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インターネット時代の医薬品営業 に関する考察 武藤猛 MarkeTech Consulting 代表 Pharmaceutical Sales in Internet Era Takeshi Muto President, MarkeTech Consulting

要旨 : 医薬品営業において 医師に対して MR によるディテーリングに加えて インターネットによる情報提供を行った場合の売上高への影響を 5 種類の医薬品について分析し 医薬品による効果の違いの原因を考察した キーワード : 医薬品営業 インターネット MR+e 2

インターネット時代の営業プロモーション 1. 医薬品マーケティングとインターネット 2. 各情報チャネルの効果測定の考え方 3. MR+e の効果測定例 4.MR 活動の質を高めるためのインターネット利用の考え方 5. まとめ

1. 医薬品マーケティングとインターネット [1] 医療におけるインターネット活用 MR 医療関連団体 医薬品卸 製薬企業 SNS 医師 最新 IT 機器活用 e ディテーリング 情報検索 インターネット 医療施設 情報検索 患者 一般住民 患者会 情報検索 SNS 地方自治体 地域医療 情報検索 医療におけるインターネット活用 厚生労働省 医療政策 薬局 医療機器メーカー 各種サービス 薬剤師 医療向け IT サービス

1. 医薬品マーケティングとインターネット [2] 医師のインターネット活用 医師が医薬品情報収集に費やす時間比率 ( 全体平均 ) 郵送 ダイレクトメール 1% その他 1% 学会を通じた活動 2% 医師 薬剤師から直接 2% 医学商業雑誌 5% 文献 10% 研究会 講演会 9% MR 33% インターネット 35% MS 2% [ 出典 ] 熊西弘 : 医師多忙時代の医薬品情報源を探る Monthly ミクス (2010 年 3 月号 )

1. 医薬品マーケティングとインターネット [3] 医薬品マーケティングとインターネット MR と e ディテーリングの比較 ( イメージ ) 1.0 相対比 効果 効果 = 処方への影響度効率 =1 回当たりコスト 効率 0 MR 効率 効果 e ディテーリング

1. 医薬品マーケティングとインターネット [4] 医師の処方行動に対するモデル インターネットの処方への影響の考え方 - 医師の処方行動に対する 理性対感情 モデル - 医師 ディテーリング (MR,e ディテーリング ) 理 性 ( 薬剤の作用機序, 効果と安全性, 患者にとってのメリットなど ) 感 情 (MR の人間性,MR の熱意 企業の支援体制 MR との相性など ) 医師の処方行動

1. 医薬品マーケティングとインターネット [5] 情報チャネルによる処方への影響 1 処方への影響度 ( 5 点満点 ) 4.5 4.0 3.5 3.0 インターネット ( 学会等の情報源 ) PubMed などの学術文献検索サイト 学術雑誌 医学書のアプリ学会ウェブサイトメーカー主催の厚生労働省ホームオンライン講演会ページ 卸 MS( 個別訪問 ) 各種情報の情報源と処方への影響度 MedPeer Twitter Facebook mixi などのソーシャルメディア MR からの電子メール 日経メディカル オンライン 製薬企業ウェブサイト Google Yahooなどの一般的検索エンジン 知り合いの医師 ( 同僚 友人 先輩後輩 ) 学術雑誌 メーカー主催の講演会 勉強会 CareNet.com 学会参加 MR( 個別訪問 ) m3.com 0 25 50 75 100 利用医師割合 (%) [ 注 ] 処方への影響度 は とても影響する (5 点 )~ 全く影響しない (1 点 ) として 回答医師数で重み付けして算出した 人的コミュニケーションを伴う情報源 インターネット ( 商業ベースの情報源 ) N=620 [ 出典 ] 医療情報の情報源と処方影響度 Monthly ミクス (2012 年 11 月号 ); オリジナルのデータは シード プランニング 医師による医療情報の入手動向 2012

1. 医薬品マーケティングとインターネット [5] 情報チャネルによる処方への影響 2 MR( 個別訪問 ) MR からの電子メール 卸 MS ( 個別訪問 ) 学会参加 知り合いの医師 ( 同僚 友人 先輩後輩 ) メーカー主催の講演会 勉強会 メーカー主催のオンライン講演会 学術雑誌 学術雑製薬企誌 医学業ウェブ書のアプサイトリ m3.com CareNet. com 厚生労働省ホームページ 学会ウェブサイト 薬剤製品情報一般 87.1 8.7 13.9 16.0 11.8 37.1 3.4 6.6 0.3 7.3 27.1 5.5 1.0 0.0 安全性 副作用情報 82.4 7.7 8.2 11.5 12.6 27.6 2.3 6.5 0.2 10.5 17.4 4.8 2.9 1.0 疾患情報 26.0 2.7 3.1 49.8 20.5 29.8 2.6 28.4 1.3 2.1 19.4 6.6 1.0 4.7 エビデンス トライアルデータ 38.1 2.3 1.3 40.6 5.0 31.5 3.1 23.7 0.8 2.9 16.5 5.6 0.5 4.5 ガイドライン情報 30.3 2.4 1.1 45.8 5.6 25.3 1.8 32.9 0.6 2.3 15.3 3.4 1.9 11.0 医薬品研究開発動向 41.3 2.7 2.7 19.8 6.8 17.9 1.1 12.3 0.3 3.4 10.2 5.5 0.6 2.1 実践情報 ( 具体的な診断例 処方例等 ) 46.9 2.1 2.7 30.6 29.7 33.1 3.1 15.0 0.2 2.6 17.6 6.5 0.2 1.5 セミナー 講演会開催情報 77.7 9.7 7.7 14.4 7.1 21.5 2.4 10.2 0.3 2.9 6.6 2.3 0.3 4.7 連携先の医療機関 医師情報 35.6 2.1 6.0 9.8 26.1 9.7 0.6 2.4 0.3 0.2 4.7 2.3 0.2 1.6 専門外の疾患 治療情報 25.6 1.8 2.1 13.7 17.1 17.1 2.7 15.5 0.3 2.9 33.2 12.9 0.8 3.1 新薬の情報 67.6 3.1 8.1 19.2 6.6 20.5 1.0 12.1 0.2 2.7 20.3 6.8 0.5 1.8 各種医療情報の中で : 1 位の情報源 2 位の情報源 3 位の情報源 薬剤情報 MR 専門の疾患情報 学会 専門外の疾患 薬剤情報 インターネット [ 出典 ] 医療情報の情報源と処方影響度 Monthly ミクス (2012 年 11 月号 ); オリジナルのデータは シード プランニング 医師による医療情報の入手動向 2012

1. 医薬品マーケティングとインターネット [5] 情報チャネルによる処方への影響 3 薬剤に関する情報の最初の入手先 ( 円内 ) とその後の確認行動 ( 矢印 ); 医師は 他からの情報を MR に確認し MR の情報をインターネットで確認する 特に何もしない 32.3% MR 45.3% 48.6% 24.9% 製薬企業サイト 16.8% 18.1% 特に何もしない 20.4% 13.2% 3.6% 39.6% 43.6% 特に何もしない 14.1% 5.1% 医療系 SNS 4.9 % 他の医療系 SNS 3.0% 10.9% 23.2% 3.4% 17.2% 11.4% 医療系ポータルサイト 19.8% [ 出典 ]O2O で進化する MR+e モデル - 医師の志向 行動に応じたチャネル戦略を Monthly ミクス (2013 年 11 月号 ) 原データ Medical Collective Intelligence Co., Ltd. 16.8% 他の医療系ポータルサイト 特に何もしない N=3297

2. 各情報チャネルの効果測定の考え方 [1] インターネット時代の営業チャネル 営業チャネルにおける効果と効率 ( イメージ ) 効果 ( アクセス 1 回で獲得可能な処方数 ) MR 講演会 MS 効果と効率のトレードオフ曲線 作業仮説 ( 効果 効率 =1 処方当り獲得コスト (ROI)= 一定 ) イノベーションによるトレードオフ曲線のシフト コールセンター e ディテーリング DTC 効率 ( 一定コストで可能なアクセス回数 )

2. 各情報チャネルの効果測定の考え方 [2] 各情報チャネルの効果測定の考え方 1 医師別に情報チャネル別訪問 参加 アクセス回数を記録する : 医師 _ID MR 情報チャネル別訪問 参加 アクセス回数 (2013 年 4 月 ~9 月 ) MS ( 卸営業 ) コールセンター 講演会 学会セミナー e ディテーリング 製薬企業ウェブサイト 1000001 20 0 0 1 1 0 0 1000002 15 2 0 2 0 1 3 1000003 0 3 3 0 1 3 2 1000004 20 0 0 1 1 0 2 1000005 13 4 0 0 0 1 0 1000006 8 3 1 1 1 2 1 1000007 20 0 0 2 1 0 0 1000008 6 2 2 0 0 3 1 1000009 15 3 0 1 0 1 0 1000010 20 0 0 0 1 0 2 2 一定期間 ( 半年 1 年 ) のデータを用いて 目的変数 = 処方量 ( 売上高 ) 説明変数 = 情報チャネル別訪問 参加 アクセス回数として 回帰分析する 3 各情報チャネルの偏回帰係数から 各情報チャネルの効果を評価する

3. MR+e の効果測定例 [1] 効果測定の方法 e ディテーリング (edtl) の概要 : - 対象製品 :5 種類の薬剤 - 対象医師 : 登録された医師 ( 診療科を考慮して選定 ) - 実施期間 :3 か月 ~5 か月間 効果測定の方法 : - 目的変数 :edtl 実施期間中の売上高 (5 段階の順序変数化 ) - 説明変数 :MR 訪問回数および edtl 視聴回数 - 効果測定のための重回帰式 : y = β 0 + β MR x MR + β e x e + β MR e x MR x e +ε ここで y : 売上高 x MR, x e β 0, β MR, β e, β MR e ε : 誤差 : MR 訪問回数および edtl 視聴回数 : パラメータ

3. MR+e の効果測定例 [2] 効果測定結果 5 種類の薬剤に対する MR+e の効果測定結果 重回帰分析 * 対象製品 データ件数 自由度調整 R2 乗 分散分析 (F 値 ) 分散分析 (p 値 ) 偏回帰係数 (edtl) 偏回帰係数 (MR edtl) β e /β MR β MR e /β MR A 45,000 0.0069 130.4 <.0001 3.416 0 B 5,000 0.5951 1933.9 <.0001 0.177 0.275 C 30,000 0.0279 419.7 <.0001 2.548 0 D 45,000 0.0371 935.3 <.0001 2.182 0 E 40,000 0.0111 217.7 <.0001 5.965 0 ( 平均 ) 33,000 - - - 2.858 - *) 偏回帰係数は MR 訪問回数の偏回帰係数に対する比率を表示している ; 偏回帰係数はすべて有意である (p<0.05) [ 注 ] 本項 (3.) で述べる効果測定結果は 実施例を参考にして作成したあくまで仮想的なもので 実施例そのものとは異なる ( 結論には影響しない )

3. MR+e の効果測定例 [3] MR+e の効果測定例 2 MR+e の相乗効果が観測された事例 ( 製品 B): y( 製品 B 売上高 )=β 0 +1.0 (MR 訪問回数 ) +0.177 (e ディテーリング視聴回数 ) +0.275(MR 訪問回数 ) (e ディテーリング視聴回数 ) [ 注 1] 偏回帰係数は MR 訪問回数 に関するものを 1.0 としている [ 注 2] 偏回帰係数はすべて有意である (p<0.05) 製品 B 向け e ディテーリングの特徴 : 1 専門医が処方する製品であり あらかじめ MR+e の戦略を検討した 2 専門医も満足する 専門性の高いコンテンツを開発した 3 対象医師の中で e ディテーリング視聴率が比較的高かった ( 約 25%) 4 対象医師の約 60% は MR が訪問し フォローした 5 上記のように MR 訪問と e ディテーリングを効果的に関連付けたことが相乗効果に繋がったと考えられる 6 結果として 平均売上高アップなどの効果が得られた

3. MR+e の効果測定例 [4] MR+e の通年効果の推定 e ディテーリングは通常 キャンペーンとして行われ 期間は限定される MR+e の通年効果の推定 : -edtl は 3 か月間実施されたと想定する - それ以外の期間は edtl の効果はゼロと仮定する - 以上の前提の下で 年間の平均売上高比率を推定する 期間 薬効領域の分類 平均売上高比率 : (MR+eDTL) /(MR) 備考 edtl 期間 マス領域平均 非マス領域平均 1.48 3.82 製品 B 以外 製品 B 1 年間 マス領域平均 1.12 非マス領域平均 1.71 1+(1.48-1) 4 1+(3.82-1) 4

3. MR+e の効果測定例 [5] インターネットの処方への影響の考え方 1 MR 訪問医師と e ディテーリング視聴医師の関係 処方医師または処方可能医師 MR 訪問医師 e ディテーリング視聴医師 MR+e の相乗効果が期待できる医師 ( 非マス領域製品ではこの医師が多く マス領域製品では少ない )

3. MR+e の効果測定例 [5] インターネットの処方への影響の考え方 2 インターネットの処方への影響の考え方 - 医師ターゲティングから見た e ディテーリング - 質的基準 小 処方意欲 大 量的基準 LP ( 少 ) 販売ポテンシャル ( 対象疾患領域の患者数 ) MP ( 中 ) HP ( 多 ) 自社シェア小 SEG11 SEG21 SEG31 自社シェア中 SEG12 SEG22 SEG32 自社シェア大 SEG13 SEG23 SEG33 大勢の患者で超多忙な HP の医師が e ディテーリングを視聴したくなるコンテンツと MR によるフォローが不可欠である 60%~70% の患者が集中する HP が 最も重要な顧客セグメントである ( 多様な症例も HP に集中する ) e ディテーリングは MR によるディテーリングと同様に ターゲティングの観点から効果を検証する必要がある

3. MR+e の効果測定例 [6] MR+e の売上高への効果シミュレーション 1: マス領域 マス領域 ( 生活習慣病治療薬等 ) における MR+e の効果シミュレーション 製品売上高 :500 億円 対象医師数 :90,000 人 MR 訪問 :HP セグメントの医師のみカバー 医師セグメント LP MP HP ( 計 / 平均 ) 備考 1 医師数 ( 人 ) 30,000 30,000 30,000 90,000 各セグメントに 3 分の 1 2 売上高 ( 億円 ) 50 100 350 500 経験則による 3 MR+e の売上高アップ効果 6% 6% 12% 8% MR 訪問なしの売上高アップ率は HP の半分と想定 4eDTL 視聴医師 ( 比率 ) 4% 5% 6% 5% セグメント毎に視聴率は異なると想定 5eDTL 視聴医師 ( 人 ) 1,200 1,500 1,800 4,500 1 4 6eDTL による売上高増加 ( 億円 ) 0.12 0.30 2.52 2.94 2 3 4 7eDTL による売上高増加 ( 比率 ) 0.2% 0.3% 0.7% 0.59% 6 2 8eDTL のコスト ( 億円 ) 0.45 推定 9eDTL の ROI( 倍 ) 6.5 6 8 マス領域では 1 視聴医師の比率が小さいこと 2MR 訪問が可能なのは HP セグメントのみであり MR+e の相乗効果が限定的であること の 2 つの理由で 全体売上高への効果は小さいと考えられる

3. MR+e の効果測定例 [6] MR+e の売上高への効果シミュレーション 2: 非マス領域 非マス領域 ( スペシャリティ がん領域など ) における MR+e の効果シミュレーション 製品売上高 :100 億円 対象医師数 :12,000 人 MR 訪問 :LP MP HP の全セグメントの医師カバー 医師セグメント LP MP HP ( 計 / 平均 ) 備考 1 医師数 ( 人 ) 4,000 4,000 4,000 12,000 各セグメントに 3 分の 1 2 売上高 ( 億円 ) 10 20 70 100 経験則による 3 MR+e の売上高アップ効果 50% 60% 70% 60% セグメント毎に売上高アップ率は異なると想定 4eDTL 視聴医師 ( 比率 ) 15% 20% 25% 20% セグメント毎に視聴率は異なると想定 5eDTL 視聴医師 ( 人 ) 600 800 1,000 2,400 1 4 6eDTL による売上高増加 ( 億円 ) 0.75 2.40 12.25 15.4 2 3 4 7eDTL による売上高増加 ( 比率 ) 7.5% 12.0% 17.5% 15.4% 6 2 8eDTL のコスト ( 億円 ) 0.48 推定 9eDTL の ROI( 倍 ) 32.1 6 8 非マス領域では 1 視聴医師の比率が大きいこと 2 全医師に MR が訪問し 全セグメントで MR+e の相乗効果が期待できること の 2 つの理由で 全体売上高への効果はかなり大きいと考えられる

3. MR+e の効果測定例 [7] 医薬品市場全体に対する MR+e の効果の評価 医薬品市場規模 12012 年 ( 億円 ) 95,600 IMS ジャパン発表 ( 薬価ベース ) MR e e の市場へのインパクト 項目 2MR 総数 ( 人 ) 63,846 MR 白書 3MR 生産性 ( 億円 / 人 ) 1.50 1 2 4MR 人件費 ( 億円 / 人 ) 0.20 想定 5MR 総人件費 ( 億円 ) 12,769 2 4 6MR の ROI( 倍 ) 7.5 1 5 7 年間ディテーリング回数 ( 回 / 人 ) 1,000 有効 ディテーリングは 5 回 / 日 稼働日は 200 日 8 年間総ディテーリング回数 ( 回 ) 63,846,000 2 8 91 ディテーリング当り売上高 ( 万円 / 回 ) 15.0 1 8 91 ディテーリング当りコスト ( 万円 / 回 ) 2.0 5 8 10 医師向け e 市場規模 ( 億円 ) 200 e サービス企業の売上高から推定 11a e の推定 ROI( 倍 )- 高め推定 7.5 MR+e の効果測定例を参考にした推定 (=6) 11b e の推定 ROI( 倍 )- 低め推定 3.7 MR の ROI(6) の半分と推定 12a e でもたらされた売上高 ( 億円 )- 高め推定 1,497 10 11a 12b e でもたらされた売上高 ( 億円 )- 低め推定 749 10 11b 13a 市場全体への e のインパクト (%)- 高め推定 1.6% 12a 1 13b 市場全体への e のインパクト (%)- 低め推定 0.8% 12b 1 e は 医薬品市場全体の 1% 程度に影響を与えていると考えられる ; 製薬企業によっては 売上高の数 % 程度に達している可能性がある ( 特に専門領域で効果的なインターネット活用を行なっている場合 ) 値 備考

4.MR 活動の質を高めるためのインターネット利用の考え方 [1] 専門医の情報ニーズと提供方法症例ベースのコンサルティング症例情報疾患情報 ( 一般的 ) 安全性情報講演会情報地域医療連携情報製品紹介 ( 一般的 ) 文献情報 ( 領域全般 ) ニーズに合わせた文献説明 MR による情報提供インターネットで可能な情報提供専門医の情報ニーズと提供方法 ( 情報の種類に応じて効果的に組み合わせる )

4.MR 活動の質を高めるためのインターネット利用の考え方 [2] 売上アップの 3 要素から見た MR+e の最適化 売上アップの 3 要素から見た MR+e の最適化 プロモーションの種類 売上アップの 3 要素 : 1 ターゲティング 売上アップの 3 要素 : 2 ディテーリングの質 売上アップの 3 要素 : 3 ディテーリング回数 全体的評価 (A) MR 単独 (B) e ディテーリング (edtl) 単独 [MR 活動との積極的連携なし ] (C) MR+eDTL の積極的連携 MR 活動の効果を最大化する訪問先 教育訓練 OJT で維持 改善可能 MR 活動の効果を最大化する訪問回数 営業戦略として実施可能 製薬企業側で設定可能 MR アンケートや医師アンケートで測定 MR が設定可能 効果が実証されている 3 3 マトリックスの HP セグメント 改善のためのツールが充実 edtl 視聴医師は結果として決まる 視聴コンテンツの質で決まる ワンショットは 3 か月以内が多い 効果はあるが安定していない edtl 案内を行う医師は事前に決定できる 専門 / 非専門医師向けは分ける必要 継続するには コンテンツを更新する 継続実施にはコストが掛かる 精密なターゲティングは困難である プッシュ型コンテンツには限界がある リピート視聴には魅力が必要 プル型コンテンツには魅力が必要 HP セグメント中心の MR 訪問が基本 MR と edtl で得意分野を棲み分ける MR:HP セグメント中心に訪問計画 MR+eDTL の戦略が不可欠 edtl:mr 訪問を補強 -MR: 症例 安全情報 - 医師のニーズに合わせる MR edtl の相乗効果 - ターゲティング戦略を阻害しない -edtl: 疾患 薬剤に関する情報 edtl: 定期的に発信 MR 主導で安定効果を期待 - e 視聴医師比率を高める アクセス分析でコンテンツ評価 改善 - 定期テクアクセスがあるよう更新

4.MR 活動の質を高めるためのインターネット利用の考え方 [3] インターネット活用の落とし穴 1 多忙な高ポテンシャル医師はそもそもインターネットから情報入手する時間があまりなく 優秀な MR から 短時間で情報を入手する方を望む (?) 2 感情のないインターネットだけでは 医師との信頼関係を構築することは困難 3 医師のインターネット利用時間を獲得することは 新たなシェア競争をもたらす (?) 4 優れたコンテンツの継続的開発のために 多額の費用が掛かる可能性がある 5 どのような製品でも e ディテーリングが高い ROI を発揮するとは限らない 6 e が MR を不要にする訳ではなく e 活用は 営業コストのアップをもたらす

5. まとめ [1] インターネットは どのようにして売上アップにつながるのか インターネット時代の 売上アップの公式 売上 = ターゲティング ディテー ディテーリングの質リング回数 MR 中心で設定 e は質向上を第一目的に MR 訪問を e が補う 1 インターネット時代も売上アップ 3 要素の重要性は不変である 2 医師別 コミュニケーションチャネル別アクセスを記録する 3 一定期間のデータを用いて 各チャネルの効果 効率を分析する

5. まとめ [2] 結論 1 インターネットによる情報提供 (e ディテーリング ) も MR 活動と同様に ターゲティングの精度 MR 活動の質 および ディテーリング回数 の 3 要素で 各々の最適化を考えればよい 25 種類の製品について MR+e の効果測定を行ったところ いずれの製品で MR および e の効果が認められたが 相乗効果 MR e は 1 種類の製品でのみ認められた 3 上記の相乗効果は 非マス領域の製品に対するものであったが この結果が一般的であるかどうかについては 今後の検証が必要である 4 医薬品マーケティングにおけるインターネット活用は 売上高アップの効果をもたらすが 当面は MR に代替する可能性は小さいと考えられる