カキ 富有 の超低樹高一文字整枝が作業性, 収量性, 果実 品質に及ぼす影響 誌名 福岡県農業総合試験場研究報告 ISSN 344593 著者 巻 / 号 藤島, 宏之千々和, 和幸白石, 美樹夫牛島, 孝策松田, 和也 3 号 掲載ページ p. 48-55 発行年月 2 年 3 月 農林水産省農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat
, 脚立の使用割合が O~ (3~46%) に比べて大幅に減少し, 収穫やせん定等 の作業時間もO ~4% 程度短縮されることが報告され し, 作業時間がO ~4% 短縮するとされている ( 郷ら
に地上部 7~8cm の部位で分岐 開張させ 2 本の 5~
: 無 ~3 大の 4 段階 ) を調査後, 調査した ( 各区 3~ L ~ ~,~ I ~ 4~ ) を調査した 摘果は両 I~ とも生理落果 ~ ~23 年まで一文字 25: では株間 2. 5m 間伐実施後の 2 4 年および2 6~28 年は, 株間 5m ~23 区 4~ で算出し, 一次間伐実施後の 24 年および 2 6~ 26~28 年には収穫終了後の 2 月に樹冠面積を ~ : 無 ~
カキ r ~; 有 J の超低樹高一文字 : 整校が作業性 3 収量性, 果実品質に及ぼす影響 (26~28 年平均 )) ) 各側 主 ーにイJ' {I ナる *~I: )I,~ り, また, 最大心拍数も立ち木 I~: で多い傾向にあっ ~ ~ ~-^~ 険区 { ノド ~{ この I" f' i' を 3 口 I~;ï! りiIiした -'jlj 勾 ifi!h 立 r~l ~~( 県 { 立 iul) X 守 63~ 6ï~3 )~ に地上部からの I\~'l さを調うま ) 摘昔 摘さj;!; は男性 ( 身長 82cm) 名 収穫は久性 ( 身長 55~
) 各付とも結果同校数ぽ 4 月調査, 着苦数は 4 月下旬 ~ 5)~ J~. 句調奄 ns は 5% ノ 'Kt\!' でイ有志 ~ 3.f なし 生脱落果後の希ー呆 t5':/+ 商 ~~~: 後の ' 奇 ; 品 : 数 X
l 捌 j t"l ~ - ~ Ã T! 問 'ílより収 M 士 ~ j': loii ~í たり収 l 立 ~ 主 文寸は l 樹当たり収 ia, 小文 ~- は " 当たり I 以 iii; を 23 イ ló~xf 藍終 γ 後に ( J~~ 礎 ~23,f 栽 M 本数 5 本 / " 26~28 作, 放柄本数,, 6 木 / " ~23 年, 絞 W! 計 泣か l 木 / " 26~28{r; ~ 対立本数 32 本 /" ~28 イJ'- zi~ 筏 (null*~ ミ電 ~W:Uj, lf 度来 苅脱皮 l)i J( 径 ~lll 筏 ( 日 ) "f.j.~ ちぶ (Ijj 封は O()!!O~ 3( 多 ) の ' 段階, へたすきは O( 無 )~ Tu k cy の多 Ird~ 定により, 異文 : 字情 Hま 5% ノJ, tjf~ で '.f 志 i'~~ ーあり ~~;;k; 重県 :)Y: 色 ( カテ 'f ート f ~;J) ~ 3( 多 ) の 4 段階, へたすきは O( 無 )~ 地上からの高さ 9~ 5~6% 程度必要となるが低樹高化により各管理作 業時間が立ち木栽培の 7~8% であるとの報告があり
54 福岡県農業総合試験場研究報告 3 ( 2 ) 着果位置が約l.8m付近に多く分布し 各管理作業に 脚立がほとんど不要な平棚栽培でも 摘著作業時にお ける肩音 )の疲労度は立ち木栽培との聞に有意な差はな ) 肩上等の作業姿勢が少な いとしており(林 2 い超低樹高一文字整枝で 作業負担が小さくなることが 推察された 管理作業における作業動線は 作業員の移動距離に 関連するなど作業効率を左右する重要な項目である ブドウの短梢せん定では 長梢せん定よりせん定作業 が単純化されるだけでなく 作業員の移動が直線的に 行われるため効率的な作業管理が可能で 長梢せん 定と比べて 2%程度作業時聞が短縮するとされている 7) 立ち木栽培では果実 (山梨県果樹園芸協会 2 が垂直方向だけでなく水平方向にも着果しているため 作業者の移動距離が長くなる傾向にある 平棚栽培で も脚立は不要であるものの 水平方向には果実が樹冠 全体にまんべんなく着果し 作業者の移動距離は長く なりやすい これに対し 超低樹高一文字整枝で は第 2図に示すとおり樹冠が一直線に繋がっており 果実 も主枝に並行して着果している このことから 作業 者は直線的に移動することができ 移動時間に無駄が なくなり その結果 作業時間の短縮につながる可能 性が示唆された 次に 低樹高化で問題となるのは収量性で ある 郷 86) は低樹高化に伴い収量性の低下を指摘し ら(9 99) その対策として密植を推奨している 文室(9 は r 刀根早生 J の低樹高栽培で 33~ 4 55本 / aの 超Wr'fïl自により 樹齢 5~ 8年生の樹で 4~ 5 t / aの収 量が得られ 早期収量確保が可能なことを明らかにし 99) も 富有 Jの底面ネ ている また 井上ら(9 p ット栽培において株間 2m の密植栽培で 成固化後 4~ 6 t / aの収量が確保で きることを示唆しているが い ずれの栽培法も列間が短く スピードスプレーヤ(以 sとする)や運搬車等の導入は不可能な状況に 下 s ある 本研究でも 超低樹高一文字整枝の収量性を高 5本 / a 程度の密植栽塙を行い 半期収 めるために 量確保が可能で あることを示した その場合の収量は. 5~ 2 t/lo aと これまで の低樹高趨密植栽培の報告 ふく に比べて低いが 超低樹高一文字整枝は作業道を j f 確保することにより s sや運搬車を利用することがで き 軽作業化を可能とする栽培法であるため 導入の 可能性も十分にあると考えられる 結果母校当たりの若奮数は 仕立て法による一定の 傾向はみられなかったが 生理落果率は庖低樹高一文 字整校で立ち木栽培に比べて低く 結果母校当たりの 着果数が多くなった 林ら (24)は 平棚栽培で は結果母校当たりの着膏数が増加し 生理落果率が低 下するなど収量確保に有効であり それらの要因の ー っとして結果母校の誘引による効果をあげている 本 研究では 結果母校を多めに配置し 上向きに立って いる結果母校を中心に誘引を図ったことで 生理落果 が軽減され 着果数や収量:の確保につながったと推察 される 以上のことから 超低樹高一文字整枝は脚立作業の 解消 手下げ作業姿勢割合の増加 作業動線の直線化 等 軽作業化が可能なだけでなく 早期に慣行の立ち 木栽培の成園並の収量確保を可能とする整校法である と考えられる しかし 本研究は根域制限条件下によ る結果であり 根域無制限条件下での着蓄性や収量性 等については 地上部と地下部のバランスや新梢の伸 長程度等を考慮しながら 樹冠面積の拡大 結果母校 数や着果負担の多少等が樹勢に及ぼす影響についてさ らなる検討が必要で ある 99) は カキの葉果比の違いにより果実 文室(9 重が変動することを指摘しており 葉果比が小さいほ ど着果負担は多く果実が小さくなりやすくなる一方 で 果皮色や巣実糖度には差がないとしている さら に立ち木栽培の下層部では光環境の劣化により 着色 が悪くなったり小泉となることを指摘している 本研 究でも 立ち木栽培の下層部では品質の劣る果実が散 見された 一方 超低樹高一文字整枝では結果母校や 側枝の誘引による着果数の確保を図り さらに 4年以 上の側枝を原則としてせん定時に切除することで樹内 の側枝年数は若くなり その結果 葉材比は大きくな! fられた同化産物の果実への転流が促進され り 業でイ' さらに樹勢をやや強め( 4年程度経過した側校を切除 した部分から不定芽由来の新梢が 2~ 3 本発生する程 度)に維持することで立ち木栽培と同程度の果実品質 が維持で きると考えられる また 28年の超低樹 高一文字整校では 富有j の着果基準である葉果上じ 2 (福岡県農業技術課 27) より多い葉果比 5とし たが果実肥大に顕著な差はなかった 不定芽由来の新 梢の葉数が増加した分 果実肥大に及ぼす影響は小さ 5でも立ち木栽培並みの かったと推察され 葉果比 果実品質が維持できると思われる 一方 主幹近くの基部径が大きい側枝では栄養生長 が盛んとなり 生理落果や果実肥大不良等が発生しや すかった そこで これら強大な側枝に対して環状は く皮処理を笑施したところ 果実肥大が顕著に促進さ れ 果頂音 )の着色が向上する傾向にあり 果実糖度 が増加した カキに対する環状はく皮処理については 98) や千々不 Iら ( 28) が 6月 : 二l 句 藤本 前阪(9 r 2 の処理で 6~4% 程度の果実肥大促進効果や果皮色の 促進 果実糖度の増加 l 等を明らかにしており 本研究 の効果を支持するものであった なお 藤本 前阪 98) ははく皮処理による樹勢の低下を懸念して ( 9 いるが 超低樹高一文字整校で は はく皮処理をした 強大な側枝はせん定時に切除することを前提とするた め ゆ合不良等による樹勢への影響は小さいと考えら 側校当たり l 分 れる また 環状はく皮処理時間は 洛)で 樹に対して処理に該当する側 程度(データ 枝は 3~ 4 本程度 a 当たり約 3~ 4時間程度の作 業時間の増加につながるが 管理作業 H 寺間全体の短縮 効果と比較すると これらの増加分は経営上大きな影 響はないと考えられる 超低樹高一文字整校のせん定については 原則とし て 4年以上の側校を基部から切除し 残った 2~ 3 年 生側枝の切り返しゃ不定芽由来の新梢の誘引によって 樹冠を埋めていく作業が必要となる 一方で のこぎ り等を使用して切除する側枝が明確となることや 結 果母校や側校の配置を平面的に検討できること等によ りせん定作業の単純化が可能となり 経験年数の浅い 作業者でも十分対応できる整校法と考えられる また 薬剤防除に関しても s sの導入が困難なほ場において 3
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