(別添様式)

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未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 CSL ベーリング株式会社要望番号 Ⅱ-175 成分名 (10%) 人免疫グロブリン G ( 一般名 ) プリビジェン (Privigen) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類

要望番号 ;Ⅱ 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 1) 1. 要望内容に関連する事項 要望 者 ( 該当するものにチェックする ) 優先順位 学会 ( 学会名 ; 日本ペインクリニック学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 2 位 ( 全 4 要望中 )

要望番号 ;Ⅱ-286 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 特定非営利活動法人日本臨床腫瘍学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 33 位 ( 全 33 要望

要望番号 ;Ⅱ-183 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者学会 ( 該当する ( 学会名 ; 日本感染症学会 ) ものにチェックする ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 1 位 ( 全 8 要望中 ) 要望する医薬品

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について

(別添様式1)

要望番号 ;Ⅱ-24 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 特定非営利活動法人日本臨床腫瘍学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 8 位 ( 全 33 要望中

DRAFT#9 2011

会社名

(別添様式1)

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号

(別添様式)

No.16-35

13

(別添様式)

DRAFT#9 2011

た 18 歳以上の AD/HD 患者を対象に 日本人を含むアジア人によるプラセボ対照二重盲検比較試験及びその長期継続投与試験が現在実施されており 本剤の製造販売者によれば これらの試験成績に基づき 本剤の成人期 AD/HD 患者への追加適応に関する承認事項一部変更承認申請が行われる予定とされている

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審査結果 平成 25 年 9 月 27 日 [ 販売名 ] アナフラニール錠 10 mg 同錠 25 mg [ 一般名 ] クロミプラミン塩酸塩 [ 申請者名 ] アルフレッサファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 5 月 17 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 4 月 26 日開

Sep :28:29

要望番号 ;Ⅱ-221 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 1) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 日本神経学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 5 位 ( 全 8 要望中 ) 要望する医薬品

Ⅲ-1-7 ( 別添様式 1) 未承認薬 適応外薬の要望 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 日本小児救急医学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 4 位 ( 全 4 要望中 ) 成 分 名 ( 一般名

オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社

試験デザイン :n=152 試験開始前に第 VIII 因子製剤による出血時止血療法を受けていた患者群を 以下のい ずれかの群に 2:2:1 でランダム化 A 群 (n=36) (n=35) C 群 (n=18) ヘムライブラ 3 mg/kg を週 1 回 4 週間定期投与し その後 1.5 mg/k

スライド 1

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について

D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体 (S- 体 ) のみを含有するプロトンポンプ阻害剤である ネキシウム (D961H の日本における販売名 ) 錠 20 mg 及び 40 mg は を対象として

審査結果 平成 23 年 4 月 11 日 [ 販 売 名 ] ミオ MIBG-I123 注射液 [ 一 般 名 ] 3-ヨードベンジルグアニジン ( 123 I) 注射液 [ 申請者名 ] 富士フイルム RI ファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 22 年 11 月 11 日 [ 審査結果

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について

新しい抗てんかん薬

(3) 摂取する上での注意事項 ( 該当するものがあれば記載 ) 機能性関与成分と医薬品との相互作用に関する情報を国立健康 栄養研究所 健康食品 有効性 安全性データベース 城西大学食品 医薬品相互作用データベース CiNii Articles で検索しました その結果 検索した範囲内では 相互作用

ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2

スライド 1

モビコール 配合内用剤に係る 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 モビコール 配合内用剤 有効成分 マクロゴール4000 塩化ナトリウム 炭酸水素ナトリウム 塩化カリウム 製造販売業者 EA ファーマ株式会社 薬効分類 提出年月 平成 30 年 10 月 1.1. 安全

Ⅰ. 改訂内容 ( 部変更 ) ペルサンチン 錠 12.5 改 訂 後 改 訂 前 (1) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本剤の作用が増強され, 副作用が発現するおそれがあるので, 併用しないこと ( 過量投与 の項参照) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本

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タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る 販売名 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 有効成分 タペンタ 錠 100mg 製造販売業者 ヤンセンファーマ株式会社 薬効分類 821 提出年月 平成 30 年

3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問

添付文書情報 の検索方法 1. 検索条件を設定の上 検索実行 ボタンをクリックすると検索します 検索結果として 右フレームに該当する医療用医薬品の販売名の一覧が 販売名の昇順で表示されます 2. 右のフレームで参照したい販売名をクリックすると 新しいタブで該当する医療用医薬品の添付文書情報が表示され

要望番号 ;Ⅱ-8 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 1) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人優先順位 1 位 ( 全 1 要望中 ) 成分名 ( 一般名 ) 4 アミノピリジン (Dalf

症例報告書の記入における注意点 1 必須ではない項目 データ 斜線を引くこと 未取得 / 未測定の項目 2 血圧平均値 小数点以下は切り捨てとする 3 治験薬服薬状況 前回来院 今回来院までの服薬状況を記載する服薬無しの場合は 1 日投与量を 0 錠 とし 0 錠となった日付を特定すること < 演習

あった AUCtはで ± ng hr/ml で ± ng hr/ml であった 2. バイオアベイラビリティの比較およびの薬物動態パラメータにおける分散分析の結果を Table 4 に示した また 得られた AUCtおよび Cmaxについてとの対数値

医薬品の添付文書等を調べる場合 最後に 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 特定の文書 ( 添付文書以外の文書 ) の記載内容から調べる場合 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 最後に 調べたい医薬品の名称を入力 ( 名称の一部のみの入力でも検索可能

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について

( 別添様式 ) 未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 募集対象 (3)) 1. 要望内容に関連する事項 会 社 名 大正製薬株式会社 要望された医薬品要望内容 要望番号 成分名 ( 一般名 ) 募集対象の 分類 ( 必ずいずれかにチェックする 複数に該当する場合は 最も適切な 1 つにチェ

ピルシカイニド塩酸塩カプセル 50mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにピルジカイニド塩酸塩水和物は Vaughan Williams らの分類のクラスⅠCに属し 心筋の Na チャンネル抑制作用により抗不整脈作用を示す また 消化管から速やかに

緒言

(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件

審査結果 平成 26 年 2 月 7 日 [ 販売名 ] 1 ヘプタバックス-Ⅱ 2 ビームゲン 同注 0.25mL 同注 0.5mL [ 一般名 ] 組換え沈降 B 型肝炎ワクチン ( 酵母由来 ) [ 申請者名 ] 1 MSD 株式会社 2 一般財団法人化学及血清療法研究所 [ 申請年月日 ]

データの取り扱いについて (原則)

シプロフロキサシン錠 100mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを

Microsoft PowerPoint - 薬物療法専門薬剤師制度_症例サマリー例_HP掲載用.pptx

<4D F736F F D2082A8926D82E782B995B68F E834E838D838A E3132>

ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル

患者向医薬品ガイド フィコンパ錠 2mg フィコンパ錠 4mg 2016 年 5 月作成 この薬は? 販売名 フィコンパ錠 2mg フィコンパ錠 4mg Fycompa Tablets 2mg Fycompa Tablets 4mg 一般名 ペランパネル水和物 Perampanel Hydrate

葉酸とビタミンQ&A_201607改訂_ indd

に係る基準 への 該当性 ( 該当するものにチェックし 該当すると考えた根拠について記載する ) イ病気の進行が不可逆的で 日常生活に著しい影響を及ぼす疾患 ウその他日常生活に著しい影響を及ぼす疾患 ( 上記の基準に該当すると考えた根拠 ) 母体がトキソプラズマに感染した場合 胎児感染の危険がある

Epilepsy2015

1)~ 2) 3) 近位筋脱力 CK(CPK) 高値 炎症を伴わない筋線維の壊死 抗 HMG-CoA 還元酵素 (HMGCR) 抗体陽性等を特徴とする免疫性壊死性ミオパチーがあらわれ 投与中止後も持続する例が報告されているので 患者の状態を十分に観察すること なお 免疫抑制剤投与により改善がみられた

2.0 概要 治験情報 : 治験依頼者名 : 武田薬品工業株式会社 (TPC) 大阪市中央区道修町四丁目 1 番 1 号 治験課題名 : びらん性食道炎の患者を対象にした TAK-438 の 20 mg を 1 日 1 回経口投与したときの有効性及び安全性を 1 日 1 回経口投与

<4D F736F F D B A814089FC92F982CC82A8926D82E782B95F E31328C8E5F5F E646F63>

untitled

別添 1 抗不安薬 睡眠薬の処方実態についての報告 平成 23 年 11 月 1 日厚生労働省社会 援護局障害保健福祉部精神 障害保健課 平成 22 年度厚生労働科学研究費補助金特別研究事業 向精神薬の処方実態に関する国内外の比較研究 ( 研究代表者 : 中川敦夫国立精神 神経医療研究センタートラン

第1回肝炎診療ガイドライン作成委員会議事要旨(案)

この試験情報は一般公開のみを目的に作成されたものです この試験情報はあくまで単一の試験から得られた結果であり この試験の医薬品から得られるすべての情報を基にした全体的なベネフィットとリスクを反映したものではない可能性があります 医療関係者の皆様は 武田薬品の医薬品のご使用にあたり 必ずそれぞれの国ま

第 66 回厚生連病院共同治験審査委員会 会議の記録の概要 開催日時開催場所出席委員名 議題及び審議結果を含む主な議論の概要 2018 年 09 月 19 日 18 時 00 分 ~18 時 20 分日本文化厚生農業協同組合連合会 8 階中会議室高瀬浩造 西田博 板井勉 田中克巳 江口善美 山崎きよ

恩賜第 42 回社会福祉法人財団済生会中央治験審査委員会 会議の記録の概要 開催日時 平成 28 年 1 月 13 日 ( 水 )15:30~17:17 開催場所 出席委員名 東京都港区三田 三田国際ビル 21 階 社会福祉法人 恩賜財団済生会本部事務局中会議室 豊島

改訂後 ⑴ 依存性連用により薬物依存を生じることがあるので 観察を十分に行い 用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること また 連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により 痙攣発作 せん妄 振戦 不眠 不安 幻覚 妄想等の離脱症状があらわれることがあるので 投与を中止する場合には 徐々に

Microsoft Word - 2-① 補償ガイドライン平成27年版(本文)Ver3.1.1.do

5_使用上の注意(37薬効)Web作業用.indd

減量・コース投与期間短縮の基準

の状態により適宜減量する 成人 A 法 : 他の抗悪性腫瘍剤との併用において ブスルファンとして 1 回 0.8 mg/kg を生理食塩液又は 5% ブドウ糖液に混和 調製して 2 時間かけて点滴静注する 本剤は 6 時間毎に 1 日 4 回 4 日間投与する なお 年齢 患者の状態により適宜減量す

審査報告 (1) 別紙 平成 29 年 4 月 3 日 本申請において 申請者が提出した資料及び医薬品医療機器総合機構における審査の概略等は 以下 のとおりである 申請品目 [ 販売名 ] ジャドニュ顆粒分包 90 mg 同顆粒分包 360 mg [ 一般名 ] デフェラシロクス [ 申請者 ] ノ

医療法人原土井病院治験審査委員会

(別添様式)

審査結果 平成 26 年 1 月 6 日 [ 販 売 名 ] ダラシン S 注射液 300mg 同注射液 600mg [ 一 般 名 ] クリンダマイシンリン酸エステル [ 申請者名 ] ファイザー株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 8 月 21 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 7

医師主導治験 急性脊髄損傷患者に対する顆粒球コロニー刺激因子を用いたランダム化 プラセボ対照 二重盲検並行群間比較試験第 III 相試験 千葉大学大学院医学研究院整形外科 千葉大学医学部附属病院臨床試験部 1


Untitled

特定できるものではありませんでした そのため 個人の体質や体調による影響が大きく影響したものであると判断しました よって 当該製品が原因と考えられる健康被害の発生は 確認されませんでした ただし 届出の製品と喫食実績で調査対象とした製品でルテイン量に違いがありましたので 既存情報から喫食経験および安

ともに 申請者が承認審査のスケジュールに沿って法令上求められる製造体制を整備することや承認後円滑に医療現場に提供するための対応が十分になされることで 更なる迅速な実用化を促すものである この制度では 原則として新規原理 新規作用機序等により 生命に重大な影響がある重篤な疾患等に対して 極めて高い有効

ン (LVFX) 耐性で シタフロキサシン (STFX) 耐性は1% 以下です また セフカペン (CFPN) およびセフジニル (CFDN) 耐性は 約 6% と耐性率は低い結果でした K. pneumoniae については 全ての薬剤に耐性はほとんどありませんが 腸球菌に対して 第 3 世代セフ

2. 改訂内容および改訂理由 2.1. その他の注意 [ 厚生労働省医薬食品局安全対策課事務連絡に基づく改訂 ] 改訂後 ( 下線部 : 改訂部分 ) 10. その他の注意 (1)~(3) 省略 (4) 主に 50 歳以上を対象に実施された海外の疫学調査において 選択的セロトニン再取り込み阻害剤及び

レベチラセタム 新規抗てんかん薬として日本では 2010 年に薬価収載 適応 : てんかん患者の部分発作 ( 二次性全般化発作を含む ) 代謝 排泄 : 肝臓で 1/3 代謝 (CYP を介さない : 相互作用がほとんどない ), 腎臓で 2/3 排泄 t1/2: 約 8 時間 (2 日弱で定常状態

備考 ( 該当する場合はチェックする ) 小児に関する要望 ( 特記事項等 ) 医療上の必要性に係る基準 への該当性 ( 該当するものにチェックし 該当すると考えた根拠について記載する ) 1. 適応疾病の重篤性 ア生命に重大な影響がある疾患 ( 致死的な疾患 ) イ病気の進行が不可逆的で 日常生活

Microsoft Word - sa_niflec_ doc

Microsoft Word - Ⅲ-11. VE-1 修正後 3.14.doc

別紙様式 (Ⅱ)-1 添付ファイル用 本資料の作成日 :2016 年 10 月 12 日商品名 : ビフィズス菌 BB( ビービー ) 12 安全性評価シート 食経験の評価 1 喫食実績 ( 喫食実績が あり の場合 : 実績に基づく安全性の評価を記載 ) による食経験の評価ビフィズス菌 BB-12

(別添様式)

Microsoft Word _2180AMY10104_K104_1.doc

相互作用DB

婦人科63巻6号/FUJ07‐01(報告)       M

診療のガイドライン産科編2014(A4)/fujgs2014‐114(大扉)

用法・用量DB

査を実施し 必要に応じ適切な措置を講ずること (2) 本品の警告 効能 効果 性能 用法 用量及び使用方法は以下のとお りであるので 特段の留意をお願いすること なお その他の使用上の注意については 添付文書を参照されたいこと 警告 1 本品投与後に重篤な有害事象の発現が認められていること 及び本品

目次 C O N T E N T S 1 下痢等の胃腸障害 下痢について 3 下痢の副作用発現状況 3 最高用量別の下痢の副作用発現状況 3 下痢の程度 4 下痢の発現時期 4 下痢の回復時期 5 下痢による投与中止時期 下痢以外の胃腸障害について 6 下痢以外の胃腸障害の副

1. 医薬品リスク管理計画を策定の上 適切に実施すること 2. 国内での治験症例が極めて限られていることから 製造販売後 一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は 全 症例を対象に使用成績調査を実施することにより 本剤使用患者の背景情報を把握するとともに 本剤の安全性及び有効性に関するデータを

未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 バイオジェン アイデック ジャパン株式会社 要望番号 II -8 成分名 ( 一般名 ) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類 ( 該当するものにチェックする ) 効能 効果 (

Transcription:

未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項要望 者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 日本小児神経学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 優先順位 ( 氏名 ; ) 2 位 ( 全 11 品目要望中 ) 成分名 ( 一般名 ) Lacosamide 販売名 VIMPAT( 米 英 独 仏 加 豪 ) 要望する医薬品 会 社 名 ユーシービージャパン株式会社 日本てんかん学会からも要望している 国内関連学会 適応疾病の重篤性 上記の基準に該当すると考えた根拠 の項目以外は要望書の内容は同一である 未承認薬 適応外薬の分類 未承認薬 適応外薬 ( 該当するものに チェックする ) 要望内容 効能 効果 ( 要望する効能 効果について記載する ) ( 要望するについて記載する ) 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作 ( 二次性全般化発作を含む ) に対する抗てんかん薬との併用療法通常 成人にはLacosamideとして1 日 100mgを1 日 2 回に分けて経口により開始する 維持量として1 日 200mgを1 日 2 回に分けて経口投与する なお 症状により1 日 400mgを超えない範囲で適宜増減するが 増量は1 週間以上の間隔をあけて 1 日用量として100mg 以下ずつ行うこと 1

備考 ( 該当する場合はチェックする ) 小児に関する要望 ( 特記事項等 ) 2

医療上の必要性に係る基準 への該当性 ( 該当するものにチェックし 該当すると考えた根拠について記載する ) 1. 適応疾病の重篤性ウその他日常生活に著しい影響を及ぼす疾患 ( 上記の基準に該当すると考えた根拠 ) てんかんは 発作が繰り返すことにより大脳皮質の神経細胞に不可逆的に障害が強まるという医学的側面がある そのため発作が抑制されないと精神神経学的機能の低下が懸念される また てんかん発作による直接的な外傷などの危険だけでなく 心理社会的 経済的側面からも日常生活に重大な影響を及ぼす 発作以外に知能 運動面で障害のない患者でも発作存続のために運転免許の取得など社会的不利益を受け 社会参加が著しく妨げられる 日本小児神経学会に所属する医師はてんかん診療において多くの成人患者 ( いわゆるキャリーオーバー患者 ) を診療しており 小児期に発症し 成人になっても発作の抑制されない患者の診療に難渋しているため 本剤の必要性を痛感している 2. 医療上の有用性 ( イ ) 欧米等の臨床試験において有効性 安全性等が既存の療法と比べて明らかに優れている ( 上記の基準に該当すると考えた根拠 ) てんかん治療の分野では 新規抗てんかん薬が順次承認 (2006 年以降 4 種類 ) され 本邦でも成人に対して使用可能になった これら新規抗てんかん薬の投与により 既存の抗てんかん薬では発作のコントロールが不十分だった成人患者において発作の消失がみられる場合もあり てんかん治療が大きく前進し 欧米の水準に近づきつつあると言える 現在の抗てんかん薬による治療の目的は 日常生活に大きな影響をおよぼすような副作用が無い状態での継続的な発作の消失である このことは 例えば 自動車運転免許の取得要件として2 年以上の発作消失がみられていることが規定されていることからも明確である 上に述べましたように 新規の抗てんかん薬が承認され それらにより発作消失に至る患者もいる一方で 既存のあるいは新規抗てんかん薬によっても発作消失に至らず また手術適応のない患者さんも多く存在する そこで 海外で承認されている抗てんかん薬が速やかに本邦でも使用可能とし 治療の選択肢をより広げることにより 発作消失が得られる患者が少なからずいると想定される 上記の理由から海外でてんかん治療の適応を有している抗てんかん薬について可能な限り早期に同様の適応が得られることを強く希望する さて 新規抗てんかん薬の1つであるLacosamide( 海外での商品名 :VIMPAT) は 部分 3

発作を有する成人患者を対象とした二重盲験試験 (3 試験 SP667 1),SP754 2),SP755 3) ) が欧米で実施され 優れた有用性が示されている 昨今承認された抗てんかん薬と同様に 他の抗てんかん薬で十分な効果が得られない場合の併用療法剤として欧米を始め各国で承認されている また 全般性てんかんや小児領域での適応追加も見込まれている 前述の二重盲験試験結果を併合解析した結果 ( 有効性解析対象 :1294 例 ) では 維持期間における観察期間からの28 日あたりの部分発作回数減少率を指標とした場合 Placebo 群 18.4% に対して各用量群でそれぞれ200mg/ 日群 33.3% 400mg/ 日群 36.8% 及び600mg/ 日群 39.4% を示し また 50% レスポンダーレートでは Placebo 群 22.6% に対して200mg/ 日群 34.1% 400mg/ 日群 39.7% 及び600mg/ 日群 39.6% を示し各群ともPlacebo 群に対して有意に効果が示され 二次性全般化発作を含む部分てんかん発作への療法として有用性が認められられた さらに 維持期間を完了した被験者 (Placebo 群 :326 例 Lacosamide 投与群 : 715 例 ) のうち それぞれ3 例 (0.9%) 及び24 例 (3.4%) が維持期間を通じて Seizure Freeでした 4) 特に200-400mg/ 日の用量では 忍容性が高いと考えられる 主たる有害事象としては めまいが認められ その他の有害事象は 頭痛 複視及び悪心 嘔吐等の消化器系障害が発現する 鎮静 見当識障害 発疹 気分障害は他のAEDに比べて関連が少ないと報告されている 5) 以上のことより 可能な限り早期に本邦においてもLacosamideの部分てん 備考 かんに対する適応が取得されることを強く望むところである 2. 要望内容に係る欧米での承認等の状況 欧米等 6 か国での承認 米国 英国 独国 仏国 加国 豪州 状況 ( 該当国にチ 欧米等 6 か国での承認内容 欧米各国での承認内容 ( 要望内容に関連する箇所に下線 ) ェックし 該 米国 販売名 ( 企業名 ) VIMPAT (UCB) 当国の承認内 効能 効果 部分てんかん発作 :VIMPAT(Lacosamide) 錠 容を記載する ) は 17 歳以上のてんかん患者の部分発作に対する併用療法に適用される VIMPAT(Lacosamide) 注射剤は 一時的に経口摂取ができない患者において代替療法として用いる VIMPATの服用は 食前食後を問わない 部分てんか発作 :VIMPATは 経口剤もしくは注射剤いずれから投与開始してもよい VIMPAT 4

英国 の 開始用量は50mgを1 日 2 回 (1 日 100mg) とする VIMPATは 患者の反応性と忍容性に応じて1 週間に1 日用量 100mg(1 回 50mg1 日 2 回 ) ずつ 推奨維持用量の200~400mg/ 日まで増量することができる 臨床試験において 1 日用量 600mgは1 日用量 400 mgを上回る有効性を示さず 副作用の発現率も高かった VIMPATは 経口剤から注射剤に切り替える場合 切り替え時の静脈内投与の用量は経口剤投与時の用量と同じにし また 投与頻度も同じにする VIMPAT 注射剤は希釈液にて希釈してもしなくても投与することができ 投与は1 回 30-60 分間にて投与する 静脈内投与は 1 日 2 回で5 日までの経験がある VIMPATの投与を中止する場合 一旦注射投与時の用量と 投与頻度を同じにして経口剤に切り換えてから 中止することが望ましい 腎機能障害を有する患者と肝機能機能障害を有する患者では 腎機能障害を有する患者 肝機能機能障害 の項を参照 備考販売名 ( 企業名 ) VIMPAT (UCB) 効能 効果 (EU 内共通 ) VIMPATは 二次性全般化の有無を問わず 16 歳以上のてんかん患者の部分発作に対する併用療法に適用される (EU 内共通 ) VIMPATは 1 日 2 回投与する 推奨開始用量は50mgを1 日 2 回 1 週間後に初期治療用量である100mg1 日 2 回に増量する 反応性と忍容性に応じて 維持用量は1 週間に1 回 50mg1 日 2 回ずつ 最大推奨用量である 1 日 400mg(200mgを1 日 2 回 ) まで増量することができる VIMPATの服用は食前食後を問わない VIMPATの投与を中止する場合 漸減して中止 5

独国 仏国 加国 することが推奨される ( 例 :1 週間に1 日用量を 200 mgずつ漸減する ) VIMPAT 注射剤は 一時的に経口摂取ができない患者において代替療法として用いる VIMPAT は 経口剤もしくは注射剤いずれから投与開始してもよい VIMPAT 注射剤は1 回 15-60 分間にて投与する VIMPATは希釈液にて希釈せずに投与することができる 注射剤は 経口剤から注射剤に直接切り換えることが可能であり その際は 同じ投与量 (1 日 2 回に分けて投与する ) を用いること 静脈内投与 1 日 2 回で5 日までの経験がある 備考販売名 ( 企業名 ) VIMPAT (UCB) 効能 効果英国と同様備考販売名 ( 企業名 ) VIMPAT (UCB) 効能 効果英国と同様備考販売名 ( 企業名 ) VIMPAT (UCB) 効能 効果 VIMPAT(Lacosamide) は 他の療法で十分な効果が認められない18 歳以上の成人てんかん患者の部分発作に対する併用療法に適用される VIMPAT(Lacosamide) の服用は 食前食後を問わない 投与開始 1 日目より 50mg 錠 (1 回 1 錠 ) を 1 日 2 回投与し 2 週目に 100mg 錠 (1 回 1 錠 )1 日 2 回に増量する 反応性と忍容性に応じ 3 週目に 150mg 錠 (1 回 1 錠 )1 日 2 回 4 週目に 200mg 錠 (1 回 1 錠 ) 1 日 2 回にまで増量することができる VIMPAT(Lacosamide) 注射剤は 一時的に経口摂取ができない患者において代替療法として用いる VIMPAT 注射剤は1 回 30-60 分間にて1 日 2 回 6

豪国 投与する VIMPATは希釈液にて希釈せずに投与することができる 注射剤と 経口剤の投与経路の変更は投与量の調整なしに行うことができる 静脈内投与 1 日 2 回で 5 日までの経験がある 65 歳以上の高齢者は 各項を参照のこと 腎機能障害を有する患者と肝機能機能障害を有する患者では 用量の調節が推奨される 腎機能障害を有する患者 肝機能機能障害を有する患者の項を参照 備考販売名 ( 企業名 ) VIMPAT (UCB) 効能 効果 VIMPAT(Lacosamide) 錠は 二次性全般化の有無を問わず 16 歳以上のてんかん患者の部分発作に対する併用療法に適用される VIMPATは 経口剤もしくは注射剤いずれから投与開始してもよい VIMPATは1 日 2 回投与する 推奨開始用量は 1 回 50mgを1 日 2 回 1 週間後に初期治療用量である1 回 100mg1 日 2 回に増量する 反応性と忍容性に応じて維持用量は 1 週間に1 回 50mg1 日 2 回ずつ 最大推奨 1 日用量の400mg(200mgを1 日 2 回 ) まで増量することができる Vimpatの服用は食前食後を問わない 備考 VIMPATの投与を中止する場合 漸減して中止することが推奨される ( 例 :1 週間に1 日用量を 200 mgずつ漸減する ) 注射剤と経口剤の投与経路の変更は 投与量の調整なしに行うことができる その際は 同じ投与量 (1 日 2 回に分けて投与する ) を用いること 腎機能障害を有する患者と肝機能機能障害を有する患者では 用量の調節が推奨される 腎機能障害を有する患者 肝機能機能障害を有する患者の項を参照 7

欧米等 6 か国での標準的使用状況 ( 欧米等 6か国で要望内容に関する承認がない適応外薬についてのみ 該当国にチェックし 該当国の標準的使用内容を記載する ) 米国英国独国仏国加国豪州 欧米等 6 か国での標準的使用内容 欧米各国での標準的使用内容 ( 要望内容に関連する箇所に下線 ) 米国ガイドライン名効能 効果 ( または効能 効果に関連のある記載箇所 ) ( またはに関連のある記載箇所 ) ガイドラインの根拠論文備考英国ガイドライン名効能 効果 ( または効能 効果に関連のある記載箇所 ) ( またはに関連のある記載箇所 ) ガイドラインの根拠論文備考 独国 ガイドライン名効能 効果 ( または効能 効果に関連のある記載箇所 ) ( またはに関連のある記載箇所 ) ガイドラインの根拠論文備考 仏国 ガイドライン名効能 効果 ( または効能 効果に関連のある記載箇所 ) ( またはに関連のある記載箇所 ) ガイドラインの根拠論文 8

備考 加国 ガイドライン名 効能 効果 ( または効能 効果に関連のある記載箇所 ) ( またはに関連のある記載箇所 ) ガイドラインの根拠論文備考 豪州 ガイドライン名効能 効果 ( または効能 効果に関連のある記載箇所 ) ( またはに関連のある記載箇所 ) ガイドラインの根拠論文備考 3. 要望内容に係る国内外の公表文献 成書等について (1) 無作為化比較試験 薬物動態試験等に係る公表文献としての報告状況 < 文献の検索方法 ( 検索式や検索時期等 ) 検索結果 文献 成書等の選定理由の概略等 > 部分てんかん発作に本薬による治療に関して PubMedにより 国内外の公表文献 成書を検索した ( lacosamide) AND ( epileptic OR epilepsy ) の条件で104 件の ( lacosamide AND partial-onset ) AND ( epileptic OR epilepsy ) の条件で 32 件の関連する文献が抽出された ( 検索日 :2011 年 7 月 04 日 ) 他 発売会社でのPrescribing information, Summary of product characteristicsを参照した < 海外における臨床試験等 > 以上の検索の結果 本要望内容に係るエビデンスレベルの高い以下の3 報の文献報告 ( 無作為化比較試験 ) が得られた 1) Ben-Menachem E, Biton V, Jatuzis D, Abou-Khalil B, Doty P, Rudd GD. Efficacy and safety of oral lacosamide as adjunctive therapy in adults with partial-onset seizures. Epilepsia. 2007;48(7):1308-17. 部分発作を有する成人患者 (18 歳以上 65 歳以下 ) における併用療法として Lacosamide ( 以下 LCMと略す ) 経口投与時 (1 日 2 回投与 ) における有効性及び安全性を検討する目 9

的で 多施設共同二重盲検プラセボ対照比較試験を実施した 迷走神経刺激 (VNS) の有無にかかわらず 抗てんかん薬 (1-2 剤 ) を併用投与しているがコントロールが不十分な部分てんかん発作を有する患者 ( 二次性全般化発作を含む ) を対象とし LCM の有効性 ( 主要評価項目 : 観察期間から維持期間までの 28 日あたりの発作回数変化 観察期間から維持期間までの 50% レスポンダーレート ) 及び安全性の評価 並びに LCM 及び併用 AED の血漿中濃度を評価し 薬物相互作用の可能性を確認した 本試験では 8 週間の観察期間終了後 プラセボ群または LCM200 400 または 600 mg/ 日群に無作為に割り付けた 6 週間の増量期間中に LCM の用量を週あたり 100 mg/ 日ずつ増量し その後 12 週間を維持期間とした 結果は intent-to-treat で解析した 無作為割付された症例のうち 418 例が治験薬を服用し 312 例が試験を完了した 観察期間から維持期間までの 28 日あたりの発作回数変化は placebo 群に対して LCM 200 400 及び 600 mg/ 日群でそれぞれ 14.6%(p = 0.1010)28.4%(p = 0.0023) 及び 21.3%(p = 0.0084) であった (ANCOVA モデル ) 28 日あたりの発作回数減少率の中央値はプラセボ群 LCM 200 400 及び 600 mg/ 日群でそれぞれ 10% 26% 39% 及び 40% であり LCM400 mg/ 日群 (p = 0.0023) 及び 600 mg/ 日群 (p = 0.0084) がプラセボ群に対し有意差を示した 50% レスポンダーレートはプラセボ群 LCM200 400 及び 600 mg/ 日群でそれぞれ 22% 33% 41% 及び 38% であり LCM400 mg/ 日群 (p = 0.0038) 及び 600 mg/ 日 (p = 0.0141) がプラセボ群に対し有意差を示した 治療期間における有害事象の発現頻度はプラセボ群 LCM 200 400 及び 600 mg/ 日群でそれぞれ 70% 79% 81% 及び 92% であった 用量依存的に認められた有害事象は 浮動性めまい 悪心 疲労 失調 視覚異常 複視及び眼振などであった LCM は併用 AED の血漿中濃度に影響を及ぼさなかった 2) Chung S, Sperling MR, Biton V, Krauss G, Hebert D, Rudd GD, et al. Lacosamide as adjunctive therapy for partial-onset seizures: A randomized controlled trial. Epilepsia. 2010;51(6):958-67. 本試験は 1~3 種類の抗てんかん薬 (AED) を併用投与しているがコントロール不十分な部分発作を有する患者 (16 歳以上 70 歳以下 ) を対象に Lacosamide( 以下 LCM と略す )400mg/ 日及び 600mg/ 日経口投与時 (1 日 2 回投与 ) における有効性 ( 主要評価項目 : 観察期間から維持期間までの 28 日あたりの発作回数変化 観察期間から維持期間までの 50% レスポンダーレート ) 及び安全性を評価することを目的に実施した 多施設共同二重盲検プラセボ対照比較試験である 主要目的は 部分発作に対する併用療法薬としての LCM 400mg/ 日と 600mg/ 日の有効性を評価することであり 副次的目的は LCM の安全性及び用量反応性 LCM 及び併用 AED の定常状態の血漿中濃度を評価することであった 本試験では 8 週間の観察期間後 プラセボ群 LCM 400mg 群または 600mg/ 日群のいずれかに 1:2:1 で無作為に割り付け プラセボを投与するか または LCM 100mg/ 日から 10

目標用量まで強制的に増量し ( 毎週 100mg/ 日ずつ ) その後 12 週間の維持期間に移行した 無作為割付された症例は 405 例であり その 82.1% は 2~3 剤の AED を併用していた 観察期間から維持期間までの 28 日あたりの発作回数変化 (intent-to-treat ITT) は placebo 群に対して LCM 400 及び 600 mg/ 日群でそれぞれ 21.6%(p = 0.008) 及び 24.6%(p = 0.006) であった (ANCOVA モデル ) 観察期間から維持期間までの 28 日あたりの発作回数減少率の中央値は (ITT) プラセボ群の 20.8% に対し LCM 400mg/ 日群では 37.3%(p = 0.008) LCM 600mg/ 日群では 37.8% であった (p = 0.006) また 50% レスポンダーレートは プラセボ群では 18.3% であったのに対し それぞれ 38.3% 及び 41.2% であった (p < 0.001; ITT) LCM 群に割り付けられた患者では 二次性全般化強直間代発作が大きく減少し 発作回数減少率の中央値はプラセボ群で 14.3% であったのに対し LCM 400mg/ 日群では 59.4% で LCM 600mg/ 日群では 93.0% であった 二次性全般化に対する 50% レスポンダーレートは プラセボ群で 33.3% であったのに対し それぞれ 56.0% 及び 70.2% であった 治療期間における LCM 群の有害事象の発現頻度が 10% 以上のものは 浮動性めまい 悪心 複視 霧視 頭痛 嘔吐及び振戦であった 頭痛以外の有害事象は用量依存的であった 3) Halasz P, Kalviainen R, Mazurkiewicz-Beldzinska M, Rosenow F, Doty P, Hebert D, et al. Adjunctive lacosamide for partial-onset seizures: Efficacy and safety results from a randomized controlled trial. Epilepsia. 2009;50(3):443-53. 本試験の主要な目的は 迷走神経刺激療法 (VNS) の有無にかかわらず 1~3 剤の併用抗てんかん薬 (AED) を投与しているがコントロールが不十分な部分てんかん患者 (16 歳 ~70 歳 ) を対象に Lacosamide( 以下 LCM と略す )200mg/ 日及び 400mg/ 日投与時 ( それぞれ 1 日 2 回投与 ) の有効性 ( 主要評価項目 : 観察期間から維持期間までの 28 日あたりの発作回数変化 観察期間から維持期間までの 50% レスポンダーレート ) 及び安全性を評価することである LCM の用量依存性及び併用 AED 濃度の安定性を これらの薬剤の定常状態での血漿中濃度を測定することにより評価した 本試験は LCM 併用療法の有効性を確立するために 過去に実施された試験 (SP667; Ben-Menachem ら 2007 年 ) 1) を補足できるよう計画された 本試験は欧州で実施された多施設共同二重盲検プラセボ対照比較試験であり プラセボ群 経口 LCM200mg/ 日群または LCM400mg/ 日群のいずれかに 二次性全般化の有無を問わず無作為に割り付けた 試験は 8 週間の観察期間 4 週間の増量期間及び 12 週間の維持期間で構成された 485 例が無作為割付され 治験薬が投与された これら患者の 87% は 2 剤以上の AED を併用していた 観察期間から維持期間までの 28 日あたりの発作回数変化 (intent-to-treat ITT) は placebo 群に対して LCM 200 及び 400 mg/ 日群でそれぞれ 14.4%(p = 0.02) 及び 15.0%(p = 0.03) であった (ANCOVA モデル ) 観察期間から維持期間までの 28 日あたりの発作回数減少率の中央値 (ITT) は プラセボ群で 20.5% LCM200mg/ 日群で 35.3%(p = 0.02) 及び 400mg/ 日群で 36.4% であっ 11

た (p = 0.03) Per Protocol 集団での減少率は プラセボ群では 25.4% であったのに対し LCM 200mg/ 日群では 35.3%(p = 0.04) 400mg/ 日群では 44.9%(p = 0.01) であった 50% レスポンダーレートは プラセボ群 (25.8%) に比べて LCM 400mg/ 日群 ( 40.5%) では有意に高かったが (p = 0.01) 200mg/ 日群 (35.0%) では有意でなかった Per Protocol 集団では LCM400mg/ 日の 50% レスポンダーレート (46.3%) が プラセボ (27.5%) と比較して有意に高かった (p < 0.01) 治療期間における LCM 群の有害事象の発現頻度が 5% 以上のものは 浮動性めまい 頭痛 複視 悪心 回転性めまい 倦怠感 副鼻腔炎 鼻咽頭炎 協調運動障害及び嘔吐であった 用量依存的に認められた有害事象は 浮動性めまい 悪心 及び嘔吐であった 一般的に用いられる AED の平均血漿濃度の臨床的に意味のある変化は 認められなかった < 日本における臨床試験等 > 1) 日本では試験未実施である (2)Peer-reviewed journal の総説 メタ アナリシス等の報告状況 1)Chung S, Ben-Menachem E, Sperling MR, Rosenfeld W, Fountain NB, Benbadis S, et al. Examining the Clinical Utility of Lacosamide: Pooled Analyses of Three Phase II/III Clinical Trials. CNS Drugs. 2010;24(12):1041-54. これまで実施された大規模併合患者集団について 事前に設定された解析及び事後解析を行うことによって Lacosamide( 以下 LCM と略す ) の臨床的有用性を検討することを目的に これまで実施された 3 試験の無作為化二重盲検多施設共同プラセボ対照第 2 相 / 第 3 相試験から得られた併合データを用いて解析した いずれも二次性全般化の有無を問わない部分発作成人患者 (N= 1294) であり LCM200mg/ 日 400mg/ 日 600mg/ 日またはプラセボを 4~6 週間の増量期間 次いで 12 週間の維持期間にわたり経口投与した 主要評価項目 : 併合解析のために事前に設定した有効性の主要評価項目は 観察期間から維持期間までの 28 日あたりの発作回数変化 ( 発作回数減少率で提示する ) 及び発作回数が 50% 以上減少した患者の割合 (50% レスポンダーレート ) であった 事前に設定した有効性の副次的評価項目は 観察期間から維持期間までに 発作回数の 75% 以上の減少を達成した患者の割合 (75% レスポンダーレート ) 維持期間全体を通じて発作消失を維持したまま維持期間を終了した患者の割合 及び維持期間に進んだ患者での維持期間中の発作消失日数の割合であった 発作回数変化の併合解析 及び 50% 75% レスポンダーレートは intent-to-treat(itt) アプローチで解析したが その中には 1 回以上治験薬を投与し 観察期間終了後に 1 回以上有効性評価を行った患者すべてを含めた 同様に 2 つの主要評価項目及び 75% レスポンダーレートの解析を 維持期間に進んだ ITT 患者から成る修正 ITT 集団 (ITTm) を用いて行った 追加的な事後有効性解析は 手術の既往及び個々の併用 AED を基にグループ分けした患者集団での有効性発現の評価及び有効性の評価であった 加えて 薬物動態学的 / 薬力学的モデリングを行い 12

安全性データを評価した 解析の結果 難治性患者 1294 例に関するこの併合解析では LCM(200mg/ 日 400mg/ 日及び 600mg/ 日 ) の 3 用量群の全てが プラセボ群と比較して発作減少率の中央値の有意な改善を示し (ITT と ITTm;200mg/ 日群では p < 0.05 400mg/ 日群と 600mg/ 日群では p < 0.001) 50% レスポンダーレートについても同様に有意な改善を示した (ITT と ITTm;200mg/ 日群では p < 0.05 400mg/ 日群と 600mg/ 日群では p < 0.001) 第 2 相 / 第 3 相臨床試験からの併合集団における 75% レスポンダーレートの評価では LCM400mg/ 日群及び 600mg/ 日群で プラセボ群と比較して 75% 以上の発作回数減少を達成した患者の割合が有意に高かった (ITT と ITTm;p < 0.001) LCM200mg/ 日群 (ITT と ITTm) では統計学的有意差は認められなかった LCM200mg/ 日群 400mg/ 日群 及び 600mg/ 日群で維持期間を完了した患者の それぞれ合計 2.7% 3.3% 及び 4.8% が 維持期間を通して発作を経験しなかった ( プラセボ群 = 0.9%) 第 2 相 / 第 3 相臨床試験からの併合集団で維持期間に進んだ患者における発作消失日数の割合の観察期間からの平均変化率は プラセボ群では 6.1% であったのに対し LCM200mg/ 日群では 8.0% (p=0.077) 400mg/ 日群では 11.6%(p < 0.001) 600mg/ 日群では 14.7%(p < 0.001) であった プラセボとの比較による LCM の有効性発現は 同剤の投与開始から 1 週間以内に認められた てんかんの外科治療の既往を有する LCM 投与患者と外科治療の既往のない LCM 投与患者での有効性に差はなかった 併用 AED に関係なく LCM は発作を減少させた 望ましい薬物動態学的 / 薬力学的モデル (E max) により LCM の治療用量範囲が裏付けられたが 第 2 相 / 第 3 相臨床試験の併合解析では他の安全性に関する懸念は確認されなかった (3) 教科書等への標準的治療としての記載状況 < 海外における教科書等 > 1 ) Shorvon S, Perucca E, Engel J, editors. Treatment of Epilepsy. 3 rd ed. Oxford: Wiley-Blackwell; 2009. Lacosamide(LCM) は 最新の抗てんかん薬の一つであり 部分発作に対する併用療法として用いられ 米国では 17 歳以上 ヨーロッパでは 16 歳以上のてんかん患者の部分発作に対する併用療法に適用され その維持用量の 200~400mg/ 日であると記載されている 2)Wyllie E, Cascino GD, Gidal BE, Goodkin HP, editors. Wyllie's Treatment of epilepsy. 5 th ed. Philadelphia; Lippincott Williams & Wilkins; 2011. Lacosamide(LCM) は 蛋白結合率が低く 半減期は長く 食事の影響を受けず バイオアベイラビリティが良い薬剤であると報告されている その適応は 部分発作に対する併用療法に適用され その維持用量の 200~400mg/ 日であると記載されている 13

< 日本における教科書等 > 1) 該当なし (4) 学会又は組織等の診療ガイドラインへの記載状況 < 海外におけるガイドライン等 > 1) 該当なし < 日本におけるガイドライン等 > 1) 該当なし (5) 要望内容に係る本邦での臨床試験成績及び臨床使用実態 ( 上記 (1) 以外 ) について 1) 該当なし (6) 上記の (1) から (5) を踏まえた要望の妥当性について < 要望効能 効果について> 1) 諸外国での承認状況を考慮し 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作 ( 二次性全般化発作を含む ) に対する抗てんかん薬との併用療法 が妥当と考えられる < 要望について> 1) 諸外国での承認状況を考慮し 通常 成人にはLacosamideとして1 日 100mgを1 日 2 回に分けて経口投与により開始する 維持量として1 日 200mgを1 日 2 回に分けて経口投与する なお 症状により1 日 400mgを超えない範囲で適宜増減するが 増量は1 週間以上の間隔をあけて 1 日用量として100mg 以下ずつ行うこと とすることが妥当と考える < 臨床的位置づけについて> 1) 現在 世界各国で販売しており 多くのてんかん患者の治療に貢献していることもふまえ 本邦においてもてんかん療法の選択肢を増やすことを期待している 2) 欧米において標準的治療として位置付けられつつあり 初期の臨床的な位置づけとしては 海外で実施された大規模臨床試験 (3 試験 ) の結果を考慮し 既存の抗てんかん薬で十分な効果が認められない部分発作 ( 二次性全般化発作を含む ) を有するてんかん患者に対する併用療法と考える 3)2) に加え 全般発作や小児 (16 歳未満 ) への適応も必要であると考える 14

4. 実施すべき試験の種類とその方法案 1) 本邦においても海外で実施された Pivotal な臨床試験と同様の試験にて早期に実施す べきと考える 5. 備考 < 国内の推定患者数 > てんかんの発症年齢は 小児 成人及び高齢者又は男女を問わず幅広く分布し 発病率は年齢によって異なる てんかんの有病率は人口 1000 人あたり 2.7~40 人と調査によって幅広く 1) 2) 2008 年の厚生労働省の患者調査によれば 本邦のてんかん又はてんかん症候群を呈するてんかん総患者数は 21 万 9 千人と推定されており その分布は 15 歳未満で 15.1 % 15 歳以上 70 歳未満で 69.9 % 70 歳以上で 15.1 % であり 男女別では男性 11.9 万人 女性 10.1 1 万人注と報告されている 一方 日本てんかん学会の成人てんかんにおける薬物治療ガイドライン 3) によれば てんかんの有病率は 0.5~1 % とされ 4) ており 日本のてんかん罹患患者総数は約 100 万人と推定する報告もあります 注 1 総患者数は表章単位ごとの平均診療時間を用いて算出するため 男と女の合計が総数と一致していない 1) 鈴木二郎. てんかん. てんかん学用語事典. 東京 : 日本てんかん学会 ; 2006. p.55-6. 2) 厚生労働省大臣官房統計情報部. 平成 20 年患者調査上巻第 64 表総患者数, 性, 年齢階級 傷病小分類別. 2009. http://www.e-stat.go.jp/sg1/estat/list.do?lid=000001060228(web にて添付せず ) 3) 井上有史 ; 日本てんかん学会ガイドライン作成委員会. 日本てんかん学会ガイドライン作成委員会報告成人てんかんにおける薬物治療ガイドライン. てんかん研究. 2005;23(3):249-53. 4) 植田勇人. 新規抗てんかん薬と従来薬との併用療法について. 日薬理誌. 2007;129:116-8. <その他 > 1) 本剤の要望は日本小児神経学会からも提出している 1. 適応疾病の重篤性 ( 上記の基準に該当すると考えた根拠 ) の項目以外は要望書の内容は同一である 6. 参考文献一覧その他の参考文献 1) Ben-Menachem E, Biton V, Jatuzis D, Abou-Khalil B, Doty P, Rudd GD. Efficacy and safety 15

of oral lacosamide as adjunctive therapy in adults with partial-onset seizures. Epilepsia. 2007;48(7):1308-17. (3.(1) 海外における臨床試験等の項 1) に概要を記載 ) 2) Chung S, Sperling MR, Biton V, Krauss G, Hebert D, Rudd GD, et al. Lacosamide as adjunctive therapy for partial-onset seizures: A randomized controlled trial. Epilepsia. 2010;51(6):958-67. (3.(1) 海外における臨床試験等の項 2) に概要を記載 ) 3) Halasz P, Kalviainen R, Mazurkiewicz-Beldzinska M, Rosenow F, Doty P, Hebert D, et al. Adjunctive lacosamide for partial-onset seizures: Efficacy and safety results from a randomized controlled trial. Epilepsia. 2009;50(3):443-53. (3.(1) 海外における臨床試験等の項 3) に概要を記載 ) 4) Chung S, Ben-Menachem E, Sperling MR, Rosenfeld W, Fountain NB, Benbadis S, et al. Examining the Clinical Utility of Lacosamide: Pooled Analyses of Three Phase II/III Clinical Trials. CNS Drugs. 2010;24(12):1041-54. (3.(2) メタ アナリシスの項の 1) に概要を記載 ) 5) Chung SS. Lacosamide: new adjunctive treatment option for partial-onset seizures. Expert Opin Pharmacother. 2010;11(9):1595-602. (1. 2 医療上の有用性の項に引用 ) 6) Shorvon S, Perucca E, Engel J, editors. Treatment of Epilepsy. 3 rd ed. Oxford: Wiley-Blackwell; 2009. (3.(3) 海外における教科書の項 1) に概要を記載 ) 7) Wyllie E, Cascino GD, Gidal BE, Goodkin HP, editors. Wyllie's Treatment of epilepsy. 5 th ed. Philadelphia; Lippincott Williams & Wilkins; 2011. (3.(3) 海外における教科書の項 2) に概要を記載 ) 16