第 8 章 受水槽以下の装置 受水槽式給水方式による受水槽以下の装置については 法では給水装置に含まれない しかし 水質汚濁防止 十分な水量の確保 将来の維持管理を適正かつ容易にするために必要な事項を定める 受水槽以下の装置の設計及び施工は 建築基準法施行令 ( 昭和 25 年政令第 338 号 )

Similar documents
第 8 章受水槽の設置基準 8-1 受水槽以降の専用装置受水槽給水方式における給水装置とは 配水管から受水槽への注入口までであり 受水槽以下の設備 ( 以下 専用装置 という ) は 水道法第 3 条第 9 項に規定する給水装置に該当するものではない 専用装置の設置 構造等に関しては 建築基準法施行

Microsoft Word - H29要綱_ docx

貯水槽水道の 適正管理について

第 10 章 及びこれに付属する配管等の給水設備 ( 以下 給水設備 という ) は, 水道法に規定する給水装置ではないため, 給水設備の維持管理に関する責任は, 設備の所有者又は使用者が負うこととなっているが, 配水管への影響等を考慮し, の設置について基準を定め, 維持管理の適正を図ることとする

(Microsoft Word - \207V10\215\\\221\242\212\356\217\200P44-52.doc)

食品衛生の窓

Microsoft Word - 第3章P49-59.doc

第 9 屋外貯蔵タンク冷却用散水設備の基準 ( 昭和 57 年 7 月 1 日消防危第 80 号 ) タンクの冷却用散水設備 ( 以下 散水設備 という ) は 次によること 1 散水設備の設置範囲は 危険物規則第 15 条第 1 号に定める技術上の基準に適合しないタンク ( 一部適合しないものにあ

<4D F736F F D20905F8CCB8E738FF289BB91858E7793B197768D6A D6A82CC82DD816A2E646F6378>

給水装置工事施行基準(案)

<4D F736F F D208EF E E88C889BA90DD94F582F08B8B C990D882E891D682A682E98FEA8D8782CC8EE891B182AB82C982C282A

1 施設設備の衛生管理 1-1 食品取扱室の清掃及び保守点検 < 認証基準 > 床 内壁 天井 窓 照明器具 換気扇 手洗い設備及び排水溝の清掃手順 保守点検方法が定められていること 床及び排水溝の清掃は1 日に1 回以上 その他の清掃はそれぞれ清掃の頻度の記載があること 保守点検頻度の記載があるこ

認定要綱新旧対照表

<4D F736F F D208EF C889BA90DD94F582F08B8B C990D882E891D682A682E98FEA8D8782CC8EE891B182AB82C982C282A282C4825

個人情報の保護に関する規程(案)

<4D F736F F D208C9A927A95A88AC28BAB897190B6918D8D878AC7979D8BC682CC936F985E82C BD82C182C42E646F63>

広島市旅館業法施行条例 平成 24 年 12 月 18 日 条例第 62 号 改正平成 30 年 3 月 29 日条例第 30 号 ( 趣旨 ) 第 1 条この条例は 旅館業法 ( 昭和 23 年法律第 138 号 以下 法 という ) の施行に関し 法令に定めがあるもののほか 必要な事項を定めるも

める製品でトリブチルスズ化合物が使用されているものの環境汚染防止措置に関し公表する技術上の指針本指針は 第二種特定化学物質であるトリブチルスズ=メタクリラート ビス ( トリブチルスズ ) =フマラート トリブチルスズ=フルオリド ビス ( トリブチルスズ )=2,3 ジブロモスクシナート トリブチ

立川市雨水浸透施設設置基準 1. 目的この設置基準は 立川市雨水浸透施設設置補助金交付要綱 ( 以下 要綱 という ) の雨水浸透施設の設置にあたり 必要な事項を定めることを目的とする 2. 用語の定義補助対象の雨水浸透施設とは 雨水浸透ます 及び 雨水浸透管 とし 雨水浸透施設の設置に伴い発生する

PowerPoint プレゼンテーション

松山市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例施行規則平成 26 年 10 月 27 日規則第 65 号 ( 趣旨 ) 第 1 条この規則は, 松山市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例 ( 平成 26 年条例第 52 号 以下 条例 という ) の施行に関し必要な事

3 エアロゾルの飛散の抑制 第二 入浴設備における衛生上の措置 一入浴設備における衛生上の措置に関する基本的考え方近年 入浴設備は 湯水を再利用し これを節約するため ろ過器を中心とする設備 湯水を一時的に貯留する槽及びこれらの設備をつなぐ配管を含め 複雑な循環構造を形成することが多くなっている こ

第 5 条保健所長は 必要に応じ 巡回指導を行い 営業施設の設置状況等の把握に努めるものとする 2 保健所長は 前項の調査の結果 別表に定める基準に適合しないと認めるときは 営業者等に対し 必要な措置を講ずるよう指導し 又は勧告するものとする 附則 この要綱は 平成 15 年 4 月 1 日から施行

屋内消火栓設備の基準 ( 第 4.2.(3). オ ) を準用すること (2) 高架水槽を用いる加圧送水装置は 屋内消火栓設備の基準 ( 第 4.2.(4). ア イ及びウ ) を準用するほか (1). ア イ及びウの例によること (3) 圧力水槽を用いる加圧送水装置は 屋内消火栓設備の基準 ( 第

Microsoft Word - 細則本文(H25.6.1~)

★02レジオネラ指針【新旧・案文】日付・番号入り

四興行場の名称及び所在地 2 法第二条の二第二項の規定により営業者の地位の合併による承継の届出をしようとする者は 次の各号に掲げる事項を記載した届出書に規則で定める書類を添付して 知事に提出しなければならない 一届出者の名称 主たる事務所の所在地及び代表者の氏名二合併により消滅した法人の名称 主たる

Microsoft Word - 【施行②】第50条解釈適用指針Rev4.doc

富士見市都市計画法に基づく開発許可等の基準に関する条例

<維持管理方法>

別添 別添 地下貯蔵タンクの砕石基礎による施工方法に関する指針 地下貯蔵タンクの砕石基礎による施工方法に関する指針 本指針は 危険物の規制に関する政令 ( 以下 政令 という ) 第 13 条に掲げる地下タンク貯蔵所の位置 構造及び設備の技術上の基準のうち 当該二重殻タンクが堅固な基礎の上に固定され

弘前市告示第   号

Taro-水理計算.$td

(2) 区域内の主要な道路が 環境の保全上 災害の防止上 通行の安全上又は事業活動の効率上支障がないような規模及び構造で適当に配置されており かつ 区域外の相当規模の道路と接続していること (3) 区域内の排水路その他の排水施設が その区域内の下水を有効に排出するとともに その排出によって区域及びそ

1 ソファモデル単体に対する消火抑制効果確認実験 4 面ともたれ壁 45cm 4 面ともたれ壁 45cm 右の実験区画で 放水量 12~18 リットル / 分 / ヘッド 1 個 放水圧力 0.13~0.022Mpa の要件の下 1 回の自由燃焼 7 回の消火実験を実施 実験結果概要 全てのケースに

集計表H28.xlsx

東京都コインオぺレーションクリーニング営業施設の衛生指導要綱

テラル取扱説明書 IMN D

根拠条項 第 131 条の 2 第 3 項 壁面線の指定等がある場合の高さ制限の例外認定 法令の定め第 131 条の 2 3 前面道路の境界線若しくはその反対側の境界線からそれぞれ後退して壁面線の指定がある場合又は前面道路の境界線若しくはその反対側の境界線からそれぞれ 後退して法第 68 条の 2

( 第二面 ) 建築設備の状況等 1. 建築物の概要 イ. 階 数 地上 階 地下 階 ロ. 建築面積 m2 ハ. 延べ面積 m2 ニ. 検査対象建築設備 換気設備 排煙設備 非常用の照明装置 給水設備及び排水設備 2. 確認済証交付年月日等 イ. 確認済証交付年月日 昭和 平成 年 月 日 第 号

3 市長は 第 1 項の規定により指定した土地の区域を変更し 又は廃止しようとするときは あらかじめ久喜市都市計画審議会 ( 以下 審議会 という ) の意見を聴くものとする 4 第 1 項及び第 2 項の規定は 第 1 項の規定により指定した土地の区域の変更又は廃止について準用する ( 環境の保全

SOT7E.xls

D_表1−4_Durgo-CS6.indd

保育所の設備及び運営に関する基準 保育室等 屋外 遊戯場 設備 ( 必置 ) 面積設備 ( 必置 ) 面積 調理室 便所 0 1 歳児 乳児室及びほふく室 医務室 2 歳以上児 保育室又は遊戯室 乳児室 ほふく室 3.3m2 / 人 保育室 遊戯室 1.98m2 / 人屋外遊戯場 近隣の都市公園を代

東京都市計画高度地区変更(練馬区決定) 【原案(案)】

( 対象区域 ) 第 5 地区計画の対象区域は 工業団地 ( 国母工業団地 南部工業団地 機械金属工業団地 ファッション工業団地 ( アリア ディ フィレンツェ ) をいう 以下同じ ) の区域内及び隣接地又は近接地 ( おおむね工業団地から500メートル以内 ) とする ( 区域の設定 ) 第 6

2 給水用具の故障と修理 給水用具の管理にあたっては 構造 機能及び故障修理方法などについて 十分 理解する必要がある 3 異常現象と対策異常現象は 水質によるもの ( 色 濁り 臭味等 ) と配管状態によるもの ( 水撃 異常音等 ) とに大別される 配管状態によるものについては 配管構造及び材料

Microsoft Word - 【公開用】中高層建物直結給水施行基準

足場関係審議会説明資料(当日配布セット版)

別添 第 1 章総説 道路トンネル非常用施設設置基準 非常用施設の設置にあたっては 非常用施設のトンネル防災全体における役割を認識するとともに 設置目的および管理運用方法を明確にして計画しなければならない なお 非常用施設の運用にあたっては関係機関との連携に配慮するものとする 第 2 章非常用施設の

鹿嶋市都市計画法の規定による市街化調整区域における

○新宿区ワンルームマンション等の建築及び管理に関する条例

中央区建築物の解体工事の事前周知に関する指導要綱

ともに 警報を発するものをいう 第三放水型ヘッド等の構造及び性能規則第十三条の四第二項に規定する放水型ヘッド等の構造及び性能は 次に定めるところによる 一放水型ヘッド等の構造は 次によること ( 一 ) 耐久性を有すること ( 二 ) 保守点検及び付属部品の取替えが容易に行えること ( 三 ) 腐食

精米 HACCP 規格 ~ 精米工場向け HACCP 手法に基づく 精米の食品安全 品質管理 衛生管理 食品防御の取組み ~ 第 1 版 2016 年 3 月 16 日 第 1 目的一般社団法人日本精米工業会の精米 HACCP 規格は 精米工場で製造する精米が消費者及び実需者より信頼される製品精米と

YP_表紙cc_1804_4c

JCW® 規格集

藤沢市地区計画運用基準 施行平成 30 年 4 月 1 日 る 本運用基準は, 地区計画の届出に際しての審査の画一化及び円滑化を図るため, 必要な事項を定め 項目第 1 建築物等の用途の制限に関する事項第 2 建築物の容積率の最高限度に関する事項第 3 建築物の建蔽率の最高限度に関する事項第 4 建

Microsoft Word - 土砂指導要綱.doc

Taro-03_H3009_ただし書同意基準

<4D F736F F D2088E396F BB91A28BC EF C8EA695DB8AC78BE695AA816A C826F8AEE8F808F918EE88F878F B2E646F63>

1 目的 建築基準法第 68 条の 5 の 5 第 1 項及び第 2 項に基づく認定に関する基準 ( 月島地区 ) 平成 26 年 6 月 9 日 26 中都建第 115 号 建築基準法 ( 昭和 25 年法律第 201 号 以下 法 という ) 第 68 条の 5 の 5 第 1 項 及び第 2

<945F96F B3816A2E786264>

事前協議書の作成にあたって

別紙 40 東京都市計画高度地区の変更 都市計画高度地区を次のように変更する 面積欄の ( ) 内は変更前を示す 種類面積建築物の高さの最高限度又は最低限度備考 第 1 種 約 ha 建築物の各部分の高さ ( 地盤面からの高さによる 以下同じ ) は 当該部分から前面道路の反対側の境界線 高度地区

第 21 換気設備等製造所等の換気設備及び排出設備の基準については 次による 1 換気設備 (1) 換気設備は 室内の空気を有効に置換するとともに 室温を上昇させないためのものであり 下記のものがある ア自然換気設備 ( 給気口と排気口により構成されるもの ) イ強制換気設備 ( 給気口と回転式又は

上野原市規則第××号

大阪市再開発地区計画にかかる

八王子市雨水浸透施設設置基準 1. 目的この設置基準は 八王子市雨水浸透施設設置補助金交付要綱 ( 以下 要綱 という ) の雨水浸透施設の設置にあたり 必要な事項を定めることを目的とする 2. 用語の定義雨水浸透施設とは 屋根に降った雨水を浸透させる構造をもった次に掲げる施設をいう (1) 雨水浸

資料 1-6 認知症高齢者グループホーム等に係る消防法令等の概要 1 消防法令の概要 主な消防用設備等の設置基準消防用設備等の種別消火器屋内消火栓設備スプリンクラー設備自動火災報知設備消防機関へ通報する設備誘導灯 設置基準規模 構造にかかわらずすべて延べ面積 700 m2以上延べ面積 275 m2以

< BE291CC89B78C C8C88B38C768F88979D81408EC0926E8A6D944695F18D908F A816A>

図面審査指導

さいたま市消防用設備等に関する審査基準 2016 第 4 渡り廊下で接続されている場合の取り扱い 155 第 4 渡り廊下で接続されている場合の 取り扱い

CP-V 真空用ドレン回収ポンプ 型式選定チャート ( 流入水頭 1m 時 ) 低揚程タイプ < 最大揚程約 14m> 高揚程タイプ < 最大揚程約 20m> 1. 実際には流入水頭 対象装置 運転条件などにより決定されます 詳細はお問い合わせください 吸引ドレン量 ( 流入水頭 1m 以外の数値に

- 1 -

平方・中野久木物流施設地区

目次 特長 2 DTシリーズ 3 WHシリーズ 3 ウォータハンマ防止器選定例 4 施工例 7 ご使用にあたってのお願い 7 ウォータハンマ防止器選定式 4 注意事項 安全に関する重要な内容ですので 必ず守ってください 注意 誤った使用をした場合 人的被害や物的損害の発生する可能性があります 日立ウ

目 次 第 1 はじめに 2 1 ガイドライン策定の目的 2 2 ガイドラインの対象となる防犯カメラ 2 3 防犯カメラで撮影された個人の画像の性格 2 第 2 防犯カメラの設置及び運用に当たって配慮すべき事項 3 1 設置目的の設定と目的外利用の禁止 3 2 設置場所 撮影範囲 照明設備 3 3

Microsoft Word - 平成 12 年 1399 号.doc

記載する (2) 維持管理についての権原を持つ者の地位を分割又は 重複して いる場合は 全ての維持管理権原者を記入欄に記載する なお 2 以上ある場合は 別添に記載する 7 管理担当連絡先 : 東京都からの講習会開催通知 検査等の調整のための連絡先を記 載する (1) 部署名 : 当該特定建築物の管

及びその周辺の地域における自然的条件 建築物の建築その他の土地利用の状況等を勘案し 集落の一体性を確保するために特に必要と認められるときは この限りでない (2) 区域内の主要な道路が 環境の保全上 災害の防止上 通行の安全上又は事業活動の効率上支障がないような規模及び構造で適当に配置されており か

目次 ( )

〇消防用設備等検査実施要領の送付について

( 給油取扱所関係 ) 問危険物の規制に関する政令 ( 昭和 34 年政令第 306 号 以下 政令 という ) 第 17 条第 3 項第 6 号に規定する自家用の給油取扱所 ( 以下 自家用給油取扱所 という ) にあっては 危険物の規制に関する規則 ( 昭和 34 年総理府令第 55 号 ) 第

アスベスト対策に関する行政評価・監視_事前調査結果等の適切な掲示の確保

調布都市計画深大寺通り沿道観光関連産業保護育成地区の概要

第 7 章鹿児島県と連携した耐震改修促進法による指導及び助言等 国の基本方針では 所管行政庁はすべての特定建築物の所有者に対して法に基づく指導 助言を実施するよう努めるとともに 指導に従わない者に対しては必要な指示を行い その指示に従わなかったときは 公表すべきであるとしている なお 指示 公表や建

<4D F736F F D2091E E838D BB95A88FC189CE90DD94F52E646F63>

水冷式冷却専用チラー5~20馬力

1

技術と信頼のトレードマーク JWWA B 水道用サドル付分水栓 ボール式 水道用ポリエチレン管サドル付分水栓 ボール式 素 敵な 創造 人へ 未 来へ 株式 会社

( 承諾書様式 1 ) 分岐承諾書 泉佐野市水道事業管理者 様 給水装置所有者住所 私所有の給水管より下のとおり分岐することについて承諾します 但し このため水圧低下等の支障をきたすことがありましても異議ありません 1. 給水管分岐場所泉佐野市 2. 既設給水管口径 φ 粍 分岐管口径 φ 粍 2.

Microsoft Word - 02_第1章.docx

( イ ) 水圧試験 適 用 主として液体系配管に適用し 所定の水圧により配管接合箇所の漏洩 破損 耐水圧などの確認を行 うものとする 試験圧力 MPa(kg/cm 2 ) 保持時間 (min) 各用途ポンプの吐出管高架タンク以下二次側管蒸気配管自然流下管ポンプ吸込管等試験方法 締め切り圧 ( ポン

施工説明書 アラウーノ手洗いラウンドタイプ ( ショート ) 品番一覧 手動水栓 自動水栓 自動水栓 ( 寒冷地 ) GHA8FC2SAP GHA8FC2JAP GHA8FC2JAP7 7: 寒冷地仕様 施工説明書をよくお読みのうえ 正しく安全に施工してください 特に 安全上のご注意 (2 ページ

< F2D30362D30318E7B8D7397DF82C98AEE82C382AD8D908EA62E6A74>

日影許可諮問(熊野小学校)

Microsoft Word - 大気汚染防止法の改正に伴う解体等工事に関する事務手続の取扱いについて(通知).doc

建築基準法第 43 条第 2 項第 2 号の規定による許可の同意の取扱い基準 平成 18 年 6 月 1 日東広島市建築審査会 建築基準法 ( 以下 法 という ) 第 43 条第 2 項第 2 号の規定により許可を行う場合, 次 に定める基準のいずれかに該当する建築物の敷地については, 建築審査会

Taro-再製造単回使用医療機器基準

Transcription:

第 8 章 受水槽以下の装置 受水槽式給水方式による受水槽以下の装置については 法では給水装置に含まれない しかし 水質汚濁防止 十分な水量の確保 将来の維持管理を適正かつ容易にするために必要な事項を定める 受水槽以下の装置の設計及び施工は 建築基準法施行令 ( 昭和 25 年政令第 338 号 ) 第 129 条の2の5 及び同規定に基づく建設省告示 ( 平成 12 年建告 1406) の基準によるほか 次に掲げるところによる なお この基準に定めない事項については 条例 施行規程等に定める給水装置の基準に準じて行うこと 第 1 節 受水槽以下の給水方式 受水槽以下の給水方式には下記の方法があるが いずれの方法をとるかは 使用水量及び立地条件等を考慮して決定すること 1. 高置水槽方式受水槽から高置水槽または給水塔等にポンプで揚水した後 自然流下により給水する方法 2. 圧力タンク方式受水槽からの水を給水ポンプで圧力タンクに送り タンク内の空気を加圧してその圧力により ポンプを起動及び停止させ 建物に給水する方法 3. 加圧ポンプ方式受水槽からの水を加圧ポンプ ( 定速 可変速モーター ) で自動的に回転速度を変化させ 吐き出し圧力を一定に保つよう運転制御して建物に給水する方法 第 2 節 受水槽及び高置水槽の位置 構造 受水槽及び高置水槽 ( 以下 貯水槽 という ) は 次に掲げる事項に十分留意すること 1. 設置位置受水槽の設置位置は 原則として地上 1 階とする ただし 管理者が認めた場合は 地下 1 階または地上 2 階とすることができる 高置水槽は 最上階の給水器具の使用に支障をきたさないように高さ及び位置を考慮して設けることとし 給水栓における最低水圧が70KPa (0.7kgf/cm 2 ) 以上を標準とする 高層建築物で下層部の水圧が高くなりすぎるものについては 標準最高水圧が 0.3MPa(3kgf/cm 2 ) となるよう中間水槽を設ける等 安全に管理できるように配慮すること 貯水槽は 必要な点検整備が行えるよう 清掃 保守用具や足場を常備し 通路 通気 換気を配慮した場所に設置すること 8-1

2. 構造及び材質貯水槽の構造及び材質は 鉄筋コンクリート製 鋼板製 ステンレス鋼板製 又はFRP 製とし すべて水密性とすること なお 塗料 仕上げ剤は水質に影響が及ばない安全が確認されたものを使用すること 貯水槽は 外気温の影響により 水質 水温に変化を生じないよう処理をすること 貯水槽は 原則として2 槽式とし 連通管等を設け 水槽内の清掃時における給水に支障をきたさない構造とすること ただし 貯水量 10m 3 未満の場合はこの限りではない 貯水槽は 水槽内で滞留し 死水となる箇所が生じない構造とすること 貯水槽は 水槽の容量に応じて 高水位面 (H.W.L) 水槽の天井との間に必要な空間を設けること 受水槽には 水撃防止のため波浪防止の措置を講じ 水撃防止器を設置する また 給水口径が 40mm 以上の場合 定水位弁方式とすることが望ましい 3. 吐水口空間 受水槽に給水する場合は 吐水口と越流面及び側壁との位置関係は 下表 図による 表 8-1 呼び径が 25mm 以下の場合 呼び径の区分 近接壁から吐水口の中心までの水平距離 B 越流面から吐水口の中心までの垂直距離 A 13mm 以下 25mm 以上 25mm 以上 13mm を超え 20mm 以下 40mm 以上 40mm 以上 20mm を超え 25mm 以下 50mm 以上 50mm 以上 表 8-2 呼び径が 25mm を超える場合 区 分 壁からの離れ B 越流面から吐水口の最下端までの垂直距離 A 近接壁の影響がない場合 1.7 mm 以上 近接壁の影響がある場合 近接壁 1 面の場合 近接壁 2 面の場合 3d 以下 3d を超え 5d 以下 5d を超えるもの 4d 以下 4d を超え 6d 以下 6d を超え 7d 以下 7d を超えるもの 3.0 以上 2.0 1.7 3.5 以上 3.0 以上 2.0 1.7 mm 以上 mm 以上 mm 以上 mm 以上 d: 吐水口の内径 (mm) : 有効開口の内径 (mm) 8-2

第 4 節 危険防止 貯水槽 ポンプ等の安全管理を図るため 次に掲げる事項に留意すること 1. 汚染防止越流管及び水抜管は 逆流しないよう 次に掲げる事項に留意して設けるものとする 越流管及び水抜管は 地上又は床上 30cm の高さで間接排水とし 外部から早期に発見できるよう設けること なお 越流管の口径は給水管口径の1.5 倍を標準とする 水抜管は 間接排水とし 排水舛及び排水管に直接に接続しないこと 通気管及び越流管には 管端開口部に金網等を取り付けること 2. 排水設備 受水槽を 地下 1 階に設けるときは ボールタップ等の給水器具の故障に備えて 給水管事故時の水量 を排水できる排水設備等を設けるとともに警報装置を設置すること 3. 水撃防止受水槽内の水面の波立ちによるボールタップの故障及び水撃作用を防ぐため 次に掲げる事項等の適切な処置を施すものとする 水撃作用を防止するため 適切な箇所に管延長 管口径に応じた水撃防止器を設置すること ボールが波の影響を受けないよう波よけ板 防波管等を設けること 給水口径が40mm 以上の場合は 定水位弁方式とすることが望ましい 4. 水槽内の配管 貯水槽の内部に飲料水の配管設備 ( 給水系統を同じくする配管設備を含む ) 以外の配管をし又は 構 造物を貫通し 若しくは構築してはならない 第 5 節 受水槽以下の装置の維持管理 受水槽以下の装置の設置者は 当該装置が法第 3 条第 7 項に規定する簡易専用水道 ( 水道事業の用に供する水道から水の供給を受けるために設けられる水槽の有効容量の合計が10m 3 を超えるもの ) に該当するときは 同法第 34 条の2の規定により 又 建築物における衛生的環境の確保に関する法律 ( 昭和 45 年法律第 20 号 ) に該当するもの 同法施行令 ( 昭和 45 年政令第 304 号 ) 第 1 条に定める建築物 は 同法第 4 条の規定によるものとし これらの法律の適用外のもので大分市の定める小規模貯水槽水道維持管理指導要綱 ( 平成 8-5

15 年 4 月 1 日施行 ) に該当するものは 同要綱に規定する基準に従って自らの責任において水質の保全につ とめるとともに 設備の維持管理を行わなければならないこととなっているので 施工した指定給水装置工 事事業者は 受水槽以下の装置の維持管理について 設置者に対し十分説明を行うこと 1. 設置者受水槽以下の装置を設置した設置者は 受水槽以下の装置が法第 4 条に規定する水質基準に適合する水を供給できる装置となるよう衛生的な管理を行うとともに保守維持管理については給水装置に準じて行い 装置に異常があった場合は速やかに処理できる体制をつくっておかなければならない 2. 使用上の注意設置者は 受水槽以下の装置の使用に当たっては 次に掲げるところにより行わなければならない 新設又は長期間使用休止している受水槽以下の装置の使用を開始しようとするときは 機器の整備を完了し 受水槽及び配管等の洗浄を十分に行ない 給水栓において水質基準に適合した後に使用すること 受水槽以下の装置の完成図及び関係図書を完全に保管し 維持管理に支障をきたすことのないようにすること 貯水槽等の周囲は 常に清潔にしておくこと 水道局から断水又はにごり水等について 事前に通報又は連絡を受けたときは 止水栓等を閉止し 手動給水に切り替えて にごり水が受水槽に入らないよう注意するとともに 貯水槽等の水位を点検することにより ポンプの空転を防止する等の適切な処置を講ずること 3. 点検設置者は 受水槽以下の装置の点検を次に掲げるところにより 定期的に実施しなければならない 残留塩素の検査は給水栓の吐出水で法令等に定められた期間ごとに行うこと 又 給水栓における水に含まれる遊離残留塩素の含有率は100 万分の 0.1(0.1ppm ) 以上に保持されるよう管理すること 水質の検査は 法令等に定められた期間ごとに行うこと 貯水槽等の保守点検は 定期的に行うものとし その点検項目は次に掲げるものとする 8-6

表 8-3 保守点検表 点検項目主な点検の内容 周辺は清潔であり ごみ 汚物等が置かれていないこと 本体にヒビ割れや接合部にすき間等がないこと 受水槽 高置水槽 水槽内の水中には異常な浮遊物質等がないこと 底には 異物が認められないこと 水槽内部は塗装等で完全に遮光されていること 水は清浄であり 異常が認められないこと 施錠が確実にされていること マンホールパッキンが劣化し 雨水等の浸入のおそれがないこと マンホール面は 槽上面から雨水等が浸入しないものであること オーバーフロー管 防虫網が破損し害虫等が入り込むおそれがないこと 防虫網には ゴミ等が溜まっていないこと 通気管オーバーフロー管に同じ 長期間不使用となる配管内の水 ( 消火用 冷却塔等 ) は定期的に その他入れ替えること 逆止弁等が正常に作動するか定期的に確認すること 4. 清掃設置者は 貯水槽等の清掃を1 年以内毎に1 回以上定期的に行うものとし 実施については次に掲げることに留意して行うこと 貯水槽内の沈積物質 遊離物質 壁面等の付着物質を除去すること 貯水槽内の清掃完了後は 必要に応じて防食塗装を施すこと ( 塗料は衛生的に安全で 水質に悪影響を与えないものを使用すること ) 8-7

8-8