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社会保障給付の規模 伸びと経済との関係 (2) 年金 平成 16 年年金制度改革において 少子化 高齢化の進展や平均寿命の伸び等に応じて給付水準を調整する マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びはの伸びとほぼ同程度に収まる ( ) マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びは 1.6

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Press Release 報道関係者各位 平成 29 年 9 月 15 日 照会先 保険局調査課課長山内孝一郎 ( 内線 3291) 数理企画官仲津留隆 ( 内線 3293) 担当係医療機関医療費係 ( 内線 3298) 電話 : 03(5253)1111 ( 代表 ) 03(3595)2579

政策課題分析シリーズ14(本文2)

Microsoft PowerPoint - (参考資料1)介護保険サービスに関する消費税の取扱い等について

40,000 人 36,000 人 32,000 人 被保険者 被保険者数の年間推移 [ 年齢階層別 ] ( 5 カ年比較 / 平成 25 年 ~ ) 被保険者数が多い年齢層は 25~49 歳で 中でも最も多いのは 40~44 歳の階層となっています 28,000 人 24,000 人 20,000

40,000 人 36,000 人 32,000 人 被保険者 被保険者数の年間推移 [ 年齢階層別 ] ( 5 カ年比較 / 平成 25 年 ~ ) 被保険者数が多い年齢層は 25~49 歳で 中でも最も多いのは 40~44 歳の階層となっています 28,000 人 24,000 人 20,000

第 3 節食料消費の動向と食育の推進 表 食料消費支出の対前年実質増減率の推移 平成 17 (2005) 年 18 (2006) 19 (2007) 20 (2008) 21 (2009) 22 (2010) 23 (2011) 24 (2012) 食料

40,000 人 36,000 人 32,000 人 被保険者 被保険者数の年間推移 [ 年齢階層別 ] ( 5 カ年比較 / 平成 25 年 ~ ) 被保険者数が多い年齢層は 25~49 歳で 中でも最も多いのは 40~44 歳の階層となっています 28,000 人 24,000 人 20,000

40,000 人 36,000 人 32,000 人 被保険者 被保険者数の年間推移 [ 年齢階層別 ] ( 5 カ年比較 / 平成 25 年 ~ ) 被保険者数が多い年齢層は 25~49 歳で 中でも最も多いのは 40~44 歳の階層となっています 28,000 人 24,000 人 20,000

対象疾患名及び ICD-10 コード等 対象疾患名 ( 診療行為 ) ICD-10 等 1 糖尿病 2 脳血管障害 3 虚血性心疾患 4 動脈閉塞 5 高血圧症 6 高尿酸血症 7 高脂血症 8 肝機能障害 9 高血圧性腎臓障害 10 人工透析 E11~E14 I61 I639 I64 I209 I

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40,000 人 36,000 人 32,000 人 被保険者 被保険者数の年間推移 [ 年齢階層別 ] ( 5 カ年比較 / 平成 24 年 ~ ) 被保険者数が多い年齢層は 25~49 歳で 中でも最も多いのは 40~44 歳の階層となっています 28,000 人 24,000 人 20,000

40,000 人 36,000 人 32,000 人 被保険者 被保険者数の年間推移 [ 年齢階層別 ] ( 5 カ年比較 / 平成 24 年 ~ ) 被保険者数が多い年齢層は 25~49 歳で 中でも最も多いのは 40~44 歳の階層となっています 28,000 人 24,000 人 20,000

( 参考 ) 平成 29 年度予算編成にあたっての財務大臣 厚生労働大臣の合意事項 ( 平成 29 年 12 月 19 日大臣折衝事項の別紙 ) < 医療制度改革 > 別紙 (1) 高額療養費制度の見直し 1 現役並み所得者 - 外来上限特例の上限額を 44,400 円から 57,600 円に引き上

政策課題分析シリーズ15(本文2)

緊急に措置すべき事項

○○○の課題と検討

2015年1月改定対応(難病・小児慢性対応)

平成25年4月から9月までの年金額は

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国 都道府県による財政リスクの軽減 運営については 保険料徴収は市町村が行い 財政運営は都道府県単位で全市町村が加入する広域連合が行う 広域連合の財政リスクの軽減については 国 都道府県が共同して責任を果たす仕組みとする 2 年単位の財政運営 負担 負担 高額医療費に係る公費負担 給付増リスク 後期

第 1 四半期の売上収益は 1,677 億円となり 前年からプラス 6.5% 102 億円の増収となりました 売上収益における為替の影響は 前年 で約マイナス 9 億円でしたので ほぼ影響はありませんでした 事業セグメント利益は 175 億円となり 前年から 26 億円の減益となりました 在庫未実現

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Microsoft PowerPoint - 7.【資料3】国民健康保険料(税)の賦課(課税)限度額について

Microsoft Word - Q&A(訪問リハ).doc

1 分析の主旨 ビタミン剤 うがい薬 湿布薬 保湿剤に関しては 医療費適正化の観点か ら 診療報酬改定で様々な対応を行ってきている 本分析は 2012 年度から2016 年度 ( 平成 24 年度から平成 28 年度 ) の調剤レセプトのデータを用いて これらの医薬品の薬剤料 数量等の推移を示したも

平成 30 年 5 月 21 日 ( 月 ) 平成 30 年第 6 回経済財政諮問会議資料 4-1( 加藤臨時議員提出資料 ) 資料 年を見据えた社会保障の将来見通し ( 議論の素材 ) 平成 30 年 5 月 28 日 厚生労働省

2019 年 3 月期決算説明会 2019 年 3 月期連結業績概要 2019 年 5 月 13 日 太陽誘電株式会社経営企画本部長増山津二 TAIYO YUDEN 2017

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2. 年金額改定の仕組み 年金額はその実質的な価値を維持するため 毎年度 物価や賃金の変動率に応じて改定される 具体的には 既に年金を受給している 既裁定者 は物価変動率に応じて改定され 年金を受給し始める 新規裁定者 は名目手取り賃金変動率に応じて改定される ( 図表 2 上 ) また 現在は 少

健康保険・船員保険          被保険者実態調査報告

別紙2

参考資料

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H23修正版

労災年金のスライド

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政策課題分析シリーズ16(付注)

社団法人日本生産技能労務協会

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介護給付費請求に係る留意事項

シニア層の健康志向に支えられるフィットネスクラブ

主張2-①-(1)

2. 改正の趣旨 背景給与所得控除額の変遷 1 昭和 49 年産業構造が転換し会社員が急速に増加 ( 働き方が変化 ) する中 (1) 実際の勤務関連経費が給与所得控除を上回っても 当時は特定支出控除 ( 昭和 63 年導入 ) がなく 会社員は実際の勤務関連経費がいくら高くても実額控除できなかった

このうち 申告納税額がある方 ( 納税人員 ) は640 万 8 千人で は41 兆 4,298 億円 申告納税額は3 兆 2,037 億円となっており 平成 28 年分と比較すると 人数 (+0.6%) (+ 3.4%) 及び申告納税額 (+4.6%) はいずれも増加しました 所得者区分別の状況イ

保険年金管理課資料編

平成 24 年度国民健康保険税税率改定案 1 医療保険分 ( 基礎課税額 ) 現行 改定 増減 伸率 所得割額 4.30 % 4.63 % % 資産割額 % 9.80 % % 税率等 均等割額 17,100 円 18,000 円 900 円 5.3%

< 参考資料 目次 > 1. 平成 16 年年金制度改正における給付と負担の見直し 1 2. 財政再計算と実績の比較 ( 収支差引残 ) 3 3. 実質的な運用利回り ( 厚生年金 ) の財政再計算と実績の比較 4 4. 厚生年金被保険者数の推移 5 5. 厚生年金保険の適用状況の推移 6 6. 基

2015年1月改定対応(高額療養費算定基準額対応)

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問 2 次の文中のの部分を選択肢の中の適切な語句で埋め 完全な文章とせよ なお 本問は平成 28 年厚生労働白書を参照している A とは 地域の事情に応じて高齢者が 可能な限り 住み慣れた地域で B に応じ自立した日常生活を営むことができるよう 医療 介護 介護予防 C 及び自立した日常生活の支援が

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目次 診療報酬請求書の記載方法... 3 請求例 ( 国 70 歳未満 外 一部負担金なし )... 4 請求例 ( 国 70 歳未満 外 一部負担金あり )... 5 請求例 3( 国 70 歳以上 外 一部負担金あり )... 6 請求例 4( 後期 外 一部負担金あり )... 7 請求例 5

1.2 設置形態一般型のうち単独で設置している施設 ( 以下 単独型 という ) は 22.8% 他の事業と併設している施設 ( 以下 併設型 という ) は 77.2% であった 認知症対応型のうち単独型は 23.1% 併設型は 76.9% であった 1.3 事業規模 2 一般型のうち小規模型施設

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リハビリテーションを受けること 以下 リハビリ 理想 病院でも自宅でも 自分が納得できる 期間や時間のリハビリを受けたい 現実: 現実: リ ビリが受けられる期間や時間は制度で リハビリが受けられる期間や時間は制度で 決 決められています いつ どこで どのように いつ どこで どのように リハビリ

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1. 消費税の仕組みについて 1 1. 消費税とは 消費税は 消費に広く公平に負担を求める間接税 消費税の課税対象は 国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡 貸付け及び役務の提供と外国貨物の輸入 < 導入 引上げの経緯 > 平成元年 4 月 1 日消費税導入 ( 税率 3%) 平成

高額療養費制度とは 高額療養費の支給を受けるには 健康保険限度額適用認定証 記号 交付 番号 氏名 生 適用対象者 入院時の食事負担や差額ベッド代等は含みません 1 氏名 生 住所 発効 有効期限 適用区分 保 険 者 健 康 保 険 証 に記載されています に交付申請し 事前に 認 定 証 1 を

年金改革の骨格に関する方向性と論点について

国保 70 歳未満 公費負担公費負担医療番号 受給者番号 公費負担者公費負担医療番号 受給者番号 した住所職業上の理由 男 女 明 大 3 昭 4 平 生 区ア 職務上 下船後 3 月以内 3 通勤災害 公費負担公費負担医療番号 受給者番号 公費負担者公費負担医療番号 受給者番号 男 女 明 大 3

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図表 1 個人保険の新規契約 保有契約 ( 万件 % 億円) 新規契約 保有契約 件数 金額 ( 契約高 ) 件数 金額 ( 契約高 ) 前年度比 前年度比 前年度比 前年度比 平成 25 年度 1, , , ,575,

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(案)

機関と調整する ) 次の 1 から 3 により算出し それを合計して支払いを行うことと なりますので 各保険医療機関においては 別紙様式により 当該保険医療機関等の 平成 23 年 5 月の入院 外来別の診療実日数を併せて届け出るものとなります 1 入院分平成 22 年 11 月 ~ 平成 23 年

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1 福祉施設の動向 1.1 特養 平米単価は平成 22 以降初めて低下 近年は高止まりの様相を呈す 地域別では首都圏 近畿地方等で平均を上回る (1) 平米単価 平米単価は 全国平均および首都圏ともに平 成 22 を底に上昇傾向にあったが 平成 29 は初めて低下した ( 図表 1) 長期的にみ れ

第1章 低下から停滞に転じた鉱工業生産

(2) 高齢者の福祉 ア 要支援 要介護認定者数の推移 介護保険制度が始まった平成 12 年度と平成 24 年度と比較すると 65 歳以上の第 1 号被保険者のうち 要介護者又は要支援者と認定された人は 平成 12 年度末では約 247 万 1 千人であったのが 平成 24 年度末には約 545 万

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診療報酬明細書の請求事例 ( 浜松市重度心身障害者 母子家庭等医療費助成制度と公費負担医療との併用請求 ) 平成 30 年 10 月診療分より 平成 30 年 10 月 静岡県国民健康保険団体連合会

お問い合わせ先 レセプトの記載について ( 共通 国 後期分 ) 大阪府国民健康団体連合会 業務管理部 管理課 第 係 大阪市中央区常盤町 丁目 3 番 8 号 TEL ( 直通 ) ( 共通 社分 ) 大阪府社会診療報酬支払基金 審査企画部 企画調整第一課 530

1 社会保障制度 改革 の全体像 国の社会保障の責任を放棄 家族相互 国民の助け合い に変質 ト ポイン 1 社会保障は長年の労働者 国民のたたかいでかちとっ てきたもの 労働者 国民間の貧困をなくし 生活を 守る制度 憲法25条はすべての国民に生存権を保障 し その責任を国に課している 2 安倍内

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3 電子情報処理組織の使用による請求又は光ディスク等を用いた請求により療養の給付費等の請求を行うこと ( 以下 レセプト電子請求 という ) が義務付けられた保険医療機関 ( 正当な理由を有する400 床未満の病院及び診療所を除く なお 400 床未満の病院にあっては 平成 27 年度末までに限る

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2018年8月改定対応(高額療養費制度の見直し)(第二版)

平成19年度分から

平成14年度社会保障給付費(概要)

【No

Microsoft PowerPoint - 別添1.pptx

に 正当な理由がない限り無償で交付しなければならないものであるとともに 交付が義務付けられている領収証は 指定訪問看護の費用額算定表における訪問看護基本療養費 訪問看護管理療養費 訪問看護情報提供療養費及び訪問看護ターミナルケア療養費の別に金額の内訳の分かるものとし 別紙様式 4を標準とするものであ

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4月20日(水)衆・厚労委 古屋範子議員の議事録(抜粋)

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国民健康保険税率等の諮問 について 国立市健康福祉部健康増進課国民健康保険係 国立市富士見台 : ( 代表 ) 内線

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【資料8】振替加算の総点検とその対応について

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1-3. 医療費の要素分解 資料 1-3

医療費の要素分解 医療費データの元になるのは レセプト 保険局調査課では 審査支払機関からレセプトの件数 診療日数 点数をベースにデータ を入手している 医療費の伸び率を明らかにするために 受診の頻度を表す 1 人当たり日数 と密度を表す 1 日当たり費用 に区分して分析を行っている 医療費医療費 = 人数 人数 1 人当たり医療費 受診延日数医療費 = 人数 人数受診延日数 1 人当たり日数 1 日当たり医療費 1

長瀬効果 1 長瀬効果とは 制度的な給付率の変更に伴い 医療費の水準が変化することが経験的に知られており この効果を 長瀬効果 と呼んでいる 例えば 給付率が低くなる (= 患者負担が増加する ) 制度改革が実施されると 受診行動が変化し 受診率が低下したり 1 件当たり日数が減少する 2 制度改革後の医療費の動きの具体例 患者数の伸び率 ( 対前年度同期比 ) の推移を見ると 制度改革後 1 年間は低くなる しかし 制度改革後 1 年を過ぎると 患者数の伸び率は従前の水準 ( ほぼゼロ ) に戻る その結果 医療費の伸び率も制度改革後 1 年間は低くなるが 1 年を過ぎると従前の水準に戻る ただし 戻る のは伸び率であり 制度改革により減少した延べ患者数や医療費の実額は改革後 他の受診行動の変化がなければ元には戻らない 3 長瀬式 長瀬効果は 医療費水準 y を給付率 x の関数として示す式 ( 長瀬式 ) で表現される 給付率の変化による医療費への影響を推定するときには 過去の実績値を基礎としてこの長瀬式を推定し 推定した長瀬式に見込まれる給付率の変化を代入して影響を算出している 平成 14 年および平成 18 年の医療制度改革においては 一般制度では平成 9 年 9 月改正の実績 老人保健は昭和 58 年 2 月改正 ~ 平成 9 年 9 月改正の実績を基礎に次の長瀬式を推定している 一般制度 y=0.475 x 2 +0.525 老人保健 y=0.499 x 2 +0.501 2

医療費の伸びは 医療費の伸びの要因分解 一日あたり医療費の伸び ( 単価の伸び ) (P) 受診日数の伸び ( 患者数の伸び ) (Q) で示される 受診日数 ( 患者数 ) の伸び (Q) は 患者負担の増加などの制度改正により低下するが その効果は一時的なものである 一日あたり医療費の伸び (P) は 近年の診療報酬改定のなかった年でみると 概ね 3~4% でほぼ一定で推移している (%) 5.0 受診日数 ( 患者数 ) の伸び率 ( 日数 )(Q) 1 日あたり医療費の伸び率 (P) 4.0 3.5 3.4 3.0 3.2 3.0 2.0 1.0 0.0 0.2 0.2 制度改正による影響 -0.4-1.0-2.0-1.8-3.0 平成 11 年度 1999 平成 13 年度 2001 平成 15 年度 2003 平成 17 年度 2005 医療費の動向 ( メディアス ) による医療保険医療費の伸び率である 被用者本人 3 割負担へ引上げ 3

近年の医療費の動向をみるにあたり 制度改正の影響があった 70 歳未満の被用者本人 と 70 歳以上 について 入院 入院外それぞれの 1 人当たり日数の伸び と 1 日当たり医療費の伸び を 3 ヶ月ごとに平均をとって 過去 10 年分の推移をみた (1 人当たり日数は 稼働日数による影響を補正 ) いずれの動向をみても 1 日当たり医療費は増加傾向にあるが 1 人当たり日数は減少傾向にある 70 歳未満の被用者本人の入院をみると 1 日当たり医療費は 診療報酬改定により その伸び率が変動しており また 1 人当たり日数は 平成 9 年と平成 15 年の患者負担の引上げ時には 長瀬効果により 一時的にマイナス幅が大きくなっている 1 人当たり日数の伸びと 1 日当たり医療費の伸び (70 歳未満被用者本人 入院 ) 8.0% 6.0% 4.0% 2.0% 0.0% -2.0% -4.0% -6.0% -8.0% -10.0% 1 日当たり医療費の伸び 1 人当たり日数の伸び H7-1 H7-2 H7-3 H7-4 H8-1 H8-2 H8-3 H8-4 H9-1 H9-2 H9-3 H9-4 H10-1 H10-2 H10-3 H10-4 H11-1 H11-2 H11-3 H11-4 H12-1 平成 9 年 9 月改正 (2 割負担 ) 矢印は診療報酬改定率 ( 白 : プラス改定 赤 : マイナス改定 ) H12-2 H12-3 H12-4 H13-1 H13-2 H13-3 H13-4 H14-1 H14-2 H14-3 H14-4 H15-1 H15-2 H15-3 H15-4 H16-1 H16-2 H16-3 H16-4 H17-1 H17-2 H17-3 -10.0% -10.1% -11.4% 平成 15 年 4 月改正 (3 割負担 ) H17-4 H18-1 H18-2 4

70 歳未満の被用者本人の入院外をみると 1 人当たり日数は 平成 9 年と平成 15 年の患者負担の引き上げ時には 長瀬効果により 一時的にマイナス幅が大きくなっている 平成 14 年の診療報酬改定では 長期投薬の制限緩和が行われ 1 回当たりの投薬日数が長くなったことに伴い 受診日数が少なくなっている 第 4 四半期 (1~3 月期 ) は インフルエンザや花粉症の流行の有無により 1 人当たり日数の伸びが大きく変動している 8.0% 6.0% 4.0% 2.0% 0.0% -2.0% -4.0% -6.0% -8.0% -10.0% 1 日当たり医療費の伸び 1 人当たり日数の伸びと 1 日当たり医療費の伸び (70 歳未満被用者本人 入院外 ) H7-1 H7-2 H7-3 H7-4 H8-1 H8-2 H8-3 H8-4 H9-1 H9-2 H9-3 H9-4 H10-1 H10-2 H10-3 H10-4 H11-1 H11-2 H11-3 H11-4 H12-1 H12-2 平成 14 年診療報酬改定における長期投薬の規制緩和 矢印は診療報酬改定率 ( 白 : プラス改定 赤 : マイナス改定 ) インフルエンザ 花粉症の流行 平成 9 年 9 月改正平成 15 年 4 月改正 1 人当たり日数の伸び (2 割負担 薬剤一部負担 ) (3 割負担 ) ( 対前年同月比 3ヶ月平均 ) -10.0% -11.6% H12-3 H12-4 H13-1 H13-2 H13-3 H13-4 H14-1 H14-2 H14-3 H14-4 H15-1 H15-2 H15-3 H15-4 H16-1 H16-2 H16-3 H16-4 H17-1 H17-2 前年の流行の反動 H17-3 H17-4 H18-1 H18-2 5

70 歳以上の入院については 平成 12 年の介護保険創設により 一時的に 15% 近くも 1 人当たり日数が少なくなっている 近年は 若人の入院医療費に比べると 1 日当たり医療費の減少率は少なく推移している 8.0% 6.0% 4.0% 2.0% 0.0% -2.0% -4.0% -6.0% -8.0% -10.0% 1 日当たり医療費の伸び 1 人当たり日数の伸びと 1 日当たり医療費の伸び (70 歳以上 入院 ) 8.2% H7-1 H7-2 H7-3 H7-4 H8-1 H8-2 H8-3 H8-4 H9-1 H9-2 H9-3 H9-4 H10-1 H10-2 H10-3 H10-4 H11-1 H11-2 H11-3 H11-4 H12-1 H12-2 H12-3 H12-4 H13-1 H13-2 H13-3 H13-4 H14-1 H14-2 H14-3 H14-4 H15-1 H15-2 H15-3 H15-4 H16-1 H16-2 H16-3 H16-4 H17-1 H17-2 H17-3 H17-4 H18-1 H18-2 1 人当たり日数の伸び 平成 12 年 4 月介護保険創設 -13.4% -13.5% -14.7% -14.4% 矢印は診療報酬改定率 ( 白 : プラス改定 赤 : マイナス改定 ) 6

70 歳以上の入院外については 平成 9 年 平成 13 年 平成 14 年の患者負担の見直しにより 1 人当たり日数が短くなっている また 平成 11 年には 薬剤一部負担を国庫負担で肩代わりするという 実質的に 患者負担が引き下げられる見直しが行われており この時期は一時的に 1 人当たり日数が増加している また 平成 14 年診療報酬改定における長期投薬の制限緩和による影響は 高齢者については 平成 15 年度以降においても その傾向が残存している 8.0% 6.0% 4.0% 2.0% 0.0% -2.0% -4.0% -6.0% -8.0% -10.0% 1 日当たり医療費の伸び 1 人当たり日数の伸び H7-1 H7-2 H7-3 H7-4 H8-1 H8-2 H8-3 H8-4 H9-1 H9-2 H9-3 H9-4 H10-1 H10-2 H10-3 H10-4 H11-1 H11-2 1 人当たり日数の伸びと 1 日当たり医療費の伸び (70 歳以上 入院外 ) 平成 11 年 7 月改正 ( 薬剤国庫別途負担 ) 平成 9 年 9 月改正 ( 患者負担見直し 薬剤一部負担 ) 矢印は診療報酬改定率 ( 白 : プラス改定 赤 : マイナス改定 ) H11-3 H11-4 H12-1 H12-2 H12-3 H12-4 H13-1 H13-2 H13-3 H13-4 H14-1 H14-2 H14-3 H14-4 H15-1 平成 13 年 1 月改正 ( 患者負担見直し ) H15-2 H15-3 H15-4 H16-1 H16-2 H16-3 H16-4 平成 14 年 10 月改正 ( 患者負担見直し ) H17-1 H17-2 H17-3 H17-4 H18-1 H18-2 平成 14 年診療報酬改定における長期投薬の規制緩和 7