資料 9 今後の高等教育の将来像について 平成 30 年 2 月 8 日文部科学省

Similar documents
参考資料 高等教育の将来構想に関する参考資料2/2

TSRマネジメントレポート2014表紙

高等教育局高等教育企画課長説明資料

政策評価書3-3(4)

選択評価事項C 水準判定のガイドライン(案)

自己点検・評価表

将来構想部会論点整理案

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF C D BC7817A E30392E E95FB90A B28DB889EF2E >

本日の内容 1. 高等教育を取り巻く状況 2 2. 将来構想の検討について 高等教育の無償化に係る検討状況 34 1

筑波大学の使命 筑波大学は その建学の理念に 変動する現代社会に不断に対応しつつ 国際性豊かにして かつ 多様性と柔軟性とを持った新しい教育 研究の機能及び運営の組織を開発 し 更に これらの諸活動を実施する責任ある管理体制を確立する と掲げ 我が国における大学改革の先導的役割を果たす 研究力開学以

高等教育段階における負担軽減方策に関する検討体制 < 検討内容 > 新しい経済政策パッケージ ( 平成 29 年 12 月 8 日閣議決定 ) に基づき 高等教育における授業料減免及び給付型奨学金の拡充を具体化し円滑かつ確実に実施するため 閣議決定で具体的に定まっていない以下の詳細事項について専門的

資料3-1 今後の高等教育政策の在り方について(当面の検討事項)

Microsoft Word - 医療学科AP(0613修正マスタ).docx

副学長 教学担当 中村 久美 新しい大学づくりに向けた教育の展開 巻頭言 2012年6月に文部科学省が公表した 大学改革実行プラン は 激動の社会における大学機能の再構築を掲げています 教学に関し ては ①学生の主体的な学びの創出や学修時間の拡大化をはじめと する大学教育の質的転換 ②グローバル化に

大学教育の充実に向けた今後の取組 の方向性を示す 2 つの中教審答申 我が国の高等教育の将来像 ( 平成 17 年 1 月 28 日 ) 新時代の大学院教育 - 国際的に魅力ある大学院教育の構築に向けて - ( 平成 17 年 9 月 5 日 )

第 1 節キャリア教育の理解 6) 情報リテラシー ( コンピュータリテラシー 情報処理 ネット利用の方法とリスク ) 7) 自校教育 ( 建学の精神 教育目標 ) 8) キャリアデザインなど ( 出典 : 川島啓二 大学と学生 2008 年 5 月号 ) 2 初年次教育で重視されていること 1)

資料1 骨子案(たたき台) 

「諸外国の大学教授職の資格制度に関する実態調査」1

資料3 高等専門学校の現状について

高等教育機関への 25 歳以上の入学者の割合 高等教育機関 (4 年制大学 ) への 25 歳以上の入学者割合を見ると 日本は他国と比較して 割合が低い (%) (215 年 )

(3) その他 全日制高校進学率の向上を図るため 更に公私で全体として進学率が向上するよう工夫する そのための基本的な考え方として 定員協議における公私の役割 を次のとおり確認する 公立 の役割: 生徒一人ひとりの希望と適性に応じて 多様な選択ができるよう 幅広い進路先としての役割を担い 県民ニーズ

Microsoft PowerPoint - 九州大学IRデータ集(5.入学状況)_

3-2 学びの機会 グループワークやプレゼンテーション ディスカッションを取り入れた授業が 8 年間で大きく増加 この8 年間で グループワークなどの協同作業をする授業 ( よく+ある程度あった ) と回答した比率は18.1ポイント プレゼンテーションの機会を取り入れた授業 ( 同 ) は 16.0

18 歳人口予測 ( 全体 : :217~228 年 ) 年 45,961 人 228 年 4,98 人 (5,863 人減少 ) は 12 年間で 5,863 人 12.8% 減少し 全国の減少率 9.6% を 3.2 ポイント上回る 223 年に 41,13 人まで減少した後 224

1.(1) 名古屋美容専門学校教育理念 美容に必要な基礎教育と専門的実践教育を行い 豊かな知性と誠実な心を持ち 社会に貢献できる人材を育成する (2) 名古屋美容専門学校学則 第 1 章総 則 ( 目的 ) 第 3 条本校は 教育基本法の精神に則り 学校教育法に従い 美容に必要な基礎教育と専門的実践

<4D F736F F D20906C8AD489C88A778CA48B8689C881408BB38A77979D944F82C6906C8DDE88E790AC96DA95572E646F6378>

<4D F736F F D B90B3947A F935F90AE979D2893FA957493FC82E8292E646F6378>

PowerPoint プレゼンテーション

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

1. 学校関係者の実施について平成 26 年度学校関係者は 文部科学省が策定した 専修学校における学校ガイドライン に沿って実施した 学校自己点検報告書 ( 平成 25 年度 ) について 当校に関係の深い 3 名の委員 ( 委員名簿記載 ) にしていただいた 委員には 学校運営状況をまとめた資料を

平成 22 年 12 月 8 日 国立の教員養成大学 学部 ( 教員養成課程 ) の平成 22 年 3 月卒業者の就職状況について 小 中 高等学校等の教員養成を目的とする国立の教員養成大学 学部卒業者 (45 大学 学部 ) の教員養成課程の就職状況については 毎年 文部科学省において取りまとめ公

第 2 節キャリア コンサルティングの理解 (4) キャリア コンサルタントの能力 Ⅰ キャリア コンサルティングの社会的意義に対する理解 1 社会 経済的動向とキャリア形成支援の必要性の認識 2 キャリア コンサルティングの役割の理解 3 キャリア コンサルティングを担う者の活動範囲と義務 ( 活

122

<4D F736F F D F18D908F912D87418D8793AFCCABB0D7D194AD955C8E9197BF2E646F63>

5. 政治経済学部 ( 政治行政学科 経済経営学科 ) (1) 学部学科の特色政治経済学部は 政治 経済の各分野を広く俯瞰し 各分野における豊かな専門的知識 理論に裏打ちされた実学的 実践的視点を育成する ことを教育の目標としており 政治 経済の各分野を広く見渡す視点 そして 実践につながる知識理論

メディアデザイン学科ディプロマ ポリシー メディアデザイン学科は 科学的市民 の育成という教育理念のもとに以下の資質や能力を身につけ 所定の授業 科目を履修して卒業に必要な単位を修得した学生に 学士 ( 工学 ) の学位を授与します 1. コミュニケーション力論理的な思考力 記述力 発表と議論の能力

Microsoft Word (下線あり)新旧対象(大学評価基準)(31年度実施分)

l. 職業以外の幅広い知識 教養を身につけたいから m. 転職したいから n. 国際的な研究をしたかったから o. その他 ( 具体的に : ) 6.( 修士課程の学生への設問 ) 修士課程進学を決めた時期はいつですか a. 大学入学前 b. 学部 1 年 c. 学部 2 年 d. 学部 3 年 e

PowerPoint プレゼンテーション

2019 年度 コース履修の手引 教職コース 司書教諭コース 学芸員コース

Microsoft Word - 123 26 第2章 単位と卒業要件 docx

( その 1) 履歴書 記入例 履歴書 記入例 (No. 1) フリガナ 英字氏名 氏名 生年月日 ( 年齢 ) 昭和 年 月 日 ( 満 才 ) ( - ) 性別 男 女 現住所 県 市 区 - - 本籍地又は国籍 都道府県名 ( 外国籍の方は国名 ) を記入 T E L - - ( 携帯電話 -

参考資料1 高等教育の将来構想に関する参考資料2/3

PowerPoint プレゼンテーション

. 実施方法 公表学校関係者評価の実施については 平成 8 年度に行われた 自己点検評価 を学校関係者評価委員の皆さまにご確認いただき 自己点検評価の各項目に対するご意見と評価を取りまとめました また 評価結果については 今後の各校における教育活動や学生指導等 学校運営の改善に活かすとともに教育水準

PowerPoint Presentation

大学と学生第549号広島大学におけるアクセシビリティ支援と人材育成プログラム_広島大学(岡田 菜穂子)-JASSO

平成30年度シラバス作成要領

県別 大学進学 37県で流出超過!|旺文社教育情報センター

Microsoft Word - 平成27年度 自己評価委員会報告書

応用生物科学部・研究科自己点検評価書H29(最終)

資料1-1 「職業実践専門課程」の実態等に関する調査研究(最終報告資料)

(4) 教員数 [ 表 3] 教員数 は 1,295 人で 前より 43 人減少しました そのうち 女性教員の占める比率は 95.9% となっています (5) 小学校第 1 学年児童数に対する幼稚園修了者数の比率 [ 表 4] 当該の奈良県内の小学校第 1 学年の児童数に対する その年の 3 月の県

卒業認定 学位授与の方針 ( ディプロマ ポリシー ) と学習評価の観点のマトリクス表 学修評価の観点 : 特に重点を置いている 〇 : 重点を置いている 知識 理解 技能 思考力 判断力 表現力 関心 意欲 態度 主体性 多様性 協働性 卒業認定 学位授与の方針 DP1 建学の理念を実践する力 D

3-1. 新学習指導要領実施後の変化 新学習指導要領の実施により で言語活動が増加 新学習指導要領の実施によるでの教育活動の変化についてたずねた 新学習指導要領で提唱されている活動の中でも 増えた ( かなり増えた + 少し増えた ) との回答が最も多かったのは 言語活動 の 64.8% であった

ディプロマ ポリシー カリキュラム ポリシー 経営学部 経営学科 経営学部経営学科では 厳格な成績評価にもとづいて履修規程に定められた科目区分ごとの卒業必要単位数およびコース別の履修要件等をすべて満たしたうえで 総計 1 単位以上を修得し さらに経営 流通 マーケティング 情報システム 国際経営など

(4) 自己評価書及び提出された根拠資料 データは 原則として公開します 公表された著作物等を根拠資料とするときには著作権に配慮してください 公表にふさわしくないものには その旨を記載してください (5) 上記 (1) から (4) に関する具体的な資料 データの示し方等については 当該年度の自己評

平成28年度 文部科学省委託事業   チーム学校の実現に向けた業務改善等の推進事業

<81798DC58F4994C5817A AEE91628E9197BF8F B95D2816A5F >

PowerPoint プレゼンテーション

平成33年度大学入学者選抜実施要項の見直しに係る予告

「学び直し」のための教育訓練給付制度の活用状況|第一生命経済研究所|的場康子

資料4 第5回 人生100年時代構想会議

目次 Ⅰ. 建学の精神と社会的使命 1. 建学の精神 2. 社会的使命 3. 教育方針 Ⅱ. 長期ビジョン 1. 策定の趣旨 2. 計画の期間 3. 本学が目指す大学像 4. 大学像実現へ向けた方向性 Ⅲ. 中期計画 ( 前期 ) 1. 経済社会環境の変化に対応した教学組織の再編成 (1) 学部の再

平成 23 年 12 月 27 日 国立の教員養成大学 学部 ( 教員養成課程 ) 等の平成 23 年 3 月卒業者の就職状況について 小 中 高等学校等の教員養成を目的とする国立の教員養成大学 学部卒業者 (44 大学 学部 ) の教員養成課程の就職状況については 毎年 文部科学省において取りまと

Taro-特待生規程.jtd

基本方針1 小・中学校で、子どもたちの学力を最大限に伸ばします

新設 拡充又は延長を必要とする理⑴ 政策目的 地震等の災害からの復旧に際して 公的補助が公立学校に比べて少なく 自主財源の確保が求められる私立学校にとって 寄附金収入は極めて重要な財源である 災害時には 大口の寄附だけでなく 広く卒業生や地域住民を中心に 義援金 募金という形で小口の寄附を集める必要

平成29年3月高等学校卒業者の就職状況(平成29年3月末現在)に関する調査について

Microsoft PowerPoint - 山形大学EMIR勉強会130222配布用.pptx

上記のとおり相違ありません 平成年月日添付する印鑑証明の印と同じ印 氏名署名印 重要 ( 必ずお読みください ) 1. 学歴 職歴 学会及び社会における活動等に誤りがないかどうか 確認してください 特に 学歴 職歴等に誤りがあると 詐称であるとの厳しいチェックを受けます 2. 学歴の欄は 卒業年月順

学生確保の見通し等を記載した書類2

長崎ウエスレヤン大学

1. はじめに 本格的な地方分権の時代を迎え 市民に最も身近な地方自治体は 市民ニーズに応じた政策を自ら意志決定し それを自己責任の下に実行することがこれまで以上に求められており 地方自治体の果たすべき役割や地方自治体に寄せられる期待は ますます大きくなっています このような市民からの期待に応えるた

01 表紙(進路調査編)

参考資料2 高等教育の無償化に係る参考資料

問題解決プロジェクト 若者はなぜグンマーを出ていくのか? ~ 高校生 3 年生からみる群馬県の未来調査 ~ 橋本万梨奈 大澤善康 茂木寛和 後藤悦子

目次 1. 高等教育を巡る社会 経済状況の変化について P2 2. 中央教育審議会における議論の動向について P13 3. 高等教育段階における負担軽減方策の検討状況について P38 4. 高大接続 入試改革について P74 5. 学校法人に対する経営指導の強化 P92 6. 概算要求について P9

Microsoft PowerPoint - 【結果レポート】「大学におけるビジネス日本語教育の実施状況に関する調査」

参考資料1_学術研究関連データ集

「挑戦する国立大学」(広報資料)(2/3)

Microsoft PowerPoint 修正「外国人留学生の受け入れ・進路状況と日本語教育に関する調査」結果

PowerPoint プレゼンテーション

(別添2)中央教育審議会大学分科会大学院部会の審議経過報告

イノベーションの担い手の活動状況07

社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

1. 食品安全専門 材育成の 的 1. 品安全管理に関する基礎的な知識 専 的な知識や技能の修得体制をつくる 2. FSMS 監査員の育成体制をつくる 3. 国際的な議論に参画できる 材を育てる 本研究会は主に について 議論を進めている 1

東北公益文科大学 第 2 期吉村プラン 平成 29 年度 ~ 平成 31 年度 ~ 庄内から日本の教育を変える大学づくり ~ 2017 年 4 月 1 日

<4D F736F F D E93785F8A7789C895CA5F8A778F438E9E8AD481458D7393AE814588D3977E5F8C8B89CA322E646F6378>

0107時点①24かがみ・本文

学生の中途退学や休学等の状況について

Microsoft Word 第2報2020年度以降の大学入学者選抜‐山梨大

目 次 平成 29 年度島根県公立高校入試の改善方針について 1 Ⅰ 改善方針の概要 2 1 基本的な考え方 2 改善方針の内容 3 実施の時期 Ⅱ 選抜制度の具体的内容 3 1 選抜の機会 2 検査の時期 3 選抜資料 学力検査 3-2 個人調査報告書 3-3 面接 3-4 その他の資

教育目的 教育目標について (1) 多くの短期大学が複数の学科等を設置しています その場合 それぞれの学科等では建学の精神や教育理念から導き出された より具体的な教育目的や教育目標を掲げているものと思います ( 例えば 設置認可の際に 設置の趣旨 等で示されたもの等 ) ここでは全学的に示された教育

東京大学推薦入試FAQ

データ集 採用マーケットの動向 学生の動向 企業の採用動向 大学の就職支援 付録 ( 添付資料 ) -45-

調査結果の概要(高等教育機関)

教員の個人調書・研究業績書(記載例)

_1

< F2D EE888F8288FA48BC E6A7464>

Transcription:

資料 9 今後の高等教育の将来像について 平成 30 年 2 月 8 日文部科学省

我が国の高等教育に関する将来構想について ( 諮問 ) ( 平成 29 年 3 月 6 日 ) 第 4 次産業革命 は既存の産業構造 就業構造 さらには人々の生活を一変させる可能性 本格的な人口減少社会の到来により 高等教育機関への主たる進学者である 18 歳人口も大きく減少 (2005 年 : 約 137 万人 2016 年 : 約 119 万人 2030 年 : 約 103 万人 2040 年 : 約 88 万人 ) 高等教育機関が求められる役割を真に果たすことができるよう これまでの政策の成果と課題について検証するとともに 高等教育を取り巻く状況の変化も踏まえて 2040 年頃を見据えた高等教育の将来構想について総合的な検討を行う 中央教育審議会で議論 昨年 12 月に論点整理を取りまとめ 今後は 本年 5 月下旬を目途に中間まとめ 秋頃を目途に答申を取りまとめる予定 1

今後の高等教育の将来像の提示に向けた論点整理平成 2 9 年 1 2 月 2 8 日中央教育審議会大学分科会将来構想部会 社会全体の構造の変化 学術研究や教育の発展 学際的 学融合的な研究 分野横断的な教育 第 4 次産業革命 Society5.0 AI 分野を超えた専門知 技能の組み合わせ 人生 100 年社会 多様な年齢層の学生 グローバル化 多様な国籍の教員 学生 地方創生 地方の産業の生産性向上 高付加価値化 高等教育における人材育成 18 歳で入学する伝統的な学生 急速な社会の変化の中で陳腐化しない普遍的なスキル リテラシー 一般教育 共通教育と専門教育を通じた汎用的能力の育成 強みとなる専門分野と幅広い視野を兼ね備えた人材の育成 第 4 次産業革命時代の新たなリテラシー 数理 データサイエンス 社会人 学術的な背景とを持つ教員による最先端の実践の理論化 実務経験のある教員による最先端の実践例の提供 2

将来必要とされる高等教育機関の教育体制 将来の人材需要は次々と変わり得る 予測困難な中で 変化に迅速かつ柔軟に対応できる教育研究システムの構築 社会の変化に共通するキーワードは 多様性 多様な価値観が集まるキャンパスから新たな価値を創造 自前主義から脱却し 学部を超え 大学を超えて多様な人的資源を活用 それを少子高齢化の中で実現 多様な教育研究分野迅速かつ柔軟なプログラム編成 学部等の組織の枠を超えた学位プログラムの編成を可能に 多様性 少子化 = 連携 統合 大学間の連携 統合の方策 を構築円滑な撤退の手続きを明確化 多様な教員多様性 = 学外資源の活用 ( 脱自前主義 ) 学部等の組織の枠を超えた学位プログラムの編成を可能に( 再掲 ) 実務家 や若手 女性の積極的な登用 多様な学生 社会人 リカレント教育 の推進 多様性 高齢化 = 多様な年齢層の学びの場に 外国人 留学生を引き付ける環境整備 多様性を受け止めるガバナンス多様性 = 学外資源の活用 他大学 産業界 地方公共団体との恒常的な連携体制の構築 学外理事 等の積極的な登用 人生 100 年時代構想会議中間報告においても同様の指摘 3

大学間の統合について 18 歳人口が減少し 一つの大学で多様な教育研究を行うことが困難になる時代を見据え 複数の大学等の人的 物的リソースを効果的に共有できるよう 大学間の統合を円滑に進めることができる仕組みの構築が求められる 国立大学の一法人複数大学制の導入や私立大学の学部単位での事業譲渡の円滑化に加え 国公私の設置主体の枠を超えた統合の方策を構築 < 国立大学の一法人複数大学 > < 私立大学の学部単位での事業譲渡 > 学校法人 学園 大学 学校法人 学園 大学 大学単位の設置者変更は可能 大学 学校法人 学園 学校法人 学園 大学 A 学部 B 学部 1 学部の廃止 大学 a 学部 2 学部の新設 B? 学部 学部の廃止と新設の双方の手続きが必要学部 学科単位の設置者変更は不可 4

私立大学の健全な経営力確保の推進方策について 連携 統合の支援 私立大学に関する学部単位での事業譲渡の円滑化 国公私の枠を超えた連携 統合の方策など多様な連携方策の検討を進め 強みを生かす自主的再編を促進 経営指導の強化 新たな指標を設定し 経営悪化傾向にあるものの直ちに経営見直しに取り組めば改善の余地がある法人に対して 改善に向けた指導を強化 大学の組織見直しや合併等を促進 経営改善が見込めない経営困難な法人に対して撤退を含めた早期の経営判断を求める国からの踏み込んだ指導 破綻処理の円滑化 経営破綻時の混乱を最小化するための破綻対応の法制整備 学生のセーフティーネットの構築 急激な少子化に対応した私立大学の経営力の強化と安心して学生が学べる環境を整備 5

18 歳人口の減少を踏まえた大学の規模や地域配置 大学の規模 18 歳人口の大幅な減少 各都道府県の現在の進学率で推計すると 2033 年の進学者数の推計は 47 都道府県平均で 現在の定員の約 85% < 新潟県の例 > 18 歳人口 H28 22,347 高校等卒業者数 H28 20,059 大学進学者数 H28 9,459 大学進学率 H28 42.3% 大学進学率 ( 国公私別 ) H28 9.4% 2.9% 30.0% 短大進学率 H28 3.0% 専門学校進学率 ( 現役 ) H28 25.3% 大学数 H28 18 大学数 ( 国公私別 ) H28 3 3 12 入学定員 H28 5,835 入学定員 ( 国公私別 ) H28 2,487 583 2,765 大学入学者数 H28 5,948 県外から流入 H28 2,643 県内から流出 H28 6,154 流出入差 ( 流入 - 流出 ) H28-3,511 自県進学率 H28 34.9% 大学進学者数推計 H45 6,906 大学入学者数推計 H45 4,502 入学定員充足率推計 H45 77.2% 地域で描く将来像 全都道府県の大学の配置状況に関する客観的なデータの作成 県内高卒者の大学進学先 H28 その他, 3,165, 34% 神奈川, 866, 9% 東京, 2,123, 22% 新潟, 3,305, 35% 県内大学入学者の出身高校所在地 H28 その他, 2,100, 35% 福島, 264, 4% 地域の国公私立大学が 地方自治体 産業界を巻き込んで 将来像の議論や連携 交流の企画を行う恒常的な体制を構築 長野, 279, 5% 新潟, 3,305, 56% 6

教育の質の保証と情報公開 情報公開と教育の質の保証 日本の学生は授業以外の勉強時間が非常に短いなど 日本の大学では 教育の質を保証するための取組みは不十分 大学設置基準における単位の考え方からすれば 週 48 時間の学習が必要になるが 平均で約 25 時間 ( 授業時間 20 時間 + 授業外学修時間 5 時間 ) の学習に留まっている 学修成果の可視化と情報公開 現在大学が義務として公表している入学者数などの大学の基本的な情報に加えて 学生が修得した知識 能力等が分かる情報を把握 提供 教育の質の保証 < 学生が修得した知識 能力等が分かる情報の例 > 単位及び学位の修得状況と成績 卒業論文等の成果物に対する評価 GPA アセスメントテスト等の学外試験のスコア 資格取得や受賞 表彰歴の状況 進路の決定状況 ( 就職先 進学先 ) 等の卒業後の状況 卒業生に対する評価の把握 学生の学修に対する意欲 学修時間等 教育課程の改善や教員の教育能力の向上等を含む 全学的な教学マネジメントをルール化 人生 100 年時代構想会議中間報告においても同様の指摘 7