Microsoft Word - 宮崎FMDマニュアル⑦ 指針別紙(評価)

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資料 6-1 指定食肉 ( 豚肉及び牛肉 ) の安定価格肉用子牛の保証基準価格等算定概要 生産局 平成 27 年 12 月


2 肉用牛肥育経営安定特別対策事業 ( 牛マルキン ) について 牛マルキンとは 肉用牛肥育経営の安定を図ることを目的として 肉用牛肥育経営の収益性が悪化した場合に 生産者の拠出と機構の補助により造成した基金から 粗収益と生産コストの差額の8 割を補塡する事業である 粗収益は期間中に食肉卸売市場また

現在 本事業で分析ができるものは 1 妊娠期間 2 未経産初回授精日齢 3 初産分娩時日齢 / 未経産妊娠時日齢 4 分娩後初回授精日 5 空胎日数 6 初回授精受胎率 7 受胎に要した授精回数 8 分娩間隔 9 供用年数 / 生涯産次 10 各分娩時月齢といった肉用牛繁殖農家にとっては 極めて重要

褐毛和種(熊本系)の遺伝的能力の推移について

1. はじめに肉用牛の飼養管理は, 頭数増加や飼育技術の進歩により変化する. たとえば, 農家当たりの飼養頭数増加は, 作業者数や 1 人当たりの作業時間に変化がなければ,1 頭当たりの作業時間を短縮させる. こうした状況は, 作業者数の増加や, 機械化による省力化を進めることで, 補うことが行われ

目 次 農作物共済の当然加入制 1 水稲共済が任意加入制になると 掛金の納入期限はどのようになりますか 1 引受方式の取扱い 2 今回の改正により 引受方式は今後どのようになるのですか 2 3 水稲共済の一筆半損特例の掛金は いくらになりますか 3 4 一筆半損特例は 畑作物共済及び果樹共済にも導入

牛の生産の用に供されたものを除く ) のうち 売却価額が 100 万円 ( 牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法施行規則 ( 平成 15 年農林水産省令第 72 号 ) 第 3 条第 2 項第 11 号に掲げる交雑種に該当する場合には 80 万円 同項第 8 号から第 10 号ま

家畜共済の特長 家畜共済は 畜産農家 特長 1 低額な掛金 NOSAI の家畜共済は 国の政策保険です 掛金の約半分を国が負担するので 生産者様の負担はぐっと小さくなります 搾乳牛 100 頭あたり 5 割補償約 473 万円 肥育牛 100 頭あたり 5 割補償約 172 万円 繁殖牛 100 頭

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技術研究会報告集の書き方


和牛開始マニュアル

豚における簡便法を用いた産子数の遺伝的改良量予測 ( 独 ) 農業 食品産業技術総合研究機構畜産草地研究所 石井和雄 豚の改良には ある形質に対し 優れた個体を選抜してその個体を交配に用 いることで より優れた個体を生産することが必要である 年あたりの遺伝的改良量は以下に示す式で表すことができる 年

平成 19 年度 家畜市場肉用牛取引実績報告書 ( 平成 19 年 4 月 ~ 平成 20 年 3 月 ) 財団法人沖縄県畜産振興基金公社 沖縄県浦添市伊奈武瀬 ( 沖縄県中央卸売市場 2 階 ) 電話 098-(869)7027 FAX 098-(869)7030

2 報告事項 (1) 家畜所有者の氏名 ( 名称 ) 及び住所 ( 当該所有者以外の管理者がある場合にあっては 当該管理者の氏名 ( 名称 ) 及び住所 ) (2) 農場 ( 家畜の飼養場所 ) の名称 ( 無い場合は記入不要 ) 及び所在地 ( 飼養場所は必ず記載してください ) (3) 飼養して

物単位当たりの生産費用が逓減することによる利益 2 規模が拡大することで労働の生産力の増大により収益が逓増することによる利益 3 規模の拡大による生産物の品質水準の確保が 規模の利益 である 1の生産費用の逓減による利益は 一般的にいわれることであるが 農業経営に必要な農機具 装置 労働力 生産管理

Ver5.1.0

重要事項説明書(家畜)

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子牛育成の参考書 ~ 子牛育成プロジェクトの調査結果から ~ 平成 26 年 3 月 東松浦農業改良普及センター唐津農業協同組合上場営農センター北部家畜保健衛生所

乳牛の繁殖技術と生産性向上

B 農場は乳用牛 45 頭 ( 成牛 34 頭 育成牛 7 頭 子牛 4 頭 ) を飼養する酪農家で 飼養形態は対頭 対尻式ストール 例年 BCoV 病ワクチンを接種していたが 発生前年度から接種を中止していた 自家産牛の一部で育成預託を実施しており 農場全体の半数以上の牛で移動歴があった B 農場

図 1から農家数の推移をみると 昭和 55 年の8 万 3138 戸から平成 27 年の3 万 8428 戸へと 35 年間に 4 万 471 戸 (53.8%) も減少している しかし それは表 1に示すように全国の同期間の減少率と同値である 農家の中でも主業販売農家数は17 年の1 万 2588

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Book11

たまみつしげ 2 黒毛和種 琴照重 及び褐毛和種 球光重 ETI が優秀な成績を収めて 種雄牛として選抜される 鳥取牧場で作出した黒毛和種の種雄牛 琴照重 が 産子の肥育成績を調べる現場後代検定により選抜され 精液の供給が始まりました 琴照重 は 同時期に検定を実施した種雄牛 23 頭中 脂肪交雑

「牛歩(R)SaaS」ご紹介

11 年度以降 これまでに採択した新規参入者は215 者である 道県別にみると 宮崎県が38 者と最も多く 次に鹿児島県の34 者 北海道の31 者 長崎県の26 者となって いる ( 図 1) なお 直近の採択となった 26 年度は 5 県 7 事業実施主体で 新規参入者 10 者を採択した 図

農業高校における繁殖指導とミニ講座による畜産教育支援 大津奈央 中島純子 長田宣夫 飯田家畜保健衛生所 1 はじめに 管内の農業高校では 教育の一環とし て 繁殖雌牛4頭を飼育し 生徒が飼養 いた また 授業外に班活動として8名が畜 産部に所属していた 管理を担うとともに 生まれた子牛を県 飼養管理

目 次 パソコン報告システムについて 3 1. 利用登録を行いましょう ( 初めての方 ) 4 2. 出生の届出 ( 報告 ) を行いましょう 7 3. 異動の届出 ( 報告 ) を行いましょう 耳標再発行請求を行いましょう セキュリティコードを取得しましょう パ

の獲得と実用化のための研究に乗り出すこととなった まず 1988 年に Johnson の指導のもとに日本で初めて本技術の導入を行い メーカーのエンジニアと綿密な打ち合わせを繰り返し 当団にとって初代のフローサイトメーターとなる EPICS-753 を導入した ( 図 3の1) この機種の精子選別速

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鶏卵流通統計調査 ( 平成 30 年 ) - 鶏卵生産量は 前年に比べ 1.0% 増加 - 調査結果 1 鶏卵の生産量平成 30 年の鶏卵生産量は262 万 7,764tで 前年に比べ1.0% 増加した 平成 31 年 3 月 5 日公表 図 1 鶏卵生産量の推移 ( 全国 ) ( 万 t) 270

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特集 : 世界の牛肉需給と肉牛 牛肉産業の状況 EU の牛肉需給と肉牛 牛肉産業の状況 調査情報部国際調査グループ 要約 EU は 世界第 3 位の牛肉生産量を誇る 28 の加盟国では 多様な気候や文化 歴史により 牛肉の生産や消費形態に大きな違いはあるものの 生産については 酪農部門の強い影響を受

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コラム 口蹄疫とは 口蹄疫とは 口蹄疫ウイルスにより 牛 豚等の偶蹄類が感染する伝染病です O 型や A 型等の様々なタイプ (7 種類 ) がありますが すべて同様の症状を示します すいほう発症すると 牛 豚等の口や蹄に水疱 ( 水ぶくれ ) 等の症状を示し 産業動物の生産性 を低下させます 口蹄

スライド 1

牛肉の需給動向 牛肉の消費量 ( 推定出回り量 ) は 我が国や米国でのBSEの発生後 大幅に低下したが 近年はやや回復傾向で推移 国内生産量は35 万トン前後で推移 牛肉の自給率 ( 重量ベース ) は 近年 40% 台で推移 牛肉需給 ( 部分肉ベース ) の推移 (%) 牛肉の自給率の推移 (

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Microsoft Word - 02肉牛研究室

A 農場の自家育成牛と導入牛の HI 抗体価の と抗体陽性率について 11 年の血清で比較すると 自家育成牛は 13 倍と 25% で 導入牛は 453 倍と % であった ( 図 4) A 農場の個体別に症状と保有している HI 抗体価の と抗体陽性率を 11 年の血清で比較した および流産 加療

図 1 全国の繁殖雌牛数と主要市場の子牛価格の推移 全国の繁殖雌牛数 ( 千 ) ( 千円 / ) 全国の繁殖雌牛数 主要市場の子牛価格 ( 右軸 ) 主要市場の子牛価格 平成 13 14

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目 次 Ⅰ 酪農及び肉用牛生産の近代化に関する方針 Ⅱ 生乳の生産数量の目標並びに乳牛及び肉用牛の飼養数の目標 1 生乳の生産数量及び乳牛の飼養数の目標 2 肉用牛の飼養数の目標 Ⅲ 酪農経営又は肉用牛経営の改善の目標 1 酪農経営方式 2 肉用牛経営方式 Ⅳ 乳牛及び肉用牛の飼養規模の拡大のための

平成 30 年度 家畜共済 ( 種豚 肉豚 ) NOSAI 岩手

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ふくしまからはじめよう 農業技術情報 ( 第 39 号 ) 平成 25 年 4 月 22 日 カリウム濃度の高い牧草の利用技術 1 牧草のカリウム含量の変化について 2 乳用牛の飼養管理について 3 肉用牛の飼養管理について 福島県農林水産部 牧草の放射性セシウムの吸収抑制対策として 早春および刈取

スライド 1

計画期間平成 28 年度 ~ 平成 37 年度 京都府酪農 肉用牛生産近代化計画書 平成 29 年 4 月 京都府

通常 繁殖成績はなかなか乳量という生産性と結びつけて考えることが困難なのですが この平均搾乳日数という概念は このように素直に生産性 ( 儲け ) と結びつけて考えることができます 牛群検定だけでなく色々な場面で非常に良く使われている数値になりますので覚えておくと便利です 注 1: 平均搾乳日数平均

はじめに 現在 国内酪農を取り巻く情勢は 飼料価格の上昇 後継者不足および飼養頭数の減少などの大きな変化によって 生産基盤の弱体化が懸念されており 一方で 消費者の需要の多様化や国際環境の変化等により 今後の酪農経営の発展に向けた好機となっています 近年 人口減少等により国内需要の減少が見込まれる中

を残すことになります あいこ は 質量兼備の繁殖雌牛として ひみかねふく の能力を受け継いだ娘牛 です その産子 11 頭の枝肉成績は 枝肉重量が平均 532kg ロース芯面積が平均 62.1cm 2 BMSNo. の平均が 9.0 上物率が 100% と肉量及び肉質に優れた成績を収め これまでに

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北海道 1. 家畜の飼養に係る衛生管理の状況 (1) 報告農場数及び頭羽数 牛乳用肉用報告数報告数報告数 うち大規模 うち小規模 うち左記以外 うち大規模 うち小規模 うち左記以外 うち大規模 うち小規模 うち左記以外 うち大規模 うち小規模 うち左記以外 うち大規模 うち小規模 うち左記以外 うち

鳥取県 1. 家畜の飼養に係る衛生管理の状況 (1) 報告農場数及び頭羽数 牛乳用肉用報告数報告数報告数 うち大規模 うち小規模 うち左記以外 うち大規模 うち小規模 うち左記以外 うち大規模 うち小規模 うち左記以外 うち大規模 うち小規模 うち左記以外 うち大規模 うち小規模 うち左記以外 うち

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ポイント 2 風よけのカーテン ࢥɈ ᆅ 赤外線ヒーター 壹岐畜産では生後 3 ヵ月齢 ほ乳瓶入れで省力化 で離乳 3 ヵ月齢からは群飼 で飼養している 特に生後 3 4 ヵ月齢の子牛の管理は この時期に 大切とのこと 体調を崩した子牛は肥育して からも良い牛にはならない と奥さんの千穂さん そのた

1 加入申し込みによる共済関係 ( 契約 ) の成立 家畜共済の契約は 加入される方が別に定めている家畜共済加入申込書に 必要事項を記 入 押印して組合に申し込みいただき 組合がその申し込みを承諾したときに成立します 2 共済目的の種類 共済目的の種類とは 家畜共済にご加入いただける家畜の種類のこと

Microsoft PowerPoint - 02 廣田部長.pptx

Taro-宮崎県畜産新生プラン(最終

3 国の政策 施策 事務事業との関係 1 及び2で述べたように センターは 基本計画や家畜改良増殖目標等国の政策の実現に向けて 全国的な視点での家畜の改良増殖並びに飼養管理の改善 飼料作物種苗の生産 供給等の事業に取り組むとともに 牛個体識別台帳の管理等法令に基づく事務を行ってきた これらの事務事業

ニュースリリース 農業景況調査 : 景況 平成 3 1 年 3 月 1 8 日 株式会社日本政策金融公庫 平成 30 年農業景況 DI 天候不順響き大幅大幅低下 < 農業景況調査 ( 平成 31 年 1 月調査 )> 日本政策金融公庫 ( 略称 : 日本公庫 ) 農林水産事業は 融資先の担い手農業者

( 2 ) 平成 22 年 5 月 20 日 ( 隔月 1 回発行 ) 第 243 号 平成 21 年度生乳需給状況及び平成 22 年度計画生産について 東北生乳販売農業協同組合連合会宮城支所みやぎの酪農農業協同組合 平成 21 年度生乳計画生産目標数量は 20 年度受託実績 7,625,936 ト

解 説 一方 乳成分にも違いが見られた 分娩後30日以内 産牛100頭規模の農場としている 損失額の計算は で乳脂肪率が5 を超える場合は栄養不足で体脂肪の ①雄子牛の出生頭数減少 雄子牛の売却減 ②雌子 過剰な動員が起こっていると判断できる この時期に 牛の出生頭数減少 更新牛購入コスト ③出荷乳

2

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対象収入 所得税法上の農業所得として申告されているものの例 自ら生産した農産物の販売収入全体を対象 ( 所得ではない ) 加工品は原則として販売収入に含めない ( ただし 所得税法上の農業所得として申告されているものは含める このため 精米などの加工品であっても 農業者が自ら生産した農産物を加工して

The Journal of Farm Animal in Infectious Disease Vol.2 No NUTRITION AND METABOLISM IN CALF 総 説 子牛の栄養 代謝の特異性 久米新一 京都大学大学院農学研究科 ( 京都市左京区

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12. 地価公示は 土地鑑定委員会が 毎年 1 回 2 人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め その結果を審 査し 必要な調整を行って 標準地の正常な価格を判定し これを公示するものである 13. 不動産鑑定士は 土地鑑定委員会の求めに応じて標準地の鑑定評価を行うに当たっては 近傍類地の取 引価格から

肉用牛振興関係主要事業 (R 元 ) 目的 肉用牛産出額は241 億円と品目別で14 年連続第 1 位の重要な品目であるが 高齢化や担い手不足により飼養戸数が年々減少している 繁殖経営は畜産クラスター事業等の効果により増頭に転じているが 肥育経営は素畜費等の高騰で資金繰りが悪化し 頭数が減少 このた

Ⅰ 酪農及び肉用牛生産の近代化に関する方針

平成 30 年産かんしょの作付面積及び収穫量 - かんしょの収穫量は 前年産に比べ 1% 減少 - 平成 31 年 2 月 5 日公表 調査結果 1 作付面積全国の作付面積は 3 万 5,700ha で 前年産並みであった 2 10a 当たり収量全国の 10a 当たり収量は 2,230kg で 前年

農林水産省畜産再興プラン実現推進本部酪農生産基盤強化部会 酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針 - 地域の知恵の結集による畜産再興プラン - 人 牛 飼料の視点での基盤強化 酪農生産基盤の強化 のポイント 生クリーム 平成 27 年 4 月

肉牛生産管理ご紹介

安全な畜産物の生産と生産性の向上適正な飼養管理家畜の健康の維持 家畜のアニマルウェルフェア (Animal Welfare) とは 国際獣疫事務局 (OIE) のアニマルウェルフェアに関する勧告の序論では アニマルウェルフェアとは 動物が生活及び死亡する環境と関連する動物の身体的及び心理的状態をいう

伝えよう熱い想いを示そう宮崎牛の力をもう一度奪え日本一 伝えよう熱い想いを示そう宮崎牛の力をもう一度奪え日本一 この言葉には 宮崎牛 が第 10 回全国和 牛能力共進会で 日本一 になるため 宮崎県内の繁殖農家 肥育農家をはじめ JA 畜連 行政 関係機関 全ての関係各位が大同団結して挑もうという強

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Ⅰ 酪農及び肉用牛生産の近代化に関する方針

岩手の畜産H28_11_539.indd

( 問 3) 売却証明書を発行することができるのは どのような市場ですか 売却証明書を発行できるのは 以下の市場において売却した場合です 1 家畜市場家畜取引法 ( 昭和 31 年法律第 123 号 ) 第 2 条第 3 項に規定する家畜市場及び同法第 27 条に規定する臨時市場 2 中央卸売市場

畜産 酪農収益力強化総合対策基金等事業実施要綱 農林水産事務次官依命通知制定平成 28 年 1 月 20 日付け27 生畜第 1574 号最終改正平成 30 年 2 月 1 日付け29 生畜第 1017 号 第 1 趣旨我が国の畜産 酪農は 農家戸数や飼養頭数が減少している現状にあり 生産基盤の強化

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◎表紙

4 経営改善の視点 (1) 直近の経営状況はどうなっているのか ( 経営実績 ) 1 経営者の能力 経営力を背景とした生産 損益 資金繰り実績直近年 ( 年 ) 農業粗収入 ( 記入例 ) 共済加入の有無経営規模単収 水稲 有 無 生産量 単価 ( 記入例 ) 共済加入の有無経営規模単収 だいこん有

Ⅰ 酪農及び肉用牛生産の近代化に関する方針

岡山農総セ畜研報 6: 55 ~ 59 (2016) < 研究ノート > 黒毛和種における繁殖性向上を目指した飼料給与体系の検討 福島成紀 木曽田繁 滝本英二 Examination of the Feeding Method Aiming at Improving reproductive Per

国際評価トピックスと概要 月 平成 22 年 8 月 27 日 ( 独 ) 家畜改良センター情報分析課 今回より CD 掲載範囲の変更に伴い 1 国内外の種雄牛の能力 の表示方法を変更しました Ⅰ. トピックス 1 国内外の種雄牛の能力 ( 乳量 ) 表 年生まれの種雄牛

乳用牛の受精割合(案)


( データベースの利用請求の手続き ) 第 5 条第 4 条の規定によりデータベースに蓄積されている情報を入手しようとする者は 次の各号に掲げる区分に応じ それぞれ当該各号に定める様式で家畜改良センター理事長に申請しなければならない (1) 都道府県及び団体様式第 1 号 (2) 研究機関様式第 2

Transcription:

( 別紙 ) 家畜の評価額の算定方法 1 肥育牛 ( 和牛 交雑種及び乳用種 ) (1) 評価額の基本的な算定方法素畜の導入価格 + 肥育経費 (1 日当たりの生産費 飼養日数 ) (2) 素畜の導入価格及び肥育経費の算定方法 1 導入価格は 素畜の導入に要した費用とし 家畜市場の購入伝票等により確認する 2 導入価格を確認することができない場合又は素畜を自家生産している場合には 当該家畜の所有者が通常利用している家畜市場における当該素畜と同等の牛 ( 品種 ( 黒毛和種等 ) 用途 ( 肥育向等 ) 等が同一の子牛 ) の平均取引価格 ( 直近 1 年間のもの ) を基礎として 必要に応じて 血統等を加味した額とする なお 血統等を加味した具体的な加算額は 母牛の資質については登録団体が評価した登録点数 父牛の資質については各都道府県が算定した育種価に基づき 当該都道府県が算定するものとし 品種別の取扱は以下のとおりとする ア. 和牛 : 母牛と父牛の資質を加味する イ. 交雑種 : 父牛の資質のみを加味する ウ. 乳用種 : 資質は加味しない 3 1 日当たりの生産費は 全算入生産費から素畜費を除いた額を平均肥育期間で除して算定する 4 飼養日数は 素畜を導入した日から患畜又は疑似患畜と判定された日までの日数とする 参考 品種別の1 日当たり生産費 ( 平成 21 年度畜産物生産費調査 ) 去勢若齢肥育牛の1 日当たり生産費 ( 全国平均 ) ( 全算入生産費 965,996 円 - 素畜費 523,902 円 ) ( 肥育期間 20.2 か月 30.4 日 )= 720 円 交雑種肥育牛の1 日当たり生産費 ( 全国平均 ) ( 全算入生産費 583,148 円 - 素畜費 195,223 円 ) ( 肥育期間 19.2 か月 30.4 日 )= 665 円 乳用雄肥育牛の1 日当たり生産費 ( 全国平均 ) ( 全算入生産費 338,437 円 - 素畜費 104,769 円 ) ( 肥育期間 14.6 か月 30.4 日 )= 527 円 例 肥育牛( 和牛 ) を出荷 (30 か月齢 ) で評価 導入価格 1 日当たりの生産費 飼養日数 393,773 円 ( 全国の和子牛平均取引価格 ) + 720 円 ( 約 20 か月 30.4 日 ) = 831,533 円 1

肥育牛 ( 和牛の場合 ) 価格 導入価格 1 日当たり生産費を積み上げる方式 導入約 10 ヶ月齢 出荷約 30 ヶ月齢 2 肥育豚 (1) 評価額の基本的な算定方法素畜の導入価格 + 肥育経費 (1 日当たりの生産費 飼養日数 ) (2) 素畜の導入価格及び肥育経費の算定方法 1 導入価格は 素畜の導入に要した費用とし 購入伝票等により確認する 2 素畜を自家生産している場合又は導入価格を確認することができない場合には 産み落とし価格を用いることとし その算定方法については 直近年度の畜産物生産費における肥育豚生産費の 100 分の9 を乗じて算定する 3 1 日当たりの生産費は 全算入生産費から産み落とし価格を除いた額を肥育期間 ( 平均販売月齢 ) で除した費用に 100 分の 50 を乗じた前期 1 日当たり生産費 ( 生まれた日から70 日齢まで ) 及び 100 分の 130 を乗じた後期 1 日当たり生産費 (71 日齢から出荷されるまで ) を算定する 4 飼養日数は 素畜を導入する場合には導入した日から 繁殖 肥育一貫経営等の場合には素畜が生まれた日から患畜又は疑似患畜と判定された日までの日数とする 参考 1 日当たり生産費 ( 平成 23 年度畜産物生産費調査 ) 産み落とし価格 ( 全国平均 ) 全算入生産費 31,903 円 豚肉生産コスト全体に対する子豚生産に要するコストの割合 9%= 2,871 円 肥育豚の1 日当たり生産費 ( 全国ベース ) ( 全算入生産費 31,903 円 - 産み落とし価格 2,871 円 ) ( 肥育期間 6.4か月 30.4 日 )= 149 円 前期 1 日当たり生産費 (0~2.3か月齢) :1 日当たり生産費の 50% = 75 円 後期 1 日当たり生産費 (2.3~6.4 か月齢 ) :1 日当たり生産費の 130% = 194 円 例 肥育豚を出荷(6.4 か月齢 ) で評価 100 日齢の子豚を導入している場合 導入価格 1 日当たりの生産費 飼養日数 15,220 円 + (194 円 (6.4か月 -3.3か月) 30.4 日 ) = 33,503 円 この試算例では農業物価統計を用いて導入価格を設定 繁殖 肥育一貫経営等で導入価格がない場合 2

産み落とし価格 1 日当たりの生産費 飼養日数 2,871 円 + ((75 円 2.3 か月 )+(194 円 4.1 か月 )) 30.4 日 = 32,295 円 肥育豚 3 肉用子牛 和子牛 (1) 評価額の基本的な算定方法産み落とし価格 + 飼養日数に応じた増価額 (1 日当たりの増価額 飼養日数 )+ 親牛加算金 (2) 産み落とし価格及び飼養日数に応じた増価額の算定方法 1 産み落とし価格は 生産費調査等において直接的な指標となる価格がないことから 農業物価統計における乳子牛 ( 交雑種 : ヌレ子 ) の直近 1 年間の平均販売価格に 肉用牛補給金制度の黒毛和種の保証基準価格を交雑種の保証基準価格で除して得た割合を乗じて算定する 2 1 日当たりの増価額は 次により算定する ( 近隣市場の市場平均価格又は黒毛和種の保証基準価格 - 産み落とし価格 ) 近隣市場の平均出荷日齢 3 飼養日数は 素畜が生まれた日から疑似患畜と決定されるまでの日数とする 4 なお 必要に応じて 血統等を加味することとし 血統等を加味した具体的な加算額は 母牛の資質については登録団体が評価した登録点数 父牛の資質については各都道府県が算定した育種価に基づき 当該都道府県が算定する 参考 産み落とし価格 (H21 年農業物価統計から算定 ) 乳子牛 ( 交雑種 : ヌレ子 )95,730 円 H21 年平均販売価格 黒毛和種の保証基準価格 310,000 円 交雑種の保証基準価格 181,000 円 = 163,957 円 和子牛の 1 日当たりの増価額 (H21 年農業物価統計から算定 ) ( 和子牛 ( 去勢 ) の平均販売価格 387,400 円 - 産み落とし価格 163,957 円 ) ( 育成期間 10 か月 30.4 日 )= 735 円 3

子牛 ( 和子牛の場合 ) 価格 近隣市場の市場平均価格 ( 直近 1 年間 ) 又は保証基準価格のいずれか高い方 血統等による加算 +α 産み落とし価格 平均販売価格 ( 交雑種ヌレ子 : 農業物価統計より ) 黒毛和種の保証基準価格 交雑種の保証基準価格 との 2 点間を結び一日当たりの増価額を算出 出荷約 10 ヶ月齢 乳子牛( 雄 交雑種 ) (1) 評価額の基本的な算定方法産み落とし価格 + 育成日数に応じた増価額 (1 日当たりの増価額 育成日数 )+ 親牛加算金 (2) 産み落とし価格及び飼養日数に応じた増価額の算定方法 1 産み落とし価格は 農業物価統計における乳子牛 ( ホルスタイン種雄牛 : 生後 7~10 日程度 ) 及び乳子牛 ( 交雑種 : 生後 7~10 日程度 ) の直近 1 年間の平均販売価格とする 2 1 日当たりの増価額は 産み落とし価格と出荷の近隣市場における平均取引価格から算定する 3 飼養日数は 素畜が生まれた日から患畜又は疑似患畜と判定された日までの日数とする 4 なお 交雑種については 必要に応じて 父牛の血統を加味することとし 具体的な加算額は 父牛の資質について 各都道府県が算定した育種価に基づき 当該都道府県が算定する 参考 産み落とし価格 (H21 年農業物価統計から算定 ) 乳子牛 ( ホルスタイン種雄牛 : 約 8.5 日齢 ) 平均販売価格 = 26,310 円 乳子牛 ( 雄 ) の1 日当たりの増価額 (H21 年農業物価統計から算定 ) ( 肥育用乳用雄 ( ホルスタイン種 : 約 6.5 か月齢 ) の平均販売価格 101,300 円 - 産み落とし価格 26,310 円 ) ( 育成期間 6.5か月 30.4 日 ) = 380 円 産み落とし価格 (H21 年農業物価統計から算定 ) 乳子牛 ( 交雑種 : 約 8.5 日齢 ) 平均販売価格 = 73,440 円 乳子牛 ( 交雑種 ) の1 日当たりの増価額 (H21 年農業物価統計から算定 ) ( 肥育用乳用 ( 交雑種 : 約 8 か月齢 ) の平均販売価格 161,300 円 - 産み落とし価格 73,440 円 ) ( 育成期間 8か月 30.4 日 ) = 361 円 4

乳子牛 ( 雄 交雑種の場合 ) 近隣市場の市場平均価格 ( 直近 1 年間 ) 又は保証基準価格のいずれか高い方 交雑種の場合種雄牛の血統による加算 +α 産み落とし価格 ヌレ子価格 ( ホルスタインおす 交雑種 : 生後約 1 週齢 ) 農業物価統計より算出 との 2 点間を結び一日当たりの増価額を算出 出荷約 6~8 ヶ月齢 4 肉用繁殖雌牛 繁殖雌豚 肉用繁殖雌牛( 未経産 ) (1) 評価額の基本的な算定方法素畜の導入価格 + 育成経費 (1 日当たりの生産費 飼養日数 )+ 受胎加算金 (2) 素畜の導入価格及び育成経費の算定方法 1 導入価格は 素畜の導入に要した費用とし 家畜市場の購入伝票等により確認する 2 導入価格を確認することができない場合又は素畜を自家生産している場合には 当該家畜の所有者が通常利用している家畜市場における当該素畜と同等の牛 ( 品種 ( 黒毛和種等 ) 用途( 繁殖向等 ) 等が同一の子牛 ) の平均取引価格 ( 直近 1 年間のもの ) を基礎として 必要に応じて 血統等を加味した額とする なお 血統等を加味した具体的な加算額は 母牛の資質については登録団体が評価した登録点数 父牛の資質については各都道府県が算定した育種価に基づき 当該都道府県が算定する 3 1 日当たりの生産費は 生産費調査における去勢若齢肥育牛の1 日当たりの生産費を利用する 4 育成日数は 素畜を導入した日から患畜又は疑似患畜と判定された日までの日数とする 5 受胎しているに場合には 受胎分として母牛価値の2 割相当を加算する ( ただし 獣医師による妊娠鑑定等により受胎が確認できる場合に限る ) 肉用繁殖雌牛( 経産 ) (1) 評価額の基本的な算定方法初産基準価格 評価指数 /100 + 受胎加算金 (2) 初産基準価格及び評価指数の算定方法 1 初産基準価格は 次により算定する 素畜の導入価格 + 平均初産月齢までの育成経費 (1 日当たりの生産費 飼養日数 ) 2 評価指数は 初産の評価を100とした際の経年による価値の減少分を指数化したものであり 各 5

都道府県の家畜共済金支払制度を活用し算定する 参考 宮崎県が口蹄疫発生に利用した評価 指数 ( 和牛繁殖雌牛 ): 各都道府県が同 様のものを独自に保有している 3 未経産の受胎育成牛を導入した場合には 初産基準価格は 導入価格に初産までの生産費 (1 日当たりの生産費 出産までの日数 ) を加算したものとする 4 1 日当たりの生産費は 生産費調査における去勢若齢肥育牛の1 日当たりの生産費を利用する 5 受胎している場合には 受胎分として母牛価値の2 割相当を加算する ( ただし 獣医師による妊娠鑑定等により受胎が確認できる場合に限る ) 繁殖雌牛 ( 和牛の場合 ) 価格繁殖雌牛としての価値が最高 (100/100) 1 日当たり生産費を積み上げる方式 初産後の価値の低減度合については各県の家畜共済での支払いの考え方を活用 導入価格 約 10 ヶ月齢 初産約 24.5 ヶ月齢 例 肉用繁殖雌牛を初産( 約 24.5 か月齢 ) で評価導入価格 1 日当たりの生産費 飼養日数妊娠加算分 { 382,600 円 ( 繁殖用和牛雌子平均購入価格 )+ (720 円 (24.5 か月 -9.5 か月 ) 30.4 日 ) } 1.2 = 853,104 円 繁殖雌豚( 未経産 ) (1) 評価額の基本的な算定方法素畜の導入価格 + 育成経費 (1 日当たりの生産費 飼養日数 )+ 受胎加算金 (2) 素畜の導入価格及び育成経費の算定方法 1 導入価格は 素畜の導入に要した費用とし 家畜市場の購入伝票等により確認する 2 導入価格を確認することができない場合又は素畜を自家生産している場合には 当該家畜の所有者が通常利用している家畜市場における当該素畜と同等の豚 ( 品種 用途 ( 繁殖向等 ) 等が同一の豚 ) の平均取引価格 ( 直近 1 年間のもの ) とする 3 1 日当たりの生産費は 生産費調査における肥育豚の1 日当たりの生産費を利用する 4 飼養日数は 素畜を導入した日から患畜又は疑似患畜と判定された日までの日数とする 5 受胎している場合には 受胎分として母豚価値の2 割相当を加算する ( ただし 獣医師による妊娠鑑定等により受胎が確認できる場合に限る ) 繁殖雌豚 ( 経産 ) (1) 評価額の基本的な算定方法 初産基準価格 評価指数 /100 + 受胎加算金 6

(2) 初産基準価格及び評価指数の算定方法 1 初産基準価格は 次により算定する 素畜の導入価格 + 平均初産月齢までの育成経費 (1 日当たりの生産費 飼養日数 ) なお 素畜の導入価格及び育成経費は繁殖雌豚 ( 未経産 ) と同様の算定方法とする 2 評価指数は 初産の評価を100とした際の経年による価値の減少分を指数化したものであり 各都道府県の家畜共済金支払制度を活用し算定する 参考 宮崎県が口蹄疫発生に利用した評価 指数 ( 繁殖雌豚 ): 各都道府県が同様の ものを独自に保有している 3 1 日当たりの生産費は 生産費調査における肥育豚の 1 日当たりの生産費を利用する 4 受胎している場合には 受胎分として母豚価値の 2 割相当を加算する ( ただし 獣医師による妊娠鑑 定等により受胎が確認できる場合に限る ) 例 繁殖雌豚を初産( 約 12 か月齢 ) で評価導入価格 (1 日当たりの生産費 飼養日数 ) 妊娠加算分 { 55,280 円 ( 繁殖用雌豚 ( 雑種 ) 平均購入価格 )+ 194 円 (12 か月 -3.3か月) 30.4 日 } 1.2 = 127,779 円 5. 乳用牛 乳用繁殖雌牛( 搾乳牛 : 未経産 ) (1) 評価額の基本的な算定方法素畜の導入価格 + 育成経費 (1 日当たりの生産費 飼養日数 )+ 受胎加算金 (2) 素畜の導入価格及び育成経費の算定方法 1 導入価格は 素畜の導入に要した費用とし 家畜市場の購入伝票等により確認する 2 導入価格を確認することができない場合又は素畜を自家生産している場合には 当該家畜の所有者が通常利用している家畜市場における当該素畜と同等の牛 ( 品種 ( 乳用種等 ) 用途 ( 搾乳繁殖向等 ) 等が同一の子牛 ) の平均取引価格 ( 直近 1 年間のもの ) とする 3 1 日当たりの生産費は 生産費調査における乳用雄肥育牛のものを利用する 4 飼養日数は 素畜を導入した日から患畜又は疑似患畜と判定された日までの日数とする 5 受胎している場合には 受胎分として母牛価値の2 割相当を加算する ( ただし 獣医師による妊娠鑑定等により受胎が確認できる場合に限る ) 乳用繁殖雌牛( 搾乳牛 : 経産 ) (1) 評価額の基本的な算定方法初産基準価格 評価指数 /100 + 受胎加算金 + 産乳能力加算金 (2) 初産基準価格及び評価指数の算定方法 1 初産基準価格は 次により算定する 素畜の導入価格 + 平均初産月齢までの育成経費 (1 日当たりの生産費 飼養日数 ) 7

2 評価指数は 初産の評価を 100 とした際の経年による価値の減少分を指数化したものであり 各 都道府県の家畜共済金支払制度を活用し算定する 参考 宮崎県が口蹄疫発生に利用した評価 指数 ( 乳用種 ): 各都道府県が同様のも のを独自に保有している 3 未経産の受胎育成牛を導入した場合には 初産基準価格は 導入価格に初産までの生産費 (1 日当たりの生産費 出産までの日数 ) を加算したものとする 4 1 日当たりの生産費は 生産費調査における乳用雄肥育牛の1 日当たりの生産費を利用する 5 受胎している場合には 受胎分として母牛価値の2 割相当を加算する ( ただし 獣医師による妊娠鑑定等により受胎が確認できる場合に限る ) 6 産乳能力が地域の平均を超える場合には これを加算することができるものとする 具体的な加算額は 当該牛の年間平均産乳量 ( 直近の 305 日成績等 ) を当該地域の年間平均産乳量と比較し 次により算定する ( 当該牛の年間平均産乳量 - 当該地域の年間平均産乳量 ) 契約乳価 収益率 なお 個体ごとの年間平均産乳量は 基本的には牛群検定等の個体データを活用し 個体ごとのデータを保有していない場合にあっては 農場全体の産乳量と搾乳頭数等から1 頭あたりの年間平均産乳量を推定することにより算定する 例 乳用繁殖雌牛を初産( 約 26 か月齢 ) で評価導入価格 1 日当たりの生産費 飼養日数 妊娠加算分 {141,000 円 ( ホルスタイン雌子牛 6か月齢平均購入価格 )+(546 円 (26 か月 -6 か月 ) 30.4 日 )} 1.2 = 562,320 円 乳子牛( 雌 ) (1) 評価額の基本的な算定方法産み落とし価格 + 飼養日数に応じた増価額 (1 日当たりの増価額 育成日数 ) (2) 産み落とし価格及び育成日数に応じた増価額の算定方法 1 1 日当たりの増価額は 農業物価統計におけるホルスタイン純粋種雌の平均販売価格 (6か月齢) と近隣市場における平均取引価格 ( 直近 1 年間 : 約 10 か月齢 ) から算定する 2 産み落とし価格は 生産費調査等において直接的な指標となる価格がないことから 直近年の農業物価統計のホルスタイン純粋種雌 (6か月齢) の平均販売価格 ( 直近 1 年間のもの ) 及び近隣市場等のホルスタイン純粋種雌 ( 約 10 か月齢 ) を用い逆算する 3 なお 2で算定した価格が農業物価統計を用いて次により算定した価格を下回る場合 当該価格を産み落とし価格とし 当該価格と市場平均価格から1 日当たりの増価額を算定する ホルスタイン種雄の平均販売価格 ( 生後 7~10 日 ) ホルスタイン純粋種雌 ( 生後 6 か月程度 ) の平均販売価格 肥育用乳用雄 ( ホルスタイン種 : 生後 6~7 か月程度 ) の平均販売価格 8

乳用めす子牛 市場平均価格 ( 直近 1 年間 ) 平均販売価格 ( 農業物価統計より ) 1 との 2 点間を結び一日当たりの増価額を算出 2 産み落とし価格 から逆算して算出 出荷約 6 ヶ月齢 出荷約 10 ヶ月齢 文章中の生産費及び生産費に係る統計指標については 原則として各都道府県が独自に算定する直近年 度のものとし 各都道府県において算定できない場合等においては 農林水産省が公表する全国平均の数 値を活用することとする 9