以内に開始した各事業年度に 事業主都合による離職者 がいないことが要件の一つとされているが 事業主都合による離職 とは 具体的にどのような理由による離職を指すのか A7 事業主都合による離職 とは 雇用保険被保険者資格喪失届の喪失原因において 3 事業主の都合による離職 に該当するものを指します 具体的には 次の (1) 及び (2) のような場合が該当します (1) 人員整理 事業の休廃止等による解雇ただし 以下のような場合は当てはまりません 労働者の責めに帰すべき重大な事由による解雇 天災その他やむを得ない理由により事業の継続が不可能となったことによる解雇 (2) 事業主の勧奨等による任意退職ただし 実質的には労働者の都合による任意退職であるのに事業主が退職金等を支給するために勧奨退職の形式をとった場合は該当しません Q8-1 雇用増加割合が 10% 以上であること という要件は 具体的にどのように判定するのか A8-1 適用年度の前事業年度末日の雇用者 (Q5-1 をご覧下さい ) の総数に対する適用年度の雇用者増加数の割合が 10% 以上であるかどうかで判定します 計算式で示すと 次のとおりです 適用年度の雇用者増加数雇用増加割合 = 10% 前事業年度末日の雇用者総数ただし 雇用増加割合が 10% 以上であっても 雇用者増加数が 5 人以上 ( 中小企業は 2 人以上 ) でない場合には 雇用促進税制の適用を受けることができません Q8-2 税制適用年度中に高年齢継続被保険者になった場合 雇用者の増加はどのように計算するのか 6

A8-2 前適用年度末の一般被保険者数から適用年度中に高年齢継続被保険者になった人数を減じた数と 適用年度末の一般被保険者数を比較することになります この例では 前期末が 18 人 (20-2) 当期末が 21 人となり 雇用者増加割合は 16.7%((21-18)/18 100) の増加割合となります ( 下図参照 ) Q8-3 税制適用年度中に高年齢継続被保険者になった場合 給与等支給額には含まれるのか A8-3 給与等支給額を比較するには 前適用年度の一般被保険者から適用年度中に高年齢継続被保険者になった者を減じた雇用者の分の給与等支給額と 適用年度の一般被保険者の分の給与等支給額で比較することになります Q9-1 給与等支給額が比較給与等支給額以上であること という要件における比較給与等支給額とは どのように計算するのか A9-1 給与等支給額とは 雇用者 (Q5-1 をご覧下さい ) に対して支給する俸給 給料 賃金 歳費及び賞与並びにこれらの性質を有する給与の額で 適用年度において損金算入される金額をいいます したがって 役員の特殊関係者や使用人兼務役員に対して支給する給与や 退職手当ては除かれます 比較給与等支給額とは 適用年度の前事業年度における給与等支給額に その給与等支給額に雇用増加割合を乗じた金額の 30% に相当する金額を加算した金額をいいます 計算式で示すと 次のとおりです 比較給与等支給額 = 適用年度の前事業年度における給与等支給額 ( ) + 適用年度の前事業年度における給与等支給額 雇用増加割合 30% ( ) 前事業年度の月数が 12 か月に満たない場合には適用年度開始の日前 1 年以内に開始した各事業年度における給与等支給額の平均額とし 各事業年度の月数が適用年度の月数と異なる場合には月数按分調整を行います Q9-2 事業年度の中途において雇用者自身の都合による離職があった場合 7 給与等支給額はどのように計算するのか

A9-2 A9-1 のとおり 給与等支給額とは 雇用者に対して支給する給与の額で適用年度において損金算入される金額をいいますので 事業年度の中途で自身の都合で離職した雇用者に対して支給した給与の額や 事業年度の中途で使用人から役員に昇格した者に対して支給した使用人分の給与の額などは 給与等支給額に含まれることになります Q10 適用年度の前事業年度末日に雇用者がいない場合には 雇用増加割合が算出できないため 適用年度において雇用促進税制の適用を受けることはできないのか A10 適用年度の前事業年度末日又は適用年度途中まで役員及びその特殊関係者のみで事業活動を行っていた法人が 適用年度において新たに雇用保険一般被保険者に該当する使用人を雇い入れた場合には Q8-1 で示した計算式にあてはめると雇用増加割合が算出できないこととなりますが 適用年度において雇用者数が 5 人以上 ( 中小企業は 2 人以上 ) で 雇用増加割合以外の他の要件を満たしている場合には 雇用促進税制の適用を受けることができます Q11 新設法人や新たに事業を開始した個人事業主は いつから雇用促進税制の適用を受けることができるのか A11 新設法人については設立事業年度の翌事業年度から 新たに事業を開始した個人事業主については事業を開始した年の翌年から それぞれ雇用促進税制の適用を受けることが可能となります Q12 法人が適用年度において決算期変更を行った場合には 適用年度はどのようになるのか ( 例 )3 月決算の法人が 平成 28 年 10 月 1 日から 9 月決算に変更した場合 A12 お尋ねの例では 平成 28 年 4 月 1 日から同年 9 月 30 日までの間の事業年度が適用年度となります この場合には 事業主都合による離職者がいないことの要件及び給与等支給額が比較給与等支給額以上であることの要件における適用年度開始の日前 1 年以内に開始した各事業年度は 平成 27 年 4 月 1 日から平成 28 年 3 月 31 日までの間の事業年度になります Q13-1 雇い入れ助成金などと雇用促進税制を同一年度で併用することはできるのか 8

A13-1 助成金と税制では政策手段が異なるため 同一年度で併用することは可能です ただし 雇用促進税制では 給与等支給額が比較給与等支給額以上であることとする要件における 給与等支給額 には その給与等に充てるため他の者から支払を受ける金額は含まれないため 給与等支給額から雇入れ助成金の支給額を控除して要件判定を行うことになります Q13-2 支給決定のされていない雇い入れ助成金は 給与等支給額から控除されるのか A13-2 当該適用年度終了時までに支給決定された額のみを控除します Q14 組織再編によって 資本金に変化が生じる場合 中小企業者等かどうかは どの時点で判断するのか A14 当該適用年度終了の時の現況によって判定します 9

雇用促進計画について Q1-1 雇用促進計画はどこのハローワークに提出するのか また 郵送で提出することはできるのか A1-1 納税地 ( 個人事業主の場合は主たる事業所の所在地 法人の場合はその法人の本店又は主たる事業所の所在地 ( 連結納税の承認を受けている法人については その連結納税に係る連結親法人の本店又は主たる事業所の所在地 )) を管轄するハローワークに提出して下さい また 郵送による受付も可能ですが 提出期限必着となります なお 雇用促進計画の達成状況の確認については お預かりしてから返送までに約 2 週間 (4~5 月は 1 か月程度 ) を要しますので 雇用促進税制の適用を受けようとしている場合には 確定申告書の提出期限に留意して 余裕をもって提出して下さい Q1-2 雇用促進計画の提出締め切り日が休日の場合はどのように取り扱うのか A1-2 翌開庁日が提出締め切り日となります ( 郵送の場合は 期日までの必着となります ) 詳細は 提出を予定している各公共職業安定所等にお問い合わせ下さい Q2 雇用促進税制の適用に際して 雇用促進計画を提出できるのは 1 回だけか A2 前述の 雇用促進税制について の Q2 のとおり 雇用促進税制の適用を受けるためには 適用年度ごとに 雇用促進計画を提出していただくことが必要であり 平成 28 年 4 月 1 日から平成 30 年 3 月 31 日までの期間内に開始する事業年度ごとに複数回提出することは可能です Q3 個人事業主の場合には 雇用促進計画の計画期間はどのようになるのか A3 個人事業主の場合は 平成 29 年及び平成 30 年の各年の 1 月 1 日から 12 月 31 日までを計画期間として雇用促進計画を作成し 提出することになります Q4 適用年度の開始の日に新規採用した者は 適用年度における雇用者増加数に含めることができるのか ( 例 ) 平成 28 年 4 月 1 日が事業年度の開始の日である場合 同日付けで新規採用をした者 10

A4 適用年度における雇用者増加数に含まれる新規雇用者について 当該年度内であれば その採用の時期は問われません ただし 雇用促進計画では 適用年度末日とその前事業年度末日のそれぞれの時点での雇用者数を比較することにより 計画の達成状況を確認することになります したがって お尋ねの例のように平成 28 年 4 月 1 日付けで新規採用をした者について 年度途中で離職等した場合には 雇用者増加数に含まれないこととなります Q5 役員の親族などの特殊関係者など 雇用者から除かれる者が雇用保険一般被保険者に該当する場合 雇用促進計画 1 への記載はどのようにするのか A5 役員の特殊関係者及び使用人兼務役員については 雇用促進税制における雇用者には含まれません ( 雇用促進税制について の Q5-1 をご覧下さい ) 現行の様式で提出する場合は 役員の特殊関係者及び使用人兼務役員の数を所定の欄に記載してください Q6 既に採用済みの者についても雇用促進計画 -2 へ記載するのか A6 雇用促進計画 -2 は ハローワークにおいて新規の雇い入れを支援するために活用するものなので 既に採用済みの者についての記載は不要です Q7-1 事業年度終了日に離職した者がいた場合は 計画終了時の一般被保険者数に含めるのか A7-1 事業年度終了日に離職した者は その日時点では一般被保険者に該当し 翌日から一般被保険者に該当しないこととなりますので 事業年度終了の日における一般被保険者には含まれます ただし 同日付けで離職が発生したことになりますので その離職が事業主都合による離職の場合には 雇用促進税制の適用を受けるための要件を満たさないことになります Q7-2 出向等によって雇用保険一般被保険者が出向先に異動する場合 雇用者数はどのように考えるのか A7-2 出向等に伴い 出向先に雇用保険一般被保険者資格が移動する場合は 出向先において雇用者数が増加し 出向元では雇用保険一般被保険者が減少することになります なお 出向元が出向者の給与を負担する場合には その負担した給与の額は 11

雇用促進税制の適用における給与等支給額には含まれません Q7-3 事業年度途中で 一般被保険者であった者が 役員等になった場合はどのように考えるのか A7-3 計画期間中に一般被保険者であった者が 役員 ( その役員の特殊関係者を含みます ) となった場合 適用年度末時点の一般被保険者数から控除されます そのため 雇用促進税制の適用を受けるためには その減少する人数も考慮して 必要な要件を満たす一般被保険者数を増加させる必要があります Q8 雇用促進計画期間中に個人事業主から法人になった場合 どのような手続きが必要となるのか A8 お尋ねの場合は 個人事業主としての事業を廃止し 法人を設立して新たに事業を開始したことになりますので 法人の設立事業年度では雇用促進税制の適用を受けることができません ( 新設法人の雇用促進税制の適用については 雇用促進税制について Q11 をご覧下さい ) したがって 雇用促進計画についても 設立事業年度の翌事業年度に改めて雇用促進計画を提出していただくことになります Q9 計画期間中に組織再編が行われた場合はどのように取り扱うのか A9 計画期間中に合併又は分割による組織再編が行われた場合には この組織再編に伴う被保険者の異動が計画期間の当初に生じたものとみなします また 計画期間終了後に 雇用促進計画の達成状況とともに 雇用促進計画 -3 を記入し 提出する必要があります 詳細は 雇用促進計画記入に当たっての注意 の 13~14 ページをご覧下さい なお 計画期間中に事業譲渡が行われた場合については 事業譲渡は合併 分割による組織再編とは異なりますので 事業譲渡に伴う被保険者の異動があった場合は 事業譲渡を受けた側で被保険者が増加したとみなします 12

平成 28 年度の税制改正について Q1 雇用促進税制は どのように改正されたのか A1 雇用促進税制は 適用の基礎となる増加雇用者数を地域雇用開発促進法で規定する同意雇用開発促進地域内に所在する事業所における無期雇用かつフルタイムの雇用者の増加数 ( 新規雇用に限るものとし その事業所の増加雇用者数及び法人全体の増加雇用者数を上限とする ) とした上で その適用期限が平成 29 年度まで 2 年間延長されました ( 個人事業主の場合は 平成 29 年 1 月 1 日から平成 30 年 12 月 31 日までの各年 ) Q2 所得拡大促進税制 との併用は可能か A2 平成 28 年度税制改正により 平成 28 年 4 月 1 日より併用可能となりました 所得拡大促進税制については 下記 URL を御参照ください http://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/syotokukakudaisokushin/syotokukak udai.htm 13