Ⅰ 観光振興計画制定の背景 1 観光による地域振興 観光立国推進基本法 に基づき策定された 観光立国推進基本計画 の中で 観光立国の実現は地域経済の活性化 雇用機会の増大 国民の健康の増進 潤いのある豊かな生活環境の創造 国際相互理解の増進等の意義を有するものである と位置づけられています また 東北の観光復興 インバウンド戦略強化 東京オリンピック パラリンピックを見据えた観光地の受入環境整備等の施策や取組を掲げた 明日の日本を支える観光ビジョン ( 平成 28 年 3 月策定 ) では 観光は真にわが国の成長戦略と地方創生の柱である としています このような国をあげての取組を踏まえ 本市においても 観光は地域の活性化において重要な施策と捉え 観光資源の発掘 磨き上げなど 様々な観光誘客のための取組に努め 地域振興に繋げてまいります 参考 明日の日本を支える観光ビジョン における訪日外国人旅行者数の目標値 2015 年 :1,974 万人 2020 年 :4,000 万人 2030 年 :6,000 万人 2015 年の約 2 倍 2015 年の約 3 倍 2 観光に関する動向 少子高齢化による人口減少や経済の低迷 団体旅行から個人旅行への観光形態の変化 観光ニーズの多様化 観光地域間の格差など 観光業を取り巻く環境は大きく変化しています 特に訪日外国人観光客に対する期待は大きく 観光庁は 少子高齢化 人口減少により内需の縮小が見込まれている我が国が経済成長していくためには 訪日外国人旅行者数の拡大 訪日外国人旅行者による国内消費の拡大を図り 旺盛な海外需要を取り込んでいくことが重要 としています さらに 平成 28 年の日本国内を訪れた外国人旅行者数は 過去最高であった平成 27 年の 1,974 万人をさらに上回る 2,404 万人となるなど 4 年連続で過去最高を更新しています 訪日外国人旅行者が急増する中 本市においても観光関係団体から外国人観光客誘致への期待の声が多く聞かれているところですが 平成 23 年に発生した原子力発電所事故による根強い風評被害が続き 外国人観光客の入込状況としては平成 27 年時点で ようやく東日本大震災前の平成 22 年水準まで回復した状況です 今後 訪日外国人旅行者急増の効果を本市にも取り込んでいくことが望まれているところです 1
以下に国内旅行動向の参考資料を掲載します ⑴ 国内宿泊旅行延べ人数 国内日帰り旅行延べ人数の推移 観光庁 旅行 観光消費動向調査 による 調査概要 調査時期 :4 月 7 月 10 月 1 月調査対象 : 日本国民から無作為に抽出した 25,000 人を対象とした調査調査方法 :E メールによる回答 郵送による回答 国内の日帰り旅行者数は東日本大震災の影響等により平成 23 年 24 年は大きく減少しました 25 年は持ち直したものの 26 年 27 年は再度 減少に転じています 平成 26 年の減少は 消費税増税等の影響と考えられています 国内の宿泊旅行者数は 平成 23 年からは微増で推移していましたが 25 年から 26 年にかけては消費税増税により大きく減少しました 27 年は前年の消費税増税による落ち込みの反動や 5 月と 9 月の大型連休であるゴールデンウィークとシルバーウィークがそれぞれ 5 連休と日並びが良かったことなどの影響により増加したと考えられています 33,000 32,000 31,000 30,000 29,000 28,000 31,753 31,406 国内宿泊旅行延べ人数国内日帰り旅行延べ人数の推移 ( 万人 ) 31,356 31,555 29,896 29,720 32,042 31,053 29,734 29,788 宿泊旅行 日帰り旅行 31,299 29,173 平成 22 年 23 24 25 26 27 桜の鶴ヶ城賑わい 秋の芦ノ牧温泉 2
⑵ 平成 27 年度版観光の実態と志向 ( 公社 ) 日本観光振興協会による宿泊観光旅行の実態調査 観光の実態と志向 調査概要 調査時期 : 平成 27 年 9 月 30 日 ~10 月 8 日調査内容 : 過去 1 年間 ( 平成 26 年 4 月 ~ 平成 27 年 3 月 ) の宿泊旅行の概要調査方法 : インターネット調査 ( 全国 47 都道府県 ) 有効回答数 :11,615 平成 23 年度以降は 訪問調査からインターネット調査へと調査手法が変更されており それ以前とでは単純に比較できません 以下 観光の実態と志向 の調査グラフについて同様です 宿泊観光 1 回あたりの平均宿泊数 旅行費用 (1 回あたり費目別内訳 ) 宿泊観光一回あたりの平均宿泊数 と 旅行費用 は 一回あたりの旅行 という部分で 関連性のあるグラフになります 平成 23 年度から 26 年度にかけて 宿泊数と旅行費用の増減は同じ傾向にあります 1.68 1.66 1.64 1.62 1.6 1.58 1.56 宿泊観光 1 回あたりの平均宿泊数 ( 泊 ) 1.66 1.62 1.6 1.61 23 年度 24 25 26 60,000 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 0 旅行費用 (1 回あたり費目別内訳 )( 円 ) 23 年度 24 25 26 その他費用 ( 土産 食事代など ) 交通費 宿泊費 総費用 ( 費目合計と一致せず ) 3
利用宿泊施設 旅館利用の減少 ホテル利用の増加が見られます 1 利用宿泊施設 ( 複数回答 )(%) その他 旅館 ( 和式 ) ホテル ビジネスホテル 個人 団体旅行の比較 平成 20 年度以降 個人旅行は増加し 団体旅行は減少しています 個人 団体旅行の比較 (%) 9 7 5 3 1 81.1% 80.6% 80.4% 80.5% 75.2% 69.4% 72.1% 66.3% 67.2% 個人旅行 57.4% 27.2% 31.1% 28.4% 団体旅行 23.5% 22.7% 18.9% 19.4% 19.6% 19.5% 36.7% 4
利用交通機関自家用車の利用割合が最も多く 次にJRが多い状況です 貸切バスは平成 18 年度に最も多く その後減少し続けています JRは平成 22 年度以降 増加し続けています 1 利用交通機関 ( 複数回答 )(%) 10.3% 11.8% 12.3% 12.1% 10.7% 10.7% 12.2% 13. 12.7% 13.6% 飛行機 54.7% 46.1% 45.5% 46.8% 52.7% 52.1% 48.3% 47.1% 46.8% 45.8% 19.5% 24.3% 23.8% 22. 18.7% 17.4% 11.4% 10.9% 9.9% 9.5% 9.7% 10.2% 10.9% 10.2% 10. 10.3% 10.1% 11.6% 9.9% 9.9% 21.4% 23.2% 23.1% 23.5% 22.2% 23.9% 29. 30.2% 30.6% 31.3% 自家用車貸切バス私鉄 JR 同行者の種類 家族連れでの旅行が最も多く 次いで友人 知人が多い状況です 同行者の種類 (%) 7.4% 6.8% 7.4% 7. 23.2% 23.4% 22.4% 23.5% 56.3% 55.1% 56. 55.2% その他 友人 知人 家族 11.2% 12.1% 11.8% 11.7% 23 年度 24 25 26 自分ひとり 5
6 旅先での行動上位 3 位を温泉 食 自然景観が占めています 他に歴史 社寺 古い町並みなどが多く 本市観光を代表する観光資源も多く含まれています 5% 1 15% 25% 3 35% 温泉を楽しむ食を楽しむ自然の景色や季節の花見歴史や文化的な名所に訪れる社寺 仏閣に訪れるドライブを楽しむショッピングを楽しむ古い町並みを楽しむテーマパークに訪れる歩くことを楽しむ祭りやイベントを楽しむ鉄道や船 飛行機などの乗り物その他高原や山でのリゾートライフ健康の回復 維持増進その他スポーツ活動を楽しむ世界遺産に訪れる海辺のリゾートライフを楽しむ海水浴やマリーンスポーツスポーツ観戦を楽しむ登山やトレッキングを楽しむ近代的な建造物を楽しむウィンタースポーツを楽しむ自然環境の保護保全など工業 物づくりの見学体験農業や漁業 林業の体験産業遺産跡などを訪れる旅先での行動 ( 複数回答 )(%) 平成 25 年度平成 26 年度
参考にするもの旅行に出かける前に参考にするものとして インターネットの利用割合がもっとも多く 次いでガイドブック パンフレットの順に多い状況です 平成 22 年度以前 インターネットは増加傾向ですが 23 年度以降は減少傾向です 平成 23 年度以降 旅行雑誌は減少傾向にあります ガイドブック パンフレットは減少が見られますが 変化は小さいものとなっています 携帯電話の利用割合は少ないものの 最も増加割合が高い項目です 25 参考にするもの ( 複数回答 ) 上位 6 つ + 携帯電話の割合 (%) 7.4% 8.5% 10.7% 12.7% 携帯電話 20 1.5% 1.8% 2.8% 3. 4.6% 4.7% テレビ ラジオの番組 15 旅行専門雑誌 インターネット パンフレット 5 ガイドブック 家族 友人の話 7