Ⅰ 観光振興計画制定の背景 1 観光による地域振興 観光立国推進基本法 に基づき策定された 観光立国推進基本計画 の中で 観光立国の実現は地域経済の活性化 雇用機会の増大 国民の健康の増進 潤いのある豊かな生活環境の創造 国際相互理解の増進等の意義を有するものである と位置づけられています また 東

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2. 本市の上期観光入込客数について平成 27 年度上期観光入込客数は 総数 377,300 人で 前年の 351,600 人より 25,700 人 7.3% の増となった その内訳として 道内客が 84,900 人で 前年の 94,200 人より 9,300 人 9.9% の減 道外客が 292,

2018 年 10 月 15 日日本政策金融公庫総合研究所 訪日旅行に関するアンケート 結果の概要 Ⅰ 調査目的と実施要領 Ⅱ 調査結果 1 旅行手配方法 2 宿泊数 宿泊施設 3 訪問した都道府県 4 旅行目的 5 情報収集の手段 6 旅行支出額 7 旅行の満足度 8 再訪日の意向 9 まとめ <

はじめに スノーリゾート地域の活性化は 国内外の旅行者がともに減少する冬期の観光振興を進める上で極めて重要であり 観光庁では平成 27 年から スノーリゾート地域の活性化に向けた検討会 を開催し スノーリゾート地域を取り巻く状況の調査 分析等を通じて 本年 4 月に今後の取組の方向性等について最終報

北海道観光の基礎データ ( 観光入込客数 ) 観光入込客数のうち 約 9 割が道内客 道外客は 1 割 外国人観光客は 1.2% 平成 23 年度の観光入込客数は 4,612 万人となった ( 前年度比 90.0%) 平成 23 年 3 月の東日本大震災等の影響による国内外の観光需要の落ち込みが大き

和歌山県では 本県を訪れた観光客へのアンケート調査を実施し 観光客のプロフィール 訪問先 目的 満足度 消費額などについて データの収集と 分析を行いました < 調査方法 > 和歌山県内の主要観光ポイント等に来訪している観光客を対象とした調査員による対面聞き取り調査 県内の主な宿泊施設における宿泊客

2. 調査の結果の概要 雲仙市訪問の目的 を 1 観光 2 仕事 3 帰省 4 その他 の項目で聞いた 観光 が 75.9% で最も多く 次いで その他 17.3% 仕事 4.4% 帰省 2.4% である 同伴者対象者 を 1 一人旅 2 家族旅行 3 友人 知人との旅行 4 団体旅行 ( 職場 地

問 2-1. 同伴者対象者 選択肢 11 人旅 2 家族旅行 3 友人 知人との旅行 4 団体旅行 ( 職場 地域 ) 誰と来たか n = 487 一人旅 7.0 ( 職場 地域 ) 15.4 家族旅行 40.5 友人 知人 37.2 家族旅行が 39% で最も多く 次いで友人 知人が 35.8%

P.1 平成 28 年度タイ市場調査結果 北海道観光成 市場誘客促進事業 ( タイ市場 ) 概要編 公益社団法 北海道観光振興機構

平成 30 年度上期観光入込客数状況について Ⅰ. 本市の上期観光入込客数の概要について 平成 30 年度上期観光入込客数は 総数 380,100 人で 前年の 399,700 人より 19,600 人 4.9% の 減となった (1) 道内客 道外客の状況 道内客が 98,200 人で 前年の 9

目 次 1 平成 23 年の観光動向 1 2 観光統計総括表 2 3 観光客数 観光消費額の推移 3 4 月別観光客数 4 5 個人客 団体客の推移 5 6 宿泊客 日帰り客の推移 6 7 交通機関別観光客数の推移 7 8 外国人宿泊者数の推移 8 9 国 地域別外国人宿泊者数 9 10 コンベンシ

平成 25 年 2013 年 2013 加賀市観光 加賀市観光統計 統計 長期推移 大聖寺川 流し舟 舟 片山津温泉 花火大会 山中温泉 鶴仙渓川床 川床 加佐の岬 岬 山代温泉 大田楽 =========================== 目 次 ========================

図表 6-10 別 ( 会議 研修 仕事 帰省 親戚等の訪問を除く ) 1 年以内 3 年以内 5 年以内 10 年以内 10 年より前 初めて 北海道 東北

2008年度 北海道・九州・沖縄の夏商品のポイント

JR

別紙 町田市観光まちづくり リーディングプロジェクト ( 案 ) 町田市

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(1) 回答者の属性と旅行内容 図表 4-18 久米島における圏域外客の属性と旅行内容 居住地 H27 年度 第 1 回調査 (6 月 ) 第 2 回調査 (8 9 月 ) 第 3 回調査 (10 11 月 ) 第 4 回調査 (2 月 ) 回答数 ( 件 ) 回答数 ( 件 ) 回答数 ( 件 )

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稲沢市の観光に関するインターネット調査調査項目 未定稿 1 回答者の属性 Q1 あなたの性別 1 男性 2 女性 1 つだけ選択 Q2 あなたの年齢 1 10 歳代 2 20 歳代 3 30 歳代 4 40 歳代 5 50 歳代 6 60 歳以上 1 つだけ選択 Q3 あなたの職業 1つだけ選択 1

目的 川越市は 埼玉県の南西部に位置し 新河岸川の舟運や川越街道を通じた江戸との交流により発展してきました 蔵造りの町並みや時の鐘などの歴史的な観光資源に恵まれ 都心からのアクセスも良いことから 毎年多くの観光客が本市を訪れています このような中 本市では 平成 20(2008) 年に 川越市観光振

目 次 Ⅰ 観光客実態調査の概要 1 1 調査目的 2 調査方法 3 調査時の状況 4 報告書の見方 5 調査票について Ⅱ 調査結果の概要 1 観光客の居住地 4 2 観光客の職業 5 3 旅行の同行者 5 4 伊東への来遊回数 8 5 伊東までの交通手段 10 6 伊東での滞在日数 11 7 宿

平成10年度

平成 23 年度 観光アンケート調査の結果 函館市観光コンベンション部観光振興課 ( 社 ) 函館国際観光コンベンション協会

Microsoft Word - プレス発表(2016年度トピック旅行).doc

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平成 26 年度神奈川県観光客消費動向等調査 報告書 < 目次 > 第 1 章調査の目的と進め方 調査の目的 調査対象エリア 調査フロー 調査概要 サンプル数... 4 第 2 章県内観光客の特性


2. 現状と課題 3 大津市の観光地としての課題 大津市の観光地として成長するには強みを磨き上げていく事と並行して 他の観光地と比較し課題を明らかにする事が大切です 大津市の観光地としての課題は 複数の調査結果をまとめ 次の5つであると考えています 1 一人あたりの来訪者の現地小遣いが低い 2 来訪

関経連_事業報告書CS4.indd

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JATMA タイヤの空気圧点検についての意識調査 リリース構成案

平成 27 年度 観光庁関係 第 1 次補正予算 平成 27 年 12 月 観光庁

2008年度 北海道・九州・沖縄の夏商品のポイント

4-(1)-ウ①

共通基準による観光入込客統計 ~ 共通基準に基づき 平成 22 年 月期調査を実施した 39 都府県分がまとまりました~ 平成 23 年 10 月 31 日観光庁 各都道府県では 平成 22 年 4 月より順次 観光入込客統計に関する共通基準 を導入し 信頼 性の高い観光入込客統計調査を

Microsoft Word _MICE_Q&A(最終案)

Colloquium 第109 回 運輸政策コロキウム テーマ1 地方におけるインバウンド観光の実態とその効果 テーマ2 観光立国の推進について 平成 24 年 2 月 16 日 運輸政策研究機構 大会議室 講演の概要 テーマ1 1. 講師 栗原 剛 運輸政策研究機構運輸政策研究所研究員 2. 講師

< E92B28DB88C8B89CA82CC8A E786C7378>

3. 国 地域別調査結果 (1) 中国国籍 問 2. あなたの性別 年齢を教えてください 性別 中国国籍では 女性 が 56.3% 男性 が 43.7% となっています 年齢 中国国籍で最も多いのは 30 歳代 で 42.2% 次いで 20 歳代 25.6% 40 歳代 17.1% となっています

国内観光復興に向けた取組 3. 来てもらう ( 観光業における風評の払拭 )(4)1 県外からの旅行者の回復に向けた施策 (a) 福島県ならではのコンテンツを発信する これまでの取組内容 日本酒ツーリズム増進事業全国新酒鑑評会で 金賞受賞数が5 年連続で日本一に輝いた 福島県の酒蔵について スタンプ

5 地域再生を図るために行う事業 5-1 全体の概要地域の核となる観光資源のブラッシュアップ等の取組と, その観光資源の魅力を伝える戦略的なプロモーション, 観光客のニーズに応える受入態勢の整備を連動させることにより, 観光客の誘致と周遊促進が一層図るとともに, 観光客の興味を刺激する 広島県の魅力

5 地域再生を図るために行う事業 5-1 全体の概要 棋士のまち加古川 をより幅広く発信するため 市内外の多くの人が 将棋文化にふれる機会や将棋を通じた交流を図ることができる拠点施設を整備するとともに 日本将棋連盟の公式棋戦 加古川青流戦 の開催や将棋を活かした本市独自のソフト事業を展開する 5-2

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日本でビジネスを始めるなら、神戸で。

Q2. 海外旅行にいくなら下記のどの形態で行きたいですか [SA] ガイド付きパック旅行 ( 自由行動あり ) % ガイド付きパック旅行 ( 自由行動なし ) % 航空券とホテルがセットになったパック旅行 ( ガイドなし ) % 航空券とホテルを別々に自分で


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スライド 0

基本方針 2-1 観光資源の有効活用〇歴史 スポーツ 自然など 恵まれた観光資源を活用し 世界に向けた積極的な情報発信や意見交換の場の整備を行います 〇文化 芸術資源のデジタルアーカイブ 33 化により 資源の保護を進め インターネット上での有効活用も行います 2-2 活力ある産業〇ホームページ等の

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2

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が実現することにより 利用希望者は認証連携でひもづけられた無料 Wi-Fi スポットについて複数回の利用登録手続が不要となり 利用者の負担軽減と利便性の向上が図られる 出典 : ICT 懇談会幹事会 ( 第 4 回 )( 平成 27(2015) 年 4 月 24 日 ) 2. 現状 日本政府観光局

光を巡る現状< 訪日外国人旅行者数の内訳 (2017 年 )> ( 千人 ) 20,000 18,000 16,000 14,000 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 2,000 0 東アジア : 韓国 台湾 香港 中国 東南アジア + インド : タイ シンガポール

(Microsoft PowerPoint - \225\361\215\220\217\221)

2 おもてなしの推進 本県を訪れた旅行者がやすらぎと感動を覚え 再び訪れたくなる魅力ある地域づくりを進めるため 地域への誇りと愛着に基づくおもてなしを県民総参加により推進します 1 満足度 ( アンケート調査で非常に満足と答えた観光客の割合 ) 45% 以上 2 リピーター率 67% 以上 おもてな

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平成 23 年 3 月期 決算説明資料 平成 23 年 6 月 27 日 Copyright(C)2011SHOWA SYSTEM ENGINEERING Corporation, All Rights Reserved

PowerPoint Presentation

平成14年

レジャー白書2018

渚泊推進対策 平成 29 年 3 月に閣議決定された 観光立国推進基本計画 において 農山漁村滞在型旅行をビジネスとして実施できる体制を持った地域を平成 32 年度までに 500 地域創出することにより 農泊 の推進による農山漁村の所得向上を実現する と位置づけられたところ 農泊 を持続的なビジネス

3. 京都府へ来た旅行者の総合的満足度 京都府への旅行者で 満足度が全国平均より高くなっている項目は 食 特産品 大人が楽し めるスポット ホスピタリティ となっている 資料 : じゃらん旅行調査 4. 京都府全域と宇治市の観光入込客の推移 京都府全域と宇治市の観光入込客数の推移をみると 京都府 宇

調査地点 ( 県内 16 地点 ) 第 2 回調査から追加した地点には下線福岡 : キャナルシティ博多 太宰府天満宮 福岡タワー 伊都菜彩北九州 : 門司港レトロ地区 道の駅豊前おこしかけ 小倉城周辺 スペースワールド地区 筑後 : 柳川川下り 道の駅うきは 西鉄久留米駅周辺筑豊 : 旧伊藤伝衛門邸

目 次 Ⅰ 観光客実態調査の概要 1 1 調査目的 2 調査方法 3 調査時の状況 4 報告書の見方 5 調査票について Ⅱ 調査結果の概要 1 観光客の居住地 4 2 観光客の性別 5 3 観光客の年齢 5 4 観光客の職業 6 5 旅行の同行者 6 6 伊東への来遊回数 9 7 伊東までの交通手

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スライド 1

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今後の観光振興策に関する意見 ~ 新たな観光ビジョン 策定への期待 ~ 平成 28 年 2 月 18 日日本商工会議所 1. 基本的考え方 観光は 地方創生 デフレ脱却 成長戦略の切り札となるものであり 特にインバウンドにかかる期待は大きい 円安 訪日ビザ発給要件の緩和などを背景に 中間層の所得が増

資料 5 総務省提出資料 平成 30 年 12 月 21 日 総務省情報流通行政局

調査の実施方法 調査場所 南三陸さんさん商店街 ( 仮設商店街 ) 及び ( 一社 ) 南三陸町観光協会 みなみな屋 周辺 調査日 平成 28 年 10 月 1 日 ~10 月 31 日 調査対象 上記調査場所へ上記調査日に訪問客として来街していた個人 調査方法 商店街内でのアンケート用紙の配布によ

鹿児島県観光動向調査 鹿児島県 PR 観光戦略部観光課 平成 31 年 3 月の観光客の動向 1 概要平成 31 年 3 月における調査対象ホテル 旅館 76 施設の宿泊客数 ( 宿泊延べ人員 ) は 合計 309,924 人で 前年同月比 4.1% 減となった このうち外国人は 41,123 人で

1. 回答者の基本属性 1-1 性別 性別をみると としては やや女性が多い 国別では で 女性 の割合が高く 6 割を超えている 逆に では 男性 の割合が高く 6 割を超えている (N=646) (N=143) (N=95) (N=120) (N=101) (N=40) (N=46) (N=15

<年末年始の旅行の特徴>

数値目標 事業開始前 ( 現時点 ) 平成 28 年度 (1 年目 ) 平成 29 年度 (2 年目 ) 平成 30 年度 (3 年目 ) 港湾取扱貨物量 556 万トン 4 万トン 0 万トン 20 万トン 観光入込客数 2,899.4 万人回 -9.5 万人回 1.9 万人回 1.9 万人回 7

Microsoft Word - 基本方針案ver.3.33

(Microsoft PowerPoint -

図表 1. 調査対象と標本数 1 次調査回答者 調査対象全国 20 歳から 79 歳までの日本人 総務省 人口推計 を元に 地域別年代別に標本数を割り付けた レポート1 ~1 次調査結果より国内市場における歴史文化観光の需要構造 2 次調査回答者 (1,901 人 ) 2 次調査スクリーニング条件中

参考資料 瀬戸内エリアの観光関連指標 ( 未定稿 ) 1. 来訪意向度について 2. 観光入込客数について 3. 延宿泊者数について 4. 観光消費額について 一部データ集計中 データ分析中のため未定稿 年 7 月 1 日公表

の復旧状況に関する長期的な見通しを可能な限り明らかにしながら 復旧の段階に 応じた役割の分析を行う 5) 交通事業者ヒアリング調査沿線地域に関係する交通事業者 ( 鉄道事業者 2 社 バス事業者 2 社 タクシー事業者 2 社その他 ) に聞き取り調査を行い 定性的な利用特性や地域の公共交通の問題点

台湾144 香港 来日回数 5 回目以上 が他の国 地域と比較して多い (42.9%) 同行者 家族 親族 が他の国 地域と比較して多い (38.7%) 観光 レジャー 目的での来訪が多い(79.1%) パッケージツアー での来訪が多い(46.0%) 旅行会社で申し込んだ 割合が他の国 地域と比較し

3 新たな統計データ FF-Data とは FF-Dataは, 訪日外国人が国内の交通機関 ( 航空, 鉄道, 幹線旅客船, 幹線バス, 乗用車等 ) を利用した際の旅客流動を分析対象に, 平成 26 年 ( 2014 年 ) の航空動態調査と訪日外国人消費動向調査 ( 以下 消費動向調査 という.

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Microsoft Word 四大陸フィギュア0623

「全国観光情報データベース」の全体イメージ図

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5 地域再生を図るために行う事業 5-1 全体の概要地域全体が観光で 稼ぐ 仕組みを構築していくため, 県域 DMOに必要な人材の育成 確保 活用 観光地ブランド化や宿泊施設の充実など魅力ある観光地域づくり 県産品の知名度向上や販路拡大による稼げる観光産業の振興 旅行博や訪日旅行商談会におけるPRな

オリンピック パラリンピック東京大会におけるホストシティ タウン構想に係る自治体における国際交流の取組についてのアンケート 1. 調査概要配布先 : 都道府県 市区町村時期 : 平成 26 年 9 月 30 日 ~10 月 30 日 ( 年内にとりまとめ ) 調査趣旨 : 2020 年オリンピック

PowerPoint プレゼンテーション

日本交通公社_旅行年報2018

平成17年

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訪日外国人旅行者に係る宿泊施設の過不足についての試算

平成10年度

東北観光推進機構の取り組みについて 一般社団法人東北観光推進機構 日本を訪れる外国人旅行者は ここ数年急拡大を続けており 十年前に733万人であった旅行者数が 昨年には2,400万人を超えるまでになっています 国は 観光を低迷する日本経済脱却のための成長戦略 と捉え 官民を挙げた様々な取り組みを行な

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Ⅰ 観光振興計画制定の背景 1 観光による地域振興 観光立国推進基本法 に基づき策定された 観光立国推進基本計画 の中で 観光立国の実現は地域経済の活性化 雇用機会の増大 国民の健康の増進 潤いのある豊かな生活環境の創造 国際相互理解の増進等の意義を有するものである と位置づけられています また 東北の観光復興 インバウンド戦略強化 東京オリンピック パラリンピックを見据えた観光地の受入環境整備等の施策や取組を掲げた 明日の日本を支える観光ビジョン ( 平成 28 年 3 月策定 ) では 観光は真にわが国の成長戦略と地方創生の柱である としています このような国をあげての取組を踏まえ 本市においても 観光は地域の活性化において重要な施策と捉え 観光資源の発掘 磨き上げなど 様々な観光誘客のための取組に努め 地域振興に繋げてまいります 参考 明日の日本を支える観光ビジョン における訪日外国人旅行者数の目標値 2015 年 :1,974 万人 2020 年 :4,000 万人 2030 年 :6,000 万人 2015 年の約 2 倍 2015 年の約 3 倍 2 観光に関する動向 少子高齢化による人口減少や経済の低迷 団体旅行から個人旅行への観光形態の変化 観光ニーズの多様化 観光地域間の格差など 観光業を取り巻く環境は大きく変化しています 特に訪日外国人観光客に対する期待は大きく 観光庁は 少子高齢化 人口減少により内需の縮小が見込まれている我が国が経済成長していくためには 訪日外国人旅行者数の拡大 訪日外国人旅行者による国内消費の拡大を図り 旺盛な海外需要を取り込んでいくことが重要 としています さらに 平成 28 年の日本国内を訪れた外国人旅行者数は 過去最高であった平成 27 年の 1,974 万人をさらに上回る 2,404 万人となるなど 4 年連続で過去最高を更新しています 訪日外国人旅行者が急増する中 本市においても観光関係団体から外国人観光客誘致への期待の声が多く聞かれているところですが 平成 23 年に発生した原子力発電所事故による根強い風評被害が続き 外国人観光客の入込状況としては平成 27 年時点で ようやく東日本大震災前の平成 22 年水準まで回復した状況です 今後 訪日外国人旅行者急増の効果を本市にも取り込んでいくことが望まれているところです 1

以下に国内旅行動向の参考資料を掲載します ⑴ 国内宿泊旅行延べ人数 国内日帰り旅行延べ人数の推移 観光庁 旅行 観光消費動向調査 による 調査概要 調査時期 :4 月 7 月 10 月 1 月調査対象 : 日本国民から無作為に抽出した 25,000 人を対象とした調査調査方法 :E メールによる回答 郵送による回答 国内の日帰り旅行者数は東日本大震災の影響等により平成 23 年 24 年は大きく減少しました 25 年は持ち直したものの 26 年 27 年は再度 減少に転じています 平成 26 年の減少は 消費税増税等の影響と考えられています 国内の宿泊旅行者数は 平成 23 年からは微増で推移していましたが 25 年から 26 年にかけては消費税増税により大きく減少しました 27 年は前年の消費税増税による落ち込みの反動や 5 月と 9 月の大型連休であるゴールデンウィークとシルバーウィークがそれぞれ 5 連休と日並びが良かったことなどの影響により増加したと考えられています 33,000 32,000 31,000 30,000 29,000 28,000 31,753 31,406 国内宿泊旅行延べ人数国内日帰り旅行延べ人数の推移 ( 万人 ) 31,356 31,555 29,896 29,720 32,042 31,053 29,734 29,788 宿泊旅行 日帰り旅行 31,299 29,173 平成 22 年 23 24 25 26 27 桜の鶴ヶ城賑わい 秋の芦ノ牧温泉 2

⑵ 平成 27 年度版観光の実態と志向 ( 公社 ) 日本観光振興協会による宿泊観光旅行の実態調査 観光の実態と志向 調査概要 調査時期 : 平成 27 年 9 月 30 日 ~10 月 8 日調査内容 : 過去 1 年間 ( 平成 26 年 4 月 ~ 平成 27 年 3 月 ) の宿泊旅行の概要調査方法 : インターネット調査 ( 全国 47 都道府県 ) 有効回答数 :11,615 平成 23 年度以降は 訪問調査からインターネット調査へと調査手法が変更されており それ以前とでは単純に比較できません 以下 観光の実態と志向 の調査グラフについて同様です 宿泊観光 1 回あたりの平均宿泊数 旅行費用 (1 回あたり費目別内訳 ) 宿泊観光一回あたりの平均宿泊数 と 旅行費用 は 一回あたりの旅行 という部分で 関連性のあるグラフになります 平成 23 年度から 26 年度にかけて 宿泊数と旅行費用の増減は同じ傾向にあります 1.68 1.66 1.64 1.62 1.6 1.58 1.56 宿泊観光 1 回あたりの平均宿泊数 ( 泊 ) 1.66 1.62 1.6 1.61 23 年度 24 25 26 60,000 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 0 旅行費用 (1 回あたり費目別内訳 )( 円 ) 23 年度 24 25 26 その他費用 ( 土産 食事代など ) 交通費 宿泊費 総費用 ( 費目合計と一致せず ) 3

利用宿泊施設 旅館利用の減少 ホテル利用の増加が見られます 1 利用宿泊施設 ( 複数回答 )(%) その他 旅館 ( 和式 ) ホテル ビジネスホテル 個人 団体旅行の比較 平成 20 年度以降 個人旅行は増加し 団体旅行は減少しています 個人 団体旅行の比較 (%) 9 7 5 3 1 81.1% 80.6% 80.4% 80.5% 75.2% 69.4% 72.1% 66.3% 67.2% 個人旅行 57.4% 27.2% 31.1% 28.4% 団体旅行 23.5% 22.7% 18.9% 19.4% 19.6% 19.5% 36.7% 4

利用交通機関自家用車の利用割合が最も多く 次にJRが多い状況です 貸切バスは平成 18 年度に最も多く その後減少し続けています JRは平成 22 年度以降 増加し続けています 1 利用交通機関 ( 複数回答 )(%) 10.3% 11.8% 12.3% 12.1% 10.7% 10.7% 12.2% 13. 12.7% 13.6% 飛行機 54.7% 46.1% 45.5% 46.8% 52.7% 52.1% 48.3% 47.1% 46.8% 45.8% 19.5% 24.3% 23.8% 22. 18.7% 17.4% 11.4% 10.9% 9.9% 9.5% 9.7% 10.2% 10.9% 10.2% 10. 10.3% 10.1% 11.6% 9.9% 9.9% 21.4% 23.2% 23.1% 23.5% 22.2% 23.9% 29. 30.2% 30.6% 31.3% 自家用車貸切バス私鉄 JR 同行者の種類 家族連れでの旅行が最も多く 次いで友人 知人が多い状況です 同行者の種類 (%) 7.4% 6.8% 7.4% 7. 23.2% 23.4% 22.4% 23.5% 56.3% 55.1% 56. 55.2% その他 友人 知人 家族 11.2% 12.1% 11.8% 11.7% 23 年度 24 25 26 自分ひとり 5

6 旅先での行動上位 3 位を温泉 食 自然景観が占めています 他に歴史 社寺 古い町並みなどが多く 本市観光を代表する観光資源も多く含まれています 5% 1 15% 25% 3 35% 温泉を楽しむ食を楽しむ自然の景色や季節の花見歴史や文化的な名所に訪れる社寺 仏閣に訪れるドライブを楽しむショッピングを楽しむ古い町並みを楽しむテーマパークに訪れる歩くことを楽しむ祭りやイベントを楽しむ鉄道や船 飛行機などの乗り物その他高原や山でのリゾートライフ健康の回復 維持増進その他スポーツ活動を楽しむ世界遺産に訪れる海辺のリゾートライフを楽しむ海水浴やマリーンスポーツスポーツ観戦を楽しむ登山やトレッキングを楽しむ近代的な建造物を楽しむウィンタースポーツを楽しむ自然環境の保護保全など工業 物づくりの見学体験農業や漁業 林業の体験産業遺産跡などを訪れる旅先での行動 ( 複数回答 )(%) 平成 25 年度平成 26 年度

参考にするもの旅行に出かける前に参考にするものとして インターネットの利用割合がもっとも多く 次いでガイドブック パンフレットの順に多い状況です 平成 22 年度以前 インターネットは増加傾向ですが 23 年度以降は減少傾向です 平成 23 年度以降 旅行雑誌は減少傾向にあります ガイドブック パンフレットは減少が見られますが 変化は小さいものとなっています 携帯電話の利用割合は少ないものの 最も増加割合が高い項目です 25 参考にするもの ( 複数回答 ) 上位 6 つ + 携帯電話の割合 (%) 7.4% 8.5% 10.7% 12.7% 携帯電話 20 1.5% 1.8% 2.8% 3. 4.6% 4.7% テレビ ラジオの番組 15 旅行専門雑誌 インターネット パンフレット 5 ガイドブック 家族 友人の話 7